JPH06284656A - 誘導発電機 - Google Patents

誘導発電機

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JPH06284656A
JPH06284656A JP9247593A JP9247593A JPH06284656A JP H06284656 A JPH06284656 A JP H06284656A JP 9247593 A JP9247593 A JP 9247593A JP 9247593 A JP9247593 A JP 9247593A JP H06284656 A JPH06284656 A JP H06284656A
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JP
Japan
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rotor
stator
auxiliary
winding
current
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JP9247593A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Satake
利彦 佐竹
Satoru Satake
覺 佐竹
Yukio Onoki
幸男 大野木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Satake Engineering Co Ltd
Original Assignee
Satake Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 励磁のためのブラシ構成も、特別の励磁回路
構成をも必要とせず、発電機の出力電圧の制御が簡単に
行える、商用電源から独立した誘導発電機を得る。 【構成】 三相スター結線した電機子巻線3の端子間に
コンデンサCを接続し、三相のそれぞれに補助巻線4と
サイリスタSCRとを設けた補助回路5とから構成する
固定子側1と、回転子導体6を設けてかご形回転子11
にした回転子側2とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は商用電源を必要としない
自励式誘導発電機に係り、特に簡単に出力制御を可能と
した誘導発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られる誘導発電機には他励式
誘導発電機、二次励磁式誘導発電機あるいは自励式誘導
発電機等が存在する。まず他励磁式誘導発電機は誘導機
の固定子一次巻線を電源に接続した状態で、回転子であ
るかご形あるいは二次短絡の巻線形回転子に外力を加え
て、回転子を同期速度以上に回転させ、S(すべり)<
0の領域で誘導発電機として動作させるものである。こ
の回転子導体は電動機の場合と逆方向に磁束を切るよう
に、換言すれば電源から遅れ無効電力の供給を受けて、
発電機として電力を電源に変換している。この発電機は
かご形誘導発電機の構造をそのまま利用できるので、構
造簡単、保守容易と利点は多いものの、励磁電流や二次
遅れ力率に起因する無効電力を電源から受取るので、系
統の力率を低下させるものであった。
【0003】次に二次励磁式誘導発電機は、巻線形誘導
機の二次側をすべり周波数で適当に励磁して回転させれ
ば、任意のすべりで誘導発電が可能になるというもので
ある。これは回転子の回転速度が変化しても、それに応
じて常にすべり周波数になるように励磁周波数を調整す
れば、一次巻線にはセルビウス方式により一定の周波数
の電圧を誘起することが可能で、発電周波数が一定であ
ることを要求される用途に利用される。しかしながら巻
線形誘導機の二次回路を励磁するためには、回転する二
次回路の巻線に電力を供給するためのブラシを必要とす
る。従来からこのブラシは保守面でめんどうであること
からブラシを必要としない誘導機の開発が、電動機・発
電機両面に求められていることは言うまでもない。
【0004】このような2つの他励式誘導発電機や二次
励磁式誘導発電機は、共に誘導機の一次側に電力を供給
したり、二次側を励磁したりと、他から誘導発電機に電
力を供給したりする必要があることから、電力事情の悪
