JP2841895B2 - 圧力晶析法による光学異性体の単離方法 - Google Patents

圧力晶析法による光学異性体の単離方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学異性体を含む異性体
の混合物から希望する光学異性体を単離する方法に関
し、特に圧力晶析法を用いることによって、希望する光
学異性体の高純度晶析体を単離する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に多くの光学的活性化合物は商業的
に入手し得る有機合成法の生産物を原料として製造され
る。即ち有機合成による生産物は2つの光学的に活性な
対掌体のラセミ混合物であるから、この混合物を原料と
して希望する一方の異性体を高純度に入手するためには
困難な手法を伴う分離手段を実施しなければならない。
この分離手段は、この光学活性体が互いの光学的性質を
除けば物理的および化学的に同一の性状を有しているた
め、しばしば有機合成操作における最も複雑な部分を構
成するものとなっている。
【0003】これらの分離を行う手法としてよく知られ
ている技術の1つとしては、ラセミ混合物の過飽和状態
を利用するものがあり、これは溶融状態、溶媒への溶解
状態の如何を問わず、希望する異性体の種結晶をその過
飽和系へ供給して希望する対掌体のみを結晶化させるも
のである。上記過飽和状態は、ラセミ化合物の飽和溶液
または溶融状態を形成し、次いでこの系を、対掌体の両
方が晶出するのを避けつつ徐々に冷却することによって
得られる(以下この冷却を亜冷却と呼ぶ)。ここにおい
て実行される亜冷却の到達温度は、結晶析出をもたらす
様な核となる粒子の存在下における過飽和系での結晶析
出に対する安定性、並びに冷却方法によって決定され
る。壁面からの外部冷却および挿入コイルによる内部冷
却のいずれにおいても、低温度領域部が形成され、その
領域では局部的に結晶の析出が生じ得るし、また激しい
撹拌を加えることは同じ様な好ましからざる結果を与え
る。亜冷却の到達温度は、過飽和系に希望する異性体の
種結晶を加えたときに晶出してくる該異性体の収量を決
定付ける上で重要な因子である。また十分な過冷却が行
なわれた場合における目的とする光学異性体の収量は亜
冷却が不十分な場合の収量に比べて高くなる。
【0004】飽和系から過飽和領域への移行に当たって
は、加熱手段を除去して温度降下させるという手段もあ
るが、その他に上記飽和系に負荷されている圧力を断熱
変化的に上昇させるという手段も可能である。これは、
物質が溶融したときにそのモル体積が増加するという条
件の下では、当該物質の融点が圧力と共に上昇するとい
う事実に基づくものである。従ってある飽和系の混合物
があって、それが溶融状態であるか溶液状態であるかの
如何を問わずその圧力が増大してくると、その成分の融
点が上昇し結晶の析出が生じる。しかしながら多くの場
合、圧力の上昇に対して結晶析出は遅れ勝ちであり、こ
こに過飽和系が形成される。系に与えられる圧力は系内
全体に対して均一に作用し、且つ系内には圧力勾配や撹
拌状態を生じることなくおだやかに上昇させていくこと
ができるものであるから、熱サイクル法によって形成さ
れる場合に形成される過飽和状態に比べると圧力の上昇
による場合は、過飽和状態の形成はより簡単であり、且
つ安定に維持され易い。そのため、温度を降下させてい
った場合に見られる様な過冷却状態が形成されておら
ず、選択的な種結晶接種技術の適用が可能となる。
【0005】汎用的な方法によって形成される過飽和状
態を利用して光学的活性のある異性体を分離する典型的
な方法は米国特許第3943181号明細書に記載され
て公知である。上記明細書では、まず化学合成されたメ
ントール(ラセミ混合物)がエステルに変換され、次い
で該エステルのラセミ混合物の溶融体または各種溶液の
一つに選択的な種晶技術を適用して目的とするエステル
異性体を得、更にこのエステル異性体をけん化すること
によってl−メントールを製造するという方法によって
ラセミ混合物からl−メントールを得る方法が記載され
ている。即ちこの方法は、l−メントールとd−メント
