JPH06278007A - 研削ロボット - Google Patents

研削ロボット

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JPH06278007A
JPH06278007A JP7476193A JP7476193A JPH06278007A JP H06278007 A JPH06278007 A JP H06278007A JP 7476193 A JP7476193 A JP 7476193A JP 7476193 A JP7476193 A JP 7476193A JP H06278007 A JPH06278007 A JP H06278007A
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JP
Japan
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work
force
manipulator
work tool
force sensor
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Withdrawn
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JP7476193A
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English (en)
Inventor
Satoshi Uehara
敏 上原
Tatsuya Renbutsu
達也 蓮仏
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実作業によるダイレクト教示によって、ロボ
ットの姿勢と共に、作業工具のワークに対する押し付け
力を教示することができる研削ロボットを提供すること
を目的とする 【構成】 教示を行う際、電動グラインダ9によって作
業が行われると、力センサ8により電動グラインダ9の
力およびトルクが検出される。これら検出結果は、マニ
ピュレータ1の姿勢と共に、コントローラ11に取り込
まれ、所定のサンプリング周期毎にコントローラ11内
のメモリに記憶される。再生時は、コントローラ11は
内部のメモリからマニピュレータ1の姿勢、電動グライ
ンダ9の力およびトルクを読み出し、マニピュレータを
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多関節アームを有
し、予め教示された軌道に沿って作業工具によりバリ等
を研削するロボットであって、該作業工具の押し付け力
を検出する力センサが取り付けられた研削ロボットに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、バリ等を研削する研削ロボット
は、手首部に力センサが設けられており、この力センサ
によって作業工具にかかる力およびトルクを検出するこ
とにより、作業工具のワークに対する押し付け力を制御
していた。このような研削ロボットの教示を行う場合、
まず、リモート操作によりロボットを動作させ、作業工
具をワークの方向に低速度で送り、作業工具をワークに
当てて、ワークの位置を認識させることにより姿勢を教
示する。次に、ワークの回りを作業工具で倣わせること
によって、ワークに形成されたバリ等を認識させ、演算
により、認識したバリに対応する作業工具の押し付け力
を求める。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の研削ロボットにおいては、ワークの作業部位および
ロボットの姿勢が異なると、作業工具の押し付け力を再
び演算しなければならなかった。また、大きさおよび質
量が異なる作業工具を用いる場合、作業工具の質量およ
び重心位置等の測定を行うと共に、それらに基づき押し
付け力の演算を修正しなければならなかった。更に、演
算精度が良くないため、演算結果と実作業があまり合わ
ないという問題もあった。以上のことから、教示に要す
る時間が非常に長くなるという問題があった。
【0004】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、実作業によるダイレクト教示によって、ロボ
ットの姿勢と共に作業工具のワークに対する押し付け力
を教示することができる研削ロボットを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明によ
る研削ロボットは、マニピュレータの動作に伴い、ワー
ク上に形成されたバリを研削する作業工具と、前記ワー
クに対する前記作業工具の押し付け力を検出する力セン
サと、前記マニピュレータの姿勢と共に、前記作業工具