いところや、とりわけ電力供給できない場所では使用す
ることはできないものであった。
【0005】これに対して自励式誘導発電機は、発電機
端子に静電容量としてコンデンサを接続して、残留磁気
の有る回転子を回転させるだけで自励式発電が可能とな
るものである。この自励式誘導発電は、外部から電力を
供給することがなく、また保守がめんどうなブラシも必
要としないことから簡便な発電機として知られている。
【0006】ここで自励式誘導発電機についてその作用
を以下に説明する。図1において、無励磁のかご形ある
いは二次短絡の巻線形回転子1と、主力端子a,b,c
間にスイッチSを介し、コンデンサCを接続した固定子
2とによって誘導発電機10を構成した場合、たとえ回
転子が無励磁であっても、残留磁気のある回転子を回転
させると、回転子の残留磁気によってきわめて低い起電
力が固定子の電機子巻線に誘導される。この時の電機子
進み電流Iに対する端子電圧Vの関係は図2の直線A´
のようになる。ただし、これは飽和を無視した場合であ
り、実際の発電機では磁路の飽和が起こるため、発電機
のV−I特性はAで示す飽和曲線となる。
【0007】更にコンデンサCを負荷として接続した場
合の自励発電について説明する。負荷として接続したコ
ンデンサCの端子電圧Vとその充電電流Iとの間には、
周波数をfとすれば次の関係が明らかである。
【0008】
【数1】 この関係を図2に示すと直線Bの充電特性曲線となる。
自励発電では残留磁気による起電力でコンデンサCに9
0°の進み電流が流れ、これによって固定子の電機子端
子電圧Vが上昇し、更にそれに応じて充電電流が増加す
るというくり返しで飽和曲線Aと充電特性曲線Bとの交
点Pで電圧と電流は安定して、発電を持続していくこと
になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上にように自励式誘
導発電機においては、商用電源を必要としないので他の
誘導発電機と違い、発電機単体として独立させることが
できる。つまりこれは商用電源のない場所での使用に最
適となる。
【0010】しかしながらこの自励式誘導発電機は負荷
の変動に影響を受ける。負荷が変動するとそのままでは
発電周波数が変動し、それとともに電圧も大きく変化す
ることになる。とくに負荷が遅れ力率であれば電圧変動
も大きく、コンデンサ容量を負荷の変動に応じて調整す
ることが必要となる。
【0011】このように商用電源を使用しない自励式誘
導発電機を、屋外で他の電動機(エンジン等)を駆動源
として使用するようにした場合には、電灯のような負荷
変動の少ない負荷には最適であるが、負荷変動の有るも
のにはコンデンサ容量を調整するという実用面では採用
できない手段を用いることになる。特にコンデンサ容量
を調整する場合、複数個のコンザンサの接続を変えてコ
ンデンサ容量を変化させることになり、逆にこの接続を
変える時の電圧変動は大きい。
【0012】ところで負荷の変動による発電周波数の変
動は、回転子を回転駆動する電動機の回転数制御で、周
波数が一定になるようにすれば良く、これは現状の技術
で十分対応可能である。
【0013】これらのことから、本発明においては商用
電源を必要としない独立した発電機であると共に、負荷
の変動に応じて簡単に出力制御を可能とした誘導発電機
の提供を技術的課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によると、回転子
コアに三相の回転子導体を装設した回転子と、前記回転
子コアに対向して周設した固定子コアを有し、該固定子
コアに三相の電機子巻線を巻装し、その主力端子間に静
電容量を接続した固定子と、前記固定子の三相のそれぞ
れに補助巻線を設け、該補助巻線のそれぞれにサイリス
タ素子を同極性に接続した補助回路とにより誘導発電機
を構成したことにより前記課題を解決するための手段と
した。
【0015】また前記補助回路を、前記固定子の三相の
それぞれに補助巻線を設け、該補助巻線のそれぞれにト
ライアック素子接続した補助回路にして、誘導発電機を
構成したことにより前記課題を解決するための手段とし
た。
【0016】
【作用】本発明の誘導発電機は、三相に回転子導体を装
設した回転子と、三相に電機子巻線を巻装した固定子
と、該固定子の電機子巻線の出力端子間に静電容量を設
け、更に前記固定子の三相のそれぞれに補助巻線を設け
