JPH06288171A - 炭層メタンの回収及び炭酸ガスの地下固定化処理方法 - Google Patents

炭層メタンの回収及び炭酸ガスの地下固定化処理方法

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JPH06288171A
JPH06288171A JP5246701A JP24670193A JPH06288171A JP H06288171 A JPH06288171 A JP H06288171A JP 5246701 A JP5246701 A JP 5246701A JP 24670193 A JP24670193 A JP 24670193A JP H06288171 A JPH06288171 A JP H06288171A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の方法に比較して容易で、しかも効率よ
い炭層メタンの回収方法及び炭酸ガスの地下固定化処理
方法を提供すること。 【構成】 地下の炭層1中に炭酸ガス注入孔3を設けて
炭酸ガスを含む液体もしくは気体を圧入し、圧入した炭
酸ガスによって炭層に吸着内蔵されたメタンを追い出す
と共に炭酸ガスの一部または全部を炭層内に吸着内蔵せ
しめ、追い出されたメタンをメタン回収孔4から回収す
る。 【効果】 地下の炭層メタンを高収率で回収できると共
に、地球温暖化の原因の一つとして問題となっている炭
酸ガスの地下への固定化処理を効率よく行うことでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭酸ガスを利用した炭
層メタンの回収方法及び炭酸ガスを地下の炭層中に吸着
内蔵させる炭酸ガスの地下固定化処理方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】地下に存在する炭層中には、炭層の条件
により量は異なるが、相当量のメタンが吸着内蔵されて
いる。メタンは燃料あるいは化学品原料として有用な物
質であり、炭層中に存在するメタンを採取して有効利用
する方法が検討され、開発されている。
【0003】炭層中のメタンを回収する方法としては、
地表からボーリングにより炭層中に貫通する井戸を設
け、自噴により、あるいは揚水して減圧にすることによ
りメタンを採取する方法がある。この方法は、比較的容
易な方法であるが、メタンの回収率は低く、埋蔵量の5
0%程度といわれている。
【0004】この方法においてメタンを抜き易くする目
的で、井戸に高圧水を圧入したり、ゲル化した薬剤を高
圧水と共に圧入したりすることにより炭層に亀裂を生じ
させ、さらに地圧による亀裂の消滅を防止するための充
填材として砂などを併用する方法も試みられているが十
分な効果は得られていない。
【0005】このような状況から、炭層中のメタン回収
は、天然ガス田からのメタンの回収に比較して回収が困
難なケースも少なくなく、資源としては豊富であるにも
にもかかわらずあまり利用されていないのが実状であ
る。
【0006】しかしながらメタンは、炭や石油に比較し
て単位熱量当たりの炭酸ガス発生量が少ないため、特に
燃料を大量に消費する火力発電用燃料等への活用が望ま
れており、炭層中のメタンを効率よく回収することがで
きる技術の開発は産業上極めて有意義なことである。
【0007】一方、近年ますますその排出量が増加して
いる炭酸ガスは、地球温暖化の原因の一つとして問題と
なっており、種々の固定化処理や有効利用による削減方
法が検討されているがほとんど実用化されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、地下
の炭層中のメタンを従来の方法に比較して容易に、しか
も効率よく回収することができ、同時に炭酸ガスの固定
化処分を行うこともできる炭層メタンの回収方法及び炭
