JPH06272046A - プラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ発生装置

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JPH06272046A
JPH06272046A JP5082805A JP8280593A JPH06272046A JP H06272046 A JPH06272046 A JP H06272046A JP 5082805 A JP5082805 A JP 5082805A JP 8280593 A JP8280593 A JP 8280593A JP H06272046 A JPH06272046 A JP H06272046A
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JP
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plasma
reaction tube
gas
reaction
powder
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Withdrawn
Application number
JP5082805A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Baba
俊之 馬場
Hirokazu Kuzushita
弘和 葛下
Kenichi Iwamoto
謙一 岩本
Takashi Sasaki
隆 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIRANO KOUON KK
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
HIRANO KOUON KK
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
Application filed by HIRANO KOUON KK, Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical HIRANO KOUON KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマを安定に発生させえてその発生位置
を精度よく制御でき、一定時間方式で効率よく被処理体
を表面処理したり、プラズマCVD方式でコーティング
膜を安定に形成して均質な被覆粉体を効率よく製造でき
る真空シールや大型化が容易なプラズマ発生装置を得る
こと。 【構成】 外部と連通するガス供給管(3)と、そのガ
ス供給管を包囲する開口付の反応管(2)と、その反応
管の外側に設けた高周波入力部(4)と、前記の反応管
及び高周波入力部を収容する減圧容器(1)を有してな
り、かつ前記の高周波入力部が別体の電極(41,4
2)を間隔を設けて配置したものからなるプラズマ発生
装置。 【効果】 二重構造により内部の反応管を大気に対して
直接真空シールする必要を回避でき構造を簡略化できて
大型の反応管も容易に形成でき、外壁が反応管破壊時の
防護壁となり安全性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを所定域に安
定に発生させることができて、プラズマCVD方式によ
る被覆粉体の製造などに好適なプラズマ発生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマ発生装置としては、反応
管を兼ねる減圧容器にガスを供給し、そのガスに高周波
コイルを介し高周波を与えてプラズマを発生させるよう
にした装置が知られていた。発生したプラズマは、例え
ば被処理体の表面処理や、蛍光体等の粉体にプラズマC
VD方式でコーティング膜を付与して被覆粉体を製造す
る方法などに利用される。
【0003】ちなみに前記の蛍光体の場合には、水分劣
化による発光力や輝度の低下の防止などを目的に被覆処
理が施されるが、その被覆をプラズマCVD方式で行う
ことで従来の熱CVD方式やゾル・ゲル方式(特開昭6
1−23678号公報)による場合のような蛍光体の熱
劣化を回避でき、熱劣化で被覆前よりも輝度が低下した
り寿命が短縮化されることを防止できる利点などがあ
る。従って得られた被覆蛍光体は、蛍光ランプやEL発
光体等の照明装置、電子装置用観察スクリーン等の表示
