JPH0628712B2 - 選択透過性膜 - Google Patents

選択透過性膜

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JPH0628712B2
JPH0628712B2 JP61088698A JP8869886A JPH0628712B2 JP H0628712 B2 JPH0628712 B2 JP H0628712B2 JP 61088698 A JP61088698 A JP 61088698A JP 8869886 A JP8869886 A JP 8869886A JP H0628712 B2 JPH0628712 B2 JP H0628712B2
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正也 東海
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は特定のコポリアミドからなる選択透過性膜に
して、特に海水やかん水を脱塩して淡水を得るのに好適
な選択透過性膜に関する。
(従来の技術) 共通溶媒に溶解した1種またはそれ以上の物質の溶液
を、この溶液の浸透圧より高い圧力で選択透過性膜に圧
送して溶液中の成分を選択的に分離することができる選
択透過法や、水を通過させるがその中に溶解している塩
類を通過させない逆浸透法は古くから知られており、こ
れらの方法には、選択透過性膜、逆浸透膜といわれる実
質的に同じ半透膜が使用されている(以下両者を併せて
選択透過膜と称する)。この選択透過膜は、重合体物質
からなり、支持体付きの極薄層の形状か、中空繊維の形
状のいずれかである緻密で均質な構造を有するもの、ま
たは一般に0.1〜0.2ミクロンもしくはそれ以下の厚みの
緻密な表面重合体層と、この薄い層に対する支持体とな
る多孔質下部構造とからなる「異方性ゲル」膜の不均質
構造を有するものがある。この不均質構造の膜の水流通
に対する高い浸透性と脱塩能とは、片面に付着している
上記の薄くて緻密な表面重合体層に依存するものであ
り、これら不均質構造の膜は非対称膜ともいわれてい
る。
従来、選択透過膜を形成する重合体として、酢酸セルロ
ースが工業的に利用されていたが、この酢酸セルロース
膜は、耐加水分解性、耐微生物性、膜寿命などの点に問
題があつた。これらの問題を解決するために、酢酸セル
ロースに代わる新しい膜材料として芳香族ポリアミドか
らなる選択透過膜(特公昭53−43540号公報参
照)が知られているが、この公知の選択透過膜は、水の
殺菌剤として使用される酸化性の塩素に対する耐久性、
すなわち耐塩素性に欠けるという問題がある。次にメタ
フエニレンジアミン、パラフエニレンジアミンなどの芳
香族ジアミン化合物を、トリメシン酸クロリドなどの芳
香族ポリ酸ハライドで架橋させて得られる逆浸透膜(特
開昭55−147106号公報参照)が提案されており、上記公
報には極めて良好な逆浸透性能を有するとともに、耐塩
素性を有すると開示されている。一方、ピペラジン系ジ
アミンと芳香族ジカルボン酸とを反応させて得られたポ
リアミドからなる耐塩素性の良好な逆浸透異方性膜(特
開昭49−109271号公報参照)が知られている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記特開昭55−147106号公報に開示された逆浸透膜は、
耐塩素性を有するものであるが、その耐塩素性は短期的
なものであつて、長期にわたつて使用できないものであ
ることが判明した。また上記ピペラジンを使用したポリ
アミドは、製膜に通常使用される N,N−ジメチルアセト
アミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒に
難溶性であつて、取扱いに危険を伴うギ酸、メタクレゾ
ールなどのプロトン性溶媒類に溶解するに過ぎない。そ
のため、このポリアミドを用いて選択透過膜を工業的に
製造することは困難であることが判明した。
本発明者らは、ピペラジン系ジアミンと、芳香族ジアミ
ノ化合物を使用したコポリアミドの製膜性、選択透過性
および耐塩素性について研究した結果、上記性能はコポ
リアミドの芳香族ジアミン成分の化学構造に依存するこ
とを見出し、この発明を達成するに至つた。
(問題点を解決するための手段) この発明は、ピペラジン系ジアミンと、4,4′−ジア
ミノジフエニルスルホン系ジアミンとのモル比5/95〜65
/35 である混合ジアミン成分に、芳香族ポリカルボン酸
成分を反応させて得られるコポリアミドからなる選択透
過性膜である。
この発明に使用するコポリアミドは、2種のジアミン化
合物の混合ジアミン成分を有し、その一つはピペラジン
