JPH06288806A - 振動式測定装置 - Google Patents

振動式測定装置

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JPH06288806A
JPH06288806A JP7220693A JP7220693A JPH06288806A JP H06288806 A JPH06288806 A JP H06288806A JP 7220693 A JP7220693 A JP 7220693A JP 7220693 A JP7220693 A JP 7220693A JP H06288806 A JPH06288806 A JP H06288806A
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JP
Japan
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sensor
vibration
magnet
coil
tubes
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Application number
JP7220693A
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English (en)
Inventor
Akira Nakamura
明 中村
Yasushi Miyata
康司 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は振動センサから出力される検出信号
のノイズ(高調波成分)を除去できるよう構成した振動
式測定装置を提供することを目的とする。 【構成】 質量流量計は加振器13により振動するセン
サチューブ7,8に流体を通過させ、振動センサ14,
15により流量に応じた大きさのコリオリ力、即ち時間
差を検出する。振動センサ14,15のセンサコイルを
貫通する磁束に他の高次の高調波成分が含まれていたと
しても、センサチューブ7,8の振動数の偶数倍の高調
波成分は第1のピックアップ14aと第2のピックアッ
プ14bとの位相差によりキャンセルされる。演算装置
は振動ノイズとして基本波に重畳された奇数倍の高調波
成分をキャンセルして信号成分としての時間差だけを取
り出して流量を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動式測定装置に係り、
特に振動センサから出力される検出信号のノイズ(高調
波成分)を除去できるよう構成した振動式測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】流体が供給された管路を振動させて流体
の物理量を測定する振動式測定装置として、例えばコリ
オリ式質量流量計又は振動式密度計がある。
【0003】流量を計測する場合、被測流体の流量は流
体の種類、物性(密度、粘度など)、プロセス条件(温
度、圧力)によって影響を受けない質量で表わされるこ
とが望ましい。
【0004】そのため、被測流体の質量流量を計測する
種々の質量流量計が開発されつつあり、その中の一つと
して振動するセンサチューブ内に流体を流したときに生
ずるコリオリの力を利用して質量流量を直接計測するコ
リオリ式質量流量計がある。この種の従来の質量流量計
の一例としては、特開昭63−30721号公報により
開示された流量計がある。この公報の質量流量計は、被
測流体が通過する際の圧力損失を低減するため直線状に
延在するセンサチューブを加振器(駆動コイルと磁石と
よりなる)により半径方向に振動させ、流量に比例した
コリオリ力によるセンサチューブの変位を振動センサ
(センサコイルと磁石とよりなる)により検出するよう
構成されている。
【0005】又、振動式密度計の場合、上記コリオリ式
質量流量計と同様な構成とされ、センサチューブの固有
振動数より流体の密度を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記振動式測定装置で
は、センサコイルと磁石とよりなる振動センサにより上
記センサチューブの変位を検出する際、振動センサのセ
ンサコイルからの検出信号に含まれるノイズ成分を充分
に除去することができず、流体の温度あるいは流体の圧
力によって器差がばらつくことあった。これは、振動セ
ンサに使用されるセンサのリニアリティ(直線性)が悪
く、センサチューブに設けられた振動センサのセンサコ
イルと磁石との相対的な位置関係によりセンサチューブ
の振動数の偶数倍の高調波成分が検出されてしまうから
である。そのため、従来はこの高調波成分ができるだけ
小さくなるようにセンサコイルと磁石との位置を調整す
る必要があり、その調整作業が面倒であった。
【0007】そこで、本発明は上記課題を解決した振動
式測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
被測流体が流入する流入口と被測流体が流出する流出口
との間に延在するセンサチューブを有する一対の管路
と、該一対のセンサチューブを振動させる加振器と、該
一対のセンサチューブの振動に伴うセンサチューブの変
位を検出する一対の振動センサと、該一対の振動センサ
からの検出信号に基づいて流量を演算する演算手段と、
とよりなる振動式測定装置において、前記振動センサ
は、前記一方のセンサチューブに設けられた第1のコイ
ルと前記他方のセンサチューブに設けられた第1の磁石
