JPH06287934A - 地盤強化用基礎杭孔における止水方法及び止水機構 - Google Patents
地盤強化用基礎杭孔における止水方法及び止水機構Info
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- JPH06287934A JPH06287934A JP9493493A JP9493493A JPH06287934A JP H06287934 A JPH06287934 A JP H06287934A JP 9493493 A JP9493493 A JP 9493493A JP 9493493 A JP9493493 A JP 9493493A JP H06287934 A JPH06287934 A JP H06287934A
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- pile
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- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 地盤強化用の基礎杭を打設するに際し、杭孔
底部の根固め液の支持層内への流出を防止し強固な支持
層を得る。 【構成】 根固め液の支持層内に細径の吸水性ポリマー
を注入し、該ポリマーに支持層内の水分を吸収、膨潤せ
しめ、この状態で支持層内に分布せしめて、根固め液の
漏出を阻止する。また、吸水性ポリマーを、芯部に金属
片等の芯材を包んだ構造として重量を増し、ポリマーの
浮上を阻止する。
底部の根固め液の支持層内への流出を防止し強固な支持
層を得る。 【構成】 根固め液の支持層内に細径の吸水性ポリマー
を注入し、該ポリマーに支持層内の水分を吸収、膨潤せ
しめ、この状態で支持層内に分布せしめて、根固め液の
漏出を阻止する。また、吸水性ポリマーを、芯部に金属
片等の芯材を包んだ構造として重量を増し、ポリマーの
浮上を阻止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤内に穿設した
基礎杭孔内に基礎杭を打設して該地盤を強化する地盤強
化手段における基礎杭孔の止水方法及び止水機構に関す
る。
基礎杭孔内に基礎杭を打設して該地盤を強化する地盤強
化手段における基礎杭孔の止水方法及び止水機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】軟弱な地盤上に各種建造物を建設する場
合、該地盤内に掘削機にて深い基礎杭孔を穿設し、該孔
内にコンクリート、硬質合成樹脂等からなる基礎杭を打
設し、該杭の周囲をベントナイト、粘土液等の杭周固定
液で固めて、地盤を強化する手段が用いられている。
合、該地盤内に掘削機にて深い基礎杭孔を穿設し、該孔
内にコンクリート、硬質合成樹脂等からなる基礎杭を打
設し、該杭の周囲をベントナイト、粘土液等の杭周固定
液で固めて、地盤を強化する手段が用いられている。
【0003】前記のような基礎杭による地盤強化を施工
する場合、通常、掘削機により深い基礎杭孔を穿設し、
該孔内に前記基礎杭を打設しつつ孔の底部近傍にはセメ
ントミルク等の根固め液を、それよりも上部にはソイル
セメントの杭周固定液を夫々注入して基礎杭を孔内に固
定している。
する場合、通常、掘削機により深い基礎杭孔を穿設し、
該孔内に前記基礎杭を打設しつつ孔の底部近傍にはセメ
ントミルク等の根固め液を、それよりも上部にはソイル
セメントの杭周固定液を夫々注入して基礎杭を孔内に固
定している。
【0004】即ち、前記掘削機はモータにより回転駆動
される長尺のシャフトの先端にカッタビットを備えてお
り、該カッタビットにより基礎杭孔の底部の支持層ま
で、該シャフトの外周に固着されたスパイラルオーガを
介して、砕石土砂を排出する。
される長尺のシャフトの先端にカッタビットを備えてお
り、該カッタビットにより基礎杭孔の底部の支持層ま
で、該シャフトの外周に固着されたスパイラルオーガを
介して、砕石土砂を排出する。
【0005】カッタービット先端から中空シャフトより
導出したセメントミルクを注出すると、その分だけカッ
タービットは上にあがり次にソイルセメントを注入し更
にビットは上る。
導出したセメントミルクを注出すると、その分だけカッ
