JPH0628708B2 - 選択性気体分離膜 - Google Patents

選択性気体分離膜

Info

Publication number
JPH0628708B2
JPH0628708B2 JP60093344A JP9334485A JPH0628708B2 JP H0628708 B2 JPH0628708 B2 JP H0628708B2 JP 60093344 A JP60093344 A JP 60093344A JP 9334485 A JP9334485 A JP 9334485A JP H0628708 B2 JPH0628708 B2 JP H0628708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
halogen
represented
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60093344A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61249522A (ja
Inventor
清英 松井
裕 長瀬
智子 上田
昌樹 内倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sagami Chemical Research Institute, Tosoh Corp filed Critical Sagami Chemical Research Institute
Priority to JP60093344A priority Critical patent/JPH0628708B2/ja
Publication of JPS61249522A publication Critical patent/JPS61249522A/ja
Publication of JPH0628708B2 publication Critical patent/JPH0628708B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は気体混合物の選択性分離膜に関するものであ
る。特に、空気中の酸素ガスを濃縮しうる、酸素透過率
が大きくしかも優れた選択透過性と膜強度を有する選択
性気体分離膜に関するものである。
〔発明の背景〕
膜を用いる気体分離法は、その省エネルギー性、高い安
全性および操作の簡便性の故に、急激に用途が拡大しつ
つある。その中でも混合気体から酸素を分離する技術、
特に空気から酸素を分離、濃縮する技術は有用である。
空気より酸素に富む空気を簡単に、かつ経済的に製造で
きれば、各種燃焼機関、医療用機器、食品工業、廃棄物
処理などの分野に多大な貢献をすると期待される。
かかる目的に用いる膜に望まれる特性は、酸素ガスと窒
素ガスの透過係数の比が大きいことと酸素ガスの透過量
が大きいことである。特に、後者は分離装置を小型化
し、処理可能な気体量を増加させる上で極めて重要であ
る。大きな酸素ガス透過量を得るために、膜素材として
酸素ガスの透過係数Po2の大きなものを選び、かつ膜の
厚みをできるだけ薄くする必要がある。したがって、膜
素材としては薄膜化に耐え得るための充分な膜強度を有
することが重要である。
これまで知られている高分子膜のうち、大きな気体の透
過係数P(以下、特にことわらない限り、透過係数の単
位をcm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg とする。)を有する
膜の代表としてポリジメチルシロキサンを挙げることが
できる。その酸素ガスの透過係数Po2は6×10-8、酸
素ガスと窒素ガスの分離係数α(酸素ガスの透過係数Po
2/窒素ガスの透過係数PNd)は2.0である。しかしな
がら、ポリジメチルシロキサンは膜の機械的強度が小さ
いため、数十μm以下では実際の使用に耐え得る膜とす
ることができない。このため、充分な気体透過量を有す
る膜を得ることが難しい。ポリジメチルシロキサンの成
膜性を改善する目的で、ポリジメチルシロキサンとポリ
カーボネートやポリα−メチルスチレン等機械的強度の
高いポリマーとの共重合体が開発されているが(例え
ば、米国特許第3,980,456号、同第3,874,986号、特開昭
56−26504号など)、酸素の透過係数PO2が低下
したり、分離係数αが不充分であるなど必ずしも満足す
るものとはいえなかった。
ポリ−2,6−ジメチル−p−フェニレンオキシドに代表
されるポリフェニレンオキシドは酸素の透過係数および
分離係数が比較的高い酸素富化膜素材として知られてい
るが(例えばポリ2,6−ジメチル−p−フェニレンオキ
シドの場合PO2=1.58×10-9,α=4.2)、ガ
ラス転移点が高く(約210℃)堅いポリマーであるた
め、溶媒キャスト法等による成膜が困難な素材である。
したがって、ポリフェニレンオキシドを膜として用いる
場合には従来押出し成型法による成膜を行うか、または
