JPH06285698A - プレス装置 - Google Patents

プレス装置

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Publication number
JPH06285698A
JPH06285698A JP7431593A JP7431593A JPH06285698A JP H06285698 A JPH06285698 A JP H06285698A JP 7431593 A JP7431593 A JP 7431593A JP 7431593 A JP7431593 A JP 7431593A JP H06285698 A JPH06285698 A JP H06285698A
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JP
Japan
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die
detection bar
punch
press
bar
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JP7431593A
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Tamotsu Otake
保 大竹
Hiroshi Tazawa
弘 田沢
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末成形プレスにおいて、浮上り防止機構が
確実に作動しているかどうかを確認する。 【構成】 ツールセット12のヨークプレート15と一体の
ベース43に第1の検知バー44を上下揺動自在に支持す
る。プレス本体11側には、第2の検知バー51を揺動自在
に支持し、ばね53により反時計回り方向へ付勢する。第
2の検知バー51に、第1の検知バー44の、重力により下
降する自由端を接触させる。加圧完了時、ストッパー54
の規制により第2の検知バー51は鉛直になっており、第
1の検知バー44は、支点45より自由端46が若干高く位置
している。ダイ21が浮上ると、両検知バー44が反時計回
り方向へ回る。それに伴い、第2の検知バー51が離れた
ことを近接スイッチ55が検出すると、プレスが止まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮上り防止機構を備え
た粉末成形プレスなどのプレス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末冶金で用いられるプレス装置である
粉末成形プレスは、圧粉体1を成形する金型として、例
えば図4に示すように、ダイ6と、このダイ6と一体で
あってその内部に同軸的に位置したコアロッド7と、こ
れらダイ6およびコアロッド7間に下方から上下摺動自
在に嵌合された下パンチ8と、ダイ6およびコアロッド
7間に上方から上下摺動自在にかつ挿脱自在に嵌合され
る上パンチ9とを備えている。特に図4に示す金型は、
フランジ1aを有する圧粉体1を成形するために、ダイ6
が段付きのものとなっており、上向き段差面6aを内部に
有している。
【0003】そして、例えば機械プレスにおけるウィズ
ドロアル法において、金型は、図5および図6に示すよ
うに作動する。図6は作動線図であり、3つのグラフ
は、それぞれ、メインモーターにより回転駆動される主
軸の回転角に対して、ダイ6の上面、下パンチ8の上
面、上パンチ9の上面の高さの変化を示している。図6
に示すように、下パンチ8は固定である。まず、 270〜
90°の間において、図5(a)に示すように、フィーダ
ー(図示していない)によりダイ6内に原料粉末2が充
填される。ついで、図5(b)に示す90°の時点で、下
降する上パンチ9がダイ6内に嵌合し始め、上加圧が始
まる。ついで、図5(c)に示す 113°の時点で、それ
まで停止していたダイ6が上パンチ9と一体的に下降し
始め、上加圧が完了するとともに、下加圧が始まる。つ
いで、図5(d)に示す 180°の時点で、ダイ6および
上パンチ9が停止し、下加圧が完了する。こうして、ダ
イ6内で両パンチ8,9により原料粉末2が圧縮され
