JP3909585B2 - 鋼管杭先端根固め工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中空の鋼管杭を用いて建設予定地の地盤を固める鋼管杭打設工法に係り、特に、セメント等の硬化剤の充填性が良く、鋼管杭内部への水浸入防止機能と鋼管杭の沈下防止機能を備えた鋼管杭打設工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建設予定地の地盤を固める工法として、無排土、無振動、無騒音、低価格による鋼管杭打設工法がある。これは、鋼管杭の先端に堀削ビットやウィング等を形成して、これを回転させながら地盤の所定位置に埋設させ、前記鋼管杭の上方に建物の基礎を構築する工法である。
【0003】
このような工法では、地盤に埋設された鋼管杭の上方開口部からセメントや空練りモルタル等の硬化剤を装入し、前記鋼管杭の上方開口部からモンケンを鋼管杭内部に入れて落とし込んで、前記硬化剤を鋼管杭先端から地盤へと突出させることで、前記鋼管先端及びその近傍を覆う地盤が硬化し、従って前記鋼管杭の沈下を防止すると共に、前記鋼管杭内部への地下水の浸入を防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような工法では、過度な力でモンケン打設を行うと、前記硬化剤を完全に前記鋼管杭先端から地盤へと押出してしまうため、防水機能が十分に作用せず、鋼管杭内部へ地下水が浸入してしまう懸念があった。また、硬化剤が鋼管杭内部に残存した場合においても、硬化剤の硬化時間が長いために、その間に地下水が浸入してしまうという問題点もあった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、モンケンを鋼管杭先端より突出させることなく、セメントや空練りモルタル等の硬化剤の一部を鋼管杭先端内部に残存させたまま、残りの硬化剤を鋼管杭先端及びその近傍付近の地盤に流出させて確実に素早く硬化させることによって、鋼管杭の内部への水浸入防止と鋼管杭の沈下防止を図り、鋼管杭の支持力を向上することのできる鋼管杭先端根固め工法を提供することを技術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記技術課題を解決するための手段は、次の通りである。すなわち、請求項1に記載する鋼管杭先端根固め工法は、中空の鋼管杭を用いて建設予定地の地盤を固める鋼管杭打設工法において、前記鋼管杭の内壁の所定の同一平面上に複数のストッパーを形成収納し、次に、前記の鋼管杭の内径よりも小さい直径の円盤と、少なくとも硬化剤が混入された充填材とをこの順序で前記鋼管杭の先端部に装入し、その後、閉塞盤を前記鋼管杭の先端部と着脱可能に仮固定した後に、前記鋼管杭を所定深度まで埋設し、その後、直径が前記鋼管杭の内径よりも小さく且つ前記ストッパーの内径よりも大きい大径部と、直径が前記ストッパーの内径よりも小さく且つ高さが前記ストッパーと前記閉塞盤との間の距離よりも小さい小径部とから構成されたモンケンを挿入落下させて、その衝撃により、前記充填材の一部を前記鋼管杭の先端部の内部に残存させたまま残りを前記鋼管杭の先端部近傍の地盤に流出させて硬化させることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載する鋼管杭先端根固め工法は、中空の鋼管杭を用いて建設予定地の地盤を固める鋼管杭打設工法において、前記鋼管杭の内壁の所定の同一平面上に複数のストッパーを形成収納し、次に、前記の鋼管杭の内径よりも小さい直径の円盤と、少なくとも硬化剤が混入された充填材とをこの順序で前記鋼管杭の先端部に装入し、その後、閉塞盤を前記鋼管杭の先端部と着脱可能に仮固定した後に、前記鋼管杭を所定深度まで埋設し、その後、直径が前記鋼管杭の内径よりも小さく且つ前記ストッパーの内径よりも大きい大径部と、直径が前記ストッパーの内径よりも小さく且つ高さが前記ストッパーと前記閉塞盤との間の距離よりも小さい小径部とから構成されたモンケンを挿入落下させて、その衝撃により、前記充填材の一部を前記鋼管杭の先端部の内部に残存させたまま残りを前記鋼管杭の先端部近傍の地盤に流出させて硬化させ、次いで前記モンケンを上方へ引き上げた後に、少なくとも砕石とセメントミルクとが混合された所定量の混合材を前記鋼管杭の上方開口部から注入させて前記充填材及び前記混合材を硬化させることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載する鋼管杭先端根固め工法は、請求項1又は2に記載する工法において、前記充填材に止水剤を混入させることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載する鋼管杭先端根固め工法は、請求項1乃至3に記載する工法において、前記充填材を通水性の充填袋体に封入することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態に係る鋼管杭先端根固め工法を図面に基づいて説明する。