ールのラセミ混合物を直接的に扱うのではなく、まず始
めにエステル体を形成しておき、これを過飽和溶液に対
する選択的種晶の付与という原理に従って処理しようと
いうものである。この理由はd,l−メントールの混合
物は相当十分と考えられる過冷却状態を形成しても、過
飽和状態の溶液系及び融液系のいずれも形成せず、従っ
て選択的種晶の付与という原理に則った経済的手段の利
用を不可能にしているからである。この様な制限の為
に、それ自身わずらわしく且つ不経済な、エステル化お
よびそのけん化というステップを全工程中に組入れなく
てはならなくなるのである。しかも実際に使用し得る過
冷却の程度も数℃程度に限定され、且つ目的とする異性
体の収率も非常に制限されたものとなる。
【0006】蒸発による溶媒の留去という手段にベース
を置かない汎用的な結晶化プロセスは目的物質を一応評
価し得る純度で結晶化させるための溶解乃至溶融ステッ
プの所要温度を低くし得るという利点がある。
【0007】本出願人が開発した圧力晶析法と称す分離
技術は、物質が溶融したときにそのモル体積が増加する
という条件の下では、当該物質の融点が圧力と共に上昇
するという事実を利用するものである。この圧力晶析プ
ロセスは多くの文献に発表されており、その様な文献と
しては、「守時:高圧の利用によるP−クレゾールの結
晶化と発汗(インダストリアル・クリスタライゼーショ
84373−376(1984) 」、「守時ら:圧力晶析
プロセスとは何か(ケミカル・エコノミー・アンド・エ
ンジニアリング・レビュー)12月1984年P30−3
5、ケミカル・エコノミー・リサーチ・イスティチュー
ト(日本)」等が示される。
【0008】分離されるべき混合物は、それが溶融状態
からの分離であるか適切な溶媒に溶解している状態から
の分離であるかの如何を問わず、静水圧を付加すること
によってその融点近傍の温度・圧力条件に到達せしめら
れ、その時点から一定の圧力変動サイクルが開始され
る。即ち圧力が上昇して約1500〜2000kg/cm2
到達すると、結晶析出が生じる。そして加圧下に母液を
絞り出していき、その絞り出しに応じて圧力を徐々に開
放していく。そして上記形成された結晶は圧力の降下に
よって溶融傾向を見せ、一種の表面発汗現象によって該
結晶が更に若干純化される。こうして形成された結晶の
ケーキを加圧から開放して系外に取出すことによって圧
力変動サイクルを完結する。これらの全サイクルは一般
に2分間程度である。上記した様な圧力晶析プロセスは
従来p−キシレンの様な炭化水素異性体、或は更にp−
クレゾールの様な炭化水素誘導体の分離および精製に利
用されてきた。そしてこれまで検討されてきた非常に多
くの混合系において過飽和現象が確認されており、目的
物質の収率と純度を向上するという目的の下で種結晶接
種技術が実行されてきた。しかしながら光学異性体の分
離についてはこれまで全く言及されておらない。尚この
様な圧力晶析プロセスの基本は特公昭57−35814
号によって保護されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが検討した
ところによれば、溶融状態であれ溶液状態であれ、飽和
混合系に対する圧力晶析の技術は驚くべきことにラセミ
混合物の分離及び精製に対しても非常に有利に適用する
ことが可能であることを見出すに至った。これは、下記
事実、即ち飽和混合系に圧力を付加していくと、熱力学
及び相平衡の理論によって予告される圧力よりも遅れて
より高圧側で結晶析出の開始が認められるという事実に
基づくものである。この様に形成される過飽和現象を利
用すると、この過飽和系に回収を希望する光学異性体の
結晶を付加するという種晶接種による分離技術を開発す
ることができる。こうして希望する異性体の種結晶が導
入されると、そのまわりに希望する異性体の結晶のみが
成長する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学異性体
の単離方法とは、異性体の混合物原料から光学異性体を
単離する方法において、該混合物原料をその大気圧下に
おける融点近傍の温度の下で加圧して該混合物原料の融
