JPH06289411A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JPH06289411A
JPH06289411A JP7471093A JP7471093A JPH06289411A JP H06289411 A JPH06289411 A JP H06289411A JP 7471093 A JP7471093 A JP 7471093A JP 7471093 A JP7471093 A JP 7471093A JP H06289411 A JPH06289411 A JP H06289411A
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Maki Tsuji
真樹 辻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の余白部を分断したときに発生する静電
気の影響を緩和して製造の歩留まりを向上させることが
できる液晶表示装置の製造方法を提供する。 【構成】 液晶表示素子とその駆動用のドライバーとで
構成される液晶表示装置を製造する方法において、液晶
表示素子を構成する一対の基板11,21が、最終的に
分断される余白部B1 ,B2 を有し、一方の基板11に
は駆動信号印加用の複数の端子14aが配列形成され、
前記余白部B1 に前記端子を互いに電気的に導通させる
短絡路18が形成されていて、ドライバーの接続に際
し、まず前記端子14aの配列形成部に対向する側の基
板21の余白部B2 を分断してその配列形成部を露出さ
せ、次にその露出させた端子14aの配列形成部にドラ
イバー35を接続し、このドライバー35の接続後に、
前記端子14aが形成されている側の基板11の余白部
B1 を分断して前記短絡路18による各端子14a相互
の電気的な導通を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の表示機器に用い
られる液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶表示素子にその駆
動用のドライバーを接続して構成されている。
【0003】一般に液晶表示素子としては、アクティブ
マトリックス型と単純マトリックス型とがあり、図6な
いし図8にはアクティブマトリックス型の液晶表示素子
を示してある。
【0004】図6はアクティブマトリックス型の液晶表
示素子の平面図、図7および図8は図6の VII−VII 線
およびVIII−VIII線に沿う拡大断面図であり、このアク
ティブマトリックス型の液晶表示素子は、薄膜トランジ
スタパネル10と対向パネル20とを、枠状のシール材
30を介して接合し、この両パネル10,20間の前記
シール材30で囲まれた領域に液晶LCを封入してな
る。
【0005】薄膜トランジスタパネル(以下、TFTパ
ネルという)10の構成を図9に示してあり、このTF
Tパネル10は、ガラス等からなる透明基板11の上
に、縦横に配列した複数の透明画素電極12と、これら
各画素電極12にそれぞれ接続された複数の薄膜トラン
ジスタ(以下、TFTという)13と、前記TFT13
にゲート信号を供給するゲートライン14と、前記TF
T13にデータ信号を供給するデータライン15とを形
成してなる。
【0006】ところで、一般に液晶表示素子は、複数個
の液晶表示素子を一括して組立てる製法で製造されてお
り、この製法で液晶表示素子を製造する場合は、1枚の
大型基板を用いて液晶表示素子複数個分のTFTパネル
10を構成し、液晶表示素子を組立てた後に前記大型基
板を個々のTFTパネル10の部分に分離するようにし
ている。
【0007】すなわち、図9に示す透明基板11が液晶
表示素子複数個分のTFTパネルを採取できる大型基板
とされており、この透明基板11が液晶表示素子の大き
さに対応する素子領域A1 と、この素子領域A1 の周囲
の余白部B1 とからなっていて、画素電極12とTFT
13およびゲート,データライン14,15が素子領域
A1 にそれぞれ形成されている。そして、前記余白部B
1 が、液晶表示素子を組立てた後に図に一点鎖線で示す
分断線L1 に沿って分断されるものである。
【0008】なお、前記TFT13は、その構造は図示
しないが、基板11の上に配線したゲートライン14に
