JP2893352B2 - 二固定子誘導同期電動機 - Google Patents

二固定子誘導同期電動機

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JP2893352B2
JP2893352B2 JP2057487A JP5748790A JP2893352B2 JP 2893352 B2 JP2893352 B2 JP 2893352B2 JP 2057487 A JP2057487 A JP 2057487A JP 5748790 A JP5748790 A JP 5748790A JP 2893352 B2 JP2893352 B2 JP 2893352B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は同期電動機に関する。
〔従来の技術〕
一般に同期電動機は、その回転子を固定子巻線の作る
回転磁界の回転速度すなわち同期速度近くまで加速する
起動機と、回転子巻線の直流励磁が必要である。
この起動機を省略して同期電動機自体に起動トルクを
持たせるように考察されたのが誘導同期電動機で、これ
は起動時には回転子巻線を短絡して誘導電動機として起
動するために起動機は必要としないが、同期運転に必要
な回転子巻線の直流励磁のために、ブラシを必要とす
る。すなわち、回転子の回転速度が同期速度に近づくと
回転子巻線の短絡を開放して外部の直流電流からブラシ
を介して回転子巻線に直流電流を流して回転子に磁極を
作り、この磁極が固定子巻線の作る回転磁界に引張られ
て回転子は同期速度で回転する。このブラシは保守点検
を必要とすることから保守費が嵩み、ブラシレス構造の
同期電動機の開発が望まれている。
このブラシレス構造の同期電動機としては、従来から
永久磁石形やリラクタンス形があるが、トルクが小さ
く、減磁の問題や、低力率等の欠点があるため小容量の
ものに限られている。またランデル形やインダクタ形の
同期電動機は磁路の構成が複雑で大型となる欠点があっ
た。また交流励磁器と回転整流器を用いる方法も同様で
ある。また回転子巻線にダイオードを接続してインバー
ターの方形波電圧による高調波磁界を利用するブラシレ
ス自励形三相同期電動機は回転子の界磁起磁力が不足で
十分な出力が得られない欠点がある。更には三相の固定
子巻線の一相にダイオードを挿入して固定子の作る正相
分回転磁界に静止磁界を重畳して、同期速度で回転する
回転子巻線に静止巻線による交流電圧を誘起させて、こ
れをダイオードで整流することによって回転子巻線を直
流励磁して、正相分回転磁界を作用させて同期トルクを
発生するブラシレス自励形三相同期電動機があるが、こ
れは誘導機始動が不可能なために、回転子鉄心の渦電流
による起動となり起動トルクが小さい欠点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって起動トルクが大きく、さらに同期トルクも
大きく、しかもブラシを必要とせず、保守点検が容易で
構造が簡単で専用の起動機も必要としない同期電動機の
提供を技術的課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために、同一回転軸上に任意の間
隔をおいて設けた2個の回転子コアを有し、該2個の回
転子コアに連通する複数個の導体を設けその両端を短絡
してかご形導体とした回転子と、前記各回転子コアにそ
れぞれ対向して周設した2個の固定子と、前記2個の回
転子コアに連通させた複数個の導体の前記2個の固定子
に対向しない導体部分においてお互いに電気角180°に
位置する導体間を連結するダイオードと、前記2個の固
定子のうち特定の固定子がこれに対峙する回転子コアの
周囲に生じる回転磁界と他の固定子がこれに対峙する回
転子コアの周囲に生じる回転磁界との間に位相差を生じ
させる電圧移相装置及び前記2個の固定子に設けた直流
励磁回路とにより構成すること、あるいは同一回転軸上
に任意の間隔をおいて設けた2個の回転子コアを有し、
該2個の回転子コアに連通する複数個の導体を設けその
両端を短絡してかご形導体とした回転子と、前記各回転
子コアにそれぞれ対向して周設した2個の固定子と、前
