JPH06289814A - 電子源及びこれを用いた画像形成装置の駆動方法 - Google Patents

電子源及びこれを用いた画像形成装置の駆動方法

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JPH06289814A
JPH06289814A JP5100084A JP10008493A JPH06289814A JP H06289814 A JPH06289814 A JP H06289814A JP 5100084 A JP5100084 A JP 5100084A JP 10008493 A JP10008493 A JP 10008493A JP H06289814 A JPH06289814 A JP H06289814A
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electron
voltage
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JP5100084A
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Ichiro Nomura
一郎 野村
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
Yoshiyuki Osada
芳幸 長田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度変化,色変化の小さい安定な画像表示を
可能にする画像形成装置の駆動方法を提供する。 【構成】 電圧制御型負性抵抗特性を有する電子放出素
子84を単純マトリクス配線した電子源と、蛍光体88
とを具備する画像形成装置を、該電子放出素子84の電
流電圧静特性における最大素子電流の半分の素子電流と
なる2つの電圧のうちの高電圧側の電圧以上で、且つ該
電子放出素子の電子放出のしきい値電圧以下の電圧を半
選択素子に印加する駆動方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子源およびその応用
である表示装置等の画像形成装置にかかわり、特に表面
伝導型放出素子を多数個備える電子源およびその応用で
ある表示装置等の画像形成装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型(以下FE型と略す)、金属/絶縁層/金属
型(以下MIM型と略す)や表面伝導型放出素子(以下
SCEと略す)等がある。FE型の例としてはW.P.
Dyke&W.W.Dolan,“Field emi
ssion”,Advance in Electro
n Physics,8,89(1956)あるいは
C.A.Spindt,“PHYSICAL Prop
erties of thin−film field
emissioncathodes with mo
ly bdenium cones”,J.Appl.
Phys.,47,5248(1976)等が知られて
いる。
【0003】MIM型の例としてはC.A.Mead,
“The tunnel−emission ampl
ifier”,J.Appl.Phys.,32,64
6(1961)等が知られている。
【0004】SCE型の例としては、M.I.Elin
son,Radio Eng.Electron Py
s.,10,(1965)等がある。
【0005】SCE型は基板上に形成された小面積の薄
膜に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が
生ずる現象を利用するものである。この表面伝導型放出
素子としては、前記エリンソン等によるSnO2 薄膜を
用いたもの、Au薄膜によるもの[G.Dittme
r:“Thin Solid Films”,9,31
7(1972)],In23 /SnO2 薄膜によるも
の[M.Hartwell and C.G.Fons
tad:“IEEE Trans.ED Con
f.”,519(1975)]、カーボン薄膜によるも
の[荒木久他:真空、第26巻、第1号、22頁(19
83)]等が報告されている。
【0006】これらの表面伝導型放出素子の典型的な素
子構成として前述M.ハートウェルの素子構成を図19
に示す。同図において1は絶縁性基板である。2は電子
放出部形成用薄膜で、H型形状のパターンに、スパッタ
で形成された金属酸化物薄膜等からなり、後述のフォー
ミングと呼ばれる通電処理により電子放出部3が形成さ
れる。4は電子放出部を含む薄膜と呼ぶことにする。
尚、図中のL1は、0.5〜1mm、Wは、0.1mm
で設定されている。
【0007】従来、これらの表面伝導型放出素子におい
ては、電子放出を行う前に電子放出部形成用薄膜2を予
めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出部
3を形成するのが一般的であった。即ち、フォーミング
とは前記電子放出部形成用薄膜2の両端に電圧を印加通
電し、電子放出部形成用薄膜を局所的に破壊、変形もし
くは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電子放出
部3を形成することである。尚、電子放出部3は電子放
出部形成用薄膜2の一部に亀裂が発生しその亀裂付近か
ら電子放出が行われる。以下フォーミングにより形成し
た電子放出部を含む電子放出部形成用薄膜2を電子放出
部を含む薄膜4と呼ぶ。前記フォーミング処理をした表
面伝導型放出素子は、上述電子放出部を含む薄膜4に電
圧を印加し、素子に電流を流すことにより、上述電子放
出部3より電子を放出せしめるものである。しかしなが
ら、これら従来の表面伝導型放出素子においては、実用
化にあたっては、様々の問題があったが、本出願人等
は、後述する様な様々な改善を鋭意検討し、実用化上の
様々な問題点を解決してきた。
【0008】上述の表面伝導型放出素子は、構造が単純
で製造も容易であることから、大面積にわたり多数素子
を配列形成できる利点がある。そこで、この特徴を生か
せるようないろいろな応用が研究されている。例えば、
荷電ビーム源、表示装置等があげられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】つぎに、上記従来知ら
れてきた表面伝導型放出素子を用いて試みられた画像表
示装置において発生していた問題点について説明する。
【0010】すなわち、例えば、特公昭45−3161
5においては、図20および図21に示すように、直列
に接続された横電流型電子放出体241と、これと格子
を形成するごとく配置された帯状の透明電極244の間
に小さな孔245を有するガラス板243を、その孔2
45が丁度前述の格子の交点にくるように配置しその孔
245にガスを封入し、電子を放出している横電流型電
子放出体241と加速電圧E2の加えられた透明電極2
44の交点のみがガス放電によって発光するようにした
表示装置が開示されている。
【0011】前記特公昭45−31615のなかに横電
流型電子放出体に関する詳しい説明はないが、記載され
た材料(金属薄膜、ネサ膜)やネック部242の構造が
従来技術の項で述べた表面伝導型放出素子と同一である
ことからこの範疇に含まれるものと考えられる(尚、本
願発明者らが用いた表面伝導型放出素子という呼称は、
薄膜ハンドブックの記載に準じたものである)。
【0012】上記表示装置においては、以下に述べるよ
うな3つの問題点があった。
【0013】(問題点1)上記表示装置においては、横
電流型電子放出体から放出された電子を加速しガス分子
と衝突せしめて放電させるものであるが、横電流型電子
放出体に同じ電流を流しても、放電発光輝度が画素毎に
ばらついたり、同一画素でも輝度が変動するという問題
があった。この原因としては、放電強度はガスの状態に
大きく依存するものであり制御性が良くない事、およ
び、横電流型電子放出素子の出力が実験例として紹介さ
れているような15mmHg程度の圧力下では必ずしも