酸ガスの地下固定化処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の基本形は、地下
のメタンを吸着内蔵した炭層中に地表より貫通する炭酸
ガス注入孔を設け、この炭酸ガス注入孔から液体もしく
は気体の状態の炭酸ガスまたは炭酸ガスを含む液体もし
くは気体を圧入し、圧入した炭酸ガスによって炭層中に
吸着内蔵されたメタンを追い出すと共に圧入した炭酸ガ
スの一部または全部を炭層内に吸着内蔵せしめ、追い出
されたメタンを地表から炭層中に貫通するメタン回収孔
から回収することにより、炭層メタンを回収するととも
に炭酸ガスの地下固定化処理を行う方法である。
【0010】以下本発明の方法について、図面を参照し
ながら、その工程順に従って説明する。
【0011】図1は本発明の方法の1実施態様を示す模
式図である。本発明の方法では、先ずボーリング等の手
段により、地下のメタンを吸着内蔵した炭層1中に地表
2より貫通する炭酸ガス注入孔3を設ける。炭酸ガス注
入孔の数、間隔および配置等は、地形、炭層、炭質等の
条件により適宜定めればよい。
【0012】次いでこの炭酸ガス注入孔から、液体もし
くは気体の状態の炭酸ガス、または炭酸ガスを含む液体
もしくは気体を圧入する。炭酸ガスを含む液体として
は、水または水に少なくとも一つのヒドロキシル基と少
なくとも一つのアミノ基を有するアルカノールアミン、
炭酸カリウム、メタノール、ポリエチレングリコールの
いずれか一種を添加した水溶液に、炭酸ガスを混和ない
し溶解させたものが用いられる。これらの添加剤は炭層
の賦存条件(圧力、温度等)を考慮して、条件に合った
添加剤を適宜選択して使用すれば良い。また、添加剤の
濃度としては、使用する添加剤の種類により異なるが、
概略15〜60wt%の濃度が好ましい。これらの添加
剤を使用することにより、水のみの場合より炭酸ガスの
吸収能が大きくなり、より多くの炭酸ガスを導入するこ
とが可能となる。工業的には燃焼排ガス中の炭酸ガスを
水などに混和ないし溶解した液体を使用することもでき
る。
【0013】また炭酸ガスを含む気体としては、気体中
の炭酸ガス濃度が60vol%以上のものを用いる。例
えば、N2,O2,CO,NOx,SOx等を含む燃焼排ガ
ス中の炭酸ガスをゼオライトまたは炭素系固体吸着剤あ
るいはポリイミドまたは酢酸セルロース膜等を用いて濃
縮したものを使用することができる。
【0014】炭酸ガス濃度が60vol%未満では圧入
する際の動力費が増大し経済的ではない。
【0015】炭層中のメタンはその大部分が石炭に吸着
された形で吸着内蔵されている。ここに炭酸ガスが圧入
されると、圧入された炭酸ガスは石炭に吸着され、石炭
に吸着されていたメタンは脱離する。この高圧のメタン
と未吸着の炭酸ガスが周囲の炭層に浸透し亀裂を生じさ
せ、炭酸ガスの吸着とメタンの脱離が繰り返され、亀裂
は広範囲に伝播してゆく。炭酸ガスの初期の注入を容易
にするため、炭酸ガスの圧入に先立ち、高圧水あるいは
ゲル化した薬剤を混合した高圧水を圧入したり、地圧に
よる亀裂の消滅を防止するための充填材として砂などを
併用する方法をとることもできる。
【0016】このようにして、圧入された炭酸ガスによ
って置換され、押し出されたメタンは、地形、炭層、炭
質等の条件に応じて適当な位置に設けられた地表から炭
層中に貫通するメタン回収孔4に到達し、そこから回収
される。
【0017】炭層の条件がよい場合には、メタンは回収
孔から自噴するが、メタン回収孔を揚水により減圧にす
ることによってさらに回収効率を高めることもできる。
【0018】メタン回収孔から回収されるガス中にはメ
タンの他に炭層によっては窒素ガス等が含まれている
が、回収ガス中のメタン濃度が減少し、炭酸ガスの濃度
が増加した時点で、炭酸ガス注入孔のバルブ5及びメタ
ン回収孔のバルブ6を閉鎖することにより炭酸ガスの地
下固定化処理を行うことができる。
【0019】なお、メタン回収のみを目的とする場合に
は、回収ガスが経済的なメタン濃度以下に達した時点で
