JP3311075B2 - 画像形成装置及びその駆動方法 - Google Patents

画像形成装置及びその駆動方法

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JP3311075B2 JP10008393A JP10008393A JP3311075B2 JP 3311075 B2 JP3311075 B2 JP 3311075B2 JP 10008393 A JP10008393 A JP 10008393A JP 10008393 A JP10008393 A JP 10008393A JP 3311075 B2 JP3311075 B2 JP 3311075B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の冷陰極素子をマ
トリックス状に配して成る電子源装置を有する画像形成
装置、及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数の電子放出素子を面状配置し
て成るマルチ電子線発生装置を電子源として用いた面像
形成装置、特に、薄型フラットディスプレー装置の研究
開発が盛んに行われている。
【0003】かかる画像形成装置の構成例を図15に示
す。本装置では複数の電子放出素子Aが基体1上に面状
配置されており、またこれら電子放出素子Aは一走査線
毎に配線されている。基体1上方には、各電子放出素子
Aから放出される電子線を情報信号に応じて変調するた
めの変調電極2が、前記走査線に対して直交して設けら
れており、走査線と変調電極でXYマトリックスを構成
している。尚、3は電子線が通過する開口部である。ま
た、4は電子線の照射により画像を形成する画像形成部
材であり、発光体である場合には、電子線の照射パター
ンに応じた輝点5パターンによる画像を表示する。
【0004】図15に示したような画像形成装置におい
ては、変調電極2の開口部3と電子放出素子Aとの位置
合わせが難しく、位置ずれにより画像形成部材4への電
子線照射率の低下を生じる。そこで、変調電極2を設け
ず、図16に示す様に、各電子放出素子A毎に走査配線
電極6aと信号配線電極6bとに結線した、所謂、単純
マトリックス配線による画像形成装置の試みがなされて
いる。
【0005】即ち、図10に示すように、例えば、M×
N個の電子放出素子を走査配線電極XE1〜XEN及び信
号配線電極YE1〜YEMにより単純マトリックス配線し
たマルチ電子線発生装置を画像形成装置に応用するもの
である。かかる構成においては、形成画像の一画素に対
応する各電子放出素子を、所望の画像パターン(例えば
図12に示されるようなパターン)に従って、順次駆動
する。その際の駆動方法としては、画像が発光画像であ
る場合、画像の一画素づつを順次発光させて一画面を形
成する点順次走査、あるいは、画像の一ライン(図10
の例では、一ラインはM画素よりなる)づつ順次発光さ
せて一画面を形成する線順次走査の二つの方法が知られ
ている。この二つの方法のうち、通常多く採用されるの
は、一画素あたりの割り当て時間が長く、電子放出素子
の駆動速度や出力電子線の瞬時電流の面で有利な、線順
次走査方式が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記単
純マトリックス配線によるマルチ電子線発生装置を、上
述の点順次走査方式、或いは、線順次走査方式にて駆動
した場合、用いる電子放出素子の種類によっては、選択
された素子以外の素子にも大きな電流が流れ、装置全体
の消費電力が増大してしまうという問題があった。
【0007】そこで本発明は、上述の問題点に鑑みてな
されたものであり、特に、低消費電力で大幅なコストダ
ウンの可能な画像形成装置、及びその駆動方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明は、第1に、走査電極と信号
電極とにマトリックス状に結線された複数の冷陰極素子
と、該冷陰極素子から放出される電子線の照射により画
像を形成する画像形成部材とを有する画像形成装置にお
いて、上記複数の冷陰極素子に対し、画像データに基づ
いて印加される駆動信号とは別に、該画像データに依存
しない、10[V/sec]以上の降電圧レートを有す
る電圧パルスを各々該走査電極と信号電極とを介して
加する手段を具備することを特徴とする画像形成装置で
あり、第2に、上記画像形成装置の駆動方法であって、
前記電圧パルス印加手段により前記複数の冷陰極素子に
前記電圧パルスを定期的に印加することを特徴とする画
像形成装置の駆動方法であり、第3に、前記電圧パルス
が、前記駆動信号の垂直同期信号期間中あるいは水平同
期信号期間中に前記複数の冷陰極素子に印加されること
を特徴とする上記画像形成装置の駆動方法である。
【0009】ここに於て、駆動信号とは、画像データに
基づいて所望の強度の電子線出力を発生させるために冷
陰極素子に印加される電気信号である。
【0010】以下、本発明を詳述する。
【0011】従来、電子放出素子として熱電子源と冷陰
極電子源の2種類が知られている。
【0012】冷陰極電子源には電界放出型(以下FEと
略す)、金属/絶縁層/金属型(以下MIMと略す)や
表面伝導型電子放出素子(以下SCEと略す)等があ
る。FE型としては、W.P.Dyke & W.W.
Dolan、”Field emission”、Ad
vance in Electron Physic
s、8、89(1956)あるいはC.A.Spind
t,”PHYSICALProperties of
thin−film field emission
cathodes with molybdenum
cones”,J.Appl.Phys.,47,52
48(1976)等が知られている。MIM型の例とし
てはC.A.Mead、”The tunnel−em
ission amplifier、J.Appl.P
hys.、32、646(1961)等が知られてい
る。SCE型の例としてはM.I.Elinson、R
adio Eng.Electron Phys.、1
0、(1965)等がある。SCEは基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に並行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等に
よるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:”Thin Solid Fi
lms”、9、317(1972)」、In23/Sn
2薄膜によるもの[M.Hartwelland
C.G.Fonstad:”IEEE Trans.
