JPH06285990A - ラミネート金属板の製造方法 - Google Patents

ラミネート金属板の製造方法

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JPH06285990A
JPH06285990A JP5095113A JP9511393A JPH06285990A JP H06285990 A JPH06285990 A JP H06285990A JP 5095113 A JP5095113 A JP 5095113A JP 9511393 A JP9511393 A JP 9511393A JP H06285990 A JPH06285990 A JP H06285990A
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Takahisa Ono
隆久 大野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 すぐれた密着性、加工性、耐食性、外観を有
する熱可塑性樹脂被覆金属板を歩留り良く製造する方法
及び装置を提供する。 【構成】 巻付ロールに巻付けた予熱してある金属板
に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間隙
に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂を流
下して金属板に樹脂を被覆し、次いで冷却し巻取る方法
において、流下する樹脂膜の幅を、金属板の幅よりも大
きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金属板
の全幅を被覆すると共に、オーバーコート樹脂の幅方向
両端部に、冷却ロールを圧接し、及び又は冷却媒体を噴
射し、又は巻付ロールの幅方向両端部を予め冷却し、樹
脂の冷却と固化を促進することを特徴とするラミネート
金属板の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、すぐれた密着性、加工
性、耐食性、外観を有する熱可塑性樹脂被覆金属板を歩
留り良く製造する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂を被覆した表面処理金属
板としては、熱硬化アクリル樹脂塗料やポリエステル樹
脂塗料を塗布して得たカラー鋼板や、樹脂フィルムをラ
ミネートしたラミネート鋼板が知られている。
【0003】これらは美麗な色彩、外観と耐食性とか
ら、建築、バス・乗用車の内装材、家庭電気機器の材
料、家具調度品などの用途に広く使われている。
【0004】しかしながら、塗料に用いられる樹脂は、
塗装作業性上の必要から、比較的低分子量のものが用い
られ、塗布後の焼付硬化によっても高分子量化が充分で
なく、また金属基板上の流動が充分でなく、耐久性に欠
ける欠点があった。
【0005】一方、樹脂フィルムをラミネートしたラミ
ネート鋼板は、樹脂自体が塩化ビニル樹脂、アクリル樹
脂又はふっ素樹脂といった石油化学工場で一貫して高分
子量化した樹脂を原料として押出成形されたフィルムを
使用するもので、分子量も塗料用樹脂よりも遙かに高
く、従って、基板上の塗膜の耐久性は、塗料塗布の場合
のたとえば3〜5年に比べて、10〜20年程度と格段
に長期である。
【0006】しかし、この場合にもつぎのような種々の
問題点が存在する。 (1)フィルムの厚さを薄くすると、基板上に均一なラ
ミネートが困難となり、表面にしわが生ずる等の現象が
現れるので、通常50μ厚程度が限度とされること。
【0007】(2)基板上にはミクロ的な凹凸があるた
め、凝固したフィルムと基板との間に空間が生じやす
く、フィルムの密着性が不充分であること。
【0008】(3)一旦フィルムとして成形されるた
め、フィルム形成能上、使用樹脂に制約のあることなど
である。
【0009】これに対し、金属基板が加熱ロールで50
〜170℃の範囲内の温度に予熱され、その後加熱ロー
ルと冷却ロールの間隙を進行し、溶融樹脂は加熱ロール
で予熱された金属基板と冷却ロールの間隙に押出され該
冷却ロールによって金属基板上に圧着されることによっ
て、美麗な外観が得られると共に、従来のカラー鋼板や
ラミネート鋼板に比べて、より密着性、耐食性にすぐれ
た表面処理金属板の得られることが報告されている(特
開昭57―203545号)。
【0010】この金属板は、従来金属板に比べ、基板と
の密着性および耐食性が格段にすぐれている。さらに、
フィルムに成形することなく、Tダイから直接溶融状態
で被覆を行うため、フィルム厚も、従来のフィルム被覆
では困難であった50μ厚以下、さらに35μ厚以下5
μ厚程度までの被覆が可能となった。
【0011】表面処理金属板の耐久性は、熱可塑性樹脂
の種類と膜厚によって大きく左右されるので、必要な耐
久性の程度と価格的要求に応じて膜厚を制御しうること
が望まれていたが、薄膜で被覆することが本発明で可能
となった。
【0012】また、たとえば硬い樹脂などは、フィルム
とすることはできるが折れ易く、一旦フィルムに成形し
た後、金属板上に圧着することは困難であったが、この
発明では、溶融下、柔軟性を有する状態で被覆するの
で、このような硬い樹脂でも使用が可能である。
【0013】その他、フィルム成形工程が省略されるた
め、価格の低減ともなる利点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Tダイ
のスリット状開口から流下する溶融状態の熱可塑性樹脂
膜は、開口からの流下するに従って幅狭まり(ネックイ
