JPH06290921A - 希土類永久磁石の製造方法 - Google Patents
希土類永久磁石の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブレンディング法によって得られる永久磁石
の磁気特性をさらに改善することができる希土類永久磁
石の製造方法を提供する。 【構成】 平均粒径20μmのNd相粗粉末と、Nbを
0.71wt%添加した主相インゴットから得られる主相粗
粉末とをNd相粉末10%に対し主相粉末90%の割合
で混合し、平均粒径4μmまで微粉砕し、次に10KO
eの磁界中1.0ton/cm2の圧力で成形した圧粉体
を、焼結温度を1100℃に設定して2時間真空焼結
し、900℃で2時間熱処理し冷却した後にさらに60
0℃で1時間加熱した後、急冷した。この主相にNbを
0.71wt%添加して得られた焼結体では、Nbを添加し
ていない焼結体に比べて、角型性(Hk/iHc)が改
善される。
の磁気特性をさらに改善することができる希土類永久磁
石の製造方法を提供する。 【構成】 平均粒径20μmのNd相粗粉末と、Nbを
0.71wt%添加した主相インゴットから得られる主相粗
粉末とをNd相粉末10%に対し主相粉末90%の割合
で混合し、平均粒径4μmまで微粉砕し、次に10KO
eの磁界中1.0ton/cm2の圧力で成形した圧粉体
を、焼結温度を1100℃に設定して2時間真空焼結
し、900℃で2時間熱処理し冷却した後にさらに60
0℃で1時間加熱した後、急冷した。この主相にNbを
0.71wt%添加して得られた焼結体では、Nbを添加し
ていない焼結体に比べて、角型性(Hk/iHc)が改
善される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は希土類元素(R)、遷移
金属(T)、ホウ素(B)を主成分とするR−T−B系
金属間化合物磁石(希土類永久磁石)の製造方法に関す
るものである。
金属(T)、ホウ素(B)を主成分とするR−T−B系
金属間化合物磁石(希土類永久磁石)の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にR−T−B系磁石の粉末冶金法に
よる製造工程は原料秤量、溶解、粉砕、磁場中配向及び
圧縮成形、焼結及び熱処理の順に進められる。このよう
な製造法では、焼結性を促進するためには比較的高い温
度1070〜1150℃での焼結が必要とされ、焼結温
度を高めると結晶成長して、残留磁束密度Brは増大す
るが、保磁力iHc及び減磁特性の角型性が低下し、一
方焼結温度を低下させると保磁力iHc及び減磁特性の
角型性は向上するが、残留磁束密度Brが低下してしま
い、いずれにしても、最大エネルギー積((BH)ma
x)は不充分なものとなる。
よる製造工程は原料秤量、溶解、粉砕、磁場中配向及び
圧縮成形、焼結及び熱処理の順に進められる。このよう
な製造法では、焼結性を促進するためには比較的高い温
度1070〜1150℃での焼結が必要とされ、焼結温
度を高めると結晶成長して、残留磁束密度Brは増大す
るが、保磁力iHc及び減磁特性の角型性が低下し、一
方焼結温度を低下させると保磁力iHc及び減磁特性の
角型性は向上するが、残留磁束密度Brが低下してしま
い、いずれにしても、最大エネルギー積((BH)ma
x)は不充分なものとなる。
【0003】そこでこのような問題に対して、特公平1
−19461号によって、異なる組成の合金粉末を混合
した成形体を焼結する方法により高い磁石特性を得る希
土類永久磁石の製造方法、すなわちいわゆるブレンディ
ング法が開示された。このブレンディング法は図4に示
されるように、R2T14Bを主生成相とするRーTーB
系合金粉末(主相粉末)に、この主相粉末よりもRの
含有率が高く融点の低いR−T−B系合金粉末(R相粉
末)を混合して成形した後、焼結することによ
り磁石特性の向上を実現するものである。このように、
低融点であるR相粉末を混合することにより、焼結温度
を低下させ、残留磁束密度を減少せずに保磁力iHcの
向上が実現され、磁石特性の高い焼結体が得られる。
−19461号によって、異なる組成の合金粉末を混合
した成形体を焼結する方法により高い磁石特性を得る希
土類永久磁石の製造方法、すなわちいわゆるブレンディ
ング法が開示された。このブレンディング法は図4に示
されるように、R2T14Bを主生成相とするRーTーB
系合金粉末(主相粉末)に、この主相粉末よりもRの
含有率が高く融点の低いR−T−B系合金粉末(R相粉
末)を混合して成形した後、焼結することによ
り磁石特性の向上を実現するものである。このように、
低融点であるR相粉末を混合することにより、焼結温度
を低下させ、残留磁束密度を減少せずに保磁力iHcの