て、圧粉体1が成形される。 180°を過ぎると、まず上
パンチ9が上昇に転じ、 228°の時点で、ダイ6が下降
し始める。これにより、ダイ6から圧粉体1が抜出され
ていくが、図5(e)に示す 270°の時点で、ダイ6が
停止し、抜出しが完了する。
【0004】ところで、 180°の時点を過ぎて上パンチ
9が上昇し始めると、それまでこの上パンチ9の下方へ
の加圧により生じていた撓みが復元することなどのため
に、ダイ6が浮上ろうとする。これは、近年主流になっ
ているツールセットを用いるプレスにおいて顕著であ
る。そして、下パンチ8が固定であるのに対して、ダイ
6が浮上ると、特に図4に示すような段付きダイ6を用
いて成形されるフランジ1a付きの圧粉体1の場合、フラ
ンジ1aのみがダイ6により押し上げられるために、フラ
ンジ1aの基部1bに亀裂が生じやすい。なお、フランジ付
きの圧粉体を成形する場合、密度の均一化などを目的と
して、下パンチを下第1パンチと下第2パンチとに分割
し、フランジを成形する外周側の下第1パンチをフロー
ティングパンチとし、内周側の下第2パンチを固定パン
チとすることも行われている。抜出し時、下第1パンチ
は、ダイの下降開始後、下降を始める。こうして、ダイ
の下降開始から下第1パンチの下降開始までの間に圧粉
体のフランジが抜出され、その後、下第2パンチにより
圧粉体の他の部分が抜き出される。とにかく、加圧完了
後の上パンチの上昇開始時には、下第1パンチの浮上り
も問題になる。
【0005】そこで、従来より、粉末成形プレスには、
上パンチの上昇開始時から少なくともダイの下降終了ま
での間、例えば図6において 180°から 270°までの間
ダイやフローティングパンチが浮上るのを防止する浮上
り防止機構が設けられている。なお、ダイが再び上昇し
始めるまでに、浮上り防止は解除される。このような浮
上り防止機構がないと、図6に破線で示すように、ダイ
6が浮上るが、浮上り防止機構があれば、実線で示すよ
うに、ダイ6の浮上りを防止できる。そして、浮上り防
止機構としては、従来より種々の構成のものが用いられ
ている。例えば、特公昭58-11320号公報に記載されてい
るように、流体圧シリンダーによりダイと一体の下ラム
を下方へ押え付けるものがある。また、特公昭57-37440
号公報に記載されているように、プレスの主軸にクラン
ク機構およびカムなどを介して連動するくさび体を設
け、このくさび体をさらにエアシリンダーにより加圧し
て、ダイと一体の押出しプレートを上から押え付けるも
のもある。さらに、特公平3-56837 号公報や特公平2-42
598 号公報に記載されているように、主軸に設けたカム
の回転に従って上下動する突き下げピンによりダイと一
体の下ラムや下第1パンチと一体のミドルプレートを上
から押え付けるものなどもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般的に、
前述のような浮上り防止機構は、プレス速度が遅い場合
は確実に作動できるとしても、プレス速度が速くなる
と、確実に追従できなくなるおそれがあり、加圧完了後
の上パンチの上昇に伴い、ダイやフローティングパンチ
が浮上ってしまうおそれがある。特に、主軸に従動する
カムなどを用いている機械的な機構では問題が少ないも
のの、油圧シリンダーを用いているものでは、追従性に
問題が生じやすい。ところが、従来は、浮上り防止機構
が確実に作動しているかどうかを確認する手段がなかっ
たため、浮上り防止機構があるものの、実際にはダイや
フローティングパンチの浮上りが生じており、成形され
た圧粉体に不良が生じるおそれのあるまま、プレス作業
が続けられるおそれがあった。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、浮上り防止機構が確実に作動しているかどう
かを確認できるプレス装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のプレス装置は、
前記目的を達成するために、上下方向に移動するダイお
よびこのダイ内に上下方向へ摺動自在に嵌合して被プレ
ス物を加圧する少なくとも一対のパンチを有するツール
セットと、このツールセットが着脱自在に装着されるプ
レス本体とを備えるとともに、上側のパンチによる加圧