一体に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆う
SiN(窒化シリコン)等からなるゲート絶縁膜と、こ
のゲート絶縁膜の上に前記ゲート電極に対向させて形成
したa−Si (アモルファスシリコン)からなるi型半
導体膜と、このi型半導体膜の上に不純物をドープした
a−Si からなるn型半導体膜を介して形成したソース
電極およびドレイン電極とで構成されている。
【0009】また、図9において、16は前記TFT1
3のゲート絶縁膜であり、この絶縁膜16は、前記ゲー
トライン14を覆って基板11のほぼ全面に形成されて
おり、画素電極12とデータライン15は前記絶縁膜
(透明膜)16の上に形成されている。
【0010】そして、14aはゲートライン14の一端
部に形成された駆動信号印加用の端子、15aはデータ
ライン15の一端部に形成された駆動信号印加用の端子
であり、これら端子14aおよび15aは素子領域A1
の縁部において前記分断線L1 に沿って配列するように
形成されている。なお、ゲートライン14の端子14a
は、データライン15を形成した後に前記絶縁膜16に
開口16aを形成することによって露出されている。ま
た、前記画素電極12は、その一端縁においてTFT1
3のソース電極に接続されており、データライン15は
TFT13のドレイン電極につながっている。
【0011】ところで、前記TFTパネル10は、その
上にポリイミド等からなる配向膜17(図6〜図8参
照)を形成し、この配向膜17の膜面をラビング処理し
た後に、液晶表示素子の組立て工程に送られるが、この
場合、配向膜17のラビング処理時等に発生する静電気
によって、ゲートライン14とデータライン15との交
差部やTFT13に絶縁破壊が発生することがある。
【0012】この静電気による絶縁破壊は、ゲートライ
ン14の端子14aの相互、データライン15の端子1
5aの相互、およびゲートライン14の端子14aとデ
ータライン15の端子15aとの相互をそれぞれ電気的
に導通させるようにすれば防止することが可能である。
【0013】そこで、図9に示す例においては、基板1
1の余白部B1 に、ゲートライン14とデータライン1
5とを短絡させる短絡路18が形成されており、ゲート
ライン14の両端とデータライン15の両端が、それぞ
れ余白部B1 に延長されて前記短絡路18につながって
いる。
【0014】この短絡路18は、基板11の素子領域A
1 の外側を囲む枠状に形成されており、その縦短絡路と
横短絡路の両端はそれぞれ基板11の外周縁部まで延長
されて、基板外周縁に沿わせて形成された図示しない接
地ラインにつながっている。また、この短絡路18およ
び接地ラインは、基板11上にゲートライン14と一体
に形成されており、データライン15の両端は、その下
の絶縁膜16に設けたコンタクト孔(図示せず)を介し
て短絡路18に接続されている。
【0015】このように、ゲートライン14とデータラ
イン15とを余白部Bにおいて短絡させておけば、ゲー
トライン14とデータライン15との電位が同じになる
ため、これらライン14,15との交差部やTFT13
の静電気による絶縁破壊を防ぐことができる。
【0016】次に、液晶表示素子の対向パネル20につ
いて説明する。この対向パネル20は、ガラス等からな
る透明基板21の上に、前記TFTパネル10の全ての
画素電極12に対向する透明な対向電極22を形成した
もので、その上には配向膜23が設けられている。
【0017】そして、この対向パネル20も、前記TF
Tパネル10と同様に、その透明基板21が液晶表示素
子複数個分の対向パネルを採取できる大型基板とされて
いて、この透明基板21が図10に示すように、素子領
域A2 と、この素子領域A2の周囲の余白部B2 とに区
分され、前記余白部B2 が、液晶表示素子を組立てた後
に図に一点鎖線で示す分断線L2 に沿って分断されるも
のである。
【0018】ただ、この対向パネル20を構成する基板
21の素子領域A2 は、TFTパネル10を構成する前
記基板11の素子領域A1 よりも狭く、前記基板21の
余白部B2 が前記基板11の素子領域A1 内の縁部に位
置するゲートライン14の端子14aの配列形成部およ
びデータライン15の端子15aの配列形成部に対向す
るようになっている。
【0019】次に、液晶表示素子を組立て、その液晶表
示素子にドライバーを接続して液晶表示装置を製造する
