JPH0628774U - 陽電子ビーム電流値モニタ - Google Patents

陽電子ビーム電流値モニタ

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JPH0628774U
JPH0628774U JP6266692U JP6266692U JPH0628774U JP H0628774 U JPH0628774 U JP H0628774U JP 6266692 U JP6266692 U JP 6266692U JP 6266692 U JP6266692 U JP 6266692U JP H0628774 U JPH0628774 U JP H0628774U
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JP
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positron beam
positron
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Application number
JP6266692U
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English (en)
Inventor
孝文 小川
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便に低速の陽電子ビームの微小なビーム電
流値を測定できる陽電子ビーム電流値モニタを提供する
ことにある。 【構成】 分析試料11に入射する陽電子ビームe+
電流値を測定する陽電子ビーム電流値モニタ8におい
て、陽電子ビームe+ を遮る位置に移動可能な金属片9
と、一方の端子が金属片9に接続されていると共に他方
の端子が接地され、陽電子ビームe+ が金属片9に入射
する際に金属片9内の電子e- と対消滅して発生する電
流の値を測定する電流計10とを備えたことを特徴とし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、陽電子ビームの電流値を測定する陽電子ビーム電流値モニタに関す る。
【0002】
【従来の技術】
陽電子は、物質に入射すると周囲の電子と非弾性衝突してエネルギーを失い、 10-12 秒程度の短時間で熱エネルギー(kT)程度まで減速される。熱化され た陽電子は、10-10 〜10-7秒の寿命で電子と対消滅して約511keVのγ 線を放出する。このときエネルギーと運動量とが保存されるので、放出されたγ 線を詳細に観測すれば、陽電子が消滅した位置の電子の状態や物質の格子欠陥等 を知ることができる。
【0003】 このような陽電子を発生させる装置として放射性同位元素を用いた低速陽電子 発生装置がある。この装置は放射性同位元素から放出する高速の陽電子を、減速 材を用いて低速の陽電子ビームとした後、必要な速度に加速し、所定の方向に偏 向して試料に入射させるものである。
【0004】 ところで、この種の低速陽電子発生装置で発生した陽電子ビームが、分析試料 に入射するときのビーム電流の測定にはセラトロンなどの2次電子増倍管が用い られている。これは、陽電子ビームによって発生する2次電子を順次増倍して信 号として取り出すものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、セラトロンなどの2次電子増倍管では、高電圧電源が必要で、 信号処理系もやや複雑になり、1μA程度以下の微小電流ではリニアリティーが 悪い。
【0006】 そこで、本考案の目的は、上記課題を解決し、簡便に低速の陽電子ビームの微 小なビーム電流値を測定できる陽電子ビーム電流値モニタを提供することにある 。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案は、分析試料に入射する陽電子ビームの電流 値を測定する陽電子ビーム電流値モニタにおいて、陽電子ビームを遮る位置に移 動可能な金属片と、一方の端子が金属片に接続されていると共に他方の端子が接 地され、陽電子ビームが金属片に入射する際に金属片内の電子と対消滅して発生 する電流の値を測定する電流計とを備えたものである。
【0008】
【作用】
上記構成によれば、陽電子ビームのビーム電流値を測定するときには、金属片 を陽電子ビームを遮る位置に移動させることにより、分析試料に入射すべく陽電 子ビームが、この金属片に入射して金属片内の電子と対消滅して電流が発生する 。この電流は電流計に流れるので分析試料に入射する陽電子ビームのビーム電流 を正確に測定及び制御することができる。
【0009】 また、分析試料を分析するときには、金属片を陽電子ビームを遮らない位置に 移動させることにより、ビーム電流が正確に測定された陽電子ビームを分析試料 に入射させることができる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
【0011】 図2は本考案の陽電子ビーム電流値モニタを用いた表面分析装置の一実施例の 説明図である。
【0012】 同図において、表面分析装置1は、真空容器2と、真空容器2内で低速(低エ ネルギー)の陽電子ビームe+ を発生する線源部3と、線源部3に接続され電磁 的にエネルギー弁別を行い低速の陽電子e+ だけを試料部4まで運ぶための45 °曲線部5と、45°曲線部5に接続され低速の陽電子e+ を必要な速度まで静 電的に加速する直線部6と、直線部6に接続され分析試料を収納する試料部4と 、試料部4に接続され分析試料から放射されるγ線を検出する検出部7とで構成 されている。尚、後述する陽電子ビーム電流値モニタ8は例えば試料部4に設け られている。
【0013】 線源部3は、例えば22Na等のRI(放射性同位元素)を用いて高速の陽電子 e+ を発生し、タングステン等の金属からなるリボン状の減速材に入射させて低 速の陽電子e+ を発生するようになっている。尚、本実施例では線源部3にRI を用いて陽電子e+ を発生させているが、これに限定するものではなく、例えば 電子リニアックで高速の電子e- を発生してターゲットに入射させて高速の陽電 子e+ を発生させた後、減速材を用いて低速の陽電子e+ を発生させてもよい。
