JPH06279126A - ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法 - Google Patents

ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法

Info

Publication number
JPH06279126A
JPH06279126A JP5090718A JP9071893A JPH06279126A JP H06279126 A JPH06279126 A JP H06279126A JP 5090718 A JP5090718 A JP 5090718A JP 9071893 A JP9071893 A JP 9071893A JP H06279126 A JPH06279126 A JP H06279126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thick film
bismuth
based superconducting
ceramics
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5090718A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2655797B2 (ja
Inventor
Koichiro Takahashi
紘一郎 高橋
Takeshi Yukino
野 健 雪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Research in Inorganic Material
Original Assignee
National Institute for Research in Inorganic Material
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Research in Inorganic Material filed Critical National Institute for Research in Inorganic Material
Priority to JP5090718A priority Critical patent/JP2655797B2/ja
Publication of JPH06279126A publication Critical patent/JPH06279126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2655797B2 publication Critical patent/JP2655797B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 小さな気孔率で、かつ配向しており、臨界電
流密度が高く、また均一なビスマス系超電導セラミック
ス厚膜を形成することのできる方法を提供する。 【構成】 ビスマス系超電導セラミックスを加熱溶融
し、融液を急冷して厚膜を形成し、次いで熱処理するこ
とを特徴としている。ビスマス系超電導セラミックスの
融液を圧搾急冷装置に噴射して、厚膜を形成することが
できる。特に、高Tc相であるBi−2212相及びBi
−2223相のC軸配向厚膜(C軸が基板の表面と垂直)
の形成に有効である。安価なアルミナ焼結体基板、或い
は安定化ジルコニア基板を使うことができる利点があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスマス系超電導セラ
ミックス厚膜の形成方法に関し、更に詳しくは、気孔率
が小さく、配向性が著しく、超電導特性に優れたビスマ
ス系超電導セラミックス厚膜の形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導材料は、Nb3Ge、Nb−A
l−Ge合金などの金属に限られていた。これらは、高密
度でかつ延伸性に富んでいるが、臨界温度(Tc)が23
K以下と低く、高価な液体ヘリウムを冷却材として使用
せざるを得ず、これらを用いた超電導機械は大型かつ高
価であり、経済性に問題があった。
【0003】最近、臨界温度Tcが液体窒素温度以上の
超電導セラミックスが発見され、より安価な超電導機
械、装置が開発される見通しが出てきた。そこで、省エ
ネルギーを目的としての超電導材料の開発が活発に行わ
れている。
【0004】しかしながら、このような酸化物超電導セ
ラミックスは、その超電導特性が酸素含有量に大きく左
右されるので、所定の超電導特性を再現性よく得ること
が難しく、また希土類元素を必須の構成成分とするので
性質が安定せず、また高価なものになるという問題があ
った。
【0005】これに対して、希土類元素を含有せず、比
較的安価に製造でき、しかも臨界温度が液体窒素温度以