て、該補助巻線のそれぞれにサイリスタ素子を同極性
に、またはトライアック素子を接続した補助回路とによ
り構成している。
【0017】以上の構成において、回転子を他の原動機
で回転駆動すると、回転子の残留磁気により電機子巻線
に電圧を誘起する。この電圧で出力端子間の静電容量に
は90°の進み電流が流れ、この進み電流によって固定
子の電機子端子電圧Vが上昇し、更にそれに応じて充電
電流が増加するというくり返しで電機子巻線の電圧は大
きくなる。最終的には電機子巻線の飽和曲線と静電容量
の充電特性との交点の電圧と電流に落ちつくことにな
る。これまでは従来の自励式誘導発電機と同じ作用とな
る。
【0018】さて、本発明においては固定子の電機子巻
線の他に、電機子巻線と同じ三相のそれぞれに補助巻線
を設けてある。またこの三相各相の補助巻線にはそれぞ
れサイリスタ素子を同極性にまたはトライアック素子を
接続して補助回路としてある。
【0019】この補助巻線には、電機子巻線に誘起した
電圧により流れる三相電機子電流により電圧を誘起して
いる。この電圧により補助回路の補助巻線には、その回
路のサイリスタ素子またはトライアック素子を介して電
流が流れるようになるが、以下サイリスタ素子の場合と
トライアック素子とに分けてその作用を説明する。
【0020】まずサイリスタ素子の場合について説明す
ると、サイリスタ素子の点弧角を制御することにより、
この補助回路にはサイリスタ素子を介して整流電流が流
れるようになる。この整流電流には直流分と交流分とが
含まれている。
【0021】直流分から先に説明すると次のようにな
る。各相の補助巻線に流れる直流分の電流Iが作る磁束
φは、補助巻線が三相に巻装されいてることから各相に
磁束φを生じている。しかし、三相の各相に生じた磁束
φの合成分は、補助回路を構成するサイリスタ素子を三
相各相共に同極性としてあるので零となる。したがって
サイリスタ素子による整流電流中の直流分電流の作る磁
束は回転子に何等作用しないことになる。
【0022】次に補助回路のサイリスタ素子を介して流
れる整流電流の交流分について説明する。この交流分は
サイリスタ素子の極性に無関係で、補助巻線に誘起する
電圧より90°遅れた電流が流れることになる。この9
0°遅れた電流は補助巻線の三相の各相に流れるので、
遅れ無効電流であり、発電機にとっては三相平衡した遅
れ無効電流を消費する負荷として作用することになる。
より具体的には、固定子の出力端子に設けた静電容量の
増磁作用を打ち消すことになる。
【0023】これは補助巻線に設けたサイリスタ素子の
点弧角を制御することにより、補助巻線の交流分電流が
変化し、よって遅れ無効電力が変化することになる。し
たがって従来例のように静電容量を変化させて制御する
という実用化の難しい手段によらなくとも、遅れ無効電
力を変化させて、静電容量を変化させたことに等しい制
御、つまり発電機の出力電力の制御を可能とした。
【0024】ところで、誘導発電機は発電機の出力周波
数が負荷により変動するので、発電機の出力周波数が一
定となるよう周波数基準で原動機の回転数を制御すれば
よい。これには原動機の調速機と、発電機出力周波数を
検出する装置とを接続することにより容易に実現可能で
あることは言うまでもない。
【0025】次に、トライアック素子の場合について説
明すると、補助回路のトライアック素子の点弧角を制御
することにより補助回路に流れる電流を制御することが
できる。この補助回路には、電機子巻線に誘起した電圧
により流れる三相電機子電流により電圧を誘起してい
る。したがって前述のようにトライアック素子の点弧角
を制御するということは誘起した電機子電流により流れ
る電流を制御するということである。ここに流れる電流
はサイリスタ素子の場合と異なり交流分のみである。こ
の交流分は補助巻線に誘起する電圧より90°遅れた電
流が流れることになる。この90°遅れた電流は、補助
巻線の三相の各相に流れるので遅れ無効電流であり、発
電機にとっては三相平衡した遅れ無効電流を消費する負
荷として作用することになる。より具体的には、固定子
の出力端子に設けた静電容量の増磁作用を打ち消すこと
になる。
【0026】これは補助回路のトライアック素子の点弧
角を制御することにより、補助巻線の交流分電流が変化
し、よって遅れ無効電力が変化することになる。したが
って従来例のように静電容量を変化させて制御するとい