が解除されるときにダイまたは下側のパンチが上方へ移
動することを防止する浮上り防止機構と、この浮上り防
止機構の作動時に前記ダイまたは下側のパンチが上方へ
移動しているかどうかを検出する異常検出機構とを備
え、この異常検出機構は、前記ツールセットにおけるダ
イまたは他のパンチと一体の部材に上下方向へ揺動自在
に支持され自由端が重力により下降する第1の検知バー
と、前記ツールセットに設けられ前記第1の検知バーを
その支点よりも自由端が若干高くなる状態まで回す復帰
装置と、前記プレス本体に前記第1の検知バーと同一平
面内で揺動自在に支持されこの第1の検知バーの自由端
が接触する第2の検知バーと、この第2の検知バーを前
記第1のバーの方へ向かって付勢するばねと、このばね
による付勢の方向で前記第2の検知バーの揺動を規制す
るストッパーと、前記第2の検知バーに対し前記第1の
検知バーと同側に位置してプレス本体に設けられ第2の
検知バーの接近および離反を検出するセンサーとを有す
るものである。
【0009】
【作用】本発明のプレス装置では、プレス本体にツール
セットを装着すると、このツールセット側の第1の検知
バーの自由端がプレス本体側の第2の検知バーに接触す
る。そして、プレス時には、被プレス物がダイ内で少な
くとも一対のパンチにより加圧されるが、この加圧後、
上側のパンチによる加圧が解除されるとき、浮上り防止
機構により、ダイまたは下側のパンチが上方へ移動する
ことが防止される。しかも、この浮上り防止機構の作動
時、異常検出機構により、ダイまたは下側のパンチが上
方へ移動しているかどうかが検出される。その結果、ダ
イまたは上側のパンチの移動量が所定値よりも大きかっ
たならば、報知を行ったり、プレス装置を止めたりす
る。前記ダイまたは下側のパンチの移動の検出におい
て、上側のパンチによる加圧解除前には、第1の検知バ
ーは、支点より自由端が若干上方に位置しているととも
に、ストッパーにより揺動を規制されている第2のレバ
ーに接触している。そして、加圧解除後、ダイまたは下
側のパンチが浮上らなかったならば、そのままの状態が
続き、第2の検知バーがセンサーの近くに位置したまま
であることにより、ダイまたは下側のパンチが浮上らな
かったことが検出される。一方、ダイまたは下側のパン
チが浮上ったときには、第1の検知バーは、支点に対し
て自由端が下降する方向へ回る。これに伴い、第1の検
知バーが第2の検知バーを押して、この第2の検知バー
がばねの付勢に抗して回り、センサーから離れる。これ
により、ダイまたは下側のパンチが浮上ったことが検出
される。なお、このような異常があったときではなく、
所定のプレス工程としてダイまたは下側のパンチが上昇
するときにも、相対的に支点に対して自由端が下降する
方向へ第1の検知バーが回るが、加圧解除までに復帰装
置により、第1の検知バーは、支点より自由端が若干上
方に位置した状態に戻る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の粉末成形プレスの一実施例に
ついて、図1から図3を参照しながら説明する。本実施
例の粉末成形プレスは、プレス本体11に着脱自在に装着
されるツールセット12を用いるものである。13はプレス
本体11側のベッド、14は下ラムである。この下ラム14
は、図示していないが、例えば油圧シリンダーにより上
方へ付勢されているとともに、プレスの主軸からカムな
どを介し下向きに動力が伝達されて、上下動するもので
ある。一方、ツールセット12は、下ラム14が固定的に接
続されるヨークプレート15上に複数のガイドロッド16が
鉛直に固定されており、これらガイドロッド16の上端に
ダイプレート17が水平に固定されている。また、前記ガ
イドロッド16には、ヨークプレート15の上方に位置して
ベースプレート18が水平にかつ上下動自在に支持されて
いるとともに、このベースプレート18の上方に位置し
て、ミドルプレート19が水平にかつ上下動自在に支持さ
れている。ベースプレート18は、前記ベッド13上に固定
されるものである。さらに、前記ミドルプレート19は、
図示していないが、ウェッジ、スライディングブロッ
ク、ストッパーなどからなる連動機構により他のプレー
ト13,15,16に連動している。そして、前記ダイプレー
