JPH0628813B2 - ボ−ルエンドミル - Google Patents

ボ−ルエンドミル

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JPH0628813B2
JPH0628813B2 JP59065125A JP6512584A JPH0628813B2 JP H0628813 B2 JPH0628813 B2 JP H0628813B2 JP 59065125 A JP59065125 A JP 59065125A JP 6512584 A JP6512584 A JP 6512584A JP H0628813 B2 JPH0628813 B2 JP H0628813B2
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JP
Japan
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tip
cutting edge
end mill
chip
mounting seat
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正男 荻野
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Fujikoshi KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • B23C5/1027Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、本体の先端に形成された半球状部に曲線切刃
をもつチップを取り替え可能に取り付け、球面または曲
面の加工を可能にしたボールエンドミルに関する。
〔従来の技術〕
ボールエンドミルは、金型などのように球面や曲面を必
要とする工作物をNC切削加工や倣い切削加工する際に
必要な切削工具である。これらの高精度を要する製品の
仕上げ加工には、本体と切刃などを一体形にしたボール
エンドミルや、あるいは本体の先端の半円球状部に半円
弧状の溝を形成し、この溝に沿ってエンドミル本体の先
端中央部の軸線と交差するチゼル部に接合部のない連続
する扇形のチップを配置して、該チップを溶接、ろう付
けしたボールエンドミルがある(実開昭57−8101
8号公報参照)。
ボールエンドミルの中心軸線に対して切刃が適正な位置
にあっても、切削の回転中心となる中心軸線の上に位置
する切刃は切削速度が生ぜずゼロなので、大きな圧縮力
を受けて他の位置にある切刃部分に比して損傷が生じや
すい。そこで、チップの再取り付けによって、同一チッ
プの損傷した切刃面から新しい切刃面に切り換えたり、
あるいは新品のチップと交換が可能なスローアウエイ方
式のクランプ式のボールエンドミルもよく知られている
ところである。例えば、特開昭54−93284号公報
に記載されたボールエンドミルは、同時に切削に関与す
る一組の切刃と、同じ構成の他方の組の切刃から構成さ
れるチップをボールエンドミル本体の先端に設けたチッ
プ支持座にボルトで取り付けたものである。また、支持
座の壁面は切刃の一部の曲面を移動させて形成したもの
である。
上記のようなチップの交換が可能なスローアウエイ式ボ
ールエンドミルでは、チップの保管や取扱い等の容易さ
や経済性、さらには省資源の面からチップ一個に複数の
切刃を設けている。例えば、第10図(イ)、(ロ)、
(ハ)に模式図で示すように、円弧と円弧、或いは円弧
と直線の組合せから構成する複雑な形状のものが多い。
即ち、第10図(イ)のチップは、3個の円弧状の切刃
41,42,43から構成されており、各切刃の交点を
各々44,45,46とすると、切刃41は切刃42、
43の交点Aを中心とした半径r1で形成された円弧4
7で、切刃42は同様に切刃41、43の交点Bを中心
とした半径r2で形成された円弧48で、切刃43も同
様に切刃41、42の交点Cを中心とした寸法r3で形
成された円弧49により、チップが形成される。各切刃
はそれぞれ中心とする点A、B、Cを別個に有する。同
図(ロ)に示すチップの切刃50は円弧でありその中心
点Dを、切刃51は円弧状でありその中心点Eをそれぞ
れ基準として製造する。さらに同図(ハ)のチップは、
切刃52−G−53において、52−Gの直線部分54
は軸線Y1を基準にしており、円弧部55は点Gの対称
位置にある点Fを基準にして製造される。他方の切刃5
