JPH0627252Y2

JPH0627252Y2 - 取鍋搬送台車

Info

Publication number: JPH0627252Y2
Application number: JP150188U
Authority: JP
Inventors: 明紀迫田; 山本　　茂
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1988-01-08
Filing date: 1988-01-08
Publication date: 1994-07-27
Anticipated expiration: 2003-01-08
Also published as: JPH01109364U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は取鍋搬送台車に関する。

従来の技術従来、連続脱硫装置においては、２基のキュポラと２基
の電気炉の間に、取鍋を搬送台車上にのせて配置し、両
キュポラから交互に出銑された溶湯を取鍋に受取り、こ
の取鍋において、脱硫剤の投入および窒素ガスによるバ
ブリングを行って脱硫し、脱硫された溶湯を取鍋からど
ちらかの電気炉に交互に出湯していた。そして、脱硫作
業の終了時点で、内部に溶湯が残留した状態の取鍋を、
待避場所に移動させていた。

考案が解決しようとする問題点しかし、上記の従来の構成においては、取鍋の搬送中
に、取鍋内の溶湯が出湯口よりこぼれ落る危険があり、
問題であった。

本考案は上記問題点を解決するもので、搬送中における
溶湯のこぼれ落ちを防止した取鍋搬送台車を提供するこ
とを目的とする。

問題点を解決するための手段上記問題点を解決するために、本考案は、充填物を介し
てトラフを固定するとともに、トラフから供給する溶湯
を内部で処理し、処理した溶湯を出湯口より連続して溢
流させる取鍋を、出湯口を前方にして載置する台座と、
この台座の前部を左右方向に装着される着脱自在な揺動
軸を介して支持する台車と、この台車上に設けられて前
記台座の中ほどを支持するとともに、前記揺動軸を支点
として台座を後方に傾動させる傾動装置とを備えた構成
としたものである。

作用上記構成により、所定位置において、取鍋からの出湯作
業を終了した時点で、取鍋は水平状態の台座上に載置さ
れ、取鍋の内部に残留する溶湯は、出湯口の開口縁の下
方近傍に湯面を位置させている。このとき、台座は、台
座の前部を支持する揺動軸と、台座の中ほどを支持する
傾動装置とを介して台車に保持されている。そして、内
部に溶湯を残留させたまま取鍋を待避位置に移動させる
ときには、傾動装置の台座に対する支持点を下方に下げ
ることにより、台座および台座上の取鍋を後方に傾斜さ
せ、取鍋の内部の湯面を、取鍋の傾斜角度に応じて、出
湯口の開口縁から一定距離を隔た位置まで遠ざける。こ
のことによって、台車の移動による取鍋の搬送時に、溶
湯が出湯口よりこぼれ落ちる危険が防止される。また、
取鍋の傾動により、充填物によって固定されたトラフと
取鍋との間が自動的に分離される。

実施例以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。第
１図〜第３図おいて、連続脱硫を行なう所定位置と待避
位置との間にわたって、レールが敷設されており、レー
ル１の上には、台車２が車輪３を介して配置されてい
る。この台車２には、取鍋４を載置するための台座５
が、レール１と直交する方向を前後方向として配置され
ている。そして、台座５には取鍋４を定位置に案内する
ためのガイド５ａが設けられており、台座５の前部およ
び後部のそれぞれには、左右一対の支軸受部６ａ，６
ｂ，７ａ，７ｂが設けられている。また、台車２には各
支軸受部６ａ，６ｂ，７ａ，７ｂに対応して、支軸支持
部８ａ，８ｂ，９ａ，９ｂが設けられている。そして、
今は、台座５の前部に位置する支軸受部６ａ，６ｂと、
これに対応する支軸支持部８ａ，８ｂとの間にわたっ
て、左右方向に揺動軸10a,10bが着脱自在に装着されて
いる。そして、台車２の左右両側には、傾動装置として
傾動ジャッキ装置11a,11bが設けられている。この傾動
ジャッキ装置11a,11bのそれぞれは、上下方向に出退す
るポール12を有し、ポール12の上部には左右方向の支軸
部13が形成されている。また、台座５の前後方向におけ
る中ほどの両側には、カムプレート14が設けられてお
り、このカムプレート14には長円形の穴15が形成されて
いる。そして、この穴15にポール12の支軸部13を係合さ
せて、傾動ジャッキ装置11a,11bが台座５を支持してい
る。また、両傾動ジャッキ装置11a,11bは、動力伝達軸1
6で連動連結されており、動力伝達軸16の一端は駆動装
置17に連動連結されている。そして、台車２には走行用
の走行駆動装置18が設けられている。次に、台座５に載
置されている取鍋４は、出湯口19を台座５の前方に向け
て配置されており、出湯口19は、一端が取鍋４の上部に
位置して外部に開口するとともに、他端が取鍋４の内部
では底部に位置して開口している。また、取鍋４には、
反応後の脱硫剤を排出するための排出口20が形成されて
いる。そして、取鍋４の底部には、窒素ガスを噴出させ
て溶湯を攪拌するためのバブリング装置21が設けられて
いる。また、取鍋４の上部開口は、放熱を防止するため
に、蓋体22で覆われており、蓋体22の側部開口には、溶
湯を取鍋４に供給するためのトラフ23が挿通されてい
る。このトラフ23と取鍋４の間およびトラフ23と蓋体22
の間には、溶湯の流れを防止するために充填材24が配置
されている。