系ジアミン、すなわち式 で示される六員環の脂環族ジアミンであり、式中R
いしRは水素、または炭素原子数1〜12の炭化水素
基であり、各々は同一であっても異なってもよい。
上記ピペラジン系ジアミンとしては、ピペラジン、2−
メチルピペラジン、トランス−2,5 −ジメチルピペラジ
ン、シス−2,5 −ジメチルピペラジン、2,6−ジメチル
ピペラジン、2,3,5−トリメチルピペラジン、2,2,3,3,
5,5,6,6 −オクタメチルピペラジン、2,2,5,5 −テトラ
メチルピペラジン、2,2,3,5,5,6−ヘキサメチルピペラ
ジン、 2−エチルピペラジン、2,5 −ジエチルピペラジ
ン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2,2,3,5,5,6−ヘキ
サメチルピペラジン、2,3,5,6 −テトラエチルピペラジ
ン、2−n−プロピルピペラジン、2,6−ジ−n−プロピ
ルピペラジン、2,3,5 −トリ−n−プロピルピペラジ
ン、2,3,5,6 −テトラ−n−プロピルピペラジン、2−
n−ブチルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジ
ン、2,5−ジ−tert−ブチルピペラジン、2,3,5 −トリ
−n−ブチルピペラジン、2−ペンチルピペラジン、2
−デシルピペラジン、2,5−ジビニルピペラジン、2,5−
ジフエニルピペラジン、2−フエニルピペラジン、2,3,
5,6 −テトラフエニルピペラジン、2−ナフチルピペラ
ジン、2,5 −ジナフチルピペラジン、2−トリルピペラ
ジン、2,5 −ジトリルピペラジン、2,3,5,6 −テトラト
ルリピペラジンなどが例示され、特に好ましいのはピペ
ラジン及びトランス−2,5 −ジメチルピペラジンであ
る。
他のジアミン化合物は、4,4′−ジアミノジフエニル
スルホン系ジアミンであり、式 で示され、上記式中Rは水素原子または炭素原子数1
〜12の炭化水素基であり、Rは水素原子または活性
水素を有しない一価の有機基、nは0または1〜3の整
数である。
上記4,4′−ジアミノジフエニルスルホン系ジアミン
としては、4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニルスル
ホン、 N,N′−ジメチル−ジアミノジフエニルスルホ
ン、 3,3′−ジニトロ− 4,4′−ジアミノジフエニルス
ルホンなどが例示され、特に好ましいのは 4,4′−ジア
ミノジフエニルスルホンである。なお上記 4,4′−ジア
ミノジフエニルスルホンには、これの異性体である 3,
3′−ジアミノジフエニルスルホンを等量未満に加えて
もよい。
混合ジアミンのピペラジン系ジアミンと4,4′−ジアミ
ノジフエニルスルホン系ジアミンとの混合割合は、その
モル比が5/95〜65/35、好ましくは10/90〜60/40、特に
好ましくは10/90〜40/60 である。ピペラジン系ジアミ
ンが5モル%より少ないと良好な選択透過性能が得られ
ないばかりか、膜の耐塩素性が低下する。またピペラジ
ン系ジアミンが65モル%より多いと製膜性が低下す
る。
この発明のコポリアミドの芳香族ポリカルボン酸成分と
しては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4,
4′−ジフエニルカルボン酸、1,2−、1,3−、1,4−、1,
5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−、2,7−のナ
フタリンジカルボン酸およびこれらの酸のハライド化合
物などがあげられる。またトリメシン酸、トリメリツト
酸等の芳香族トリカルボン酸およびこれらの酸ハライド
化合物;ピロメリツト酸、ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸およびこれらの酸ハライド化合物;3−クロロスル
ホニルイソフタル酸クロリドのようなアミンに対して3
個以上の反応活性基を有する化合物もあげられる。上記
酸成分のうち、テレフタル酸、イソフタル酸およびこれ
らの酸ハライド化合物が好ましい。
上記の混合ジアミン成分と芳香族ポリカルボン酸成分と
を反応させてコポリアミドを製造するには、通常のポリ
アミドの製造に用いられる重合方法、例えば溶融重合
法、固相重合法、界面重合法、溶液重合法などを利用す
ることができるが、このうち溶液重合法および界面重合
法が好ましい。
溶液重合法の溶媒としては種々の有機溶媒を用いること
ができるが、特にアミド系溶媒が好ましい。アミド系溶
媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、N,N −ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、およびこれらの混合液をあげ
ることができる。上記アミド系溶媒には、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−トリ
クロルエタン、1,1,2,2 −テトラクロルエタンクロルベ
ンゼンなどの塩素系溶媒を混合してもよい。アミド系溶
媒と塩素系溶媒との混合割合は、上記混合ジアミン成分
と酸成分との配合割合によつて変わるが、一般的にはモ
ル比50/50〜95/5 の範囲が好ましい。
一般的な溶液重合法を説明すると、上記混合ジアミン化
合物を上記アミド系溶媒またはアミド系溶媒と塩素系溶
媒との混合溶媒に溶解させ、この溶液にポリカルボン酸
ハライドまたはその溶液を添加して撹拌しながら反応さ
せる。この反応温度は−20〜100℃が好ましく、さ
らに好ましくは−5〜70℃である。上記重合反応に際
して、重合によつて生成する塩化水素を中和するため、
および/または重合体の溶液を容易にするために、重合
前、重合中、および重合後に、各種の無機化合物および
有機化合物を添加してもよい。これら添加剤の無機化合
物としては、リチウルクロリド、カルシウムクロリド、
カリウムクロリド、炭酸リチウム、酸化リチウム、水酸
化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなどが
例示され、また有機化合物としては、ピリジン、トリエ
チレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピ
ルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N−エチルピペリ
ジン、N−アリルピペリジン、N−メチルモルフオリ
ン、N−エチルモルフオリン、N−アリルモルフオリ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、
N,N′−ジメチルピペラジンなどが例示される。なかで
も酸成分としてテレフタル酸ハライドを用いた場合には
N,N −ジメチルアニリン、N,N −ジエチルアニリンが、
またイソフタル酸ハライドを用いた場合にはピリジン、
トリエチルアミンが好ましい。上記添加剤の量は、通
常、発生する塩化水素の0.5〜1.5倍モル、好ましくは1.
0 倍モルである。また添加剤としては、必要に応じて、
アミノ基、酸ハライド基と反応する基を1個だけ有する
化合物を末端停止剤として使用してもよい。上記の溶液
重合反応における各成分の全濃度は5〜35重量%が好
ましい。溶液重合反応後の溶液を、上記溶媒に相溶性で
あり、重合体に対して非溶性のメタノール、水などの凝
固浴中に混合することによつて、共重合体が固化され、
この固形物を過後、水、メタノールなどで洗浄を繰り
返し、乾燥することによつてコポリアミドが得られる。
次に、一般的な界面重合法を説明する。界面重合に用い
る有機相の有機溶媒としては、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、1,1,2,2 −テトラ
クロロエタンなどの塩素系炭化水素;n−ヘキサン、n
−オクタン、シクロヘキサノンなどの脂肪族炭化水素;
キシレン、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、
またはこれらの混合物があげられる。他方、水相には水
が最も好ましいが、水に親水性の有機溶媒、例えばメタ
ノール、エタノール、アセトンなどを適量添加してもよ
い。また界面重合時に発生する塩化水素をトラツプする
物質としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水
酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化カリウムなどがあ
げられ、特に水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムが好ま
しい。これらのトラツプ剤の量は、発生する塩化水素の
0.5〜1.5倍モルであり、金属塩の種類に応じて適宜に選
定される。
上記の混合ジアミン成分および塩化水素トラツプ剤を水
に溶解した水溶液と、ポリカルボン酸ハライド化合物を
上記有機溶媒に溶解した溶液とを機械的に混合すること
によつてコポリアミドが得られる。上記混合ジアミンの
水溶液に予じめ有機相の一部を機械的に混合しておくこ
とは好ましい。また、混合ジアミンの水への溶解を促進
するために、界面活性剤や混合ジアミンの良溶媒である