ン)が生じ、開口下方の熱可塑性樹脂膜における幅方向
の単位幅当たりの樹脂流量は、中央部は均一であるが中
央部に比べて両端部は大きくなっている。
【0015】熱可塑性樹脂膜を金属板の幅よりも等しい
かあるいは狭くすると、得られたラミネート金属板の幅
方向の被覆樹脂の厚みが不均一となり、被覆厚みの不均
一部分である幅方向の両端部は製品とならず、後工程で
その部分をトリミングする必要があり、製品歩留りが大
幅に低下する。
【0016】そのために金属板の幅よりも大きく被覆
(オーバーコート)する必要があるが、オーバーコート
樹脂が巻付けたロールに付着して、操業不能になる。
【0017】そこで特開平3―158235号にあるよ
うに軟質薄材を使う方法もあるが、軟質薄材のコストが
かかる。
【0018】本発明は、このようなネックインによる問
題点を解決し、密着性、加工性、耐食性、外観に優れ、
且つ歩留りの良い熱可塑性樹脂金属板の製造方法を提供
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (1)巻付ロールに巻付けた、予熱してある金属板に、
圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間隙に、押
出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂膜を流下し
て金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネート金属板を
製造する方法において、圧着ロールと金属板の間隙に流
下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅よりも大きく
し、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金属板の全
幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコートされた部分
の熱可塑性樹脂膜の表面に冷却媒体を噴射して冷却する
ことを特徴とするラミネート金属板の製造方法、
【0020】(2)巻付ロールに巻付けた、予熱してあ
る金属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板
の間隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹
脂膜を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネ
ート金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属
板の間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅
よりも大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもっ
て金属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコー
トされた部分の熱可塑性樹脂膜の表面に冷却ロールを圧
接して冷却することを特徴とするラミネート金属板の製
造方法、
【0021】(3)巻付ロールに巻付けた、予熱してあ
る金属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板
の間隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹
脂膜を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネ
ート金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属
板の間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅
よりも大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもっ
て金属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコー
トされる部分の巻付ロールの幅方向両端部を、冷却ロー
ルを圧接するか及び又は冷却媒体を噴射して予め冷却し
ておくことを特徴とするラミネート金属板の製造方法、
【0022】(4)巻付ロールに巻付けた、予熱してあ
る金属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板
の間隙に押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂
膜を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネー
ト金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属板
の間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅よ
りも大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって
金属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコート
される部分の巻付ロールの幅方向両端部を、冷却ロール
を圧接するか及び又は冷却媒体を噴射して予め冷却して
おくと共に、樹脂がオーバーコートされた部分の熱可塑