ト17には、筒状のダイ21が貫通状態で鉛直に固定されて
いる。また、前記ミドルプレート19上には、フローティ
ングパンチである筒状の下第1パンチ22が固定されてお
り、この下第1パンチ22が前記ダイ21内に上下摺動自在
に嵌合されている。また、前記ベースプレート18上に
は、筒状の下第2パンチ23が鉛直に固定されており、こ
の下第2パンチ23が前記下第1パンチ22内に上下摺動自
在に嵌合されている。さらに、前記ヨークプレート15上
には、コアロッド24が鉛直に固定されており、このコア
ロッド24が前記下第2パンチ23内に上下摺動自在に嵌合
されている。また、25は鉛直な筒状の上パンチで、この
上パンチ25は、プレス本体11の図示していない上ラムに
固定的に接続されて上下動し、前記ダイ21内に上方から
挿脱自在に嵌合されるものである。
【0011】また、前記下ラム14およびミドルプレート
19に対しては、上パンチ25が上昇し始めたとき、すなわ
ち、この上パンチ25による圧粉体1に対する加圧が解除
されるとき、ダイ21および下第1パンチ22が浮上るのを
防止する浮上り防止機構31,32がそれぞれ設けられてい
る。この浮上り防止機構31,32は、詳しくは図示してい
ないが、例えばプレスの主軸に固定されたカムの回転に
従って上下動するロッドなどからなり、加圧完了時(図
6において 180°の時点)からダイ21および下第1パン
チ22が下限位置に達した時点(図6において 270°の時
点)までの間、下ラム14やミドルプレート19を上から押
え付けるものである。
【0012】さらに、本粉末成形プレスは、前記浮上り
防止機構31,32の作動時に、前記ダイ21および下第1パ
ンチ22が浮上っているかどうかをそれぞれ検出する異常
検出機構41,42を備えている。つぎに、この異常検出機
構41,42について、ダイ21に対する異常検出機構41を例
にとって説明する。なお、下第1パンチ22に対する異常
検出機構42も、同様のものである。ツールセット12にお
いて、ダイ21と一体のヨークプレート15にはバー基台43
が固定されている。そして、このバー基台43には、第1
の検知バー44が支点45を中心として上下方向へ揺動自在
に支持されている。この第1の検知バー44は、支点45か
らより遠い自由端46が重力により下降するものである
が、支点45よりも自由端46が高く位置する状態と水平に
なった状態との間で揺動できるようになっている。ま
た、第1の検知バー44は、バー基台43に設けられた復帰
装置としてのエアシリンダー46により、支点45よりも自
由端46が若干高く位置する状態まで回されるようになっ
ている。一方、プレス本体11側の固定部50には、磁性体
からなる第2の検知バー51が支点52を中心として揺動自
在に支持されている。この第2の検知バー51は、前記第
1の検知バー44と同一平面内で揺動し、この第1の検知
バー44が前記支点52よりも上方で接触するものである。
そして、第2の検知バー51は、ばね53により、図示時計
回り方向すなわち第1の検知バー44の方へ付勢されてい
る。これとともに、前記固定部50には、第2の検知バー
51の時計回り方向への揺動を規制するストッパー54が設
けられており、このストッパー54により規制された状態
で、第2の検知バー51は、鉛直になるようになってい
る。また、プレス本体11には、第2の検知バー51の上側
自由端の近くに位置して、かつ、第1の検知バー44と同
側に位置してセンサーとしての近接スイッチ55が設けら
れている。この近接スイッチ55は、第2の検知バー51の
接近および離反を検出するものであり、この第2の検知
バー51が鉛直になって近接スイッチ55に接近した状態で
はオンし、ヨークプレート15が 0.2mm以上上昇するのに
伴い、時計反回り方向へ揺動した第2の検知バー51の自
由端が近接スイッチ55から所定量以上離れると、オフす
るものである。さらに、この近接スイッチ55は、制御手
段56および報知手段57に接続されている。制御手段56
は、浮上り防止機構31,32の作動時に異常検出機構41,
42の近接スイッチ55がオフしたとき、粉末成形プレスの
作動を停止させるものである。また、報知手段57は、同
様に近接スイッチ55のオフ時、異常が生じた旨すなわち