タービットは上にあがり次にソイルセメントを注入し更
にビットは上る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて前記基礎杭孔は、
地盤が軟らかい場合は、その深さが30m〜60mに及
ぶことがある。このような大深度に基礎杭打ちを行なう
場合、大深度であるため、孔の底部近傍に注入される根
固め液を支持する支持層の土層状態、流水動向を確視す
ることが困難である。
地盤が軟らかい場合は、その深さが30m〜60mに及
ぶことがある。このような大深度に基礎杭打ちを行なう
場合、大深度であるため、孔の底部近傍に注入される根
固め液を支持する支持層の土層状態、流水動向を確視す
ることが困難である。
【0007】このため、前記支持層に流水層や透水層が
存在する場合には、根固め液が基礎杭孔内から前記流水
層や透水層内に流出して根固め液の注入量の増大をきた
し、注入量が確定できず、さらには根固め液の凝固時に
空洞が生成されたり、ポーラス状に固形化されたりし
て、強固な基礎杭の根固め層が得られないという問題点
が存在していた。
存在する場合には、根固め液が基礎杭孔内から前記流水
層や透水層内に流出して根固め液の注入量の増大をきた
し、注入量が確定できず、さらには根固め液の凝固時に
空洞が生成されたり、ポーラス状に固形化されたりし
て、強固な基礎杭の根固め層が得られないという問題点
が存在していた。
【0008】本発明の目的は、かかる従来技術の欠点に
鑑み、殊にその深さが30m〜60mに及ぶ大深度の孔
内に基礎杭を打設する場合、根固め液の支持層内への漏
出を防止し、強固な支持層を得るとともに、根固め液の
使用量を減少せしめることを可能とする基礎杭孔の止水
方法及び止水機構を提供する事にある。
鑑み、殊にその深さが30m〜60mに及ぶ大深度の孔
内に基礎杭を打設する場合、根固め液の支持層内への漏
出を防止し、強固な支持層を得るとともに、根固め液の
使用量を減少せしめることを可能とする基礎杭孔の止水
方法及び止水機構を提供する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、該杭孔の底部
近傍の根固め液の支持層に細径の吸水性ポリマー粒体を
注入し、該ポリマーを、根固め液支持層内の水分を吸
水、膨潤せしめた状態で前記支持層中に分布せしめたこ
とを特徴とする止水方法を提案する。この場合前記前記
細粒状ポリマーは根固め液の注入前に注入しても又根固
め液に混入させて前記根固め液支持層に注入させてもよ
い。
近傍の根固め液の支持層に細径の吸水性ポリマー粒体を
注入し、該ポリマーを、根固め液支持層内の水分を吸
水、膨潤せしめた状態で前記支持層中に分布せしめたこ
とを特徴とする止水方法を提案する。この場合前記前記
細粒状ポリマーは根固め液の注入前に注入しても又根固
め液に混入させて前記根固め液支持層に注入させてもよ
い。
【0010】また、本発明の好ましい手段として掘削機
により軟弱地盤内に穿設された基礎杭孔内に打設した基
礎杭を固定剤で固めて地盤を強化する地盤改良手段にお
いて、前記基礎杭孔の底部に注入される根固め液の支持
層内に、金属片、粒砂等の水より比重の重い芯材をポリ
マーで包絡してなる吸水性ポリマーを注入してなる止水
機構を提案する。
により軟弱地盤内に穿設された基礎杭孔内に打設した基
礎杭を固定剤で固めて地盤を強化する地盤改良手段にお
いて、前記基礎杭孔の底部に注入される根固め液の支持
層内に、金属片、粒砂等の水より比重の重い芯材をポリ
マーで包絡してなる吸水性ポリマーを注入してなる止水
機構を提案する。
【0011】
【作用】本発明によれば、例えば乾燥した細粒状の吸水
性ポリマーの粒径を、該ポリマーの吸水時間と根固め液
の注入操作時間とを考慮した粒径とし、これを根固め液
に混入させるかまたは掘削機のシャフトを介して、前記
孔の底部近傍の根固め液の支持層内に注入し、該支持層
内に前記吸水性ポリマーを浸透させる事により、吸水性
ポリマーは、支持層内の水分を吸収、膨潤して支持層内
に分布し、根固め液の地盤内への漏出を阻止する事が出
来る。
性ポリマーの粒径を、該ポリマーの吸水時間と根固め液
の注入操作時間とを考慮した粒径とし、これを根固め液
に混入させるかまたは掘削機のシャフトを介して、前記