炭酸ガスの注入を止めればよい。
【0020】また、炭層中のメタンの吸着内蔵量が少な
い場合には、メタン回収孔から回収されるガス中のメタ
ン濃度が低いので、メタンの回収方法としての採算性は
ないが、炭酸ガスの地下固定化処理方法として有効であ
る。
【0021】このような本発明の方法は、炭酸ガスがメ
タンに比較して数十倍も石炭に吸着され易いという性質
を巧みに利用したものである。メタンと炭酸ガスの石炭
への吸着エネルギーを測定すると、圧力5MPaにおけ
る吸着エネルギーはメタンの50〜150ジュール/k
gに対し炭酸ガスは70,000〜100,000ジュ
ール/kgと非常に大きな値となっており、炭酸ガスは
メタンに比較して石炭に吸着され易いことがわかる。
【0022】本発明の方法は、特に採掘に適さない炭層
からのメタン回収方法及び炭層中への炭酸ガスの地下固
定化処理方法として好適なものである。さらに、メタン
の吸着内蔵量の少ない炭層への炭酸ガスの地下埋没処理
方法としても有効な方法である。
【0023】なお、炭酸ガスは石炭に吸着したもののほ
か、空隙部にも固定化される。本発明でいう吸着内蔵に
は、このように直接吸着しておらず、空隙内に内蔵され
たものも含まれる。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明の方法をさらに具体
的に説明する。
【0025】(実施例1)40℃に保持された内容積5
lの圧力容器に、真比重1.31の瀝青炭2.62kg
を充填した。このときの容器内の空隙率は60vol%
であった。
【0026】この容器内を減圧にしたのち、メタンガス
をボンベから流量計を通して90Nl圧入した。その状
態で4時間保持したのち、容器内のメタンガスを容器内
の圧力が0.5MPaになるまで排出した。このときの
メタンの排出量は56.5Nlであった。
【0027】すなわち、圧力容器内の空隙率を考慮する
と(空隙部のメタン量13.1Nl)、瀝青炭に吸着さ
れたメタンの量は20.4Nlであり、石炭1ton当
たり7.8Nm3のメタンが吸着されたことになる。
【0028】次いでこの状態の圧力容器内に、炭酸ガス
を90Nl圧入し、16時間保持したのち、容器内のガ
スを容器内の圧力が0.5MPaになるまで抜き出し、
ガス袋中に採取した。このときのガスの採取量は77.
9Nlであり、ガス中のメタン濃度は31.1vol%
であった。すなわち、約24.2Nlのメタンが回収さ
れたことになる。このことから、炭酸ガス圧入前に容器
内に内蔵されていたメタン量33.5Nlと炭酸ガス圧
入後の容器内の空隙部に残存するメタン量4.1Nlと
を考慮すると、瀝青炭に残存する吸着メタン量は5.2
Nlであることがわかる。この量は瀝青炭に吸着された
メタンの量(20.4Nl)の約25.5%に相当し、
石炭中に吸着されたメタンの74.5%が、炭酸ガスに
より置換されたことになる。
【0029】このことから、メタンを吸着した炭層中に
炭酸ガスを圧入することにより、炭酸ガスとの置換によ
りメタンが押し出され、高収率でメタンが回収できるこ
とがわかる。
【0030】(実施例2)実施例1で使用したものと同
じ瀝青炭を、同じ圧力容器に、空隙率が60vol%と
なるように充填した。この容器内を減圧にしたのち、炭
酸ガスをボンベから流量計を通して90Nl圧入し、そ
の状態で4時間保持した。このときの容器内の圧力は
1.1MPaであり、圧力容器内の空隙率を考慮する
と、この圧力下で歴青炭に吸着された炭酸ガスの量は6
1.6Nlであり、石炭1ton当たり23.5Nm3
の炭酸ガスが吸着されていることになる。
【0031】その後、容器内の炭酸ガスを容器内の圧力
が0.5MPaになるまで排出したところ炭酸ガスの排
出量は32.9Nlであった。
【0032】すなわち、圧力容器内の空隙率を考慮する
と、0.5MPaの圧力下で瀝青炭に吸着された炭酸ガ
スの量は44.0Nlであり、炭1ton当たり16.
