JPH0628868U - 複写機用弾性ロール - Google Patents
複写機用弾性ロールInfo
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- JPH0628868U JPH0628868U JP7185092U JP7185092U JPH0628868U JP H0628868 U JPH0628868 U JP H0628868U JP 7185092 U JP7185092 U JP 7185092U JP 7185092 U JP7185092 U JP 7185092U JP H0628868 U JPH0628868 U JP H0628868U
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 接触面積が広く、トナー除去性に優れたクリ
ーニングロールを提供すること。 【構成】 本考案の複写機用弾性ロールはシャフト1の
周囲に、シャフトの軸方向に伸びる中空部2を有し、弾
性体自身のアスカー硬度が40゜以上からなる、アスカ
ー硬度が10〜30゜の弾性体層3を有するロールであ
る。
ーニングロールを提供すること。 【構成】 本考案の複写機用弾性ロールはシャフト1の
周囲に、シャフトの軸方向に伸びる中空部2を有し、弾
性体自身のアスカー硬度が40゜以上からなる、アスカ
ー硬度が10〜30゜の弾性体層3を有するロールであ
る。
Description
【0001】
本考案は複写機に使用する弾性ロールであり、より具体的には複写機の定着ロ ールに残留したトナーを除去するクリーニングロール、残留したトナーを除去す るクリーニングウエブを定着ロールに押圧する押圧ロール、或いは紙を搬送する 際に使用する搬送ロールなどとして使用できる弾性ロールに関する。
【0002】
例えば、複写機の定着ロールに残留したトナーを除去するクリーニングロール は、定着ロールとの接触面積が広く、摩擦力に優れていなければ、繰り返し均一 に、残留したトナーを除去することができないが、未だ、トナー除去性に優れた クリーニングロールは得られていない。
【0003】
本考案は接触面積が広く、トナー除去性に優れたクリーニングロール、或いは クリーニングウエブの押圧ロール、紙の搬送ロールなどの複写機用弾性ロールを 提供することを目的とする。
【0004】
本考案の複写機用弾性ロールはシャフト1の周囲に、中空部2を有する弾性体 層3を形成している。なお、弾性体層3を構成する弾性体がアスカー硬度40゜ 以上であると、元の形状への復元性に優れている。また、弾性体層3がアスカー 硬度10〜30゜であると、接触面積が広く、トナー除去性により優れている。 更に、これら複写機用弾性ロール表面が、繊維シートで覆われていると、よりト ナー除去性、使用寿命が優れている。なお、アスカー硬度はアスカー硬度計(高 分子計器(株)、アスカーC型)により測定した値である。
【0005】
【作用】 本考案の複写機用弾性ロール(以下、「弾性ロール」という)は、シャフトの 周囲に、中空部を有する弾性体層を形成しているため、柔軟で、定着ロールとの 接触面積が広く、摩擦力に優れており、トナー除去性などに優れている。この効 果は特に、弾性体層がアスカー硬度10〜30゜の場合に顕著である。なお、こ の層を構成する弾性体がアスカー硬度40゜以上であると、弾性体自体の硬度も 高いため、ロールと非接触になった時の、元の形状への復元性に優れており、繰 り返し均一に、トナーを除去することができる。更に、これら複写機用弾性ロー ル表面が繊維シートで覆われていると、繊維によりトナーなどを除去しやすいば かりでなく、多孔性であり、トナー或いは紙屑などを保持できるため、使用寿命 が長くなる。
【0006】 本考案の弾性ロール4の中空部2は、弾性ロール4が定着ロールなどに接触し た際に、均一に力が加わるように、シャフト1の軸方向に伸びているのが好まし いが、中空部2は弾性体層3をシャフト1の軸方向に貫通している必要はない。 つまり、弾性体層3の両末端間に中空部を有していない部分があっても良い。こ の中空部2は弾性ロール4の断面を示す図2(a)、(b)のように、円形、略 ロ字状の断面形状であっても良いし、扇形などであっても良く、特に限定するも のではない。また、弾性ロール全体に亘って均一に力が加わるように、4つ以上 の中空部からなるのが好ましいが、特に限定するものではない。なお、中空部は 近傍の中空部とつながっていても良く、弾性ロール4のある断面では中空部が1 つで、他の断面では支柱で保持されているような状態であっても構わない。
【0007】 本考案では弾性体層3の断面積に対して、個々の中空部2の占める面積の比率 は1〜10%が好ましい。この面積の比率が1%未満であると、中空部2を形成 しているにもかかわらず、柔軟性がないため定着ロールとの接触面積も狭く、ト ナー除去性などが悪いためであり、10%を越えると、中空部2が大き過ぎて、 元の形状への復元性に劣るためである。より好ましくは2〜7%である。
【0008】 また、弾性体層3の断面積に対して、中空部2の占める総面積の比率は、10 〜50%であるのが好ましい。この総面積の比率が10%未満であると、柔軟性 がないため、定着ロールとの接触面積も狭く、トナー除去性などが悪いためであ り、50%を越えると、硬度がなく、元の形状への復元性が悪く、均一に力が加 わらないためである。より好ましくは20〜40%である。
【0009】 更に、これら中空部2は弾性ロール断面において、シャフト1の外周から1〜 5mm程度のところに中空部2の外周があるのが好ましい。このシャフト1の外周 と中空部2の外周との距離が1mm未満であると、シャフト1と中空部2との間に 弾性体が少ないため、強度的に劣り、5mmを越えると、弾性ロール表面に近過ぎ るため、定着ロールなどへの押圧力が不均一になり易く、トナー除去性などが悪 くなるためである。