安定でない事などがあげられる。このため、かかる表示
装置は多階調の表示が困難であり、使用用途が限定され
た。
【0014】(問題点2)上記表示装置においては、封
入するガス種を変える事により発光色を変えることが可
能だが、一般に放電発光で得られる可視光波長は限られ
ており、必ずしも広い範囲の色を表現できるものではな
い。また、ガスの種類によって放電発光の最適圧力も異
なる場合が多い。したがって、一枚のパネルでカラー化
しようとすると孔毎に封入するガスの種類や圧力を変え
る必要があり、パネルの製造を著しく困難にしていた。
また、異なるガスを封入した3枚のパネルを積層してカ
ラー化するのは、装置の大きさ、重量や費用の面で、現
実的ではなかった。
【0015】(問題点3)上記表示装置においては、横
電流型電子放出体の作成された基板、帯状の透明電極、
ガスを封入した孔、等の構成要素を組み合せて成るた
め、構造が複雑であり、しかも位置ずれに対する許容誤
差が小さい。したがって、製造に手間がかかり、安価に
提供する事が困難であった。また、前記特許公報中に例
示されたように、放電発光のしきい値電圧が35[V]
と高いため、パネルを駆動する電気回路には、高い耐圧
の電気素子を使用する必要があるが、これも、表示装置
の製造費用を増大させるもととなっていた。
【0016】以上に示した3つの問題点により、かかる
表示装置はテレビジョン受像機などに広く応用されるに
は至っていない。
【0017】本発明は、かかる従来の問題を鑑みて、簡
易な構成でかつ容易に、多数素子からなる電子源より任
意の素子を選択し、放出電子量を制御する電子源及び該
電子源と対向した位置に蛍光体を配置した表示装置等の
画像形成装置において、消費電力の増大を防止すると共
に、放出電流量の制御性の向上を可能とする駆動方法を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明は、電圧制御型負性抵抗特性
を有する多数個の電子放出素子を行列状に単純マトリク
ス配線した電子源の駆動方法において、該電子放出素子
の電流電圧静特性における最大素子電流の半分の素子電
流となる2つの電圧のうちの高電圧側の電圧以上で、且
つ該電子放出素子の電子放出のしきい値電圧以下の電圧
を半選択素子に印加することを特徴とする電子源の駆動
方法であり、また、電圧制御型負性抵抗特性を有する多
数個の電子放出素子を行列状に単純マトリクス配線した
電子源と、該電子源から放出された電子の照射により画
像を形成する蛍光体とを具備する画像形成装置の駆動方
法において、該電子放出素子の電流電圧静特性における
最大素子電流の半分の素子電流となる2つの電圧のうち
の高電圧側の電圧以上で、且つ該電子放出素子の電子放
出のしきい値電圧以下の電圧を半選択素子に印加するこ
とを特徴とする画像形成装置の駆動方法であり、更に
は、前記電子放出素子が、表面伝導型放出素子であるこ
とを特徴とする上記の電子源又は画像形成装置の駆動方
法である。
【0019】尚、本発明に係る前記電子放出素子は、電
圧制御型負性抵抗特性を有する電子放出素子であれば、
表面伝導型放出素子に限るものではなく、例えばMIM
素子等であってもよい。
【0020】以下に、特に表面伝導型放出素子の構成と
製造方法及びその特性の一例を、例えば特開平1−27
9542等を参考にして説明する。
【0021】本発明者らは、MIM素子、表面伝導型放
出素子等の冷陰極素子の、とりわけ電流−電圧特性に着
目することで本発明に至ったものであり、本発明は特に
後述する電圧制御型負性抵抗特性を有する電子放出素子
に関わるものである。
【0022】本発明に関わる電圧制御型負性抵抗特性を
有する電子放出素子の作成方法には種々の方法がある
が、以下にその一例を図10を用いて説明する。
【0023】図10は本発明にかかわる表面伝導型放出
素子の基本的な構成を示すものであり、図10(a)は
平面図、図10(b)は側面図である。同図において、
1は絶縁性基板、5と6は素子電極、4は微粒子を含む
薄膜導電体、3は電子放出部である。
【0024】素子電極素子電極5,6と、微粒子を含む
薄膜導電体4は、従来のものと同様に、基板1上に設け
られる。この基板1の材料としては、例えばガラス、石
英等の絶縁材料が用いられる。
【0025】素子電極5,6は、相対向して設けられる
ので、例えば真空成膜プロセスとフォトリソプロセス等
の通常よく用いられる方法で形成することができる。こ
の素子電極5,6の材料は、一般的な導電材料で、例え
ばNi,Al,Cu,Au,Pt,Ag等の金属や、S
nO3,ITO等の酸化物を用いることができる。
【0026】素子電極5,6の厚みdは、数百Åから数
μm程度が好ましい。また、素子電極5,6は相対向し
ているもので、この対向間隔L1は数百Å〜数十μmが
好ましく、対向幅W1は数μm〜数百μm程度が好まし
い。但し、これらの範囲はおおよその目安であって、素
子の使用条件等によってはこの範囲外のものとしてもさ
しつかえない。
【0027】本発明における微粒子としては、低仕事関
数で高融点かつ低蒸気圧という性質をもつ通常の陰極材
料や、従来のフォーミング処理によって電子放出部3を
形成する材料や、二次電子放出効率の高い材料の微粒子
が好適で、その粒径は数十Å〜数μmが好ましい。
【0028】具体的には、例えばLaB6,CeB6,Y
4,CdB4等の硼化物、TiC,ZrC,HfC,T
aC,SiC,WC等の炭化物、TiN,ZrN,Hf
N等の窒化物、Nb,Mo,Rh,Hf,Ta,W,R
e,Ir,Pt,Ti,Au,Ag,Cu,Cr,A
l,Co,Ni,Fe,Pb,Pd,Cs等の金属、I
23,SnO2,Sb23等の金属酸化物、Si,G
eなどの半導体、カーボン,Ag,Mg等の微粒子を挙
げることができ、これらを一種又は二種以上が混合され
たものでもよい。
【0029】上記微粒子を含む薄膜導電体4とは、上記
微粒子が密に分布する連続微粒子膜の構造を有し、か
つ、電気抵抗が103〜107Ω/□(シート抵抗)程度
のものをいう。また、この連続微粒子膜中の一部に微粒
子の不連続を有しても何ら支障をきたさない。
【0030】微粒子を含む薄膜導電体4は、素子電極
5,6の対向部間に確実に付設することができれば、基
板1に素子電極5,6を付設した後に付設しても、素子
電極5,6の付設に先立って付設してもよい。図10に
示されるものは、素子電極5,6の付設後にその上から
薄膜導電体4を付設したものとなっている。
【0031】上記薄膜導電体4の付設は、例えばガスデ
ポジションや真空蒸着(初期膜の状態)の他、次のよう
にしても行うことができる。
【0032】まず、有機分散媒に前記材質又は前記材質
を含む化合物の微粒子と必要に応じて添加剤を加え、撹
拌して、ほぼ均一に微粒子が分散された微粒子分散液を
調整する。次いで、この微粒子分散液を、基板1(素子
電極5,6の付設前又は後)の表面に、例えばデッピン
グやスピンコート等の方法で塗布し、分散媒を蒸発除去
でき、また化合物使用のときはこれを分解し得る温度と
時間、焼成を行う。
【0033】上述のようにすることによって、微粒子を
含む薄膜導電体4が、素子電極5,6の対向部間(図1
0に示される間隔L1の箇所)に付設される。この薄膜
導電体4は、例えば素子電極5,6の付設後に設けた場
合、図10に示されるように、素子電極5,6の対向部
間以外の素子電極5,6上にも付設されがちとなるが、
素子電極5,6の対向部間以外の薄膜導電体4には実質
的に電圧が印加されないので、何ら支障をきたさない。
【0034】前記有機分散媒としては、微粒子を変質さ
せることなく分散させることができるものであればよ
く、例えば酢酸ブチル、アルコール類、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサン及びこれらの混合物等を用いるこ
とができ、微粒子の種類に応じて選択すればよい。
【0035】前記添加剤は、微粒子の分散を促進するも
ので、例えば通常良く知られている表面活性剤等の分散
補助剤等を用いることができる。
【0036】前記焼成温度と時間は、使用する有機分散
媒の種類、塗布量等によっても相違するが、通常200