孔の底部近傍の根固め液の支持層内に注入し、該支持層
内に前記吸水性ポリマーを浸透させる事により、吸水性
ポリマーは、支持層内の水分を吸収、膨潤して支持層内
に分布し、根固め液の地盤内への漏出を阻止する事が出
来る。
【0012】即ちより具体的にはコンクリート基礎杭打
に際し、根固め液を流下させる前に若しくは根固液と共
に前記細粒状ポリマーを杭最下底部に圧入することによ
り、支持層の流水層並びに透水層の砂礫の透水隙間にポ
リマーが充填される。この場合、ポリマー粒径の大きさ
によって吸水時間が変る為に、粒状ポリマーの粒径は杭
打ち深度根固め液流入操作時間を見計って設定する。例
えば粒径が20μm〜100μmは2〜3秒の中に水中
で自重の約30倍から100倍の水を吸水し、この細粒
では流下途中に吸水し終り到達したときは吸水して膨潤
して終い、時間を遅らせての膨潤効果は望めない。従っ
て粒子の径を0.5〜2mmにするとポリマーが80倍
〜400倍の吸水性であるときは、400倍吸水の例で
径が0.5〜1mm径の場合は中心まで吸水して膨潤する
時間は約10〜20分かかり、4φ〜7φに膨潤する。
又1.0〜2.0φ径のものは約20〜50分かかり、
7φ〜10φの径に膨潤する。このことを利用して液流
入操作時間を見計って支持層の流水層並びに透水層の砂
礫の透水隙間にポリマーが充填された段階で膨潤し、隙
間に固着し、重層のシール作用を行う事が出来る。
に際し、根固め液を流下させる前に若しくは根固液と共
に前記細粒状ポリマーを杭最下底部に圧入することによ
り、支持層の流水層並びに透水層の砂礫の透水隙間にポ
リマーが充填される。この場合、ポリマー粒径の大きさ
によって吸水時間が変る為に、粒状ポリマーの粒径は杭
打ち深度根固め液流入操作時間を見計って設定する。例
えば粒径が20μm〜100μmは2〜3秒の中に水中
で自重の約30倍から100倍の水を吸水し、この細粒
では流下途中に吸水し終り到達したときは吸水して膨潤
して終い、時間を遅らせての膨潤効果は望めない。従っ
て粒子の径を0.5〜2mmにするとポリマーが80倍
〜400倍の吸水性であるときは、400倍吸水の例で
径が0.5〜1mm径の場合は中心まで吸水して膨潤する
時間は約10〜20分かかり、4φ〜7φに膨潤する。
又1.0〜2.0φ径のものは約20〜50分かかり、
7φ〜10φの径に膨潤する。このことを利用して液流
入操作時間を見計って支持層の流水層並びに透水層の砂
礫の透水隙間にポリマーが充填された段階で膨潤し、隙
間に固着し、重層のシール作用を行う事が出来る。
【0013】従って本発明によれば透水層の砂礫の透水
隙間への圧入当初においては前記ポリマの径が微小の為
にどの様な隙間にも入り込む事が出来、而も400倍に
水を吸収後は球状のゲル状球体となってイクラの如き状
態で隙間を埋める為に、重層のシール作用を行う事が出
来る。また、吸水性ポリマーを、芯部に金属片または粒
砂その他の水より比重の重い重鎮をポリマーで包むよう
にして形成することにより、吸水性ポリマーの重量が増
加し、基礎杭孔内における該ポリマーの浮上が阻止され
る。又透水性網の小袋か溶水紙小袋にポリマーと砂をつ
めて最初に押し込む。
隙間への圧入当初においては前記ポリマの径が微小の為
にどの様な隙間にも入り込む事が出来、而も400倍に
水を吸収後は球状のゲル状球体となってイクラの如き状
態で隙間を埋める為に、重層のシール作用を行う事が出
来る。また、吸水性ポリマーを、芯部に金属片または粒
砂その他の水より比重の重い重鎮をポリマーで包むよう
にして形成することにより、吸水性ポリマーの重量が増
加し、基礎杭孔内における該ポリマーの浮上が阻止され
る。又透水性網の小袋か溶水紙小袋にポリマーと砂をつ
めて最初に押し込む。
【0014】
【実施例】以下、図1乃至図2を参照して本発明の実施
例につき詳細に説明する。ただし、以下の実施例に記載
されている構成部材の種類、形状、寸法、材質、その他
の相対的用法等は、特に特定的な記載がない限りは、本
発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる
記載例に過ぎない。
例につき詳細に説明する。ただし、以下の実施例に記載
されている構成部材の種類、形状、寸法、材質、その他
の相対的用法等は、特に特定的な記載がない限りは、本
