JPH06277698A - 含水泥土の固化剤及び固化方法 - Google Patents

含水泥土の固化剤及び固化方法

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JPH06277698A
JPH06277698A JP5066757A JP6675793A JPH06277698A JP H06277698 A JPH06277698 A JP H06277698A JP 5066757 A JP5066757 A JP 5066757A JP 6675793 A JP6675793 A JP 6675793A JP H06277698 A JPH06277698 A JP H06277698A
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昌孝 鏡田
Tetsuyuki Katsuragawa
哲行 桂川
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与志夫 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 含水泥土を短時間で固化してダンプトラック
等によって運搬できるようにし、しかも泥土を処理する
時の作業性がよく、非常に安全性に優れた固化剤及び固
化方法を提供する。 【構成】 アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素
塩、ケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種と
平均分子量10万以上の水溶性ポリアクリル酸塩と必要
によりゼオライト、焼却灰、スラグ、粘土鉱物からなる
群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする
含水泥土の固化剤及びその固化剤を使用する含水泥土の
固化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含水泥土の固化剤及び
固化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木工事等において発生する含水泥土は
水分が多く流動性に富むため、通常のダンプトラック、
トラック等による運搬作業を困難なものにしている。こ
のため、従来はこれら含水泥土に石灰あるいはセメント
系の固化剤を混合して処理したり、ポリ(メタ)アクリ
ルアミド(共)重合体及び石コウからなる固化剤(以下
「アクリルアミド系固化剤」と略記)を混合して処理す
る等、水硬性の原料を使用した固化剤及び固化方法が使
用されてきた。
【0003】しかし、上記石灰あるいはセメント系の固
化剤を用いる方法は、処理後の泥土が流動性を失い運搬
できるようになるのに長時間を要し、また、処理物が強
アルカリ性になるという問題がある。またアクリルアミ
ド系固化剤を用いる方法は短時間で運搬できるようにな
るものの、処理物がべたつき、納豆状に糸を引くという
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、含水泥土を
短時間で固化してダンプトラック等によって運搬できる
ようにし、しかも処理物がほぼ中性で、べたつかず糸引
きを生じないような固化剤及び固化方法を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述のよう
な背景より、含水泥土の固化剤及び固化方法について検
討した結果、本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、(1)アルカリ金属の
水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種(A成分)と平均分子量10
万以上の水溶性ポリアクリル酸塩(B成分)を含むこと
を特徴とする含水泥土の固化剤,(2)アルカリ金属の
水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種(A成分)と平均分子量10
万以上の水溶性ポリアクリル酸塩(B成分)とゼオライ
ト、焼却灰、スラグ、粘土鉱物からなる群より選ばれる
少なくとも一種(C成分)を含むことを特徴とする含水
泥土の固化剤,(3)A成分が水酸化ナトリウム及び/
または水酸化カリウム及び/または炭酸ナトリウムであ
る上記(1)または(2)記載の含水泥土の固化剤,
(4)水溶性ポリアクリル酸塩がポリアクリル酸ナトリ
ウムである上記(1),(2)または(3)記載の含水
泥土の固化剤,(5)含水泥土に、アルカリ金属の水酸
化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群より選