性樹脂膜の表面に、冷却ロールを圧接するか及び又は冷
却媒体を噴射して冷却することを特徴とするラミネート
金属板の製造方法、
【0023】(5)オーバーコート樹脂が接触する巻付
ロール表面部分近傍に、開孔を設けたことを特徴とする
(1)、(2)、(3)、(4)記載の方法、である。
【0024】以下、本発明を図面を参照しつつ、詳細に
説明する。
【0025】本発明では、まず金属基板として、屋根、
壁、間仕切り等の建材、自動車用材料、家庭電気製品の
材料、家具、缶等に使用される、用途から板厚みの厚
い、鋼板、亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、錫め
っき鋼板、錫合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼
板、アルミニウム合金めっき鋼板またはステンレス板な
どが用いられる。
【0026】さらにこの上に、0.1〜5μ程度の化成
処理層を有するものも含まれる。
【0027】化成処理は、金属基板の耐食性、耐酸化性
および密着性を向上させるため、金属板の表面処理とし
て行われるもので、たとえば、リン酸亜鉛処理、リン酸
鉄処理、あるいは電解クロメート処理によって行われ
る。
【0028】さらに、化成処理を行わず、または、化成
処理を行った後、この上に、接着剤層を有するものも含
まれる。
【0029】接着剤層は、金属基板と熱可塑性樹脂との
密着性を向上するために少なくとも数μ程度の接着剤を
塗布した層である。
【0030】この接着剤としては、変性ポリエチレン樹
脂、変性エポキシ樹脂、変性ビニル樹脂など官能基を有
する接着性熱可塑性樹脂が好適である。
【0031】これらは、金属と被覆に用いる熱可塑性樹
脂との双方に密着性の良いもので、たとえばポリオレフ
ィン被覆鋼板の場合、エチレン―酢ビ共重合樹脂やエチ
レン―アクリル酸共重合樹脂のような変性ポリオレフィ
ンが好適である。
【0032】本発明で被覆に用いる熱可塑性樹脂は、た
とえば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、塩化ビニル樹脂、ふっ素樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、塩素化ポリ
エーテル樹脂、ウレタン樹脂などが代表的であり、ポリ
オレフィン樹脂には、エチレン、プロピレン、1―ブテ
ン、1―ペンテン等の重合体又は共重合体があり、アク
リル樹脂としては、アクリル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリルア
ミド等の重合体又は共重合体があり、ポリエステル樹脂
には、ポリエチレンテレフタレート、オイルフリーポリ
エステルなどがあり、ポリアミド樹脂には、いわゆるナ
イロン66、ナイロン6、ナイロン610、ナイロン1
1などがあり、塩化ビニル樹脂には、ホモポリマーの
他、たとえばエチレンや酢酸ビニルとの共重合体などが
あり、ふっ素樹脂には、四ふっ化エチレン樹脂、三ふっ
化塩化エチレン樹脂、六ふっ化エチレンプロピレン樹
脂、ふっ化ビニル樹脂、ふっ化ビニリデン樹脂などがあ
る。
【0033】また、2以上の樹脂を混合して用いてもよ
い。また、フィルム作成時通常用いられる添加剤、たと
えば、劣化防止剤、改質剤、顔料などを含んでいてもよ
い。
【0034】また、溶融状態で被覆する際、流動性を失
わない範囲でたとえばアミノ樹脂やエポキシ樹脂などの
架橋剤を加えてもよい。
【0035】これらの熱可塑性樹脂は、表面処理金属板
の用途に応じ、耐候性、寒冷地適性、耐熱性、耐スクラ
ッチ性、耐汚染性、耐化学薬品性、深絞り加工性などの
必要性に応じて適宜選択する。たとえば、ポリオレフィ
ンは耐寒性にすぐれ、ポリアミドは耐摩耗性にすぐれ、
アクリル樹脂は耐汚染性や耐化学薬品性にすぐれ、ふっ
素樹脂は耐候性にすぐれる等である。
【0036】ポリエチレンテレフタレート樹脂は特に耐
酸性の用途に有用である。
【0037】樹脂は単層被覆でも、同種又は異種樹脂の
多層被覆でもよい。多層被覆の場合、たとえば多層Tダ
イによって行い、層間に接着層を設けることもできる。
【0038】たとえば、接着剤を塗布し、且つ予熱して
いる鋼板に、溶融状態にある熱可塑性樹脂を下層に、接
着性樹脂を中間層に、熱可塑性樹脂を上層に、3層Tダ
イにより、フィルム状に押出し、直接且つ連続的に多層
被覆した表面処理鋼板を得ることができ、又は、予熱し
ている鋼板に溶融状態にある接着性樹脂を第1下層に、
熱可塑性樹脂を第2中間層に、接着性樹脂を第3中間層
に、熱可塑性樹脂を第4最上層に、4層Tダイによりフ
ィルム状に押出し、直接且つ連続的に多層被覆した表面
処理鋼板を得ることができる。
【0039】つぎに製造工程を図面により説明する。
【0040】金属基板は、溶融樹脂を被覆するに先立っ
て、予熱しておく必要がある。
【0041】たとえばポリエチレンテレフタレートの場
合、融点(255℃)−120℃以上(従って、135
〜255℃程度)の予熱が好ましい。
【0042】予熱をすることによって樹脂の流動性が高
まり密着性が向上する。
【0043】予熱を行わないとき、又は予熱温度が低い
ときは、特に冷却ロールを使用した場合、樹脂の密着性
が充分でなく、耐食性に欠ける結果となる。
【0044】予熱の温度は高い程、樹脂の流動性が高ま
るので好ましいが、高すぎると樹脂や接着剤が分解する
ので好ましくない。また、省エネルギーの観点からも好
ましくない。
【0045】したがって、溶融樹脂の温度以下、好まし
くは、溶融樹脂の温度よりも50℃以上低い温度、通常
