JPH0628387A - 連立一次方程式の並列計算装置 - Google Patents

連立一次方程式の並列計算装置

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JPH0628387A
JPH0628387A JP18406692A JP18406692A JPH0628387A JP H0628387 A JPH0628387 A JP H0628387A JP 18406692 A JP18406692 A JP 18406692A JP 18406692 A JP18406692 A JP 18406692A JP H0628387 A JPH0628387 A JP H0628387A
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JP
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grid
vector
lattice
odd
parallel
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JP18406692A
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English (en)
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Shinichi Tanaka
慎一 田中
Yasunori Ushiro
保範 後
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連立一次方程式を超平面法でベクトル化する
とき、メモリへのアクセス競合を防止する。 【構成】 M1−1(M1=i方向の格子点数)が奇数か
偶数かを判断し、M1−1が奇数の時は、i方向の格子
点番号iとj方向の格子点番号jとの和i+jが同じ値
になる格子位置のベクトル要素を同時に並列計算し、偶
数の時はi+2jまたは2i+jが同じ値になる格子位
置のベクトル要素を同時に並列計算するか、あるいはM
1−1が奇数の時はi方向に仮設格子点を追加し、i+
jが同じ値になる格子位置のベクトル要素を同時に並列
計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差分法で離散近似して
得られる連立一次方程式の数値解を、不完全三角分解付
き共役勾配法系の反復解法で高速に求める連立一次方程
式の並列計算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来において、差分法で離散近似して得
られる連立一次方程式の数値解を求める手法として、村
田健郎他著「スーパーコンピュータ、科学技術計算への
適用」(丸善)に記述されているように、不完全三角分
解を前処理に使用する連立一次方程式の解析方式があ
る。
【0003】この方法では、超平面法をそのまま使用し
てベクトル化しているため、2次元5点差分法で離散化
すると、超平面における各格子点のベクトル要素を格納
するメモリへのアクセス間隔はM1−1(M1はi方向の
格子点数)となるが、通常、超平面の分割数は「10
0」とか「200」などの偶数値で指定されるため、格
子点数はM1+1となる。格子点数がM1+1となると、
メモリへのアクセス間隔はM1となる。
【0004】従って、例えばM1=100の場合、メモ
リへのアクセス間隔が「8」または「4」の倍数の間隔
で行われることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メモリ
へのアクセス間隔が「8」または「4」の倍数の間隔で
行われと、通常、メモリのアドレスが「8」の倍数の間
隔で設定されるため、メモリアクセスの競合が発生す
る。
【0006】すなわち、例えば図12に示すように、M
1−1が偶数となる超平面上の格子構造において、各格
子点のベクトル要素を図13に示すメモリmmのアドレ
ス方向に割当て、破線で関係付けているように、i方向
の格子点番号iとj方向の格子点番号jとの和i+jが
同じ値になる格子位置のベクトル要素を同時に並列計算
しようとした場合、メモリへのアクセス間隔は常に
「8」となる。
【0007】このようにメモリへのアクセス間隔が
「8」になると、例えば、格子点番号「2」と「10」
のベクトル要素を同時に計算する場合、同時に同じメモ
リアドレスをアクセスしてしまうというアクセスの競合
が発生する。
【0008】このようなアクセスの競合が発生すると、
アクセス要求を1つずつ選択するという方法を採らざる
を得なくなるため、演算処理時間が大幅に延び、効率が
悪くなるという問題がある。
【0009】本発明の目的は、i方向の格子点数が奇数
になる場合でも高速に数値解を求めることができる連立
一次方程式の並列計算装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】除機目的を達成するため