点を上昇させ、該混合物原料からの固体析出を生じる圧
力以下の圧力に維持して該混合物原料の上昇した融点に
関して該融点近傍温度の液体状態を形成し、これに希望
する光学異性体の種結晶を与え、選別的に形成された希
望する光学異性体を固液分離手段によって母液から分離
することを要旨とするものであり、その具体的手段のひ
とつとしては、下記ステップを含む方法が示される。 (a) 前記光学異性体混合物を溶融し、その溶融物をその
融点近傍温度に保持するステップ (b) 析出させることを希望する光学異性体の種結晶を前
記溶融物に加え、得られたスラリーをシリンダーに注入
するステップ (c) 前記シリンダー内の圧力を高めて希望する異性体の
選択的晶出を行なわせるステップ (d) シリンダー内圧力を大気圧以上に保持しつつ前記シ
リンダーから残部の液体を引出すステップ (e) シリンダー内の圧力を徐々に低下させて、その間シ
リンダーからの液体排出を継続するステップ (f) シリンダー内圧力が大気圧に到達した時点でシリン
ダー内から希望する光学異性体の結晶を排出するステッ
プ。
【0011】本発明はこの様な選別的結晶化技術の行な
われる温度に関し、(1) 温度晶析技術に従うのではな
く、この過飽和系を高圧力下に置くこと、(2) それによ
ってより高度の過飽和程度を形成し温度晶析法の場合よ
りも高い収率を達成するという改良をなし得たものであ
る。(2) で述べた成果を達成し得るに至った理由は、飽
和系を冷却した場合は系内に温度勾配を形成することが
避け得ず、従って一点でも低温領域が形成されるとその
その部分から結晶析出が始まってしまうのに対し、圧力
の場合は圧力が系内全域に一律に及び、不均一状態を形
成しないからであると考えられる。尚結晶析出を開始せ
しめる他の手段としては撹拌手段が知られているが、圧
力晶析システムにおいては撹拌は全て不要である。
【0012】
【作用】本発明の圧力晶析手段は、対象とする化学物質
の熱分解温度よりも十分に低い融点を有するものである
限り広範なラセミ混合物の分離に適用することができ
る。もし融点が非常に高い化学物質を対象としたい場合
は融点降下を生じるに十分な量の溶媒を共存することが
でき、それによって熱分解温度よりも十分に低い温度条
件下で圧力晶析による分離を行うことが可能となる。こ
こに選択される溶媒は回収された異性体から、蒸留、抽
出、フラッシュイング、水洗等といった常法によって容
易に分離し得る様なものでなくてはならない。
【0013】ラセミ混合物は本発明において以下の様な
変化を生じる。即ち上記混合物は高圧室への注入に先立
ってまず溶融または溶解され、その温度を可能な限り常
圧下における融点近傍、例えば±1℃、より好ましくは
±0.2 ℃以内に調整する。そしてこの混合系に、溶融乃
至溶解液からの選択的結晶析出が望まれる対掌体(光学
異性体の種結晶)を添加してスラリー状にしておくこと
が推奨される。そしてこのスラリーの保持時間は、種結
晶が溶融しない様にできる限り短時間にする必要があ
り、スラリー調製の時点から該スラリーの高圧室への注
入時間は、例えば5秒以内といった短時間にすることが
必要である。尚必らずしも必要という訳ではないが、種
結晶は溶融原料混合物を高圧室内へ注入する時に同時に
注入することもでき一層有利である。
【0014】こうしてスラリー状の原料を高圧室内に注
入し終ると、高圧室内を加圧して希望する異性体の結晶
を析出させる。このときの加圧条件は限定されないが、
例えば1分、好ましくは30秒以内の時間を要して結晶
析出を生じる圧力まで高めることが望ましい。結晶を生
じる圧力は一般に100〜2000kgf/cm2程度である
が、より高い圧力、即ち5000〜10,000kgf/cm
2とすることもできる。この様な高圧に達すると、この
圧力を10秒〜2分間程度保持し、平衡を維持しつつ結
晶の成長を促す。そして同時に母液排出バルブを開き、
母液を系外に排出する。高圧室内の圧力は徐々に降下
し、生成した結晶の表面が若干融解して該結晶の表面を
自浄することにより、希望していない不純物質が更に絞
り出される。この圧力降下時間は30秒〜2分間を要す
る。そして圧力が常圧まで戻ると高圧室形成のためのシ
