JPH0628780B2 - 連続鋳造機のノズル及び同ノズル用耐火物 - Google Patents

連続鋳造機のノズル及び同ノズル用耐火物

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JPH0628780B2
JPH0628780B2 JP1090241A JP9024189A JPH0628780B2 JP H0628780 B2 JPH0628780 B2 JP H0628780B2 JP 1090241 A JP1090241 A JP 1090241A JP 9024189 A JP9024189 A JP 9024189A JP H0628780 B2 JPH0628780 B2 JP H0628780B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、連続鋳造機の各種ノズル及び同ノズル用耐火
物に関するものである。
[従来の技術] 連続鋳造機のノズルとしては、取鍋とタンディッシュ
間、タンディッシュとモールド間で流量制御を行うスラ
イディングノズルまたはスライディングプレート、ロン
グノズル、浸漬ノズル等があげられる。
これらのノズルは、安定した溶湯の注出・注入、鋳造が
行なえること、良好な品質が得られることを目的とし
て、耐スポーリング性、耐食性、気密性が要求される。
このため材質として、酸化物−非酸化物(カーボンを含
む)の複合体が広く使用されている。
例えばスライディングノズルまたはスライディングプレ
ートには、アルミナカーボン質、ロングノズルまたは浸
漬ノズルには、アルミナ−黒鉛質や、ジルコニア−黒鉛
質が使用されている。これは、溶鋼に対する耐食性に優
れたアルミナやスラグに対する耐食性に優れたカーボン
(黒鉛)、熱伝導率が高く耐スポーリング性に優れたカ
ーボン(黒鉛)を組合せ配合したものである。
更に、こうしたノズルは、溶鋼流や、操業時の機械的制
動により発生する大きな機械的荷重や衝撃に耐える必要
で高い機械的強度が必要である。
従来の技術において、こうした機械的強度を向上するた
めの手段としては、結合剤として使用する樹脂を多量に
添加する方法、粒度の細かい超微粉骨材を添加し組織を
緻密にする方法、アルミニウム、シリコンなどの金属を
添加し耐火物の焼成過程において金属起因の結合を発揮
させる方法、耐火物の成形圧力を高くし、組織を緻密化
する方法等が開発されてきた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このような方法により該ノズルの強度を向上さ
せた場合、材質の弾性率は、強度の向上と同じ程度或い
はそれ以上に向上してしまう。弾性率の向上は耐スポー
リングの低下を意味する。連続鋳造機のノズルとして
は、強度、耐スポーリング性、耐食性のバランスが最も
重要であり、強度を高くしたいが為に、耐スポーリング
性を犠牲にすることは、実際の使用上好ましくない。
例えば、最近注目されている溶鋼などの溶融金属から最
終断面形状に近い数mm〜数十mm厚みの金属薄帯を直接的
に製造するツィンベルト方式の連続鋳造機のスリット状
浸漬ノズルについて説明する。
ツィンベルト方式の連続鋳造機では、一対のベルトと短
辺で形成した広幅、薄厚の鋳造領域で形状の良好な凝固
シェルを生成・生長させるためには、溶融金属を前記鋳
造領域に均一に供給することが必要である。
そこで、これに適した浸漬ノズルとして数mm間隔で数百
mm幅の所謂スリット状の浸漬ノズルが用いられている。
第1図と第2図にスリット状の浸漬ノズル(以下単にス
リットノズルと称する)を、該鋳造領域の溶融金属に先
端部を浸漬している状態を示す。
即ち、このスリットノズルSは、長矩形横断面を有する
筒体16を有し、底部が開放されて注出口17となって
いる。また筒体16の上部は、溶湯流入用開口21を穿
設した頭板19が取り付けられている。この溶湯流入用
開口21を介して筒体16内に流入した溶融金属は、筒
体16内の長矩形横断面に広がり注出口17から均一な
流れとなって該鋳造領域に流出する。図中3a,3bは
ベルト、4は短片鋳型、6は溶融金属、7は鋳造領域、
20は湯面を示す。
従って、上記スリットノズルは、溶融金属と接触して高
温となって特に鋳造開始時に空のスリットノズル内に溶