6,57も同様にして製造される。
〔発明が解決しようとする課題〕
本体の先端に半円弧状の溝を形成し、この溝に沿って先
端部が連続する扇形のチップを溶接、ろう付けしたボー
ルエンドミル(上述の実開昭57−81018号公報参
照)は、切削中に破損の危険のある軸中心のチゼル部に
チップのろう付けの継ぎ目が来ることを避けて取り付け
たものである。このため、先端チップの強度が向上し、
破損や欠落の発生を避けることができ、加工中の被切削
物を破壊する危険を回避するという効果を奏するが、一
旦当該部分が摩耗した場合にはボールエンドミル全体を
廃棄しなければならず、きわめて不経済である。
さらに、一体物のボールエンドミルは、刃部の形状の如
何にかかわらずボールエンドミルとして一体化された後
に切刃などが形成されるので、ボールエンドミルとして
良好な精度をもつが、再研削に際してはボールエンドミ
ル全体は、再研削盤に取り付けて切刃の再生作業を行わ
ざるを得ない。また、かかる再生作業を行っている間の
工作物の切削加工には、予め保有している交換用のボー
ルエンドミルを用いて工作物の加工を行わなければなら
ないなどの煩雑さと不経済な問題がある。
スローアウエイ方式のクランプ式のボールエンドミルに
おいては、同一チップの損傷した切刃面と損傷を受けて
いない新しい切刃面とを反転させてチップの再取り付け
を行ったり、あるいは摩耗したり、折損したチップをチ
ップ固定用ボルト、さらに固定金具、例えばクランパを
一々取り外してから新品のチップを再クランプする必要
があり、作業がきわめて厄介である。しかも、切削作業
中においては、工作機械からエンドミルを取り外し、計
測しながらチップを装着・固定しなければならないとい
う課題が存在する。さらに、これらに使用する精度の高
いチップは後述するように高価であるうえ、切刃位置の
調整やチップの交換時に精度の高い再現が困難であるな
どの問題がある。
また、特開昭54−93284号公報に開示されたボー
ルエンドミルは、第10図(ロ)に示すような円弧また
は円弧と直線を組み合わせた複雑な形状のスローアウエ
イ式のものであり、上述のようにその製造にあたって、
各切刃毎に中心点を基準に加工すれば精度の高いものが
得られるが、一枚のチップにおいても、切刃ごとに基準
点の段取り変えが必要であり、さらに各点を中心とする
切刃までの半径寸法、r1、r2、r3を精度良く揃え
なければならず、製造がきわめて煩雑であり高価につ
く。しかも直線部は工具先端における切り残しを避ける
ため、僅かに内側にクランプされなければならない。従
って中心を越えた部分は切刃とはならず仕上げ面を劣化
させる。チップの取付位置の再現が困難なので、高精度
のクランプが困難である。また、チップの位置移動は許
されず、チップ切刃の局部的損傷を避けるクランプは不
可能である。
本発明は、上記の従来品の課題に鑑み、簡単な構造の本
体及びチップにより、摩耗部分の微調整を可能にすると
共に、チップの寿命を長期化した経済的なボールエンド
ミルを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係わるボールエンドミルは、先端部が半球形
状をした本体と、該本体に続くシャンク部とからなり、
先端部に取り付け座を設け、該取り付け座に曲線切刃を
もつチップを取り付けたスローアウエイ式ボールエンド
ミルにおいて、チップは切刃部と底部が同心円をもつ扇
形に形成され、前記取り付け座は前記扇形チップの底部
と同一半径の円弧状をなし、取り付け座の円弧長さをチ
ップ底部の円弧長さよりも大とすると共に、取り付け座
面上のチップの位置調整を可能とする調整装置を設けた
ことにより、上記の課題を解決したのである。
〔作用〕
本発明に係るボールエンドミルで曲面の倣い切削加工を
行っていくと、軸心上における切刃の摩耗による精度低
下が生じるが、その際に、取り付け調整機構を作動させ
て、チップを取り付け座上を移動させる。このために、
他の位置にある切刃部に比して損傷し易い軸心上におけ
る切刃に代えて損傷していない部分に移動させることに
よってチップ切刃を適正な形状に再生する。チップの扇
形角度を90°よりも僅かに大とした場合には、半球状
部全域の切削に必要な切刃を確保するばかりでなく、先
端の半球状部を越えた部分の曲面加工も行う。
〔実施例〕
次に、本発明に係るボールエンドミルの実施例を図面に
ついて説明する。半球状の全領域を2個の扇形チップ
(以下、チップと称する)からなる切刃によって分担切