適当な有機溶媒を添加することができる。水溶液中の混
合ジアミン濃度および有機溶媒溶液中のポリカルボン酸
ハライドの濃度は 0.3〜10重量%が好ましい。この濃度
は、上記2種のジアミンの水に対する溶解度に応じて適
当に選択される。界面重合によつて得られた重合体溶液
を、前記溶液重合の場合と同様に、エタノール、水など
に混合して重合体を固化し、過、水洗浄、乾燥などを
経てコポリアミドが得られる。
上記各種の重合方法によつて得られたコポリアミドを適
当な有機溶媒に溶解し、このコポリアミド溶液をガラス
板、金属板などの適当な板上に塗布し、これをコポリア
ミドに対いて非溶性であり、かつ上記有機溶媒に相溶性
である凝固液中に浸漬することによつて選択透過膜を形
成することができる。また上記板上から有機溶媒を蒸発
させることによつても選択透過膜が形成される。さら
に、上記コポリアミド溶液をノズルより紡糸することに
より中空糸を形成させることもできる。さらにまた上記
コポリアミド溶液を、適当な多孔質膜上に塗布し、上記
のようにして膜を形成させることによつて複合シートを
得ることができる。
上記の製膜時に、膜の孔径分布を調整する目的で、上記
コポリアミド溶液中に微孔形成剤を添加することができ
る。微孔形成剤としては塩化リチウム、塩化マグネシウ
ム、塩化カルシウムなどの無機系、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリンおよびこれら
の誘導体の有機系が例示される。
上記の多孔質膜としては、ポリエチレン、ポリスルホ
ン、ポリプロピレン、ポリイミドなどの高分子化合物か
らなる多孔質膜や、またシリカゲル、アルミナ、シリカ
アルミナ、ゼオライトなどの無機物質からなる多孔性物
質が適当である。上記多孔質膜への塗布法としては、浸
漬法、ロールコーテイング法、クイツクコーテイング法
などのいかなる方法でもよい。塗布された膜の厚みは、
0.05〜1.0 ミクロン、好ましくは0.1〜0.5ミクロンとな
るように調整される。
また多孔質膜にコポリアミド溶液を塗布する代わりに、
多孔質膜上に上記混合ジアミンの溶液を塗布した後に、
ジカルボン酸クロリドの有機溶媒溶液中に所定時間浸漬
して多孔質膜上にコポリアミド膜を形成させることもで
きる。この際、膜の強度を高めるために、トリメシン酸
クロリド、トリメリツト酸クロリド、ピロメリツト酸ク
ロリド、ベンゾフエノンテトラカルボン酸クロリド、3
−クロロスルホニルイソフタル酸クロリドのようなアミ
ンに対して活性な反応基を3個以上有する化合物を添加
することができる。
(作用) ピペラジン系ジアミンと 4,4′−ジアミノジフエニルス
ルホン系ジアミンとの混合ジアミン成分を用いて得られ
たコポリアミドは、ジメチルアセトアミド、N−メチル
ピロリドン、ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒に溶
解されるので、製膜性が良好である。得られた選択透過
膜は選択透過性が優れており、特に優れた耐塩素性を有
している。
実施例1 4,4′−ジアミノジフエニルスルホン19.84g(0.08モ
ル)、ピペラジン1.72g(0.02モル)に、N−メチルピ
ロリドン200ml、トリエチルアミン 28mlを加えて、窒素
導入管、温度計、撹拌機を備えた容量500mlの四つ口フ
ラスコ中に窒素気流下で供給し、十分撹拌した後、反応
系全体を氷冷しながら、イソフタル酸クロリド20.31g
(0.1モル)を窒素気流下で素早く添加する。約60分
間氷冷下で反応後、室温に戻し、更に約1時間反応系の
撹拌を行なう。反応終了後、上記反応液をメタノール15
00ml中に注ぎ、コポリアミドを沈澱析出させる。この沈
澱析出物を、家庭用ミキサーによる粉砕、過、水洗浄
などを数回繰り返して、未反応物および溶媒を除去し、
最後にメタノールで洗浄、140℃、真空下で48時間
乾燥して精製コポリアミドを得た。得られた精製物の収
率は約82%、還元比粘度(0.5g/dl硫酸、30℃) は
0.69であり、プロトンNMRで求めたピペラジン含有量
は全ジアミン量に対して21%であつた。
実施例2 実施例1において、ピペラジンの代わりにトランス−2,
5−ジメチルピペラジンを2.28g(0.02モル) としたほか
は、実施例1と同様にして精製コポリアミドを得た。得
られた精製物の収率は約79%、還元比粘度は0.64であ
り、トランス−2,5−ジメチルピペラジン含有量は全
ジアミン量に対して20%であつた。
実施例3 上記実施例1において、イソフタル酸クロリドの代わり
にテレフタル酸クロリドを使用したほかは、実施例1と
同様にして精製コポリアミドを得た。得られた精製物の
収率は約80%、還元比粘度は1.35であつた。