融金属が流入するため、ノズル内壁温度が急激に上昇す
る。そのためにスリットノズルは、耐熱性とともに耐熱
衝撃性が要求される。
又、スリットノズル内は負圧になることがある。すなわ
ち、通常タンディッシュ内に設けたストッパまたはタン
ディッシュと注入ノズルとの間に設けたスライディング
ノズルにより、スリットノズル内の溶融金属の流量調整
を行っている。鋳造中に何らかの異常が生じた場合、ス
リットノズルへの溶融金属の供給を急に停止すると、ス
リットノズル内は空となって負圧になる。
スリットノズルの壁厚は通常数〜十数mmと薄く、曲げ強
度は比較的に低い。したがって、スリットノズルの幅広
の主壁が外圧により圧壊し、溶融金属が流出する虞れが
あった。溶融金属が流出すると、鋳造作業は緊急に停止
せねばならず、また周辺の機器を破損する。さらには、
冷却水などと接触して水蒸気爆発を起こし、非常に危険
でもある。
なお、強度を上げるために、スリットノズルの壁厚を厚
くすることが考えられる。しかし、スリットノズルの幅
は狭い鋳型内に挿入されるために、鋳型内面(ベルト
面)とスリットノズル外面との間の間隔が狭く、壁厚を
十分に厚くすることはできない。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するための本発明の特徴とする手段は、
メソフェーズカーボン粉末を1〜30%含有し、残部が
骨材としてアルミナ系原料及び又はジルコニア系原料
を、微粒として炭化珪素と黒鉛粉末を含有することを特
徴とする連続鋳造機のノズル及び、前記メソフェーズカ
ーボン粉末を3〜15%含有し、残部が骨材としてアル
ミナ系原料及び又はジルコニア系原料を、微粒として炭
化珪素と黒鉛粉末を含有することを特徴とするツインベ
ルト方式等の連続鋳造機用のスリット状浸漬ノズル、更
にピッチを300〜500℃で熱処理して得たメソフェーズ粒
径50μm以下、メソフェーズ含有量50%以上、揮発
分含有量30%以下のメソフェーズカーボンを1〜30
%残部が骨材としてアルミナ系原料及び又はジルコニア
系原料を、微粒として炭化珪素と黒鉛粉末を含有するこ
とを特徴とする連続鋳造機のノズル用耐火物にある。
而して、本発明におけるメソフェーズカーボン粉末の構
成は、ピッチ300〜500℃で熱処理して得たものでメソフ
ェーズと揮発分を主成分とし場合によっては残留ピッチ
を含有する。
[作用] 本発明者らは、前述の問題点の解決を図って、各種のカ
ーボン材料を検討した結果、ある種のメソフェーズカー
ボンが有効であることを見いだした。
カーボン材料を大きく分類するとコークスのような易黒
鉛化炭素と、樹脂の炭化物(チャー)のような難黒鉛化
炭素に分けられる。この二つはその弾性的特徴からそれ
ぞれ、ソフトカーボン、ハードカーボンと呼ばれる。
本発明者らはコークス生成時に経由する軟化溶融状態で
見られる、炭素質メソフェーズに注目した。石油系、ま
たは石炭系のピッチを加熱するとフリーカーボンや炭化
水素類がある配列性をもって集合し、光学的異方性をも
った液晶を生成する。これはマイクロメソフェーズと呼
ばれる数ミクロンから数10ミクロンの大きさの球体で
ある。これをさらに加熱すると微小な小球が合体し、バ
ルクメソフェーズと呼ばれる塊を形成する。さらにバル
クメソフェーズは炭化によりコークスとなるわけである
が、本発明者らはマイクロメソフェーズがバルクメソフ
ェーズに合体する過程で強い結合作用を発現することに
注目し、これを耐火物の強度付与剤として使用する試み
を行った。
その結果マイクロメソフェーズは強度向上に効果がある
と同時に、弾性率の向上を抑制することにより、耐スポ
ーリング性の低下を防止することが可能であることを知
見した。
以下に発明の内容を詳細に述べる。
まず、マイクロメソフェーズであるが、加熱により合体
しバルクメソフェーズになる前の段階のものを使用する
必要がある。このために熱処理温度は300〜500℃である
ことが必要であり、メソフェーズの合体が進行して球体
サイズが大きくなる前の段階を規定するために球体サイ
ズは50ミクロン以下とした。熱処理が過度になると、
メソフェーズの合体が進行し、バルクメソフェーズがす
でに生成してしまい、耐火物に使用する段階においてバ
ルクメソフェーズ生成過程の結合作用が十分に発揮され
ない。
ここでメソフェーズの生成が不十分でメソフェーズ含有