工程について図11および図12を参照して説明する。
なお、図11および図12においては、基板の上に設け
る配向膜および絶縁膜を省略してある。
【0020】まず、図11(a)に示すように、TFT
パネル10を構成した大型の基板11と、対向パネル2
0を構成した大型の基板21とを枠状のシール材30を
介して接合する。
【0021】次に、図11(b)に示すように、TFT
パネル10を構成した基板11を分断線L1 に沿って、
また対向パネル20を構成した基板21を分断線L2 に
沿ってそれぞれスクライブし、その余白部B1 ,B2 を
分断する(図12参照)。これにより液晶表示素子が個
々に分離するから、この後、その各液晶表示素子におけ
るシール材30の内側の液晶封入領域内に液晶LCを例
えば真空注入法により封入する。
【0022】TFTパネル10における基板11の余白
部B1 を分断すると、この余白部B1 に形成されている
短絡路18が余白部B1 とともに除去され、この短絡路
18を介して短絡されていた各ゲートライン14および
各データライン15が個々のラインに分離される。
【0023】また、対向パネル20における基板21の
余白部B2 を分断することにより、ゲートライン14お
よびデータライン15の端子14a,15aの配列形成
部の上が開放されて各端子14a,15aが露出する。
【0024】したがってこの後、図11(c)に示すよ
うに、ゲートライン14の端子14aの配列形成部およ
びデータライン15の端子15aの配列形成部にそれぞ
れドライバー35を接続する(図12参照)。
【0025】前記ドライバー35はフレキシブル基板3
6にLSI等の駆動回路素子37を取り付けてなり、前
記フレキシブル基板36の下面に前記ゲートライン14
の端子14aまたはデータライン15の端子15aに接
続する複数の端子(図示せず)が設けられている。
【0026】そしてこのように、ゲートライン14およ
びデータライン15の端子14a,15aの配列形成部
にドライバー35を接続することにより液晶表示装置が
完成する。
【0027】次に、液晶表示素子として単純マトリック
ス型のものが用いられている液晶表示装置の場合につい
て図13および図14を参照して説明する。
【0028】図14には、単純マトリックス型の液晶表
示素子を示してあり、この液晶表示素子は、シール材4
0を介して接合された一対の透明基板41,42を備
え、一方の透明基板41の上に、一方向に延びる複数の
走査電極43が配列形成され、他方の透明基板42の上
に、前記走査電極43と直交する方向に延びる複数の信
号電極44が配列形成され、これら走査電極43と信号
電極44との各交差部で画素が構成されている。なお、
図示しないが走査電極43および信号電極44の上にそ
れぞれ配向膜が形成されている。
【0029】この液晶表示素子も大型基板から採取され
るもので、すなわち前記透明基板41,42が大型基板
であって、これら透明基板41,42がそれぞれ素子領
域A1 ,A2 と、この素子領域A1 ,A2 の周囲の余白
部B1 ,B2 とに分断線L1,L2 を介して区分されて
いる。
【0030】走査電極43の一端側の端部は、シール材
40の内側の液晶封入領域から素子領域A1 の縁部に延
出して駆動信号印加用の端子43aとして分断線L1 に
沿うように配列し、また余白部B1 には短絡路45が形
成され、この短絡路45に前記各端子43aがそれぞれ
接続され、この短絡路45により前記各端子43aが互
いに電気的に導通して各走査電極43が同じ電位を保つ
ように図られている。
【0031】また同様に、信号電極44の一端側の端部
も、シール材40の内側の液晶封入領域から素子領域A
2 の縁部に延出して駆動信号印加用の端子44aとして
分断線L2 に沿うように配列し、これら端子44aが余
白部B2 に形成された短絡路46にそれぞれ接続して電
気的な導通が図られている。
【0032】このような単純マトリックス型の液晶表示
素子にドライバー35を接続する際には、図13(a)
に示すように透明基板41,42をシール材40で接合
した後に、図13(b)に示すように、透明基板41,
42をそれぞれ分断線L1 ,L2 に沿ってスクライブし
て余白部B1 ,B2 を分断し、走査電極43相互および
信号電極44相互の電気的導通をそれぞれ遮断する。
【0033】この後、図13(c)に示すように、走査