実施例4 上記実施例2において、イソフタル酸クロリドの代わり
にテレフタル酸クロリドを用いたほかは、すべて実施例
2と同様にして精製コポリアミドを得た。得られた精製
の収率は約80%、還元比粘度は0.91であり、トランス
−2,5−ジメチルピペラジン含有量は全ジアミン量に
対して20%であつた。
比較例1 メタフエニレンジアミン10.80g(0.10モル)、およびN
−メチルピロリドン150mlを、窒素導入管、温度計、撹
拌翼を備えた容量500mlの四つ口丸底フラスコにいれ、
撹拌して均一になつたのち、0℃まで冷却し、撹拌しな
がら粉末状のイソフタル酸クロリド20.30g(0.1モ
ル) を一度に添加し、容器の内壁に付着したイソフタル
酸クロリドをN−メチルピロリドン10mlで洗い落とす。
イソフタル酸クロリドを添加すると反応系の温度は約5
0℃に上昇するので、冷却しながら約1時間撹拌したの
ち室温に戻し更に2時間撹拌して反応を終了させる。得
られた溶液を1500mlのメタノールに注入してポリアミド
を沈澱析出させた。この沈澱物を過、水をいれたホー
ムミキサーで粉砕、洗浄、24時間減圧感想して精製ポ
リアミドを得た。このポリアミドの収率は約85%、還
元比粘度は1.35であつた。
比較例2 上記比較例1において、イソフタル酸クロリドの代わり
にテレフタル酸クロリドを用いたほかは、すべて比較例
1と同様にして精製ポリアミドを得た。このポリアミド
の収率は約73%、還元比粘度は1.94であつた。
比較例3 比較例1においてメタフエニレンジアミンとメタフエニ
レンジアミン−4−スルホン酸(モル比10モル%)と
の混合ジアミン化合物を使用したほかは、比較例1と同
様にしてコポリアミドを得た。このコポリアミドの収率
は82%、還元比粘度は0.90であつた。
比較例4 上記比較例3において、イソフタル酸クロリドの代わり
にテレフタル酸クロリドを用いたほかは、比較例3と同
様にしてコポリアミドを得た。このコポリアミドの収率
は約83%、還元比粘度は1.13であつた。
比較例5 ピペラジン8.6g(0.10モル) 、水酸化ナトリウム8.4g
(0.21モル)及び水300ccを、2のシリンダに供給して
均一に溶解し、この溶液を氷冷して撹拌しながら、シク
ロヘキサノン300mlに溶解したイソフタル酸クロリド20.
3g(0.10モル)を加え、約5分間撹拌して反応させた。
この反応生成物を実施例1と同様にして精製して得た精
製物の収率は67%、還元比粘度は0.91であつた。
比較例6 比較例5においてイソフタル酸クロリドの代わりにテレ
フタル酸クロリドを使用したほかは、比較例5と同様に
してポリアミドを得た。この収率は68%、還元比粘度
は0.98であつた。
比較例7 ピペラジン0.86(0.01モル)、メタフエニレンジアミン4.
32g(0.04モル) 、水酸化ナトリウム4.8g(0.12モル)お
よび水160mlを1のシリンダに供給して均一に溶解
し、この溶液を氷冷して撹拌しながら、シクロヘキサノ
ン75ccに溶解したイソフタル酸クロリド10.15g(0.05モ
ル) を加え、約60分間撹拌して反応させ、この反応生
成物にn−ヘキサン300cc を加えて沈澱析出させ、実施
例1と同様に精製してコポリアミドを得た。このコポリ
アミドの収率は74%、還元比粘度は1.34であつた。
比較例8 比較例7においてイソフタル酸クロリドの代わりにテレ
フタル酸クロリドを使用したほかは、比較例7と同様に
してコポリアミドを得た。このコポリアミドの収率は7
1%、還元比粘度は1.26であつた。
比較例9 比較例1においてメタフエニレンジアミンの代わりに
4,4′−ジアミノジフエニルスルホンを使用したほか
は、比較例1と同様にしてポリアミドを得た。このポリ
アミドの収率は83%、還元比粘度は0.81であつた。
比較例10 比較例9においてイソフタル酸クロリドの代わりにテレ
フタル酸クロリドを使用したほかは、比較例1と同様に
してポリアミドを得た。このポリアミドの収率は88
%、還元比粘度は1.30であつた。
上記の各実施例および比較例で得られたポリアミドを、
塩化リチウム含有量5重量%の N,N−ジメチルアセトア
ミドまたはN−メチル−2−ピロリドンに溶解して、2
0%溶液とし、このポリアミド溶液を300ミクロンの
厚さでガラス板上に塗布し、110℃の恒温槽中で30
分間加熱して上記溶媒を蒸発させ、冷却後、水中に浸漬
してガラス板上に薄膜を形成させたのち、ガラス面から
剥がして非対称膜を製作した。これらの非対称膜の逆浸
透膜性能を下記の第1表に示す。
上記第1表中、酸成分のIはイソフタル酸クロリド、T
はテレフタル酸クロリド、ジアミン成分(I)の4Sは 4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、mはメタフエニレ