本発明の第1の実施形態に係る鋼管杭先端根固め工法は、図1に示すような鋼管杭1を用いて施工される。
【0012】
前記鋼管杭1は、図1及び2に示すように、上部鋼管2と、該上部鋼管2の下端部に接合された下部鋼管3とを有しており、該下部鋼管3は、その先端部外周面に固定された掘削用のビット4と、先端部に仮止されている閉塞盤5と、先端部近傍の外周面に固定されたウィング6と、内部上下方向に移動自在な円盤7と、該円盤7の上方の下部鋼管3の内壁の所定位置に固定されているストッパー8とから構成されている。また、前記鋼管杭1の使用時においては、前記円盤7と前記閉塞盤5の間の下部鋼管3の内部には充填材9が装入されている。
【0013】
前記上部鋼管2は、図1及び2に示すように、中空柱形の長尺管であり、その大きさは、ハンマー装置の所定のモンケンが内部で上下方向に移動する範囲内であれば良い。該上部鋼管2の下端部には、前記下部鋼管3が建設予定地の施工現場にて溶接等によって接合されているが、工場で接合しておいてもよい。この下部鋼管3は、前記上部鋼管2よりも大径で、接合時に上部鋼管2を前記ストッパー8に当接する迄上方の開口部から挿入してから前述の通り接合される。
【0014】
前記閉塞盤5は、図1及び2に示すように、前記下部鋼管3の先端部に仮固定され、鋼管杭1の埋設時に土が内部に侵入するのを防止している。この仮固定は溶接であっても、その他の構造であってもよいが、モンケンの衝撃打によって容易に外れる機構となっている。
【0015】
前記ウィング6は、図1に示すように、前記下部鋼管3の先端部近傍の外周面に、螺旋状の渦巻き翼の形状で固定されている。ここでは、略1巻き翼としているが、これに限定されることなく、巻き数や形状等は種々選択することができる。前記ウィング6は、鋼管杭1の回転と共に地盤に侵入し、掘削軟化した土砂を前記鋼管杭1の側面に押出して圧縮し、無排土で地盤に前記鋼管杭1をねじ込んでゆくためのものである。
【0016】
前記円盤7は、図1及び2に示すように、前記下部鋼管3の内部に配置され、該下部鋼管3の内部を自在に移動できるように、前記下部鋼管3の内径以下の直径を有しており、前記鋼管杭1の使用時に、前記下部鋼管3の内部に装入された前記充填材9の上部とストッパー8の間に配置されることになる。
【0017】
前記ストッパー8は、前述のように、前記下部鋼管3の内壁の所定の同一平面上に固定されている突起物である。又、このストッパー8は、前記上方開口部10からハンマー装置の所定のモンケンを挿入落下させ、該モンケンの先端部で前記円盤7に対して下方へ衝撃打を与え、前記モンケンの先端部が前記鋼管杭1の先端部から突出することなく、所定位置まで前記円盤7が移動できるように、前記モンケンの挿入落下を係止させる位置に固定されている。また、前記ストッパー8は、前記モンケンの挿入落下の衝撃打にも耐えることができるように、前記下部鋼管3の内壁と強固に連結している。
【0018】
以上のように構成される前記鋼管杭1の先端内部、即ち前記下部鋼管3の先端内部に、図3に示すように、前記下部鋼管3の先端部から前記円盤7と前記充填材9とをこの順序で装入し、前記閉塞盤5によって、前記下部鋼管3の先端部に仮固定する。このとき、前記充填材9は、主に粉体材料を用いることが多いために、前記下部鋼管3の先端内部に装入しづらいので、予め前記充填材9を充填袋体11に封入し、該充填袋体11を前記下部鋼管3の先端内部に装入する方が好適である。尚、この場合は、前記充填袋体11の上部に前記円盤7が位置するように、該円盤7と前記充填袋体11とをこの順序で前記下部鋼管3の先端内部に装入する。また、充填袋体11は、通水性の良い袋とすれば、地下水がこの袋の内部に容易に浸入して充填材9と混じわることから、例えば不織布の袋が好適である。
【0019】