装置などにおける発光部の形成に好ましく用いることが
できる。
【0004】しかしながら、従来のプラズマ発生装置で
は、装置の真空シールが困難で、耐圧性の反応管の要求
から大型化も困難な問題点があった。また発生するプラ
ズマが刻々変化して不安定なプラズマ発生しか得られ
ず、プラズマの発生位置も大きくバラツキやすい問題点
があった。
【0005】前記のプラズマ発生やその発生位置の不安
定さは、被処理体の表面処理などにおいては被処理体の
配置位置の決定が困難であり、一定時間の処理方式では
処理程度のバラツキが大きいため処理程度の確認手段を
併用した時間無限定方式を採る必要があり、処理効率を
低下させる原因となる。また発生プラズマを利用したプ
ラズマCVD方式による被覆処理などにおいては、形成
されるコーティング膜がバラツいて被覆粉体の均質性を
低下させる原因となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラズマを
安定に発生させることができると共にその発生位置を精
度よく制御でき、真空シールや大型化が容易なプラズマ
発生装置を得ることを課題とする。従って、一定時間方
式で効率よく被処理体を表面処理でき、またプラズマC
VD方式でコーティング膜を安定に形成できて均質な被
覆粉体を効率よく製造できるプラズマ発生装置の開発を
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、外部と連通す
るガス供給管と、そのガス供給管を包囲する開口付の反
応管と、その反応管の外側に設けた高周波入力部と、前
記の反応管及び高周波入力部を収容する減圧容器を有し
てなり、かつ前記の高周波入力部が別体の電極を間隔を
設けて配置したものからなることを特徴とするプラズマ
発生装置を提供するものである。
【0008】
【作用】減圧容器内に開口付の反応管を設けた二重構造
とすることより、その減圧容器を介し真空引きして減圧
雰囲気を形成しつつ内部の反応管内をその開口を介し減
圧状態とでき、その反応管内にガス供給管を介しガスを
供給して高周波を与えることによりガス供給管内にプラ
ズマを安定して発生させることができる。
【0009】前記の装置による発生プラズマの安定化機
構は不明であるが本発明者らは、内部の反応管の圧力が
外部の減圧雰囲気よりも少し高圧の状態でプラズマが安
定に発生することより、外壁を介した真空引きによる緩
衝作用で反応管内が揺らぎ等の変化を生じにくく反応管
内の雰囲気が安定していることによるものと考えてい
る。
【0010】一方、前記において別体の電極を間隔を設
けて配置した容量結合型の電極を介して高周波を与える
ことにより、活性の高い放電暗部を電極近傍に形成で
き、プラズマの発生位置を限定することができる。その
発生位置は通常、電極間を中心とする電極近傍領域であ
る。
【0011】前記の限定効果は、高周波コイルでは熱膨
張等による変形が大きくてその変化が高周波入力の乱れ
などとして影響するのに対し、別体とした電極では変化
が小さくて高周波入力が安定化しやすいことによるもの
と考えられる。前記の如くプラズマの発生位置を高精度
に制御できる結果、一定時間方式で効率よく被処理体を
表面処理でき、プラズマCVD方式でコーティング膜を
安定に形成できて均質な被覆粉体を効率よく製造するこ
とができる。
【0012】他方、前記の如く二重構造としたことで外
部の減圧容器が反応管を兼ねる必要がなくなり、反応管
に要求される機能上の制約から開放されて大気に対する
真空シールを容易に行うことができ、また内部に配置す
る反応管に高度な耐圧性が要求されず大型の反応管も容
易に形成できる。
【0013】さらに別体電極の間隔を設けた配置方式
は、高周波電力の供給接続が容易でコンパクトに形成で
き形状の自由度も大きいなどの利点を有し二重構造にお
ける反応管への高周波入力に有利な点も有している。前
記の結果、大型装置の形成も容易である。
【0014】
【実施例】本発明のプラズマ発生装置を図1に例示し
た。1が減圧容器、2が開口付の反応管、3がガス供給
管、4が高周波入力部である。減圧容器1は、内部に反
応管2を収容した二重構造の外壁を形成しており、大気
に対して真空シールされた状態となっている。
【0015】また減圧容器1は導電性材料からなり、こ
れにより電磁波をシールドして別途の高周波の遮蔽手段
が不要な構造となっている。なお導電性材料としては、
減圧容器の耐圧性等の点より一般には金属や合金などが
用いられるが、これに限定されない。