上の超電導材料として、最近、ビスマス系超電導セラミ
ックスが発見された。そこで、このビスマス系超電導セ
ラミックスを用いた超電導応用技術の広範囲な分野にお
ける開発、例えば、電力貯蔵用コイル、磁気浮上物体、
磁気シールド等の強電分野、或いは磁気センサー、電磁
波検出器、超高速コンピューター素子等の弱電分野への
応用技術の開発が期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このビ
スマス系超電導セラミックスの場合にも、セラミックス
材料であるが故に、金属系超電導材料に比べて加工が困
難である。蒸着、塗布等により基板上に形成する以外に
は、所定の厚さの膜を形成することができないという問
題がある。
【0007】金属材料においては、電流の方向は等方的
であり、結晶の配向性については考慮する必要はない。
しかし、酸化銅を含むセラミックス超電導体において
は、一定方向に結晶を配向させないと高電流密度が得ら
れないという問題がある。
【0008】一定方向に配向させる技術としては、エピ
タキシャル成長がある。しかしながら、この技術は酸化
マグネシウムやチタン酸ストロンチウムの単結晶基板を
必要とし、電力貯蔵用などの長尺の厚膜を得るためには
経済性に問題がある。また、固相反応で合成する場合に
は気孔率が大きくなり易いので、臨界電流密度を高くす
ることが困難となる。このため、ビスマス系超電導セラ
ミックスの気孔率を小さくし、かつ高価な基板を使用す
ることなく均一に厚膜化する方法の開発が望まれている
のが実情である。
【0009】本発明は、上述の事情を踏まえてなされた
ものであって、小さな気孔率で、かつ配向しており、臨
界電流密度が高く、また均一なビスマス系超電導セラミ
ックス厚膜を形成することのできる方法を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、ビスマス系超電導セラミック
スを加熱溶融し、融液を急冷して厚膜を形成し、次いで
熱処理することを特徴とするビスマス系超電導セラミッ
クス厚膜の形成方法を要旨としている。
【0011】
【作用】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0012】本発明において、加熱溶融するビスマス系
超電導セラミックスとしては、一般にビスマス系超電導
セラミックスといわれるものを広く用いることができ、
Bi−Sr−Ca−Cu−O系超電導セラミックス、或いは
これにPb、Ag等の他の元素を適宜添加したものを用い
ることができる。
【0013】ビスマス系超電導酸化物結晶には、三種あ
り、それぞれTcが異なる。一般式Bi2Sr2CaxCuyOz
において、Bi−2201相はTc=20K、Bi−22
12相はTc=80K、Bi−2223相はTc=110
Kである。本発明は、特に、高Tc相であるBi−221
2相及びBi−2223相のC軸配向厚膜(C軸が基板の
表面と垂直)の形成に有効である。
【0014】また、これらビスマス系超電導セラミック
スとしては、その超電導セラミックスの原料の仮焼物を
用いることができる。例えば、Bi、Sr、Ca或いはCu
等、ビスマス系超電導セラミックスの構成元素を含む酸
化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩或いは蓚酸塩を所定の
割合に混合粉砕し、700〜850℃、3〜12時間加
熱し、水分、炭酸根、硝酸根或いは蓚酸根等を揮発消失
させて得られる仮焼物を用いることができる。
【0015】本発明の方法においては、このようなビス
マス系超電導セラミックスを、まず加熱溶融して融液と
する。加熱溶融は、ビスマス系超電導セラミックスの融
点以上の温度、例えば、温度900〜1200℃で、3
0秒〜3分間、溶融状態に置くようにする。この場合の
加熱方法には特に制限はなく、電気炉、高周波炉、赤外
線集光炉、レーザー光等を使用することができる。
【0016】このようにして、融液としたビスマス系超
電導セラミックスは、次に急冷し、厚膜として形成す
る。その場合の好適な方法としては、例えば、その融液
を圧搾急冷装置に噴射する方法がある。圧搾急冷装置と
しては、双ロール融体超急冷装置、片ロール式融体超急
冷装置、ピストン−アンビル装置等を使用することがで
きる。また、このような圧搾急冷装置に上記のビスマス
系超電導セラミックスの融液を噴射するに際しては、空
気、窒素ガス等、所定の気体の圧力により、その融液が
圧搾急冷装置内に噴射するようにしてもよい。これによ
り、長さ5〜50mm、幅5〜20mm、厚さ10〜100
0μmの厚膜をアルミナ多結晶基板に容易に形成するこ
とができる。
【0017】このようにして形成した厚膜の相状態は、
アモルファス相、準安定相、又は相分離した数種類の結
晶相であり、それ自体優れた超電導特性を発揮するもの