記2個の固定子のうち特定の固定子がこれに対峙する回
転子コアの周囲に生じる回転磁界と、他の固定子がこれ
に対峙する回転子コアの周囲に生じる回転磁界との間に
位相差を生じさせる電圧移相装置と、前記回転軸に直結
して整流回路を有する回転電機子と、該回転電機子に対
向して周設した直流励磁用の固定子を設けると共に、前
記回転電機子の整流回路の直流出力を、前記2個の回転
子コアに連通させた複数個の導体の前記固定子に対向し
ない導体部分においてお互いに電気角で180°に位置す
る導体間にダイオードを介して並列に接続した構成した
ことにより前記課題を解決するための手段とした。
〔作用〕
二固定子誘導電動機の電圧移相装置の作用について本
出願人は特願昭61-128314号においてその詳細を説明し
ている。
本発明によると、先ず同一回転軸上に設けた2個の回
転子コアを有し、該2個の回転子コアに連通する導体を
複数個設けその両端を短絡してかご形導体とした回転子
と、固定子巻線および直流励磁回路を設けた二固定子に
より構成されたものにおいては、起動時には2個の固定
子巻線の作る回転磁界によって複数個の回転子導体に誘
起される電圧が同相になるように、すなわち回転子導体
間を還流する電流が流れるように、従って回転子導体の
お互いに電気角で180°に位置する導体まを連結したダ
イオードには電流が流れないように、電圧移相装置を作
動させて一般の誘導電動機として起動する。起動後回転
子の回転速度が上昇して回転磁界の回転速度すなわち同
期速度に近づくと、回転磁界による回転子導体の誘起電
圧は小さくなる。ここまでは誘導電動機としての動作で
あるが、すべりSがS=0.05に近づいた時に同期運転に
入る。これは次のようにして行う。
先ず2個の固定子のうち特定の固定子がこれに対峙す
る回転子コアの周囲に生じる回転磁界と他の固定子がこ
れに対峙する回転子コアの周囲に生じる回転磁界との間
に180度の位相差を生じさせるように電圧移相装置を作
動させる。このようにすると今まで回転子導体間を還流
して流れていた電流が流れなくなり、回転子導体のお互
いに電気角で180°に位置する導体間を連結したダイオ
ードを通じて電流が流れるようになる。
この回転磁界によって回転子導体に流れる電流は回転
子が同期速度になるとすべりが零になるので流れなくな
るが、先の電圧移相装置と同時に、固定子に設けた直流
励磁回路を作用させると、この直流励磁回路によって静
止磁界が生じ、回転子導体はこの静止磁界と鎖交して交
流の電圧を誘起するようになる。この交流電圧は回転子
の回転速度が大になるほど大きくなる。
この交流電圧の位相は前記電圧移相装置と連動させて
あるので、この交流電圧が回転子導体の導体間に接続さ
れたダイオードに印加され、整流された電流が回転子導
体に流れるように作用して回転子コアは磁極を形成し、
固定子巻線の作る回転磁界に引張られて回転子は同期速
度で回転する。
ここで同期トルクを考察してみるに、2個の固定子の
うち特定の固定子が作る回転磁界の位相が他の固定子が
作る回転磁界とそれよりも180°移相されるが、前記静
止磁界によって特定の固定子と対峙する回転子の回転子
導体に流れるダイオードで整流された電流の方向も他の
回転子導体のそれとは逆方向になるので、同期トルクは
すべての回転子において同一の方向となり、同期トルク
はすべて加算されることになって、本発明の誘導同期電
動機は二固定子であるがその合計の容量は、従来のブラ
シを有する誘導同期電動機と同等である。
以上のように、本発明の二固定子誘導同期電動機は、
起動時には従来の誘導電動機の原理で起動するから起動
トルクが大きく、従って他の特別の起動機を必要としな
い。また同期速度においては回転子導体が直流励磁巻線
の作用をするので同期トルクが大きく、ブラシなどの保
守を必要としない同期電動機を提供することが可能とな
った。
また前記直流励磁回路にかえて、回転軸に整流回路を
有する回転電機子と、それに対向して周設した直流励磁
用の固定子を設け、前記整流回路の直流出力を回転子導
体にダイオードを介して並列に接続し、回転子導体を直
流励磁することによって同期運転することも可能であ
る。
ところで上記直流励磁回路は2個の固定子巻線の1相