ポリスチレン、ポリカーボネートまたはポリシロキサン
共重合体等の成膜性に優れた材料とブレンドするかある
いは複合膜として用いることが提案されている(例え
ば、特開昭57−150423号、特開昭58−95538
号、特開昭58-223411号、特開昭59−301号、特開
昭59−203604号など)。しかしながら、押出し
成型法では数十μm以下の薄膜とすることは困難である
し、またブレンドや複合膜として用いるとポリフェニレ
ンオキシド自身の高い透過係数および分離係数を損う場
合が多い。
このように従来技術では、ポリフェニレンオキシドの気
体の高透過性および分離能を維持したまま、実用的な強
度を有する薄膜とすることは極めて困難であった。
〔発明の目的〕
本発明は上に述べた薄膜形成能に劣るポリフェニレンオ
キシドの欠点を、ポリフェニレンオキシドに化学修飾を
施すことにより改善し、ポリフェニレンオキシドのもつ
高い気体透過性および選択分離性を維持あるいは向上し
た状態で、かつ充分な膜強度を有する機能性薄膜を形成
することのできる成膜性に優れた膜素材を用いることに
よって気体混合物を極めて効率的に分離する膜を提供す
べく行われたものである。
〔発明の概要〕
本発明者らは、ポリフェニレンオキシドのもつ高い気体
透過性および選択分離性を維持あるいは向上した状態
で、かつ充分な膜強度を有する機能性薄膜を形成するこ
とのできる成膜性に優れた膜素材を得るべく鋭意検討し
た。その結果、ポリフェニレンオキシドを化学修飾する
ことにより得られるシリル置換ポリフェニレンオキシド
は、ポリフェニレンオキシドの気体透過性および選択分
離性を損うことなく、しかも充分な膜強度を有する薄膜
を与えること見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繰り返し単位が一般式 (式中、X1,X2は同一あるいは異ってもよく、水素原子
または-SiR1R2R3で表される基であり繰り返し単位ごと
に任意に異ってもよく、RおよびRは同一あるいは
異なってもよく、水素原子、低級アルキル基、フェニル
基、または低級アルキルもしくはハロゲンで置換された
フェニル基であり、Rは、ハロゲン原子、トリアルキ
ルシリル基、フェニル基、ハロゲン置換フェニル基、ア
ルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ基、フェノキシ
基、ハロゲン置換フェノキシ基、ハロアルコキシカルボ
ニル基、及びベンジルオキシカルボニル基からなる群か
ら選択される置換基で置換されたアルキル基、フェニル
基、または低級アルキルもしくはハロゲンで置換された
フェニル基である。Y,Yはハロゲン原子、メチル
基又はアルコキシ基であるか、あるいはYがメチル基
で、Yがメチル基または-CH2SiR1R2 3で表される基で
あり繰り返し単位ごとに任意に異なってもよい。) からなり、全繰り返し単位中のY,Y、メチル基お
よび-CH2SiR1R2R3で表される基の総数のうち1%以上が
-CH2SiR1R2R3で表される基であるシリル置換ポリフェニ
レンオキシドであることを特徴とする選択性気体分離膜
を提供するものである。
本発明の気体分離膜を形成する前記一般式(I)および
(II)で表される繰り返し単位から成る置換ポリフェニ
レンオキシドは、一般式 (式中、Yはハロゲン原子、メチル基またはアルコキシ
基である。)で表される繰り返し単位からなるポリフェ
ニレンオキシドをシリル化することにより製造しうる。
原料となるポリフェニレンオキシドとしては例えば、ポ
リ(2,6−ジメチル−p−フェニレンオキシド)、ポリ
(2−メチル−6−クロロ−p−フェニレンオキシ
ド)、ポリ(2−メチル−6−フルオロ−p−フェニレ
ンオキシド)、ポリ(2−メチル−6−メトキシ−p−
フェニレンオキシド)、ポリ(2−メチル−6−エトキ
シ−p−フェニレンオキシド)等があげられる。これら
のポリフェニレンオキシドは例えば2,6−二置換フェノ
ール類の酸化カップリング反応により合成することがで
き(例えば、J.Am.Chem.Soc.、第81巻、6335
頁)、またその一部は市販されている。
前記一般式(III)で表される繰り返し単位からなるポ
リフェニレンオキシドは例えば公知のシリル化法を適用
することにより前記一般式(I)および(II)で表される
繰り返し単位からなるシリル置換ポリフェニレンオキシ
ドへ導くことができる。
(例えば、J.Polym.Sci.、PART A−1、第7巻、691
頁)。すなわち、前記一般式(III)で表される繰り返
し単位からなるポリフェニレンオキシドを溶媒中有機リ
チウム化合物と反応させた後、一般式 ClSiR1R2R3 (IV) (式中、RおよびRは同一あるいは異なってもよ
く、水素原子、低級アルキル基、フェニル基、または低
級アルキルもしくはハロゲンで置換されたフェニル基で
あり、Rは、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基、