の押し付け力を記憶する記憶手段と、前記作業工具によ
る教示時に、前記マニピュレータの姿勢を取り込むと同
時に、前記力センサによって検出される前記作業工具の
押し付け力を所定のサンプリング周期毎に取り込み、前
記記憶手段に記憶させ、再生時には、前記記憶手段に記
憶した前記マニピュレータの姿勢、および前記作業工具
の押し付け力に基づいて前記マニピュレータの動作を制
御する制御手段とを具備することを特徴としている。
【0006】請求項2に係る発明による研削ロボット
は、請求項1に係る発明において、前記作業工具は、前
記マニピュレータの手首の先端に取り付けられており、
前記力センサは、前記手首と前記作業工具との間に設け
られたことを特徴としている。
【0007】請求項3に係る発明による研削ロボット
は、請求項1に係る発明において、ワークを所定の位置
に固定するワーク固定手段を備え、前記作業工具は、前
記マニピュレータの手首の先端に取り付けられており、
前記力センサは、前記ワーク固定手段に設けられたこと
を特徴としている。
【0008】請求項4に係る発明による研削ロボット
は、請求項1に係る発明において、前記作業工具は、所
定の位置に固定されており、前記力センサは、前記作業
工具に設けられ、前記ワークを把持して前記マニピュレ
ータの動作に伴って移動するワーク把持手段を該マニピ
ュレータの手首の先端に備えたことを特徴としている。
【0009】請求項5に係る発明による研削ロボット
は、請求項1に係る発明において、前記制御手段は、前
記力センサによって検出される該力センサの取り付けら
れた位置を基準とする座標系で表された前記作業工具の
押し付け力を、基準座標系における作業工具の押し付け
力に変換することを特徴としている。
【0010】請求項6に係る発明による研削ロボット
は、前記作業工具の押し付け力は、力およびトルクで表
されることを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1に係る発明によれば、教示を行う際、
マニピュレータの動作に伴い作業工具によって作業が行
われると、力センサにより作業工具の押し付け力が検出
される。制御手段は、マニピュレータの姿勢を取り込む
と同時に、力センサから作業工具の押し付け力を取り込
み、それらを所定のサンプリング周期毎に記憶手段に記
憶させる。再生する際は、制御手段は記憶手段に記憶し
たマニピュレータの姿勢、作業工具の押し付け力を読み
出し、マニピュレータを制御する。
【0012】請求項2に係る発明によれば、マニピュレ
ータの手首の先端に取り付けられた作業工具がワークに
対して作業を行うことにより、手首と作業工具の間に設
けられた力センサによって作業工具の押し付け力が検出
される。
【0013】請求項3に係る発明によれば、マニピュレ
ータの手首の先端に取り付けられた作業工具が、ワーク
固定手段に固定されたワークに対して作業を行うことに
より、ワーク固定手段に設けられた力センサによって作
業工具の押し付け力が検出される。
【0014】請求項4に係る発明によれば、所定の位置
に固定された作業工具により、ワーク把持手段によって
把持されたワークに対し作業が行われると、作業工具に
設けられた力センサによって作業工具の押し付け力が検
出される。
【0015】請求項5に係る発明によれば、力センサに
よって、該力センサの取り付けられた位置を基準とする
座標系で表された作業工具の押し付け力が検出される
と、制御手段は、該押し付け力を基準座標系における作
業工具の押し付け力に変換する。
【0016】請求項6に係る発明によれば、力センサ
は、作業工具の押し付け力を力およびトルクで検出す
る。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0018】§1.第1実施例 図1はこの発明の第1実施例による研削ロボットの構成
を示す側面図である。この図において、1は多関節型の
マニピュレータである。2は固定台であり、固定台2上
には図示しないモータにより水平方向、すなわち矢印A
方向に回動する旋回ベース3が設けられており、旋回ベ
ース3上には支台4が設置されている。5は第1のアー
ムであり、支台4上に起立し、支台4の内部に設けられ
たモータにより垂直方向、すなわち矢印B方向に回動す
るよう支承されている。また、6は第2のアームであ
り、第1のアーム5の上端に支承され、支台4の内部に
設けられたモータにより矢印C方向に回動する。7は手
首機構であり、その先端には、力センサ8および電動グ
ラインダ9が取り付けられている。電動グラインダ9
は、ワークWK上に形成されたバリを除去する。
【0019】また、10はリンク機構であり、下端は支
台4内のモータに結合されており、上端は第2のアーム
6の後部に連結されている。リンク機構10は、支台4
内のモータの回転駆動力を第2のアーム6に伝達するよ