ばれる少なくとも一種(A成分)と平均分子量10万以
上の水溶性ポリアクリル酸塩(B成分)を添加混合する
ことを特徴とする含水泥土の固化方法,(6)含水泥土
に、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケ
イ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種(A成
分)と平均分子量10万以上の水溶性ポリアクリル酸塩
(B成分)とゼオライト、焼却灰、スラグ、粘土鉱物か
らなる群より選ばれる少なくとも一種(C成分)を添加
混合することを特徴とする含水泥土の固化方法,(7)
A成分が水酸化ナトリウム及び/または水酸化カリウム
及び/または炭酸ナトリウムである上記(5)または
(6)記載の含水泥土の固化方法,(8)水溶性ポリア
クリル酸塩がポリアクリル酸ナトリウムである上記
(5),(6)または(7)記載の含水泥土の固化方法
に関する。
【0007】前述した通り、石灰あるいはセメント系の
固化剤の場合、処理後の泥土が流動性を失いダンプトラ
ック等で運搬できるようになるのに長時間を要し、また
処理物が強アルカリ性を示すという問題がある。一方、
アクリルアミド系固化剤の場合、短時間で運搬できるよ
うになるものの、処理物がべたつき、納豆状に糸を引く
ため、処理装置に付着する等処理の作業性が非常に悪い
ことが問題となっている。
【0008】本発明の要点は、アルカリ金属の水酸化
物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ば
れる少なくとも一種以上と水溶性のポリアクリル酸塩と
を併用して含水泥土に混合すると、通常1分以内の非常
に短時間に固化が進行してダンプトラック等により運搬
ができるようになることにある。しかも、アルカリ性の
成分を使用しているにもかかわらず、石灰あるいはセメ
ント系の固化剤を使用した場合のように、処理物を強ア
ルカリ性にすることはない。さらに、水溶性高分子の一
種であるアクリルアミド系固化剤にみられるような、べ
たつきや糸引きがなく非常に処理の作業性がよい。これ
らのことは、全く予想外のことである。
【0009】本発明においてはアルカリ金属の水酸化
物、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ば
れる少なくとも一種(A成分)を用いる。これらの中
で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ムからなる群の一種以上が特に好ましい。
【0010】A成分はその一種だけを使用することもで
きるし、二種以上を組合せて使用することもできる。す
なわち、例えば炭酸カリウムとケイ酸ナトリウムを組合
せて使用することができる。また、炭酸ナトリウムと炭
酸水素ナトリウムの複塩であるセスキ炭酸ナトリウム、
あるいは空気中の炭酸ガスを吸収して一部炭酸水素ナト
リウムに変化したような炭酸ナトリウム等を使用するこ
ともできる。
【0011】使用するA成分は無水物、水和物、固体
状、溶液状等、通常入手できるものであればよく特に限
定されない。固体状のものを使用する場合は無水物が好
ましい。また、使用する固体状のA成分の粒度は通常入
手できる粒度であればよく特に限定されないが、粉末状
のものが好ましい。
【0012】本発明においては平均分子量10万以上の
水溶性ポリアクリル酸塩(B成分)を用いる。水溶性の
ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩
等が使用できるが、特にナトリウム塩が好ましい。ま
た、水溶性ポリアクリル酸塩の平均分子量としては10
万以上のものが使用でき、平均分子量50万以上のもの
が好ましく、平均分子量100万以上のものが特に好ま
しい。平均分子量10万未満のものでは含水泥土の流動
性を十分に低下せしめることが困難である。なお、本発
明でいう平均分子量とはオストワルド粘度計を用いて測
定した粘度から求められたものである。
【0013】水溶性のポリアクリル酸塩は通常入手でき
るものであれば固体状、溶液状いずれも使用できるが、
固体状のものが好ましい。固体状のものの粒度は特に限
定されず、通常入手できるものであればいずれも使用で
きるが、粒径1mm以下のものが好ましく、粒径0.5
mm以下のものが特に好ましい。
【0014】本発明においては、必要により焼却灰、ス
ラグ、ゼオライト、粘土鉱物からなる群より選ばれる少
なくとも一種(C成分)を用いる。
【0015】焼却灰は下水汚泥等の汚泥を焼却処理した
残さあるいは石炭の燃焼残さ等であり、通常入手できる
ものであれば特に限定されないが、火力発電所のボイラ
ーにおいて微粉炭を燃焼する際に得られる石炭灰が好ま
しい。
【0016】スラグは熔錬をはじめ炉で金属を融解する
ときに生成する副産物であり、通常入手できるものであ