【0010】 なお、これら弾性ロール4やシャフト1の直径は限定するものではないが、複 写機に使用するため、筐体中に納める必要性から、夫々、10〜30mm、4〜1 2mm程度が適当である。
【0011】 本考案の弾性体がアスカー硬度40゜以上であると、元の形状への復元性に優 れているので、弾性体層に中空部を設けても、繰り返し均一に力を加えることが できる。また、弾性体がアスカー硬度40゜以上であると、弾性体の研磨加工が しやすいという利点もある。
【0012】 この弾性体としては、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、SBR、ブチルゴ ム、クロロプレンゴム、ポリサルファイド、フッ素ゴム、ウレタンゴム、アクリ ルゴム、ニトリルゴムなどがあるが、これらに限定されない。なお、定着ロール のクリーニングロールや、クリーニングウエブの押圧ロールとして使用する場合 には、耐熱性も必要であるため、シリコーンゴム、フッ素ゴムが好適に使用でき る。なお、弾性体層3に導電性を付与すると、除電性に優れるため、カーボンブ ラックなどの導電性粒子をこれら弾性体に混入することは、より好ましい実施態 様である。
【0013】 本考案の弾性体層3はこれらの弾性体を、例えば、圧縮成形、射出成形、トラ ンスファー成形、或いは押出成形などの方法で成形して得ることができる。
【0014】 得られる弾性体層3がアスカー硬度10〜30゜であると、柔軟性があり、定 着ロールなどとの接触面積が広いため、トナー除去性などに優れる。また、弾性 体自身がアスカー硬度40゜以上と、硬度があると、定着ロールなどと非接触に なった際の復元性に優れているため、繰り返し均一に、トナーを除去できる。
【0015】 なお、本考案の弾性ロール4に織物、編物、不織布などの繊維シート、特に、 寸法安定性に優れた織物または不織布を巻回すれば、繊維によるトナー除去性に 優れているばかりでなく、繊維シートの多孔性を利用できるので、トナー保持性 や、紙から生じる屑の保持性にも優れている。更に、繊維シートにシリコーンオ イルなどの離型剤を保持させることができるので、よりトナー除去性を向上させ ることができる。なお、定着ロール用の弾性ロールに巻回する場合には、繊維シ ート自体にも耐熱性が必要となるので、例えば、融点或いは分解点が200℃以 上の、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリ テトラフルオロエチレン繊維、芳香族ポリエーテルアミド繊維、ポリベンツイミ ダゾール繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維などを構成繊維として使用する 。これら構成繊維は平織、綾織、朱子織された織物、或いはニードル、流体流に よる絡合、熱融着性繊維による融着、耐熱性の接着剤による接着などの方法で形 成された不織布に加工され、弾性ロール表面に巻回される。
【0016】 以下に、本考案の弾性ロールの実施例を記載するが、以下の実施例に限定され るものではない。なお、アスカー硬度はアスカー硬度計(高分子計器(株)、ア スカーC型)により測定した値である。
【0017】
(実施例1) ポリオルガノシロキサンを主原料とし、加硫剤、発泡剤を添加し、配合したア スカー硬度60゜のシリコーン組成物(信越化学工業(株)製、U−コンパウン ド)を準備した。中心に直径6mmのシャフト用芯金部と、このシャフト用芯金部 の中心を中心にして、45゜の間隔で、このシャフト用芯金部との距離が1.5m mの位置に、直径3mmの中空用芯金部を8個配列した直径20mmの金型を取り付 けた押出機で、上記シリコーン組成物を押し出した後、300℃の熱処理炉で発 泡、硬化させて、外径20mmの弾性体を得た。
【0018】 この中空部を有する弾性体を300mmの長さに切断し、中心の中空部に、シリ コーン接着剤を塗布した直径6mmのシャフト1を挿入し、熱処理により接着した 後、研磨加工を行ない、シャフトの軸方向に伸びる直径3mmの中空部2を8個有 し、外径19mmでアスカー硬度20゜の弾性体層3を有する弾性ロール4を得た 。この弾性ロール4の弾性体層3に対して、1つの中空部2の占める比率は2. 8%であり、中空部2の占める総面積の比率は22.3%であった。
【0019】 この弾性ロール4を、複写機のテフロン離型処理された定着ロール(温度20 0℃)のクリーニングロールとして、12時間使用した後、12時間停止すると いうサイクルを30回繰り返し使用したが、定着ロール上に全くトナーが残留せ ず、極めてトナー除去性に優れる弾性ロールであった。
【0020】 (実施例2) メタ系芳香族ポリアミド繊維(2デニール、38mm、デュポン社製、商標名、 ノーメックス)80重量%と、ポリエステル繊維(6デニール、51mm)とをカ ーディングして得た繊維ウエブを、水流により絡合して、目付100g/m2、厚さ 0.5mmの不織布を得た。その後、この不織布に粘度60,000センチストーク スのシリコーンオイルを5g/m2含浸した。
【0021】 この幅30mmに裁断した不織布テープを、実施例1と同じ、アスカー硬度20 ゜の弾性体層3を有する弾性ロール4に螺旋状に巻きつけ、弾性ロールとした。 この弾性ロールを実施例1と同様にしてトナー除去性について調べたところ、表 面の不織布の作用により、トナーの残留が全くなく、トナー除去性により優れる ばかりでなく、トナー保持性にも優れたものであった。