う実用化の難しい手段によらなくとも、遅れ無効電力を
変化させて、静電容量を変化させたことに等しい制御、
つまり発電機の出力電力の制御を可能とした。また、ト
ライアック素子の場合、補助巻線に直流分が発生しない
ので、サイリスタ素子に比較して効率がよいという利点
がある。
【0027】ところでサイリスタ素子の場合と同じよう
に、一般的に誘導発電機はその出力周波数が負荷により
変動するので、発電機の出力周波数が一定となるよう周
波数基準で原動機の回転数を制御すればよい。これには
原動機の調速機と、発電機出力周波数を検出する装置と
を接続することで容易に実現可能であることは言うまで
もない。
【0028】以上のように、本発明の目的とする、ブラ
シレスの構成で商用電源から独立した自励式誘導発電機
を、固定子の電機子巻線の外に補助巻線を巻装してサイ
リスタ素子またはトライアック素子で接続した補助回路
を設けた誘導機としたことにより簡単な構成で実現可能
となった。
【0029】
【実施例】図3から図5において本発明の実施例を説明
する。図3に示すものは本発明の誘導発電機における、
固定子と回転子の部分だけを抜き出したものを示してい
る。ここで固定子の電機子巻線はスター結線として説明
するが、デルタ結線でもよい。また以下に説明する固定
子の電機子巻線の極数と補助巻線の極数は同極数として
説明する。更に回転子は、かご形回転子として説明する
が、二次短絡巻線形回転子としてもよい。
【0030】まず符号1は同期発電機の固定子側を示
し、符号2は同じく回転子側を示している。
【0031】まず固定子側1は、固定子コア(省略)に
スター結線の電機子巻線3を設けてある。該電機子巻線
3の出力端子R,S,Tのそれぞれの端子間には容量負
荷のコンデンサCが設けてある。また前記電機子巻線3
の三相のそれぞれに補助巻線4を設けそれぞれサイリス
タSCR,SCR,SCRを同極性(同方向)に
接続してあり補助回路5としてある。一方回転子側2
は、回転子コア(省略)に回転子導体6を装設し、かご
形回転子11としてある。また、このかご形回転子11
は、その回転軸に原動機7を連結してある。原動機7に
は調速機8を設けてあり、一方出力端子の1つTに出力
の周波数を検出する検出回路9を設けてあり、前記調速
機8と検出回路9とは電気的に接続してある。
【0032】また説明の都合上各巻線に誘起する電圧を
次のように規定する。発電作用によって固定子の電機子
巻線3に誘起する電圧をE、電機子巻線の電圧によっ
て補助巻線4に誘起する電圧をEとする。
【0033】以上のように構成した本発明の誘導発電機
は、前記回転子側2を他の原動機7によって回転駆動す
ることにより発電作用を行うものである。
【0034】かご形回転子11を原動機7によって回転
駆動すると、回転子の残留磁気により電機子巻線3にわ
ずかの電圧Vを誘起する。この電圧Vにより静電容量負
荷のコンデンサCには90°の進み電流が流れ、この進
み電流によって固定子の電機子電圧Vが上昇し、更にそ
れに応じて充電電流が増加するというくり返しで電機子
巻線3の電圧Vは大きくなり、最終的には電機子巻線3
の飽和曲線と静電容量Cの充電特性との交点P(図2参
照)に落ちつくことになる。
【0035】本発明においては、その特徴として固定子
の電機子巻線3と同一相に補助巻線4を設けてある。ま
たこの補助巻線4は、それぞれの相の補助巻線4にサイ
リスタSCR,SCR,SCRを同極性に接続し
た補助回路5にしてあることに特徴を有するものであ
る。
【0036】この補助巻線4には、前述の電機子巻線3
に起動初期に誘起する電圧Vによって流れる電機子電流
により電圧Eが誘起される。この電圧Eにより補助
回路5の補助巻線4にはその回路5のサイリスタSCR
,SCR,SCRを介して整流電流が流れるよう
になる。
【0037】更に詳説すると図4に示す如く作用する。
つまり、図4(a)に示すように、補助巻線4のR,
S,Tの誘起電圧E,Eε−j2π/3,Eε
j2π/3の三相電圧により、補助巻線4には、サイリ
スタSCR,SCR,SCRで整流された整流電
流が流れるようになる。この整流電流には直流分と交流
分とが有るが、先に直流分の電流Iの作る磁束を考え
る。
【0038】各相の補助巻線4に流れる直流分電流Iに
よりできる磁束φは、R,S,Tの補助巻線が三相に巻
装されていることから、R相の磁束φを基準にとると各