を利用して、サイリスタとダイオードを逆極性に並列に
接続した回路を前記固定子巻線の一相に挿入し、サイリ
スタの点弧角を変えてその巻線に直流分電流を流すこと
によって静止磁界を作ることも可能である。
なお、電圧移相装置としては本出願人が特願昭61-128
314号において固定子の位置を回転軸のまわりに機械的
に回動させることによって変える方法と、固定子巻線の
接続をスイッチによって切換えて行う方法の2つを説明
している。
以上のような構成によって、起動トルクが大きく、さ
らに同期トルクも大きく、しかもブラシを必要とせず、
保守点検が容易で構造が簡単で専用の起動機を必要とし
ない同期電動機を提供することが可能となった。
ところで、前記固定子巻線を励磁する電源は、商用周
波数の交流電源かまたはインバータを利用した可変周波
電源を利用できる。また単相においても多相においても
利用できるものである。上記可変周波数電源を利用する
と、同期速度の変更が容易に可能となり、その場合でも
通常の誘導電動機の始動トルクで起動可能であり、利用
分野は大きく拡大し、安価な同期電動機の提供が可能と
なった。
〔実施例〕
本発明は主として二固定子誘導同期電動機を主構成と
して詳細を説明する。また固定子巻線の結線も並列、直
列、スター結線、デルタ結線のいずれでもよい。さらに
2相、3相、多相のどちらでもよい。また回転子導体も
同様である。すでに本出願人は、特願昭61-128314号と
して本発明の構成の一部である複数固定子からなる誘導
電動機の構成、作用の詳細な説明を行っている。つま
り、電圧移相装置によって、2個の固定子のうち特定の
固定子がこれに対峙する回転子の周囲に生じる回転磁界
と他の固定子がこれに対峙する回転子の周囲に生じる回
転磁界との間の位相差を、たとえば同相すなわち電気角
で0°とした場合、回転子導体に流れる電流は回転子導
体を還流し、たとえば電気角で180°とした場合、回転
子導体に流れる電流は回転子コア間で回転子導体間を連
結した連結材を通じて流れることなどを詳説している。
更に電圧移相装置の構成については、固定子を回動さ
せるものや、固定子巻線の結線の切換えを行うものなど
を示しているが、本発明において、特に固定子巻線の結
線の切換を行なった電圧移相装置を構成すると、前記電
気角の0°から180°への切換は瞬時に行なえるため同
期速度への引き込みは容易となる。また回転速度を検出
するセンサーと、直流励磁回路と、電圧移相装置の制御
装置とを設けて連絡すると、同期速度への引き込みが自
動化できると共に、万一脱調した場合でも、回転速度を
検出するセンサーの信号により即座に同期運転から誘導
電動機の運転に切換え可能であり、一般の同期電動機の
ように脱調から急激に停止することがなく事故防止が簡
単にできるものとなる。
第1図から第3図により本発明の第1の実施例を説明
する。まず符号20は二固定子誘導同期電動機の固定子側
を示す。また符号30は同じく回転子側を示す。
固定子側20は、スター結線した2つの固定子巻線21,2
2が並列に3相交流電源R,S,Tに接続されている。さらに
固定子側20には固定子巻線21,22とは別に直流励磁回路
の直流励磁巻線40が設けてある。一方、回転子側30の同
一回転軸10上に設けた2個の回転子コアに連通する導体
31,32を複数個設け、その両端に短絡環33を設けてかご
形導体とし、前記複数個の回転子コアに連通する導体の
前記固定子に対向しない部分37でお互いに電気角で180
°に位置する導体間をダイオード34を介して連結してい
る。これを第2図に示す。またこの連結の別の方法とし
て第3図のようにダイオード34および連絡環36を介して
お互いに電気角で180°に位置する導体間を連結しても
よい。なお、第2図と第3図は2極の場合を示したがこ
れに限定されないことはいうまでもない。
ここで固定子巻線21に対峙する回転子導体31に誘起す
る電圧をE1とし、固定子巻線22に対峙する回転子導体32
に誘起する電圧E1εjθとする。ここでθは電圧の位相
差角である。
以上の構成による作用を説明する。まず起動時には、
回転子導体31,32の誘起電圧の位相差角θ=0°になる
ように固定子巻線21,22が結線された状態で電源に投入