〜1000℃で0.1〜1時間程度である。
【0037】微粒子分散液の固形分濃度と塗布回数(塗
布量)は、所望の薄膜導電体4の特性、ひいては所望の
電子放出部3の特性に応じて調整する。即ち、前記10
3〜107Ω/□(シート抵抗)の電気抵抗の薄膜導電体
4が得られる範囲で微粒子分散液の固形分濃度と塗布量
を定めればよい。固形分濃度と塗布量が大き過ぎると薄
膜導電体4の電気抵抗が低くなり過ぎ、逆に固形分濃度
と塗布量が小さ過ぎると、薄膜導電体4の電気抵抗が高
くなり過ぎ、いずれの場合も良好な表面伝導型放出素子
が得にくくなる。
【0038】本発明における電子放出部3は、通電処
理、即ちフォーミング処理によって、含有されている微
粒子が島となって不連続状態膜化した、素子電極5,6
間の薄膜導電体4部分で、素子電極5,6間の薄膜導電
体4全体が電子放出部3となっていても、その一部が電
子放出部3となっていてもよい。
【0039】上記通電処理は、大気中で行ってもよい
が、素子損傷防止のため、真空下又は不活性ガス下で行
うことが好ましい。また、通電処理時に印加する電圧
は、希望する表面伝導型放出素子の特性に応じて調整す
ることが好ましい。
【0040】尚、本発明にかかわる電子放出素子は、上
述の製法に限るものではなく、上述の製法の一部を変更
しても良い。
【0041】図11は、図10で示した構成を有する素
子の電子放出特性を測定するための測定評価装置の概略
構成図である。図11において、1は絶縁性基体、5及
び6は素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、3は電子
放出部を示す。また、131は素子に素子電圧Vfを印
加するための電源、130は素子電極5,6間の電子放
出部を含む薄膜4を流れる素子電流Ifを測定するため
の電流計、134は素子の電子放出部より放出される放
出電流Ieを捕捉するためのアノード電極、133はア
ノード電極134に電圧を印加するための高圧電源、1
32は素子の電子放出部3より放出される放出電流Ie
を測定するための電流計である。
【0042】電子放出素子の上記素子電流If、放出電
流Ieの測定にあたっては、素子電極5,6に電源13
1と電流計130とを接続し、該電子放出素子の上方に
電源133と電流計132とを接続したアノード電源1
34を配置している。また、本電子放出素子及びアノー
ド電極134は真空装置内に設置され、その真空装置に
は不図示の排気ポンプ及び真空計等の真空装置に必要な
機器が具備されており、所望の真空下で本素子の測定評
価を行えるようになっている。
【0043】なお、アノード電極の電圧は1kV〜10
kV、アノード電極と電子放出素子との距離Hは3mm
〜8mmの範囲で測定した。
【0044】図11に示した測定評価装置により測定さ
れた放出電流Ieおよび素子電流If,If’と素子電
圧Vfの関係の一例を図12に示す。
【0045】本発明に関わる表面伝導型放出素子におい
ては、該素子に印加される素子電圧に対して該素子に流
れる素子電流は、素子電圧の昇圧レートによって二種類
の特性If,If’を示す。素子電流Ifは素子電圧の
昇圧レートを1V/分程度以下で測定したもので、これ
を素子電流の静特性(破線)とよび、素子電流If’は
昇圧レートを1V/1秒程度以上で測定したものでこれ
を素子電流の動特性(実線)とよぶ。静特性において、
図12に示すように電圧を上昇させると一旦は素子電流
Ifは増加するが、その後素子電流Ifが減少する特性
を示し、これを通常、電圧制御型負性抵抗特性という。
又、動特性において、素子に電圧を印加し続けると静特
性(破線)を包絡線とする特性(一点鎖線)に、ある時
定数で徐々に変化する。つまり、動特性測定で素子電圧
を16V印加した直後は図の実線で示す高抵抗な素子電
流If’特性を示すが、その後、例えば7Vの素子電圧
を印加し続けると、ある時定数で図の一点鎖線で示す低
抵抗な素子電流If’特性に変化する。又、低抵抗な素
子電流If’特性から16Vの電圧を印加すると、1μ
秒以下の高スピードで高抵抗な素子電流If’に変化す
る。本発明における表面伝導型放出素子は以上説明した
電圧制御型負性抵抗特性という素子固有の特性を有する
ものである。尚、表面伝導型放出素子の中には電圧制御
型負性抵抗特性を示さないものもある。
【0046】又、上述した高抵抗状態から低抵抗状態の
特性に変化する時定数の値は、素子の材料や構成など様
々な要因で変化するが、おおよそ数十秒から数時間程度
の値である。又、上述した昇圧レートは一例であり上述
時定数に応じて測定する必要がある。
【0047】次に、本発明にかかわる電子源及び画像形
成装置について述べる。
【0048】本発明にかかわる電子源の構成について、
図13を用いて説明する。161は絶縁性基板、162
はX方向配線、163はY方向配線、164は表面伝導
型放出素子、165は結線である。m本のX方向配線1
62とn本のY方向配線163は、不図示の層間絶縁層
により電気的に分離されてマトリックス配線を構成し、
これらの配線には表面伝導型放出素子164の対向する
1対の素子電極(不図示)がそれぞれ結線される。
【0049】尚、このm,nは共に正の整数である。
【0050】尚、m本のX方向配線162とn本のY方
向配線163と結線165と素子電極の導電性金属は、
Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,C
u,Pd等の金属或は合金及びPd,Ag,Au,Ru
2 、Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等か
ら構成される印刷導体、In23 −SnO2 等の透明
導体及びポリシリコン等の半導体導体材料等より適宜選
択される。
【0051】また、前記X方向配線162には、X方向
に配列する表面伝導型放出素子164の行を任意に走査
するための走査信号を印加するための不図示の走査信号
発生手段と電気的に接続されている。
【0052】一方、Y方向配線163には、Y方向に配
列する表面伝導型放出素子164の列の各列を任意に変
調するための変調信号を印加するための不図示の変調信
号発生手段と電気的に接続されている。
【0053】更に、各表面伝導型放出素子に印加される
駆動電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調信号
の差電圧として供給されるものである。
【0054】つぎに、以上のようにして作成した電子源
を用いた表示等にもちいる画像形成装置について図8と
図9を用いて説明する。図8は画像形成装置の基本構成
図であり、図9は該画像形成装置に用いられる蛍光膜の
パターンである。81は上述のようにして電子放出素子
を作製した電子源、82は電子源81を固定したリアプ
レート、90はガラス基板87の内面に蛍光膜88とメ
タルバック89等が形成されたフェースプレート、83
は支持枠であり、リアプレート82及びフェースプレー
ト90をフリットガラス等で封着して、外囲器91を構
成する。
【0055】外囲器91は上述の如く、フェースプレー
ト90、支持枠83、リアプレート82で構成したが、
リアプレート82は主に電子源81の強度を補強する目
的で設けられるため、電子源81自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート82は不要であり、電子源
81に直接支持枠83を封着し、フェースプレート9
0、支持枠83、電子源81にて外囲器91を構成して
も良い。
【0056】蛍光膜88は、モノクロームの場合は蛍光
体のみから成るが、カラーの蛍光膜の場合は、図9に示
されるように蛍光体の配列によりブラックストライプあ
るいはブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材9
2と蛍光体93とで構成される。ブラックストライプ、
ブラックマトリクスが設けられる目的は、カラー表示の
場合必要となる三原色蛍光体の、各蛍光体93間の塗り
分け部を黒くすることで混色等を目立たなくすること