れば特に限定されないが、銑鉄を製造する際に生成する
高炉スラグが好ましい。
【0017】ゼオライト、粘土鉱物は通常入手できるも
のであればいずれも使用でき特に限定されないが、天然
ゼオライト、カオリン、ベントナイトが好ましい。
【0018】C成分はその一種だけを使用することもで
きるし、二種以上を組合せて使用することもできる。す
なわち、例えば石炭灰とスラグを組合せて使用すること
もできるし、スラグとして数種類のスラグを組合せて使
用することもできる。
【0019】使用するC成分の粒度は通常入手できる粒
度であればよく特に限定されないが、粉末状のものが好
ましい。
【0020】本発明の固化剤は、各成分を混合すること
により得られ、その製造方法は特に限定されないが、通
常A成分とB成分またはA成分とB成分とC成分を粉体
混合して固化剤とすることができる。又、必要により粒
状、顆粒状に成形して固化剤とすることもできる。ま
た、溶液状のA成分及び/またはB成分を他の成分に混
合し、これをそのままあるいは乾燥し、必要により粒
状、顆粒状に成形して固化剤とすることもできる。
【0021】本発明の固化剤及び固化方法において、A
成分100重量部に対するB成分の使用割合は通常5〜
2000重量部、好ましくは20〜500重量部であ
る。B成分の割合が5重量部より小さい場合には固化性
能の低下がみられ、ダンプトラック等により運搬可能な
状態とするには添加量が多量を要し経済的ではない。ま
た2000より大きい場合には含水泥土との混合時に分
散性が低下し、十分な固化性能を得るまでに混合時間が
長くかかり作業性が低下する。
【0022】本発明の固化剤及び固化方法において、C
成分の使用割合は特に制限されないが、A成分100重
量部に対するC成分の使用割合は0〜500重量部、好
ましくは0〜300重量部である。
【0023】本発明における含水泥土は、土質にもよる
が通常含水比20%以上の流動性に富む液状泥土であ
り、地下掘削工事等の土木現場から排出される掘削土
や、工場、上下水道の浄化施設等から排出される汚泥、
あるいは河川、湖沼、港湾等のしゅんせつ土砂、ヘドロ
等の他、固化処理を必要とする各種汚泥等を含む。
【0024】本発明を実施するにあたり、含水泥土に対
するA成分とB成分とC成分(任意成分)の合計の添加
量は、泥土の土質あるいは含水比により異なり特に限定
されないが、通常0.1〜20kg/tであり、好まし
くは0.5〜10kg/tである。添加量が0.1kg
/tより少ないと固化能力が十分ではなく、20kg/
tより大きいと経済的ではなくなる。
【0025】本発明の固化方法を実施するにあたり、A
成分とB成分とC成分(任意成分)の含水泥土への添加
方法は本発明の固化剤として添加するのが好ましいが、
A成分とB成分とC成分(任意成分)を別個に同時にあ
るいは順次加えることもできる。また含水泥土に一時に
全量を添加することもできるし、泥土の固化状態を見な
がら数回に分けて添加することもできる。混合は混合機
を使用するなど通常の方法で混合すればよく、通常1分
以内で運搬可能な程度まで固化が進む。
【0026】本発明の固化剤及び固化方法を実施するこ
とにより、含水泥土は短時間で固化してダンプトラック
等で運搬できるようになり、石灰あるいはセメント系の
固化剤のように処理物を強アルカリ性にすることがな
い。しかもアクリルアミド系固化剤のように処理物がべ
たついたり糸を引くこともなく、処理する時の作業性が
非常によい。また、B成分の水溶性ポリアクリル酸塩及
びA成分の中でも特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウムは食品添加物として認可されてお
り、取り扱いが容易で、処理作業者に対しても、また廃
棄物として処理する場合にも非常に安全性に優れてい
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0028】実施例1 A成分としての無水炭酸ナトリウム100重量部に対
し、B成分として平均分子量400万の水溶性ポリアク
リル酸ナトリウム100重量部を混合し本発明の固化剤
を得た。含水比70%のシールド残土1tに対してこの
固化剤2kgの割合で添加し30秒間混合した。こうし
て得られた固化処理物のスランプ試験(JISーA11
01)によるスランプ値は1cmであった。なお、この
シールド残土の固化剤を添加しない時のスランプ値は2
5cm以上であった。また、この固化処理物は糸引き、
浮き水は発生しなかった。さらに、この固化処理物をフ
ィルタープレス機にかけた時に染み出てきた水のpHは
ほぼ中性であった。
【0029】実施例2 実施例1において、B成分として平均分子量400万の
水溶性ポリアクリル酸ナトリウムの代わりに平均分子量
100万の水溶性ポリアクリル酸ナトリウムを使用した
以外は実施例1と同様にして本発明の固化剤を得た。こ