ダイ21または下第1パンチ22が0.2mm以上浮上った旨を
ブザーやランプにより報知するものである。
【0013】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。ツールセット12はプレス本体11に対して着脱
されるものであるが、プレス本体11にツールセット12を
装着すると、プレス本体11側の第1の検知バー44がプレ
ス本体11側の第2の検知バー51に接触する。このとき、
はじめは第1の検知バー44を邪魔にならないよう上に持
ち上げておき、ツールセット12の装着後、第1の検知バ
ー44を下へ回して第2の検知バー51に接触させるとよ
い。
【0014】粉末成形時すなわちプレス時には、まず図
2(a)に示すように、上パンチ25がダイ21から上方へ
抜けている状態で、図示していないフィーダーによりダ
イ21内に原料粉末2が充填される。この原料粉末2の充
填後、下降する上パンチ25がダイ21内に嵌合され、まず
上加圧が行われる。その後、それまで停止していたダイ
21および下第1パンチ22がダイ21と一体的に下降し始
め、下加圧が行われる。このとき、まずダイ21が下降し
始め、ついで下第1パンチ22が下降を始める。そして、
これら上パンチ25、下第1パンチ22およびダイ21がいっ
たん停止して、加圧が完了する。図2(b)は、加圧の
完了時点を示している。こうして、ダイ21内でパンチ2
2,23,25により原料粉末2が圧縮されて、被プレス物
である圧粉体1が成形される。加圧完了後、上パンチ25
はすぐ上昇に転じるが、ダイ21および下第1パンチ22は
しばらく停止する。そして、まずダイ21が下降し始め、
ついで下第1パンチ22がダイ21と一体的に下降し始め
る。図2(c)に示すように、これらダイ21および下第
1パンチ22は、その上端が下第2パンチ23の上端と同高
になるまで下降し、これにより、圧粉体1がダイ21から
抜き出される。この抜き出された圧粉体1は、さらにフ
ィーダーにより払い出される。また、ダイ21および下第
1パンチ22は、図2(c)に示す位置に達した後、上昇
に転じる。以上の工程が繰り返され、圧粉体1が次々に
成形されていく。
【0015】ところで、加圧完了時(図6において 180
°の時点)からダイ21および下第1パンチ22が下限位置
に達した時点(図6において 270°の時点)までの間、
浮上り防止機構31,32がそれぞれダイ21と一体の下ラム
14および下第1パンチ22と一体のミドルプレート19に対
して下方への力を加える。これにより、上パンチ25によ
る加圧が解除されるのに抗して、ダイ21および下第1パ
ンチ22の浮上りが防止され、フランジ1aの基部1bに亀裂
が生じることなどが防止される。
【0016】このような浮上り防止機構31,32の作動
時、異常検出機構41,42により、それぞれダイ21および
下第1パンチ22が浮上っているかどうかが検出される。
ダイ21や下第1パンチ22の上昇量が 0.2mm未満であれ
ば、圧粉体1における亀裂の発生などの不都合は生じな
いが、このときは、そのまま粉末成形プレスは作動し続
ける。これに対して、亀裂の発生などが生じるおそれの
ある 0.2mm以上の場合は、粉末成形プレスの作動が停止
するとともに、ブザーやランプにより異常が生じた旨が
報知され、以後、不良品の成形が防止されることにな
る。
【0017】ここで、ダイ21を例にとって、異常検出機
構41の作動について図2を参照しながら詳細に説明す
る。下第1パンチ22に対する異常検出機構42の作動も、
同様のものである。加圧完了時においては、図2に実線
で示すように、第2の検知バー51は、ばね53の付勢によ
りストッパー54に当たって鉛直になっている。また、第
1の検知バー51は、支点52よりも自由端46が若干上方に
位置して第2の検知バー51に接している。この状態は、
第1の検知バー44に対する重力に起因してこの第1の検
知バー44から第2の検知バー51へ加わる力をばね53の力
が上回っていることにより保たれる。したがって、加圧
完了後、ダイ21が浮上らなかったならば、そのままの状
態が続き、近接スイッチ55はオンしたままであり、ダイ
21が浮上らなかったことが検出される。一方、図2に鎖
線で示すように、ダイ21が浮上ったときには、このダイ