して起動する。このようにすると固定子巻線21,22を電
源から三相電流が流れてそれぞれ同相の回転磁界を生
じ、回転子導体31,32に電圧が誘起される。この場合の
誘起電圧の位相差角θ=0°であるから、回転子導体に
流れる電流は回転子導体31から回転子導体32へ還流する
ように流れ、回転子導体の導体間に接続されたダイオー
ド34には電流が流れない。従って起動トルクは第7図に
示すように従来の誘導電動機と同じ特性で起動し、起動
トルクは大きく、特別の別個の起動機を必要としない。
起動後、回転子の回転速度が上昇して回転磁界の回転速
度すなわち同期速度に近づくと、すべりSが小さくなる
ので回転磁界による回転子導体の誘起電圧E1は小さくす
る。ここまでは誘導電動機としての動作であるが、すべ
りS=0.05に近づいた時に同期運転に引入れる。これは
次のようにしておこなう。
先づ電圧移相装置によって二つの固定子巻線21,22の
一方たとえば固定子巻線22の位置を、当該固定子のコア
を回転軸のまわりに回動させることによって変えて、二
つの固定子巻線21,22の作る二つの回転磁界の位相差角
θがθ=180°になるようにする。このようにすると二
つの回転子導体31,32の誘導電圧の位相差角θがθ=180
°となり、今までの回転子導体31から回転子導体32へ還
流していた回転磁界による電流は還流しなくなり、回転
子導体の導体間に接続したダイオード34を通じて流れる
ようになる。また先の電圧移相装置と共に固定子に設け
た直流励磁巻線40を作用させる。なすわち直流励磁巻線
40に直流電流を流して静止磁界を作ると、回転子導体3
1,32はすべりSがS=0になってもこれらの静止磁界と
鎖交して交流の電圧を誘起する。この静止磁界による交
流電圧は回転子の回転速度が大きくなるほど大きくな
る。この静止磁界による交流電圧の位相は直流励磁巻線
40が前記電圧移相装置と連動させてあるので、二つの回
転子導体31,32に誘起する係止磁界による交流電圧の位
相差角θはθ=180°となり、これらの交流電圧によっ
て回転子導体の導体間に接続したダイオード34を通じて
整流された電流が回転子導体31,32に流れ、回転子コア
は磁極を形成し、固定子巻線21,22の作る回転磁界に引
張られて回転子は同期速度で回転するようになる。この
時の同期トルクは第7図に示すとおりである。この同期
トルクは前記静止磁界の強さを比例するのて、大きな同
期トルクを得ることが可能である。ここでさらにこの同
期トルクを考察して見るに、同期運転時に電圧移相装置
によって固定子巻線22の作る回転磁界の位相が固定子巻
線21のそれに対して180°移相され、さらに前記静止磁
界によって回転子導体32に誘起する交流電圧も回転子導
体31のそれに対して180°移相されて、整流電流が回転
子導体を還流しない方向すなわちそれぞれの回転子導体
からダイオード34を通じて流れるので、同期トルクは2
つの回転子において同一の方向となり、同期トルクは加
算されることになって、本発明の誘導同期電動機は2固
定子ではあるが、その合計の容量は従来のブラシを有す
る誘導同期電動機と同等である。
以上のように、本発明の二固定子誘導同期電動機は、
起動時には従来の誘導電動機の原理で起動するから起動
トルクが大きく、従って他の特別の起動機を必要としな
い。
また同期速度においては、回転子導体が直流励磁巻線
すなわち界磁巻線の作用をするので、同期トルクが大き
く、ブラシなどの保守を必要としない同期電動機を提供
することが可能となった。
さて本発明例では回転子導体の誘起電圧に位相差を設
ける電圧移相装置として、一方の固定子のコアを回転軸
のまわりに回動させる方法を記載したが、固定子巻線の
結線変更すなわち固定子巻線の両端子を入換えて結線す
ことによって電気的に位相差角θをθ=0°からθ=18
0°に切換えることも可能である。
また本実施例では電源として商用電源を用いる方法を
記載したが、インバータのような可変周波数電源を用い
ることによって任意の同期速度で運転することも可能で
ある。
次に第2の実施例を第4図と第5図によって説明す
る。
この実施例が前記第1の実施例と異なる点は、同期運
転時に必要な回転子導体の直流励磁の方法である。すな