【0016】反応管2は、開口21を有しており、その
開口にフィルター51付きの蓋5が装着されている。反
応管2の内部にはガス供給管3が配置されており、その
一端31が蓋5及び減圧容器1を貫通して外部に連通し
先端部にバルブ32を有している。ガス供給管3の他端
33は開放状態にある。
【0017】反応管、ガス供給管は、石英ガラス等の絶
縁材料で形成されており、ガス供給管3の前記他端33
にはフィルター6が装着されている。フィルター6は、
ガス供給管内の圧力を反応管内よりも高くしてプラズマ
がガス供給管内により発生しやすくする。高周波入力部
4は、別体に形成された電極41,42からなり、それ
らがガス供給管3の中間部位に対応させて反応管2の外
周に間隙を設けて配置されている。
【0018】実施例のプラズマ発生装置においては、減
圧容器1を介してその内部に減圧雰囲気を形成しつつ、
開口付の反応管2にガス供給管3を介してガスを供給し
(矢印)、そのガスに高周波入力部4を介して高周波を
与えることによりガス供給管3内にプラズマを発生させ
ることができる。図2にそのプラズマ発生状態を例示し
た。47が放電暗部、48がプラズマによる発行領域で
ある。
【0019】なお実施例において、減圧容器1は真空ポ
ンプ(図示せず)に連通する排気管11からバルブ12
を介して減圧できるようになっており、13はバイパス
バルブ、14はリークバルブ、15はシャッター付きの
覗き窓である。バイパスバルブ13は、反応管2の上下
における圧力差を制御しながら排気して粉体の飛散を防
止すると共に、フィルター51への負荷を低減するため
のものである。
【0020】高周波入力用の電極41,42は、減圧容
器1に取り付けた導入端子43,44に接続されてい
る。導入端子43,44は、アース回路45を設けた電
源回路46に接続されている。
【0021】本発明において、減圧容器内における真空
度は目的に応じて適宜に決定してよいが、一般にはプラ
ズマ化等の点より0.05〜5Torr程度とされる。
ガス供給管内に高濃度のプラズマを安定に発生させるた
めには、減圧容器内と反応管内との間に圧力差(真空度
差)を設けることが好ましい。その真空度差は、減圧容
器内の真空度や供給ガスの種類、高周波電力等の条件な
どにより異なるが通例、反応管内が2Torr以下、就
中0.5Torr以下高い状態である。
【0022】減圧容器内と反応管内との間の真空度差の
制御は、例えばガス供給管等を介して反応管内に供給す
るガス量、反応管における開口の大きさ、減圧容器内で
の排気量などの調節により行うことができる。
【0023】反応管の開口に対しては必要に応じ、実施
例の如くフィルター51を設けてもよい。このフィルタ
ーは排気系への粉体の飛散防止等を目的とし、そのフィ
ルターとしては適宜なものを用いてよく、前記の真空度
差が小さいことより濾紙等の紙製のものでも充分に目的
を達成することができる。
【0024】高周波入力部を形成する別体の電極は、例
えば線材や帯体などの任意な形態とすることができ、コ
ンパクトなものが好ましい。電極を形成する導電性材料
については特に限定はなく、公知物のいずれも用いう
る。電極は少なくとも2体が用いられるが、3体以上を
用いてもよく、その配置間隔についても任意である。一
般には、1〜50mm程度の間隔で配置される。
【0025】本発明のプラズマ発生装置は、例えばプラ
ズマによる表面処理やプラズマCVDなどの種々の目的
に用いることができる。プラズマによる表面処理の場合
には、ガス供給管内のプラズマ発生域に被処理体を配置
する方式も採りうるし、またガス供給管の末端部をプラ
ズマ発生域としガス供給管の先端部を細管として被処理
体を部分的に処理する方式なども採ることができる。
【0026】前記のプラズマCVDは、原料ガス及び反
応ガスを用いて粉体や基板等の被処理体上に原料ガスの
分解反応物からなるコーティング膜を形成するものであ
り、本発明の装置においては反応管内におけるガス供給
管の末端部に被処理体を配置し、ガス供給管内に発生さ
せた原料ガス又は/及び反応ガスのプラズマを前記被処
理体上に供給することによりコーティング膜を付与する
ことができる。
【0027】従って被覆粉体を製造する場合には、上記
した装置に、粉体の保持手段と原料ガス又は反応ガスの
供給系が付加されることとなる。図1にその例を示し
た。この例においては、反応管2におけるガス供給管3
の末端の下位部分に装着したフィルター74が粉体70
の保持手段である。また原料液80の貯蔵容器82と減