と、蛍光膜88における外光反射によるコントラストの
低下を抑制することである。ブラックストライプの材料
としては、通常良く用いられている黒鉛を主成分とする
材料だけでなく、導電性があり、光の透過及び反射が少
ない材料であればこれに限るものではない。
【0057】ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法が用い
られる。
【0058】また、蛍光膜88の内面側には通常メタル
バック89が設けられる。メタルバックの目的は、蛍光
体の発光のうち内面側への光をフェースプレート90側
へ鏡面反射することにより輝度を向上すること、電子ビ
ーム加速電圧を印加するための電極として作用するこ
と、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダメージ
からの蛍光体の保護等である。メタルバックは、蛍光膜
作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理(通常フィル
ミングと呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着等で
堆積することで作製できる。フェースプレート90に
は、更に蛍光膜の導電性を高めるため、蛍光膜88の外
面側に透明電極(不図示)を設けてもよい。
【0059】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、十分な位置合わせを行なう必要がある。
【0060】外囲器91は、不図示の排気管を通じ、1
0のマイナス6乗[Torr]程度の真空度にされ、外
囲器91の封止をおこなわれる。
【0061】尚、容器外端子Dx1ないしDxmとDy
1ないしDynを通じ対向する素子電極間に電圧を印加
し、上述のフォーミングを行い、電子放出部を形成し電
子放出素子84を作製する。また、外囲器91の封止後
の真空度を維持するために、ゲッター処理を行なう場合
もある。これは、外囲器91の封止を行う直前あるいは
封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等の加熱法によ
り、外囲器91内の所定の位置(不図示)に配置された
ゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッ
ターは通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用
により、たとえば1×10マイナス5乗ないしは1×1
0マイナス7乗[Torr]の真空度を維持するもので
ある。
【0062】以上のように完成した本発明の画像表示装
置において、各電子放出素子には、容器外端子Dx1な
いしDxm、Dy1ないしDynを通じ、電圧を印加す
ることにより、電子放出させ、高圧端子Hvを通じ、メ
タルバック89、あるいは透明電極(不図示)に数kV
以上の高圧を印加し、電子ビームを加速し、蛍光膜88
に衝突させ、励起・発光させることで画像を表示するも
のである。
【0063】以上述べた構成は、表示等に用いられる好
適な画像形成装置を作製する上で必要な概略構成であ
り、例えば各部材の材料等、詳細な部分は上述内容に限
られるものではなく、画像装置の用途に適するよう適宜
選択する。
【0064】また、本発明の思想によれば、表示に用い
られる好適な画像形成装置に限るものでなく、感光性ド
ラムと発光ダイオード等で構成された光プリンターの発
光ダイオード等の代替の発光源として、上述の画像形成
装置を用いることもできる。またこの際、上述のm本の
行方向配線とn本の列方向配線を、適宜選択すること
で、ライン状発光源だけでなく、2次元状の発光源とし
ても応用できる。
【0065】次に本発明の駆動方法について説明する。
【0066】前述のような構成を有する表示パネルで、
表示動作を行う為の電気回路構成を以下に例示する。
【0067】図1は、本発明の駆動方法の一実施態様に
係り、NTSC方式のテレビ信号にもとずきテレビジョ
ン表示を行う為の駆動回路の概略構成をブロック化して
示したものである。図中、11は前記表示パネルであ
り、12は走査回路、13は制御回路、14はシフトレ
ジスタ、15はラインメモリ、16は同期信号分離回
路、17は変調信号発生器、VxおよびVaは直流電圧
源である。
【0068】以下、各部の機能を説明してゆくが、まず
表示パネル11は、端子Dx1ないしDxm、および端
子Dy1ないしDyn、および高圧端子Hvを介して外
部の電気回路と接続している。このうち、端子Dx1な
いしDxmには、前記表示パネル内に設けられている電
子源、すなわちM行N列の行列状にマトリクス配線され
た表面伝導型放出素子群を一行(N素子)ずつ順次駆動
してゆく為の走査信号が印加される。一方、端子Dy1
ないしDynには、前記走査信号により選択された一行
の表面伝導型放出素子の各素子の出力電子ビームを制御
する為の変調信号が印加される。また、高圧端子Hvに
は、直流電圧源Vaより、たとえば10k[V]の直流
電圧が供給されるが、この値に限るものではなく、これ
は表面伝導型放出素子より出力される電子ビームに蛍光
体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速
電圧である。
【0069】次に、走査回路12について説明する。同
回路は、内部にM個のスイッチング素子を備えるもので
(図中、S1ないしSmで模式的に示している)、各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル11の端子Dx1ないしDxmと電気的に接
続するものである。S1ないしSmの各スイッチング素
子は、制御回路13が出力する制御信号TSCANにもとず
いて動作するものだが、実際にはたとえばFETのよう
なスイッチング素子を組み合わせる事により容易に構成
する事が可能である。
【0070】尚、前記直流電圧源Vxは、本実施態様例
の場合には前記図12で例示した表面伝導型放出素子の
特性(図12で示されるI−V特性を有する素子におい
ては電子放出しきい値電圧が10[V])にもとずき、
走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子放出
しきい値電圧以下となるよう、一定電圧Vxを出力する
よう設定されている(この点については、後であらため
てふれる。)。
【0071】また、制御回路13は、外部より入力する
画像信号にもとずいて適切な表示が行なわれるように各
部の動作を整合させる働きをもつものである。次に説明
する同期信号分離回路16より送られる同期信号TSYNC
にもとずいて、各部に対してTSCANおよびTSFT および
MRY の各制御信号を発生する。尚、各制御信号のタイ
ミングに関しては、後に図6を用いて詳しく説明する。
【0072】同期信号分離回路16は、外部から入力さ
れるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と輝
度信号成分とを分離する為の回路で、良く知られている
ように周波数分離(フィルター)回路を用いれば、容易
に構成できるものである。同期信号分離回路16により
分離された同期信号は、良く知られるように垂直同期信
号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上、
SYNC信号として図示した。一方、前記テレビ信号から
分離された画像の輝度信号成分を便宜上DATA信号と
表すが、同信号はシフトレジスタ14に入力される。
【0073】シフトレジスタ14は、時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路13より送られる制御信号TSFT にもとずいて動作
する(すなわち、制御信号TSFT は、シフトレジスタ1
4のシフトクロックであると言い換えても良い。)。シ
リアル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出