電極43の端子43aの配列形成部および信号電極44
の端子44aの配列形成部にそれぞれドライバー35を
接続する。なお、図(c)には走査電極43の端子43
aの配列形成部にドライバー35を接続した状態を示し
てあるが、信号電極44の端子44aの配列形成部にお
いても同様である。
【0034】そしてこのように走査電極43の端子43
aの配列形成部および信号電極44の端子44aの配列
形成部にそれぞれドライバー35を接続することにより
液晶表示装置が完成する。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の液晶表示装置の製造工程時には次のような問題が
生じる。
【0036】すなわち、液晶表示素子としてアクティブ
マトリックス型のものが用いられている場合には、TF
Tパネル10の基板11を分断線L1 に沿ってスクライ
ブし、その余白部B1 を分断したときに静電気が発生す
るが、その余白部B1 の分断と同時に、短絡路18が各
端子14a,15aから切り離されてゲートライン14
とデータライン15とが個々に分離し、その電気的な導
通が遮断されるから、余白部B1 の分断時に生じる静電
気によりゲートライン14とデータライン15との交差
部やTFT13に絶縁破壊が生じてしまう恐れがある。
【0037】また、単純マトリックス型の液晶表示素子
が用いられている場合においては、走査電極43が形成
されている基板41を分断線L1 に沿ってスクライブ
し、その余白部B1 を分断したときに静電気が発生する
が、その余白部B1 の分断と同時に、短絡路45が各端
子43aから切り離されて走査電極43の相互が個々に
分離し、その電気的な導通が遮断されるから、余白部B
1 の分断時に生じる静電気により走査電極43が破壊し
て断線したり短絡してしまう恐れが生じる。
【0038】また、信号電極44が形成されている基板
42においても同様に、この基板42を分断線L2 に沿
ってスクライブし、その余白部B2 を分断したときに発
生する静電気により、その分断で個々に分離した信号電
極44が破壊して断線したり短絡してしまう恐れが生じ
る。
【0039】このように従来においては、基板の余白部
を分断したときに発生する静電気で障害が発生し、製造
の歩留まりが悪くなる難点がある。本発明はこのような
点に着目してなされたもので、基板の余白部を分断した
ときに発生する静電気の影響を緩和して製造の歩留まり
を向上させることができる液晶表示装置の製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するために、液晶表示素子とその駆動用のドライ
バーとで構成される液晶表示装置を製造する方法におい
て、素子領域の周囲に最終的に分断除去される余白部を
有する一対の透明基板を備え、その少なくとも一方の透
明基板の素子領域内の縁部に、駆動信号印加用の複数の
端子が配列形成されているとともに、その素子領域の外
側の前記余白部に前記各端子を互いに電気的に導通させ
る短絡路が形成され、前記一対の透明基板が、前記端子
の配列形成部の内側の液晶封入領域を囲む枠状のシール
材により接合されている液晶表示素子を構成し、この液
晶表示素子における前記端子の配列形成部に対向する側
の透明基板の余白部を分断してその配列形成部を露出さ
せ、次にその露出させた端子の配列形成部にドライバー
を接続し、このドライバーの接続後に、前記端子が形成
されている側の透明基板の余白部を分断して前記短絡路
による各端子相互の電気的な導通を遮断するようにした
ものである。
【0041】
【作用】端子が配列形成されている側の透明基板の余白
部を分断したときには、静電気が発生し、かつその端子
相互の電気的な導通が遮断される。
【0042】しかしながら、前記余白部が分断される以
前に、前記端子の配列形成部にドライバーが接続されて
おり、したがってこのドライバーが端子に対するアース
となり、前記余白部の分断時に静電気が発生しても、そ
の静電気の大部分が前記ドライバーに流れて液晶表示素
子に対する障害が防止される。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図5を
参照して説明する。なお、本発明は液晶表示素子にドラ
イバーを接続する工程が従来と異なるもので、液晶表示
素子およびドライバーの構造は従来と同様であるから、
その各構成部位には同一符号を付して構造についての説