前記充填材9は、最も好ましくは砂と硬化剤と止水剤と硬化促進剤等を混入したものであるが、これに限定されることはなく、少なくとも硬化剤が混入されたものであれば良い。ただし、ここで述べた硬化剤とはそれ自身が硬く固まる特性を持つ物質の総称であり、例えばセメントや空練りモルタル等が挙げられる。一方、前記止水剤は、前記鋼管杭1の内部への水浸入防止のためのものであり、例えば、アクリルアミド又はアクリル酸塩のアクリル系や発泡ウレタン系の重合性物質等の止水剤を用いると好適である。前記硬化促進剤は、前記充填材9の凝結、硬化を促進させるためのもので、最適な時間で迅速且つ確実に硬化させることができる。また、前記充填材9の成分比率は、例えば、砂、硬化剤、止水剤、硬化促進剤の順で、2:1:1:1で混入されるのが好ましい。また、前記充填材9は、鋼管杭1の大きさ、地盤の状態、建設する建築物の重量などを考慮して、先端根固めに必要な量を予め算出して使用される。
【0020】
次に、前記鋼管杭1を用いた鋼管杭先端根固め工法を図面に基づいて詳細に説明する。前記充填材9又は該充填材9を封入した前記充填袋体11を先端内部に装入した前記鋼管杭1は、図4に示すように、外部から加えられる回転力によって前記ウィング6のネジ作用が働き地盤の所定深度まで埋設された後、図5に示すように、ハンマー装置12を用いて、前記上方開口部10から、トップシープ13に滑動可能に支持されたワイヤー14に懸装された所定のモンケン15を挿入し該モンケン15を自由落下させる。該モンケン15は、図6に示すように、大径部16と小径部17とから構成された円柱体で、小径部17の高さTは、前記ストッパー8の上方と前記閉塞盤5の間の距離をUとすると、この距離Uから円盤7の厚さα及びモンケン15を自由落下させた際に前記円盤7が下部鋼管3の先端から突出しないように決められた所定厚Aを差し引いたU−α−Aよりも小さく(T<U−α−A)、その直径はストッパー8の内径よりも小さく形成されている。前記大径部16の直径は、前記上部鋼管2の内径よりも小さくストッパー8の内径よりも大きく形成されている。従って、図7に示すように、前記モンケン15の前記小径部17の先端が前記円盤7に激突して下方への圧力を生じさせ、このため前記充填袋体11も下方へと押圧され、一定以上の押圧力が前記充填袋体11に働くと、ついには、前記下部鋼管3の先端部に仮固定された前記閉塞盤5が外れて、下方に押し出される。また、この際の衝撃力によって、前記充填袋体11に封入されている前記充填材9が前記充填袋体11の外部へと流出する。
【0021】
前記モンケン15の自由落下は、上述したように、前記ストッパー8によって、前記大径部16が係止され、所定の位置で停止する。また、上述したように、T<U−α−Aであるので、停止した前記モンケン15は下部鋼管3の先端部から突出することはない。そして、このモンケン15の下方で下部鋼管3の下方には円盤7が位置している。
【0022】
前記充填袋体11から外部へと流出した前記充填材9は、前記下部鋼管3の先端部及びその近傍付近の地盤に流出するが、上述したように、前記ストッパー8の固定位置と前記モンケン15の構造(T<U−α−A)により、図7に示すように、前記充填材9の一部は、前記鋼管杭1の先端内部に残存する。即ち、前記モンケン15を前記鋼管杭1の内部で自由落下させることによって、前記鋼管杭1の先端部の地盤を固めるだけでなく、前記充填袋体11の内部に封入された前記充填材9を、所定厚Aだけ前記鋼管杭1の先端内部に残存しつつ、前記鋼管杭1の先端部及びその近傍付近の地盤に流出させる。この際、前記充填材9は、前記円盤7により均等に前記押圧力を受けているので、均一に前記下部鋼管3の先端内部と、該下部鋼管3の先端部及び先端部近傍付近の地盤に流出する。
【0023】
前記下部鋼管3の先端内部と、該下部鋼管3の先端部及び先端部近傍付近の地盤に流出した前記充填材9は、硬化促進剤によって迅速且つ確実に硬化し、その結果、前記鋼管杭1の内部への地下水の浸入を即座に防止することができるのみならず、前記鋼管杭1の先端部下方に該鋼管杭1の径より大きな充填材9の塊が形成されるので、地盤中への前記鋼管杭1の沈下をより効果的に阻止でき前記鋼管杭1の支持力を向上させることができる。さらに前記止水剤によって、前記鋼管杭1の内部への地下水の浸入が確実に防止される。
【0024】