以下、上記構成における作用について説明する。まず、
連続脱硫を行う所定位置において、取鍋４は、水平状態
に維持された台座５によって保持され、トラフ23より供
給される溶湯を、バブリング装置21によって攪拌し、投
入される脱硫剤により溶湯の脱硫を行う。そして、溶湯
が連続的に供給されることにより、脱硫された溶湯が出
湯口19を通って外部に溢流して出湯し、溶湯面上に浮遊
する反応後の脱硫剤は、排出口20より外部に排出され
る。そして、出湯作業を終了した時点で、取鍋４の内部
には溶湯が残留しており、その湯面は出湯口19の一端側
の開口縁の下方近傍に位置している。そして、取鍋４の
内部に溶湯を残留させたまま取鍋４を待避位置に移動さ
せるときには、駆動装置17を作動させ、両傾動ジャッキ
装置11a,11bのポール12を下方に後退させる。そして、
揺動軸10a,10bを支点として、台座５および取鍋４を後
方に傾斜させ、取鍋４の内部の湯面を、取鍋４の傾斜角
度に応じて、出湯口19の開口縁から一定距離を隔た位置
まで遠ざける。このことによって、台車２の移動により
取鍋４の搬送時に、溶湯が出湯口19よりこぼれ落ちる危
険が防止される。また、取鍋４を傾斜させることによ
り、トラフ23と取鍋４との分離が自動的に行なわれる。
また、取鍋４を前方に傾斜させるときには、台座５を水
平とする状態において、台座５と台車２の間にスペーサ
25を挿入し、揺動軸10a,10bを引き抜いた後に、支軸受
部７ａ，７ｂと支軸支持部９ａ，９ｂに挿し替える。そ
して、傾動ジャッキ装置11a,11bを収縮させて、台座５
を前方に傾斜させる。

考案の効果以上述べたように、本考案によれば、台座を傾斜させる
ことにより、トラフと取鍋とを自動的に分離し、取鍋の
内部に残留する溶湯の湯面が、取鍋の出湯口より遠ざか
るように、取鍋を傾斜させて安全に取鍋を搬送すること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体構成図、第２図は
第１図のＡ−Ａ矢視側面図、第３図はＢ−Ｂ矢視平面図
である。２…台車、４…取鍋、10a,10b…揺動軸、12…傾動ジャ
ッキ装置、19…出湯口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】充填物を介してトラフを固定するととも
に、トラフから供給する溶湯を内部で処理し、処理した
溶湯を出湯口より連続して溢流させる取鍋を、出湯口を
前方にして載置する台座と、この台座の前部を左右方向
に装着される着脱自在な揺動軸を介して支持する台車
と、この台車上に設けられて前記台座の中ほどを支持す
るとともに、前記揺動軸を支点として台座を後方に傾動
させる傾動装置とを備えことを特徴とする取鍋搬送台
車。