発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる
記載例に過ぎない。
【0015】図1は本発明方法の施工順序を示し、同図
において1は掘削機であり、該掘削機1は駆動源である
電動モーター11、該モーター11により回転駆動され
中心部に固定液注入用の中心孔を有するシャフトを備え
ている。
において1は掘削機であり、該掘削機1は駆動源である
電動モーター11、該モーター11により回転駆動され
中心部に固定液注入用の中心孔を有するシャフトを備え
ている。
【0016】該シャフト11の外周には、基礎杭孔内の
攪拌羽根13が長手方向に略等間隔に固設され、該攪拌
羽根13の下部(先端側)には搾土石砕粒排出用のスパ
イラルオーガ14が固設されている。15はシャフトの
先端に、該シャフトと一体で回転可能に設けられた掘削
用のカッタビット、16はカップリングである。かかる
構成は公知であるのでその詳細な説明を省略する。
攪拌羽根13が長手方向に略等間隔に固設され、該攪拌
羽根13の下部(先端側)には搾土石砕粒排出用のスパ
イラルオーガ14が固設されている。15はシャフトの
先端に、該シャフトと一体で回転可能に設けられた掘削
用のカッタビット、16はカップリングである。かかる
構成は公知であるのでその詳細な説明を省略する。
【0017】次に、本実施例の止水方法につき詳細に説
明する。 [手順 1]…図1の(A) 前記掘削機1のシャフト12及びカッタビット15を、
モーター11により回転駆動させ、基礎杭孔2を底部の
支持層3まで掘進する。この場合地層に杭が300〜6
00φ径の場合は掘削孔径は400〜700φの孔径が
好ましい。
明する。 [手順 1]…図1の(A) 前記掘削機1のシャフト12及びカッタビット15を、
モーター11により回転駆動させ、基礎杭孔2を底部の
支持層3まで掘進する。この場合地層に杭が300〜6
00φ径の場合は掘削孔径は400〜700φの孔径が
好ましい。
【0018】次に前記基礎杭孔2の掘削を終了したら、
細径(粒径1mm〜2mm)の吸水性ポリマー4を、水
若しくは根固め液に混入させてシャフト12の中心孔
(図示せず)からカッタービット15の先端よりシャフ
ト底部の支持層3内に噴出する。これにより、支持層3
の透水隙間に、完全に吸水していない小粒径のポリマー
4が充填される。ポリマーに細砂を絡ませて水中に沈下
する手法にしてもよい。泥水に浮かないようにする。
細径(粒径1mm〜2mm)の吸水性ポリマー4を、水
若しくは根固め液に混入させてシャフト12の中心孔
(図示せず)からカッタービット15の先端よりシャフ
ト底部の支持層3内に噴出する。これにより、支持層3
の透水隙間に、完全に吸水していない小粒径のポリマー
4が充填される。ポリマーに細砂を絡ませて水中に沈下
する手法にしてもよい。泥水に浮かないようにする。
【0019】この吸水性ポリマー4は、時間の経過とと
もに周囲の水分を吸収して膨潤する。これにより支持層
3には、水を吸収して乾燥時の80倍〜400倍に膨潤
したポリマー4が詰まり、止水壁が形成されることとな
る。
もに周囲の水分を吸収して膨潤する。これにより支持層
3には、水を吸収して乾燥時の80倍〜400倍に膨潤
したポリマー4が詰まり、止水壁が形成されることとな
る。
【0020】前記吸水性ポリマー4は、例えば特開平1
−264803号に示されているように、アクリル共重
合体を脂肪族炭化水素に溶解し、アクリル酸とそのアル
カリ金属塩水溶液を分散させ逆相懸濁重合し、さらに、
無機物質存在または不存在下架橋剤で架橋し、乾燥させ
ることにより製造する。
−264803号に示されているように、アクリル共重
合体を脂肪族炭化水素に溶解し、アクリル酸とそのアル
カリ金属塩水溶液を分散させ逆相懸濁重合し、さらに、
無機物質存在または不存在下架橋剤で架橋し、乾燥させ
ることにより製造する。
【0021】尚、前記のようにして製造された吸水性ポ
リマー4は粒径の大きさによって吸水時間が変ることか
ら、基礎杭孔2の底部に、後述する根固め液を注入する
ための操作時間を考慮して粒径を設定する必要がある。
リマー4は粒径の大きさによって吸水時間が変ることか
ら、基礎杭孔2の底部に、後述する根固め液を注入する
ための操作時間を考慮して粒径を設定する必要がある。