削したものを第1図乃至第3図に示し、1個のチップで
半球状全領域を切削するものを、第4図乃至第6図に示
す。なお、通常のボールエンドミルは半球状の領域に続
いて隣接する円筒状の外径部にも切刃を設けるが、この
部分は通常のクランプ式ボールエンドミル等で一般的に
既に知られた技術であるから以下に述べる実施例では当
該部分の詳細な説明は省略する。
第1図乃至第3図において、本発明の実施例のクランプ
式ボールエンドミルAは、半球状の先端部aを有する本
体cと、これに隣接するシャンクbと、先端部に組み込
まれチップ2、3とから構成される。ボールエンドミル
本体cの中心軸線6に対し、所要傾き角度βをもたせた
状態でチップ2、3が取り付け座5に装着、固定されて
いる。上記の傾き角βは、工作物の加工部分の形状・寸
法・許容差及びチップの切刃12の形状・寸法・精度を
中心に、チップのすくい面16の角度、及び後に詳細に
説明するが、第8図に示す第1逃げ角21、チップ材
料、工作物の材料・寸法・剛性、工作機械の剛性・精
度、ボールエンドミルの把持精度・剛性、工作物の保持
剛性、加工条件などの諸々の条件を考慮して設定されて
いる。また、取り付け座5の円弧長さWは、チップ2の
円弧長さwよりも大きく形成されており、後述するよう
に先端切刃の中心軸線6を越える量31のチップの位置
調整を可能としている。
第4図に示す実施例においてはチップ34を本体cの中
心軸線6に対し、所要傾き角βをもたせた状態でチップ
34が取り付け座5に装着固定されている。該取り付け
座5も第3図に示したものと同様に、その円弧長さWが
チップ34の円弧長さwよりも大きく構成されていて、
後述するように切刃12が中心軸線6が通過して越える
量31を確保している。
上記のチップ2は2′で示す範囲を、チップ3は3′で
示す範囲をそれぞれ分担して切削する。但し、それぞれ
の境界部分に切り残しが出ないように僅かな重複範囲4
が出来るようにそれぞれのチップを位置せしめて切削領
域1を形成させ、回転切削により半球形状を形成する。
本発明において用いられるチップ2、3、34は、第8
図及び第9図に示すように、厚さTを有する扇状をなし
ており、第7図に示すように半球状先端部の半径Rの中
心8を通る軸線20を中心とする半径R1の曲線で切刃
12が形成される。さらにすくい面16及び第1逃げ面
21とこれに隣接する第2逃げ面22のいずれも前記軸
線20を中心とする平面または円錐面をもって形成され
ている。
上記チップ2、3及び34を本体cに取り付ける際の基
準面、即ち、半径寸法R2の円筒上にある底面13、背
面14、すくい面16に隣接するすくい面側のくさび角
θをもつ固定面51、本体に取り付けるための所要の扇
形角度γなど、いずれも半球状先端部の半径Rの中心を
通るただ一つの軸線20を基準として構成される。この
場合、主要な各部位を加工する度に段取り替えを行う必
要がなく、一度の段取りで済むので構造が容易、かつ高
精度の加工が行われる。
チップ2をβ°傾斜させて本体の取り付け座5の装着固
定する場合には、第7図に示すようにボールエンドミル
の中心軸線6と、半球状先端部aを形成する半径Rとの
交点7を、チップの切刃12が通らなければならない。
上記交点7を通るチップの傾斜角βを構成する線9に対
して垂直であり、かつ前記半径Rの中心8を通る線20
との交点52と、交点7との距離R1が、軸線20を中
心とするチップの切刃12の半径R1である。半球状先
端部aの半径Rと軸線20を中心とする切刃12の半径
R1との関係は、次の関係式で表される。
R1=Rcosβ また、チップの底部13の軸線20を中心とする半径は
R2である。
工作物を高い精度に仕上げ切削を行う場合には、傾斜角
β=0°として第6図に示す扇形角度γを90°よりも
僅かに大としたチップ34を使用したクランプ式ボール
エンドミルを用いるとよい。そうすると、第1図に示す
実施例における重複範囲4を必要としないので、重複範
囲での加工精度の低下を防止することができる。仕上げ
切削は、加工時間の短い軽切削であるから、傾斜角β=
0°でも切削能力上問題がない。
第7図は、上述の如く高精度且つ製造容易なチップ2、
3、34を装着・固定する本体cの構造を、チップとの
関係を示しながら、本体cの中心軸線6を含む平面によ
る断面で示したものである。本体cは半球状先端部の半
径Rより若干小さい半径をもつ半球部a、取り付け座5
及び中心軸線6に対し傾斜角αをもつねじ穴40を有す
るクランパ嵌合溝23などの主要部位から構成される。