とよりなる第1のピックアップと、前記他方のセンサチ
ューブに設けられた第2のコイルと前記一方のセンサチ
ューブに設けられ第2の磁石とよりなる第2のピックア
ップと、よりなり、前記第1のコイルと前記第1の磁石
とが互いに近接する方向に変位するとき、前記第2のコ
イルと前記第2の磁石とが互いに離間する方向に変位す
るように前記第1のピックアップと前記第2のピックア
ップとを配設してなることを特徴とする。
【0009】又、請求項2の発明は、前記一対の振動セ
ンサが、前記一対のセンサチューブの流入側管路に設け
られた第1の振動センサと、前記一対のセンサチューブ
の流出側管路に設けられた第2の振動センサとよりな
り、前記演算手段は、前記第1の振動センサの検出信号
(e1 )の所定の基準値(V1 )に対する信号(e3
を求め、且つ前記第2の振動センサの検出信号(e 2
の所定の基準電圧(V2 )に対する信号(e4 )を求
め、前記信号(e3 ,e4 )の立ち上がり側の時間差
(t1 )と前記信号(e3 ,e4 )の立ち下がり側の時
間差(t2 )との差(t2 −t1 )を求めることを特徴
とする。
【0010】
【作用】上記請求項1によれば、第1のコイルと第1の
磁石とが互いに近接する方向に変位するとき、第2のコ
イルと第2の磁石とが互いに離間する方向に変位するよ
うに第1のピックアップと第2のピックアップとを配設
することにより、第1のコイルと第2のコイルとにより
検出されたセンサチューブ振動数の偶数倍の高調波成分
をキャンセルすることができる。
【0011】又、請求項2によれば、センサチューブ振
動数の偶数倍の高調波成分をキャンセルすることができ
るとともに、演算手段が基準値(V1 ,V2 )に対する
信号(e3 ,e4 )を求め、信号(e3 ,e4 )の立ち
上がり側の時間差(t1 )と信号(e3 ,e4 )の立ち
下がり側の時間差(t2 )との差(t2 −t1 )を求め
ることによりセンサチューブ振動数の奇数倍の高調波成
分をキャンセルすることができる。
【0012】
【実施例】図1及び図2に本発明になる振動式測定装置
の第1実施例としてのコリオリ式質量流量計を示す。
【0013】尚、振動式測定装置としてはコリオリ式質
量流量計と振動式密度計がある。コリオリ式質量流量計
は振動式流量計と実質同様な構成であるので、本実施例
では質量流量計について詳細に説明する。
【0014】両図中、質量流量計1は密閉された箱状の
ケーシング2内に被測流体が通過する管路3と、管路3
の両端部に管路3を軸方向に変位可能に保持する保持機
構4A,4Bとを設けてなる。管路3は流入口5aを有
する流入管5と、流入側マニホールド6と、一対のセン
サチューブ7,8と、流出側マニホールド9と、流出口
10aを有する流出管10とより形成されている。
【0015】流入管5は流入側端部に上流側配管(図示
せず)に連結されるフランジ5bを有し、流入管5の他
端はケーシング2の側壁2aを貫通してケーシング2内
部に形成された室2bに延出している。
【0016】流入側マニホールド6は、上流側の保持機
構4Aが接続固定される上流側接続口6aと、センサチ
ューブ7,8の上流側端部が接続固定される下流側接続
口6b,6cとを有する。上流側接続口6aと下流側接
続口6b,6cとは分流路6d,6eを介して連通され
ている。
【0017】流出側マニホールド9は、センサチューブ
7,8の下流側端部が接続固定される一対の接続口9
a,9bと、下流側の保持機構4Bの上流側端部が接続
される接続口9cとを有する。又、流出側マニホールド
9内には一対の接続口9a,9bと接続口9cとを連通
する流路9d,9eが穿設されている。
【0018】一対のセンサチューブ7,8は流体の流れ
方向(X方向)に直線状に延在する直管よりなり、上記
流入側マニホールド6と流出側マニホールド9との間で
平行に設けられている。直管よりなるセンサチューブ
7,8は被測流体が通過する際の圧力損失が少ないばか
りか複雑な形状に加工する必要もないので製作が容易で
ある。
【0019】流出管10は上流側端部が流出側マニホー
ルド9の接続口9cに接続固定され、下流側端部がケー
シング2の側壁2cを貫通して下流側(X方向)へ突出
している。尚、流出管10の下流側端部には流出口10
aが開口し、その外周には下流側配管(図示せず)に連
結されるフランジ10bが設けられている。
【0020】上流側の保持機構4Aは流入管5と流入側
マニホールド6との間に介在するよう管路3途中に設け
られている。即ち、、保持機構4Aは小径な内周ベロー
ズ11と大径な外周ベローズ12とを有し、両ベローズ
11,12の上流側端部11a,12aは流入管5の取
付部5cの内外周に溶接等により固着され、下流側端部
11b,12bは流入側マニホールド6の接続口6aの
内外周に溶接等により固着されている。
【0021】このように、保持機構4Aでは径の異なる
内周ベローズ11と外周ベローズ12とが同心状に配設
された2重構造となっており、流入管5より流入した流
体は内周ベローズ11の内部を通過して流入側マニホー
ルド6へ流れる。よって、外周ベローズ12は接液せ
ず、センサチューブ7,8が熱膨張したとき、内周ベロ
ーズ11とともに収縮してセンサチューブ7,8の管路
延在方向の伸び変位を吸収する。
【0022】尚、下流側の保持機構4Bは上記保持機構
4Aと同様な構成であるので、その説明は省略する。
【0023】13は加振器で、実質電磁ソレノイドと同
様な構成であり、一対のセンサチューブ7,8の略中間