【0022】例えば、吸水性ポリマー4の粒径が20μ
m〜100μmの場合は、2〜3秒間に水中において自
重の約30倍から100倍の水を吸収することから、該
ポリマーが基礎杭孔2の支持層3に到達したときは既に
膨潤してしまい、支持層3に到達して後の膨潤効果は得
られない。
m〜100μmの場合は、2〜3秒間に水中において自
重の約30倍から100倍の水を吸収することから、該
ポリマーが基礎杭孔2の支持層3に到達したときは既に
膨潤してしまい、支持層3に到達して後の膨潤効果は得
られない。
【0023】そこで前記ポリマー4の粒径を前述の値よ
りも大きくして、膨潤までの時間を測定すると次のよう
になる。例えば粒径が0.5〜1mmで400倍の水を
吸収するとき、膨潤までの時間は10〜20分で、4m
m〜7mmの粒径に膨潤する。又粒径が1mm〜2mm
で400倍の水を吸収するとき、膨潤までの時間は20
〜50分で、7mm〜10mmの粒径に膨潤する。
りも大きくして、膨潤までの時間を測定すると次のよう
になる。例えば粒径が0.5〜1mmで400倍の水を
吸収するとき、膨潤までの時間は10〜20分で、4m
m〜7mmの粒径に膨潤する。又粒径が1mm〜2mm
で400倍の水を吸収するとき、膨潤までの時間は20
〜50分で、7mm〜10mmの粒径に膨潤する。
【0024】促って吸水性ポリマー4が前記の粒径即ち
0.5mm〜2mmであれば、支持層3に到達後適切な
時間(10〜50分)で膨潤することとなり、かつ膨潤
後の粒径も4mm〜10mmと十分な大きさとなり、こ
れが支持層3内の隙間を埋めながら止水壁を形成し得
る。セメントミルクを注入迄の時間的余裕を見ておくこ
とができる。
0.5mm〜2mmであれば、支持層3に到達後適切な
時間(10〜50分)で膨潤することとなり、かつ膨潤
後の粒径も4mm〜10mmと十分な大きさとなり、こ
れが支持層3内の隙間を埋めながら止水壁を形成し得
る。セメントミルクを注入迄の時間的余裕を見ておくこ
とができる。
【0025】[手順 2]…図1の(B) 前記により注入した支持層3内の吸水性ポリマー4が全
て膨潤してしまわないうちに(粒径1mm〜2mmの場
合、膨潤までの時間は20〜50分であるが、未吸収の
ポリマーが若干残る程度の状態で)、根固め液5をシャ
フト12内を通してその先端から注入する。
て膨潤してしまわないうちに(粒径1mm〜2mmの場
合、膨潤までの時間は20〜50分であるが、未吸収の
ポリマーが若干残る程度の状態で)、根固め液5をシャ
フト12内を通してその先端から注入する。
【0026】次いでシャフト12を回転して上方に引き
上げつつ杭周固定液(例えばソイル杭周固定液)6を注
入し、該杭周固定液6が所定の量になるとシャフト12
を上方に引き抜く。これにより、杭孔2内は、図1−
(B)に示すように、底部に根固め液5(ミルクセメン
ト)が、これの上部に杭周固定液6(ソイルセメント)
が封入されることとなる。
上げつつ杭周固定液(例えばソイル杭周固定液)6を注
入し、該杭周固定液6が所定の量になるとシャフト12
を上方に引き抜く。これにより、杭孔2内は、図1−
(B)に示すように、底部に根固め液5(ミルクセメン
ト)が、これの上部に杭周固定液6(ソイルセメント)
が封入されることとなる。
【0027】前記根固め液5の周囲の支持層3には膨潤
した吸水性ポリマー4が充填されているので、これが止
水壁となり、根固め液5が支持層内に漏出することはな
い。
した吸水性ポリマー4が充填されているので、これが止
水壁となり、根固め液5が支持層内に漏出することはな
い。
【0028】[手順 3]…図1の(C) 次に杭周固定液6を注入する。その後掘削機1のシャフ
ト12を引き上げ、杭打設機31により、コンクリート
杭、樹脂製杭等の基礎杭32を、基礎杭孔2内の杭周固
定液6及び根固め液5中に回転させながら打ち込む。図
1の(C)は、前記基礎杭32を杭周固定液6中に挿入
する直前の状態を示す。
ト12を引き上げ、杭打設機31により、コンクリート
杭、樹脂製杭等の基礎杭32を、基礎杭孔2内の杭周固
定液6及び根固め液5中に回転させながら打ち込む。図
1の(C)は、前記基礎杭32を杭周固定液6中に挿入
する直前の状態を示す。
【0029】[手順 4]…図1の(D) 基礎杭32を根固め液5中の所定位置まで挿入すると、