また、前記モンケン15を前記鋼管杭1の内部から引き揚げた後、図8に示すように、前記上方開口部10から、少なくとも砕石とセメントミルクとが混合された所定量の混合材18を注入しても良く、この場合は、図9に示すように、この混合材18が硬化することによって、前記円盤7の上昇が防止されると共に、前記鋼管杭1の内部への水浸入がより一層確実に防止され、さらに、円盤7の土圧による上昇を阻止できるので前記鋼管杭1の支持力を一層向上させることができる。
【0025】
尚、本実施の形態は前記鋼管杭1の使用に限定されるものではなく、本実施の形態の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の鋼管杭を使用していても良い。
【0026】
次に、本発明の第2の実施形態に係る鋼管杭先端根固め工法を図面に基づいて説明する。図10及び11に示すように、この発明において用いられる鋼管杭19は、上部鋼管2と、該上部鋼管2の下端部に接合された下部鋼管3とを有しており、前記下部鋼管3は、先端部外周面に固定された掘削用のビット4と、先端部に固定された閉塞盤5と、先端部近傍の外周面に固定されたウィング6とから構成されている。
【0027】
前記閉塞盤5は、ハンマー装置のモンケンの挿入落下の衝撃力にも耐えることができるように、前記下部鋼管3の先端部と強固に固定されており、前記下部鋼管3の先端内部を封止している。また、前記閉塞盤5の材質や形状は、前記モンケンの自由落下の衝撃力によって破損しない範囲内で、種々選択することができる。その他の前記鋼管杭19の構成要素については、上述した前記鋼管杭1と同様であるから、その詳細は省略する。
【0028】
以上のように構成された前記鋼管杭19は、上述した前記鋼管杭1と同様に、外部から加えられる回転力によって前記ウィング6のネジ作用が働き地盤の所定深度まで埋設される。その後、図12に示すように、上方開口部10から、少なくとも砂、砂利、土又は砕石のいずれかが混入された所定量の混入材20を前記鋼管杭19の先端内部に落下装入した後、前記上方開口部10から前記モンケン15を挿入して、前記モンケン15を繰り返し自由落下させることによって閉塞盤5の下方の地盤を打設する。尚、この時使用するモンケン15は前述のものと異なり同一径の円柱体でよい。
【0029】
このとき、図13に示すように、モンケン15の先端部による前記混入材20の下方への押圧圧縮に伴って、前記閉塞盤5も下方へと押圧され、一定以上の押圧力が前記閉塞盤5に働くと、ついには、前記鋼管杭19の全体が下方へと沈み、前記鋼管杭19の先端部及びその近傍付近の地盤を密に固め、建物等の基礎の下方に位置する鋼管杭19の沈下を有効に防止する。この時において、前記混入材20の存在により、モンケン15の自由落下に伴う衝撃音が緩和され、近隣に騒音による迷惑を与えることがない。
【0030】
尚、本実施の形態は前記鋼管杭19の使用に限定されるものではなく、本実施の形態の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の鋼管杭を使用していても良い。
【0031】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る鋼管杭先端根固め工法によれば、閉塞盤が鋼管杭の先端部と着脱可能に仮固定され、ストッパーが前記鋼管杭内面の所定の同一平面上に形成収納されているので、ハンマー装置の、直径が鋼管杭の内径よりも小さく且つストッパーの内径よりも大きい大径部と、直径がストッパーの内径よりも小さく且つ高さが前記ストッパーの前記閉塞盤からの高さよりも小さい小径部である先端部とから構成された所定のモンケンの挿入落下によって、前記モンケンが前記鋼管杭の先端部より突出することなく、前記鋼管杭の先端内部に少なくとも硬化剤が混入された充填材の一部が残存して迅速且つ確実に固めて塞いでいるとともに、残りの充填材が前記鋼管杭の先端部及びその近傍付近の地盤に流出して迅速且つ確実に固めて塞いでいることにより、前記鋼管杭の内部への地下水の浸入を防止することができるのみならず、前記鋼管杭の先端部下方に鋼管杭の径より大きな充填材の硬化した塊が形成されるので、地盤中への鋼管杭の沈下をより効果的に阻止でき、前記鋼管杭の支持力を向上させることができる。加えて、円盤が前記充填材の上部に配置しているので、前記モンケンの押圧力を均等に前記充填材に伝導することによって、均一に前記充填材を前記鋼管杭の先端内部と、該鋼管杭の先端部及びその近傍付近の地盤に流出されることができる。
【0033】