部の間に設けられている。
【0024】14は上流側の振動センサで、加振器13
より上流側のセンサチューブ7,8間に設けられてい
る。
【0025】15は下流側の振動センサで、加振器13
より下流側の振動センサで、加振器13より下流側のセ
ンサチューブ7,8間に設けられている。振動センサ1
4,15は夫々後述するように電磁ソレノイドと同様な
構成とされた2組のピックアップを組み合わせた構成で
あり、加振器13により加振されたセンサチューブ7,
8の変位を検出する。
【0026】流量計測時、一対のセンサチューブ7,8
は加振器13により近接、離間する方向(Y方向)に加
振される。上流側配管(図示せず)から供給された被測
流体は流入口5aより内周ベローズ11を通ってマニホ
ールド6に至り、さらにマニホールド6の流路6d,6
eを通過して振動するセンサチューブ7,8内に流入す
る。そして、センサチューブ7,8を通過した流体はマ
ニホールド9の流路9a,9bより下流側の保持機構4
Bに設けられた内周ベローズ11を通って流出口10a
より下流側配管(図示せず)に流出する。
【0027】このように、振動するセンサチューブ7,
8に流体が流れると、その流量に応じた大きさのコリオ
リ力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ
7,8の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これにより
振動センサ14と15との出力信号に位相差があらわれ
る。
【0028】演算装置16は、この位相差が流量に比例
するため、振動センサ14,15からの出力信号の位相
差に基づいて流量を演算する。
【0029】ここで、上記振動センサ14の構成につい
て、図2を併せ参照して説明する。
【0030】振動センサ14は、センサチューブ7,8
の夫々に設けられ上下方向に延在するブラケット17,
18に支持された第1のピックアップ14aと第2のピ
ックアップ14bとよりなる。図2中、左側のブラケッ
ト17には第1のセンサコイル19,第2の磁石20が
支持され、右側のブラケット18には第1の磁石21,
第2のセンサコイル22が支持されている。従って、互
いに対向する位置に設けられた第1のセンサコイル19
と第1の磁石21とにより第1のピックアップ14aが
構成され、第2の磁石20と第2のセンサコイル22と
により第2のピックアップ14bが構成されている。
【0031】第1のセンサコイル19及び第2のセンサ
コイル22は夫々銅線が環状に巻回されており、棒状に
形成された第1の磁石21及び第2の磁石20は夫々上
記第1のセンサコイル19及び第2のセンサコイル22
の中空部に挿通される。そのため、センサチューブ7,
8が上記加振器13により近接、離間方向に振動する
と、第1の磁石21,第2の磁石20は第1のセンサコ
イル19,第2のセンサコイル22に対して相対的に逆
方向に変位する。
【0032】第1の磁石21はその先端部分が第1のセ
ンサコイル19の右側から左側へ挿入されている。第2
の磁石20は支柱23の先端に一体に保持されており、
第1の磁石21とは逆に第2のセンサコイル22の左側
から右側に貫通している。
【0033】従って、一対のセンサチューブ7,8の振
動に伴い2組のピックアップ14a,14bは逆方向に
動作する。即ち、一対のセンサチューブ7,8が近接方
向に変位すると、第1のセンサコイル19と第1の磁石
21とが近接方向に変位するとともに、第2の磁石20
と第2のセンサコイル22とが離間方向に変位する。
又、一対のセンサチューブ7,8が離間方向に変位する
と、第1のセンサコイル19と第1の磁石21とが離間
方向に変位するとともに、第2の磁石20と第2のセン
サコイル22とが近接方向に変位する。
【0034】これにより、第1のセンサコイル19,第
2のセンサコイル22からは、第1の磁石21,第2の
磁石20との相対位置に応じた電圧値の検出信号が逆位
相で出力される。この2組のコイル19,22から得ら
れる180°の位相差の検出信号の合成により、検出信
号にノイズとして生ずる高調波をキャンセルして振動セ
ンサ14のリニアリティ(直線性)を改善することがで
きる。
【0035】尚、振動センサ15の構成は、上記振動セ
ンサ14と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0036】図3に示すように、演算装置16は、セン
サユニット25と接続された本質安全防爆バリア回路2
6と、励振・時間差検出回路27と、ヤング率・V/F
変換回路28と、出力回路29と、電源回路30と、よ
りなる。
【0037】本質安全防爆バリア回路26は、センサユ
ニット25の各センサ、即ち振動センサ14,15のセ
ンサコイル19,22、加振器13の駆動コイル13
a、温度センサ31の各信号を本質安全防爆化する電圧
電流制限素子(ツェナーダイオード,抵抗等よりなる)
を有する。
【0038】励振・時間差検出回路27は、流量計測
時、センサチューブ7,8を共振状態で振動させる励振
回路32と、後述するように振動するセンサチューブ
7,8の変位を検出し、振動ノイズとして基本波に重畳
された奇数倍の高調波成分をキャンセルして信号成分と
しての時間差だけを取り出す時間差検出回路33と、さ
らにセンサチューブ7,8の振動のアンバランスなど振
動系の異常を検出し、励振停止や警報出力などを行う安
全回路34と、時定数を設定する時定数設定回路35と
よりなる。
【0039】上記安全回路34は、センサチューブ7,
