JPH0627919Y2 - 低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置 - Google Patents

低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置

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JPH0627919Y2
JPH0627919Y2 JP1988145588U JP14558888U JPH0627919Y2 JP H0627919 Y2 JPH0627919 Y2 JP H0627919Y2 JP 1988145588 U JP1988145588 U JP 1988145588U JP 14558888 U JP14558888 U JP 14558888U JP H0627919 Y2 JPH0627919 Y2 JP H0627919Y2
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pipe
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liquid
receiving pipe
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Inventor
幹郎 森
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、LNG(液化天然ガス)等の低温液を貯蔵
する低温タンクの液受入管の垂直な立上部などに入れら
れ冷却保持などに用いられる低温飽和液の突沸を防止す
る装置に関するものである。
〔従来の技術〕
垂直な管内に入れられた低温液体が十分に混合されずに
加熱されると、管内の液体にその液柱高さに応じた圧力
が加わり沸点が上昇するが、この圧力が何等かの原因で
取り除かれたり、あるいは時間の経過とともに上記圧力
に対応する飽和温度まで液体の温度が上昇すると、急激
な沸騰状態が生じることがあり、この現象が突沸と呼ば
れている。
例えば、第2図に示すLNGを貯蔵する低温貯蔵設備に
あってもLNGタンク1に船で運ばれてきたLNGを受
け入れるため液受入管2が設けられ、地面と平行な水平
部2aの端部に垂直に立ち上げた立上部2bを形成して
屋根に連通され、LNGタンク1の上部からLNGを貯
蔵するようになっており、この液受入管2には、LNG
タンク1の側壁と平行で垂直な立上部2bが存在する。
このような液受入管2は、内部を流れるLNGが−16
3℃程度の低温飽和液であるため受入れ時に低温状態に
冷却する必要があり、通常、LNGタンク1の下部と液
受入管2の水平部2aとの間にLNG供給管3を設けて
LNGを入れたままにして冷却保持するようにしてい
る。
このため液受入管2の垂直な立上部2bには、常時低温
飽和液であるLNGが入っており、しかも外部からの侵
入熱で加熱されることから突沸現象を生じることがあ
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、このようなLNGの低温貯蔵設備の液受入管
2で突沸現象が起ると、ガスによって大量のLNGが押
し上げられ、LNGタンク1に入ったガスで内部圧力が
上昇したり、押し上げられたのち落下するLNGでウォ
ータハンマ現象を生じてLNGタンク1や液受入管2な
どが振動するという問題がある。
このため、従来は、LNGタンク1から払い出されるL
NGの一部を分流して液受入管2に入れ、常時循環する
ようにして液受入管2を冷却保持するようにしている。
しかしながら、液受入管2の径が大きいことから大量の
LNGを循環する必要があり、これに要するポンプなど
の動力費が年間相当掛かってしまうという問題がある。
また、液受入管の下部に小径の加熱用の配管を設け、液
受入管内のLNGの一部を外気や他の加熱源で加熱し、
沸騰したガスで撹拌するようにしたものもある(実公昭
62−31756号)。
ところが、液受入管の大きさによっては、外気を熱源と
する場合、このような小径管で必要な撹拌ガスを確保す
ることが難しかったり、加熱源を別に設けなければなら
ないなどの問題が生じる場合もある。
この考案はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたもの
で、何等加熱源を必要とせず外気を利用して簡単に突沸
の発生を防止することができる低温タンクにおける液受
入管の突沸防止装置を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記従来技術が有する課題を解決するため、この考案の
低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置は、低温飽
和液を入れたまま冷却保持する低温タンクの液受入管に
おいて、液受入管立上部管内に立上り管内壁との間に適
宜の隙間をあけて外周面に沸騰による撹拌ガスを生成す
る短管を配置するとともに、当該短管を液受入管の液面
高さHと直径Dとの比H/Dによって定まる突沸の限界
値βに基づいて定められる直径Dと限界値βの積β・D
を上下方向の間隔として装着したことを特徴とするもの
である。
〔作用〕
この低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置によれ
ば、突沸現象が生じる液受入管の立上部の下側に、内管
を装着して二重管構造とし、この部分の侵入熱で内外管
の間の少量の低温飽和液を沸騰させてガスを生成させ、
これによって液受入管内の低温飽和液を撹拌するように
しており、大径で表面積の大きい液受入管自体への侵入
熱だけを利用することで、必要な撹拌ガスを確保して突
沸を防止するようにしており、しかも侵入熱が内外管部
分での沸騰に用いられるため二重管の内管の内側部分の
低温飽和液には、熱が伝わらず、低温飽和液の温度上昇
を防止できる。
また、液受入管の外観形状を何等変更することなく、突
沸の発生を防止できる。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第1図はこの考案の低温タンクにおける液受入管の突沸
防止装置をLNG低温貯蔵設備の液受入管に適用した一
実施例にかかる液受入管部分の概略断面図である。
この突沸防止装置10では、LNGタンク1の液受入管