ではない。そこで、本発明においては、次にこのような
相状態の厚膜に熱処理を施して超電導相とする。例え
ば、上記厚膜をアルミナ基板上に置き、ビスマス系超電
導体の融点より僅かに高い温度まで加熱して、溶融又は
半溶融状態にして5〜60分程度保ち、これを800〜
840℃まで徐冷しながら凝固させ、その後自然放冷す
る。
【0018】この熱処理において、雰囲気及び厚膜溶融
後の冷却速度が、高配向度を得る上で重要である。雰囲
気としては、空気、窒素ガスを比較すると、空気が好ま
しい。冷却速度(V)について、Vが大きすぎるとBi−
2202相が生成し、超電導性が悪化する。一方、Vが
小さくなると、Bi系超電導相が生成せず、好ましくな
い。
【0019】超急冷法により形成した厚膜又はフレーク
(小断片)は、アモルファス相等の準安定相を含む。これ
らは、結晶に比して、過剰の内部エネルギーを含有する
ため反応性に富んでおり、焼結性が良く、したがって、
密度が高く高臨界電流密度の厚膜を得ることができる。
【0020】例えば、上記の厚膜又はフレークを擂潰機
で摩砕し、粒度5μm以下の粉末とし、これをエチルセ
ルロース及びターピネオール等の有機質結合剤を有機溶
媒に溶解したビヒクルと混合し、充分混練し、ペースト
を作製する。次いでアルミナ基板上に200メッシュの
スクリーンを使って均一な厚さに塗布する。ペーストを
塗布したアルミナ基板は約15分間静置した後、120
℃で2時間乾燥し、その後電気炉中で空気、窒素ガス雰
囲気中で焼成する。
【0021】得られたアルミナ基板付き厚膜を空気又は
窒素ガス中で、ビスマス系超電導酸化物結晶の融点より
僅かに高い温度まで加熱して、溶融、又は半溶融状態に
して、5〜60分程度保ち、これを800〜850℃ま
で1〜100℃/hの冷却速度で徐冷しながら凝固さ
せ、その後、自然放冷する。このようにして高C軸配向
膜を得る。
【0022】一方、ペースト中の有機物を焼成後消失さ
せたアルミナ基板付き印刷厚膜を、空気又は窒素ガス中
で、ビスマス系超電導酸化物結晶の融点より僅かに低い
温度(750〜850℃)で加熱して、1〜100h保持
した後、自然放冷する。このようにして高C軸配向膜を
作製することができる。
【0023】従来、酸化マグネシウム単結晶やチタン酸
ストロンチウム単結晶基板上で、ビスマス系超電導セラ
ミックスをエピタキシャル成長させることが知られてい
るが、両基板ともに高価であり、実用上好ましくない。
それに対し、本発明は、安価なアルミナ焼結体基板、或
いは安定化ジルコニア基板を使うことができる利点があ
る。
【0024】また、形成したビスマス系超電導セラミッ
クスの厚膜は、超急冷装置を用いて、溶融状態を経て、
形成するようにしているので、構成元素を原子レベルで
充分に混合することができ、気孔率が小さく、高臨界電
流密度を有するものとなる。膜厚を比較的厚く形成した
ものは、電力貯蔵或いは磁気浮上技術に用いるコイル
に、特に有用であり、また100〜300μm程度の薄
膜に形成したものは、高感度センサーへの利用に最適で
ある。
【0025】また、本発明によりアルミナ基板上に形成
し、配向したビスマス系超電導セラミックスの上に超電
導性厚膜を積層し、或いはスクリーン印刷により超電導
セラミックスを塗布して加熱密着させてエピタキシャル
成長させることにより、大容量の電流を流すことにでき
る超電導体を形成し、磁気浮上技術に応用することがで
きる。
【0026】以下、本発明の実施例を示す。
【0027】
【実施例1】
【0028】まず、試薬特級のBi23、SrCO3、Ca
CO3及びCuOをBi2Sr2CaCu2Oyの組成となるよ
うに、それらの所定量を合計5g秤量し、メノウ乳鉢で
30分間粉砕混合した。次いで、この混合粉末を800
℃で10時間仮焼した。更に830〜840℃で、20
時間本焼を行い、Bi2Sr2CaCu2Oyの粉末を作製し
た。次いで、この粉末を用い、図1に示す厚膜形成装置
により厚膜を形成した。
【0029】この装置において、加熱溶融するビスマス
系超電導セラミックス(1)は、白金ノズル(2)に挿入
し、その周囲には電気炉(3)を、またその下方には双ロ
ール融体超急冷法装置(7)が設けられている。この白金
ノズル(2)の上端には、バルブ(4)が設けられている。
溶融状態のビスマス系超電導セラミックス(1)は、穴
(6)から双ロール融体超急冷法装置(7)に噴出させる。
この際に使用する気体(5)の圧力によってもその噴出状
態を調整することができる。
【0030】まず、この粉末の約0.5gを図1に示す
白金ノズル(2)に入れ、シリコンカーバイトの電気炉
(3)中にて、1000℃で2分間加熱して溶融させた。
溶融後、白金ノズル(2)の上部より、バルブ(4)を介し
て気体(窒素ガス)(5)を圧力1kg/cm2で導入し、上記
粉末の溶融液であるビスマス系超電導セラミックス(1)
の溶液を穴(6)から、200〜1000rpmで回転して