リンダーを持ち上げて結晶塊を室外に排出し、空になっ
たシリンダーへの新しい原料混合物の注入に備える。
【0015】この様な圧力上昇および圧力降下を何度も
繰返して生成結晶の純度を更に向上させていくことは有
利なことである。
【0016】分離すべきラセミ混合物の融点が非常に高
いときは、比較的少量、例えば0.01〜0.25モル濃度程度
の共溶媒を加えることによって融点降下を図ることもで
きる。この共溶媒は供給されるラセミ混合物中に可溶な
ものであって、析出した結晶から水洗、蒸留、抽出、乾
燥等によって容易に除去し得るか、該結晶中に残存して
も該結晶の性質に悪影響を与えないものであれば如何な
るものであってもよい。この共溶媒の効果としては結晶
析出工程における操作温度の低下ということだけでな
く、結晶析出工程の圧力範囲を広めるという効果、更に
は目的とする光学異性体の純度を高めるという効果をも
挙げることができる。
【0017】原料となる混合系から目的とする光学異性
体の選択的結晶化を行なわしめるに必要な到達圧力は、
種結晶の非存在下であっても、原料混合物から自然発生
的に結晶が析出してくる様な圧力よりも低い圧力でなけ
ればならないことは明白である。この圧力が高ければ高
い程、高純度に生成する希望異性体の収率は増大する。
純品であるときの溶融圧力が100〜500kgf/cm2
あるとき、共溶媒含有系における溶融圧は5000〜1
0,000kgf/cm2である。
【0018】本発明のプロセスが適用される典型的な系
としては、一般的なペパーミント芳香剤である純粋なl
−メントールの製造が挙げられる。
【0019】メントールを化学合成の手段によって製造
すると、l,d−メントールのラセミ混合物が生成する
が、これらのうち良好なを香りを有するのはl−異性体
だけであるから、上記ラセミ混合物は光学分割に付され
なければならない。除去されたd−異性体は異性化工程
に供給され、化学合成されたメントールの大部分を究極
的には希望するl−異性体に変換する。l,d−メント
ールの融点は28〜38℃の範囲にあるから、前記した
様な共溶媒を加えなくとも合理的な操作温度を確保する
ことができる。しかし合成されたアミノ酸のラセミ混合
物の場合は共溶媒なしの安全操作温度である200℃を
超える極めて高い温度で溶融するものであるから、水ま
たは低沸点有機酸の様な共溶媒を併用することが望まれ
る。
【0020】過冷却混合物中へ種結晶を与える手段とし
ては幾つかの方法、例えば加圧中の混合物へ直接的に注
入する方法、或は当業者にとって良く知られている公知
の方法に従えば良い。
【0021】本発明はラセミ混合物から光学異性体を分
離する場合に限定されず、その融点もしくは融点以上の
温度条件から融点以下の条件に下ったときに液状物を残
す、即ち亜冷却状態を有効に形成し得るという条件さえ
満足するならば、光学異性体の液状混合物の全てに適用
することができる。従って本発明は種々の化合物からな
る混合物、即ち1若しくは1以上の前記化合物が光学異
性体のラセミ混合物である様なもの、あるいは1若しく
は1以上の前記光学異性体が対掌体に対し過剰に存在す
る様な混合物に対しても適用可能である。
【0022】代表的な実施例を示すと、本発明はラセミ
混合物、即ち光学異性体の50/50 混合物の他、l−体と
d−体の60/40 混合物にも適用可能であり、具体的に言
えばl−メントールとd−メントールの45/55 混合物、
或は45/55 メントール混合物にネオメントールとネオイ
ソメントールのラセミ混合物が混合した様な混合物にも
適用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は上記の様に構成されているの
で、種々の混合態様からなる光学異性体混合物から希望
する光学異性体を簡単な操作で高純度且つ高収率に回収
することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 29/78 C07C 29/78 // C07B 57/00 310 C07B 57/00 310 C07C 35/12 C07C 35/12 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 9/02 C07C 29/78 C07B 57/00 C07C 35/12