50〜230℃程度の予熱温度で行われる。
【0046】図1は、巻付けロール4に巻付けられた予
熱された金属基板1の表面に圧着ロール5を圧接し、そ
の金属基板表面と圧着ロール5との界面に押出機を経
て、Tダイ2より溶融した熱可塑性樹脂フィルム3を流
下し、金属基板1に熱可塑性樹脂フィルムを塗覆装する
ラミネート金属板製造方法を示したものである。
【0047】この方法はフィルム厚や表面状態の調節が
容易である。たとえば、表面の光沢の調節や、表面にエ
ンボス模様を付すことも容易である。
【0048】高温溶融樹脂3が被覆された金属基板1
は、冷却捲取りが行われる。冷却は、たとえば空冷後、
水スプレーを行ってもよく、又水冷槽をくぐらせても、
冷却ロールを通してもよい。
【0049】このようにして、本発明の表面処理金属板
が得られるが、本発明においては、オーバーコートした
樹脂に冷却媒体を吹付け、又は、冷却ロールを圧接し、
又は樹脂がオーバーコートされる部分の巻付ロールの幅
方向両端部を、冷却ロールを圧接するか及び又は冷却媒
体を噴射して予め冷却し、或いは、これらの二以上の方
法を併用することにより、樹脂の冷却と固化を促進さ
せ、巻付ロール表面とオーバーコート樹脂との密着力を
低下させ、巻付ロールから剥離し易くする。
【0050】樹脂の温度が高いと、粘りついて、巻付ロ
ールにくっつきやすく、また樹脂自体も柔らかいので、
引きちぎられて、巻付ロールにまとわりつく。
【0051】又、巻付ロール表面の温度を下げることに
より、樹脂との密着力を低下させ、また間接的ではある
が樹脂の冷却と固化を促進させ、巻付ロールから剥離し
易くする。
【0052】次にこれを図面により説明する。
【0053】図2は熱可塑性樹脂膜3の表面に冷却ノズ
ル10を介して冷却媒体を噴射して冷却する場合を説明
した説明図である。冷却ノズルに代えて又は同時に冷却
ロールを用いてもよい。
【0054】冷却媒体としては、空気、水、水と空気の
混合した気水(霧状)、液体窒素などが経済性や冷却能
力から好適である。
【0055】又、金属板自体を冷却しないように、図3
に示すように、金属板の端部に衝立9を設けて、冷却媒
体が金属板にかからないようにしても良い。
【0056】図4は冷却ノズル10により、図5は冷却
ロール11により、夫々巻付ロールの幅方向両端部を、
冷却している例を示す。
【0057】なお、巻付ロールは、樹脂の付着性を弱め
るためにはテフロン製かシリコン製が好ましい。
【0058】又、冷却ロールとしては、冷却効果の点か
ら、銅製又は鉄製が好適である。
【0059】以下実施例により説明する。
【0060】
【実施例】外径450mmの巻付ロールと外径200m
mのニップロール(圧着ロール)を使用したラミネート
金属板製造装置を用いて、金属板として厚み0.2mm
で幅800mmの表面処理鋼板を用い、この鋼板を20
0℃に予熱した後、上記鋼板表面と上記ニップロールと
の界面に押出機を経て、Tダイよりポリエチレンテレフ
タレート樹脂を溶融押出流下した。
【0061】溶融樹脂の温度は280℃で、被覆厚みは
50μmであり、被覆幅は860mmで、鋼板より両側
30mmずつ広く被覆し、ラインスピードは20m/m
inであり、また圧接後、鋼板を巻付ロールに巻き付け
る角度は90°である。
【0062】(1)圧接後のオーバーコートした樹脂の
表面にエアーノズルを用いて、鋼板巻き付き終了するま
での間で、空気を吹きつけた。
【0063】オーバーコート樹脂は巻付ロールにくっつ
くこともなく、安定して操業できた。この時、鋼板側に
冷却媒体がかからないように、鋼板の端部に衝立を設け
た。
【0064】(2)巻付ロール表面にエアーノズルを用
いて、空気を吹きつけ、また幅30mmで、外径50m
mの銅製の内部に水を流す方式の冷却ロールを表面に接
触させて、巻付ロール表面を冷却した。
【0065】オーバーコート樹脂は巻付ロールにくっつ
くこともなく、安定して操業できた。
【0066】(3)上記の(1)と(2)を複合して実
施した。この場合も問題なく操業でき、更により高速に
ラインスピードを上げて(40m/min程度)も、良
好に操業できた。
【0067】また図6に示すような鋼板よりはみだした
樹脂が接触するロール表面部分近傍に、開孔を設けた巻
付ロールを用いて、上記と同様に〔(3)の条件〕操業
を行ったところ、更に高速にラインスピードを上げて、
50m/min程度でも、良好に操業できた。
【0068】比較例として、上記実施例において冷却を
行わずに操業したところ、金属板よりはみ出した樹脂
は、金属板を巻き付けてある巻付ロールに、即座に巻き
付いて操業不能になった。
【0069】
【発明の効果】本発明により、密着性、加工性、耐食
性、外観に優れたラミネート金属板を歩留り良く製造す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属基板とロールとの界面に、溶融樹脂を流下
して、被覆を行う方法の説明図である。
【図2】樹脂面を冷却ノズルで冷却する例の説明図。
【図3】衝立位置を示す本発明方法の説明図。
【図4】巻付ロールを冷却ノズルで冷却する例の説明
図。
【図5】巻付ロールを冷却ロールで冷却する例の説明
図。
【図6】実施例において使用した穴開きロールの説明
図。
【符号の説明】
1 金属板 2 Tダイ 3 熱可塑性樹脂 4 巻付けロール 5 圧着ロール 6 冷却装置 7 水スプレー冷却装置 8 オーバーコート樹脂 9 衝立 10 冷却ノズル 11 冷却ロール 12 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南里 博文 姫路市広畑区富士町1番地 新日本製鐵株 式会社広畑製鐵所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