わち回転軸10には回転電機子形交流発電機50が直結さ
れ、その電機子巻線56の出力電圧を整流回路55によって
整流し、その直流出力端子を前記2個の回転子コアに連
通する導体の前記固定子に対向しない部分37でお互いに
電気角で180°に位置する導体間にダイオード34を介し
て並列に接続する。
より詳しく第5図によって説明する。すなわち前記整
流回路55の直流主力端子の正極をダイオード34を介して
回転子導体に接続し、その回転子導体から電気角で180
度の位置である回転子導体からダイオード34を介して整
流回路55の直流出力端子の負極に接続する。その他の導
体についても同様で、整流回路55から流れる直流電流に
よって回転子に固定子の極数に等しい磁極ができるよう
に構成する。第1の実施例同様2極の構成を示している
がこれに限定されることはない。
また前記回転電機子形交流発電機50の固定子側51は同
期運転時には直流励磁巻線53に直流電源54から直流電流
を流して励磁して、回転電機子56に交流電圧を誘起させ
て、この交流電圧を整流回路55によって整流し、この整
流された電流をダイオード34を介して回転子導体31,32
に分流させることによって回転子導体31,32を直流励磁
して、固定子巻線21,22の作る回転磁界と作用させて同
期運転させる。
この方法は回転子導体31,32に流れる整流電流を整流
回路55によって全波整流とすることができるので、前記
第1の実施例の半波整流のものより同期トルクが大にな
る利点がある。
次に前記第1および第2の実施例における直流励磁の
別の実施例を第6図において示す。
この実施例が前記第1および第2の実施例と異なる点
は第1図および第4図に示す直流励磁巻線40を省略して
固定巻線の一部を流用したことである。すなわち第6図
に示すように固定子巻線21,22の1相にサイリスタ71と
ダイオード72を逆極性に並列に接続した回路を挿入して
ある。そしてこれは同期運転時に必要な前記第1および
第2の実施例において延べた静止磁界を作る時に作動す
る。すなわちサイリスタ71の点弧角を0°より大きくす
ると、ダイオード72によって固定子巻線21,22に直流分
を含んで電流が流れて静止磁界を作ることが可能であ
る。このようにすれば固定子巻線とは別個の直流励磁巻
線を設ける必要がなく構造が簡単になる利点がある。
しかしこの場合固定子巻線21,22の作る回転磁界は歪
むので、対称座標法による正相分回転磁界によって同期
トルクを生じることになる。その他の作用は第1および
第2の実施例と同様である。
以上のように構成したので本発明の二固定子誘導同期
電動機は起動時には誘導電動機として起動し、同期速度
に近づくと、したがって、すべりがS=0.05付近から同
期速度に吸引された同期電動機として回転するものであ
る。
〔効果〕
以上の構成から本発明の二固定子誘導同期電動機は、
起動時は従来の誘導電動機と同様のトルク特性で行い、
すべりSがたとえばS=0.05付近から同期速度に移行し
て同期電動機のトルク特性で運転するものである。この
二固定子誘導同期電動機は、起動機やブラシを必要とし
ないからその構造、構成が簡単となるだけでなく、従来
の誘導電動機と同様のトルク特性で起動できるので重負
荷がかかったままで起動と同期運転が可能となる。
ところで、本発明の二固定子誘導同期電動機は、誘導
電動機と同期電動機との両方のトルク特性を備えるか
ら、どちらの電動機のトルク特性でも使用可能である。
このことは、同期速度で運転中、何らかの原因で脱調し
た場合でも、同期電動機トルク特性から誘導電動機のト
ルク特性に切換え可能であるから、一般の同期電動機の
ように電動機が急激に停止することがない。
以上のようにブラシがなく複雑な構成を必要としない
から保守点検も容易であり、起動トルクが大きく同期ト
ルクも大きい同期電動機の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の実施例の固定子巻線側と回転子導体側の
簡略な構成図、第2図は第1の実施例の回転子導体をダ
イオードで連絡した簡略な構成図、第3図は第1の実施
例の回転子導体をダイオードで連絡した別の簡略な構成
図、第4図は第2の実施例の固定子巻線側と回転子導体