ED Conf.”、519(1975)]、カーボン
薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1
号、22頁(1983)]等が報告されている。
【0013】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図17に示す。同図において171は絶縁性基板であ
る。172は電子放出部形成用薄膜で、スパッタで形成
されたH型形状金属酸化物薄膜等からなり、後述のフォ
ーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部部173
が形成される。174は電子放出部を含む薄膜と呼ぶ。
【0014】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に電子放出部形成用薄膜1
72を予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電
子放出部173を形成するのが一般的であった。即ち、
フォーミングとは前記電子放出部形成用薄膜172の両
端に電圧を印加通電し、電子放出部形成用薄膜を局所的
に破壊、変形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状
態にした電子放出部173を形成することである。尚、
電子放出部173は電子放出部形成用薄膜172の一部
に亀裂が発生しその亀裂付近から電子放出が行われる場
合もある。以下フォーミングにより発生した電子放出部
を含む電子放出部形成用薄膜を電子放出部を含む薄膜1
74と呼ぶ。
【0015】前記フォーミング処理をした表面伝導型電
子放出素子は上述電子放出部を含む薄膜174に電圧を
印加し、素子表面に電流を流すことにより、上述電子放
出部173より電子を放出せしめるものである。
【0016】上記表面伝導型放出素子は、構造が単純で
製造も容易であることから、大面積にわたり多数素子を
配列形成できる利点がある。そこで、この特徴を生かせ
るようないろいろな応用が研究されている。とりわけ、
上記表面伝導型放出素子と可視光を発光せしめる蛍光体
とを組み合わせた画像表示装置は、大画面の装置でも比
較的容易に製造できるものと期待されている。
【0017】また、本出願人は、表面伝導型放出素子の
改良に鋭意努力した結果、新規な構造をもつ素子や、従
来用いられなかった材料による素子、あるいは新規な製
造方法などについて数多くの技術を開示してきた。例え
ば、本出願人による特開平2−56822号公報はこの
一例である。この電子放出素子は、(1)高い電子放出
効果が得られる。(2)構造が簡単であるため、製造が
容易である。(3)同一基板上に多数の素子を配列形成
できる。等の利点を有する素子である。
【0018】本発明者らは、MIM素子、表面伝導型放
出素子等の冷陰極素子の、とりわけ電流−電圧特性に着
目することで本発明に至ったものであり、本発明は特に
後述する電圧制御型負性抵抗特性を有する電子放出素子
に関わるものである。
【0019】本発明に関わる電圧制御型負性抵抗特性を
有する電子放出素子の作成方法には種々の方法がある
が、以下にその一例を図18を用いて説明する。
【0020】図18は本発明にかかわる表面伝導型放出
素子の基本的な構成を示すものであり、図18(a)は
平面図、図18(b)は側面図である。同図において、
181は絶縁性基板、185と186は素子電極、18
4は微粒子を含む薄膜導電体、183は電子放出部であ
る。
【0021】子電極185,186と、微粒子を含む
薄膜導電体184は、従来のものと同様に、基板181
上に設けられる。この基板181の材料としては、例え
ばガラス、石英等の絶縁材料が用いられる。
【0022】素子電極185,186は、相対向して設
けられるので、例えば真空成膜プロセスとフォトリソプ
ロセス等の通常よく用いられる方法で形成することがで
きる。この素子電極185,186の材料は、一般的な
導電材料で、例えばNi,Al,Cu,Au,Pt,A
g等の金属や、SnO3,ITO等の酸化物を用いるこ
とができる。
【0023】素子電極185,186の厚みdは、数百
Åから数μm程度が好ましい。また、素子電極185,
186は相対向しているもので、この対向間隔L1は数
百Å〜数十μmが好ましく、対向幅W1は数μm〜数百
μm程度が好ましい。但し、これらの範囲はおおよその
目安であって、素子の使用条件等によってはこの範囲外
のものとしてもさしつかえない。
【0024】本発明における微粒子としては、低仕事関
数で高融点かつ低蒸気圧という性質をもつ通常の陰極材
料や、従来のフォーミング処理によって電子放出部18
3を形成する材料や、二次電子放出効率の高い材料の微
粒子が好適で、その粒径は数十Å〜数μmが好ましい。
【0025】具体的には、例えばLaB6,CeB6,Y
4,CdB4等の硼化物、TiC,ZrC,HfC,T
aC,SiC,WC等の炭化物、TiN,ZrN,Hf
N等の窒化物、Nb,Mo,Rh,Hf,Ta,W,R
e,Ir,Pt,Ti,Au,Ag,Cu,Cr,A
l,Co,Ni,Fe,Pb,Pd,Cs等の金属、I
23,SnO2,Sb23等の金属酸化物、Si,G
eなどの半導体、カーボン,Ag,Mg等の微粒子を挙
げることができ、これらを一種又は二種以上が混合され
たものでもよい。
【0026】上記微粒子を含む薄膜導電体184とは、
上記微粒子が密に分布する連続微粒子膜の構造を有し、
かつ、電気抵抗が103〜107Ω/□(シート抵抗)程
度のものをいう。また、この連続微粒子膜中の一部に微
粒子の不連続を有しても何ら支障をきたさない。
【0027】微粒子を含む薄膜導電体184は、素子電
極185,186の対向部間に確実に付設することがで
きれば、基板181に素子電極185,186を付設し
た後に付設しても、素子電極185,186の付設に先
立って付設してもよい。図18に示されるものは、素子
電極185,186の付設後にその上から薄膜導電体1
84を付設したものとなっている。
【0028】上記薄膜導電体184の付設は、例えばガ
スデポジションや真空蒸着(初期膜の状態)の他、次の
ようにしても行うことができる。
【0029】まず、有機分散媒に前記材質又は前記材質
を含む化合物の微粒子と必要に応じて添加剤を加え、撹
拌して、ほぼ均一に微粒子が分散された微粒子分散液を
調整する。次いで、この微粒子分散液を、基板181
(素子電極185,186の付設前又は後)の表面に、
例えばデッピングやスピンコート等の方法で塗布し、分
散媒を蒸発除去でき、また化合物使用のときはこれを分
解し得る温度と時間、焼成を行う。
【0030】上述のようにすることによって、微粒子を
含む薄膜導電体184が、素子電極185,186の対
向部間(図18に示される間隔L1の箇所)に付設され
る。この薄膜導電体184は、例えば素子電極185,
186の付設後に設けた場合、図18に示されるよう
に、素子電極185,186の対向部間以外の素子電極
185,186上にも付設されがちとなるが、素子電極
185,186の対向部間以外の薄膜導電体184には
実質的に電圧が印加されないので、何ら支障をきたさな
い。
【0031】前記有機分散媒としては、微粒子を変質さ
