JPH06279435A - ラクタイドの精製方法 - Google Patents

ラクタイドの精製方法

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JPH06279435A
JPH06279435A JP7346693A JP7346693A JPH06279435A JP H06279435 A JPH06279435 A JP H06279435A JP 7346693 A JP7346693 A JP 7346693A JP 7346693 A JP7346693 A JP 7346693A JP H06279435 A JPH06279435 A JP H06279435A
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lactide
solvent
recrystallized
recrystallized product
crude lactide
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Kazuomi Kubota
和臣 久保田
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粗ラクタイドを、貧溶剤(A)と脂肪族第3
級アルコール類、ケトン類およびエステル類からなる群
から選ばれる1種以上の良溶剤(B)とを用いて再結晶
させることを特徴とするラクタイドの精製方法。 【効果】 本発明は、生分解性ポリマーの原料として有
用なラクタイドを高純度、高収率で得るラクタイドの精
製方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性ポリマーの原
料として有用なラクタイドを粗ラクタイドから貧溶剤と
特定の良溶剤とを用いて再結晶させることにより、高純
度、高収率で得るラクタイドの精製方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ラクタイドは一般に乳酸オリゴマーを熱
分解して得られることが知られている。これらラクタイ
ドは近年生分解性ポリマーの原料として注目を集めてい
る。乳酸オリゴマーの熱分解で得られた粗ラクタイド
は、乳酸等の不純物を含む為、そのままではポリマー重
合原料に不適当であり、再結晶等の方法により精製され
る。例えば、 Angew.Chem.,Int.E
d.Engl.誌,18巻,310頁(1979年)に
は、ラクタイドのジエチルエーテル/石油エーテルから
の再結晶法について述べられている。 英国特許11
22229号公報にはトルエン等の1、2、3置換ベン
ゼン類による再結晶について記載されている。また
特公昭51−6673号公報には、30℃〜50℃のt
−アミルアルコールあるいはt−ブチルアルコールに溶
融粗ラクタイドを添加して得られた貯蔵安定性に優れる
スラリーに、該アルコールを追加して、再結晶する精製
方法について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
刊行物等に記載された方法は、いずれも、回収率が70
%前後と低く、しかもの方法では、ジエチルエーテル
を用いるので、引火点が−45℃と低く、工業的方法と
は言い難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、貧溶剤と特定の良溶剤を用いて粗ラクタイドを再
結晶させることにより、高い回収率でラクタイドの精製
ができることを見いだし、本発明を完成するにいたっ
た。即ち、本発明は、粗ラクタイドを、貧溶剤(A)と
脂肪族第3級アルコール類、ケトン類およびエステル類
からなる群から選ばれる1種以上の良溶剤(B)とを用
いて再結晶することを特徴とするラクタイドの精製方法
並び更に再結晶物を、芳香族炭化水素系溶剤(C)と炭
素原子数5〜12の脂肪族炭化水素系溶剤(D)を用い
て再結晶することを特徴とするラクタイドの精製方法を
提供するものである。
【0005】本発明の方法に用いられる粗ラクタイドと
しては、ラクタイドを主成分として含み、そのほかに乳
酸等の原料を含有するものである。製造直後の粗ラクタ
イドでも、部分的に精製され少量の原料が残存する粗ラ
クタイドでも、いずれも用いることができる。該粗ラク
タイドは、例えば公知の方法に従って各種の反応工程で
製造される。代表的な製造方法としては、乳酸の脱水に
より得られた乳酸オリゴマーを、触媒の存在下に熱分解
させる方法、あるいはのように、α−ハロカルボン酸