素子N素子分の駆動データに相当する)のデータは、I
D1ないしIDNのN個の並列信号として前記シフトレジス
タ14より出力される。
【0074】ラインメモリ15は、画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、
制御回路13より送られる制御信号TMRY にしたがって
適宜ID1ないしIDNの内容を記憶する。記憶された内容
は、I’D1ないしI’DNとして出力され、変調信号発生
器17に入力される。
【0075】変調信号発生器17は、前記画像データ
I’D1ないしI’DNの各々に応じて、表面伝導型放出素
子の各々を適切に駆動変調する為の信号源で、その出力
信号は、端子Dy1ないしDynを通じて表示パネル1
1内の表面伝導型放出素子に印加される。
【0076】先に図12を用いて述べたように、本発明
に関わる電子放出素子は放出電流Ieに対して以下の基
本特性を有している。すなわち、前記図12のIeのグ
ラフから明らかなように、明確な電子放出しきい値電圧
Vth(図12の素子では10[V])があり、Vth
以上の電圧を印加された時のみ電子放出が生じる。
【0077】また、電子放出しきい値以上の電圧に対し
ては、グラフのように電圧の変化に応じて放出電流も変
化してゆく。尚、電子放出素子の材料や構成、製造方法
を変える事により、電子放出しきい値電圧Vthの値
や、印加電圧に対する放出電流の変化の度合いが変わる
場合もあるが、いずれにしても以下のような事がいえ
る。
【0078】すなわち、本素子にパルス状の電圧を印加
する場合、例えば図7(a)に示すように電子放出閾値
電圧以下の電圧(例えば7V)を印加しても電子放出は
生じないが、図7(b)のように電子放出閾値電圧以上
の電圧を印加する場合には電子ビームが出力される。
【0079】その際、パルスの幅Pwを変化させる事に
より出力される電子ビームの電荷の総量を制御する事が
可能である。
【0080】即ち、変調信号発生器17として、一定の
波高値の電圧パルスを発生すると共に、入力されるデー
タに応じて適宜電圧パルスの幅を変調するようなパルス
幅変調方式の回路を用いることで電子放出量を制御でき
る。
【0081】以上、図1に示された各部の機能について
述べたが、全体動作の説明に移る前に図2ないし図5を
用いて前記表示パネル11の動作についてより詳しく説
明しておく。
【0082】図示の便宜上、表示パネルの画素数を6×
6(すなわちM=N=6)として説明するが、実際に用
いる表示パネル11はこれよりもはるかに多数の画素を
備えたものである事は言うまでもない。
【0083】図2に示すのは、6行6列の行列状に表面
伝導型放出素子をマトリクス配線した電子源であり、説
明上、各素子を区別する為にD(1,1),D(1,
2)ないしはD(6,6)のように(X,Y)座標で位
置を示している。
【0084】このような電子源を駆動して画像を表示し
ていく際には、X軸と平行な画像の1ラインを単位とし
て、ライン順次に画像を形成する方法をとっている。画
像の1ラインに対応した電子放出素子を駆動するには、
Dx1ないしDx6のうち表示ラインに対応する行の端
子に0[V]を、それ以外の端子にはVx[V]を印加
する。それと同期して、当該ラインの画像パターンにし
たがってDy1ないしDy6の各端子に変調信号を印加
する。
【0085】たとえば、図3に示すような画像パターン
を表示する場合を例にとって説明する。説明の便宜上、
画像パターンの発光部の輝度は等しく、たとえば100
[フートランバート]相当であるとする。前記表示パネ
ル11においては、蛍光体に従来公知のP−22を用
い、加速電圧を10k[V]とし、画面表示の繰り返し
周波数を60[Hz]とし、電子放出素子として前記特
性の表面伝導型放出素子を用いたが、この場合には10
0[フートランバート]の輝度を得るのに、発光画素に
対応する素子には10マイクロ[秒]の間14[V]の
電圧を印加するのが適当であった(尚、この数値は各パ
ラメータを変更すれば当然変わるべきものである。)。
【0086】そこで、図3の画像のうち、たとえば第3
ライン目を発光させる期間中を例にとって説明する。図
4は、前記画像の第3ライン目を発光させる間に、端子
Dx1ないしDx6、および端子Dy1ないしDy6を
通じて電子源に印加する電圧値を示したもので、一般に
は、D(1,1),D(5,1),D(6,1)のよう
に図中白ぬきで示される素子には電圧を印加しない為に
Vy[V]はVx[V]に設定される。これは、図中白
ぬきで示される素子に電圧を印加すると多大な電流が流
れる為、消費電流が増大したり、配線で電圧が生じる為
に電子放出量にむらが生じる為である(素子数が多くな
ると顕著となる)。図4から明らかなように、D(2,
3),D(3,3),D(4,3)の各表面伝導型放出
素子には14Vが印加されて電子ビームが出力される一
方、上記以外はVx[V],14−Vx[V],0
[V]の電圧が印加される。ここで、Vx[V]が印加
される素子を走査ライン側半選択素子、14−Vx
[V]が印加される素子を信号ライン側半選択素子とい
う。本発明においては、これらの半選択素子は電子放出
しきい値電圧Vth以下に設定される。これら半選択素
子に印加する電圧はあとで詳述する。
【0087】同様の方法で、他のラインについても図3
の表示パターンに従って電子源を駆動してゆくが、この
様子を時系列的に示したのが図5のタイムチャートであ
る。同図に示すように、第1ラインから順次1ラインず
つ駆動してゆく事により1画面の表示が行なわれるが、
これを例えば毎秒60画面の速さで繰り返す事により、
ちらつきのない画像表示が可能である。
【0088】尚、表示パターンの発光輝度を変調して階
調表示を行う場合、輝度をより大きく(小さく)するに
は、本実施態応例の駆動方法では、パルスの長さ(幅)
を10マイクロ[秒]よりも長く(短く)する事により
変調が可能である。
【0089】たとえば、パルスの長さを0[秒]から1
5マイクロ[秒]の範囲で、0.5マイクロ[秒]を単
位として変化させれば、発光輝度はゼロを含めて31段
階の諧調が可能である。さらにより多くの諧調を望む場
合には、パルスの長さの範囲を広げるかまたは変化の単
位をより小さくすればよい。
【0090】以上、6行6列の電子源を例にとって、表
示パネル11の駆動方法を説明したが、次に図1の装置
の全体動作について、図6のタイムチャートを参照しな
がら説明する。
【0091】図6中(1)に示すのは、外部から入力す
るNTSC信号から同期信号分離回路16により分離さ
れた輝度信号DATAのタイミングであり、図に示すよ
うに1ライン目データから順次2ライン目、3ライン目
と送られてくるが、これと同期して制御回路13からシ
フトレジスタ14に対して図6の(2)に示すようなシ
フトクロックTSFT が出力される。
【0092】シフトレジスタ14に1ライン分のデータ
が蓄積されると、同図(3)に示すタイミングで、制御
回路13からラインメモリ15に対してメモリーライト
信号TMRY が出力され、1ライン(N素子分)の駆動デ
ータが書き込まれる。その結果、ラインメモリ15の出
力信号であるI’D1ないしI’DNの内容は同図(4)に
示すタイミングで変化する。
【0093】一方、走査回路12の動作を制御する制御
信号TSCANの内容は同図(5)に示すようなものとな
る。すなわち、1ライン目を駆動する場合には、走査回
路12内のスイッチング素子S1のみが0[V]で他の
スイッチング素子はVx[V]、また2ライン目を駆動
する場合には、スイッチング素子S2のみが0[V]で
他のスイッチング素子はVx[V]、以下同様、という
ように動作が制御される。
【0094】また、これと同期して変調信号発生器17
から表示パネル11に対しては、図6の(6)に示すタ
イミングで変調信号が出力される。
【0095】以上に説明した一連の動作により、表示パ
ネル11を用いてテレビジョンの表示を行うものであ
る。
【0096】尚、上記説明中、特に記載しなかったが、
シフトレジスタ14やラインメモリ15は、デジタル信
号式のものでもアナログ信号式のものでも差し支えな