明は省略する。
【0044】図1ないし図3には第1の実施例を示して
あり、この実施例はアクティブマトリックス型の液晶表
示素子にドラオバーを接続して液晶表示装置を製造する
場合である。
【0045】図1(a)〜(d)は液晶表示装置を製造
する工程を順に示してあり、まず図1(a)に示すよう
に、TFTパネル10を構成した透明基板11と対向パ
ネル20を構成した透明基板21とをシール材30で接
合する。
【0046】次に、図1(b)に示すように、対向パネ
ル20の基板21を分断線L2 に沿ってスクライブして
その余白部B2 を分断する。
【0047】この分断により、図2に示すように、ゲー
トライン14の端子14aの配列形成部、およびデータ
ライン15の端子15aの配列形成部の上がそれぞれ開
放されて各端子14a,15aが露出する。
【0048】次に、図1(c)に示すように、その露出
したゲートライン14の端子14aの配列形成部および
データライン15の端子15aの配列形成部にそれぞれ
ドライバー35を接続する(図3参照)。
【0049】この後、図1(d)に示すように、TFT
パネル10の基板11を分断線L1に沿ってスクライブ
してその余白部B1 を分断する。この分断によりその余
白部B1 に形成されている短絡路18が余白部B1 とと
もに除去され、この短絡路18を介して短絡されていた
各ゲートライン14および各データライン15が個々の
ラインに分離される。そして液晶表示素子が個々に切り
離され、その液晶表示素子にドライバー35が接続した
液晶表示装置が完成する。
【0050】TFTパネル10の基板11を分断線L1
に沿ってスクライブしてその余白部B1 を分断したとき
には、静電気が発生し、また短絡路18がゲートライン
14およびデータライン15の端子14a,15bから
切り離されてゲートライン14とデータライン15とが
個々に分離し、その電気的な導通が遮断される。
【0051】しかしながら、余白部B1 が分断される以
前に、ゲートライン14の端子14aおよびデータライ
ン15の端子15aにそれぞれドライバー35が接続さ
れ、このドライバー35の電気導通部がゲートライン1
4およびデータライン15に対するアースとなり、この
ため余白部B1 の分断時に静電気が発生してもその静電
気の大部分がドライバー35の電気導通部に流れる。し
たがってその静電気によるゲートライン14とデータラ
イン15との交差部やTFT13での絶縁破壊が防止さ
れる。
【0052】図4および図5には第2の実施例を示して
あり、この実施例は単純マトリックス型の液晶表示素子
にドライバーを接続して液晶表示装置を製造する場合で
ある。
【0053】この場合においては、まず図4(a)に示
すように、走査電極43を形成した一方の透明基板41
と信号電極44を形成した他方の透明基板42とをシー
ル材40で接合する。そして前記基板41,42の余白
部B1 ,B2 を次のように分断する。
【0054】すなわち、図4(b)に示すように、信号
電極44が形成された基板42においては、走査電極4
3の端子43aの配列形成部に対向する部分の余白部B
2 を分断し、また走査電極43が形成された基板41に
おいては、信号電極44の端子44aが配列する配列形
成部に対向する部分の余白部B1 を分断する(図5参
照)。
【0055】この分断により、走査電極43の端子43
aの配列形成部および信号電極44の端子44aの配列
形成部がそれぞれ開放されて各端子43a,44aが露
出する。
【0056】次に、図4(c)に示すように、各端子4
3a,44aの配列形成部にドライバー35を接続する
(図5参照)。
【0057】この後、図4(d)に示すように走査電極
43が形成された基板41における残りの余白部B1 、
および信号電極44が形成された基板42における残り
の余白部B2 をそれぞれ分断する。この分断によりその
各余白部B1 ,B2 に形成されている短絡路45,46
が余白部B1 ,B2 とともに除去され、短絡路45を介
して短絡されていた走査電極43の相互、および短絡路
46を介して短絡されていた信号電極44の相互がそれ
ぞれ個々に分離され、かつ液晶表示素子が個々に切り離
され、その液晶表示素子にドライバー35が接続した液
晶表示装置が完成する。
【0058】走査電極43が形成された基板41でかつ
信号電極44の端子44aの配列形成部に対向する部分
の余白部B2 を分断したとき、および信号電極44が形