ハライドとα−ヒドロキシカルボン酸とから得られるエ
ステルを、塩基性条件下環化する方法が挙げられる。
【0006】本発明における貧溶剤(A)としては、粗
ラクタイドに対する溶解度の低いものがいずれも使用で
きるが、23℃におけるラクタイドに対する溶解度が1
重量%以下の溶剤が好ましい。なかでも加熱時と冷却時
の温度差を大きくとれて、再結晶時の操作が楽になる点
で沸点が50℃以上のものが好ましい。具体例を挙げれ
ば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、リグロイン、2,2,4−ト
リメチルペンタン等の炭化水素系溶剤がある。これら炭
化水素系溶剤は特別な制限なく使用できるが、炭素数5
〜12のアルカン、特にリグロイン、ヘプタンあるいは
2,2,4−トリメチルペンタンが特に好ましく用いる
ことができる。
【0007】本発明における良溶剤(B)としては、粗
ラクタイドに対する溶解度の高いものがいずれも使用で
きるが、23℃におけるラクタイドの溶解度が5重量%
以上の溶剤が好ましい。なかでも加熱時と冷却時の温度
差を大きくとれて、再結晶時の操作が楽になる点で沸点
が50℃以上のものが好ましい。具体例を挙げれば、t
−ブチルアルコール、t−アミルアルコールのような脂
肪族第3級アルコール類、メチルエチルケトンのような
ケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチ
ルのようなエステル類を用いることができる。
【0008】なかでも脂肪族第3級アルコール類は、回
収率が高く、しかも1回の再結晶で高純度の再結晶物が
得られる点で、工業的に最も好ましい。第3級アルコー
ルとして特に適しているものは、t−アミルアルコール
またはt−ブチルアルコールが挙げられる。
【0009】再結晶方法としては、粗ラクタイドを、該
粗ラクタイドの固体部分が消失するまで再結晶溶剤中で
加熱溶解し、ついで冷却して結晶を生成させる。更に、
1回の再結晶で精製が不十分な場合には、再結晶操作を
繰り返し行うこともできる。この際、貧溶剤(A)は、
はじめから良溶剤(B)と混合しておいて再結晶溶剤と
して用いても、粗ラクタイドを良溶剤に加熱溶解してお
き、その溶液に添加して用いてもよく、冷却前に混合さ
れた状態にあればよい。加熱温度は、固体部分が溶解消
失する温度以上沸点以下の温度であれば良いが、特に5
0℃〜95℃が好ましい。冷却温度は、室温以下凝固点
以上であればいずれでも良いが、特に室温〜0℃の範囲
内であれば充分に結晶が析出するので好ましい。
【0010】ラクタイドと再結晶溶剤の重量比には特別
な限定はないが、特に1:1から1:5の範囲内にある
ことが好ましい。再結晶溶剤において、貧溶剤と良溶剤
の重量比には特別な制限はないが、特に1:1から1:
5のものが好ましい。なお、脂肪族第3級アルコール類
を用いて再結晶したラクタイドは、脂肪族第3級アルコ
ール類を単独で用いた場合でも、貧溶剤と併用して用い
た場合でも、乳酸及びそのオリゴマーをほとんど含有し
ないが、第3級アルコール類を約1000ppm以下の
範囲であるが含有する。
【0011】この第3級アルコール類は結晶中に取り込
まれており、結晶の洗浄ならびに減圧乾燥操作では除去
することができない。ところが、芳香族炭化水素系溶剤
(C)と炭素原子数5〜12の脂肪族炭化水素系溶剤
(D)を用いて更に再結晶させることにより、初段の再
結晶で結晶中に取り込まれたアルコール分を除去するこ
とが可能となる。
【0012】芳香族炭化水素系溶剤(C)としては、い
ずれのものも使用できるが、ベンゼン類、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン
等が特に好ましく用いられる。また炭素原子数5〜12
の脂肪族炭化水素系溶剤(D)としては、例えば23℃
におけるラクタイドの飽和溶液中のL−ラクタイド分
が、1重量%以下の溶剤が挙げられる。なかでも加熱時
と冷却時の温度差を大きくとれて、再結晶時の操作が楽
になる点で沸点が50℃以上のものが好ましい。
【0013】その具体例として、石油エーテル、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、リグロイン、2,2,4−トリメチルペ
ンタン等がある。該条件を満たす炭化水素系溶剤は特別
な制限なく使用できるが、特にリグロイン、ヘプタンあ
るいは2,2,4−トリメチルペンタンを特に好ましく
用いることができる。
【0014】ラクタイドと再結晶溶剤の重量比には特別
な限定はないが、特に1:1から1:5の範囲内にある