せることなく分散させることができるものであればよ
く、例えば酢酸ブチル、アルコール類、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサン及びこれらの混合物等を用いるこ
とができ、微粒子の種類に応じて選択すればよい。
【0032】前記添加剤は、微粒子の分散を促進するも
ので、例えば通常良く知られている表面活性剤等の分散
補助剤等を用いることができる。
【0033】前記焼成温度と時間は、使用する有機分散
媒の種類、塗布量等によっても相違するが、通常200
〜1000℃で0.1〜1時間程度である。
【0034】微粒子分散液の固形分濃度と塗布回数(塗
布量)は、所望の薄膜導電体184の特性、ひいては所
望の電子放出部183の特性に応じて調整する。即ち、
前記103〜107Ω/□(シート抵抗)の電気抵抗の薄
膜導電体184が得られる範囲で微粒子分散液の固形分
濃度と塗布量を定めればよい。固形分濃度と塗布量が大
き過ぎると薄膜導電体184の電気抵抗が低くなり過
ぎ、逆に固形分濃度と塗布量が小さ過ぎると、薄膜導電
体184の電気抵抗が高くなり過ぎ、いずれの場合も良
好な表面伝導型放出素子が得にくくなる。
【0035】本発明における電子放出部183は、通電
処理、即ちフォーミング処理によって、含有されている
微粒子が島となって不連続状態膜化した、素子電極18
5,186間の薄膜導電体184部分で、素子電極18
5,186間の薄膜導電体184全体が電子放出部18
3となっていても、その一部が電子放出部183となっ
ていてもよい。
【0036】上記通電処理は、大気中で行ってもよい
が、素子損傷防止のため、真空下又は不活性ガス下で行
うことが好ましい。また、通電処理時に印加する電圧
は、希望する表面伝導型放出素子の特性に応じて調整す
ることが好ましい。
【0037】尚、本発明にかかわる電子放出素子は、上
述の製法に限るものではなく、上述の製法の一部を変更
しても良い。
【0038】上述のような素子構成と製造方法によって
作成された本発明にかかわる電子放出素子の基本特性に
ついて図19を用いて説明する。
【0039】図19は、図18で示した構成を有する素
子の電子放出特性を測定するための測定評価装置の概略
構成図である。図19において、201は素子に素子電
圧Vfを印加するための電源、200は素子電極18
5,186間の電子放出部を含む薄膜184を流れる素
子電流Ifを測定するための電流計、204は素子の電
子放出部より放出される放出電流Ieを捕捉するための
アノード電極、203はアノード電極204に電圧を印
加するための高圧電源、202は素子の電子放出部18
3より放出される放出電流Ieを測定するための電流計
である。電子放出素子の上記素子電流If、放出電流I
eの測定にあたっては、素子電極185,186に電源
201と電流計200とを接続し、該電子放出素子の上
方に電源203と電流計202とを接続したアノード電
極204を配置している。また、本電子放出素子及びア
ノード電極204は真空装置内に設置され、その真空装
置には不図示の排気ポンプ及び真空計等の真空装置に必
要な機器が具備されており、所望の真空下で本素子の測
定評価を行えるようになっている。
【0040】なお、アノード電極の電圧は1kV〜10
kV、アノード電極と電子放出素子との距離Hは3mm
〜8mmの範囲で測定した。
【0041】本発明に関わる表面伝導形放出素子の典型
的なI−V特性、即ち、該素子に流れる電流(If)と
該素子に印加される電圧(Vf)との関係について、図
9を用いて説明する。
【0042】本発明に関わる表面伝導型放出素子におい
ては、該素子に印加される電圧(Vf)に対して該素子
に流れる電流(If)は必ずしも一義的に定まるもので
はない。その特性には大別して2つの型があるが、この
うち第一の型においては該素子に流れる電流(If)
は、印加電圧(Vf)を0[V]から増加させてゆくに
つれて、一旦は増加するが、その後減少に転じ、さらに
その後はほぼ一定もしくは微増傾向を示す。一方、第二
の型においては該素子に流れる電流(If)は、印加電
圧(Vf)を0[V]から増加させてゆくにつれて、常
に増加傾向を示すものである。
【0043】説明の便宜上、前記第一の型を静特性、前
記第二の型を動特性と呼ぶ。
【0044】図9中、破線は、約1V/分以下の電圧掃
引スピードで得られる静特性である。つまり、Vf=0
〜V1の領域(I領域)では、素子に流れる電流(I
f)は電圧(Vf)の増加に伴い単調増加しV1で最大
となる。Vf=V1〜V2の領域(II領域)では、素
子に流れる電流(If)は電圧(Vf)の増加に伴い減
少する、所謂、電圧制御型負性抵抗特性(以下、VCN
R[voltage controlled nega
tive resistance]特性という)を示
す。Vf=V2〜Vdの領域(III領域)では、該素
子に流れる電流(If)は電圧(Vf)の増加に対して
ほとんど変化しない。尚、V1は電流Ifが極大値を示
す値、V2は電流Ifの減少曲線の接線のうち最大傾き
接線のVf軸切片である。一方、素子からの放出電流
(Ie)は、電圧(Vf)の増加に伴いVeを電子放出
しきい値として、増加してゆく。
【0045】また、図中、実線は、約10V/秒以上の
電圧掃引スピードで得られる動特性である。つまり、最
大電圧がVdで掃印した場合(図中If(Vd)曲線参
照)、Ve付近から素子に流れる電流(If)が徐々に
増加し、Vdで静特性のIfとほぼ一致する。最大電圧
がV2で掃印した場合(図中If(V2)曲線参照)、
同様にIfは徐々に増加し、V2においては静特性のI
fとほぼ一致する。また、最大電圧が上記のI領域内の
電圧で掃引すると、静特性のIfカーブとほぼ一致す
る。
【0046】勿論、上記I−V特性に関する静特性、動
特性は、素子を構成する材料、素子形態などを変えるこ
とにより変化するが、一般に良好な電子放出特性を有す
る表面伝導形放出素子は上記3つの領域I〜IIIを有
しているといって良い。
【0047】以上のようなI−V特性を有する電子放出
素子を用いた電子源装置及び画像形成装置の駆動は、一
般に以下の通り行われる。
【0048】図11に示すのは、説明を簡単にするため
に、表面伝導形放出素子を6×6個だけ単純マトリック
ス配線したもので、説明上、各素子を区別するために、
D(1,1)、D(1,2)‥‥、D(6,6)のよう
に、(X,Y)座標にて示してある。このマルチ電子線
発生装置を平板型CRTに応用する際、表示に必要な輝
度を得るために、表面伝導形放出素子の一素子当たりI
sの電子線出力が必要であるとした場合、図9に示した
特性より、発光する画素に対応する素子(以下、選択素
子という)にはVd、非発光の画素に対応する素子(以
下、非選択素子という)には、Ve以下の電圧を印加す
れば良いわけである。
【0049】そこで、前記線順次走査方式で画像を形成
する場合、X軸と平行な6つの素子列を順次走査して一
画面を形成するが、例えば、図11において、XE1
XE6のうちから選択された任意の一列(XE1列)に0
Vを、非選択の他列(XE2〜XE6)にVxを印加す
る。また、選択された該一列の中の所望素子(D[1,
1])から上記Isの電子線出力を得るために、YE1
〜YE6のうちから該所望素子に結線された配線(Y