フェニル基、ハロゲン置換フェニル基、アルコキシ基、
ハロゲン置換アルコキシ基、フェノキシ基、ハロゲン置
換フェノキシ基、ハロアルコキシカルボニル基、及びベ
ンジルオキシカルボニル基からなる群から選択される置
換基で置換されたアルキル基、フェニル基、または低級
アルキルもしくはハロゲンで置換されたフェニル基であ
る。) で表されるクロロシラン化合物と反応させることによ
り、前記一般式(I)および(II)で表される繰り返し単
位からなるシリル置換ポリフェニレンオキシドを得るこ
とができる。また、上記の反応においてN,N,N′,N′−
テトラメチルエチレンジアミン等のジアミン存在下で反
応を行うと、生成物のシリル置換率を大幅に向上させる
ことができる。上記の反応で用いる有機リチウム化合物
としては、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウ
ム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミド等が好ましく用いられる。これら
の有機リチウム化合物は通常ポリフェニレンオキシドに
対して通常0.01〜4当量用いる。また、反応温度は
通常室温であるが、反応が進行しにくい場合は40〜1
50℃に加熱してもよい。
前記一般式(IV)で表されるクロロシラン化合物の一例
としては、 等を例示することができる。これらのクロロシラン化合
物はそのほとんどが市販されており、また既知の方法に
より容易に合成することができる。
以上の反応によって、前記一般式(III)で表される繰
り返し単位からなるポリフェニレンオキシドの核置換メ
チル基および主鎖フェニレン環上の水素がシリル基に置
換され、本発明の分離膜の素材として用いる前記一般式
(I)および(II)で表される繰り返し単位からなるシリ
ル置換ポリフェニレンオキシドを得ることができる。得
られるシリル置換ポリフェニレンオキシドの成膜性およ
びそれより形成される膜の機械的強度を高める点で、前
記一般的(I)および(II)で表される繰り返し単位中の
メチル基、Y1,Y2および-CH2SiR1R2R3で表される基の
総数のうち1%以上が-CH2SiR1R2R3で表される基である
基の総数のうち1%以上が-CH2SiR1R2R3で表される基で
ある必要があり、10%以上が-CH2SiR1R2R3で表される
基であることがより好ましい。より高い機械的強度を有
する膜を形成する点でシリル基上の置換基の少なくとも
一つは置換アルキル基または炭素数3以上のアルキル基
か置換または無置換フェニル基であることが好ましい。
また、上記と同様な効果を持たせる点で、得られるシリ
ル置換ポリフェニレンオキシドの重量平均分子量は1万
以上であることが好ましく、より好ましくは5万以上で
ある。
本発明におけるシリル置換ポリフェニレンオキシドはト
ルエン、ベンゼン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香
族系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチ
レン等のハロケン化炭化水素あるいはジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒に可溶で、
アルコール類または水に対しては不溶性である。また、
本発明のシリル置換ポリフェニレンオキシドから形成さ
れる気体分離膜は、得られるポリマーを上記の可溶性有
機溶媒に溶解しポリマー溶液とした後、その溶液を金
属,ガラス板,テフロン板または水面上などに展延した
後,溶媒を徐々に蒸発させることにより丈夫な薄膜とし
て得ることができる。また、多孔質の支持体をポリマー
溶液に浸漬したのちに引き上げたり、支持体に溶液を塗
布、乾燥させるなどの方法も採用することができる。本
発明のシリル置換ポリフェニレンオキシドから形成され
る気体分離膜は、充分な気体透過量を与え、かつ実用的
な強度を持つために、膜厚が0.01〜100μm、特
に0.05〜50μmであることが好ましい。また、膜
厚が1μm以下の薄膜では支持体とともに用いることが
好ましい。支持体としては、織布状または不織布状支持
体、ミクロフィルター、限外ろ過膜など、膜を支持する
充分な強度を有する多孔質体であればよい。このように
して得られる膜は他の膜と重ね合わせた積層膜として用
いることもでき、平膜、管状膜、中空糸膜などいかなる
形状においても用いることができる。
本発明のシリル置換ポリフェニレンオキシドから形成さ
れる膜を用いて気体混合物を分離、濃縮する場合に対象
となる気体混合物としては、例えば水素,ヘリウム,酸
素,窒素,二酸化炭素 一酸化炭素,メタン,エタン,
プロパン,エチレン等の気体混合物があげられる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明により薄膜形成能に劣るポリフェ