向上が実現され、磁石特性の高い焼結体が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし以上の特公平1
−19461号によって開示された従来のブレンディン
グ法については次のような問題があった。すなわち、以
上の従来のブレンディング法では、その成分組成の検討
が未だ不十分であり、磁性材料に対しては常に更なる磁
気特性の改善が求められていることから、上述したブレ
ンディング法についてもその成分組成についての検討に
より、得られる永久磁石の磁気特性をさらに改善するこ
とが望まれていた。
−19461号によって開示された従来のブレンディン
グ法については次のような問題があった。すなわち、以
上の従来のブレンディング法では、その成分組成の検討
が未だ不十分であり、磁性材料に対しては常に更なる磁
気特性の改善が求められていることから、上述したブレ
ンディング法についてもその成分組成についての検討に
より、得られる永久磁石の磁気特性をさらに改善するこ
とが望まれていた。
【0005】従って本発明は以上の従来技術における問
題に鑑みてなされたものであって、ブレンディング法に
よって得られる永久磁石の磁気特性をさらに改善するこ
とができる希土類永久磁石の製造方法を提供することを
目的とする。
題に鑑みてなされたものであって、ブレンディング法に
よって得られる永久磁石の磁気特性をさらに改善するこ
とができる希土類永久磁石の製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は以上の課題を
達成するべく種々検討した結果、ブレンディング法を行
うにあたって、特に主相粉末にのみ所定の元素を一定範
囲で添加することによりブレンディング法により得られ
る永久磁石の磁気特性を改善することができることを見
いだし、本発明に想到した。
達成するべく種々検討した結果、ブレンディング法を行
うにあたって、特に主相粉末にのみ所定の元素を一定範
囲で添加することによりブレンディング法により得られ
る永久磁石の磁気特性を改善することができることを見
いだし、本発明に想到した。
【0007】すなわち本発明の希土類永久磁石の製造方
法は、希土類元素(R)、遷移金属(T)、ほう素
(B)を主成分とし、希土類元素(R)の含有量が所定
重量パーセントを越えるR−T系合金よりなるR相イン
ゴットを粉砕して得られるR相粉末と前記希土類元素
(R)の含有量が前記所定重量パーセント未満なるR2
T14B1を主体とするR−T−B−M系合金(但しMは
Nb、Ti、V、Zr、Hf、Moの中から選ばれた少
なくとも1種の元素)よりなる主相インゴットを粉砕し
て得られる主相粉末とを混合して全体としての前記希土
類元素(R)の含有量を前記所定重量パーセントとした
R−T−B−M系合金粉末を磁場中で成形した後焼結す
ることを特徴とする。
法は、希土類元素(R)、遷移金属(T)、ほう素
(B)を主成分とし、希土類元素(R)の含有量が所定
重量パーセントを越えるR−T系合金よりなるR相イン
ゴットを粉砕して得られるR相粉末と前記希土類元素
(R)の含有量が前記所定重量パーセント未満なるR2
T14B1を主体とするR−T−B−M系合金(但しMは
Nb、Ti、V、Zr、Hf、Moの中から選ばれた少
なくとも1種の元素)よりなる主相インゴットを粉砕し
て得られる主相粉末とを混合して全体としての前記希土
類元素(R)の含有量を前記所定重量パーセントとした
R−T−B−M系合金粉末を磁場中で成形した後焼結す
ることを特徴とする。
【0008】前記Mの添加量は2wt%以下とするのが良
く、特には1.5wt%以下とするのがよい。Mの添加量が
2wt%を越えるとM添加による粒成長抑制効果による利
益よりも非磁性元素であるMの添加によるBr減少の不
利益が顕著となり好ましくない。
く、特には1.5wt%以下とするのがよい。Mの添加量が
2wt%を越えるとM添加による粒成長抑制効果による利
益よりも非磁性元素であるMの添加によるBr減少の不
利益が顕著となり好ましくない。
【0009】前記遷移金属は鉄(Fe)とすることがで
き、また前記希土類元素(R)としてネオジム(Nd)
を含むようにするのがよく、それにより本発明の製造方
法が有効に機能して保磁力iHc、残留磁束密度Br、
最大エネルギー積((BH)max)共に良好な希土類
永久磁石を得ることができる。
き、また前記希土類元素(R)としてネオジム(Nd)
を含むようにするのがよく、それにより本発明の製造方
法が有効に機能して保磁力iHc、残留磁束密度Br、
最大エネルギー積((BH)max)共に良好な希土類
永久磁石を得ることができる。
【0010】なお本発明において各インゴットを得るた
めの原料粉末の溶解は真空あるいは不活性雰囲気中でア
ーク又は高周波加熱によって行うことができ、また各イ
ンゴットを粉砕および混合して得られる粉末は磁場中配
向及び圧縮成形され、かかる磁場中配向及び圧縮成形は