く、要は画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶が所
定の速度で行なわれればよい。尚、デジタル信号式を用
いる場合には、同期信号分離回路16の出力信号DAT
Aをデジタル信号化する必要があるが、これは同期信号
分離回路16の出力部にA/D変換器を備えれば容易に
可能であることは言うまでもない。
【0097】また、これと関連してラインメモリ15の
出力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、変調
信号発生器17に用いられる回路が若干異なったものと
なるのは言うまでもない。
【0098】以上説明した駆動方法は素子に印加する時
間を制御することにより諧調表示を行うものであるが、
素子に印加する電圧を制御することにより諧調表示する
ことも可能である。
【0099】さらに、本発明においては、前述した半選
択素子に印加する電圧を該素子の電流電圧静特性におけ
る最大素子電流の半分の素子電流となる2つの電圧のう
ちの高電圧側の電圧(図12参照)以上で且つ電子放出
のしきい値電圧以下に設定することにより、表示画像の
輝度変化や色変化が小さく、消費電力が小さい表示装置
を提供するものである。これらの効果は前述した表面伝
導型電子放出特性の電圧制御型負性抵抗特性と深く関わ
るものである。つまり、任意の画像表示を行うにあたっ
て、各素子には様々な電圧が様々な時間印加されること
になる。ここで、電子放出に係わる素子の両端には電子
放出しきい値以上の電圧が印加されている為に、図12
の実線で示される高抵抗状態の素子電流If’が印加さ
れるが、半選択素子には電子放出しきい値以下の電圧が
表示画像によって決まる時間だけ印加される。その時、
半選択素子は、図12で示されるように高抵抗な素子電
流(If’:実線)から低抵抗な素子電流(If’:一
点鎖線)に徐々に変化する為に半選択素子に流れる電流
とX方向およびY方向の配線に流れる電流が増大するこ
とになる。配線に流れる電流が増大すると配線で電圧が
降下し電子放出に係わる素子に所定の電圧が印加されな
くなり、放出電流の低下、蛍光体の発光輝度の低下とな
る。このことは表示画像としては、輝度変化や色変化と
して観測されることになる。又、同時に、消費電力も増
大することになる。ここで、高抵抗な素子電流(I
f’:実線)から低抵抗な素子電流(If’:一点鎖
線)に変化する時間は、一画面を形成する時間(例えば
1/60秒)と比べてはるかに長いけれども、表示する
画像によってはこれらの影響を無視できなくなる。
【0100】本発明は半選択素子に印加する電圧値の範
囲を好適な範囲に設定することにより、上述の表示画像
の輝度変化や色変化及び消費電力増大の影響を小さくす
るものである。
【0101】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。
【0102】実施例1 本実施例の電子源の一部の平面図を図14に示す。ま
た、図中のA−A’断面図を図15に示す。但し、図1
4,図15及び後述の図16で、同じ符号を示したもの
は、同じものを示す。ここで1は基板、162はX方向
配線(下配線とも呼ぶ)、163はY方向配線(上配線
とも呼ぶ)、4は電子放出部を含む薄膜、5,6は素子
電極、171は層間絶縁層、172は素子電極5と下配
線162との電気的接続のためのコンタクトホールであ
る。
【0103】次に製造方法を図16により工程順に従っ
て具体的に説明する。
【0104】工程−(a) 清浄化した青板ガラスからなる基板1上に、真空蒸着に
より厚さ50ÅのCr、厚さ6000ÅのAuを順次積
層した後、ホトレジスト(AZ1370ヘキスト社製)
をスピンナーにより回転塗布、ベークした後、ホトマス
ク像を露光、現像して、下配線162のレジストパター
ンを形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエッチングし
て、所望の形状の下配線162を形成する。
【0105】工程−(b) 次に厚さ1.0ミクロンのシリコン酸化膜からなる層間
絶縁層171をRFスパッタ法により堆積する。
【0106】工程−(c) 工程(b)で堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホー
ル172を形成するためのホトレジストパターンを作
り、これをマスクとして層間絶縁層171をエッチング
してコンタクトホール172を形成する。エッチングは
CF4 とH2 ガスを用いたRIE(Reactive
Ion Etching)法によった。
【0107】工程−(d) その後、素子電極5と素子電極間ギャップとなるべきパ
ターンをホトレジスト(RD−2000N−41 日立
化成社製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ50Åの
Ti、厚さ1000ÅのNiを順次堆積した。ホトレジ
ストパターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜を
リフトオフし、素子電極間隔L1は5ミクロンとし、素
子電極の幅W1を500ミクロン、を有する素子電極
5,6を形成した。
【0108】工程−(e) 素子電極5,6の上に上配線163のホトレジストパタ
ーンを形成した後、厚さ50ÅのTi、厚さ5000Å
のAuを順次真空蒸着により堆積し、リフトオフにより
不要の部分を除去して、所望の形状の上配線163を形
成した。
【0109】工程−(f) 図20に本工程に関わる電子放出素子の電子放出部形成
用薄膜2のマスクの平面図の一部を示す。素子電極間ギ
ャップL1およびこの近傍に開口を有するマスクであ
り、このマスクにより膜厚1000ÅのCr膜173を
真空蒸着により堆積・パターニングし、そのうえに微粒
子分散液をスピンコート法で塗布した。
【0110】微粒子分散液としては、次の材料をガラス
ビーズと共にペイントシェーカーで24時間撹拌したも
のを用いた。
【0111】 微粒子SnO2(粒径1000Å以下) 1.0g 有機分散媒MEK(メチルエチルケトン): シクロヘキサン=3:1 800cc 次に、250℃で10分間焼成することを繰り返し、微
粒子を含む、電子放出部形成用薄膜であるところの薄膜
導電体2を形成した。また、こうして形成された主元素
としてSnO2よりなる微粒子からなる電子放出部形成
用薄膜2の膜厚は100Åであった。なおここで述べる
微粒子膜とは、上述したように、複数の微粒子が集合し
た膜であり、その微細構造として、微粒子が個々に分散
配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あるい
は、重なり合った状態(島状も含む)の膜をさし、その
粒径とは、前記状態で粒子形状が認識可能な微粒子につ
いての径をいう。
【0112】工程−(g) Cr膜173および焼成後の電子放出部形成用薄膜2を
酸エッチャントによりエッチングして所望のパターンを
形成した。
【0113】工程−(h) コンタクトホール172部分以外にレジストを塗布する
ようなパターンを形成し、真空蒸着により厚さ50Åの
Ti、厚さ5000ÅのAuを順次堆積した。リフトオ
フにより不要の部分を除去することにより、コンタクト
ホール172を埋め込んだ。
【0114】以上の工程により絶縁性基板1上に下配線
162、層間絶縁層171、上配線163、素子電極
5,6、電子放出部形成用薄膜2等を形成し、未フォー
ミングの電子源を作成した。
【0115】尚、電子放出部を形成するフォーミング処
理は、昇圧レートが1V/100秒〜1V/分で行なわ
れ、電子源作製後に行なう場合には、上述の工程(h)
の後に行い、また、後述する画像形成装置を作製する場
合には、上述の工程(a)〜(h)にて作製された未フ
ォーミング電子源を後述の外囲器内に配置した後、真空
中でフォーミング処理を行った。
【0116】つぎに、以上のようにして作成した未フォ
ーミング電子源を用いて表示装置を構成した例を、図8
と図9を用いて説明する。
【0117】以上のようにして多数の平面型表面伝導型