いる双ロール融体超急冷法装置(7)に噴出落下させた。
直ちに幅10mm、長さ50mm、厚さ100μmの厚膜を
得た。
【0031】得られた超急冷厚膜をアルミナ基板上に置
き、空気中又は窒素ガス中でビスマス系超電導酸化物結
晶の融点より僅かに高い温度(910℃)まで加熱し、溶
融状態にし20分間保持した。次に、これを850℃ま
で徐冷しながら凝固させ、その後自然放冷した。この
際、厚膜の冷却速度を1〜100℃/hまで変化させた
が、5℃/hで最も高いC軸配向化(配向度98%)が実
現した(図2、図3)。これらの厚膜の電気抵抗の温度依
存性を四端子法により測定し、図4及び図5に示す結果
を得た。図4は空気中、図5は窒素ガス中でそれぞれ熱
処理した超急冷厚膜の測定データである。これらの結果
より、冷却速度5℃/hの試料について、Tc(onset)=
88Kで電気抵抗の急激な減少が見られ、Tc(zero)=
82Kで抵抗がゼロとなることがわかる。
【0032】この実施例より、ビスマス系超電導セラミ
ックス厚膜を形成するに当たり、ビスマス系超電導セラ
ミックスを加熱溶融することにより、その構成元素を原
子レベルで混合することができるので、気孔率が小さく
高い臨界電流密度を有し、優れた超電導特性を発揮する
厚膜を形成することができた。
【0033】また、ビスマス系超電導セラミックスの融
液を圧搾急冷装置に噴射し、急冷して密度ほぼ100%
の厚膜を形成するので、アルミナ基板上で、その厚膜を
再溶融結晶化をしたときに、均一かつ密度ほぼ100%
の配向性結晶厚膜を形成することができた。
【0034】
【実施例2】
【0035】実施例1の組成にPbOを加えた組成Bi1.
6Pb0.4Sr2CaCu2Oyの結晶粉末を実施例1と同様の
手順で、超急冷法により得た厚膜又はフレーク(小断片)
を用い、スクリーン印刷法により、高配向膜を得た例を
以下に示す。
【0036】超急冷装置を使って得られた厚膜又はフレ
ークを擂潰機で摩砕し、粒度5μm以下の粉末とし、こ
れをエチルセルロース及びターピネオール等の有機質結
合剤を有機溶媒に溶解したビヒクルと混合し、充分混練
し、ペーストを作製した。
【0037】次いでアルミナ基板上で200メッシュの
スクリーンを使って、均一な厚さに塗布した。ペースト
を塗布したアルミナ基板は、約15分間静置した後、1
20℃で2時間乾燥し、その後電気炉中で空気、窒素ガ
ス雰囲気中で焼成した。
【0038】得られたアルミナ基板付の厚膜を空気中
で、ビスマス系超電導酸化物結晶の融点より僅かに高い
温度(910℃)まで加熱し、溶融状態にし、20分間保
持した。次に、これを850℃まで約5℃/hで徐冷し
ながら凝固させ、その後自然放冷した。この際、厚膜の
冷却速度を1℃/hから100℃/hまで変化させたが、
最も高いC軸配向化(配向度90%)が実現した(図6、
図7)。この厚膜の電気抵抗の温度依存性は図8に示す
ような結果を得た。図8より、Tc(onset)=80Kで電
気抵抗の急激な減少が見られ、Tc(zero)=70Kで抵
抗がゼロとなることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ビスマス系超電導セラミックス厚膜を形成するに当り、
ビスマス系超電導セラミックスを加熱溶融することによ
り、その構成元素を原子レベルで混合することができる
ので、気孔率が小さく、高い臨界温度及び大きな臨界電
流密度を有し、優れた超電導特性を発揮する厚膜を形成
することができる。
【0040】また、本発明によれば、ビスマス系超電導
セラミックスの融液を圧搾急冷装置等に噴射し急冷し
て、厚膜を形成し、安価なアルミナ基板上で加熱溶融
後、徐冷してC軸配向度の高いビスマス系超電導セラミ
ックス厚膜を形成することができる。
【0041】更に、本発明によれば、圧搾急冷装置等を
用いて厚膜又はフレークを得、これを粉砕して得た粉末
は、反応性に富み焼結性が良く、スクリーン印刷法等の
厚膜形成技術の原料として好適である。この活性粉末を
使って形成したビスマス系超電導セラミックス厚膜は、
C軸配向度が大きく優れた超電導特性を有する。この方
法は、長尺の超電導物体の製造に用いることができ、し
かも安価に製造することができるので、工業的応用上極
めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するのに好適な装置の一例
を示す図である。
【図2】アルミナ基板上、空気中で溶融後5℃/hで徐
冷したBi2Sr2CaCu2Oy組成の超急冷厚膜のX線回折
図である。
【図3】空気中、又は窒素ガス中での熱処理後のBi2
r2CaCu2Oy組成の超急冷厚膜の配向度F(%)と冷却速
度V(℃/h)の関係を示す図である。
【図4】空気中での熱処理後のBi2Sr2CaCu2Oy組成
の超急冷厚膜の電気抵抗ρの温度依存性を示す図であ
る。
【図5】窒素ガス中での熱処理後のBi2Sr2CaCu2Oy