本体cのチップ取り付け座5は、中心軸線6とチップの
所要の取り付け角度βをもつ線9と、該線9に直角で、
且つ半球状先端部の半径Rの中心8を通る軸線20、該
軸線20を中心としてチップの底部13の半径R2と同
じ半径の円弧に形成される。取り付け座5とチップの底
部13とは、半球状先端部の半径Rの中心8を通る軸線
20及び半径寸法R2を共有するので、円周方向に移動
が可能であり、しかも精度高く接触する。軸線9に平行
でチップの背面14に接触する側壁11及び取り付け座
5は、チップを取り付け座に装着・固定した際、半球状
先端部aの半径Rとの交点7にチップの切刃12が位置
するようにチップの厚さT(第8図に示す)、チップの
高さ(R1−R2)、チップの傾斜角βを考慮し、点7
を基準として形成される。
クランパ嵌合溝23は、チップの傾斜角βを有しながら
取り付け座5の幅がチップの厚さTよりも若干狭い寸法
となる位置を占め、且つ側壁11に平行な一つの壁面を
有する。さらに、クランパ17が本体cに締め付け固定
され、チップポケット30とクランパ上面29とが連続
して隣接する。他方側壁25は傾斜角βを形成する線9
に平行である。さらにクランパ嵌合溝の底面27は軸線
20を中心とし、取り付け座5よりも深い外円筒面を形
成する。
さらに、第7図に示すクランパ17は取り付け座5と平
行なクランパ嵌合溝23に収納され、本体c先端に形成
されたチップポケット30に連設する上面29を有し、
該上面のほぼ中央に本体の中心軸線6に対してαの角度
で、皿小ねじ19のねじ部分を貫通する穴53をもつ。
クランパ17の前端面18は、チップの固定面51に当
接すると共に、該固定面51に設けられたくさび角度θ
に対応し、該くさび角度θに対応する円錐面とする。ま
た、該円錐面はチップの固定面51と同一の寸法とする
か、あるいはクランパ17の両端が固定面51との干渉
を避けるよう若干寸法を変更した円錐面とする。
クランパ17の後端面24はクランパ嵌合溝23の壁面
25に当接せしめ得る形状寸法に軸線20と直交する平
面とする。またクランパの前端面18は後端面24に対
し角θをなし、またこの間の距離は固定面51とクラン
パ嵌合溝23の壁面25の間に適切に介在させることが
できる。さらに底面26はクランパ嵌合溝23の底面2
7と干渉しないよう、後端面24とのなす角28は90
°よりも小さくし、且つ軸線20を中心とし、底面27
の半径R3より若干大きい半径として、底面26と27
の干渉を避ける。
なお、クランパ17の上面29は、チップの切刃12と
平行で、ボールエンドミルなどにより成形され、すくい
面16及びチップポケット30と隣接して連続する面を
形成する。このために、切屑の円滑な排出を可能にして
いる。
取り付け座5にチップ2、3、34を挿入し、クランパ
17の穴53を貫通した皿ねじ19をクランパ17の嵌
合溝23の底面27に設けられたねじ穴40に螺入する
と、クランパ17はクランパ嵌合溝23の中に引き込ま
れ、クランパの後端面24が壁面25の制約を受ける。
また、クランパの前端面18はチップの固定面51を強
く押しつけ、くさび効果を生じさせて、切削中であって
もチップが浮き上がることなく強固に固定される。
さらに、切刃12が中心軸線6に達していないと切り残
しが生じ、工作物の加工仕上げ面を悪化させる。また、
中心中心軸線6を切刃12が通過し、さらに該中心中心
軸線6を越える量31は、切削時において該部分のみが
逆転しながら切削するのと同じ事象を示す。第8図に示
す第1逃げ面21及び第2逃げ面22が切削の時に切り
屑のすくい面の機能を分担するが、切り屑をすくい上げ
ずに工作物に押しつける働きをなし、すくい面16の方
向に切削力を受け、切刃12に欠損を発生させたり、あ
るいは工作物の加工面を悪化させるなどの危険が大であ
る。
。そこで、チップの取り付け座5の円弧長さWをチップ
底部13の円弧長さwよりも大とすることによって、中
心軸線6を越える量31を適正に設定することを可能に
した。さらに、第6図においてチップ34の扇形角度γ
を90°よりも僅かに大とし、前述の如く先端切刃の中
心軸線6に対する適正な越える量31の確保、さらに半
球部aと円筒部との境界線35を後端切刃36が越える
量37を確保した。本発明は、隣接する損傷のない切刃
を中心軸線6よりも越える位置に移動させることによ
り、損傷を生じた部分を除去することにより、作業能率
を向上させたのである。
即ち、切刃の調整装置の実施例は第3図及び第6図に示