金型を用いて磁場中で同時に行われる。さらに粉末を成
形することによって得られる成形体は1000〜115
0℃の温度範囲で、不活性雰囲気又は真空中で焼結され
る。それにより得られた焼結体に対しては必要に応じ3
00〜900℃程度の温度で熱処理が施される。
めの原料粉末の溶解は真空あるいは不活性雰囲気中でア
ーク又は高周波加熱によって行うことができ、また各イ
ンゴットを粉砕および混合して得られる粉末は磁場中配
向及び圧縮成形され、かかる磁場中配向及び圧縮成形は
金型を用いて磁場中で同時に行われる。さらに粉末を成
形することによって得られる成形体は1000〜115
0℃の温度範囲で、不活性雰囲気又は真空中で焼結され
る。それにより得られた焼結体に対しては必要に応じ3
00〜900℃程度の温度で熱処理が施される。
【0011】
【作用】次に本発明の希土類永久磁石の製造方法につい
てその作用を説明する。本発明でMとして主相に添加さ
れるNb等は、Nd−T−B磁石に添加することにより
ボライド(NbB2、Nb−T−B等)を形成し、その
ボライドが粒界に存在することによって主相の粒成長が
抑制される。本発明において特に主相にNb等を添加す
るのは、Nb等をR相に添加した場合にはR相インゴッ
ト中に大きな偏析を生じたからである。これに対し、主
相にNb等を添加した場合はインゴットにおける偏析の
問題は生ぜず、R相(粒界相)におけるボライド形成に
よる粒成長抑制効果を有効に享受することができる。本
発明でMを過剰に添加した場合には、Mのボライドとし
てBが失われるためにBプアーとなり、その結果得られ
る焼結体にはNdT相等の軟磁性相が生成すると推定さ
れる。したがって本発明では非磁性元素であるMの添加
は、Brの減少が顕著でなくM添加による粒成長抑制効
果を維持することができる所定範囲に設定されるのでM
添加による不利益がない状態で効率的に粒成長抑制効果
を得て得られる焼結体の磁気特性が改善される。
てその作用を説明する。本発明でMとして主相に添加さ
れるNb等は、Nd−T−B磁石に添加することにより
ボライド(NbB2、Nb−T−B等)を形成し、その
ボライドが粒界に存在することによって主相の粒成長が
抑制される。本発明において特に主相にNb等を添加す
るのは、Nb等をR相に添加した場合にはR相インゴッ
ト中に大きな偏析を生じたからである。これに対し、主
相にNb等を添加した場合はインゴットにおける偏析の
問題は生ぜず、R相(粒界相)におけるボライド形成に
よる粒成長抑制効果を有効に享受することができる。本
発明でMを過剰に添加した場合には、Mのボライドとし
てBが失われるためにBプアーとなり、その結果得られ
る焼結体にはNdT相等の軟磁性相が生成すると推定さ
れる。したがって本発明では非磁性元素であるMの添加
は、Brの減少が顕著でなくM添加による粒成長抑制効
果を維持することができる所定範囲に設定されるのでM
添加による不利益がない状態で効率的に粒成長抑制効果
を得て得られる焼結体の磁気特性が改善される。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 実施例1 アルゴン雰囲気中で高周波加熱により、表1に示す各種
組成値の主相インゴットおよびNd相インゴットを得
た。
する。 実施例1 アルゴン雰囲気中で高周波加熱により、表1に示す各種
組成値の主相インゴットおよびNd相インゴットを得
た。
【0013】かかるインゴットを用いて図1に示すフロ
ーチャートにしたがって、希土類永久磁石を製造した。
図1に示されるようにNd相インゴットを粗粉砕し、平
均粒径20μmのNd相粗粉末を得、一方、上記工程と
は独立に、主相インゴットを粗粉砕し平均粒径20μm
の主相粗粉末を得た。次にこれらNd相粗粉末と主相粗
粉末をNd相粉末10%に対し主相粉末90%の割合で
混合し、その混合粉末をさらに平均粒径4μmまで微粉
砕した。その微粉砕して得られた混合粉末を用いて10
KOeの磁界中1.0ton/cm2の圧力で成形した圧粉
体を、焼結温度を1100℃に設定して2時間真空焼結
し、900℃で2時間熱処理し冷却した後にさらに60
0℃で1時間加熱した後、急冷した。
ーチャートにしたがって、希土類永久磁石を製造した。
図1に示されるようにNd相インゴットを粗粉砕し、平
均粒径20μmのNd相粗粉末を得、一方、上記工程と
は独立に、主相インゴットを粗粉砕し平均粒径20μm
の主相粗粉末を得た。次にこれらNd相粗粉末と主相粗
粉末をNd相粉末10%に対し主相粉末90%の割合で
混合し、その混合粉末をさらに平均粒径4μmまで微粉
砕した。その微粉砕して得られた混合粉末を用いて10
KOeの磁界中1.0ton/cm2の圧力で成形した圧粉
体を、焼結温度を1100℃に設定して2時間真空焼結
し、900℃で2時間熱処理し冷却した後にさらに60
0℃で1時間加熱した後、急冷した。