に、本発明は、差分法により離散近似して得られる連立
一次方程式をi方向およびj方向の格子点数がそれぞれ
1、M2の(M1,M2=2以上の任意の整数)の超平面
法でベクトル化し、共役勾配法系の反復解法で数値解を
求める際に、前記i方向の格子点数M1から1を減じた
値が偶数か、奇数かを判定する判定手段を設けると共
に、この判定手段の判定結果により、前記格子点数M1
から1を減じた値が奇数の時は、i方向の格子点番号i
とj方向の格子点番号jとの和i+jが同じ値になる格
子位置のベクトル要素を同時に並列計算し、偶数の時は
i+2jまたは2i+jが同じ値になる格子位置のベク
トル要素を同時に並列計算するように順序付ける制御手
段とを設けた。
【0011】あるいは、i方向の格子点数M1から1を
減じた値が偶数か、奇数かを判定する判定手段を設ける
と共に、この判定手段の判定結果により、前記格子点数
1から1を減じた値が奇数の時は、i方向の格子点番
号iとj方向の格子点番号jとの和i+jが同じ値にな
る格子位置のベクトル要素を同時に並列計算し、偶数の
時はi方向に仮設格子点を1つ付加し、i+jが同じ値
に成る格子位置のベクトル要素を同時に並列計算するよ
うに順序付ける制御手段とを設けた。
【0012】
【作用】超平面法では、i+jが同じ値になる格子位置
のベクトル要素を並列演算の一グループとしてべクトル
計算する。この方法においては、i方向の格子点数M1
から1を減じた値M1−1が奇数の場合はそのまま計算
すれば良いが、M1−1が偶数の場合は上記のようにメ
モリアクセスの競合が発生する。
【0013】このメモリアクセスの競合は、超平面法を
変更し、i+2j又は2i+jが同じ値になる格子点を
一グループとしてベクトル計算することにより解消する
ことができ、しかもこのようにしても収束性は変化しな
い。この場合、i+2jが同じ値に成るベクトル要素で
グループ分けすると、メモリへのアクセス間隔はM1
2となり、また2i+jが同じ値となるベクトル要素で
グループ分けすると、メモリへのアクセス間隔は2M1
−1となり、M1−1が偶数の場合はいずれも奇数とな
る。
【0014】そこで、本発明においては、判定手段によ
ってi方向の格子点数M1から1を減じた値が偶数か、
奇数かを判定し、その判定結果により、M1−1が奇数
の時は、i方向の格子点番号iとj方向の格子点番号j
との和i+jが同じ値になる格子位置のベクトル要素を
同時に並列計算し、偶数の時はi+2jまたは2i+j
が同じ値になる格子位置のベクトル要素を同時に並列計
算する。
【0015】これにより、メモリへのアクセス間隔は常
に奇数となり、アクセスの競合は発生しなくなり、格子
点数が奇数の場合でも高速に数値解を求めることができ
る。
【0016】この場合、平均ベクトル長は、従来の超平
面法でM1×M2/(M1+M2−1)であったのが、本発
明を適用した超平面法ではM1×M2/(M1+2・M2
2)と少し短くなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例を参照して詳
細に説明する。
【0018】図1は差分法による数値計算処理の手順を
示すフローチャートであり、まず、解析対象領域および
物性値等のデ−タを入力する(ステップ10)。次に、
解析対象領域を差分格子で指定された分割数に分割する
(ステップ11)。続いて、差分法で連立一次方程式A
x=bを作成する(ステップ12)。
【0019】この後、連立一次方程式Ax=bの数値解
xを共役勾配法系の反復解法で求め(ステップ13)、
最後に、その数値解をグラフで出力する(ステップ1
4)。
【0020】図2は連立一次方程式Ax=bの数値解x
を共役勾配法系の反復解法で求めるステップ13の詳細
構造の一実施例を示すフロ−チャ−トであり、まず、図
1のステップ11で分割した超平面の格子構造に基づい
て、同一グル−プで並列演算するベクトル要素の格子位
置番号のリストと、メモリアクセス間隔IPおよびベク
トル計算回数LPを求める(ステップ20)。
【0021】このステップ20の詳細を図3に示すが、
まず、M1−1が偶数か、奇数かを判定する(ステップ
30)。この後、この判定結果に応じた格子位置番号の
リストと、メモリアクセス間隔IPおよびベクトル計算
回数LPを求める(ステップ31,32)。
【0022】ここで、M1−1が奇数となる図4のよう
な格子構造であったとすると、同一グル−プで並列演算
するベクトル要素の格子位置番号のリストとして、開始
位置の格子番号ISのリスト33と終了位置の格子番号
IEのリスト34とから成るリスト35を作成する。
【0023】なお、図4において、丸印で囲んだ数字は
計算順序を示す番号であり、無印の数字は格子位置番号
である。
【0024】リスト33,34はこの格子位置番号で示
され、図4に破線で関係付けた格子位置番号のうち、最
も小さい番号が開始位置の格子番号IS、最も大きい番