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異性体の混合物原料から光学異性体を単
    離する方法において該混合物原料をその大気圧下におけ
    る融点近傍の温度の下で加圧して該混合物原料の融点を
    上昇させ、該混合物原料からの固体析出を生じる圧力以
    下の圧力に維持して該混合物原料の上昇した融点に関し
    て該融点近傍温度の液体状態を形成し、これに希望する
    光学異性体の種結晶を与え、選別的に形成された希望す
    る光学異性体を固液分離手段によって母液から分離する
    ことを特徴とする光学異性体の単離方法。
  2. 【請求項2】 前記混合物原料が光学異性体混合物、ラ
    セミ体混合物、光学異性体と共存溶媒の混合物、ラセミ
    体と共存溶媒の混合物よりなる群から選択されるいずれ
    かの混合物である請求項1記載の光学異性体の単離方
    法。
  3. 【請求項3】 前記融点近傍の温度が大気下における融
    点の±1℃以内である請求項1または2記載の光学異性
    体の単離方法。
  4. 【請求項4】 前記融点近傍の温度が大気下における融
    点の±0.2 ℃以内である請求項3記載の光学異性体の単
    離方法。
  5. 【請求項5】 前記上昇された圧力が5000kgf/cm2
    以下である請求項1〜4のいずれかに記載の光学異性体
    の単離方法。
  6. 【請求項6】 前記混合物原料がl−メントールとd−
    メントールの混合物であり、希望される光学異性体がl
    −メントールである請求項1〜5のいずれかに記載の光
    学異性体の単離方法。
  7. 【請求項7】 下記ステップを含む、光学異性体混合物
    から希望する光学異性体を単離する方法。 (a) 前記光学異性体混合物を溶融し、その溶融物をその
    融点近傍温度に保持するステップ (b) 析出させることを希望する光学異性体の種結晶を前
    記溶融物に加え、得られたスラリーをシリンダーに注入
    するステップ (c) 前記シリンダー内の圧力を高めて希望する異性体の
    選択的晶出を行なわせるステップ (d) シリンダー内圧力を大気圧以上に保持しつつ前記シ
    リンダーから残部の液体を引出すステップ (e) シリンダー内の圧力を徐々に低下させて、その間シ
    リンダーからの液体排出を継続するステップ (f) シリンダー内圧力が大気圧に到達した時点でシリン
    ダー内から希望する光学異性体の結晶を排出するステッ
  8. 【請求項8】 前記希望する光学異性体がl−メントー
    ルである請求項7記載の光学異性体の単離方法。
  9. 【請求項9】 前記光学異性体混合物がl,d−メント
    ールである請求項8記載の光学異性体単離方法。
  10. 【請求項10】 前記混合物原料が光学的に活性な化合
    物の2つの対掌体の混合物である請求項1記載の光学異
    性体単離方法。
  11. 【請求項11】 前記混合物原料が光学的に活性な化合
    物の2つの対掌体と共存溶媒との混合物である請求項1
    記載の光学異性体の単離方法。
  12. 【請求項12】 前記混合物原料が、(a) 光学的に活性
    な化合物の2つの対掌体であって、その一つが前記希望
    する光学的に活性な化合物である様なもの、および(b)
    他のラセミ混合物よりなる混合物である請求項1記載の
    光学異性体の単離方法。
  13. 【請求項13】 前記2つの対掌体がl−およびd−メ
    ントールであり、前記他のラセミ混合物がl,d−ネオ
    メントール,l,d−イソメントールおよびl,d−ネ
    オイソメントールよりなる群から選択される混合物であ
    る請求項12記載の光学異性体の単離方法。
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