8の過大振動や2本のセンサチューブ7,8の振動のア
ンバランスを検出し、センサチューブ7,8の振動の異
常を励振系(励振回路33)とセンサチューブ7,8の
振動検出系(時間差検出回路34)との両方から監視し
ている。
【0040】ヤング率・V/F変換回路28は、センサ
チューブ7,8に取り付けた温度センサ31の信号を増
幅して、流体温度により変化するセンサチューブ7,8
の温度を検出し、センサチューブ7,8の温度によりヤ
ング率と連動するバネ定数(ヤング率)を補正する温度
検出回路36と、ヤング率で補正された時間差信号(電
圧値)を周波数信号に変換するV/F変換回路37と、
零点の校正(ゲイン調整)を押し釦スイッチのオンによ
り行うゲイン調整リモートゼロアジャスト回路38と、
流れの状態や零点のドリフトなどをLED(発光ダイオ
ード)によりモニタする表示回路39とよりなる。
【0041】出力回路29は、上記V/F変換回路37
によりパルス化された時間差信号を時間差に比例した単
位質量パルス信号に変換する係数補正回路40と、係数
補正回路40から出力された単位質量パルス信号をある
約数の周波数に変換する分周回路41と、分周回路41
から出力された信号を増幅するパルス出力回路42と、
上記V/F変換回路37によりパルス化された時間差信
号をアナログ信号(定電圧又は定電流信号)に変換する
F/V変換回路43と、このF/V変換回路43から出
力された定電圧又は定電流信号を増幅して出力する定電
流出力回路44とよりなる。
【0042】通常の流量計測動作は、上記励振回路32
から加振器13に一定周期のパルスが出力され、センサ
チューブ7,8が共振状態で振動する。このように、振
動しているセンサチューブ7,8内を流体が流れるとき
コリオリの力が生じ、センサチューブ7,8の流入側と
流出側とでは逆方向のコリオリ力が作用する。これによ
り、センサチューブ7,8の流入側と流出側とで振動に
位相差を生じる。
【0043】このセンサチューブ7,8の位相差は上記
振動センサ14,15により検出され、後述するように
上記時間差検出回路33により時間差の信号に変換さ
れ、さらに上記V/F変換回路37,係数補正回路4
0,分周回路41,パルス出力回路42を介して流量パ
ルスとなる。
【0044】電源回路30は、防爆性能を保証する構成
とされた電源トランス(図示せず)と、3端子レギュレ
ータ(図示せず)よりなり、上記各回路に定電圧を供給
する。以下、高調波をキャンセルする方法についての説
明を行う。
【0045】まず、センサチューブ7,8の振動数の偶
数倍の高調波成分をキャンセルする方法について説明
し、続いてセンサチューブ7,8の振動数の奇数倍の高
調波成分をキャンセルする方法について説明する。
【0046】一対のセンサチューブ7,8の振動する方
向をY方向とすると、コイル19,22を貫通する磁束
Φは高次成分を含んでいるので、次式のようになる。
【0047】 Φ=C2 2 +C1 x+CO … (1) このときのコイル19と磁石21との位置関係は、次式
のように表せる。
【0048】 x=x1 +Asin ωt … (2) 又、コイル22と磁石20との位置関係は、次式のよう
に表せる。
【0049】 x=x1 −Asin ωt … (3) 但し、CO ,C1 ,C2 ,Aは定数、ωは周期、tは時
間である。
【0050】又、コイル19,22で得られる速度信号
Vは、次式のように表せる。
【0051】 V=−dΦ/dt =−dΦ/dx・dx/dt … (4) 従って、コイル19の速度信号Vaは次式のようにな
る。
【0052】 Va=−(2C2 x+C1 )・Aωcos ωt =−(2C2 (x1 +Asin ωt )+C1 )・Aωcos ωt =−2A2 ωC2 ・sin ωt ・cos ωt −Aω(2C2 1 +C1 ) ・cos ωt =−A2 ωC2 ・sin 2ωt −Aω(2C2 1 +C1 ) ・cos ωt … (5) 同様にコイル22の速度信号Vbは次式のようになる。
【0053】 Vb=−A2 ωC2 ・sin 2ωt +Aω(2C2 1 +C1 ) ・cos ωt … (6) 従って、上記(5)(6)式の差をとると、 Vb−Va=2Aω(2C2 1 +C1 )・cos ωt … (7) となり、2倍の高調波成分(A2 ωC2 ・sin 2ωt )
をキャンセルすることができる。
【0054】従って、センサコイル19,22を貫通す
る磁束に他の高次の高調波成分が含まれていたとして
も、センサチューブ7,8の振動数の偶数倍の高調波成
分は第1のピックアップ14aと第2のピックアップ1
4bとの位相差により上記と同様にキャンセルされる。
従って、各ピックアップ14a,14bの取り付け位置
を調整して偶数倍の高調波成分によるノイズを除去する
調整作業が不要になり、組立工程の作業がより簡略化で
き、ひいては生産能率を高めることが可能になる。
【0055】又、ピックアップ15も上記ピックアップ
14と同様の構成及び動作となるので、その説明は省略
する。
【0056】次に、センサチューブ7,8の振動数の奇
数倍の高調波成分及びその他の周波数成分を除去する方
法について説明する。本実施例では、演算装置16の演
算処理により奇数倍の高調波成分を除去する。
【0057】図4において、振動センサ14,15の基
本波形は検出信号e1 ,e2 (図4(A)(B)中実線
で示す正弦波)に示す波形となり、この検出信号e1
2の3倍の高調波成分を含んだ場合の振動センサ1