号が終了位置の格子番号IEとして登録される。
【0025】一方、M1−1が偶数となる図5のような
格子構造であったとすると、同一グル−プで並列演算す
るベクトル要素の格子位置番号のリストとして、開始位
置の格子番号ISのリスト36と終了位置の格子番号I
Eのリスト37とから成るリスト38を作成する。
【0026】なお、図5において、丸印で囲んだ数字は
計算順序を示す番号であり、無印の数字は格子位置番号
である。
【0027】このようにして作成されるリスト35,3
8に示される順序に従って各格子点のベクトル要素が演
算される。従って、リスト35,38は演算する順序を
制御する制御手段に相当する。
【0028】ここで、IPはM1−1が偶数の場合はI
P=M1−2,奇数の場合はIP=M1−1とされ、IP
が常に奇数になるようにしている。また、ISとIEの
差はゼロまたは「7」の倍数になっている。
【0029】次に、このようにしてM1−1が偶数か、
奇数かの判定結果に応じて、格子位置番号のリスト3
5,38と、メモリアクセス間隔IPおよびベクトル計
算回数LPをが求められたならば、次に、連立一次方程
式Ax=bの行列Aを不完全LU分解する(ステップ2
1)。
【0030】このLU分解の手順を図6に示す。図4に
おいて、ステップ40は前進代入ル−プであり、ここで
j=1,LPと置く。ステップ41はIPで示されたア
クセス間隔で格子番号iにi=IS(j),IE(j)
を代入し、ステップ42で示される計算式をベクトル演
算する。
【0031】この演算によってLU分解における上半分
の行列ベクトルが作成される。
【0032】次に、ステップ43は後退代入ル−プであ
り、ここでj=LP−1,1,−1と置く。ステップ4
4はIPで示されたアクセス間隔で格子番号iにi=I
S(j),IE(j)を代入し、ステップ45で示され
る計算式をベクトル演算する。
【0033】この演算によってLU分解における下半分
の行列ベクトルが作成される。
【0034】次に、反復演算の前処理を行う(ステップ
22)。すなわち、残差をr,初期の残差をr0とする
と、 r=(LU)-1(b−Ax) とし、さらにステップ24で示される計算を行うため
に、 P=r0=r C=(r,r) と置く。
【0035】次に、反復演算のル−プ処理を行い(ステ
ップ23)、不完全LU分解付きBi−CGSTAB法
によって残差rが要求精度に収束するまで図示のような
計算式で示されるベクトル演算を行う(ステップ2
4)。この場合、残差rが要求精度に収束しないとき
は、最大計算回数に達した時点で演算を打ち切る。
【0036】なお、このステップ24の計算式におい
て、既知のデ−タはAx=bのA,bおよび残差r,初
期の残差r0のみであり、q,σ,eなどの残りのデ−
タは、これら既知のデ−タに基づき図示のよう式で与え
られる。
【0037】この計算によって、連立一次方程式Ax=
bの数値解xが求められる。
【0038】従って、図4に示したように、M1−1が
奇数となる格子構造においては、最初に格子番号i=1
のベクトル要素が計算され、次に、i=2,9のグル−
プのベクトル要素が同時に並列に演算され、以下同様
に、i=3,10,17のグル−プ、i=4,11,1
8,25という具合に、i+jが同じ値になる格子位置
のベクトル要素が並列演算される。
【0039】この時、格子位置をメモリのアドレスに対
応付けたとすると、メモリへのアクセス間隔はゼロまた
は「7」の倍数、すなわち奇数間隔となっている。した
がって、メモリアクセスの競合は発生しない。
【0040】一方、図5に示したように、M1−1が偶
数となる格子構造においては、最初に格子番号i=1の
ベクトル要素が計算され、次に、i=2のグル−プ、次
にi=3,10のグル−プのベクトル要素が同時に並列
に演算され、以下同様に、i=4,11のグル−プ、i
=5,12,19という具合に、2i+jが同じ値にな
る格子位置のベクトル要素が並列演算される。
【0041】この時、格子位置をメモリのアドレスに対
応付けたとすると、メモリへのアクセス間隔はゼロまた
は「7」の倍数、すなわち奇数間隔となっている。した
がって、メモリアクセスの競合は発生しない。すなわ
ち、M1−1が偶数となる格子構造においてもメモリア
クセスの競合は発生しなくなる。
【0042】この結果、M1−1が偶数となる格子構造
においても高速に解を求めることができる。
【0043】ところで、M1−1が偶数の場合、i方向
に仮設格子点を1つ付加し、i+jが同じ値に成る格子
位置のベクトル要素を同時に並列計算するようにして
も、アクセスの競合を防ぐことができる。
【0044】すなわち、図7に示すようにM1−1=6
の格子構造であったとすると、i方向に仮設格子点70
を1つ付加する。
【0045】この処理は、図1のステップ13の詳細で
ある図8におけるステップ81,82で行う。すなわ
ち、M1−1が偶数であるかどうかを判断し(ステップ
81)、偶数である場合、行列A、右辺ベクトルbおよ