【0014】 45°曲線部5は、例えばソレノイドコイル5aを用いて磁界を発生して陽電 子e+ を偏向することにより、線源部3で減速しきれずにわずかに残った高速の 陽電子e+ と低速の陽電子e+ とを弁別して低速の陽電子e+ とするようになっ ている。
【0015】 ここで、図1は本考案の陽電子ビーム電流値モニタの一実施例の概念図である 。
【0016】 陽電子ビーム電流値モニタ8は、試料部4内に設けられた金属片9と、試料部 4外に設けられ、一方の端子がこの金属片9に接続され、他方の端子が接地され た電流計10とで構成されている。
【0017】 試料部4内には分析試料11が配置されており、分析試料11の前方(図の左 側)には陽電子ビームe+ を遮る位置(図中実線で示す)と、陽電子ビームe + を通過させる位置(図中破線で示す)との間で移動可能な金属片9が配置され ている。尚、金属片9は導体であればよく、特に種類は限定はされない。金属片 9には電流計10の一方の端子が接続され、電流計10の他方の端子は接地され ている。電流計10は約10-14 A程度の微小電流が流れるが、この程度の電流 は市販の電流計で測定することが可能である。また、金属片9には例えば真空容 器2を貫通する絶縁性のロッド(図示せず)を接続して、外部からの操作者の操 作により上下(矢印a、b方向)に移動するようになっているが、これに限定さ れず、陽電子ビームe+ のビーム電流を測定するときには陽電子ビームe+ を遮 り、分析試料11を分析するときには陽電子ビームe+ が分析試料11に入射す るように形成されていればよい。
【0018】 次に実施例の作用を述べる。
【0019】 線源部3からの陽電子ビームe+ のビーム電流値を測定するときには、金属片 9を陽電子ビームe+ を遮るように破線で示す位置から実線で示す位置に(矢印 a方向)移動させると、分析試料11に入射すべく陽電子ビームe+ が、この金 属片9に入射し、金属片9内の電子e- と対消滅して電流が発生する。この電流 は電流計10を介してアース間に流れるので、電流値を電流計10で測定するこ とができ、その結果分析試料11に入射する陽電子ビームe+ のビーム電流を正 確に測定すると共に、ビーム電流を制御することができる。
【0020】 これに対して、分析試料11を分析するときには、金属片9を陽電子ビームe + を遮らないように実線で示す位置から破線で示す位置に(矢印b方向)移動さ せると、ビーム電流が正確に制御された(エネルギーの量が正確に制御された) 低速の陽電子ビームe+ が、分析試料11に入射し、分析試料11からγ線(破 線で示す)を発生する。このγ線を検出部7で検出することにより正確な分析を 行うことができる。
【0021】 このように本実施例においては、陽電子ビームe+ のビーム電流値を測定する ときには、金属片9を陽電子ビームe+ を遮る位置に移動させることにより、分 析試料11に入射すべく陽電子ビームe+ が、この金属片9に入射して金属片9 内の電子e- と対消滅して電流が発生する。この電流は電流計10に流れるので 分析試料11に入射する低速の陽電子ビームe+ の微小な電流値を正確に測定及 び制御することができる。
【0022】 また、分析試料11を分析するときには、金属片9を陽電子ビームe+ を遮ら ない位置に移動させることにより、ビーム電流が正確に測定された陽電子ビーム e+ を分析試料11に入射させることができる。
【0023】 尚、本実施例では金属片9を試料11の前面に配置したが、これに限定されず 真空容器2内で陽電子ビームe+ を遮るように移動可能に配置してあれば他の場 所に配置されていてもよい。
【0024】
【考案の効果】
以上要するに本考案によれば、分析試料に入射する陽電子ビームの電流値を測 定する陽電子ビーム電流値モニタにおいて、陽電子ビームを遮る位置に移動可能 な金属片と、一方の端子が金属片に接続されていると共に他方の端子が接地され 、陽電子ビームが金属片に入射する際に金属片内の電子と対消滅して発生する電 流の値を測定する電流計とを備えたので、簡単な構成で低速の陽電子ビームの微 小な電流値を測定できる陽電子ビーム電流値モニタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の陽電子ビーム電流値モニタの一実施例
の概念図である。
【図2】図1に示した陽電子ビーム電流値モニタを用い
た表面分析装置の一実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 表面分析装置 2 真空容器 3 線源部 4 試料部 5 45°曲線部 6 直線部 7 検出部 8 陽電子ビーム電流値モニタ 9 金属片 10 電流計 11 分析試料

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析試料に入射する陽電子ビームの電流
    値を測定する陽電子ビーム電流値モニタにおいて、陽電
    子ビームを遮る位置に移動可能な金属片と、一方の端子
    が該金属片に接続されていると共に他方の端子が接地さ
    れ、前記陽電子ビームが前記金属片に入射する際に該金
    属片内の電子と対消滅して発生する電流の値を測定する
    電流計とを備えたことを特徴とする陽電子ビーム電流値
    モニタ。
JP6266692U 1992-09-07 1992-09-07 陽電子ビーム電流値モニタ Pending JPH0628774U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003045367A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Central Res Inst Of Electric Power Ind ビームの評価方法および装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003045367A (ja) * 2001-08-02 2003-02-14 Central Res Inst Of Electric Power Ind ビームの評価方法および装置
JP4623879B2 (ja) * 2001-08-02 2011-02-02 財団法人電力中央研究所 ビームの評価方法および装置

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