4,15の検出信号e1', e2'は図4(A)(B)中破
線で示す波形のようになる。
【0058】上記基本波形の検出信号e1 ,e2 は夫々
予め設定された基準値V1 ,V2 の中間値である(V1
+V2 )/2を中心に周期的に変化する信号である。
又、検出信号e1 を基準値V1 でコンパレートして基準
値V1 以上となる検出信号e3(図4(C)に示す)を
得るとともに、検出信号e2 を基準値V2 でコンパレー
トして検出信号e4 (図4(D)に示す)を得る。この
検出信号e3 ,e4 の立ち上がり側の時間差をt1
し、立ち下がり側の時間差をt2 とすると、t2 −t1
が1周期で得られる流量信号となる。このとき、3倍の
高調波成分が含まれていると、振動センサ14,15の
検出信号はe1', e2'のようになり、基準値V1 ,V2
の点において、基本波形の検出信号e1 ,e2 の立ち上
がり側及び立ち下がり側よりΔtずつずれる。この場
合、時間差t1 に対しては−2Δtずれ、時間差t2
対しても−2Δtずれることになる。
【0059】このとき、得られる時間差は、 (t2 −2Δt)−(t1 −2Δt)=t2 −t1 … (8) となり、3倍の高調波成分が含んでいない場合と同じに
なる。即ち、演算装置16は上記(8)式を演算するこ
とにより、3倍の高調波成分をキャンセルすることがで
きる。他の奇数倍の高調波成分についても演算装置16
の演算処理により、同様にキャンセルされる。
【0060】尚、偶数倍の高調波成分をキャンセルする
方法として、上記(8)式と同様な演算を行うことも考
えられるが、次のような理由により演算装置16の演算
処理により偶数倍の高調波成分をキャンセルすることが
できない。
【0061】偶数倍の高調波成分を含む場合、振動セン
サ14,15の検出信号は図5(A)〜(D)に示す波
形のようになる。
【0062】図5において、振動センサ14,15の基
本波形は検出信号e1 ,e2 (図5(A)(B)中実線
で示す正弦波)に示す波形となり、この検出信号e1
2の2倍の高調波成分を含んだ場合の振動センサ1
4,15の検出信号e1", e2"は図5(A)(B)中破
線で示す波形のようになる。
【0063】検出信号e3 ,e4 の立ち上がり側の時間
差をt1 とし、立ち下がり側の時間差をt2 とすると、
2 −t1 が1周期で得られる流量信号となる。又、検
出信号e1 を基準値V1 でコンパレートして基準値V1
以上となる検出信号e3 (図5(C)に示す)を得ると
ともに、検出信号e2 を基準値V2 でコンパレートして
検出信号e4 (図5(D)に示す)を得る。この検出信
号e3 ,e4 の立ち上がり側の時間差をt1 とし、立ち
下がり側の時間差をt2 とすると、t2 −t1が1周期
で得られる流量信号となる。
【0064】このとき、2倍の高調波成分が含まれてい
ると、振動センサ14,15の検出信号はe1", e2"の
ようになり、基準値V1 ,V2 の点において、基本波形
の検出信号e1 ,e2 よりΔtずつずれる。この場合、
時間差t1 に対しては−2Δtずれるが、時間差t2
対しては+2Δtずれることになる。
【0065】このとき、得られる時間差は、 (t2 +2Δt)−(t1 −2Δt)=t2 −t1 +4Δt … (9) となり、高調波成分を含まない場合より大きくなる。従
って、偶数倍の高調波成分については演算装置16によ
りキャンセルすることができない。そのため、本実施例
では、前述したように、第1の磁石21,第2の磁石2
0は第1のセンサコイル19,第2のセンサコイル22
に対して相対的に逆方向に変位するように第1,第2の
ピックアップ14a,14bが配設されており、これに
より偶数倍の高調波成分がキャンセルされるように構成
されている。
【0066】又、この演算装置16では、1周期で得ら
れる時間差を数周期分取り込み、平均化処理を行ってい
るので、その他の周波数成分についてはキャンセルされ
る。
【0067】従って、偶数倍の高調波成分はピックアッ
プ14a,14bでキャンセルし、それ以外の周波数成
分のキャンセルは演算装置16で行う。よって、各振動
センサ14,15の取り付け位置を調整して高調波成分
によるノイズを除去する調整作業が不要になり、組立工
程の作業がより簡略化でき、ひいては生産能率を高める
ことが可能になる。
【0068】図6及び図7に本発明の第2実施例を示
す。
【0069】両図中、質量流量計50の本体51は両端
部にフランジ51a,51bを有し、一方のフランジ5
1aは上流側配管(図示せず)に接続され、他方のフラ
ンジ51bは下流側配管(図示せず)に接続されてい
る。
【0070】又、本体51の両端部には、流入口(図6
では隠れて見えない)と流出口52とが穿設されてお
り、本体51の内部は仕切板51c,51dにより仕切
られている。センサチューブ53,54は夫々U字状に
形成され、一端が流入口に連通し、他端が流出口52に
連通するように本体51の外周に接続されている。
【0071】センサチューブ53,54間のU字状湾曲
部の中央位置には、センサチューブ53,54をY方向
に加振するための磁石55及び駆動コイル56よりなる
加振器65が取り付けられている。又、センサチューブ
53,54間のU字状湾曲部の両端位置、即ちセンサチ
ューブ53,54の直管部先端には振動センサ57,5
8が設けられている。
【0072】図7に示すように、振動センサ57はセン
サチューブ53,54の夫々に設けられ横方向に延在す
るブラケット59,60に支持された第1のピックアッ