すとおりである。第3図においてチップ2の後端部の位
置に、六角穴付き止めねじ32をねじ込むためのねじ穴
33をチップ2の後端側から未貫通に設け、ねじの下穴
は外側まで貫通せしめてある。このようにして、六角穴
付き止めねじ32の調整を六角棒スパナにより、外側か
ら操作させてチップ2及び3の取り付け座5上の位置を
調整し、先端切刃の中心軸線6を越える量31または重
複範囲4の量の適正化、さらに損傷切刃の位置調整を行
う。また、エンドミルの回転中に六角穴付き止めねじ3
2が緩み、外に飛び出ることのない構造となっている。
第6図においても、第3図と同様に六角穴付き止めねじ
32及びねじ穴33を設けて、上記と同じ働きを行わし
め、中心中心軸線6を越える量31及び半球部aと円筒
部との境界線35を越える量37の適正化、及び損傷切
刃の位置調整を可能とする。
〔発明の効果〕
本発明は上記のように先端部が半球形状をした本体と、
該本体に続くシャンク部とからなり、先端部に取り付け
座を設け、該取り付け座に曲線切刃を取り付けたスロー
アウエイ式ボールエンドミルであって、チップを切刃部
と底部が同心円をもつ扇形に形成し、さらに扇形チップ
の底部と同一半径の円弧状としたので、チップはチップ
取り付け座上を正確かつ円滑に移動可能となった。さら
に、取り付け座の円弧長さWをチップ底部の円弧長さw
よりも長くすると共に、調整装置によりチップの取り付
け座面上の位置を調整することができるので、切刃位置
の調整、切刃の位置替え、チップの交換などを容易かつ
高精度に行うことが可能になった。特に先端中心に切削
速度がゼロとなるので圧縮力のみを受けて他の切刃部に
比して損傷し易い先端切刃を適正位置に調整することが
可能となった。しかも、先端切刃が僅かに損傷し、他の
切刃部分が損傷していない場合に、先端切刃のわずかな
損傷部分を削除し、削除分を調整装置により移動させて
チップを再使用することが可能となった。
さらに、扇形のチップを用いるために、従来品の三角形
や変形四角形などのように、深いチップ取り付け座を必
要としないために、ボールエンドミルの剛性を損なうお
それが少なくなった。チップの扇形角度を90°より僅
かに大とした場合には、半球状部全域の切削に必要な切
刃を確保できるばかりでなく、先端の半球状部を越えた
部分の曲面の加工も可能となった。ボールエンドミルの
軸線に平行な工作部の側壁を越えても、さらには高精度
な曲面加工に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の正面図、第2図は第1図の矢
印方向から視た同平面図、第3図は第1図III−III線に
よる断面図、第4図は他の実施例の正面図、第5図は同
平面図、第6図は第4図VI−VI線による断面図、第7図
は第2図及び第5図におけるVII−VII線による部分拡大
断面図、第8図はチップの中心線20を通る平面による
チップ断面図、第9図はチップをすくい面側から視た平
面図、第10図(イ)、(ロ)、(ハ)は従来品のチッ
プの形状の概略図である。 2……チップ 3……チップ 5……取り付け座 6……ボールエンドミルの中心軸線 12……チップの切刃 13……チップの底部 20……チップ、取り付け座などの軸線 32……六角穴付き止めねじ(調整装置) 33……ねじ穴(調整装置) 34……チップ A……ボールエンドミル a……先端部 b……シャンク c……本体 W……取り付け座の円弧長さ w……チップ底部の円弧長さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部が半球形状をした本体と、該本体に
    続くシャンク部とからなり、先端部に取り付け座を設
    け、該取り付け座に曲線切刃をもつチップを取り付けた
    スローアウエイ式ボールエンドミルにおいて、チップは
    切刃部と底部が同心円をもつ扇形に形成され、前記取り
    付け座は前記扇形チップの底部と同一半径の円弧状をな
    し、取り付け座の円弧長さをチップ底部の円弧長さより
    も大とすると共に、取り付け座面上のチップの位置調整
    を可能とする調整装置を設けたことを特徴とするボール
    エンドミル。
  2. 【請求項2】前記扇形チップの中心角度を90°よりも
    僅かに大とした特許請求の範囲第1項記載のボールエン
    ドミル。
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