ニレンオキシドの従来の問題点を解決し、ポリフェニレ
ンオキシドのもつ高い物質透過性および選択分離性を維
持または向上した状態でかつ充分な膜強度を有する機能
性薄膜を形成する能力をもつ素材を提供でき、したがっ
て本発明のシリル置換ポリフェニレンオキシドから形成
される膜を用いて空気からの酸富化等種々の気体混合物
の分離、濃縮を極めて効率良く行うことができる。
〔実施例〕
以下に、実施例および比較例により本発明をさらに詳し
く説明する。ただし、本発明がこれらに限定されるもの
ではないことはもちろんである。
実施例1 アルドリッチ社製、数平均分子量1.70×104,重量平均
分子量4.64×10のポリ(2,6)−ジメチル−p−フ
ェニレンオキシド2.0g(16.6mmol)をTHF 300mlに
溶解し、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン5.0ml(33.3mmol)、n−ブチルリチウムヘキサン溶
液(1.6mol/l)20.8ml(33.3mmol)を加え、アルゴン気
流下、室温にて4時間攪拌したところ、反応液が赤色を
呈した。さらに、3,3,3-トリフルオロプロピルジメチル
クロロシラン9.49g(49.8mmol)を加えた後、室温にて
15分間攪拌を行ない、反応液が赤色から白濁溶液へと
変化したことを確認した後、反応溶液をメタノール1.6
に注ぎ、沈澱を生成せしめた。得られた沈澱をろ別
し、トルエン100mlに溶解し、メタノール1.6に再沈澱
した後、ろ別し乾燥したところ2.85gのシリル置換ポリ
フェニレンオキシドを得た。得られたポリマーについて
テトラヒドロフランを溶媒としてゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(以下、GPCと略称する)を用いて
分子量測定した結果、ポリスチレン換算で、数平均分子
量2.84×10,重量平均分子量1.73×10であった。ま
た、核磁気共鳴スペクトル(以下、NMRと略称する)を
測定した結果、以下に示すピークを検出した。
δ(CDCl3,ppm):0.10(s),0.63(s),0.90(t),1.4
5(t),2.26(s),6.67(s) これらのピークより、得られたポリマーの核置換メチル
基-CH3および核置換3,3,3-トリフルオロプロピルジメチ
ルシリルメチル基 の組成比を算出したところ、 であり、主鎖フェニレン環上の水素のうち13.5%が
3,3,3-トリフルオロプロピルジメチルシリル化されてい
た。生成ポリマーの元素分析値を以下に示す。
元素分析値(%):C、63.43,H、6.68 得られたポリマー0.40gをトルエン10mlに溶解した溶液
をテフロン板上に流延し、トルエンをゆっくり蒸発除去
することにより、膜厚が12μmの均質膜を得た。この
膜について高真空の圧力法により酸素および窒素の透過
係数を測定した結果を表1に示す。
実施例2 実施例1とまったく同様の反応を、3,3,3-トリフルオロ
プロピルジメチルクロロシランの代りに2−トリメチル
シリルエチルジメチルクロロシランを等モル量用いて行
い同様に精製した後、2.64gのシリル置換ポリフェ
ニレンオキシドを得た。GPC結果より、数平均分子量
2.23×104,重量平均分子量6.75×104であ
った。また、NMRピークは以下の通りであった。
δ(CDCl3,ppm):0.10(s),0.63(s),0.91(m),2.2
6(s),6.67(s) これらのピークより、得られたポリマーの核置換メチル
基-CH3および核置換2−トリメチルシリルエチルジメチ
ルシリルメチル基 の組成比を算出したところ、 であり、主鎖フェニレン環上の水素のうち10.5%が
2−トリメチルシリルエチルジメチルシリル化されてい
た。生成ポリマーの元素分析値を以下に示す。
元素分析値(%):C、68.74,H、8.82 得られたポリマーを実施例1と同様に成膜し、膜厚が3
8μmの均質膜を得た。この膜について、高真空の圧力
法により酸素および窒素の透過係数を測定した結果を表
1に示す。
実施例3 実施例1とまったく同様の反応を、3,3,3−トリフルオ
ロプロピルジメチルクロロシランの代りにフェニルジメ
チルクロロシランを等モル量用いて行い同様に精製した
後、2.70gのシリル置換ポリフェニレンオキシドを
得た。GPC結果より、数平均分子量2.82×104,重
量平均分子量1.91×105であった。また、NMRピー
クは以下の通りであった。
δ(CDCl3,ppm):0.10(s),0.63(s),2.26(s),6.6
7(s),7.30(s),7.55(s) これらのピークより、得られたポリマーの核置換メチル
基-CH3および核置換フェニルジメチルシリルメチル基 の組成比を算出したところ であり、主鎖フェニレン環上の水素のうち9%がフェニ
ルジメチルシリル化されていた。生成ポリマーの元素分
析値を以下に示す。