プ57aと第2のピックアップ57bとよりなる。図7
中、上側のブラケット59には第1のセンサコイル6
1,第2の磁石62が支持され、下側のブラケット60
には第1の磁石63,第2のセンサコイル64が支持さ
れている。従って、互いに対向する位置に設けられた第
1のセンサコイル61と第1の磁石63とにより第1の
ピックアップ57aが構成され、第2の磁石62と第2
のセンサコイル64とにより第2のピックアップ57b
が構成されている。
【0073】第1のセンサコイル61及び第2のセンサ
コイル64は夫々銅線が環状に巻回されており、棒状に
形成された第1の磁石63,第2の磁石62は夫々上記
第1のセンサコイル61,第2のセンサコイル64の中
空部に挿通される。そのため、センサチューブ53,5
4が上記加振器65により近接、離間方向に振動する
と、第1の磁石63,第2の磁石62は第1のセンサコ
イル61,第2のセンサコイル64に対して相対的に逆
方向に変位する。
【0074】第1の磁石63はその先端部分が第1のセ
ンサコイル61の下側から上側へ挿入されている。第2
の磁石62は支柱66の先端に一体に保持されており、
第1の磁石63とは逆に第2のセンサコイル64の上側
から下側に貫通している。
【0075】従って、一対のセンサチューブ53,54
の振動に伴い2組のピックアップ57a,57bは逆方
向に動作する。即ち、一対のセンサチューブ53,54
が近接方向に変位すると、第1のセンサコイル61と第
1の磁石63とが近接方向に変位するとともに、第2の
磁石62と第2のセンサコイル64とが離間方向に変位
する。又、一対のセンサチューブ53,54が離間方向
に変位すると、第1のセンサコイル61と第1の磁石6
3とが離間方向に変位するとともに、第2の磁石62と
第2のセンサコイル64とが近接方向に変位する。
【0076】これにより、第1のセンサコイル61,第
2のセンサコイル64からは、第1の磁石63,第2の
磁石62との相対位置に応じた電圧値の検出信号が逆位
相で出力される。この2組のコイル61,64から得ら
れる180°の位相差の検出信号の合成により、検出信
号にノイズとして生ずる高調波をキャンセルして振動セ
ンサ57のリニアリティ(直線性)を改善することがで
きる。
【0077】従って、第1の磁石63及び第2の磁石6
2は第1のセンサコイル61及び第2のセンサコイル6
4に対して相対的に逆方向に変位するように第1,第2
のピックアップ57a,57bが配設されており、これ
により偶数倍の高調波成分がキャンセルされるように構
成されている。
【0078】尚、振動センサ58の構成は、上記振動セ
ンサ57と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0079】又、演算装置67は振動センサ57,5
8、加振器65と接続されており、上記第1実施例と同
様に(8)式を演算することにより、奇数倍の高調波成
分をキャンセルすることができ、1周期で得られる時間
差を数周期分取り込み、平均化処理を行っているので、
その他の周波数成分についてもキャンセルされる。
【0080】従って、偶数倍の高調波成分はピックアッ
プ57a,57bでキャンセルし、それ以外の周波数成
分のキャンセルは演算装置67で行う。
【0081】図8及び図9に本発明の第3実施例を示
す。
【0082】両図中、質量流量計71は、箱状の密閉構
造とされた収納ケース(筺体)71A内に被測流体が流
れる一対のセンサチューブ72,73を収納してなる。
【0083】この質量流量計71は共振状態で振動する
一対のセンサチューブ72,73に流体を流したときに
生ずるコリオリ力によるセンサチューブ72,73の変
位を検出して流量を計測するコリオリ式の流量計であ
る。そのため、センサチューブ72,73は収納ケース
71Aにより結露、塵埃あるいは外力等から保護されて
いる。
【0084】センサチューブ72,73は、側面図上は
U字状に、平面図上はJ字状に屈曲されて、流出管74
に対して対称に取り付けてある。
【0085】75,76は加振器であり、夫々センサチ
ューブ72,73の流入側、流出側の直管部分間に介在
し、夫々センサチューブ72,73をY方向に振動させ
る。加振器75,76は実質電磁ソレノイドと同様な構
成であり、駆動コイルと磁石とを組み合わせたものであ
る。即ち、駆動コイルが励磁されると駆動コイルと磁石
との反発力によりセンサチューブ72,73が離間方向
に変位し、駆動コイルが消磁されるとセンサチューブ7
2,73が近接方向に復帰する。
【0086】尚、加振器75と76とは夫々180度の
位相差で交互に励磁され、例えば一方のセンサチューブ
72の流入側、流出側の直管72a,72bが離間方向
に変位したとき、他方のセンサチューブ73の流入側、
流出側の直管73a,73bが近接方向に変位する。
【0087】77,78は振動センサであり、夫々セン
サチューブ72,73の流入側、流出側の直管72a,
73a間及び、72b,73b間に介在し、センサチュ
ーブ72,73のX方向の振動を検出する。振動センサ
77,78はセンサチューブ72,73の流入側、流出
側の直管部分の相対変位(位相差)を検出し易い位置、
即ち上記加振器75,76とセンサチューブ72,73
が接続されたマニホールド79との間に設けられ、且つ
一方の振動センサ77がセンサチューブ72,73の流
入側直管72a,73a間に介在し、他方の振動センサ
78がセンサチューブ72,73の流出側直管72b,
73b間に介在している。