8Nm3の炭酸ガスが吸着されたことになる。
【0033】このことから、地下の炭層中に炭酸ガスを
圧入することにより、大量の炭酸ガスを炭層中に吸着保
持させることができ、炭酸ガスの地下固定化処理が可能
なことがわかる。
【0034】(実施例3)40℃に保持された内容積5
lの攪拌装置の付いた圧力容器に、真比重1.31の瀝
青炭1.31kgを充填した。このときの容器内の空隙
率は80vol%であった。
【0035】この容器内を減圧にしたのち、メタンガス
をボンベから流量計を通して90Nl圧入した。その状
態で4時間保持したのち、容器内のメタンガスを容器内
の圧力が0.5MPaになるまで排出した。このときの
メタンの排出量は62.5Nlであった。
【0036】すなわち、圧力容器内の空隙率を考慮する
と(空隙部のメタン量17.4Nl)、瀝青炭に吸着さ
れたメタンの量は10.1Nlであり、石炭1ton当
たり7.7Nm3のメタンが吸着されたことになる。
【0037】次いでこの状態の圧力容器内に、40℃に
加温した水2lと炭酸ガスを90Nl圧入し、容器内を
攪拌しながら4時間保持したのち、容器内のガスを容器
内の圧力が0.5MPaになるまで抜き出し、ガス袋中
に採取した。このときのガスの採取量は86.9Nlで
あり、ガス中のメタン濃度は26.8vol%であっ
た。すなわち、約23.3Nlのメタンが回収されたこ
とになる。このことから、水及び炭酸ガス圧入前に容器
内に内蔵されていたメタン量27.5Nlと水及び炭酸
ガス圧入後の容器内の空隙部に残存するメタン量2.3
Nlとを考慮すると、瀝青炭に残存する吸着メタン量は
1.9Nlであることがわかる。この量は瀝青炭に吸着
されたメタンの量(10.1Nl)の約18.8%に相
当し、石炭中に吸着されたメタンの81.2%が、炭酸
ガスにより置換されたことになる。
【0038】このことから、メタンを吸着した炭層中に
炭酸ガスを含む液体を圧入することにより、炭酸ガスと
の置換によりメタンが押し出され、高収率でメタンが回
収できることがわかる。
【0039】(実施例4)実施例1で使用したものと同
じ瀝青炭を、同じ圧力容器に、2.62kg充填した。
この時の容器内の空隙率は60vol%であった。
【0040】この容器内を減圧にしたのち、メタンガス
をボンベから流量計を通して90Nl圧入した。その状
態で4時間保持したのち、容器内のメタンガスを容器内
の圧力が0.5MPaになるまで排出した。このときの
メタンの排出量は56.5Nlであった。
【0041】すなわち、圧力容器内の空隙率を考慮する
と(空隙部のメタン量13.1Nl)、瀝青炭に吸着さ
れたメタンの量は20.4Nlであり、石炭1ton当
たり7.8Nm3のメタンが吸着されたことになる。
【0042】次いでこの状態の圧力容器内に、炭酸ガス
80vol%、窒素ガス20vol%からなる混合ガス
を90Nl圧入し、16時間保持した後、容器内のガス
を容器内の圧力が0.5MPaになるまで抜き出し、ガ
ス袋中に採取した。このときのガスの採取量は80.0
Nlであり、ガス中のメタン濃度は29.5vol%で
あった。すなわち、約23.6Nlのメタンが回収され
たことになる。このことから、混合ガス圧入前に容器内
に内蔵されていたメタン量33.5Nlと混合ガス圧入
後の容器内の空隙部に残存するメタン量3.8Nlとを
考慮すると、瀝青炭に残存する吸着メタン量は6.1N
lであることがわかる。この量は瀝青炭に吸着されたメ
タンの量(20.4Nl)の約29.9%に相当し、石
炭中に吸着されたメタンの70.1%が、混合ガスによ
り置換されたことになる。
【0043】このことから、メタンを吸着した炭層中に
炭酸ガスを含む気体を圧入することにより、炭酸ガスと
の置換によりメタンが押し出され、高収率でメタンが回
収できることがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法によれば、地下の炭層内に
豊富に吸着内蔵されるメタンを高収率で回収できると共
に、地球温暖化の原因の一つとして問題となっている炭
酸ガスの地下への固定化処理を行うことができる。
【0045】すなわち、従来の方法では、炭層中のメタ