側の簡略な正断面図、第5図は第2の実施例の回転子導
体と整流回路とをダイオードを介して接続した簡略な構
成図、第6図は第1および第2の実施例に示す固定子側
直流励磁回路の別の実施例図、第7図は、本発明の同期
電動機のトルク特性の一例を示す図である。 10……回転軸、20……固定子側、21……固定子巻線、22
……固定子巻線、30……回転子側、31……回転子導体、
32……回転子導体、33……短絡環、34……ダイオード、
35……回転子側、36……連絡環、37……固定子に対向し
ない回転子導体部分、40……直流励磁巻線、50……回転
電機子形交流発電機、51……交流発電機の固定子側、52
……交流発電機の回転電機子側、53……直流励磁巻線、
54……直流電源、55……整流回路、56……回転電機子、
70……固定子側、71……サイリスタ、72……ダイオー
ド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 17/00 - 17/44 H02K 16/00 - 16/04 H02K 19/00 - 19/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一回転軸上に任意の間隔をおいて設けた
    2個の回転子コアを有し、該2個の回転子コアに連通す
    る複数個の導体を設け、その両端を短絡してかご形導体
    とした回転子と、前記各回転子コアにそれぞれ対向して
    周設した2個の固定子と、前記2個の回転子コアに連通
    させた複数個の導体の前記2個の固定子に対向しない導
    体部分においてお互いに電気角で180°に位置する導体
    間を連結するダイオードと、前記2個の固定子のうち特
    定の固定子がこれに対峙する回転子コアの周囲に生じる
    回転磁界と他の固定子がこれに対峙する回転子コアの周
    囲に生じる回転磁界との間に位相差を生じさせる電圧移
    相装置及び前記2個の固定子に設けた直流励磁回路とに
    より構成することを特徴とする二固定子誘導同期電動
    機。
  2. 【請求項2】誘導機による起動後に、電圧位相装置によ
    り位相差角を0°から180°に切り換えるとともに固定
    子の直流励磁回路により直流励磁することにより同期引
    き入れを行うことを特徴とする請求項(1)記載の二固
    定誘導同期電動機。
  3. 【請求項3】同一回転軸上に任意の間隔をおいて設けた
    2個の回転子コアを有し、該2個の回転子コアに連通す
    る複数個の導体を設け、その両端を短絡してかご形導体
    とした回転子と、前記各回転子コアにそれぞれ対向して
    周設した2個の固定子と、前記2個の固定子のうち特定
    の固定子がこれに対峙する回転子コアの周囲に生じる回
    転磁界と他の固定子がこれに対峙する回転子コアの周囲
    に生じる回転磁界との間に位相差を生じさせる電圧移相
    装置と、前記回転軸に直結して整流回路を有する回転電
    機子と該回転電機子に対向して周設した直流励磁用の固
    定子とからなる回転電機子形発電機とにより構成すると
    共に、前記回転電機子の整流回路の直流出力を、前記2
    個の回転子コアに連通させた複数個の導体の前記2個の
    固定子に対向しない導体部分においてお互いに電気角で
    180°に位置する導体間にダイオードを介して並列に接
    続したことを特徴とする二固定子誘導同期電動機。
  4. 【請求項4】誘導機による起動後に、電圧位相装置によ
    り位相差角を0°から180°に切り換えるとともに回転
    電機子形発電機の直流励磁用固定子により直列励磁する
    ことにより同期引き入れを行うこと特徴とする請求項
    (3)記載の二固定子誘導同期電動機。
  5. 【請求項5】固定子側直流励磁回路は、固定子の一相に
    サイリスタとダイオードを逆極性に並列に接続した回路
    を挿入してなることを特徴とする請求項(1)から
    (4)のいずれかに記載の二固定子誘導同期電動機。
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