元素分析値(%):C、79.59,H、7.12 得られたポリマーを実施例1と同様に成膜し、膜厚が1
5μmの均質膜を得た。この膜について、高真空の圧力
法により酸素および窒素の透過係数を測定した結果を表
1に示す。
実施例4 実施例1とまったく同様の反応を、3,3,3-トリフルオロ
プロピルジメチルクロロシランの代りに1H,1H,2H,2H−
トリデカフルオロオクチルジメチルクロロシランを等モ
ル量用いて行い同様に精製した後、3.24gのシリル
置換ポリフェニレンオキシを得た。GPC結果より、数平
均分子量3.52×104,重量平均分子量1.11×
105であった。また、NMRピークは以下の通りであっ
た。
δ(CDCl3,ppm):0.10(s),0.63(s),0.90(t),1.4
5(t),2.26(s),6.67(s) これらのピークより、得られたポリマーの核置換メチル
基-CH3および核置換1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオ
クチルジメチルシリルメチル基 の組成比を算出したところ であり、主鎖フェニレン環上の水素のうち10%が1H,1
H,2H,2H−トリデカフルオロオクチルジメチルシリル化
されていた。生成ポリマーの元素分析値を以下に示す。
元素分析値(%):C、46.69,H、3.71 得られたポリマーを実施例1と同様に成膜し、膜厚が9
μmの均質膜を得た。この膜について高真空の圧力法に
より酸素および窒素の透過係数を測定した結果を表1に
示す。
比較例 実施例1において原料として用いたポリ−2,6−ジメチ
ルフェニレンオキシド0.75gを、トルエン9mlに溶
解し、テフロン板およびガラス板上に流延し、トルエン
をゆっくりと蒸発除去したところ、いずれの場合もすぐ
にクラックが生じ、この方法では均質膜を得ることはで
きなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内倉 昌樹 神奈川県相模原市相模大野7丁目37番17号 202 (56)参考文献 特開 昭60−216802(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位が、一般式 (式中、X,Xは同一あるいは異なってもよく、水
    素原子または-SiR1R2R3 で表される基であり、繰り返し
    単位ごとに任意に異なってもよく、RおよびRは同
    一あるいは異なってもよく、水素原子、低級アルキル
    基、フェニル基、または低級アルキルもしくはハロゲン
    で置換されたフェニル基であり、Rは、ハロゲン原
    子、トリアルキルシリル基、フェニル基、ハロゲン置換
    フェニル基、アルコキシ基、ハロゲン置換アルコキシ
    基、フェノキシ基、ハロゲン置換フェノキシ基、ハロア
    ルコキシカルボニル基、及びベンジルオキシカルボニル
    基からなる群から選択される置換基で置換されたアルキ
    ル基、フェニル基、または低級アルキルもしくはハロゲ
    ンで置換されたフェニル基である。Y,Yはハロゲ
    ン原子、メチル基又はアルコキシ基であるか、あるいは
    がメチル基で、Yがメチル基または-CH2SiR1R2R3
    で表される基であり繰り返し単位ごとに任意に異なって
    もよい。) からなり、全繰り返し単位中のY,Y,メチル基お
    よび-CH2SiR1R2R3で表わされる基の総数のうち1%以上
    が-CH2SiR1R2R3で表わされる基であるシリル置換ポリフ
    ェニレンオキシドであることを特徴とする選択性気体分
    離膜。
JP60093344A 1985-04-30 1985-04-30 選択性気体分離膜 Expired - Lifetime JPH0628708B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60093344A JPH0628708B2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30 選択性気体分離膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60093344A JPH0628708B2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30 選択性気体分離膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61249522A JPS61249522A (ja) 1986-11-06
JPH0628708B2 true JPH0628708B2 (ja) 1994-04-20

Family