ことが好ましい。また再結晶溶剤において、芳香族系炭
化水素(C)と脂肪族系炭化水素(D)の重量比には特
別な制限はないが、特に4:1から1:4のものが好ま
しい。さらに原料ラクタイド中に乳酸等の酸性不純物が
少ない場合には、この再結晶溶剤を繰り返し使用するこ
とができる。運転条件を簡素化できるうえ、溶剤回収の
回数を減らせ、さらに2回目以降はラクタイドが飽和し
ているため、製品損失は事実上なくなる。
【0015】以下に実施例および比較例を示して本発明
を更に具体的に説明する。
【実施例】以下に実施例および比較例で用いた溶剤のL
−ラクタイドに対する溶解度を示すが、この溶解度の測
定は、実際に再結晶に用いられる粗ラクタイドのスラリ
ーを23℃で約1時間攪拌した後、上澄みの飽和溶液の
組成分析を酒石酸を内部標準に用いたODS(オクタデ
シルシラン)カラムによる逆相高速液体クロマトグラフ
ィー分析(以下HPLC分析と略す)することにより行
ったものである。
【0016】(粗ラクタイドのHPLC分析結果) L−ラクタイド:89.6% メソラクタイド: 4.0% 乳酸単量体 : 2.2% 乳酸二量体 : 0.2% 乳酸三量体 : 0.2%
【0017】
【0018】(実施例1)粗ラクタイド20.07gを
t−ブチルアルコール/ヘプタン(重量比1:2)の混
合溶剤50.88gに77℃にて溶解し、4℃まで冷却
の後、結晶を分離し、減圧下乾燥させ、18.18gの
無色柱状晶の再結晶物を得た。酒石酸を内部標準に用い
たODS(オクタデシルシラン)カラムによる逆相高速
液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物の組成なら
びに回収率を以下に示す。
【0019】
【0020】(実施例2)粗ラクタイド19.84gを
t−アミルアルコール/2,2,4−トリメチルペンタ
ン(重量比1:2)の混合溶剤49.84gに83℃に
て溶解し、4℃まで冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥
し、18.11gの無色針状晶の再結晶物を得た。酒石
酸を内部標準に用いたODS(オクタデシルシラン)カ
ラムによる逆相高速液体クロマトグラフィー分析での、
再結晶物の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0021】
【0022】(実施例3)粗ラクタイド20.13gを
t−ブチルアルコール/2,2,4−トリメチルペンタ
ン(重量比1:2)の混合溶剤50.13gに77℃に
て溶解し、2℃まで冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥
し、18.21gの無色針状晶の再結晶物を得た。酒石
酸を内部標準に用いたODS(オクタデシルシラン)カ
ラムによる逆相高速液体クロマトグラフィー分析での、
再結晶物の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0023】 また、キャピラリーガスクロマトグラフィーによる測定
の結果、再結晶物中のt−ブチルアルコールは310p
pmであった。また再結晶物の酸価は、1.96mg/
gであった。
【0024】(実施例4)粗ラクタイド12.26gを
t−ブチルアルコール/2,2,4−トリメチルペンタ
ン(重量比1:2)の混合溶剤30.66gに78℃に
て溶解し、69℃まで冷却したところで数mgの精製L
−ラクタイドを種結晶として投入し、21℃まで冷却の
後、結晶を分離し減圧下乾燥させたところ10.55g
の無色柱状晶の再結晶物が得られた。酒石酸を内部標準
に用いたODS(オクタデシルシラン)カラムによる逆
相高速液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物の組
成ならびに回収率を以下に示す。
【0025】
【0026】(実施例5)粗ラクタイド30.1gをt
−ブチルアルコール/2,2,4−トリメチルペンタン
(重量比1:2)の混合溶剤69.2gに加え、78℃
に昇温した後、22℃まで冷却した。結晶を分離し、減
圧下乾燥させたところ、28.0gの白色固体の再結晶
物が得られた。酒石酸を内部標準に用いたODS(オク
タデシルシラン)カラムによる逆相高速液体クロマトグ
ラフィー分析での、再結晶物の組成ならびに回収率を以
下に示す。
【0027】
【0028】また、キャピラリーガスクロマトグラフィ
ーによる測定の結果、再結晶物中のt−ブチルアルコー
ルは720ppmであった。さらにこの再結晶物12.