相の磁束は空間的に2極で考え図4(b)のようにな
り、各相磁束φの合成磁束Φは
【0039】
【数2】 となる。これは図4(c)のとおりである。この合成磁
束Φは零であるから、整流電流中の直流分電流の作る磁
束は回転子に何等作用しない。
【0040】次に補助巻線4に流れる、サイリスタSC
,SCR,SCRによる整流電流の交流分につ
いて説明する。図5のようにサイリスタSCR,SC
,SCRの極性は同極性に接続されている。直流
分電流の方向はそのサイリスタの極性により定まるので
あるが、交流分はサイリスタの極性に無関係に、電圧E
,より90°遅れた電流iとなっている。同様にi
はEε−j2π/3より90°遅れ、iはEε
j2π/3より90°遅れた電流となっている。
【0041】したがってi,i,iは遅れ無効電
流となり、この発電機にとっては三相平衡した遅れ無効
電力を消費する負荷として作用する。つまりサイリスタ
の点弧角を制御すれば補助巻線の作る交流分による遅れ
無効電力が変化し、この遅れ無効電力が静止容量Cによ
る増磁作用を打ち消し、発電機の出力電圧がサイリスタ
の点弧角の制御により変化することになり、発電機の電
圧制御が可能となった。
【0042】結局この発電機の制御は、原動機の回転数
制御により発電機の周波数を一定にし、サイリスタの点
弧角制御により発電機の出力電圧を一定にすることが可
能になる。
【0043】ところで、出力端子に設けた周波数検出器
9からの周波数信号は、あらかじめ定めた調速機8の周
波数と比較され、検出した周波数信号が低下しておれ
ば、調速機8は原動機7の回転子を上昇させ、逆に高け
れば原動機7の回転を低くするように作用する。これら
制御の電源は、別に蓄電池を設けることや、出力電力を
採用することなどで確保可能である。
【0044】図6および図7により本発明の別実施例を
説明する。図6に示すものは本発明の誘導発電機におけ
る固定子と回転子の部分だけを抜き出したものである。
まず符号1は誘導発電機の固定子側を示し、符号2は同
じく回転子側を示している。
【0045】まず固定子側1は、固定子コア(省略)に
スター結線の電機子巻線3を設けてある。該電機子巻線
3の出力端子R,S,Tのそれぞれの端子間には容量負
荷のコンデンサCが設けてある。また前記電機子巻線3
の三相のそれぞれに補助巻線4を設けそれぞトライアッ
クTR,TR,TRを接続してあり補助回路12
としてある。一方回転子側2は、回転子コア(省略)に
回転子導体6を装設し、かご形回転子11としてある。
また、このかご形回転子11は、その回転軸に原動機7
を連結してある。原動機7には調速機8を設けてあり、
一方出力端子の1つTに出力周波数を検出する検出回路
9を設けてあり、前記調速機8と検出回路9とは電気的
に接続してある。
【0046】また説明の都合上各巻線に誘起する電圧を
次のように規定する。発電作用によって固定子の電機子
巻線3に誘起する電圧をE、電機子巻線の電圧によっ
て補助巻線4に誘起する電圧をEとする。
【0047】以上のように構成した本発明の誘導発電機
は、前記回転子側2を他の原動機7によって回転駆動す
ることにより発電作用を行うものである。
【0048】かご形回転子側11を原動機7によって回
転駆動すると回転子の残留磁気により電機子巻線3にわ
ずかの電圧を誘起する。この電圧Vにより静電容量負荷
のコンデンサCには90°の進み電流が流れ、この進み
電流によって固定子の電機子電圧Vが上昇し、更にそれ
に応じて充電電流が増加するというくり返しで電機子巻
線3の電圧Vは大きくなり、最終的には電機子巻線3の
飽和曲線と静電容量Cの充電特性との交点P(図2参
照)に落ちつくことになる。
【0049】本発明においては、その特徴として固定子
の電機子巻線3と同一相に補助巻線4を設けてある。ま
たこの補助巻線4は、それぞれの相の補助巻線4にトラ
イアックTR,TR,TRを接続した補助回路1
2にしてあることに特徴を有するものである。
【0050】この補助巻線4には、前述の電機子巻線3
に起動初期に誘起する電圧Vによって流れる電機子電流
により電圧Eが誘起される。この電圧Eにより補助
回路12の補助巻線4には、その回路5のトライアック
TR,TR,TRを介して電流が流れるようにな
る。
【0051】更に詳説すると図7に示す如く作用する。
つまり、補助巻線4のR,S,Tの誘起電圧E,E