組成の超急冷厚膜の電気抵抗ρの温度依存性を示す図で
ある。
【図6】アルミナ基板上、空気中で溶融後5℃/hで徐
冷したBi1.6Pb0.4Sr2CaCu2Oy組成の印刷厚膜のX
線回折図を示す図である。
【図7】空気中での熱処理後のBi1.6Pb0.4Sr2CaCu
2Oy組成の印刷厚膜の配向度F(%)と冷却速度V(℃/
h)の関係を示す図である。
【図8】空気中での熱処理後のBi1.6Pb0.4Sr2CaCu
2Oy組成の印刷厚膜の電気抵抗ρの温度依存性を示す図
である。
【符合の説明】
1 ビスマス系超電導セラミック粉末 2 白金ノズル 3 電気炉 4 バルブ 5 気体 6 双ロール融体超急冷装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスマス系超電導セラミックスを加熱溶
    融し、融液を急冷して厚膜を形成し、次いで熱処理する
    ことを特徴とするビスマス系超電導セラミックス厚膜の
    形成方法。
  2. 【請求項2】 ビスマス系超電導セラミックスの融液を
    圧搾急冷装置に噴射して、厚膜を形成する請求項1に記
    載の方法。
JP5090718A 1993-03-25 1993-03-25 ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法 Expired - Lifetime JP2655797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090718A JP2655797B2 (ja) 1993-03-25 1993-03-25 ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090718A JP2655797B2 (ja) 1993-03-25 1993-03-25 ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06279126A true JPH06279126A (ja) 1994-10-04
JP2655797B2 JP2655797B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=14006331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5090718A Expired - Lifetime JP2655797B2 (ja) 1993-03-25 1993-03-25 ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2655797B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113735166A (zh) * 2021-09-08 2021-12-03 西北有色金属研究院 一种Bi-2212超导薄膜的制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01252533A (ja) * 1988-03-31 1989-10-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 超電導セラミックス積層体およびその製造法
JPH0238356A (ja) * 1988-03-23 1990-02-07 Natl Inst For Res In Inorg Mater ビスマス系超電導セラミック厚膜の形成方法
JPH02252621A (ja) * 1989-03-23 1990-10-11 Agency Of Ind Science & Technol 超電導繊維状結晶およびその製造方法
JPH04160062A (ja) * 1990-10-22 1992-06-03 Seiko Epson Corp 超伝導材料の製造方法
JPH04310597A (ja) * 1991-02-15 1992-11-02 American Teleph & Telegr Co <Att> 超電導体層を有する金属体からなる物品を製造する方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0238356A (ja) * 1988-03-23 1990-02-07 Natl Inst For Res In Inorg Mater ビスマス系超電導セラミック厚膜の形成方法
JPH01252533A (ja) * 1988-03-31 1989-10-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 超電導セラミックス積層体およびその製造法
JPH02252621A (ja) * 1989-03-23 1990-10-11 Agency Of Ind Science & Technol 超電導繊維状結晶およびその製造方法