1)にVdを、他配線(YE2〜YE6)にVxを印加す
る。その結果、選択素子D(1,1)にはVdの電位差
が、非選択素子D(2〜6,2〜6)には0Vの電位差
が、非選択素子D(2〜6,1)にはVXの電位差が、
非選択素子D(1,2〜6)にはVd−VXの電位差が
それぞれ印加される。ここで、VX及びVd−VXは図9
に示した特性より、Ve以下で選定される。かかる動作
を各列(XE2〜XE6)順次行うことで一画面が形成さ
れる。
【0050】しかしながら、以上のような駆動では、上
記非選択素子の中でもD(2〜6,1)及びD(1,2
〜6)には電位差が印加されてしまうため、図9から明
らかである通り、該非選択素子には印加電圧(素子電
圧)に応じて電流(If)が流れ、この電流(If)が
装置全体の消費電力の増大をまねいていた。尚、上記の
如き単純マトリックス配線において、全ての非選択素子
の電位差を0Vとすることは不可能である。
【0051】上記説明においては、簡単の為、6×6個
のマトリックスにて説明したが、画像形成装置の実用画
での画素数は、例えば、1000×1000画素程度の
規模となり、装置全体の無効消費電力は大幅に増大して
しまう。さらには、かかる装置の電源、駆動回路、及び
配線材には上記無効分をも見込んだ電流容量の大きなも
のを用いねばならず、コストの面においても非常に高価
な装置となってしまう。
【0052】本発明者らは、MIM素子、表面伝導形放
出素子等の冷陰極素子の上記I−V特性と、これら素子
を単純マトリックス配線した装置の駆動における消費電
力の増大との上述の関係に着目し、以下の知見を得るこ
とで本発明に至った。
【0053】即ち、上記電子放出素子に降電圧レート1
0V/sec以上の電圧パルスを印加すると、前記図9
のI〜III領域よりなるI−V静特性とは異なる、高
抵抗状態に遷移する。ここで、高抵抗状態とは、素子が
有限時間の間、前記動特性に沿った電流−電圧特性に従
う状態を指す。例えば、前記図9のI−V特性を有する
表面伝導形放出素子に対して、波高値Vd、降電圧レー
ト10V/sec以上の電圧パルスを印加した直後に
は、該素子のI−V特性は前記図9中、If(Vd)で
示すような高抵抗状態を示す。また、このように高抵抗
状態に遷移した後でも、該素子に対してVdを印加すれ
ば放出電流Isを得ることが可能であり、しかも実線I
f(Vd)で示される特性から明らかなように、該素子
に対してVe以下の電圧を印加したとしても、点線にて
示される静特性と比較して、該素子に流れる電流(I
f)は大幅に低減される。
【0054】また、このような素子の高抵抗状態は、上
記電圧パルス印加後、有限時間保持されるが、その後は
再び、図9の点線で示されるI−V静特性に戻る。そこ
で、所望の期間、かかる高抵抗状態を持続する必要があ
る場合には、高抵抗状態が保持されている間に、上記電
圧パルスを再度繰り返し印加することにより、高抵抗状
態の保持時間を所望期間、延長することができる。
【0055】本発明によれば、上記I−V静特性を有す
る冷陰極素子を単純マトリックス配線したマルチ電子線
発生素子及び画像形成装置において、予め上記の降電圧
レート10V/sec以上の電圧パルス(以下、高抵抗
化パルスという)を印加することで、その素子のI−V
特性を異なる状態に遷移せしめる。即ち、該素子を高抵
抗状態に遷移せしめることにより、上述の非選択素子に
流れる無効電流を減少せしめ、駆動時における装置全体
の消費電力を大幅に低減させることができる。尚、上記
高抵抗化パルスの降電圧レートの上限は、実用的には1
10[V/sec]である。
【0056】本発明を主として特徴づける上記高抵抗化
パルスの波形としては、例えば、三角波、矩形波、或い
は、正弦波等を用いることが可能である。更に、この高
抵抗化パルスの波高値は、図9に示すII領域(VCN
R領域)のV1以上、特に好ましくは、前記III領域
のV2以上であることが望ましい。
【0057】また、図10に示したような、マルチ電子
線発生装置においては、例えば、駆動信号の垂直同期信
号期間中か、或いは、水平同期信号期間中を利用して、
定期的に高抵抗化パルスを印加することにより、表示動
作中、常に、電子放出素子を高抵抗状態に維持し、消費
電力を大幅に低減することができる。ここで、1回の高
抵抗化パルスの印加により電子放出素子が高抵抗化状態
に保持される時間をTHR[sec]、1画面の走査時間
をTSCAN[sec]とした時、連続的に画面を走査する
場合には、(1)式を満足する限り、上記高抵抗化パル
スはP画面毎に1回印加すれば良い。
【0058】 THR>P×TSCAN(Pは正の整数) ・・・・・ (1)式
【0059】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明するが、説明の
便宜上まずはじめに以下の実施例で用いた多数の表面伝
導型放出素子を二次元的にマトリクス配線した電子源の
製法について述べる。
【0060】さらにその後、本発明の特徴である高抵抗
化パルスを実施した例について具体的に説明する。
【0061】先ず、以下の実施例で用いた電子源の作成
方法について説明する。
【0062】電子源の一部の平面図を図20に示す。ま
た、図中のA−A’断面図を図21に示す。ここで22
1は基板、222は行方向配線に対応する下配線、22
3は列方向配線に対応する上配線、224は電子放出部
形成用薄膜、225,226は素子電極、227は層間
絶縁層、228はコンタクトホールである。次に製造方
法を図22により工程順に従って具体的に説明する。
【0063】工程−(a) 清浄化した青板ガラスからなる基板221上に、真空蒸
着により厚さ50ÅのCr、厚さ6000ÅのAuを順
次積層した後、ホトレジスト(AZ1370ヘキスト社
製)をスピンナーにより回転塗布、ベークした後、ホト
マスク像を露光、現像して、下配線222のレジストパ
ターンを形成しAu/Cr堆積膜をウエットエッチング
して所望の形状の下配線222を形成する。
【0064】工程−(b) 次に厚さ1.0ミクロンのシリコン酸化膜からなる層間
絶縁層227をRFスパッタ法により堆積する。
【0065】工程−(c) 工程(b)で堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホー
ル228を形成するためのホトレジストパターンを作
り、これをマスクとして層間絶縁層227をエッチング
してコンタクトホール228を形成する。エッチングは
CF4とH2ガスを用いたRIE(Reactive I
on Etching)法によった。
【0066】工程−(d) その後、素子電極225,226と素子電極間ギャップ
となるべきパターンをホトレジスト(RD−2000N
−41 日立化成社製)de形成し、真空蒸着法によ
り、厚さ50ÅのTi、厚さ1000ÅのNiを順次堆
積した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、N
i/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔L1は3
ミクロンとし、素子電極の幅W1を300ミクロン、を
有する素子電極225,226を形成した。