【0088】振動センサ77,78は、後述するように
2組のセンサコイルと磁石とが対向するようにセンサチ
ューブ72,73の流入側、流出側の直管72a,72
b,73a,73bに取り付けられている。即ち、一対
のセンサチューブ72,73が加振器75,76により
Y方向に交互に加振されると、一方の振動センサ77は
センサチューブ72,73の流入側直管72a,73a
間の相対変位量を検出し、他方の振動センサ78はセン
サチューブ72,73の流出側直管72b,73b間の
相対変位量を検出する。
【0089】上流側配管(図示せず)を通って供給され
た流体は、流入管80よりマニホールド79に流入し、
マニホールド79内で分岐して夫々センサチューブ7
2,73の流入側直管部72a,73a内を流れ、そし
て流出側直管72b,73b内を流れてマニホールド7
9内で合流されて流出管74内に入り、流出管74内を
流れて下流側配管(図示せず)に到る。
【0090】流量計測時、上記加振器75,76により
振動しているセンサチューブ72,73内を流体が流れ
るときコリオリの力が生じ、これにより、センサチュー
ブ72,73の振動に位相差を生じる。
【0091】演算装置81はマニホールド79のコネク
タ82を介して加振器75,76、振動センサ77,7
8と接続されている。従って、センサチューブ72,7
3の振動が上記のように振動センサ77,78により検
出され、上記センサチューブ72,73の振動の位相差
が演算装置81により質量流量に変換される。
【0092】図9に示すように、振動センサ77はセン
サチューブ72,73の流入側直管部72a,73aに
設けられ上下方向に延在するブラケット83,84の上
部に支持された第1のピックアップ77aと、ブラケッ
ト83,84の下部に支持された第2のピックアップ7
7bとよりなる。図9中、左側のブラケット83より右
方に延出する第1の支持部83a,第2の支持部83b
には第1の磁石85,第2のセンサコイル86が支持さ
れ、右側のブラケット84より左方に延出する第1の支
持部84a,第2の支持部84bには第1のセンサコイ
ル87,第2の磁石88が支持されている。従って、互
いに対向する位置に設けられた第1の磁石85と第1の
センサコイル87とにより第1のピックアップ77aが
構成され、第2のセンサコイル86と第2の磁石88と
により第2のピックアップ77bが構成されている。
【0093】第1のセンサコイル87,第2のセンサコ
イル86は夫々銅線が環状に巻回されており、棒状に形
成された第1の磁石85,第2の磁石88は夫々上記第
1のセンサコイル87,第2のセンサコイル86の中空
部に挿通される。そのため、センサチューブ72,73
が上記加振器75,76により近接、離間方向に振動す
ると、第1の磁石85,第2の磁石88は第1のセンサ
コイル87,第2のセンサコイル86に対して相対的に
逆方向に変位する。
【0094】第1の磁石85は支柱89の先端に一体に
保持されており、その先端部分が第1のセンサコイル8
7の上側から下側へ貫通されている。第2の磁石88は
第1の磁石85とは逆に第2のセンサコイル86の下側
から上側に挿入している。
【0095】従って、一対のセンサチューブ72,73
の振動に伴い2組のピックアップ77a,77bは逆方
向に動作する。即ち、一対のセンサチューブ72,73
が近接方向に変位すると、第1のセンサコイル87と第
1の磁石85とが近接方向に変位するとともに、第2の
磁石88と第2のセンサコイル86とが離間方向に変位
する。又、一対のセンサチューブ72,73が離間方向
に変位すると、第1のセンサコイル87と第1の磁石8
5とが離間方向に変位するとともに、第2の磁石88と
第2のセンサコイル86とが近接方向に変位する。
【0096】これにより、第1のセンサコイル87,第
2のセンサコイル86からは、第1の磁石85,第2の
磁石88との相対位置に応じた電圧値の検出信号が逆位
相で出力される。この2組のコイル87,86から得ら
れる180°の位相差の検出信号の合成により、検出信
号にノイズとして生ずる高調波をキャンセルして振動セ
ンサ77のリニアリティ(直線性)を改善することがで
きる。
【0097】従って、第1の磁石85,第2の磁石88
は第1のセンサコイル87,第2のセンサコイル86に
対して相対的に逆方向に変位するように第1,第2のピ
ックアップ77a,77bが配設されており、これによ
り偶数倍の高調波成分がキャンセルされるように構成さ
れている。
【0098】尚、振動センサ78の構成は、上記振動セ
ンサ77と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0099】又、演算装置81は上記第1実施例と同様
に(8)式を演算することにより、奇数倍の高調波成分
をキャンセルすることができ、1周期で得られる時間差
を数周期分取り込み、平均化処理を行っているので、そ
の他の周波数成分についてもキャンセルされる。
【0100】従って、偶数倍の高調波成分はピックアッ
プ77a,77bでキャンセルし、それ以外の周波数成
分のキャンセルは演算装置81で行う。
【0101】尚、振動式密度計は上記第1乃至第3実施
例の質量流量計と同様な構成であるので、その説明は省
略する。振動式密度計の場合、センサチューブの固有振
動数が流体の密度によって変化することを利用して密度
を測定するようになっており、上記高調波成分のノイズ
を除去することにより密度測定がより正確に行える。
【0102】
【発明の効果】上述の如く、上記請求項1の発明によれ