JPH04160062A (ja) * 1990-10-22 1992-06-03 Seiko Epson Corp 超伝導材料の製造方法
JPH04310597A (ja) * 1991-02-15 1992-11-02 American Teleph & Telegr Co <Att> 超電導体層を有する金属体からなる物品を製造する方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113735166A (zh) * 2021-09-08 2021-12-03 西北有色金属研究院 一种Bi-2212超导薄膜的制备方法
CN113735166B (zh) * 2021-09-08 2022-04-26 西北有色金属研究院 一种Bi-2212超导薄膜的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2655797B2 (ja) 1997-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Morita et al. Processing and properties of QMG materials
US5096880A (en) Method and apparatus for inducing grain orientation by magnetic and electric field ordering during bulk superconductor synthesis
US5240903A (en) Oxide superconductor comprising babo3 dispersions (where b is zr, sn, ce or ti)
US5510323A (en) Tl1 (Ba1-x Sr8)2 Ca2 Cu3 Oy oxide superconductor and method of producing the same
US4960752A (en) Process to produce oriented high temperature superconductors
Varanasi et al. A comparison of the effects of PtO2 and BaSnO3 additions on the refinement of Y2BaCuO5 and magnetization of textured YBa2Cu3O6+ x
US4937225A (en) Rapid solidification processing of oxide superconductors
US6605569B2 (en) Mg-doped high-temperature superconductor having low superconducting anisotropy and method for producing the superconductor
EP0800494B1 (en) LOW TEMPERATURE (T LOWER THAN 950 oC) PREPARATION OF MELT TEXTURE YBCO SUPERCONDUCTORS
JP2655797B2 (ja) ビスマス系超電導セラミックス配向厚膜の形成方法
JP2600076B2 (ja) ビスマス系超電導セラミック厚膜の形成方法
JPH10510799A (ja) 改良された超電導体
JP2931446B2 (ja) 希土類系酸化物超電導体の製造方法
Babu et al. Large single grain (RE)-Ba-Cu-O superconductors with nano-phase inclusions
JP2507890B2 (ja) ビスマス系超伝導セラミック厚膜の製造法
JPH0238359A (ja) 超電導体の製造方法
JP2817170B2 (ja) 超電導材料の製造方法
JP2838312B2 (ja) 酸化物超伝導物質
JP2525833B2 (ja) 超電導性部材の製造方法
JP2000247795A (ja) Re123系酸化物超電導バルク体の作製方法
JPH04124032A (ja) 超電導体及びその合成法
JP2000264788A (ja) 酸化物超電導膜体及び該膜体を用いた電気素子、並びにそれらの製造方法
Hato et al. High T/sub c/superconducting thin films prepared by flash evaporation
JPH06187848A (ja) 酸化物超伝導線材およびその製造方法
Lee Fabrication of superconducting wire using organometallic precursors and infiltration