量が少ないと、ピッチに起因する揮発分が増加し、耐火
物を焼成する際に気孔を形成し、組織を脆弱化してしま
うため、メソフェーズ含有量は50%以上、揮発分は3
0%以下であるメソフェーズカーボンを使用することが
望ましい。
ここで言うところのメソフェーズカーボンは熱間では光
学的異方性を持つ液晶であるが、室温に冷却すると固体
であり、メソフェーズ球体が凝集した粒子として利用す
ることができる。凝集粒子サイズは数ミクロンから数千
ミクロンまで任意に選択できる。
本発明者らは各種の連続鋳造用耐火物にメソフェーズカ
ーボンを適用したが、その効果は 耐火物焼成時の加熱によりメソフェーズ球体の合体作
用、軟化溶融による、空隙充填作用により強い結合効果
を発現し、強固なカーボン結合を形成する。少量の添加
でも強度向上効果が見られる。
ソフトカーボンによる結合形態のため、従来の方法と
比較すると、弾性率の上昇が少ない。このため、耐スポ
ーリング性の向上に効果的である。
少量でも効果があるが、過剰に使用するとカーボン本
来の耐摩耗性の低さ、溶鋼への溶解などの問題があり、
使用量1〜30%好ましくは3〜15%の範囲が適当で
ある。
次に、前記メソフェーズカーボン粉末の各限定理由につ
いて第5図〜第10図に示すデータと共に詳述する。
メソフェーズカーボン粉末を1〜30%含有させる理
由 鱗状黒鉛粉末35%、アルミナ粒58%、炭化珪素微粒
5%、シリコン微粒2%からなる配合物をフェノール樹
脂で混練し、成形、焼成した浸漬ノズル用材質におい
て、鱗状黒鉛粉末の一部をメソフェーズカーボンに置き
替えた場合の熱間曲げ強さを第5図に、溶損指数を第6
図に示す。第5図より、メソフェーズカーボンはわずか
1%の添加でも強度向上効果があり、30%以上の添加
でも高い強度を示す。しかし第6図にあるように10%
以上の添加により、溶損が大きくなっている。特に30
以上の添加では溶損は著しく大きい。従って含有量は1
〜30%にした。
第4図において溶損指数は、電解鉄2.5Kg+スラグ(CaO/
SiO2=2)62.5gの1600℃の溶鋼に20分間浸漬した時の
スラグ−メタル界面の減寸率をメソフェーズカーボン0
%の試料を100として指数化した。数字が大きい程溶損
が大きい。
スリットノズルの場合、メソフェーズカーボン粉末を
3〜15%含有させる理由 先に述べたように、スリットノズルはその肉厚が数mm〜
10数mmと薄いため、高強度が必要であり、しかも溶損
は極力少なくする必要がある。第5図においてメソフェ
ーズカーボンの添加量が1%でも強度の向上は見られる
がわずかであり、スリットノズルに適用するために3%
以上の添加が好ましい。また第6図にあるようにメソフ
ェーズカーボンの添加により溶損は大きくなる傾向を示
す。溶損量はメソフェーズカーボン10%添加で2%増
加、15%添加で5%増加、20%以上添加すると約1
0%増加、30%以上添加すると20%以上の増加とな
ると、肉厚の厚い通常の鋳造用ノズルであれば30%添
加までは問題のない範囲であるがスリットノズルの場合
は15%以下の添加が好ましい。以上の理由によりスリ
ットノズルの場合、メソフェーズカーボンの含有量は3
〜15%とした。
ピッチを300〜500℃で処理する理由 鱗状黒鉛粉末25%、アルミナ粒58%、炭化珪素微粒
5%、シリコン微粒2%からなる配合物に原料ピッチの
熱処理温度が異なるメソフェーズカーボンを10%添加
した浸漬ノズル用材質の熱間強度を第7図に示す。熱処
理温度が300℃未満ではメソフェーズの生成が十分でな
いため強度が低い。また熱処理温度が500℃以上ではメ
ソフェーズの合体が進み、バルクメソフェーズが生成し
てしまい強度が低い。原料ピッチの熱処理温度は300〜5
00℃が好ましい。
メソフェーズ粒系50μm以下にする理由 鱗状黒鉛粉末25%、アルミナ粒58%、炭化珪素微粒
5%、シリコン微粒2%からなる配合物にメソフェーズ
粒径の異なるメソフェーズカーボンを10%添加した浸
漬ノズル用材質の熱間強度を第8図に示す。メソフェー
ズの合体が進み、メソフェーズ粒径が50μmを越える
とメソフェーズ合体過程での強度発現が少なくなり強度
が得られない。従ってメソフェーズ粒径は50μm以下
が好ましい。
メソフェーズ含有量を50%以上にする理由 鱗状黒鉛粉末25%、アルミナ粒58%、炭化珪素微粒