ば、第1のコイルと第1の磁石とが互いに近接する方向
に変位するとき、第2のコイルと第2の磁石とが互いに
離間する方向に変位するように第1のピックアップと第
2のピックアップとを配設することにより、第1のコイ
ルと第2のコイルとにより検出されたセンサチューブ振
動数の偶数倍の高調波成分をキャンセルすることができ
る。従って、ピックアップの取り付け位置を調整して高
調波成分によるノイズを除去する調整作業が不要にな
り、組立工程の作業がより簡略化することができる。
【0103】又、請求項2の発明によれば、センサチュ
ーブ振動数の偶数倍の高調波成分をキャンセルすること
ができるとともに、演算手段が基準値(V1 ,V2 )に
対する信号(e3 ,e4 )を求め、信号(e3 ,e4
の立ち上がり側の時間差(t 1 )と信号(e3 ,e4
の立ち下がり側の時間差(t2 )との差(t2 −t1
を求めることによりセンサチューブ振動数の奇数倍の高
調波成分をキャンセルすることができる。従って、偶数
倍の高調波成分は第1のピックアップと第2のピックア
ップでキャンセルし、それ以外の周波数成分は演算手段
によってキャンセルでき、各振動センサの取り付け位置
を調整して高調波成分によるノイズを除去する調整作業
が不要になり、組立工程の作業がより簡略化でき、ひい
ては生産能率を高めるができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる振動式測定装置の第1実施例のコ
リオリ式質量流量計を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す質量流量計に適用された振動センサ
横断面図である。
【図3】演算装置のブロック図である。
【図4】偶数倍の高調波成分をキャンセルするため演算
装置で行う演算処理を説明するための波形図である。
【図5】奇数倍の高調波成分をキャンセルするため演算
装置で行う演算処理を説明するための波形図である。
【図6】本発明になる振動式測定装置の第2実施例のコ
リオリ式質量流量計を示す斜視図である。
【図7】図6に示す質量流量計に適用された振動センサ
横断面図である。
【図8】本発明になる振動式測定装置の第3実施例のコ
リオリ式質量流量計を示す斜視図である。
【図9】図8に示す質量流量計に適用された振動センサ
横断面図である。
【符号の説明】
1,50,71 質量流量計 7,8,53,54,72,73 センサチューブ 13,65,75,76 加振器 14,15,57,58,77,78 振動センサ 14a,57a,77a 第1のピックアップ 14b,57b,77b 第2のピックアップ 16,67,81 演算装置 17,18,69,60,83,84 ブラケット 33 時間差検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測流体が流入する流入口と被測流体が
    流出する流出口との間に延在するセンサチューブを有す
    る一対の管路と、 該一対のセンサチューブを振動させる加振器と、 該一対のセンサチューブの振動に伴うセンサチューブの
    変位を検出する一対の振動センサと、 該一対の振動センサからの検出信号に基づいて流量を演
    算する演算手段と、とよりなる振動式測定装置におい
    て、 前記振動センサは、前記一方のセンサチューブに設けら
    れた第1のコイルと前記他方のセンサチューブに設けら
    れた第1の磁石とよりなる第1のピックアップと、 前記他方のセンサチューブに設けられた第2のコイルと
    前記一方のセンサチューブに設けられ第2の磁石とより
    なる第2のピックアップと、よりなり、 前記第1のコイルと前記第1の磁石とが互いに近接する
    方向に変位するとき、前記第2のコイルと前記第2の磁
    石とが互いに離間する方向に変位するように前記第1の
    ピックアップと前記第2のピックアップとを配設してな
    ることを特徴とする振動式測定装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の振動センサは、前記一対のセ
    ンサチューブの流入側管路に設けられた第1の振動セン
    サと、前記一対のセンサチューブの流出側管路に設けら
    れた第2の振動センサとよりなり、 前記演算手段は、前記第1の振動センサの検出信号(e
    1 )の所定の基準値(V1 )に対する信号(e3 )を求
    め、且つ前記第2の振動センサの検出信号(e 2 )の所
    定の基準電圧(V2 )に対する信号(e4 )を求め、前
    記信号(e3 ,e4 )の立ち上がり側の時間差(t1
    と前記信号(e3 ,e4 )の立ち下がり側の時間差(t
    2 )との差(t2 −t1 )を求めることを特徴とする請
    求項1の振動式測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009120223A1 (en) * 2008-03-25 2009-10-01 Micro Motion, Inc. Dual pick-off vibratory flowmeter
CN114096812A (zh) * 2019-07-16 2022-02-25 恩德斯+豪斯流量技术股份有限公司 科里奥利测量传感器和具有科里奥利测量传感器的科里奥利测量装置

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