5gをトルエン/2,2,4−トリメチルペンタン(重
量比1:0.593)の混合溶剤19.9gに加え、5
0℃に昇温した後、24℃まで冷却した。結晶を分離
し、減圧下乾燥させたところ、10.6gの白色固体の
再結晶物が得られた。キャピラリーガスクロマトグラフ
ィーによる測定の結果、t−ブチルアルコールは、再結
晶物中には検出されなかった。酒石酸を内部標準に用い
たODS(オクタデシルシラン)カラムによる逆相高速
液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物の組成なら
びに回収率を以下に示す。
【0029】
【0030】(実施例6)粗ラクタイド40.35gを
t−ブチルアルコール/2,2,4−トリメチルペンタ
ン(重量比1:2)の混合溶剤100.89gに加え、
76℃に昇温した後、24℃まで冷却した。結晶を分離
し、減圧下乾燥させたところ、33.89gの白色固体
の再結晶物が得られた。酒石酸を内部標準に用いたOD
S(オクタデシルシラン)カラムによる逆相高速液体ク
ロマトグラフィー分析での、再結晶物の組成ならびに回
収率を以下に示す。
【0031】 組成: 粗ラクタイド 再結晶物 L−ラクタイド: 4.6% 96.5% メソラクタイド:85.0% 0.5% 乳酸単量体 : 5.9% 0.1% 乳酸二量体 : 1.4% 0.2% 乳酸三量体 : 0.6% 0% 回収率:84.0%
【0032】キャピラリーガスクロマトグラフィーによ
る測定の結果、再結晶物中のt−ブチルアルコールは3
10ppmであった。さらにこの再結晶物16.05g
をトルエン/2,2,4−トリメチルペンタン(重量比
1:1)の混合溶剤32.02gに加え、95℃に昇温
した後、24℃まで冷却した。結晶を分離し、減圧下乾
燥させたところ、15.35gの白色固体の再結晶物が
得られた。キャピラリーガスクロマトグラフィーによる
測定の結果、t−ブチルアルコールは、再結晶物中には
検出されなかった。酒石酸を内部標準に用いたODS
(オクタデシルシラン)カラムによる逆相高速液体クロ
マトグラフィー分析での、再結晶物の組成ならびに回収
率を以下に示す。
【0033】
【0034】(実施例7)粗ラクタイド12.61gを
31.60gのt−ブチルアルコール/リグロイン(重
量比1:2)の混合溶剤に55℃にて溶解し、18℃ま
で冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥させたところ、1
0.83gの再結晶物が得られた。酒石酸を内部標準に
用いたODS(オクタデシルシラン)カラムによる逆相
高速液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物の組成
ならびに回収率を以下に示す。
【0035】 キャピラリーガスクロマトグラフィーによる測定の結
果、再結晶物中のt−ブチルアルコールは450ppm
であった。また再結晶物の酸価は、1.18mg/gで
あった。
【0036】(実施例8)粗ラクタイド10.27gを
メチルエチルケトン/リグロイン(重量比1:4)の混
合溶剤25.80gに79℃にて溶解し、24℃まで冷
却の後、結晶を分離し減圧下乾燥させたところ8.01
gの無色針状晶の再結晶物が得られた。酒石酸を内部標
準に用いたODS(オクタデシルシラン)カラムによる
逆相高速液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物の
組成ならびに回収率を以下に示す。
【0037】
【0038】(実施例9)粗ラクタイド10.06gを
酢酸エチル/2,2,4−トリメチルペンタン(重量比
1:3)の混合溶剤25.11gに79℃にて溶解し、
23℃まで冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥させたと
ころ8.81gの無色針状晶の再結晶物が得られた。酒
石酸を内部標準に用いたODS(オクタデシルシラン)
カラムによる逆相高速液体クロマトグラフィー分析で
の、再結晶物の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0039】