21と一体的にバー基台43が上昇するのに伴い、第1の検
知バー44は、支点45を中心として図示反時計回り方向す
なわち支点45に対して自由端46が下降する方向へ回る。
これは、第1の検知バー44において、自由端46側に重力
が作用している一方、支点45側で上向きの力が加わっ
て、図示反時計回り向きのより大きな偶力が作用する結
果、第1の検知バー44から第2の検知バー51へ加わる力
がばね53の力を上回るからである。また、そのように、
ばね53の力などは設定してある。そして、前述のように
第1の検知バー44が図示反時計回り方向に若干回ると、
この第1の検知バー44が第2の検知バー51を押すことに
より、この第2の検知バー51がばね53の付勢に抗して図
示反時計回り方向へ回り、近接スイッチ55から離れる。
ここで、ダイ21が 0.2mm以上浮上ると、第2の検知バー
51の自由端が近接スイッチ55から所定量以上離れること
により、近接スイッチ55がオフする。これにより、ダイ
21が 0.2mm以上浮上ったことが検出され、粉末成形プレ
スが停止するとともに、異常が生じた旨が報知される。
なお、近接スイッチ55のオフに応じて粉末成形プレスの
停止や報知が行われるのは、浮上り防止機構31,32の作
動時(図6において 180〜270 °の間)に限る。
【0018】なお、所定のプレス工程での下加圧時ある
いは抜き出し時におけるダイ21の下降時には、第2の検
知バー51がばね53とストッパー54とにより鉛直状態を保
つ。そして、第1の検知バー44は、支点52よりも自由端
46が若干上方に位置した状態を保ったまま、この自由端
46が第1の検知バー44に沿って摺動しながら、下降す
る。一方、原料粉末2の充填時におけるダイ21の上昇時
には、両検知バー44,51が図2に鎖線で示す状態へ回っ
てしまい、特に第1の検知バー44は以後もそのままの状
態が続く。しかしながら、充填時ダイ21が上昇限に達し
て停止した後、エアシリンダー47の駆動により、第1の
検知バー44は、押し上げられて回り、その支点45よりも
自由端46が若干上方に位置した状態に戻る。その後、エ
アシリンダー47による押し上げは解除されるが、この解
除後も、第1の検知バー44は、その支点45よりも自由端
46が若干上方に位置した状態を保つ。第2の検知バー51
は、第1の検知バー44の上昇に伴い、次第に図示時計回
り方向へ回り、上シリンダー47の作動後は、完全に鉛直
状態に戻る。
【0019】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、異常検出機構41,42によって、浮上り防止機構31,
32が確実に作動しているかどうかを確認できる。そし
て、上パンチ25による加圧が解除されるときダイ21や下
第1パンチ22が基準値以上浮上ってしまった場合には、
それを異常検出機構41,42が検知し、粉末成形プレスの
作動が停止するので、成形される圧粉体1に不良が生じ
るおそれのあるまま、プレス作業が続けられることを防
止でき、成形される圧粉体1の品質を保証できる。ま
た、異常検出機構41,42は、ツールセット12側に上下揺
動自在に支持した第1の検知バー44を、プレス本体11側
に揺動自在に支持した第2の検知バー51に側方から接触
させ、ダイ21などの浮上り時に両検知バー44,51を揺動
させて、第2の検知バー51の揺動からダイ21などの浮上
りを検出するものとしたので、プレス本体11に対するツ
ールセット12の着脱に支障にならず、この着脱を容易に
行える。また、プレス本体11とツールセット12との間に
跨がる異常検出機構41,42の精度を確保できるととも
に、ツールセット12の装着後に特別な調節も必要とせ
ず、保守も簡単である。
【0020】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例の粉末成形プレスは、金型として、ダイ21、
下第1パンチ22、下第2パンチ23、コアロッド24および
上パンチ25を備えたものであったが、それに限るもので
はない。そして、例えば下パンチが1つでかつ固定の場
合は、浮上り防止機構および異常検出機構は、ダイに対
してのみ設けられることになる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、上側のパンチによる加