ンの回収率はたかだか50%程度であったものが、70
%以上の高収率を達成することができるようになった。
【0046】さらに、石炭に吸着されるメタン量の同等
量以上の炭酸ガスを吸着させることができ、空隙部に内
蔵される分も含めて大量の炭酸ガスを地下に固定化処理
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の1実施態様を示す模式図
【符号の説明】
1. 炭層 2. 地表 3. 炭酸ガス注入孔 4. メタン回収孔 5. 炭酸ガス注入孔のバルブ 6. メタン回収孔のバルブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下のメタンを吸着内蔵した炭層中に地
    表より貫通する炭酸ガス注入孔を設け、この炭酸ガス注
    入孔から液体もしくは気体の状態の炭酸ガスまたは炭酸
    ガスを含む液体もしくは気体を圧入し、圧入した炭酸ガ
    スによって炭層中に吸着内蔵されたメタンを追い出すと
    共に圧入した炭酸ガスの一部または全部を炭層内に吸着
    内蔵せしめ、追い出されたメタンを地表から炭層中に貫
    通するメタン回収孔から回収することを特徴とする炭酸
    ガスの地下固定化処理を兼ねた炭層メタンの回収方法。
  2. 【請求項2】 炭酸ガスを含む液体が、水、または水に
    少なくとも一つのヒドロキシル基と少なくとも一つのア
    ミノ基を有するアルカノールアミン、炭酸カリウム、メ
    タノール、ポリエチレングリコールのいずれか一種を添
    加した水溶液に、炭酸ガスを混和ないし溶解させたもの
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 炭酸ガスを含む気体中の炭酸ガス濃度が
    60vol%以上である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 地下の炭層中に地表より貫通する炭酸ガ
    ス注入孔を設け、この炭酸ガス注入孔から液体もしくは
    気体の状態の炭酸ガスまたは炭酸ガスを含む液体もしく
    は気体を圧入し、圧入した炭酸ガスによって炭層中に吸
    着内蔵されたメタンを追い出し、追い出されたメタンを
    地表から炭層中に貫通するメタン回収孔から回収するこ
    とを特徴とする炭層メタンの回収方法。
  5. 【請求項5】 炭酸ガスを含む液体が、水、または水に
    少なくとも一つのヒドロキシル基と少なくとも一つのア
    ミノ基を有するアルカノールアミン、炭酸カリウム、メ
    タノール、ポリエチレングリコールのいずれか一種を添
    加した水溶液に、炭酸ガスを混和ないし溶解させたもの
    である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 炭酸ガスを含む気体中の炭酸ガス濃度が
    60vol%以上である請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 地下の炭層中に地表より貫通する炭酸ガ
    ス注入孔を設け、この炭酸ガス注入孔から液体もしくは
    気体の状態の炭酸ガスまたは炭酸ガスを含む液体もしく
    は気体を圧入し、圧入した炭酸ガスの一部または全部を
    炭層内に吸着内蔵せしめることを特徴とする炭酸ガスの
    地下固定化処理方法。
  8. 【請求項8】 炭酸ガスを含む液体が、水、または水に
    少なくとも一つのヒドロキシル基と少なくとも一つのア
    ミノ基を有するアルカノールアミン、炭酸カリウム、メ
    タノール、ポリエチレングリコールのいずれか一種を添
    加した水溶液に、炭酸ガスを混和ないし溶解させたもの
    である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 炭酸ガスを含む気体中の炭酸ガス濃度が
    60vol%以上である請求項7記載の方法。
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