【0040】(比較例1)粗ラクタイド2.19gを4
1.43gのジエチルエーテルに34℃にて溶解し、さ
らに沸点30℃〜60℃の石油エーテルを6.80g添
加した。20℃まで冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥
させたところ、1.09gの再結晶物が得られた(再結
晶物1)。母液をさらに約半量になるまで減圧濃縮し、
生成した結晶を分離し減圧下乾燥させたところ0.44
gの再結晶物が得られた(再結晶物2)。酒石酸を内部
標準に用いたODS(オクタデシルシラン)カラムによ
る逆相高速液体クロマトグラフィー分析での、再結晶物
の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0041】 組成: 粗ラクタイド 再結晶物1 再結晶物2 L−ラクタイド:89.6% 97.3% 98.6% メソラクタイド: 4.0% 0.5% 1.2% 乳酸単量体 : 2.2% 0.0% 0.0% 乳酸二量体 : 0.2% 0.0% 0.0% 乳酸三量体 : 0.2% 0.0% 0.1% 回収率:69.9%(再結晶物1と再結晶物2の合計)
【0042】(比較例2)粗ラクタイド11.32gを
20.70gのトルエンに55℃にて溶解し、18℃ま
で冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥させたところ、
8.32gの再結晶物しか得られなかった。酒石酸を内
部標準に用いたODS(オクタデシルシラン)カラムに
よる逆相高速液体クロマトグラフィー分析での、再結晶
物の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0043】
【0044】(比較例3)粗ラクタイド15.08gを
30.06gのt−アミルアルコールに66℃にて溶解
し、23℃まで冷却の後、結晶を分離し減圧下乾燥させ
たところ、11.60gの再結晶物しか得られなかっ
た。酒石酸を内部標準に用いたODS(オクタデシルシ
ラン)カラムによる逆相高速液体クロマトグラフィー分
析での、再結晶物の組成ならびに回収率を以下に示す。
【0045】
【0046】
【発明の効果】本発明は、生分解性ポリマーの原料とし
て有用なラクタイドを高純度、高収率で得るラクタイド
の精製方法を提供できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗ラクタイドを、貧溶剤(A)と脂肪族
    第3級アルコール類、ケトン類およびエステル類からな
    る群から選ばれる1種以上の良溶剤(B)とを用いて再
    結晶させることを特徴とするラクタイドの精製方法。
  2. 【請求項2】 粗ラクタイドの貧溶剤(A)に対する2
    3℃での溶解度が1重量%以下であり、粗ラクタイドの
    良溶剤(B)に対する溶解度が5重量%以上である請求
    項1記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 貧溶剤(A)が炭素原子数5〜12の脂
    肪族炭化水素であり、良溶剤(B)が脂肪族第3級アル
    コールである請求項2記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 粗ラクタイドを脂肪族第3級アルコール
    を用いて再結晶させた後、芳香族炭化水素系溶剤(C)
    と炭素原子数5〜12の脂肪族炭化水素系溶剤(D)を
    用いて更に再結晶させることを特徴とするラクタイドの
    精製方法。
  5. 【請求項5】 脂肪族第3級アルコールとともに炭素原
    子数5〜12の脂肪族炭化水素を用いる請求項4記載の
    精製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07118259A (ja) * 1993-10-26 1995-05-09 Shimadzu Corp ラクチドの精製法および重合法
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