うになっている。
【0020】11はコントローラであり、マニピュレー
タ1の各部の制御を行う。12は力センサ8の信号用ケ
ーブルであり、13は電動グラインダ9の動力用ケーブ
ルである。これらのケーブルは、固定台2、旋回ベース
3、支台4、第1のアーム5、および第2のアーム6を
通って、コントローラ11から各々力センサ8および電
動グラインダ9に接続されている。また、14はマニピ
ュレータ1の動力用ケーブルであり、コントローラ11
からの制御信号をマニピュレータ1に供給する。更に、
15は信号用ケーブルであり、マニピュレータ1からの
各信号をコントローラ11に供給する。
【0021】図2に、第2のアーム6の先端部を示す。
この図に示すように、手首機構7は、ケース16,17
および先端軸18により構成されている。また、第2の
アーム6の後端部には複数のモータが収納されており、
これらのモータにより、手首機構7は矢印D、E、およ
びF方向に、各々回動するようになっている。そして、
力センサ8は、電動グラインダ9の力検出値fおよびト
ルク値τを検出する。これら力検出値fおよびトルク値
τは、手先座標系によって表されており、各々矢印F
α、Fβ、Fγ、および矢印Tα、Tβ、Tγによって
表される。
【0022】次に、図3は、コントローラ11の構成を
示すブロック図である。この図において、111は力制
御コントローラであり、マニピュレータ1から各モータ
の位置ベクトルθfが供給され、該位置ベクトルθfを基
準座標系での先端軸18の位置および姿勢を示す位置デ
ータXfに変換する。ここで、基準座標系は、図1に示
すように、マニピュレータ1の外部に設定された原点を
中心に、固定台2、旋回ベース3および支台4が起立す
る方向と一致しているZ軸と、Z軸を含む水平面にあっ
てZ軸と直交しているX軸とによって表される。また、
力制御コントローラ111は、力センサ8から、手先座
標系で表された力検出値f、およびトルク値τが供給さ
れ、それらを基準座標系で表される力データFfおよび
トルクデータTfに変換する。更に、力制御コントロー
ラ111は、マニピュレータ1の各モータに対するトル
ク指令τdを、モータドライバ112に出力する。モー
タドライバ112は、トルク指令τdに基づき、マニピ
ュレータ1の各モータを制御する。
【0023】ここで、上記位置ベクトルθf、位置デー
タXf、力検出値f、トルク値τ、力データFfおよびト
ルクデータTfは、全てベクトルで表されており、以下
のような関係にある。
【数1】
【数2】 なお、Aは座標変換行列を表し、Rは回転行列を表す。
力制御コントローラは、上記演算を行うことにより、位
置データXf、力データFfおよびトルクデータTfを求
める。
【0024】113は動作制御コントローラであり、力
制御コントローラ111から、所定のサンプリング周期
Ts1毎に位置データXfを読み出すと共に、所定のサン
プリング周期Ts2毎に力データFfおよびトルクデータ
fを読み出す。これらサンプリング周期Ts1およびT
2は同期している。そして、動作制御コントローラ1
13は、読み出した位置データXf、力データFfおよび
トルクデータTfを、各々位置データX(j)、力データF
(j)およびトルクデータT(j)としてメモリ114に記憶
させる。メモリ114は、図4に示すように、各サンプ
リング周期Ts1およびTs2毎に位置データエリア3
0,30,…および力データエリア31,31,…を有
している。そして、位置データエリア30,30,…に
位置データXf、力データエリア31,31,…に力デ
ータFfおよびトルクデータTfを記憶する。
【0025】次に、この研削ロボットの動作について説
明する。まず、教示を行う際、作業者がコントローラ1
1に設けられたスイッチSWを開とし、マニピュレータ
1の各モータの電源をOFFとする。そして、図2に示
すように、作業者OPがマニピュレータ1の手首機構7
を持ち、電動グラインダ9を動作させながらワークWK
上のバリを研削する。この時、図示しない各モータの位
置ベクトルθfが、図1に示す信号用ケーブル15を介
して図3に示す力制御コントローラ111に供給され
る。この位置ベクトルθfは、力制御コントローラ11
1において、基準座標系での先端軸18の位置データX
fに変換され、動作制御コントローラ113によりサン
プリング周期Ts1毎に取り込まれる。
【0026】同時に、力センサ8によって、手先座標系
で表された力検出値fおよびトルク値τが検出され、力
制御コントローラ111に供給される。これら力検出値
fおよびトルク値τは、力制御コントローラ111にお
いて、基準座標系での力データFfおよびトルクデータ
fに変換され、動作制御コントローラ113によりサ
ンプリング周期Ts2毎に取り込まれる。
【0027】動作制御コントローラ113によってサン