圧容器1の底部孔16に接続した供給管89等からなる
系が原料ガス又は反応ガスの供給系である。
【0028】原料ガス又は/及び反応ガスの供給系の選
択は任意であるが、反応ガスをガス供給管3から供給
し、原料ガスを供給管89系から供給する場合を例に説
明すると図1において、反応ガスがボンベ(図示せず)
よりバルブ32を介しガス供給管3内に供給され上記し
た原理でプラズマ化される。これにより、反応ガスを予
めプラズマ化して粉体上に供給することができ、粉体を
プラズマ形成雰囲気に曝すことを回避できる。
【0029】一方、原料ガスは、貯蔵容器82内に溜め
た原料液80の気化物として形成され、キャリアガスを
介して移送される。キャリアガスは、矢印の如くバルブ
86を介してボンベ(図示せず)より供給され、流路8
4を介し貯蔵容器82内の原料液80中を通過させたの
ち原料ガスとの混合ガスとして流路85を介し供給管8
8に供給される。
【0030】なお貯蔵容器82は、蓋83を介し密閉さ
れると共に、その周囲に原料液80の気化を促進するた
めヒータ配備の加熱手段81を有している。またバルブ
87を設けた流路は、キャリアガスを介して前記の混合
ガスの流量を制御するためのものである。
【0031】供給管88に供給された混合ガスは、次に
分岐の供給管89を介し減圧容器1の底部孔16より反
応管2の内部に供給される。反応管2は、その底部の突
出管22が底部孔16にOリング23を介しシール装着
されて連通しており、これにより混合ガスの取込みが可
能となっている。
【0032】なおストップバルブ90、バイパスバルブ
92付の管路91やスロー排気バルブ93付の管路94
は、必要に応じて利用される排気系である。バイパスバ
ルブ92は前記のバルブ13と同じ目的で設けられ、ス
ロー排気バルブ93は粉体の飛散制御等を目的とする。
【0033】反応管内に供給された混合ガスは、フィル
ター74を透過して粉体70の保持層に到達し、粉体上
でプラズマCVDによるコーティング膜が形成されて被
覆粉体が製造される。すなわち、ガス供給管3よりフィ
ルター6を介し粉体70の保持層に供給された、反応ガ
スのプラズマ化で生成したラジカルないしプラズマが混
合ガス中の原料ガスを分解しつつ粉体上で反応してコー
ティング膜を形成する(プラズマCVD)。
【0034】本発明の装置を用いた前記のプラズマCV
D方式によれば、プラズマの安定した発生で粉体上にコ
ーティング膜を安定に形成でき均質な被覆粉体を効率よ
く製造することができる。
【0035】また前記の場合に、ガス供給管の末端部に
被処理用の粉体を配置することで原料ガス等を予めプラ
ズマ化した後に粉体上に供給でき、粉体自体がプラズマ
形成雰囲気に曝されて損傷したり劣化することを防止で
きる。蛍光体などではプラズマ形成雰囲気に曝されと損
傷等で熱劣化の場合と同様に被覆前よりも輝度低下が促
進され寿命や輝度が低下する。
【0036】なお前記の被覆処理に際しては、個々の粉
体にコーティング膜を均質に安定して付与する点より、
粉体を浮遊させて流動層化させることが好ましい。粉体
の流動層化は、例えば粉体70の保持層へのフィルター
74を介した混合ガスの供給圧を介して行う方式などの
適宜な方式で行ってよい。
【0037】またフィルター6を介したプラズマ等の供
給をその流動層内で行うことが好ましい。さらに撹拌羽
根等の適宜な撹拌手段を併用して粉体の流動状態の良好
化をはかることもできる。実施例においては、羽根付撹
拌棒73が反応管2の蓋5を介して減圧容器1にOリン
グ17により回転可能にシール装着されている。
【0038】一方、緻密なコーティング膜を形成する点
よりは、粉体を加熱することが好ましい。実施例では反
応管2の外周に粉体70の保持層に対応させてヒータ7
1と熱反射板72が設けてある。75,76が減圧容器
1に取付けたヒータ用の電源端子である。粉体を加熱す
る場合、粉体の種類によっては熱劣化を防止する必要が
ある。ちなみに蛍光体からなる粉体の場合、熱劣化防止
のため300℃以下の温度で一般に行われる。
【0039】なお前記の例においては、製造された被覆
粉体は、反応を停止して減圧容器より取出した反応管よ
り回収されるが、本発明においては、減圧容器の大型化
や分割ユニット化が容易であることに基づき、例えば反
応管等の反応ユニットの複数を一体の減圧容器内に配置
して一度に複数箇所で被覆粉体を製造する方式とするこ
ともできる。
【0040】さらに、粉体の保持層に相当する部分の反
応管及び減圧容器等の分割ユニットを形成し、それをタ