本発明の請求項2に係る鋼管杭先端根固め工法によれば、上述した本発明の請求項1に係る鋼管杭先端根固め工法の効果に加えて、上方開口部から少なくとも砕石とセメントミルクとが混合された所定量の混合材を注入硬化させるので、円盤の上昇が防止されることにより、さらに鋼管杭内部への地下水の浸入が防止され、前記鋼管杭の支持力をさらに向上させることができる。
【0034】
本発明の請求項3に係る鋼管杭先端根固め工法によれば、上述した本発明の請求項1又は2に係る鋼管杭先端根固め工法の効果に加えて、止水剤を充填材に混入させるので、鋼管杭内部への地下水の浸入をより確実に且つ効果的に阻止し得る。
【0035】
本発明の請求項4に係る鋼管杭先端根固め工法によれば、上述した本発明の請求項1乃至3に係る鋼管杭先端根固め工法の効果に加えて、充填材を通水性の充填袋体に封入するので、前記充填剤を現場で定量する手間が省けるのみならず、全体の作業能率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る鋼管杭の説明図。
【図2】図1の縦断面図。
【図3】充填材を充填袋体に封入した後に鋼管杭の先端内部に装入するときの説明図。
【図4】鋼管杭を地盤の所定深度まで埋設するときの動作説明図。
【図5】鋼管杭の打設概要図。
【図6】モンケンの説明図。
【図7】鋼管杭の先端部の打設時における鋼管杭先端部の説明図。
【図8】本発明の他の実施形態の説明図。
【図9】図8の仕上がり説明図。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る鋼管杭の説明図。
【図11】図10の縦断面図。
【図12】充填材を鋼管杭の先端部に装入するときの説明図。
【図13】鋼管杭の先端部の打設時における鋼管杭先端部の説明図。
【符号の説明】
1 鋼管杭
2 上部鋼管
3 下部鋼管
5 閉塞盤
7 円盤
8 ストッパー
9 充填材
10 上方開口部
11 充填袋体
12 ハンマー装置
15 モンケン
16 大径部
17 小径部
18 混合材
19 鋼管杭
20 混入材
Claims (4)
- 中空の鋼管杭を用いて建設予定地の地盤を固める鋼管杭打設工法において、
前記鋼管杭の内壁の所定の同一平面上に複数のストッパーを形成収納し、次に、前記鋼管杭の内径よりも小さい直径の円盤と少なくとも硬化剤が混入された充填材とをこの順序で前記鋼管杭の先端部に装入し、その後、閉塞盤を前記鋼管杭の先端部と着脱可能に仮固定した後に、前記鋼管杭を所定深度まで埋設し、
その後、直径が前記鋼管杭の内径よりも小さく且つ前記ストッパーの内径よりも大きい大径部と、直径が前記ストッパーの内径よりも小さく且つ高さが前記ストッパーと前記閉塞盤との間の距離よりも小さい小径部とから構成されたモンケンを挿入落下させて、
その衝撃により、前記充填材の一部を前記鋼管杭の先端部の内部に残存させたまま残りを前記鋼管杭の先端部近傍の地盤に流出させて硬化させることを特徴とする鋼管杭先端根固め工法。 - 中空の鋼管杭を用いて建設予定地の地盤を固める鋼管杭打設工法において、
前記鋼管杭の内壁の所定の同一平面上に複数のストッパーを形成収納し、次に、前記鋼管杭の内径よりも小さい直径の円盤と、少なくとも硬化剤が混入された充填材とをこの順序で前記鋼管杭の先端部に装入し、その後、閉塞盤を前記鋼管杭の先端部と着脱可能に仮固定した後に、前記鋼管杭を所定深度まで埋設し、
その後、直径が前記鋼管杭の内径よりも小さく且つ前記ストッパーの内径よりも大きい大径部と、直径が前記ストッパーの内径よりも小さく且つ高さが前記ストッパーと前記閉塞盤との間の距離よりも小さい小径部とから構成されたモンケンを挿入落下させて、
その衝撃により、前記充填材の一部を前記鋼管杭の先端部の内部に残存させたまま残りを前記鋼管杭の先端部近傍の地盤に流出させて硬化させ、次いで前記モンケンを上方へ引き上げた後に、少なくとも砕石とセメントミルクとが混合された所定量の混合材を前記鋼管杭の上方開口部から注入させて前記充填材及び前記混合材を硬化させることを特徴とする鋼管杭先端根固め工法。 - 前記充填材に止水剤を混入させることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼管杭先端根固め工法。
- 前記充填材を通水性の充填袋体に封入することを特徴とする請求項1乃至3記載の鋼管杭先端根固め工法。
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