該杭32の体積分だけ、根固め液5及び杭周固定液6が
杭32の外周面に沿ってせり上がり、杭32が所定の深
さに定着される。この状態を図1の(D)に示す。通
常、根固め液5は2〜3時間で固化し、杭周固定液6は
2〜3日で固化する。
該杭32の体積分だけ、根固め液5及び杭周固定液6が
杭32の外周面に沿ってせり上がり、杭32が所定の深
さに定着される。この状態を図1の(D)に示す。通
常、根固め液5は2〜3時間で固化し、杭周固定液6は
2〜3日で固化する。
【0030】尚、前記吸水性ポリマーはポリマ単体で用
いてもよく、又金属片、粒砂等の水より比重の重い芯材
をポリマーで包絡してなる吸水性ポリマを用いてもよ
い。例えば図2に示すように、吸水性ポリマー41は、
芯部に金属片、粒砂等からなる芯材41aを配置し、こ
れをポリマー材41bで包絡して形成される。この場合
は、ポリマー材のみの場合に較べ、ほぼ芯材41aの分
だけ比重が大となる。この吸水性ポリマー41を使用す
ると、該ポリマーの比重が増加するので、注入時にポリ
マー41が支持層3から浮上するのを防止できる。
いてもよく、又金属片、粒砂等の水より比重の重い芯材
をポリマーで包絡してなる吸水性ポリマを用いてもよ
い。例えば図2に示すように、吸水性ポリマー41は、
芯部に金属片、粒砂等からなる芯材41aを配置し、こ
れをポリマー材41bで包絡して形成される。この場合
は、ポリマー材のみの場合に較べ、ほぼ芯材41aの分
だけ比重が大となる。この吸水性ポリマー41を使用す
ると、該ポリマーの比重が増加するので、注入時にポリ
マー41が支持層3から浮上するのを防止できる。
【0031】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、吸水
性ポリマーを根固め液の支持層内に注入することによ
り、該ポリマーが透水層中の水分を吸収、膨潤して前記
支持層内に分布するので、これが根固め液側への止水壁
となり、根固め液が支持層内へ漏出するのを防止するこ
とができる。これにより、前記吸水性ポリマーを基礎杭
孔の掘削時に注入するのみ、という極めて簡単な作業
で、強固な止水壁が得られるとともに、根固め液の使用
量が大幅に低減する。
性ポリマーを根固め液の支持層内に注入することによ
り、該ポリマーが透水層中の水分を吸収、膨潤して前記
支持層内に分布するので、これが根固め液側への止水壁
となり、根固め液が支持層内へ漏出するのを防止するこ
とができる。これにより、前記吸水性ポリマーを基礎杭
孔の掘削時に注入するのみ、という極めて簡単な作業
で、強固な止水壁が得られるとともに、根固め液の使用
量が大幅に低減する。
【0032】而も本発明によれば大深度の建造ビルの基
礎杭打ちは環境騒音の排除により掘削ビットによるボー
リング工法が大方を占める状況下において、杭打ちの時
間短縮と確実なる地下杭打基礎工法の保証が求められて
いるという社会的要請を満足し得、而も本発明は既存の
工法の流れの工程中に組込む事が出来るために、経済的
にも極めて効果が大である。等の種々の著効を有す。
礎杭打ちは環境騒音の排除により掘削ビットによるボー
リング工法が大方を占める状況下において、杭打ちの時
間短縮と確実なる地下杭打基礎工法の保証が求められて
いるという社会的要請を満足し得、而も本発明は既存の
工法の流れの工程中に組込む事が出来るために、経済的
にも極めて効果が大である。等の種々の著効を有す。
【図1】本発明の施工例の手順を示す動作手順図。
【図2】吸水性ポリマーの一実施例を示す概略図。
1 掘削機 12 シャフト 15 カッタビット 2 基礎杭孔 3 支持層 4 吸水性ポリマー 41 吸水性ポリマー 41a 芯材 5 根固め液 6 杭周固定液 31 杭打設機 32 基礎杭
Claims (3)
- 【請求項1】 掘削機により軟弱地盤内に穿設されたコ
ンクリート杭等の基礎杭孔内に打設した基礎杭を固定剤
で固めて地盤を強化するに際し、前記基礎杭孔の底部近
傍の根固め液支持層に、所定の粒径に選定された吸水性
ポリマーを注入し、該吸水性ポリマーに前記支持層及び
その近傍の水分を吸収、膨潤せしめて根固め液の地盤内
への漏出を阻止することを特徴とする地盤強化用基礎杭
孔における止水方法。 - 【請求項2】 前記根固め液の注入前に前記細粒状ポリ
マーを注入するか、若しくは根固め液と混入させて前記