プリング周期Ts1、Ts2毎に取り込まれる位置データ
(j)、力データF(j)およびトルクデータT(j)は、順
次メモリ113の位置データエリア30,30,…およ
び力データ31,31,…に記憶される。
【0028】次に、再生時は、コントローラ11のスイ
ッチSWが閉となり、マニピュレータ1の各モータに電
源が投入される。そして、動作制御コントローラ113
は、メモリ114に記憶された位置データX(j)、力デ
ータF(j)およびトルクデータT(j)を読み出し、位置指
令値(ベクトル)Xc、力指令値(ベクトル)Fcおよび
トルク指令値(ベクトル)Tcとして、力制御コントロ
ーラ111に出力する。また、力制御コントローラ11
1には、マニピュレータ1の動作に伴い、マニピュレー
タ1および力センサ8から位置ベクトルθf、力データ
fおよびトルクデータTfが供給される。力制御コント
ローラ111は、動作制御コントローラ113から供給
される上記指令値と、マニピュレータ1および力センサ
8から供給される各データとの偏差から、モータドライ
バ112に対してトルク指令τdを出力する。このトル
ク指令τdが供給されることにより、動力用ケーブル1
4を介して各モータが制御され、マニピュレータ1が動
作し、電動グラインダ9によりワークWKに形成された
バリの除去作業が行われる。
【0029】以上のように、第1実施例によれば、作業
者OPがマニピュレータ1の手首機構7を持って実作業
により教示を行うと、マニピュレータ1の各モータの位
置データと、力センサ8によって検出される電動グライ
ンダ9の力およびトルクが、サンプリング周期毎に記憶
される。そして、再生時は、各モータの位置データと電
動グラインダ9の力およびトルクが検出されて、教示に
よって予め記憶された各データとの偏差が求められ、該
偏差に基づき各モータの動作が制御される。
【0030】§2.第2実施例 図5はこの発明の第2実施例による研削ロボットの構成
を示す斜視図である。この図において、図1の各部に対
応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略す
る。図5において、19はワーク把持装置であり、架台
20上に力覚センサ21を介して作業台22が固定され
ている。作業台22上には複数のワーク把持用爪23,
23,…が取り付けられており、ワークWKがこのワー
ク把持用爪23,23,…により作業台22に固定され
るようになっている。
【0031】また、電動グラインダ9は、この作業台2
2上に固定されたワークWKに対してバリ取り等の作業
を行う。力覚センサ21は、ワークWKに形成されたバ
リの大きさおよび形状によって変動する、電動グライン
ダ9のワークWKに対する力を検出する。そして、コン
トローラ11には、力覚センサ21による検出値が供給
される。また、ワークWKおよび作業台22等に対して
重力がかかることにより力覚センサ21が検出する値は
一定であるので、教示を行う際に予めこの出力値がコン
トローラ11に入力され、作業中は常にこの値を引いて
演算が行われる。
【0032】次に、図6は、コントローラ11における
制御の一例であるコンプライアンス制御系を示すブロッ
ク図である。この図において、115は座標変換部であ
り、マニピュレータ1の各軸の図示しない位置検出器に
よって検出される位置ベクトルθが供給され、ロボット
座標系での位置データ(ベクトル)Xに座標変換する。
加算部PL1は、この位置データXと予め記憶された位
置目標値との偏差を求める。この位置偏差には、乗算部
MLによりバネ定数Kが乗じられる。
【0033】また、116は力データ変換部であり、力
覚センサ21によって検出される力およびトルク(ベク
トルデータ)が供給され、力覚センサ21を中心とする
座標系によって表される力およびトルクを、作業点(電
動グラインダ9およびワークWKの接点)における力お
よびトルクデータに座標変換する。加算部PL2は、こ
の力およびトルクデータと予め記憶された力目標値との
偏差を求める。
【0034】また、加算部PL3は、乗算部MLの出力
と加算部PL2の出力との和を求め、コンプライアンス
制御演算部117に供給する。コンプライアンス制御演
算部117は、質量および粘性抵抗の項を含み、ロボッ
ト座標系における目標速度dX/dtを演算する。11
8は座標変換部であり、目標速度dX/dtを座標変換
し、マニピュレータ1の各軸(アクチュエータ)の目標
(角)速度dθ/dtとする。119は通常のPID制
御系の速度制御部であり、上記目標(角)速度dθ/d
tに従ってマニピュレータ1の動作を制御する。
【0035】以上のような構成において、教示を行う際
は、まず、ワークWKおよび作業台22等に対する重力
による力覚センサ21の出力値が、コントローラ11に
取り込まれる。そして、第1実施例と同様に、作業者が