ID=14079650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60093344A Expired - Lifetime JPH0628708B2 (ja) 1985-04-30 1985-04-30 選択性気体分離膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0628708B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1237531B (it) * 1989-12-12 1993-06-08 Snam Spa Procedimento perfezionato per la preparazione di poli(2,6-dimetil-p- ossifenilene) modificato

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60216802A (ja) * 1984-04-11 1985-10-30 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 気体分離膜

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61249522A (ja) 1986-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04277024A (ja) 所定のスルホン化された置換ポリスルホンポリマーをベースにした半透膜
CN112851690B (zh) 低分子量自具微孔聚合物、制备方法与超薄有机溶剂纳滤膜及其制备方法
US4686131A (en) Silylated polyphenylene ether membrane for gas separation
US4746334A (en) Poly(disubstituted acetylene)/polyorganosiloxane graftcopolymer and membrane for gas separation
JPH04341330A (ja) 酸素透過高分子膜
JPH0628708B2 (ja) 選択性気体分離膜
Teraguchi et al. Polymerization of diphenylacetylenes having very bulky silyl groups and polymer properties
Teraguchi et al. Synthesis and properties of polyacetylenes with adamantyl groups
JPS61252214A (ja) グラフト共重合体の製造方法
JPS60163887A (ja) シクロシロキサン誘導体
WO2023022126A1 (ja) 気体分離膜
JPH0692483B2 (ja) ポリスルホン系グラフト共重合体
Hu et al. Synthesis and characterization of poly (diphenylacetylenes) containing both hydroxy and halogen/alkyl groups as gas separation membranes
JPH0546845B2 (ja)
Hu et al. Synthesis and gas permeation properties of poly (diphenylacetylenes) having bulky alkyl/silyl and hydroxy groups
Hu et al. Synthesis and properties of poly (diphenylacetylenes) containing siloxy and halogen/methyl groups and their desilylated membranes
JPH0331092B2 (ja)
JPS6230524A (ja) 選択透過膜
JPS633644B2 (ja)
Rickle The synthesis and gas‐transport properties of some hydrosilylation condensation polymers
US4278774A (en) Block-copolymers of vinyltrialkylsilane-hexaorganocyclotrisiloxanes and method for producing same
JP2010235929A (ja) 重合体
Shin et al. Highly oxygen permselective membrane prepared from cobalt‐complexed polyazomethine containing a ligand and a tri‐or tetrasiloxane in the main chain
JPH0534048B2 (ja)
JPH0618884B2 (ja) 二官能性フェニル基を有するポリシロキサン系化合物