び初期値xを仮設格子点70を加えて補正する(ステッ
プ82)。
【0046】この詳細を図9に示す。図9において、ま
ず、M1−1が偶数か、奇数かを判定する(ステップ9
0)。この判定の結果、奇数であった場合は図3と同様
の処理を行う(ステップ91)。しかし、偶数であった
場合は、M1=M1+1として仮設格子点70を加え、こ
の仮設格子点70を含めた格子位置番号のリストと、メ
モリアクセス間隔IPおよびベクトル計算回数LPを求
める(ステップ92)。
【0047】なお、ステップ91,92におけるNは仮
設格子点70を含めた全格子点数であり、仮設格子点7
0を追加したことにより格子点数が増加することを示し
ている。
【0048】ここで、M1−1が偶数となる図7のよう
な格子構造であったとすると、仮設格子点70を付加し
たことにより、図11に示すような格子構造に変更され
たことになる。そこで、この新たな格子構造から同一グ
ル−プで並列演算するベクトル要素の格子位置番号のリ
ストとして、開始位置の格子番号ISのリスト94と終
了位置の格子番号IEのリスト95とから成るリスト9
6を作成する。
【0049】次に、行列A、右辺ベクトルbおよび初期
値xを、仮設格子点70を含めて補正する(ステップ9
3)。
【0050】ここで、仮設格子点70を追加する場合、
その追加した格子点70では非対角要素は全てゼロに
し、対角要素の値は「1」にセットし、右辺ベクトルb
をゼロにセットすることで、仮設格子点70に対する追
加解の値はゼロになるようにする。
【0051】このようにして作成されるリスト94,9
5に示される順序に従って各格子点のベクトル要素が演
算される。
【0052】この例においてもISとIEの差はゼロま
たは「7」の倍数になっている。
【0053】以後は、図2の場合と同様に、連立一次方
程式Ax=bの行列Aを不完全LU分解する(ステップ
83)。
【0054】このLU分解の手順を図10に示す。図1
0において、ステップ100は前進代入ル−プであり、
ここでj=1,LPと置く。ステップ101はIPで示
されたアクセス間隔で格子番号iにi=IS(j),I
E(j)を代入し、ステップ102で示される計算式を
ベクトル演算する。
【0055】この演算によってLU分解における上半分
の行列ベクトルが作成される。
【0056】次に、ステップ103は後退代入ル−プで
あり、ここでj=LP−1,1,−1と置く。ステップ
104はIPで示されたアクセス間隔で格子番号iにi
=IS(j),IE(j)を代入し、ステップ105で
示される計算式をベクトル演算する。
【0057】この演算によってLU分解における下半分
の行列ベクトルが作成される。
【0058】次に、反復演算の前処理を行う(ステップ
84)。すなわち、残差をr,初期の残差をr0とする
と、 r=(LU)-1(b−Ax) とし、さらにステップ86で示される計算を行うため
に、 P=r0=r C=(r,r) と置く。
【0059】次に、反復演算のル−プ処理を行い(ステ
ップ85)、不完全LU分解付きBi−CGSTAB法
によって残差rが要求精度に収束するまで図示のような
計算式で示されるベクトル演算を行う(ステップ8
6)。この場合、残差rが要求精度に収束しないとき
は、最大計算回数に達した時点で演算を打ち切る。
【0060】なお、このステップ86の計算式におい
て、既知のデ−タはAx=bのA,bおよび残差r,初
期の残差r0のみであり、q,σ,eなどの残りのデ−
タは、これら既知のデ−タに基づき図示のよう式で与え
られる。
【0061】この計算によって、連立一次方程式Ax=
bの数値解xが求められる。
【0062】最後に、解xから仮設格子点を除去する
(ステップ87)。
【0063】従って、図11に示したように格子構造が
変更されてM1−1が偶数となる格子構造においては、
最初に格子番号i=1のベクトル要素が計算され、次
に、i=2,9のグル−プのベクトル要素が同時に並列
に演算され、以下同様に、i=3,10,17のグル−
プ、i=4,11,18,25という具合に、i+jが
同じ値になる格子位置のベクトル要素が並列演算され
る。
【0064】この時、格子位置をメモリのアドレスに対
応付けたとすると、メモリへのアクセス間隔はゼロまた
は「7」の倍数、すなわち奇数間隔となっている。した
がって、メモリアクセスの競合は発生しない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、差分法で離散近似して得られる連立一次方程式を不
完全三角分解付き共役勾配法系の反復解法によりベクト
ル演算するとき、i方向の格子点数M1から1を減じた
値が偶数か、奇数かを判定し、その判定結果により、M
1−1が奇数の時は、i方向の格子点番号iとj方向の
格子点番号jとの和i+jが同じ値になる格子位置のベ
クトル要素を同時に並列計算し、偶数の時はi+2jま
たは2i+jが同じ値になる格子位置のベクトル要素を