電動グラインダ9を動作することによりワークWK上の
バリを研削する。この間、マニピュレータ1の図示しな
い各モータの位置ベクトルθが検出されると同時に、力
覚センサ21により、力覚センサ21を中心とする座標
系によって表される力およびトルクが検出される。そし
て、コントローラ11により、各モータの位置ベクトル
θは基準座標系の位置データXに座標変換され、力およ
びトルクは、マニピュレータ1の姿勢によって求められ
る作業点(電動グラインダ9とワークWKとの接点)に
おける座標系の力データに座標変換される。これらは、
所定のサンプリング周期毎に、位置目標値および力目標
値としてコントローラ11内に記憶される。
【0036】次に、マニピュレータ1は、予め教示され
た作業経路に従って作業を開始し、ワーク把持装置19
に固定されたワークWKのバリ取りを行う。この時、マ
ニピュレータ1の各軸(アクチュエータ)に設けられた
図示しない位置検出器により、位置ベクトルθが検出さ
れ、コントローラ11に供給される。同時に、力覚セン
サ21の中心の座標系で表された電動グラインダ9とワ
ークWK間の力およびトルクが、力覚センサ21により
検出され、コントローラ11に入力される。
【0037】コントローラ11に供給された位置ベクト
ルθは、ロボット座標系における位置データXに座標変
換され、予め記憶されている位置目標値との偏差が求め
られる。また、力覚センサ21から供給される力および
トルクは、作業点における力およびトルクに座標変換さ
れ、予め記憶されている力目標値との偏差が求められ
る。そして、上記位置偏差にバネ定数Kが乗じられ、力
偏差と加算されて、コンプライアンス制御演算により、
ロボット座標系における目標速度dX/dtが算出され
る。この目標速度dX/dtが座標変換されて、マニピ
ュレータ1の各軸(アクチュエータ)の目標(角)速度
とされる。そして、コントローラ11は、この目標
(角)速度に基づいてマニピュレータ1の各軸(アクチ
ュエータ)を制御し、それによって、マニピュレータ1
が動作して、電動グラインダ9によりバリの除去作業を
行う。
【0038】§3.第3実施例 図7はこの発明の第3実施例による研削ロボットの構成
を示す斜視図である。この図において、図1および図5
の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明
を省略する。図7において、24はワーク把持ハンドで
あり、ワークWKを把持する。25はグラインダ等の電
動工具であり、架台26上に力覚センサ21を介して固
定されている。
【0039】以上のような構成において、マニピュレー
タ1はコントローラ11により、予め教示されたデータ
に基づき、ワーク把持ハンド24によって把持したワー
クWKを電動工具25に押し付け、バリ取り作業を行う
よう制御される。この時マニピュレータ1がワークWK
を電動工具25に押し付ける力が、力覚センサ21によ
って検出され、コントローラ11に供給される。そし
て、第2実施例と同様に、コントローラ11によってマ
ニピュレータ1の動作制御が行われる。
【0040】なお、上記第2および第3実施例において
は、力覚センサとして6軸の力覚センサを使用したが、
必要に応じて3軸もしくは1軸の力覚センサを用いて、
簡易型システムとしてもよい。あるいは、複数の力覚セ
ンサを組み合わせて検出を行ってもよい。
【0041】また、第2および第3実施例において、コ
ントローラ11の制御例としてコンプライアンス制御系
を示したが、これに限らず、ハイブリット制御等の他の
制御系によって制御を行ってもよい。あるいは、力制御
による方法ではなく、マニピュレータ1の先端速度を変
更する方法、もしくは、簡易的に位置を修正する方法を
用いてもよい。
【0042】更に、ワーク把持装置19および電動工具
25も上記実施例に限定するものではなく、ワークWK
に合った把持装置および電動工具を使用する。
【0043】以上のように、第2実施例および第3実施
例によれば、力覚センサ21をマニピュレータ1の手首
部に取り付けずに架台20(26)上に固定し、ワーク
WKおよび作業台22等に対する重力による一定の出力
を、教示を行う際に予めコントローラ11に入力し、作
業中は常にこの値を引いて演算が行われるようにしたの
で、力覚センサ21の検出結果が、グラインダにかかる
重力の影響を受けて変化することがない。そのため、複
雑な補正演算をリアルタイムに行う必要がなく、高速な
演算処理能力を持つ高価な演算装置を設ける必要がな
い。
【0044】また、力覚センサによって検出する力の方
向が限定されているため、軸数の少ない力覚センサを用
いても高い精度で制御することができる。更に、マニピ
ュレータ1の手首部の重量を、力センサの分だけ小とす
ることができる。