の固化剤を使用し、以下実施例1と同様に試験を行っ
た。得られた固化処理物は糸引き、浮き水の発生がな
く、そのスランプ値は2cmであった。また、この固化
処理物をフィルタープレス機にかけた時に染み出てきた
水のpHはほぼ中性であった。
【0030】実施例3−5 実施例1において、A成分として無水炭酸ナトリウムの
代わりに炭酸水素ナトリウム(実施例3)、無水炭酸カ
リウム(実施例4)、無水ケイ酸ナトリウム(実施例
5)、を使用した以外は実施例1と同様にして本発明の
固化剤を得た。これらの固化剤を使用し、以下実施例1
と同様に試験を行った。得られた固化処理物はいずれの
場合も糸引き、浮き水の発生がなく、そのスランプ値は
各々1cmであった。また、これらの固化処理物をフィ
ルタープレス機にかけた時に染み出てきた水のpHは、
いずれもほぼ中性であった。
【0031】実施例6 A成分としての無水炭酸ナトリウム100重量部に対
し、B成分として平均分子量400万の水溶性ポリアク
リル酸ナトリウム100重量部とC成分として天然ゼオ
ライト100重量部を混合し本発明の固化剤を得た。実
施例1における含水比70%のシールド残土1tに対し
て、この固化剤3kgの割合で添加し30秒間混合し
た。こうして得られた固化処理物は糸引き、浮き水の発
生がなく、そのスランプ値は1cmであった。また、こ
の固化処理物をフィルタープレス機にかけた時に染み出
てきた水のpHはほぼ中性であった。
【0032】実施例7 実施例6において、A成分として無水炭酸ナトリウムの
代わりにフレーク状の水酸化ナトリウムを使用した以外
は実施例6と同様にして本発明の固化剤を得た。この固
化剤を使用し、以下実施例6と同様に試験を行った。得
られた固化処理物は糸引き、浮き水の発生がなく、その
スランプ値は2cmであった。また、この固化処理物を
フィルタープレス機にかけた時に染み出てきた水のpH
はほぼ中性であった。
【0033】実施例8 A成分としてのセスキ炭酸ナトリウム2水和物(炭酸ナ
トリウムと炭酸水素ナトリウムの複塩)100重量部に
対し、B成分として平均分子量400万の水溶性ポリア
クリル酸ナトリウム400重量部を混合し本発明の固化
剤を得た。含水比30%の河川しゅんせつ土砂1tに対
してこの固化剤1kgの割合で添加し1分間混合した。
こうして得られた固化処理物は糸引き、浮き水の発生が
なく、そのスランプ値は1cmであった。なお、このし
ゅんせつ土砂の固化剤を添加しない時のスランプ値は2
5cm以上であった。また、この固化処理物をフィルタ
ープレス機にかけた時に染み出てきた水のpHはほぼ中
性であった。
【0034】実施例9 天然ゼオライト100重量部と炭酸ナトリウム10水和
物100重量部と平均分子量10万のポリアクリル酸ナ
トリウムの20%水溶液100重量部を混合し150℃
で乾燥した後ボールミルで粉砕して本発明の固化剤を得
た。実施例8における含水比30%の河川しゅんせつ土
砂1tに対してこの固化剤10kgの割合で添加し1分
間混合した。こうして得られた固化処理物は、糸引き、
浮き水の発生がなく、そのスランプ値は5cmであっ
た。また、この固化処理物をフィルタープレス機にかけ
た時に染み出てきた水のpHはほぼ中性であった。
【0035】実施例10 石炭灰100重量部と50%ケイ酸ナトリウム水溶液
(水ガラス)100重量部を混合し150℃で乾燥した
後ボールミルで粉砕して得られた粉末に、平均分子量1
00万の水溶性ポリアクリル酸ナトリウム100重量部
を混合し本発明の固化剤を得た。実施例8における含水
比30%の河川しゅんせつ土砂1tに対してこの固化剤
3kgの割合で添加し1分間混合した。こうして得られ
た固化処理物は、糸引き、浮き水の発生がなく、そのス
ランプ値は1cmであった。また、この固化処理物をフ
ィルタープレス機にかけた時に染み出てきた水のpHは
ほぼ中性であった。
【0036】実施例11−13 実施例10において、石炭灰の代わりに高炉スラグ(実
施例11)、ベントナイト(実施例12)、カオリン
(実施例13)を使用した以外は実施例10と同様にし
て本発明の固化剤を得た。これらの固化剤を使用し、以
下実施例10と同様に試験を行った。得られた固化処理
物はいずれの場合も糸引き、浮き水の発生がなく、その
スランプ値は各々1cmであった。また、これらの固化
処理物をフィルタープレス機にかけた時に染み出てきた
水のpHは、いずれもほぼ中性であった。
【0037】実施例14 実施例1における含水比70%のシールド残土1tに対
しフレーク状の水酸化カリウム1kgを添加して30秒
間混合した。さらに、平均分子量400万の水溶性ポリ
アクリル酸ナトリウム1kgを添加し、30秒間混合し
た。こうして得られた固化処理物は糸引き、浮き水の発
生がなく、そのスランプ値は1cmであった。また、こ
の固化処理物をフィルタープレス機にかけた時に染み出