【0067】工程−(e) 素子電極225,226の上に上配線223のホトレジ
ストパターンを形成した後、厚さ50ÅのTi、厚さ5
000ÅのAuを順次真空蒸着により堆積し、リフトオ
フにより不要の部分を除去して、所望の形状の上配線2
23を形成した。
【0068】工程−(f) 図23に本工程に関わる電子放出素子の電子放出部形成
用薄膜224のマスクの平面図の一部を示す。素子電極
間ギャップL1およびこの近傍に開口を有するマスクで
あり、このマスクにより膜厚1000ÅのCr膜229
を真空蒸着により堆積・パターニングし、その上に微粒
子分散液をスピンコート法で塗布した。
【0069】微粒子分散液としては、次の材料をガラス
ビーズと共にペイントシェーカーで24時間撹拌したも
のを用いた。
【0070】 微粒子SnO2(粒径1000Å以下) 1.0g 有機分散媒MEK(メチルエチルケトン): シクロヘキサン=3:1 800cc 次に、250℃で10分間焼成することを繰り返し、微
粒子を含む、電子放出部形成用薄膜であるところの薄膜
導電体224を形成した。
【0071】また、こうして形成された主元素としてS
nO2よりなる微粒子からなる電子放出部形成用薄膜2
24の膜厚は100Åであった。なおここで述べる微粒
子膜とは、上述したように、複数の微粒子が集合した膜
であり、その微細構造として、微粒子が個々に分散配置
した状態のみならず、微粒子が互いに隣接、あるいは、
重なり合った状態(島状も含む)の膜をさし、その粒径
とは、前記状態で粒子形状が認識可能な微粒子について
の径をいう。
【0072】工程−(g) Cr膜229および焼成後の電子放出部形成用薄膜22
4を酸エッチャントによりウェットエッチングして所望
のパターンを形成した。
【0073】工程−(h) コンタクトホール228部分以外にレジストを塗布する
ようなパターンを形成し、真空蒸着により厚さ50Åの
Ti、厚さ5000ÅのAuを順次堆積した。リフトオ
フにより不要の部分を除去することにより、コンタクト
ホール228を埋め込んだ。
【0074】以上の工程により同一基板上に下配線22
2、層間絶縁層227、上配線223、素子電極22
5,226、電子放出部形成用薄膜224等を形成し、
電子源を作成した。
【0075】尚、電子放出部を形成するフォーミング処
理は、昇圧レートが1V/100秒〜1V/分で行なわ
れ、電子源作製後に行なう場合には、上述の工程(h)
の後に行い、また、後述する画像形成装置を作製する場
合には、上述の工程(a)〜(h)にて作製された未フ
ォーミング電子源を真空容器内に配置した後、真空中で
フォーミング処理を行った。
【0076】なお上記工程は薄膜、フォトリソグラフ
ィ、エッチング等の技術を用いた例であるが、配線形成
技術である印刷などを用いてもよく、その他種々の技術
によってもよい。
【0077】また、各部材の材料に自由度があり、たと
えば配線材料は通常電極材と使用されるものであれば良
く、Au、Ag、Cu、Al、Ni、W、Ti、Crな
どが挙げられる。層間絶縁層227もシリコン酸化膜の
他にMgO、TiO2、Ta25、Al23およびこれ
らの積層物、混合物などが挙げられる。また素子電極2
25,226は先に挙げた配線材料以外にも導電性を有
するものを用いてよい。
【0078】(実施例1)図1は、本発明の一実施例で
ある電子源を示す図で、図中、101は上述の工程で作
成した電子源からなる電子放出素子アレイ、102はス
イッチング素子アレイ、103は制御回路、104はシ
フトレジスタ、105はラインメモリ、106はORゲ
ート、107は駆動素子アレイ、VXは定電圧電源であ
る。
【0079】電子放出素子アレイ101は、図10で説
明したように、表面伝導形放出素子のM×N個を単純マ
トリックス配線したもので、走査配線電極XE1〜XEN
と信号配線電極YE1〜YEMとを介してスイッチング素
子アレイ102と駆動素子アレイ107とからそれぞれ
駆動信号が供給されるものである。
【0080】また、スイッチング素子アレイ102は、
1〜SNのN個のスイッチング素子を内蔵しており、各
スイッイング素子は、制御回路103より伝達される制
御信号TSXに基づき動作する。
【0081】スイッチング素子S1〜SNは各々、走査配
線電極XE1〜XENに対し、定電圧電源VXもしくは、
0[V](グランドレベル)を選択的に接続する役割を
有し、例えばFET(電界効果型トランジスタ)のよう
な半導体スイッチング素子を用いれば、スイッチング素
子アレイ102を容易に小型化することが可能である。
尚、本実施例においてVXは、7[V]の一定電圧を出
力するものである。
【0082】また、制御回路103は、各部の動作を整
合させるために、前記スイッチング素子アレイ102に
対する制御信号TSXをはじめとする、TSFT、TMRY、T
RPなどの制御信号を発生する。尚、これら制御信号のタ
イミングについては、図2を用いて後述する。
【0083】シフトレジスタ104は、外部からシリア
ルに送られてくる電子放出素子駆動のデジタルデータ
を、シリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られるシフトクロック信号TSFT
基づいて動作するものである。
【0084】シフトレジスタ104で、シリアル/パラ
レル変換された1ライン分の電子放出素子駆動データI
D1〜IDMは、ラインメモリ105に送られるが、ライン
メモリ105は、前記制御回路103より送られるメモ
リロードタイミング信号TMRYに基づき適宜データを蓄
積する。
【0085】ラインメモリ105は蓄積された1ライン
分のデータは、ラインメモリ105から信号I’D1
I’DMとして出力され、ORゲート106に入力され
る。また、ORゲート106には、制御回路103よ
り、高抵抗化パルスを印加するための制御信号TRPも入
力される。
【0086】そこで、制御信号TRPがロジック的に0の
場合には、ORゲート106から駆動素子アレイ107
に出力される信号I”D1〜I”DMの内容は、前記ライン
メモリ105の出力信号I’D1〜I’DMと等しくなり、
一方、TRPがロジック的に1の場合には、ORゲート1
06に出力信号I”D1〜I”DMの内容は全て1となる。
【0087】駆動子アレイ107は、例えば、FET
のような半導体スイッチング素子により構成されるもの
で、駆動素子アレイ107への入力信号I”D1〜I”DM
の各々が1であるか、0であるかにより、電子放出素子
アレイ101の電極YE1〜YEMに駆動電圧を供給する
ものである。即ち、I”D1〜I”DMのうち、1であるも
のに対しては、対応するVY1〜VYMにはVd電圧(電
子放出電圧)を供給し、また0であるものに対しては、
X電圧(7[V])を供給する。尚、本実施例におい
ては、Vd電圧として14[V」を供給した。
【0088】以上、本実施例における電子源の各部の機
能について説明したが、次に、図2のタイムチャートを
用いて、全体としての動作手順を説明する。
【0089】図2の(A)に示すのは、電子放出素子駆
動データが外部からシフトレジスタ104にシリアルに
送られてくる時の動作手順であり、図2の(A)に示す
様に、1ライン目データから順次、2ライン目データ、
3ライン目データ、‥‥と送られてくるが、これに同期