成された基板42でかつ走査電極43の端子43aの配
列形成部に対向する部分の余白部B2 を分断したときに
は静電気が発生する。
【0059】しかしこのときには、他の余白部B1 ,B
2 に形成されている短絡線45により、走査電極43の
相互および信号電極44の相互がそれぞれ電気的に導通
する状態にあるから、静電気が発生しても走査電極43
の相互の電位および信号電極44の相互の電位が同じに
保たれ、したがってその静電気で走査電極43および信
号電極44が破壊して断線したり、走査電極43の相互
および信号電極44の相互が短絡するようなことがな
い。
【0060】また、走査電極43が形成された基板41
における残りの余白部B1 、および信号電極44が形成
された基板42における残りの余白部B2 を分断したと
きには、静電気が発生し、かつ走査電極43の相互およ
び信号電極44の相互の電気的な導通が遮断されるが、
しかし前記残りの余白部B1 ,B2 が分断される以前
に、走査電極43の端子43aおよび信号電極44の端
子44aにそれぞれドライバー35が接続され、このド
ライバー35の電気導通部が走査電極43および信号電
極44に対するアースとなり、このため前記残りの余白
部B1 ,B2 の分断時に静電気が発生してもその静電気
の大部分がドライバー35の電気導通部に流れる。した
がってその静電気による走査電極43および信号電極4
4の断線や、走査電極43の相互および信号電極44の
相互の短絡が生じるようなことがない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板の余白部を分断したときに静電気が発生しても、その
静電気をドライバーに流して液晶表示素子に対する障害
を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による製造方法の工程を
順に示す断面図。
【図2】図1(b)中の矢視II方向から見た平面図。
【図3】図1(d)中の矢視 III方向から見た平面図。
【図4】本発明の第2の実施例による製造方法の工程を
順に示す断面図。
【図5】図4(b)中の矢視V方向から見た平面図。
【図6】従来の液晶表示素子の平面図。
【図7】図6中の VII−VII 線に沿う拡大断面図。
【図8】図6中のVIII−VIII線に沿う拡大断面図。
【図9】従来の液晶表示素子に用いられているTFTパ
ネルの平面図。
【図10】従来の液晶表示素子に用いられている対向パ
ネルの平面図。
【図11】液晶表示装置を製造する従来方法の一例を工
程順に示す断面図。
【図12】図11中の矢視 XII方向から見た平面図。
【図13】液晶表示装置を製造する従来方法の他の一例
を工程順に示す断面図。
【図14】図13(a)に示す液晶表示素子の平面図。
【符号の説明】
11…透明基板 18…短絡路 21…透明基板 30…シール材 35…ドライバー 40…シール材 41…透明基板 42…透明基板 45…短絡路 46…短絡路 A1 ,A2 …素子領域 B1 ,B2 …余白部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶表示素子とその駆動用のドライバーと
    で構成される液晶表示装置を製造する方法において、 素子領域の周囲に最終的に分断除去される余白部を有す
    る一対の透明基板を備え、その少なくとも一方の透明基
    板の素子領域内の縁部に、駆動信号印加用の複数の端子
    が配列形成されているとともに、その素子領域の外側の
    前記余白部に前記各端子を互いに電気的に導通させる短
    絡路が形成され、前記一対の透明基板が、前記端子の配
    列形成部の内側の液晶封入領域を囲む枠状のシール材に
    より接合されている液晶表示素子を構成し、この液晶表
    示素子における前記端子の配列形成部に対向する側の透
    明基板の余白部を分断してその配列形成部を露出させ、
    次にその露出させた端子の配列形成部にドライバーを接
    続し、このドライバーの接続後に、前記端子が形成され
    ている側の透明基板の余白部を分断して前記短絡路によ
    る各端子相互の電気的な導通を遮断することを特徴とす
    る液晶表示装置の製造方法。
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