てきた水のpHはほぼ中性であった。
【0038】実施例15 実施例1における含水比70%のシールド残土1tに対
し48%水酸化ナトリウム水溶液2kgと平均分子量4
00万の水溶性ポリアクリル酸ナトリウム1kgの割合
で添加し30秒間混合した。こうして得られた固化処理
物は糸引き、浮き水の発生がなく、そのスランプ値は1
cmであった。また、この固化処理物をフィルタープレ
ス機にかけた時に染み出てきた水のpHはほぼ中性であ
った。
【0039】比較例 A成分とC成分(任意成分)を使用せず、実施例1にお
ける含水比70%のシールド残土1tに対して平均分子
量400万の水溶性ポリアクリル酸ナトリウム1kgの
割合で添加したところ、30秒間の混合では十分な固化
状態とならず、固化処理物のスランプ値は10cmであ
った。
【0040】
【発明の効果】本発明の固化剤及び固化方法は土木工事
等において発生する流動性に富む含水泥土を短時間で固
化してダンプトラック等で運搬できるようにすることが
できる。しかも石灰あるいはセメント系の固化剤のよう
に処理物を強アルカリ性にすることがなく処理物はほぼ
中性となる。またアクリルアミド系固化剤のように処理
物がべたついたり糸を引くこともなく、処理する時の作
業性が非常によい。さらに炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム及び水溶性ポリアクリル酸塩は
食品添加物として認可されており、取り扱いが容易で、
処理作業者に対しても、また廃棄物として処理する場合
にも非常に安全性に優れ、これまでにない優れた特質を
もった固化剤及び固化方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬尾 純將 群馬県高崎市綿貫町945−7 (72)発明者 鏡田 昌孝 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 桂川 哲行 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 中島 与志夫 埼玉県狭山市笹井152−4

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸
    水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一
    種(A成分)と平均分子量10万以上の水溶性ポリアク
    リル酸塩(B成分)を含むことを特徴とする含水泥土の
    固化剤。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸
    水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一
    種(A成分)と平均分子量10万以上の水溶性ポリアク
    リル酸塩(B成分)とゼオライト、焼却灰、スラグ、粘
    土鉱物からなる群より選ばれる少なくとも一種(C成
    分)を含むことを特徴とする含水泥土の固化剤。
  3. 【請求項3】 A成分が水酸化ナトリウム及び/または
    水酸化カリウム及び/または炭酸ナトリウムである請求
    項1または2記載の含水泥土の固化剤。
  4. 【請求項4】 水溶性ポリアクリル酸塩がポリアクリル
    酸ナトリウムである請求項1,2または3記載の含水泥
    土の固化剤。
  5. 【請求項5】 含水泥土に、アルカリ金属の水酸化物、
    炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ばれる
    少なくとも一種(A成分)と平均分子量10万以上の水
    溶性ポリアクリル酸塩(B成分)を添加混合することを
    特徴とする含水泥土の固化方法。
  6. 【請求項6】 含水泥土に、アルカリ金属の水酸化物、
    炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩からなる群より選ばれる
    少なくとも一種(A成分)と平均分子量10万以上の水
    溶性ポリアクリル酸塩(B成分)とゼオライト、焼却
    灰、スラグ、粘土鉱物からなる群より選ばれる少なくと
    も一種(C成分)を添加混合することを特徴とする含水
    泥土の固化方法。
  7. 【請求項7】 A成分が水酸化ナトリウム及び/または
    水酸化カリウム及び/または炭酸ナトリウムである請求
    項5または6記載の含水泥土の固化方法。
  8. 【請求項8】 水溶性ポリアクリル酸塩がポリアクリル
    酸ナトリウムである請求項5,6または7記載の含水泥
    土の固化方法。
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