JPH0627532Y2 - 調理済み食品密封用容器 - Google Patents

調理済み食品密封用容器

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JPH0627532Y2
JPH0627532Y2 JP11897188U JP11897188U JPH0627532Y2 JP H0627532 Y2 JPH0627532 Y2 JP H0627532Y2 JP 11897188 U JP11897188 U JP 11897188U JP 11897188 U JP11897188 U JP 11897188U JP H0627532 Y2 JPH0627532 Y2 JP H0627532Y2
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JP
Japan
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container
synthetic resin
zirconium
coating layer
cooked food
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JP11897188U
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JPH0240018U (ja
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進 高田
広治 南谷
英夫 河合
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、再加熱して食べる調理済み食品を密封する
容器に関するものである。
従来技術とその問題点 従来より、カレー、シチューなどの調理済み食品をポリ
エチレンのようなプラスチック袋に入れて密封し、レト
ルト内で加熱殺菌することにより完全無菌としたレトル
ト食品がよく知られている。このレトルト食品は、食卓
に供する直前に袋のまま熱湯中で再加熱せられるもので
ある。
ところで、調理済み食品のなかでもグラタン、ハンバー
グなど再加熱のさい若干表面をこがす程度に加熱する必
要のあるものがある。このような食品は電気オーブンな
いしオーブントースターで250℃程度に高温加熱しな
ければならないから、レトルト食品に用いられているよ
うなプラスチック袋では、熱湯温度には充分耐えても上
記のような高温に対する耐熱性は備えていない。そのた
め、従来グラタン、ハンバーグなどはアルミニウムなど
の金属製容器に入れていた。しかしながら、これはプラ
スチック袋のように密封できないので、レトルト殺菌を
行なうことができず、やむなく長期保存のため冷凍にし
ていた。このように冷凍化した食品は、商品流通過程に
おいてまた購入後においても常に冷凍状態に保たねばな
らず、食べる前には解凍しなければならないし、さらに
レトルト食品に較べて味が落ちるうらみもある。
この考案の目的は、高温再加熱の必要な調理済み食品で
あっても、冷凍によらず密封してレトルト殺菌でき、さ
らに食品がアルミニウムを腐食させ易い食塩や酸性調味
料を含んでいても耐食性を有する長期保存可能な調理済
み食品密封用容器を提供することにある。
問題点を解決するための手段 この考案による調理済み食品密封用容器は、上記の目的
を達成するために、フランジ付アルミニウム箔製容器に
おいて、容器本体内面全体およびフランジ上面にかけジ
ルコニウム含有合成樹脂中間層を介し、エポキシ樹脂
と、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性されたポ
リオレフィン樹脂を主成分とする合成樹脂被覆層が形成
せられているものである。
この明細書において、%は重量基準とする。
アルミニウム箔の厚さは、40〜150μmが好まし
い。40μm未満では強度が不充分であり、150μm
を超えると成形しにくくなるうえコスト高になるからで
ある。
ジルコニウム含有合成樹脂中間層は、ジルコニウム化合
物、オレフィン重合体、および水酸基またはカルボキシ
ル基を有する重合体とが、水溶液またはエマルジョンの
状態に混合された処理液を用いることにより、形成され
るものである。ジルコニウム化合物としては、たとえば
アンモニウムジルコニウムカーボネート及びフルオロジ
ルコネートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩等があげ
られる。また、オレフィン重合体としては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、
1−ベンテン、2−ベンテン、2−メチル−1−ブテ
ン、3メチル−1−ブテン、2−メチル−2ブテン、1
−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン、1−ヘプ
テン、1−オクチン、1−ノネン、1−デセンの重合体
があげられる。なかでもエチレン、プロピレンの重合体
を用いるのが好ましい。水酸基を有する重合体として
は、ポリビニルアルコール、セルロースのヒドロキシエ
チルエーテル等があげられ、カルボキシル基を有する重
合体としは、ポリアクリル酸をあげることができるが、
これらのなかでもポリアクリル酸がとくに好ましい。つ
ぎに、上記三者の混合割合を説明する。オレフィン重合
体については、10〜95部、とくに60〜90部が好
ましい。オレフィン重合体の添加は皮膜自身の成形性の
向上に役立つものである。水酸基またはカルボキシル基
を有する重合体については、5〜90部、とくに10〜
40部が好ましい。水酸基またはカルボキシル基を有す