同時に並列計算するか、あるいはM1−1が奇数の時は
i方向に仮設格子点を追加し、i+jが同じ値になる格
子位置のベクトル要素を同時に並列計算するようにした
ので、メモリへのアクセス間隔は常に奇数となり、アク
セスの競合は発生しなくなり、格子点数が奇数の場合で
も高速に数値解を求めることができる。
【0066】この場合、平均ベクトル長は、従来の超平
面法でM1×M2/(M1+M2−1)であったのが、M1
×M2/(M1+2・M2−2)と少し短くなるので、処
理速度が向上する。
【0067】具体的には、2次元で100×100の分
割数の場合、従来の超平面法に比較して約2.5倍の速
度向上となる。400×200の分割数では、約10倍
の速度向上となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】差分法による数値計算手順の概略を示すフロ−
チャ−トである。
【図2】不完全LU分解付き共役勾配法系の処理の一実
施例を示すフローチャートである。
【図3】メモリへのアクセス間隔を常に奇数にする処理
の一実施例を示すフローチャートである。
【図4】格子点数が奇数の格子構造の例を示す格子構造
図である。
【図5】格子点数が偶数の格子構造の例を示す格子構造
図である。
【図6】(LU)~1qの値を求める処理のフローチャー
トである。
【図7】仮設格子点を付加して計算する格子構造の例を
示す格子構造図である。
【図8】図7の格子構造において不完全LU分解付き共
役勾配法系の処理の一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図9】図7の格子構造においてメモリへのアクセス間
隔を常に奇数にする処理の一実施例を示すフローチャー
トである。
【図10】図7の格子構造において(LU)~1qの値を
求める処理のフローチャートである。
【図11】図7の格子構造を変更した格子構造図であ
る。
【図12】メモリアクセス競合が発生する格子構造の例
を示す説明図である。
【図13】メモリアクセス競合が発生するアドレスと格
子番号との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
30,90…M−1が偶数か奇数かを判断する処理、3
5,38…格子位置の演算順序を示すリスト、70…仮
設格子点。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差分法により離散近似して得られる連立
    一次方程式をi方向およびj方向の格子点数がそれぞれ
    1、M2(M1,M2=2以上の任意の整数)の超平面法
    でベクトル化し、共役勾配法系の反復解法で数値解を求
    める並列計算装置であって、前記i方向の格子点数M1
    から1を減じた値が偶数か、奇数かを判定する判定手段
    を設けると共に、この判定手段の判定結果により、前記
    格子点数M1から1を減じた値が奇数の時は、i方向の
    格子点番号iとj方向の格子点番号jとの和i+jが同
    じ値になる格子位置のベクトル要素を同時に並列計算
    し、偶数の時はi+2jまたは2i+jが同じ値になる
    格子位置のベクトル要素を同時に並列計算するように順
    序付ける制御手段とを設けたことを特徴とする連立一次
    方程式の並列計算装置。
  2. 【請求項2】 差分法により離散近似して得られる連立
    一次方程式をi方向およびj方向の格子点数がそれぞれ
    1,M2(M1,M2=2以上の任意の整数)の超平面法
    でベクトル化し、共役勾配法系の反復解法で数値解を求
    める並列計算装置であって、前記i方向の格子点数M1
    から1を減じた値が偶数か、奇数かを判定する判定手段
    を設けると共に、この判定手段の判定結果により、前記
    格子点数M1から1を減じた値が奇数の時は、i方向の
    格子点番号iとj方向の格子点番号jとの和i+jが同
    じ値になる格子位置のベクトル要素を同時に並列計算
    し、偶数の時はi方向に仮設格子点を1つ付加し、i+
    jが同じ値に成る格子位置のベクトル要素を同時に並列
    計算するように順序付ける制御手段とを設けたことを特
    徴とする連立一次方程式の並列計算装置。
JP18406692A 1992-07-10 1992-07-10 連立一次方程式の並列計算装置 Pending JPH0628387A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1987000382A2 (en) * 1985-07-05 1987-01-15 Deutsche Thomson-Brandt Gmbh Process and/or installation for producing still pictures
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