ーンテーブル等に複数配置して順次反応を行わせる方式
などの被覆粉体を効率的に製造する方式なども採ること
ができる。
【0041】被覆粉体の製造に用いる粉体としては目的
に応じて種々の材料や粒径等からなるものを用いること
ができ、また形成するコーティング膜についても粉体の
使用目的等に応じて適宜に決定することができる。
【0042】ちなみに蛍光体としては、例えば硫化亜鉛
や硫化カドミウム亜鉛を銅、マンガン、アルミニウム、
銀、塩素、ホウ素などで活性化したものや、希土類賦活
酸化イットリウム等の酸化物などが用いられる。また粒
径については平均粒径に基づき1μm以上、就中5〜5
0μmのものが一般に用いられる。さらに蛍光体に対し
て設けるコーティング膜としては、例えば輝度の向上を
目的とした高誘電体膜や、蛍光体の水分劣化防止による
長寿命化を目的とした水分遮蔽性の膜などがあげられ
る。
【0043】前記の高誘電体からなるコーティング膜の
具体例としては、Ta25、Al23、ZrO2、TiO2
BaTiO3、PbTiO3、PZT(PbZrO3とPbTiO3
の固溶体)、PLZT(PZTのLa添加物)、SrTi
3などの高誘電率で透光性の金属酸化物系化合物など
からなるものがあげられる。また水分遮蔽性のコーティ
ング膜の具体例としては、SiO2、誘電率を高めたTi
2−SiO2、ZrO2−SiO2の如きガラス系化合物
や、アルミナ、窒化珪素などの水分が透過しにくいセラ
ミックの如き透光性の非晶質体などからなるものがあげ
られる。
【0044】コーティング膜を形成するための原料、反
応ガスとしては、プラズマCVD方式によるガス状態の
原料及び反応ガスの一方又は双方のプラズマ化を介して
原料ガスの分解反応物を形成できる適宜な形態のものを
用いうる。特に原料については、上記例の如き液体のほ
か固体、気体のいずれの形態でも用いうる。なお固体、
液体からなる原料の場合、加熱処理や減圧処理等の適宜
な方式でガス化して原料ガスを形成してよい。
【0045】原料ないし原料ガスの一般的な形態として
は、例えば金属等のコーティング膜形成成分の水素化
物、ハロゲン化物、アセチルアセトネート化物、アルコ
キシド化物、アルキル化物などがあげられる。また反応
ガスとしては、酸素ガス、アンモニアガスなどのコーテ
ィング膜形成成分、ないしかかる成分の含有物が用いら
れる。
【0046】原料ガス、反応ガスのキャリアとして必要
に応じて用いるキャリアガスは、例えばアルゴンガス、
ヘリウムガス、ネオンガス、それらの混合ガスなどの反
応に関与しにくい適宜なガスであってよい。なお粉体を
流動層化する場合にはキャリアガスの併用が好ましい。
【0047】コーティング膜は、2種以上の化合物が混
合してなる複合層や傾斜機能層などとして形成すること
もでき、1層又は2層以上のコーティング膜からなる被
覆構造とすることもできる。ちなみに前記の高誘電体層
と水分遮蔽層を含むコーティング膜構造は、低電圧で高
電界を形成できて蛍光体を高輝度に発光させることがで
き、かつ蛍光体の発光特性を低下させることなく耐水性
を付与できて発光特性が低下しにくい被覆蛍光体とする
ことができる。
【0048】図3、図4に被覆粉体を例示した。70が
粉体、701,702が別種のコーティング膜である。
各コーティング膜の厚さは適宜に決定してよいが、一般
には30μm以下、就中10nm〜1μm程度とされる。な
お水分遮蔽層を含む2層以上のコーティング膜を設ける
場合、水分遮蔽層は外側に設けることが長寿命化等の点
より有利である。
【0049】実施例1 図1に示した装置を用い、反応促進のため加熱手段71
を介して250℃に維持した反応管内のガラスフィルタ
ー(74)上に平均粒径20μmのZnSを20g保持し
た。
【0050】次に、貯蔵容器に原料液としてSi(OC2
54を入れてそれにヘリウムガスを73cc/分の速度
で供給しつつ発生した原料ガスと共にZnS部に供給し
て流動層とし、一方、反応ガスに酸素ガスを用いてそれ
を150cc/分の速度でガス反応管に供給しつつ高周波
入力部に50Wの条件で13.56MHzの高周波を印
加して酸素ガスをプラズマ化し、ガス反応管内に発生し
た酸素ラジカル、ないし酸素プラズマを流動層化したZ
nS部に供給する操作を2時間続けて被覆ZnSを得た。
【0051】前記において、減圧容器内の真空度は1〜
2Torrに維持した。また減圧容器内と反応管内(高
圧側)との真空度差は、反応管の蓋の開口に装着した濾
紙製フィルタを介して0.1〜0.2Torrに維持し
た。さらに高周波入力部は、幅6mm、厚さ1.5mmの銅