る重合体の添加は両重合体の混合物を全体として水溶性
とするためのものであるが、とりわけオレフィン重合体
が95部を超えると、重合体混合物が全体として水溶性
でなくなる。ジルコニウム化合物の割合は、ジルコニウ
ム化合物と上記両重合体合計との比率が、ジルコニウム
化合物1に対して上記両重合体合計0.5〜10部、と
くに1〜5部が好ましい。
また、ジルコニウム含有合成樹脂中間層形成方法として
は、スプレー法、浸漬法、ロールコート法、ハケ塗り法
等任意の方法を採用しうる。また中間層形成後の乾燥
は、15〜300℃で行なうのが望ましい。乾燥時間は
乾燥温度により異なり、たとえば200℃では1分程度
である。この中間層におけるジルコニウム付着量は、
0.1mg/m以上であることが望ましい。ジルコニウ
ムは耐食性の向上に寄与するものであるが、0.1mg/
未満では、その効果に乏しい。逆に多くなっても耐
食効果の格別な増大がないばかりか、合成樹脂被覆層と
の接着性が劣化し、容器成形時の被覆層のはがれが生じ
易くなり、また電気オーブン等による高温加熱時に変色
し易い。とくに好ましい付着範囲は、0.5〜100mg
/mである。ジルコニウム付着量の設定は、処理液の
製作段階において、ジルコニウム化合物と、オレフィン
重合体および水酸基またはカルボキシル基を有する重合
体との配合比率の調整によって行なってもよいし、処理
液のアルミニウム箔への塗布量の調整によって行なって
もよい。このさいの塗布量は、0.5〜5000mg/m
が層厚さ等の点から望ましく、とくに3〜300mg/
がよい。
エポキシ樹脂の具体例としては、エピクロルヒドリンと
ビスフェノールAなどの多価フェノールとの反応生成物
があげられる。エポキシ樹脂の硬化剤としてはポリイソ
シアネートが好ましく、その具体例としては、パラフェ
ニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トル
エンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、もし
くはこれらのアダクト体、あるいはブロック型のイソシ
アネート、もしくはこれらの重合体などがあげられる。
エポキシ樹脂と、不飽和カルボン酸またはその無水物で
変性されたポリオレフィン樹脂との配合割合は、前者5
0〜95%、後者5〜50%が好ましい。エポキシ樹脂
が50%未満では高温による再加熱のさい合成樹脂被覆
層に変色、融解が生じ、他方変性ポリオレフィンが5%
未満では熱接着性が不充分となるからである。
不飽和カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオ
レフィン樹脂としては、無水マレイン酸との間でグラフ
ト共重合されたポリプロピレン樹脂であって、アルミニ
ウムに対する接着性の点から無水マレイン酸を0.05
〜5%含有するものが好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン樹脂の他
に、ポリエチレン樹脂が好適なものとして用いられる。
エポキシ樹脂と、不飽和カルボン酸またはその無水物で
変性されたポリプロピレン樹脂との混合物は、セロソル
ブアセテート、セロソルブ、メチルエチルケトン、トル
エンなどを溶剤として塗料化せられ、アルミニウム箔に
塗布せられることにより合成樹脂被覆層が形成せられ
る。
作用 容器がアルミニウム箔製であるから、電気オーブンやオ
ーブントースターを用いたさいの高温に対する耐熱性を
有する。
また容器本体内面全体およびフランジ上面にエポキシ樹
脂と、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性された
ポリオレフィン樹脂とよりなる合成樹脂被覆層が形成せ
られているので、容器のフランジに蓋を熱封緘すること
により、調理済みの食品が充填されている容器を密封す
ることができ、しかも開封して電気オーブンなどにより
調理済み食品を高温で再加熱しても合成樹脂被覆層が変
色したり融解したりして食品容器としての美感を損なう
ことがない。なぜなら、エポキシ樹脂は高い耐熱性を、
不飽和カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオ
レフィン樹脂は優れた熱接着性をそれぞれ有しているた
め、前記合成樹脂被覆層がこれら両方の性質を兼ね備え
ているからである。
またポリオレフィンはアルミニウムとの親和性が充分で
ないため上記のように変性されていないと、合成樹脂被
覆層がアルミニウム箔から剥離し易いが、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物により、接着性が向上するように
変性せしめられているので、この点での問題がないばか
りか、ジルコニウム含有合成樹脂中間層は合成樹脂被覆
層のアルミニウム箔に対する接着下地の役割を果すの
で、レトルト殺菌後さらに密封容器を長期保存しても合
成樹脂被覆層が剥離することがない。
さらにジルコニウム含有合成樹脂中間層は耐食効果をも
発揮するので、容器充填食品がアルミニウムを腐食させ
易い食塩や酸性調味料を含んでいても問題はない。
実施例 この考案の実施例を、以下図面を参照して説明する。
容器(1)は、容器本体(1a)と、その周壁の上端に設けら
れたフランジ(1b)とよりなる。この容器(1)は、アルミ
ニウム箔(2)の片面にジルコニウム含有合成樹脂中間層
(3)を介し、エポキシ樹脂と、変性ポリオレフィン樹脂
を主成分とする合成樹脂被覆層(4)が形成せられている
積層材を所定形状に打ち抜いた後、合成樹脂被覆層(4)
が容器本体(1a)の内側になるように深絞り成形せられた
ものである。中間層(3)を形成するジルコニウム含有合