ンジアミン、ジアミン成分(2)のpipはピペラジン、dmp
はトランス−2,5 −ジメチルピペラジン、msはメタフエ
ニレンジアミン−4−スルホン酸であり、ジアミン成分
の(2)の量(モル%)は全ジアミン成分(1)、(2)に対
するジアミン成分(2)のモル比である。製膜性の◎は非
常に良好、○は良好、△は不良、×は不能を示す。透水
量および塩除去率は、逆浸透膜性能を示すものであり、
食塩35000ppmを含有する25℃の食塩水溶液を原液とし
て通常の連続式ポンプ型逆浸透装置に圧力55kg/cm2
供給し、その透水量(/m2・日)および原液中の食塩
濃度に対する原液中の食塩濃度と透過水の食塩濃度の差
を百分比で算出した塩除去率(%)で示した(数字が大
きい程、塩除去性能がよい)。「塩素あり」とは、上記
35000ppm食塩水溶液に50ppmの塩素を含有させた塩素含
有食塩水溶液を原液として供給し、10時間後における
透水量および塩除去率である。
塩素吸収量は、ポリアミドを冷凍粉砕したのち150
℃、約15時間真空室乾燥した10ミクロン以下の細粉
体0.5gを、塩素源として次亜素酸ナトリウム、および
PH調整用の緩衝剤としてリン酸、リン酸2水素1カリ
ウム、リン酸1水素2カリウムを混合して得られた塩素
濃度220ppm、PH5の塩素水溶液500cc 中に投入して、
40℃の恒温槽中で、該塩素水溶液中の塩素濃度の経時
的変化から塩素吸収速度を求め、予じめ求めておいたポ
リアミドを混合していない塩素水溶液の塩素自然消滅速
度を差引いた値をポリアミド自体の塩素吸収速度とし、
塩素吸収速度測定試験開始の1時間後におけるポリアミ
ド1モルに対する塩素吸収量のモル比で示した。この塩
素吸収量が小さいほどポリアミドの耐塩素性が優れてい
る。
実施例5〜12 実施例1における混合ジアミン中のピペラジンのモル比
が20モル%であるのを、10、30、40、60モル
%に変更し、また実施例4における混合ジアミン中のト
ランス−2,5 −ジメチルピペラジンのモル比が20モル
%であるのを、10、30、40、60モル%に変更し
た以外は、実施例1または実施例4と同様にしてコポリ
アミドを得た。これらのコポリアミドの収率は80〜9
0%、還元比粘度は0.70〜1.0 の範囲であつた。そして
これらのポリアミドは、ピペラジンまたはトランス−
2,5−ジメチルピペラジンの混合量が混合ジアミン全
量に対して60モル%に増加しても、N−メチルピロリ
ドンまたはN,N ジメチルアセトアミドの溶媒に20重量
%以上の溶解量を示して製膜性は良好であつた。上記コ
ポリアミドの性能の試験結果を下記第2表に示した。
実施例13〜14 実施例1または実施例4において、 4,4′−ジアミノジ
フエニルスルホン(4S)に 3,3′−ジアミノジフエニルス
ルホン(3S)を加え、混合ジアミン中の4S/3S/ピペラジン
またはトランス−2,5−ジメチルピペラジンのモル比
を56/24/20とした以外は、実施例1または実施例4と同
様にしてコポリアミドを得た。これらのコポリアミドは
N−メチルピロリドンまたはN,N −ジメチルアセトアミ
ドの溶媒に20重量%以上の溶解量を示して製膜性は良
好であつた。上記コポリアミド膜の性能を下記第3表に
示す。
(発明の効果) この発明による選択透過膜は、製膜性、逆浸透性能が優
れているのみならず、特に耐塩素性を有し、海水、かん
水の脱塩に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東海 正也 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 成澤 春彦 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 加藤 康夫 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピペラジン系ジアミンと、4,4′−ジア
    ミノジフエニルスルホン系ジアミンとのモル比が5/95〜
    65/35 である混合ジアミン成分に、芳香族ポリカルボン
    酸成分を反応させて得られるコポリアミドからなる選択
    透過性膜。
  2. 【請求項2】ピペラジン系ジアミンがピペラジンまたは
    トランス−2,5−ジメチルピペラジンであり、芳香族
    ポリカルボン酸成分がイソフタル酸クロリドまたはテレ
    フタル酸クロリドである特許請求の範囲第1項に記載の
    選択透過性膜。
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