圧が解除されるときにダイまたは下側のパンチが上方へ
移動することを防止する浮上り防止機構を備えたプレス
装置において、浮上り防止機構の作動時に前記ダイまた
は下側のパンチが上方へ移動しているかどうかを検出す
る異常検出機構を設けたので、浮上り防止機構が確実に
作動しているかどうかを確認でき、したがって、実際に
は前記ダイなどの浮上りが生じており、被プレス物に不
良が生じるおそれのあるまま、プレス作業が続けられる
ようなことを防止でき、被プレス物の品質を保障でき
る。また、異常検出機構は、ツールセットにおけるダイ
または他のパンチと一体の部材に第1の検知バーを上下
揺動自在に支持し、プレス本体に揺動自在に支持すると
ともにばねにより付勢した第2の検知バーに、前記第1
の検知バーの重力により下降する自由端を前記ばねによ
る付勢方向と反対側から接触させ、ダイまたは下側のパ
ンチの浮上り時に両検知バーを揺動させて、第2の検知
バーの揺動から前記浮上りを検出するものとしたので、
プレス本体に対するツールセットの着脱が面倒になら
ず、また、異常検出機構の精度を確保できるとともに、
保守も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレス装置の一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】同上作動を示す断面図である。
【図3】同上異常検出機構の作用説明図である。
【図4】段付きダイを備えた金型の一例を示す断面図で
ある。
【図5】ウィズドロアル法における金型の作動を示す断
面図である。
【図6】同上作動線図である。
【符号の説明】
1 圧粉体(被プレス物) 11 プレス本体 12 ツールセット 21 ダイ 22 下第1パンチ(下側のパンチ) 23 下第2パンチ(パンチ) 25 上パンチ(上側のパンチ) 31 浮上り防止機構 32 浮上り防止機構 41 異常検出機構 42 異常検出機構 43 バー基台(ダイと一体の部材) 44 第1の検知バー 45 支点 46 自由端 47 エアシリンダー(復帰装置) 51 第2の検知バー 53 ばね 54 ストッパー 55 近接スイッチ(センサー)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に移動するダイおよびこのダイ
    内に上下方向へ摺動自在に嵌合して被プレス物を加圧す
    る少なくとも一対のパンチを有するツールセットと、こ
    のツールセットが着脱自在に装着されるプレス本体とを
    備えるとともに、上側のパンチによる加圧が解除される
    ときにダイまたは下側のパンチが上方へ移動することを
    防止する浮上り防止機構と、この浮上り防止機構の作動
    時に前記ダイまたは下側のパンチが上方へ移動している
    かどうかを検出する異常検出機構とを備え、この異常検
    出機構は、前記ツールセットにおけるダイまたは他のパ
    ンチと一体の部材に上下方向へ揺動自在に支持され自由
    端が重力により下降する検知バーと、前記ツールセット
    に設けられ前記第1の検知バーをその支点よりも自由端
    が若干高くなる状態まで回す復帰装置と、前記プレス本
    体に前記第1の検知バーと同一平面内で揺動自在に支持
    されこの第1の検知バーの自由端が接触する第2の検知
    バーと、この第2の検知バーを前記第1のバーの方へ向
    かって付勢するばねと、このばねによる付勢の方向で前
    記第2の検知バーの揺動を規制するストッパーと、前記
    第2の検知バーに対し前記第1の検知バーと同側に位置
    してプレス本体に設けられ第2の検知バーの接近および
    離反を検出するセンサーとを有することを特徴とするプ
    レス装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104960238A (zh) * 2015-07-28 2015-10-07 济南精创模具技术开发有限公司 生物质成型机连杆防偏装置

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