    属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
    隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂膜
    を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネート
    金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属板の
    間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅より
    も大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金
    属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコートさ
    れた部分の熱可塑性樹脂膜の表面に冷却媒体を噴射して
    冷却することを特徴とするラミネート金属板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
    属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
    隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂膜
    を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネート
    金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属板の
    間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅より
    も大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金
    属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコートさ
    れた部分の熱可塑性樹脂膜の表面に冷却ロールを圧接し
    て冷却することを特徴とするラミネート金属板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
    属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
    隙に、押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂膜
    を流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネート
    金属板を製造する方法において、圧着ロールと金属板の
    間隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅より
    も大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金
    属板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコートさ
    れる部分の巻付ロールの幅方向両端部を、冷却ロールを
    圧接するか及び又は冷却媒体を噴射して予め冷却してお
    くことを特徴とするラミネート金属板の製造方法。
  4. 【請求項4】 巻付ロールに巻付けた、予熱してある金
    属板に、圧着ロールを圧接し、圧着ロールと金属板の間
    隙に押出機を経てTダイより溶融した熱可塑性樹脂膜を
    流下して金属板に熱可塑性樹脂を被覆してラミネート金
    属板を製造する方法において、圧着ロールと金属板の間
    隙に流下する熱可塑性樹脂膜の幅を、金属板の幅よりも
    大きくし、熱可塑性樹脂膜の幅方向中央部でもって金属
    板の全幅を被覆すると共に、樹脂がオーバーコートされ
    る部分の巻付ロールの幅方向両端部を、冷却ロールを圧
    接するか及び又は冷却媒体を噴射して予め冷却しておく
    と共に、樹脂がオーバーコートされた部分の熱可塑性樹
    脂膜の表面に、冷却ロールを圧接するか及び又は冷却媒
    体を噴射して冷却することを特徴とするラミネート金属
    板の製造方法。
  5. 【請求項5】 オーバーコート樹脂が接触する巻付ロー
    ル表面部分近傍に、開孔を設けたことを特徴とする請求
    項1、2、3、又は4記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7078075B1 (en) 1995-02-23 2006-07-18 H.B. Fuller Licensing & Financing Inc. Method for producing a continuous thermoplastic coating and articles constructed therefrom
JPWO2017026346A1 (ja) * 2015-08-11 2018-06-21 富士フイルム株式会社 積層フィルムの製造方法および積層フィルムの製造装置

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