放出素子を作製した未フォーミングの電子源81をリア
プレート82上に固定した後、電子源81の5mm上方
に、フェースプレート90(ガラス基板87の内面に蛍
光膜88とメタルバック89が形成されて構成される)
を支持枠83を介し配置し、フェースプレート90、支
持枠83、リアプレート82の接合部にフリットガラス
を塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中で400℃ない
し500℃で10分以上焼成することで封着した(図
8)。また、リアプレート82への電子源81の固定も
フリットガラスで行った。
【0118】図8において、84は電子放出素子、85
及び86はそれぞれX方向及びY方向の素子配線であ
る。
【0119】蛍光膜88は、モノクロームの場合は蛍光
体のみから成るが、本実施例では蛍光体はストライプ形
状(図9参照)を採用し、先にブラックストライプを形
成し、その間隙部に各色蛍光体を塗布し、蛍光膜88を
作製した。ブラックストライプの材料として通常良く用
いられている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0120】ガラス基板87に蛍光体を塗布する方法は
スラリー法を用いた。また、蛍光膜88の内面側には通
常メタルバック89が設けられる。メタルバックは、蛍
光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理(通常フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸
着することで作製した。
【0121】フェースプレート90には、更に蛍光膜8
8の導電性を高めるため、蛍光膜88の外面側に透明電
極(不図示)が設けられる場合もあるが、本実施例で
は、メタルバックのみで十分な導電性が得られたので省
略した。
【0122】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、十分な位置合わせを行った。
【0123】以上のようにして完成したガラス容器内の
雰囲気を排気管(図示せず)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dx1ないし
DxmとDy1ないしDynを通じ電子放出素子84の
素子電極5,6間に電圧を印加し、電子放出部3を、電
子放出部形成用薄膜2を通電処理(フォーミング処理)
することにより作成した。フォーミング処理は、昇圧レ
ートが1V/100秒〜1V/分で行った。
【0124】次に、10マイナス6乗torr程度の真
空度で、不図示の排気管をガスバーナーで熱することで
溶着し外囲器の封止を行った。
【0125】最後に、封止後の真空度を維持するため
に、ゲッター処理を行った。これは、封止を行う直前あ
るいは封止後に、抵抗加熱により、画像形成装置内の所
定の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸
着膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主
成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、たとえば1×
10マイナス5乗ないしは1×10マイナス7乗[to
rr]の真空度を維持するものである。
【0126】以上のように完成した本発明の画像表示装
置において、各電子放出素子には、容器外端子Dx1な
いしDxm,Dy1ないしDynを通じ、走査信号及び
変調信号を不図示の信号発生手段よりそれぞれ、印加す
ることにより、電子放出させ、高圧端子Hvを通じ、メ
タルバック89、あるいは透明電極(不図示)に数kV
以上の高圧を印加し、電子ビームを加速し、蛍光膜88
に衝突させ、励起・発光させることで画像を表示した。
【0127】また、上述の工程で作製した平面型表面伝
導型放出素子の特性を把握するために、同時に、図10
に示した平面型表面伝導型放出素子のL1、W等を本実
施例で作製したものと同様にした標準的な比較サンプル
を作製し、その電子放出特性の測定を図11に示した測
定評価装置を用いて行った。
【0128】なお比較サンプルの測定条件は、アノード
電極と電子放出素子間の距離を4mm、アノード電極の
電位を1kV、電子放出特性測定時の真空装置内の真空
度を1×10マイナス6乗torrとした。
【0129】比較サンプルの電極5及び6の間に素子電
圧を印加し、その時に流れる素子電流If及び放出電流
Ieを測定したところ、図12に示したような電流−電
圧特性が得られた。本素子では、素子電圧10V程度か
ら急激に放出電流Ieが増加し、素子電圧14Vでは素
子電流Ifが1.5mA、放出電流Ieが1.1マイク
ロAとなり、電子放出効率η=Ie/If(%)は0.
07%であった。
【0130】次に、本実施例の表示装置を図1〜図7で
説明した前述実施態様例と同じ方法で駆動し画像表示を
した。尚、本実施例の表面伝導型放出素子において、最
大素子電流の半分となる電圧(高電圧側)は図12に示
すように5Vであり、電子放出のしきい値は10Vであ
った。
【0131】本実施例において、Vx値、走査側の半選
択素子に印加する電圧、信号側の半選択素子に印加する
電圧を5V〜10Vの範囲で変えて表示装置を駆動し、
画像表示を得た。さらに、輝度変化、色変化、消費電力
について検討したところ表1のような結果を得た。尚、
輝度変化、色変化については、適当な時間駆動し肉眼で
評価し、消費電力についてもある適当な時間駆動しその
間に消費した電力で評価した。
【0132】
【表1】
【0133】<評価値の定義> (輝度変化) ◎は一定時間駆動し肉眼で輝度変化がないことを示す。
【0134】○は一定時間駆動し肉眼で実質上ほとんど
問題がない程度の輝度変化を示す。
【0135】△は一定時間駆動し肉眼で輝度変化が認め
られることを示す。 (色変化)赤色、青色を同時に発光させ紫色を表示し、
一定時間表示した後の色変化を肉眼で評価した。
【0136】◎は色変化がないことを示す。
【0137】○は実質上ほとんど問題がない程度の色変
化を示す。
【0138】△は色変化が認められることを示す。 (消費電力)一定時間適当な表示を駆動した後の消費電
力。
【0139】◎は小さな消費電力を示す。
【0140】○は◎の5割増以上の消費電力を示す。
【0141】△は◎の2倍以上の消費電力を示す。
【0142】表1からもわかるように、本実施例の半選
択素子に印加される電圧が、該素子の最大素子電流の半
分となる電圧(高電圧側)5.0V以上且つ電子放出し
きい値電圧10V以下のときに良好で、特に6V〜8V
の範囲で非常に良好な結果が得られた。これは前述した
ように、半選択素子に本発明に係る上記範囲の電圧が印
加されることにより、半選択素子さらには配線に流れる
電流の増加量が小さいことによるものである。
【0143】実施例2 実施例1において、電子放出させる素子に印加する電圧
を14Vから13Vに変え、かつ半選択素子に印加する
電圧を3〜10Vの範囲で変えて駆動をおこない画像表
示を得た。さらに輝度変化,色変化,消費電力について
も実施例1と同様な評価を行ない表2に示すような結果
を得た。
【0144】
【表2】
【0145】表2からわかるように、輝度変化,色変
化,消費電力に対して走査側および信号側の半選択素子
に印加する電圧が共に5〜8Vの範囲のとき良好な結果
が得られた。
【0146】実施例3 実施例1において、電子放出させる素子に印加する電圧
を14Vから15Vに変え、かつ半選択素子に印加する
電圧を5〜10Vの範囲で変えて駆動をおこない画像表
示を得た。さらに輝度変化,色変化,消費電力について
も実施例1と同様な評価を行ない表3に示すような結果
を得た。
【0147】
【表3】
【0148】表3からわかるように、輝度変化,色変
化,消費電力に対して走査側および信号側の半選択素子
に印加する電圧が共に5〜10Vの範囲のとき良好で、
特に6〜9Vの範囲で非常に良好な結果が得られた。
【0149】実施例4 実施例1において、VyをVxより1V高く設定し、V