【0045】そして、第3実施例によれば、電動工具2
5を固定しているため、作業点がほぼ一定であり作業点
を求める演算が不要となると共に、作業時に押し付ける
方向を一意に設定しておくことにより、複雑な力制御演
算を行わなくても簡易な演算によって精度良く作業を行
うことが可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、作業工具による作業時に、制御手段が、マニピュレ
ータの姿勢を取り込むと同時に力センサによって検出さ
れる作業工具の力およびトルクを取り込み、それらを基
準座標系に変換して、所定のサンプリング周期毎に記憶
手段に記憶させるようにしたので、実作業でダイレクト
教示しながら、マニピュレータの姿勢と作業工具の力お
よびトルクをロボットに記憶させることができる。従っ
て、以下のような効果が得られる。 (1)実作業によって教示するため、熟練者のノウハウ
を作業に取り込むことができる。 (2)複雑な形状のワークに対しても、短い教示時間に
よって作業を行うことができる。 (3)作業工具の質量、重心位置の測定、および計算等
が不要であり、作業工具の影響をキャンセルすることが
でき、補償演算を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例による研削ロボットの構
成を示す側面図である。
【図2】同実施例における第2のアーム6の手首部を示
す斜視図である。
【図3】同実施例におけるコントローラ11の構成を示
すブロック図である。
【図4】同実施例におけるメモリ114の構成を示す図
である。
【図5】この発明の第2実施例による研削ロボットの構
成を示す斜視図である。
【図6】同実施例によるコントローラ11の制御系の構
成を示すブロック図である。
【図7】この発明の第3実施例による研削ロボットの構
成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 マニピュレータ 6 第2のアーム 7 手首機構 8 力センサ 9 電動グラインダ(作業工具) 11 コントローラ 111 力制御コントローラ(制御手段) 112 モータドライバ 113 動作制御コントローラ(制御手段) 114 メモリ(記憶手段) 19 ワーク把持装置 21 力覚センサ 24 ワーク把持ハンド 25 電動工具

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニピュレータの動作に伴い、ワーク上
    に形成されたバリを研削する作業工具と、 前記ワークに対する前記作業工具の押し付け力を検出す
    る力センサと、 前記マニピュレータの姿勢と共に、前記作業工具の押し
    付け力を記憶する記憶手段と、 前記作業工具による教示時に、前記マニピュレータの姿
    勢を取り込むと同時に、前記力センサによって検出され
    る前記作業工具の押し付け力を所定のサンプリング周期
    毎に取り込み、前記記憶手段に記憶させ、再生時には、
    前記記憶手段に記憶した前記マニピュレータの姿勢、お
    よび前記作業工具の押し付け力に基づいて前記マニピュ
    レータの動作を制御する制御手段とを具備することを特
    徴とする研削ロボット。
  2. 【請求項2】 前記作業工具は、前記マニピュレータの
    手首の先端に取り付けられており、 前記力センサは、前記手首と前記作業工具との間に設け
    られたことを特徴とする請求項1記載の研削ロボット。
  3. 【請求項3】 ワークを所定の位置に固定するワーク固
    定手段を備え、 前記作業工具は、前記マニピュレータの手首の先端に取
    り付けられており、 前記力センサは、前記ワーク固定手段に設けられたこと
    を特徴とする請求項1記載の研削ロボット。
  4. 【請求項4】 前記作業工具は、所定の位置に固定され
    ており、 前記力センサは、前記作業工具に設けられ、 前記ワークを把持して前記マニピュレータの動作に伴っ
    て移動するワーク把持手段を該マニピュレータの手首の
    先端に備えたことを特徴とする請求項1記載の研削ロボ
    ット。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記力センサによって
    検出される該力センサの取り付けられた位置を基準とす
    る座標系で表された前記作業工具の押し付け力を、基準
    座標系における作業工具の押し付け力に変換することを
    特徴とする請求項1記載の研削ロボット。
  6. 【請求項6】 前記作業工具の押し付け力は、力および
    トルクで表されることを特徴とする請求項1記載の研削
    ロボット。
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