成樹脂として、ZrO13%と水87%の混合液と、
エチレン80部とポリアクリル酸20部からなる組成物
の13%水溶液とを混ぜたものを原液とし、それを希釈
して用いた。またエポキシ樹脂の硬化剤としては、ブロ
ック型イソシアネートが用いられ、変性ポリオレフィン
樹脂としては、無水マレイン酸0.8%を含む無水マレ
イン酸変性ポリプロピレン樹脂が用いられた。エポキシ
樹脂と変性ポリプロピレン樹脂との混合物の塗布量は、
4g/m(固形分換算)であった。中間層(3)と被覆
量(4)との間には、第2図に示されているように、接着
剤層(5)が介在せしめられているが、これは省略するこ
とができる。
蓋(6)は、厚さ70μmのアルミニウム箔(7)に熱封緘材
として厚さ50μmの未延伸ポリプロピレンフィルム
(8)がラミネートされた積層材よりなる。
なお、容器の外面には、容器外側の防食のために、エポ
キシ樹脂、熱硬化型アクリル樹脂等よりなる保護被覆層
を形成する場合がある。保護被覆層の厚さは10μm以
下である。
上記容器と、ジルコニウム含有合成樹脂中間層を除いた
容器について、つぎの実験を行なった。すなわち、容器
本体に調理済みのグラタンに塩化ナトリウムをさらに2
%添加した模擬食品を180g入れた後、蓋をかぶせて
その周縁部を容器のフランジに熱封緘した。つぎに、こ
のグラタン入り容器に120℃で30分間のレトルト殺
菌処理を施した。その後、蓋を除去し、グラタン入り容
器をオーブントースターに入れて約250℃で15分間
加熱した。その結果、グラタンの表面には、こげ茶色の
こげ目がついた。
考案の効果 この考案の調理済み食品密封容器によれば、表面の合成
樹脂被覆層が高温耐熱性と優れた熱接着性を有するか
ら、内容物が高温再加熱の必要な調理済み食品であって
も電気オーブンなどにより加熱したさい合成樹脂被覆層
が変色、融解して見苦しくならない。したがって、不便
でかつ味が落ちる冷凍食品化にしなくとも蓋を容器のフ
ランジに熱封緘することにより、調理済み食品充填容器
を密封してレトルト殺菌することが可能である。また従
来袋詰めされてレトルト殺菌されていたシチューなどの
場合、いちいち別の食器に移しかえる必要があったが、
この考案による容器を用いれば、熱湯による再加熱後、
蓋を除いてそのまま食器代わりにすることができる利点
もある。
さらにジルコニウム含有合成樹脂中間層は、表面の合成
樹脂被覆層の被覆下地となり、充填食品に対する防食の
役目をする。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の実施例を示すもので、第1図は容器と
蓋との垂直断面図、第2図は容器の部分拡大詳細断面図
である。 (1)……容器、(1a)……容器本体、(1b)……フランジ、
(2)……アルミニウム箔、(3)……ジルコニウム含有合成
樹脂中間層、(4)……合成樹脂被覆層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 81/34 X 7501−3E

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】フランジ付アルミニウム箔製容器(1)にお
    いて、容器本体(1a)内面全体およびフランジ(1b)上面に
    かけジルコニウム含有合成樹脂中間層(3)を介し、エポ
    キシ樹脂と、不飽和カルボン酸またはその無水物で変性
    されたポリオレフィン樹脂を主成分とする合成樹脂被覆
    層(4)が形成せられている調理済み食品密封用容器。
JP11897188U 1988-09-09 1988-09-09 調理済み食品密封用容器 Expired - Lifetime JPH0627532Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11897188U JPH0627532Y2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 調理済み食品密封用容器

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JP11897188U JPH0627532Y2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 調理済み食品密封用容器

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JPH0240018U JPH0240018U (ja) 1990-03-19
JPH0627532Y2 true JPH0627532Y2 (ja) 1994-07-27

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ID=31363793

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JP11897188U Expired - Lifetime JPH0627532Y2 (ja) 1988-09-09 1988-09-09 調理済み食品密封用容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2788974B2 (ja) * 1989-03-13 1998-08-20 日本製箔株式会社 食品密封包装用容器

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JPH0240018U (ja) 1990-03-19

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