して制御回路103からシフトレジスタ104に対し
て、図2の(B)に示される様にシフトクロック信号T
SFTが出力される。
【0090】シフトレジスト104に1ライン分のデー
タが蓄積されると、図2の(C)に示すタイミングで、
制御回路103からラインメモリ105に対してメモリ
ロードタイミング信号TMRYが出力され、1ライン(1
〜M素子)分の駆動データがパラレルにロードされる。
その結果、ラインメモリ105の出力信号I’D1〜I’
DMの内容は、図2の(D)に示すタイミングで変化す
る。
【0091】一方、スイッチング素子アレイ102の動
作を制御する信号TSXの内容は、図2の(E)に示すよ
うなものとなる。即ち、1ライン目の駆動データが、ラ
インメモリ105から出力されるまでは、スイッチング
素子アレイ102内のスイッチング素子S1〜SNは全て
グランドレベル(0[V])を選択するように制御さ
れ、その後、ラインメモリ105から出力される駆動デ
ータに同期して、例えば1ライン目を駆動する場合に
は、スイッチング素子S1のみが0[V]、また、2ラ
イン目を駆動する場合には、スイッチング素子S2のみ
が0[V]というように動作が制御される。
【0092】一方、制御回路103からORゲート10
6に送られる高抵抗化パルスを印加する為の制御信号T
RPは、図2の(F)に示す様に、スイッチング素子アレ
イ102が全て0[V]を選択している期間中に、高抵
抗化パルスが印加することができる様に、図中、斜線で
示すようなパルスを含む信号波形が送られる。従って、
駆動素子アレイ107から出力されるVY1〜VYMは、図
2の(G)に示される様なものになる。
【0093】以上の結果、前記図1の電子源において
は、外部より送られてくる電子放出素子駆動データに基
づき駆動を開始するのに先駆けて、M×N個の全電子放
出素子に対して、Vd電圧(本実施例においては14
[V])の高抵抗化パルスが印加されるわけである。
【0094】図3に示すのは、図11の6×6個の電子
放出素子アレイに対し、本実施例の上記動作手順を実行
した場合の、各配線電極に印加される電圧波形であり、
図12に示されるパターンを、ライン順次駆動で1画面
分駆動する毎に、全電子放出素子に対して高抵抗化パル
スが印加される例である。
【0095】以上説明した様に、本実施例においては、
M×N個の電子放出素子を単純マトリックス配線した電
子源に対し、全ての電子放出素子に同時に高抵抗化パル
スを印加し、あらかじめ電子放出素子を高抵抗化状態に
遷移させた後、所望の電子線パターンを出力せしめたも
のである。尚、図3の例では、電子放出素子アレイを1
画面分走査する毎に、高抵抗化パルスを印加している
が、先述の(1)式を満足する限りにおいては、数画面
毎に1回印加すれば良い。
【0096】(実施例2)本実施例では、図1に示した
実施例1のM×N個の電子放出素子アレイ101への高
抵抗化パルスの印加方法に関する別の態様について述べ
る。
【0097】本実施例の高抵抗化パルスの印加方法は、
電子放出素子アレイ101を複数の群に分割し、各群毎
に高抵抗化パルスを印加する方法であり、図4、図5を
用いて係る方法について2つの例を挙げ、以下に説明す
る。尚、説明を簡単化する為に、実施例1同様、電子放
出素子アレイとして、図11の6×6個のマトリックス
の場合について述べる。
【0098】まず、図4に示すのは、電子放出素子群D
(X,Y)を、第1群(X=1〜3,Y=1〜6)と、
第2群(X=4〜6,Y=1〜6)の2つの群に分割
し、第1群、第2群ので、群毎に高抵抗化パルスを印
加する場合の各配線に印加する電圧波形及び結果として
各群の電子放出素子に印加される高抵抗化パルスの電圧
波形の例である。
【0099】また、図5に示すのは、電子放出素子群D
(X,Y)を、第1群(X=1〜6,Y=1〜2)、第
2群(X=1〜6,Y=3〜4)、第3群(X=1〜
6,Y=5〜6)の3つの群に分割し、各群に対して順
次異なるタイミングで高抵抗化パルスを印加する場合の
各配線の印加する電圧波形の例である。
【0100】以上の様に、XYマトリックス配列された
電子放出素子群を、X軸あるいはY軸と平行な矩形領域
に分割し、各領域毎に高抵抗化パルスを印加することは
容易に可能であり、この方法によれば、高抵抗化パルス
印加時の瞬時電流が少なくてすむ為、電源回路の負担を
軽減できる。
【0101】以上説明した実施例1及び2においては、
高抵抗化パルスとしてほぼ矩形の電圧パルスを用いた
が、高抵抗化パルスの電圧波形は、必ずしも矩形波形に
限定されるものではない。例えば、図6の(A)〜
(C)に示すような三角波や台形波、あるいは正弦波を
用いることも可能である。即ち、(A)の三角波や
(B)の台形波を用いる場合には、波高値VHRPが、前
記図9で説明した領域IIもしくは領域IIIに達する
電圧であり、且つ、電圧波形の立ち下がり部が、少なく
とも10[V/sec]以上の降電圧レートを有してい
れば、高抵抗化パルスとして有効に作用させることが可
能である。また、(C)の正弦波(もしくはこれと類似
の波形)の場合にも、波高値VHRPは、図9の領域II
もしくは領域IIIに達する電圧であれば良く、降電圧
レートは、正弦波の場合には時間的に一定しないが、お
おむねその平均値が10[V/sec]以上の波形であ
れば良い。換言するならば、VHRP/TR≧10[V/s
ec]を満足する正弦波であれば、高抵抗化パルスとし
て有効に作用させることが可能である。
【0102】(実施例3)本実施例では、本発明の一実
施例である画像形成装置について説明する。
【0103】図7に示すのは、単純マトリックス配線さ
れた表面伝導形放出素子を有する先述の電子源を用いた
平板形CRTパネルの概略構造を説明するための斜視図
で、内部構造の説明を容易にするために、一部を切り欠
いて示している。
【0104】図7中、VCはガラス性の真空容器で、そ
の一部であるFPは、表示面側のフェースプレートを示
している。フェースプレートFPの内面には、たとえ
ば、ITOを材料とする透明電極が形成され、さらにそ
の内側には、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体が
モザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では公知のメ
タルバック処理が施されている(透明電極、蛍光体、メ
タルバックは不図示)。また、前記透明電極は、加速電
圧を印加するために、端子EVを通じて真空容器外と電
気的に接続されている。また、Sは前記真空容器VCの
底面に固定されたガラス基板で、その上面には、前記電
子放出素子がM個×N列にわたり配列されている。該電
子放出素子群は、配線XE1、XE2、・・・XEN-1
XEN及びYE1、YE2、・・・YEM-1、YEM(図を
簡略化するため一部省略した)により、単純マトリック
ス配線されており、各配線は、真空容器外に電気的に取
り出されている。また、図中、円内に拡大図示したの
は、表面伝導形放出素子の一例で、正極(高電位側電
極)108及び負極(低電位側電極)109が基板上に
対向配置され、これに挟まれて電子放出部110が設け
られている。正極108はY方向配線電極(不図示)
と、また負極109はX方向配線電極とそれぞれ電気的