【0022】 (比較例) アスカー硬度60゜のシリコーン組成物を使用し、中空部を設けない以外は実 施例1と全く同様にして、アスカー硬度40゜の弾性体層を有する弾性ロールを 得た。この弾性ロールを実施例1と同様にトナー除去性について調べたところ、 弾性ロール表面にトナーの皮膜が形成され、トナーが残留しやすいばかりでなく 、試験中に弾性ロールがスリップするなどの問題も抱えていた。
【0023】
本考案の複写機用弾性ロールは、シャフトの周囲に、中空部を有する弾性体層 を形成しているため、柔軟で、定着ロールとの接触面積が広く、摩擦力に優れて おり、トナー除去性などに優れている。この効果は特に、弾性体層がアスカー硬 度10〜30゜の場合に顕著である。
【0024】 弾性体層を構成する弾性体がアスカー硬度40゜以上であると、弾性体自体の 硬度が高いため、ロールと非接触になった時の、元の形状への復元性にも優れて おり、繰り返し均一に、トナーを除去することができる。
【0025】 更に、複写機用弾性ロール表面が繊維シートで覆われていると、繊維によるト ナー除去性に加えて、多孔性により、トナー或いは紙屑などを保持できるため、 使用寿命が長くなる。
【0026】 以上のように、本考案の複写機用弾性ロールは、定着ロールに残留したトナー を除去するクリーニングロール、残留したトナーを除去するクリーニングウエブ を定着ロールに押圧する押圧ロール、或いは紙を搬送する際に使用する搬送ロー ルなどとして、好適に使用することができる。
【図1】本考案の複写機用弾性ロールの斜視図
【図2】(a) 複写機用弾性ロールの断面図の一例 (b) 複写機用弾性ロールの断面図の他の一例
1 シャフト 2 中空部 3 弾性体層 4 弾性ロール
Claims (4)
- 【請求項1】 シャフト1の周囲に、中空部2を有する
弾性体層3を形成していることを特徴とする複写機用弾
性ロール。 - 【請求項2】 弾性体層3を構成する弾性体がアスカー
硬度40゜以上であることを特徴とする請求項1記載の
複写機用弾性ロール。 - 【請求項3】 弾性体層3がアスカー硬度10〜30゜
であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
複写機用弾性ロール。 - 【請求項4】 請求項1〜3記載の複写機用弾性ロール
表面が、繊維シートで覆われていることを特徴とする複
写機用弾性ロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7185092U JPH0628868U (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 複写機用弾性ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7185092U JPH0628868U (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 複写機用弾性ロール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0628868U true JPH0628868U (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=13472431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7185092U Pending JPH0628868U (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 複写機用弾性ロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0628868U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012111163A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Pentel Corp | 弾性体、並びに、その弾性体を把持部に配した軸体 |
JP5860986B1 (ja) * | 2015-03-18 | 2016-02-16 | 株式会社タクミ精工 | 用紙送りローラ |
JP2016065972A (ja) * | 2014-09-24 | 2016-04-28 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置用ロール、定着装置および画像形成装置 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP7185092U patent/JPH0628868U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012111163A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Pentel Corp | 弾性体、並びに、その弾性体を把持部に配した軸体 |
JP2016065972A (ja) * | 2014-09-24 | 2016-04-28 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置用ロール、定着装置および画像形成装置 |
JP5860986B1 (ja) * | 2015-03-18 | 2016-02-16 | 株式会社タクミ精工 | 用紙送りローラ |
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