2の垂直な立上部2bが突沸発生部の下側に内管11が
装着されて二重管構造としてある。
この内管11は、外管である液受入管2の内側部分にL
NGを僅かに位置させるように仕切る仕切筒の機能をな
すもので、液受入管2と同一の材料など低温液と接触し
ても支障のないものが使用される。また、この内管11
の長さおよび外径は、液受入管2への侵入熱の量や撹拌
用のガスの必要量などによって適宜決定される。
そして、この内管11の液受入管2への取付位置hは、
次のようにして定められる。
突沸現象は低温飽和液の入っている管(液受入管11)
の内径Dとこの管の底面からの液面高さHとの比α=H
/Dによって生じたり、生じなかったりする。
この比α=H/Dがある値β以上で液面高さHが管の内
径Dに比べて大きい(H>βD)場合には、侵入熱によ
る液温の上昇が起こっても液の対流が円滑に起こらず蓄
熱される結果、突沸現象を生じてしまう。
そこで、この高さH=βDを一つの単位長さ(ユニッ
ト)として内管11の取付高さがh<H(=βD)とな
るような位置の下側に内管11を取付けていく。
したがって、低温タンク1の大きさが大きく、液受入管
2の立上部2bの長さが長い場合には、内管11の装着
個数を増加するようにすることが好ましいが、液受入管
2の底部付近に一個だけ設け、これによって液受入管2
内の低温飽和液全体を撹拌するようにしても良い。ある
いは立上部2b全長に亘って内管11を取付けても良
い。
すなわち、外部からの侵入熱による液の温度上昇を均一
に撹拌できるように内管11を取付ければよいことにな
る。
このような低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置
10によれば、船からの低温飽和液の受入が終了した
後、受入口を閉じるようにすると、LNG供給管3によ
って液受入管2に貯蔵液が満たされた状態となり、常に
LNGタンクと同一の液面となっている。
このような状態で外気によって液受入管2内の低温飽和
液が加熱されると、内管11が装着された部分では、内
外管の間に位置する液の量が少ないことから、他の部分
よりも早く低温飽和液の沸騰が起こり、ガスが生成され
る。
一方、二重管部分の上側では、液受入管2の外表面から
の侵入熱に比べ低温飽和液の量が多いので沸騰にまで至
ることがなく、液の温度が上昇した状態になっている。
この結果、二重管部分で生成されたガスが上昇し、これ
によって上側の温度が上昇した低温飽和液が撹拌され、
均一な温度になる。
このため、外部からの侵入熱が低温飽和液内に蓄熱され
ることが防止され、突沸を生じることが防止される。
また、二重管部分では、内管11の外表面で沸騰が起こ
るので、内管11の内側の低温飽和液まで侵入熱が伝わ
らず、従来の場合よりも低温飽和液の温度上昇を抑える
ことができ、突沸の防止に役立つ。
そして、沸騰で蒸発したガスの重量分の低温飽和液がL
NGタンク1からLNG供給管3を介して補給される
が、この補給されるLNGは液面高さHによるヘッドが
加わっているため過冷却状態であり、これによって液受
入管2がさらに冷却される。
尚、上記実施例では、LNG低温貯蔵設備の液受入管の
場合で説明したが、これに限らず、低温飽和液を入れた
ままにしておく液受入管に広く適用できるものである。
〔考案の効果〕
以上、一実施例とともに具体的に説明したようにこの考
案の低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置によれ
ば、突沸現象が生じる液受入管の立上部の下側に、内管
を装着して二重管構造とし、この部分の侵入熱で内外管
の間の少量の低温飽和液を沸騰させてガスを生成させ、
これによって液受入管内の低温飽和液を撹拌するように
したので、大径で表面積の大きい液受入管自体への侵入
熱だけを利用して必要な撹拌ガスを確保できるととも
に、このガスによって突沸を防止することができる。
また、侵入熱が内外管の間の部分での沸騰に用いられる
ため二重管の内管の内側部分の低温飽和液には、熱が伝
わらず、低温飽和液の温度上昇を防止でき、一層突沸を
防止できる。
さらに、液受入管の内部に内管を装着するだけであり、
外観形状を何等変更する必要がなく、取付スペースの確
保などの問題もなく容易に突沸の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の低温タンクにおける液受入管の突沸
防止装置をLNG低温貯蔵設備の液受入管に適用した一
実施例にかかる概略断面図、第2図はこの考案の適用例
の一つであるLPG低温貯蔵設備の概略構成図である。 1:LNGタンク、2:液受入管、2a:水平部、2
b:立上部、3:LNG供給管、10:突沸防止装置、
11:内管。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温飽和液を入れたまま冷却保持する低温
    タンクの液受入管において、液受入管立上部管内に立上
    り管内壁との間に適宜の隙間をあけて外周面に沸騰によ
    る撹拌ガスを生成する短管を配置するとともに、当該短
    管を液受入管の液面高さHと直径Dとの比H/Dによっ
    て定まる突沸の限界値βに基づいて定められる直径Dと
    限界値βの積β・Dを上下方向の間隔として装着したこ
    とを特徴とする低温タンクにおける液受入管の突沸防止
    装置。
JP1988145588U 1988-11-08 1988-11-08 低温タンクにおける液受入管の突沸防止装置 Expired - Lifetime JPH0627919Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0265800U JPH0265800U (ja) 1990-05-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5919800A (ja) * 1982-07-27 1984-02-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 低温液貯槽

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JPH0265800U (ja) 1990-05-17

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