5%、シリコン微粒2%からなる配合物にメソフェーズ
含有量の異なるメソフェーズカーボンを10%添加した
浸漬ノズル用材質の熱間強度、見かけ気孔率を第9図に
示す。メソフェーズ含有量が50%未満の場合は、見掛
け気孔率が高くなり、強度発現も十分でない。メソフェ
ーズ含有量は50%以上が好ましい。
揮発分含有量を30%以下にする理由 鱗状黒鉛粉末25%、アルミナ粒58%、炭化珪素微粒
5%、シリコン微粒2%からなる配合物に揮発分含有量
の異なるメソフェーズカーボンを10%添加した浸漬ノ
ズル用材質の熱間強度、見掛け気孔率を第10図に示
す。揮発分の含有量が30%を越える場合は、見掛け気
孔率が高くなり、強度発現も十分でない。揮発分含有量
は30%以下が好ましい。
残部が骨材をアルミナ系原料及び又はジルコニア系原
料、微粒を炭化珪素と黒鉛粉末にした理由 連続鋳造用ノズル耐火物の具備特性として、高強度、溶
鋼に対する耐食性、耐摩耗性、スラグに対する耐食性、
温度変化に対する耐スポーリング性、耐酸化性が挙げら
れる。これに対応するため骨材としては強度が高く、耐
食性に優れたアルミナやジルコニアが使用される。また
黒鉛は熱膨張が低く、熱伝導率が高いため耐スポーリン
グ性に優れ、スラグに対する耐食性も高い。炭化珪素は
黒鉛やボンドカーボンの酸化を抑制する効果を持ってい
る。
[実施例] 実施例−1 広幅薄鋼スラブを製造するベルト方式連続鋳造機のベル
ト鋳型内溶鋼中に浸漬するスリットノズルを使用した場
合を実施例として説明する。
第3図は上記スリットノズルの詳細図である。図面に示
すように、スリットノズルの頂板19に溶鋼の流入用開
口21が設けられており、該流入用開口は、スライディ
ングノズルに貫通している。スリットノズルの胴部16
は、広幅の主壁22と狭幅の側壁23とから薄い箱型に
形成されている。この実施例の注入ノズルは、表1に示
す耐火原料の配合物に、バインダーとして、フェノール
樹脂を用いて製造した。また、スリットノズルのスリッ
トの寸法は、幅450mm、長さ1050mm、厚み30mm、壁厚
10mmである。
上記スリットノズルを用いて鋼スラグを鋳造し、スリッ
トノズルに割れ及び亀裂の発生状況を調べた。尚、注入
した溶鋼量は20Ton、注入速度4Ton/min、注入時間
約5分とした。
第4図に注油後ノズル表面に発生していた亀裂長さを調
べた結果を示す。比較例1は従来の手法によるアルミナ
−黒鉛質浸漬ノズルである。比較例2は金属シリコンを
多量に使用して強度向上を図ったものである。強度は、
向上しているが、それ以上に、弾性率が向上し、耐スポ
ーリング性が著しく低下することがわかる。実施例1〜
5(本発明)は、天然のりん状黒鉛をメソフェーズカー
ボンに置き換えて使用している。本発明においては、強
度向上があるにもかかわらず、弾性率がわずかな上昇に
とどまり、耐スポーリング性は向上している。即ち、亀
裂の発生は殆んど認められない。また、比較例3はメソ
フェーズカーボンを本発明の範囲以上に使用した場合で
あるが、第5図に示すように亀裂の発生は本発明範囲の
材質と同等であるが、耐食性の低下を招き、試験後のノ
ズル断面を見ると約2.0mmの溶損が認められた。ベルト
式連続鋳造機に使用される浸漬ノズルのように形状が限
定され、肉厚が10mm〜15mm程度の場合、耐食性が低
下することは実用上好ましくない。
実施例−2 アルミナ−カーボン質スライディングノズルプレートに
関する実施例 表2に示す耐火物原料の配合物に、バインダーとしてフ
ェノール樹脂を用いて成形用配合物を調整した。それ
を、成形→焼成→ピッチ含浸→焼成工程を経て、目的と
するスライディングノズルプレートを得た。これを実施
例の成品とし、その特性を表2の下欄に比較例と対比し
て示した。
更に、各スライディングノズルプレートを実際の操業に
適用した場合の寿命について調べた。その結果も表1の
下欄に示した。各テスト共20セット使用して各使用先
での使用限界基準までのチャージ回数を測定し、それを
寿命とした。
表2から明らかなように、本発明実施例によるスライデ
ィングノズル用プレートの場合は、比較例に比べて熱間
強度・耐スポーリング性が大巾に向上し、また実炉テス
トにおいてもライフアップが確認された。
実施例−3 アルミナ−カーボン質浸漬ノズルに関する実施例 表3に示す耐火原料の配合物に、バインダーとしてフェ