【0014】実施例2 表1に実施例2として示す組成の主相インゴットを用い
た他は実施例1と同様にして焼結体を得た。
た他は実施例1と同様にして焼結体を得た。
【0015】実施例3 焼結温度を1080℃に設定した他は実施例1と同様に
して焼結体を得た。
して焼結体を得た。
【0016】実施例4 焼結温度を1080℃に設定した他は実施例2と同様に
して焼結体を得た。
して焼結体を得た。
【0017】比較例1 表1に比較例1として示す組成の主相インゴットを用い
た他は実施例1と同様にして焼結体を得た。
た他は実施例1と同様にして焼結体を得た。
【0018】比較例2 焼結温度を1080℃に設定した他は比較例1と同様に
して焼結体を得た。
して焼結体を得た。
【0019】
【表1】
(wt%)
(wt%)
【0020】以上の実施例および比較例によって得られ
た焼結体についてその角型比(Hk/iHc(%))を調査した
結果を表2および表3に示す。なお表2は焼結温度を1
100℃に設定した実施例、比較例により得られた焼結
体を示し、表3は焼結温度を1080℃に設定した実施
例、比較例により得られた焼結体を示す。
た焼結体についてその角型比(Hk/iHc(%))を調査した
結果を表2および表3に示す。なお表2は焼結温度を1
100℃に設定した実施例、比較例により得られた焼結
体を示し、表3は焼結温度を1080℃に設定した実施
例、比較例により得られた焼結体を示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表2および表3に示すように、実施例1お
よび実施例3の主相にNbを0.71wt%添加して得られ
た焼結体では、Nbを添加していない比較例1および比
較例2の焼結体に比べて、角型性(Hk/iHc)は4
9.51%から92.73%若しくは82.68%から9
6.16%へと大きく改善される。また実施例2および
実施例4の主相にNbを1.42wt%添加して得られた焼
結体でも、Nbを添加していない比較例1および比較例
2の焼結体に比べて角型性(Hk/iHc)が著しく改
善される。
よび実施例3の主相にNbを0.71wt%添加して得られ
た焼結体では、Nbを添加していない比較例1および比
較例2の焼結体に比べて、角型性(Hk/iHc)は4
9.51%から92.73%若しくは82.68%から9
6.16%へと大きく改善される。また実施例2および
実施例4の主相にNbを1.42wt%添加して得られた焼
結体でも、Nbを添加していない比較例1および比較例
2の焼結体に比べて角型性(Hk/iHc)が著しく改
善される。
【0024】次に実施例1および比較例1の焼結体の組
織写真を図2および図3に示す。各焼結体の組織を見る
と図3に示す比較例1のNb無添加の焼結体では数百μ
mにもおよぶ巨大な粗大粒(写真中央左上)が観察さ
れ、この粗大粒が角型性を劣化させていると考えられ
る。これに対して、Nbを0.71wt%添加した主相を用
いた図2に示す実施例1の焼結体ではそのような粗大粒
は観察されず、Nbの粒成長抑制効果が表れていること
がわかる。
織写真を図2および図3に示す。各焼結体の組織を見る
と図3に示す比較例1のNb無添加の焼結体では数百μ
mにもおよぶ巨大な粗大粒(写真中央左上)が観察さ
れ、この粗大粒が角型性を劣化させていると考えられ
る。これに対して、Nbを0.71wt%添加した主相を用
いた図2に示す実施例1の焼結体ではそのような粗大粒
は観察されず、Nbの粒成長抑制効果が表れていること
がわかる。
【0025】次に実施例1の主相の組成を下記の表4に
示すものとする以外は実施例1と同様にして磁石を得
て、同様に角型比を測定した。結果を表5に示す。
示すものとする以外は実施例1と同様にして磁石を得
て、同様に角型比を測定した。結果を表5に示す。
【0026】
【表4】
(wt%)
(wt%)
【0027】
【表5】
【0028】なお、上記実施例では、R−Fe−B系磁
石として、Nd−Fe−B系磁石の場合についてのみ述
べたが、希土類元素(R)としてNd以外の他の希土類
元素を用いても本発明による製造方法により、磁気特性
を向上することができる。また、上記実施例ではR−T
系合金としてNd−Fe−B合金の例を示したが、Nd
−Fe合金等のR−T合金、あるいはNd−Fe−C等
のR−T−C合金を用いてもよい。
石として、Nd−Fe−B系磁石の場合についてのみ述
べたが、希土類元素(R)としてNd以外の他の希土類
元素を用いても本発明による製造方法により、磁気特性
を向上することができる。また、上記実施例ではR−T
系合金としてNd−Fe−B合金の例を示したが、Nd
−Fe合金等のR−T合金、あるいはNd−Fe−C等
のR−T−C合金を用いてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明の希土類永久磁石の