に接続している。
【0105】本発明の画像形成装置において、電子線の
照射により画像を形成する画像形成部材としては、上記
蛍光体以外にもレジスト材等、電子が衝突することによ
り発光、変色、帯電、変質等する部材を用いることがで
きる。
【0106】次に、図8を用いて、前記図7の平板形C
RTパネルを駆動するための回路構成について説明す
る。
【0107】図8は、駆動回路の概略構成をブロック化
して示したものであり、図中、111は前記図7で説明
した表示パネル、112は同期分離回路、113はA/
D変換器、114は各部の動作タイミングを調整するた
めのタイミング制御回路、115はシリアル/パラレル
変換を行うためのシフトレジスタ、116は1ライン分
の画像データを蓄えるためのラインメモリー、117は
M個のパルス幅変調器、118はスイッチング素子アレ
イ、119は高抵抗化パルス発生器、102はスイッチ
ング素子アレイ、VX、VHは定電圧を出力する定電圧電
源である。尚、本実施例においては、VXを7[V]、
Hを10[kV]とした。
【0108】以下に順を追って、上記各部の動作を説明
していく。
【0109】まず、外部から供給されるNTSC信号は
同期分離回路112により、垂直同期信号VD、水平同
期信号HD及び輝度信号に分離される。
【0110】タイミング制御回路114は、垂直同期信
号VD及び水平同期信号HDに基づき、シフトレジスタ
115のクロック信号及びラインメモリ116の書き込
みタイミング信号を発生させる。一方、高抵抗化パルス
発生器119及びスイッチング素子アレイ102、11
8に対して、動作を制御するための制御信号を適宜発生
する。
【0111】前記同期分離回路112で分離された輝度
信号はA/D変換器113により、デジタル化され、シ
フトレジスタ115に逐次取り込まれる。そして、画像
1ライン分のデータがシリアル/パラレル変換された時
点で、ラインメモリ116にデータが書き込まれる。ラ
インメモリ116は、蓄えられた1ライン分のデータを
パルス幅変調器117に出力するが、パルス幅変調器1
17は入力される輝度データに応じて異なる長さの電圧
パルスを発生する。
【0112】即ち、例えば、画像を128階調表示する
場合には、1ラインの走査時間のほぼ1/128を単位
とする時間幅を輝度レベルに応じて整数倍(n=0〜1
27)した矩形電圧パルスを発生するものである。矩形
パルスの電圧レベルとしては、例えば、7[V]を基準
レベルとし、パルスのONレベルが14[V]であるよ
うな、振幅7[V]のパルスを用いるものである。
【0113】次に、スイッチング素子アレイ118は、
タイミング制御回路114の発生する制御信号TYにも
とづいて、前記パルス幅変調器117の出力信号かある
いは、高抵抗化パルス発生器119の出力信号のいずれ
かを選択的に表示パネル111の配線電極YE1〜YEM
に接続する役割を果たす。通常、表示動作中は、パルス
幅変調器117の出力が選択されているが、後述するよ
うに、高抵抗化パルスを表示パネル111の電子放出素
子に印加する場合は、高抵抗化パルス発生器119の出
力が選択される。
【0114】一方、表示パネル111の配線電極XE1
〜XENと接続しているスイッチング素子アレイ102
はタイミング制御回路114から出力される制御信号T
Xに基づき動作する。
【0115】通常、表示動作中は、先に説明したパルス
幅変調器117より出力されるパルス信号と同期して、
XE1〜XENのうち表示すべきラインに対応する配線電
極にグランドレベル(0[V])、他の電極には、VX
が接続されるよう動作する。また、高抵抗化パルスを表
示パネル111の電子放出素子に印加する場合は、制御
信号TXにより、S1〜SNのすべてのスイッチング素子
は同時にグランドレベル(0[V])を選択するように
動作制御される。
【0116】以上、各部の動作を個別に説明したが、全
体の動作については再度説明を加える。
【0117】本発明の画像形成装置においては、装置電
源を投入すると、表示動作を開始する前に、あらかじめ
タイミング制御回路114より、高抵抗化パルス発生器
119、及びスイッチング素子アレイ118、102に
対して、高抵抗化パルスを表示パネル111の電子放出
素子に印加するように制御信号が出力される。
【0118】即ち、本装置においては、画面の表示を開
始する前に、予め、全ての表面伝導形放出素子を高抵抗
化状態に遷移させることを特徴としている。尚、この
際、高抵抗化パルス印加には、ほぼ矩形に近い波形のパ
ルスを用いることにより、10μsec以下の時間しか
要しないため、例えば、TV受像器として使用する上
で、実用上、使用者が待ち時間を苦痛に感じることは無
い。
【0119】また、本装置においては、表示動作中にお
いても、定期的に、表面伝導形放出素子に対して、高抵
抗化パルスを印加するが、高抵抗化パルスを印加するた
めに表示画像が失われることが無いように、前記タイミ
ング制御回路114より適切なタイミング制御が行われ
る。
【0120】即ち、一般にNTSC信号を初めとして、
画像情報を伝送する信号には、輝度や色などの画像デー
タを含まない同期信号部分が存在するが、この期間を利
用して、表面伝導形放出素子に高抵抗化パルスを印加す
るものである。例えば、NTSC信号の場合、垂直帰線
消去期間として約1.27msec、また、水平帰線消
去期間として約10.9μsecの期間が設けられる
が、このうちいずれか、もしくは両方の期間を利用して
高抵抗化パルスを印加すれば良い。もちろん、必ずしも
毎回、帰線消去期間全てにおいて高抵抗化パルスを印加
する必要があるわけでは無く、例えば、20フィールド
毎の垂直帰線消去期間毎に、高抵抗化パルスを印加する
ように制御しても良い。
【0121】以上、図7と図8を用いて、本発明の画像
形成装置の例を説明したが、次に高抵抗化パルスの印加
に関して、画像のコントラスト低下を防止する方法を説
明する。
【0122】先に説明した様に、表面伝導形放出素子を
高抵抗状態に遷移、もしくは、維持するためには、前記
図9で説明した様に、波高値がII領域もしくはIII
領域に達する電圧パルスを印加すれば良いのであるが、
その際に、例えば、表示用素子駆動電圧源と高抵抗パル
ス用電圧源とを共用した場合には、高抵抗化パルス電圧
が素子のしきい値電圧(Vth)を越えるため、この高抵
抗化パルスの印加により電子放出素子が電子放出してし
まう。画像形成装置に応用した場合、この高抵抗化パル
ス印加により発生した電子線で蛍光スクリーン等が発光
すると、これが背景輝度となり、表示画像のコントラス
トを低下させるもととなる。
【0123】そこで発明者らは、高抵抗化パルスで低消
費電力化を行いつつ、かつ、画像のコントラストが低下
しない方法についても考察した結果、以下の知見を得
た。
【0124】まず第1に、高抵抗化パルスの波形を適宜
選択することにより、視覚上、コントラスト低下が感じ
ない程度に電子放出量を制限する方法がある。
【0125】具体的には、例えば、TV画像を256階
調で表示する場合、最低発光輝度(黒)を0、最高発光
輝度を255としたとき、高抵抗化パルスによる発光が
0〜1の範囲であれば、視覚上ほとんど影響が無いとい
える。そこで、例えば、前記図8の様に、パルス幅で輝