ノール樹脂を用いて成形用配合物を調整した。それをア
イソスタチックプレス→乾燥→焼成工程を経て、浸漬ノ
ズルを得た。その特性を比較例とともに示す。
比較例1は従来の手法によるアルミナ・カーボン質浸漬
ノズルである。比較例2は金属シリコンを多量に使用し
て強度向上を計ったものである。強度は向上している
が、それ以上に弾性率が向上し、耐スポーリング性が著
しく低下する。実施例は本発明の範囲のメソフェーズカ
ーボンを使用している。実施例では強度向上があるにも
かかわらず、弾性率はわずかな上昇にとどまり、耐スポ
ーリング性は向上している。比較例3はメソフェーズカ
ーボンを本発明範囲以上に使用した場合であるが、耐食
性の低下が著しい。
浸漬ノズルのように耐スポーリング性が重視される耐火
物にとって、耐スポーリング性を犠牲にすることなく、
強度を向上させることは実用上非常に有効である。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明は、高強度で耐スポーリ
ング性、耐食性のバランスのとれた連続鋳造用ノズル及
び同ノズル用耐火物であり、例えばツインベルト方式連
続鋳造機のスリットノズルに適用してもノズル内が負
圧、正圧等の内圧が負荷された時、耐火物の圧壊、亀裂
の発生するのを防ぎ、注入ノズルの破損によつて湯洩れ
が生じることはなく、安全に溶湯注入・注出・鋳込み等
の操業を行うことができる顕著な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はスリットノズルとツインベルト間の湯溜り部に
浸漬した状態の説明図、第2図は第1図のA−A断面
図、第3図は本発明実施例に用いた浸漬ノズルの詳細斜
視図、第4図はノズルの亀裂発生状況を示すグラフ、第
5図はメソフェーズカーボン添加量と熱間曲げ強さとの
関係を示すグラフ、第6図はメソフェーズ添加量と溶損
指数との関係を示すグラフ、第7図はピッチの熱処理温
度と熱間曲げ強さとの関係を示すグラフ、第8図はメソ
フェーズ粒径と熱間曲げ強さとの関係を示すグラフ、第
9図はメソフェーズ含有量と熱間曲げ強度及び見掛気孔
率の関係を示すグラフ、第10図は、揮発分含有量と熱
間曲げ強度及び見掛気孔率の関係を示すグラフである。 3a,3b……ベルト、4……短辺鋳型 6……溶融金属、7……鋳造領域 16……ノズル筒体、17……注出孔 19……頂板、20……湯面 21……溶湯の流入用開口、22……ノズル主壁 23……ノズル胴部側壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯山 英俊 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式會社大分製鐵所内 (72)発明者 鹿野 弘 福岡県北九州市八幡西区日吉台3―24―6 (72)発明者 原田 力 福岡県北九州市八幡西区西鳴水2―13―15 (72)発明者 飯塚 祥治 福岡県北九州市八幡西区青山1―2―39 (72)発明者 駿河 俊博 福岡県北九州市八幡西区舟町2―2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メソフェーズカーボン粉末を1〜30%含
    有し、残部が骨材としてアルミナ系原料及び又はジルコ
    ニア系原料を、微粒として炭化珪素と黒鉛粉末を含有す
    ることを特徴とする連続鋳造機のノズル
  2. 【請求項2】メソフェーズカーボン粉末を3〜15%残
    部が骨材としてアルミナ系原料及び又はジルコニア系原
    料を、微粒として炭化珪素と黒鉛粉末を含有することを
    特徴とするツインベルト方式の連続鋳造機用のスリット
    状浸漬ノズル
  3. 【請求項3】ピッチを300〜500℃で熱処理して得たメソ
    フェーズ粒径50μm以下、メソフェーズ含有量50%
    以上、揮発分含有量30%以下のメソフェーズカーボン
    を1〜30%残部が骨材としてアルミナ系原料及び又は
    ジルコニア系原料を、微粒として炭化珪素と黒鉛粉末を
    含有することを特徴とする連続鋳造機のノズル用耐火物
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