ε−j2π/3,Eεj2π/3の三相電圧により、
補助巻線4には、トライアックTR,TR,TR
で制御された電流が流れるようになる。
【0052】この交流の電流はサイリスタの極性に無関
係に、電圧E,より90°遅れた電流iとなってい
る。同様にiはEε−j2π/3より90°遅れ、
はEεj2π/3より90°遅れた電流となって
いる。
【0053】したがってi,i,iは遅れ無効電
流となり、この発電機にとっては三相平衡した遅れ無効
電力を消費する負荷として作用する。つまりトライアッ
クの点弧角を制御すれば補助巻線に流れる電流iによる
遅れ無効電力が変化し、この遅れ無効電力が静止容量C
による増磁作用を打ち消し、発電機の主力電圧がサイリ
スタの点弧角の制御により変化することになり、発電機
の電圧制御が可能となった。
【0054】結局この発電機の制御は、原動機の回転数
制御により発電機の周波数を一定にし、サイリスタの点
弧角制御により発電機の出力電圧を一定にすることが可
能になる。
【0055】なお、調速機8と検出器9および原動機7
の作用については、前述の実施例のものと重複するので
ここでは省略する。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によると、固定子に
補助巻線を設けて、ここに誘起して流れる電流をサイリ
スタあるいはトライアックで制御するという補助回路を
設けるという単純な巻線の追加と、回転子を二次短絡巻
線形回転子、あるいはかご形回転子にするというありふ
れた回転子の構成とにより、直流電源を必要とせず、励
磁用発電機も必要とせず、保守のめんどうなスリップリ
ングなども省略した、簡単なブラシレス自励式誘導発電
機を提供可能とした。また、サイリスタ素子あるいはト
ライアック素子による制御で簡単な発電機の出力制御が
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】自励式発電機の容量負荷による自励発電を示す
回路図。
【図2】容量負荷における電機子の飽和曲線と容量負荷
の充電特性を示す図。
【図3】本発明の誘導発電機の固定子と回転子の部分だ
けを抜き出した図。
【図4】補助回路の直流分電流とそれに伴う合成磁界を
示す、固定子の補助巻線部分を抜き出した図。
【図5】補助回路の交流分電流を示す固定子の補助巻線
部分だけを抜き出した図。
【図6】本発明の誘導発電機の別の実施例を示し、固定
子と回転子の部分だけを抜き出した図。
【図7】補助回路の交流分電流を示す補助巻線部分だけ
を抜き出した図。
【符号の説明】
1 固定子側 2 回転子側 3 電機子巻線 4 補助巻線 5 補助回路 6 回転子巻線 7 原動機 8 調速機 9 検出器 10 同期発電機 11 回転子 12 補助回路 SCR サイリスタ TR トライアック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子コアに三相の回転子導体を装設し
    た回転子と、前記回転子コアに対向して周設した固定子
    コアを有し、該固定子コアに三相の電機子巻線を巻装
    し、その出力端子間に静電容量を接続した固定子と、前
    記固定子の三相のそれぞれに補助巻線を設け、該補助巻
    線のそれぞれにサイリスタ素子を同極性に接続した補助
    回路とにより構成したことを特徴とする誘導発電機。
  2. 【請求項2】 回転子コアに三相の回転子導体を装設し
    た回転子と、前記回転子コアに対向して周設した固定子
    コアを有し、該固定子コアに三相の電機子巻線を巻装
    し、その主力端子間に静電容量を接続した固定子と、前
    記固定子の三相のそれぞれに補助巻線を設け、該補助巻
    線のそれぞれにトライアック素子を接続した補助回路と
    により構成したことを特徴とする誘導発電機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101506206B1 (ko) * 2014-03-19 2015-03-26 김철진 단상 유도 발전기의 자기 여자 용량 제어 시스템
WO2017043787A1 (ko) * 2015-09-11 2017-03-16 이성근 발전 또는 회생제동 장치

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