細粒状ポリマーを根固め液支持層に注入させる請求項1
記載の止水方法 - 【請求項3】 掘削機により軟弱地盤内に穿設された基
礎杭孔内に打設した基礎杭を固定剤で固めて地盤を強化
する地盤改良手段において、前記基礎杭孔の底部に注入
される根固め液の支持層内に、金属片、粒砂等の水より
比重の重い芯材をポリマーで包絡してなる吸水性ポリマ
ーを注入してなることを特徴とする地盤強化用基礎杭孔
における止水機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09493493A JP3285163B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 地盤強化用基礎杭孔における止水方法及び止水機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09493493A JP3285163B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 地盤強化用基礎杭孔における止水方法及び止水機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287934A true JPH06287934A (ja) | 1994-10-11 |
JP3285163B2 JP3285163B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=14123794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09493493A Expired - Fee Related JP3285163B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 地盤強化用基礎杭孔における止水方法及び止水機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3285163B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013221348A (ja) * | 2012-04-18 | 2013-10-28 | Tokyu Construction Co Ltd | 湧水の止水方法 |
JP2013224572A (ja) * | 2012-03-22 | 2013-10-31 | Waseda Univ | 山留壁構築工法及びこの山留壁構築工法により構築された山留壁 |
JP2017031494A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-09 | 新日鐵住金株式会社 | 防食工法 |
CN112855072A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-05-28 | 河南理工大学 | 利用浆液及微生物矿化多级封堵围岩裂隙水的装置及方法 |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP09493493A patent/JP3285163B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2017031494A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-09 | 新日鐵住金株式会社 | 防食工法 |
CN112855072A (zh) * | 2021-02-04 | 2021-05-28 | 河南理工大学 | 利用浆液及微生物矿化多级封堵围岩裂隙水的装置及方法 |
CN112855072B (zh) * | 2021-02-04 | 2022-10-28 | 河南理工大学 | 利用浆液及微生物矿化多级封堵围岩裂隙水的装置及方法 |
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---|---|
JP3285163B2 (ja) | 2002-05-27 |
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