xの値を4〜9Vの範囲で変えて駆動をおこない画像表
示を得た。さらに輝度変化,色変化,消費電力について
も実施例1と同様な評価を行ない表4に示すような結果
を得た。
【0150】
【表4】
【0151】表4からわかるように、輝度変化,色変
化,消費電力に対して走査側および信号側の半選択素子
に印加する電圧が共に5〜10Vの範囲のとき良好で、
特に6〜9Vの範囲で非常に良好な結果が得られた。消
費電力については5〜10Vの範囲で良好な結果が得ら
れた。
【0152】尚、従来型の垂直型の素子、例えば図18
に示されるような素子を多数形成した電子源を用いて画
像形成装置を構成した場合においても先の実施例と同様
に良好な結果が得られた。
【0153】
【発明の効果】以上説明した本発明の駆動方法によっ
て、従来問題となっていた3つの問題点を解決する事が
可能となった。
【0154】第一に、表示輝度を制御性良く変調する事
が出来るようになった。このため、多階調の表示が可能
となり、たとえばテレビジョン画像の表示を実現でき
た。
【0155】第二に、真空中で電子ビームにより直接蛍
光体を励起するため、従来CRTなどの分野で公知の、
発光特性の優れた各色の蛍光体を発光源として使用でき
る。このため、カラー化も容易で、広い範囲の色彩を表
現できる。また、蛍光体を塗り分けるだけでカラー化が
可能であり、パネルの製造が容易である。
【0156】第三に、単純な構造で表示パネルが構成さ
れるため、製造上特別困難な点はない。また、走査や変
調に要する電圧も小さいため、電気回路の集積化が容易
である。これらの長所があいまって、製造に要する費用
が低減でき、極めて安価に表示装置を提供する事が可能
である。
【0157】更には、輝度変化、色変化の小さい安定な
画像表示が実現できると共に、消費電力の小さい表示装
置を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動方法を実施するための概略回路構
成の一例である。
【図2】電子放出素子が行列状に配線された電子源の一
部回路図である。
【図3】原画像の一例を示す図である。
【図4】電子源に印加する駆動電圧を示す図である。
【図5】一画面を順次一ラインずつ表示してゆく際のタ
イムチャートである。
【図6】図1の回路の全体動作を説明するためのタイム
チャートである。
【図7】電子放出素子に印加される駆動電圧を説明する
為の図である。
【図8】本発明による画像形成装置の構成例を示す一部
切り欠き斜視図である。
【図9】本発明による画像形成装置における蛍光膜の構
成例を示す図である。
【図10】本発明に係る電子放出素子の実施態様例を示
す概略構成図である。
【図11】電子放出素子の電子放出特性の測定評価装置
を示す概略構成図である。
【図12】電子放出素子の電流−電圧特性を示す図であ
る。
【図13】本発明に係る多数の電子放出素子を単純マト
リクス配線して構成した電子源基板の概略図である。
【図14】本発明による電子源の一例を示す部分平面図
である。
【図15】図14の電子源の構成を示す部分断面図であ
る。
【図16】図14の電子源の製造工程を説明するための
断面図である。
【図17】図14の電子源の製造工程にかかわる基板の
一部平面図である。
【図18】本発明に用いられる従来の垂直型表面伝導型
放出素子の構成図である。
【図19】従来の表面伝導型放出素子の平面図である。
【図20】従来試みられた表示装置の一部平面図であ
る。
【図21】従来試みられた表示装置の一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 電子放出部形成用薄膜 3 電子放出部 4 電子放出部を含む薄膜 5,6 素子電極 11 表示パネル 12 走査回路 13 制御回路 14 シフトレジスタ 15 ラインメモリ 16 同期信号分離回路 17 変調信号発生器 81 電子源 82 リアプレート 83 支持枠 84 電子放出素子 85 行方向配線 86 列方向配線 87 ガラス基板 88 蛍光膜 89 メタルバック 90 フェースプレート 91 外囲器 92 黒色導電材 93 蛍光体 130 電流計 131 電源 132 電流計 133 高圧電源 134 アノード電極 161 絶縁性基板 162 X方向配線 163 Y方向配線 164 表面伝導型放出素子 165 結線 171 層間絶縁層 172 コンタクトホール 173 Cr膜 241 横電流型電子放出体 242 ネック部 243 ガラス板 244 透明電極 245 孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御型負性抵抗特性を有する多数個
    の電子放出素子を行列状に単純マトリクス配線した電子
    源の駆動方法において、該電子放出素子の電流電圧静特
    性における最大素子電流の半分の素子電流となる2つの
    電圧のうちの高電圧側の電圧以上で、且つ該電子放出素
    子の電子放出のしきい値電圧以下の電圧を半選択素子に
    印加することを特徴とする電子源の駆動方法。
  2. 【請求項2】 電圧制御型負性抵抗特性を有する多数個
    の電子放出素子を行列状に単純マトリクス配線した電子
    源と、該電子源から放出された電子の照射により画像を
    形成する蛍光体とを具備する画像形成装置の駆動方法に
    おいて、該電子放出素子の電流電圧静特性における最大
    素子電流の半分の素子電流となる2つの電圧のうちの高
    電圧側の電圧以上で、且つ該電子放出素子の電子放出の
    しきい値電圧以下の電圧を半選択素子に印加することを
    特徴とする画像形成装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記電子放出素子が、表面伝導型放出素
    子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子
    源又は画像形成装置の駆動方法。
JP5100084A 1993-04-05 1993-04-05 電子源及びこれを用いた画像形成装置の駆動方法 Withdrawn JPH06289814A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6225749B1 (en) 1998-09-16 2001-05-01 Canon Kabushiki Kaisha Method of driving electron-emitting device, method of driving electron source using the electron-emitting device, and method of driving image forming apparatus using the electron source
US6339414B1 (en) 1995-08-23 2002-01-15 Canon Kabushiki Kaisha Electron generating device, image display apparatus, driving circuit therefor, and driving method
US6445367B1 (en) 1994-06-13 2002-09-03 Canon Kabushiki Kaisha Electron-beam generating device having plurality of cold cathode elements, method of driving said device and image forming apparatus applying same
US6603450B1 (en) 1998-06-05 2003-08-05 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and image forming method

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