製造方法によれば、希土類永久磁石をブレンディング法
によって製造するにあたり、主相インゴットにNb、T
i、V、Zr、Hf、Moの中から選ばれた少なくとも
1種の元素を添加するようにしたことにより磁気特性の
良好な焼結体を得ることができ、永久磁石の磁気特性を
改善することができる。
製造方法によれば、希土類永久磁石をブレンディング法
によって製造するにあたり、主相インゴットにNb、T
i、V、Zr、Hf、Moの中から選ばれた少なくとも
1種の元素を添加するようにしたことにより磁気特性の
良好な焼結体を得ることができ、永久磁石の磁気特性を
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の希土類永久磁石の製造方法の実施例
のフローチャートを示す図である。
のフローチャートを示す図である。
【図2】 本発明の実施例1により得られた焼結体の組
織写真である。(倍率1,000倍)
織写真である。(倍率1,000倍)
【図3】 従来のブレンディング法によって得られた焼
結体の組織写真である。(倍率1,000倍)
結体の組織写真である。(倍率1,000倍)
【図4】 従来のブレンディング法のフローチャートを
示す図である。
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01F 7/02 Z (72)発明者 谷川 茂穂 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社熊谷工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 希土類元素(R)、遷移金属(T)、ほ
う素(B)を主成分とし、希土類元素(R)の含有量が
所定重量パーセントを越えるR−T系合金よりなるR相
インゴットを粉砕して得られるR相粉末と前記希土類元
素(R)の含有量が前記所定重量パーセント未満なるR
2T14B1を主体とするR−T−B−M系合金(但しMは
Nb、Ti、V、Zr、Hf、Moの中から選ばれた少
なくとも1種の元素)よりなる主相インゴットを粉砕し
て得られる主相粉末とを混合して全体としての前記希土
類元素(R)の含有量を前記所定重量パーセントとした
R−T−B−M系合金粉末を磁場中で成形した後焼結す
ることを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。 - 【請求項2】 前記Mの添加量が2wt%以下である請求
項1記載の希土類永久磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5095376A JPH06290921A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 希土類永久磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5095376A JPH06290921A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 希土類永久磁石の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06290921A true JPH06290921A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=14135928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5095376A Pending JPH06290921A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 希土類永久磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06290921A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111180192A (zh) * | 2020-01-17 | 2020-05-19 | 赣州诚正稀土新材料股份有限公司 | 一种氢破以重稀土代替渗镝的方法及装置 |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP5095376A patent/JPH06290921A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111180192A (zh) * | 2020-01-17 | 2020-05-19 | 赣州诚正稀土新材料股份有限公司 | 一种氢破以重稀土代替渗镝的方法及装置 |
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