度変調を行う場合には、前記高抵抗化パルス発生器11
9の発生するパルス幅を、前記パルス幅変調器117の
発生する輝度1に対応するパルス幅以下とすれば良い。
もちろんこれは、高抵抗化パルス発生器119とパルス
幅変調器117の発生するパルスとして、互いに電圧の
等しい矩形パルスを用いる場合の例であり、これ以外に
も、例えば、高抵抗化パルスとして、三角波や正弦波を
用いて、電子放出が生じるVth以上の部分の電力を小さ
くする方法であっても良い。
【0126】次に、第2の方法として、高抵抗化パルス
により、電子放出が生じる期間、蛍光体に印加する加速
電圧VHを減じて、発光輝度を抑制する方法であっても
良い。
【0127】図13に示すのは、その実施例であり、基
本的には前記図8の実施例とほぼ同様の構成であるが、
本図の場合、高電圧電源120を可変電圧源とし、タイ
ミング制御回路114の出力信号THの制御に基づき、
出力電圧を変えられる点が異なる。そして、前述の様
に、表示パネル111の電子放出素子に高抵抗化パルス
を印加する間、高電圧電源120の出力を例えば、1
[kV]以下とすることにより、この間の発光輝度を、
コントラスト劣化が視覚上問題にならないレベルにまで
引き下げることが可能である。
【0128】次に第3の方法として、表面伝導形放出素
子と蛍光体との間に、電子線の飛翔を制御するための電
極を設ける方法も有効である。
【0129】図14はその一例を説明するための図で、
表示装置の一部断面を示しており、基本的な構成は前記
図7に示した装置と同じであるが、本装置の場合には、
表面伝導形放出素子と蛍光体との間に、電子線透過孔が
設けられたメッシュ電極121が付加されている。例え
ば、表面伝導形放出素子と蛍光体との距離h1を10m
m、表面伝導形放出素子と前記メッシュ電極121との
距離h2を0.5mmとし、蛍光体に印加する加速電圧
を10[kV]としたとき、表面伝導形放出素子に高抵
抗化パルスを印加する間は、前記メッシュ電極121の
電位を0[V]とすることにより、高抵抗化パルスによ
り放出された電子線が蛍光体に到達するのを防止するこ
とが可能である。一方、通常の画像表示動作を行う際に
は、前記メッシュ電極121の電位を約500[V]と
することにより、メッシュ電極の透過孔を通じて電子線
を支障無く蛍光体に照射することが可能である。
【0130】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0131】(1)冷陰極素子に高抵抗化パルスを印加
して該素子を高抵抗状態にせしめることで、非選択状態
にある素子に流れる無効電流を大幅に減少でき、駆動時
における装置全体の消費電力を大幅に低減することがで
きる。
【0132】(2)装置の電源、駆動回路及び配線材の
電気容量を小さくでき、大幅なコストダウンが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるマルチ電子線発生装置
の概略構成図である。
【図2】図1の装置の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図3】図1の装置の各配線電極に印加される電圧波形
の一例である。
【図4】図1の装置の各配線電極に印加される電圧波形
の他の例である。
【図5】図1の装置の各配線電極に印加される電圧波形
の他の例である。
【図6】本発明に係る高抵抗化パルスの電圧波形の例で
ある。
【図7】本発明の一実施例である画像形成装置の一部切
り欠き斜視図である。
【図8】図7の装置の駆動回路の一例を示す概略図であ
る。
【図9】本発明に係る冷陰極素子のI−V特性を説明す
るための図である。
【図10】単純マトリックス配線された複数の電子放出
素子を示す図である。
【図11】単純マトリックス配線された複数の電子放出
素子を示す図である。
【図12】電子放出素子アレイの駆動パターン例であ
る。
【図13】図7の装置の駆動回路の他の例を示す概略構
成図である。
【図14】本発明の一実施例である画像表示装置の一部
断面図である。
【図15】従来例の画像表示装置の概略構成図である。
【図16】従来例の単純マトリックス配線された電子放
出素子アレイの斜視図である。
【図17】表面伝導形放出素子の一例を示す構成図であ
る。
【図18】表面伝導形放出素子の他の例を示す構成図で
ある。
【図19】本発明に係る電子放出素子の電子放出特性を
測定するための測定評価装置の概略構成図である。
【図20】本発明に係る電子源の一部平面図である。
【図21】図20の電子源の部分断面図である。
【図22】図20の電子源の製造工程を説明するための
図である。
【図23】図20の電子源の製造工程におけるマスクの
一部平面図である。
【符号の説明】
101 電子放出素子アレイ 102 スイッチング素子アレイ 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 ORゲート 107 駆動素子アレイ 108 高電位側電極 109 低電位側電極 110 電子放出部 111 表示パネル 112 同期分離回路 113 A/D変換器 114 タイミング制御回路 115 シフトレジスタ 116 ラインメモリ 117 パルス幅変調器 118 スイッチング素子アレイ 119 高抵抗化パルス発生器 120 高電圧電源 121 メッシュ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 芳幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−12987(JP,A) 特開 昭62−116919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/00 - 3/38 H04N 5/66 - 5/74 H01J 1/30 H01J 29/98 H01J 31/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査電極と信号電極とにマトリックス状
    に結線された複数の冷陰極素子と、該冷陰極素子から放
    出される電子線の照射により画像を形成する画像形成部
    材とを有する画像形成装置において、上記複数の冷陰極
    素子に対し、画像データに基づいて印加される駆動信号
    とは別に、該画像データに依存しない、10[V/se
    c]以上の降電圧レートを有する電圧パルスを各々該走
    査電極と信号電極とを介して印加する手段を具備するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置の駆動方
    法であって、前記電圧パルス印加手段により前記複数の
    冷陰極素子に前記電圧パルスを定期的に印加することを
    特徴とする画像形成装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記電圧パルスが、前記駆動信号の垂直
    同期信号期間中あるいは水平同期信号期間中に前記複数
    の冷陰極素子に印加されることを特徴とする請求項
    記載の画像形成装置の駆動方法。
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