電極を5mmの間隔で配置することにより形成した。なお
得られた被覆ZnSは、厚さ0.2μmのSiO2層からな
るコーティング膜を有するものであった。
【0052】比較例 高周波コイル域からなるプラズマ形成雰囲気にガラスフ
ィルターを介してZnSを保持し、それにヘリウムガス
を介しSi(OC254ガスを供給して流動層としつつ
酸素ガスを供給し、高周波コイル域に13.56MHz
の高周波を印加してZnSの存在下にSi(OC254
ガスと酸素ガスをプラズマ化したほかは実施例1に準じ
て厚さ0.2μmのSiO2コーティング膜を有する被覆
ZnSを得た。
【0053】評価試験 厚さ50μmのポリエステルフィルムからなるベース基
板の片面に、銀粉含有の樹脂ペーストを部分塗布して幅
2mmの集電帯を形成後、ITOを分散含有させたフッ化
ビニリデン系共重合体の酢酸セロソルブ溶液からなる透
明導電塗料を塗布して厚さ約5μmの透明電極層(70
0Ω/□)を形成し、その上にリード電極を付設後、実
施例1又は比較例で得た被覆蛍光体を分散含有するフッ
化ビニリデン系共重合体の酢酸セロソルブ溶液を塗布し
て厚さ約50μmの発光層を形成した。
【0054】他方、前記と同じ材質のベース基板の片面
に銀粉含有の導電性塗料を塗布して厚さ約5μmの背面
電極層を形成してリード電極を付設し、前記で得たベー
ス基板と共にその層付設側を内側にして、チタン酸バリ
ウム含有のフッ化ビニリデン系共重合体の酢酸セロソル
ブ溶液からなる厚さ約30μmの塗布層(絶縁層を兼ね
る接着層)を介して接着し、その接合体の上下に厚さ1
00μmのポリ塩化ビニリデンフィルムを配置し、その
周縁を接着して密封構造とし、EL発光体を得た。
【0055】前記のEL発光体の輝度(駆動電圧:10
0V)を測定後、それを40℃、90%RHの雰囲気
下、かつ100V、400Hzによる駆動状態下に100
時間放置したのち再び輝度を測定して輝度の維持率(初
期の輝度を100とした場合の相対輝度)を調べた。前
記の結果、初期輝度は実施例1の場合100nt、比較例
の場合85ntで、輝度の維持率は実施例1の場合95
%、比較例の場合60%であった。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、二重構造の外壁を介し
て減圧雰囲気を形成することにより内部の反応管を減圧
状態とするので、反応管内に設けたガス供給管内にプラ
ズマを安定して発生させることができる。また別体の電
極を間隔を設けて配置したことにより、プラズマの発生
位置を限定することができる。
【0057】一方、前記により反応管を大気に対して直
接真空シールする必要を回避できて反応管に高度な耐圧
性が要求されず、かつ真空引き経路も省略できて構造を
簡略化でき大型の反応管も容易に形成でき、総じて大型
の装置を容易に形成することができる。また外壁が反応
管破壊時の防護壁となるため安全性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造装置の説明図。
【図2】プラズマ発生の説明図。
【図3】被覆粉体の拡大断面図。
【図4】他の被覆粉体の拡大断面図。
【符号の説明】
1:減圧容器 2:反応管 3:ガス供給管 4:高周波入力部 41,42:電極 70:粉体 701,702:コーティング膜 80:原料液 88,89:原料ガスの供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葛下 弘和 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 岩本 謙一 大阪府羽曳野市駒ケ谷148−3 (72)発明者 佐々木 隆 兵庫県明石市魚住町金ケ崎226−12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部と連通するガス供給管と、そのガス
    供給管を包囲する開口付の反応管と、その反応管の外側
    に設けた高周波入力部と、前記の反応管及び高周波入力
    部を収容する減圧容器を有してなり、かつ前記の高周波
    入力部が別体の電極を間隔を設けて配置したものからな
    ることを特徴とするプラズマ発生装置。
JP5082805A 1993-03-16 1993-03-16 プラズマ発生装置 Withdrawn JPH06272046A (ja)

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