JPH06271U - 浴 槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽本体とカウンター部材との着脱が可能
で、搬入作業や施工、あるいは、設置後の補修作業等を
容易に行なうことのできる改良された浴槽を提供する。 【構成】 浴槽本体２と、そのフランジ面４に配設する
カウンター３とからなり、浴槽本体２のフランジ４面
は、ネジ穴６を有する複数の嵌合突起５を有し、カウン
ター部材３は、浴槽本体２の嵌合突起５と対応する裏面
位置に嵌合穴７を有し、この嵌合穴７と表面とを貫通す
るネジ穴８とネジ穴８を封止する蓋９とを備え、浴槽本
体２とカウンター部材３とを互いの嵌合突起５と嵌合穴
７とにより嵌合し、かつネジ固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、浴槽に関するものである。さらに詳しくは、この考案は、浴槽本 体のフランジカウンターが着脱自在で、施工や補修等を容易に行なうことのでき る改良された浴槽に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、住宅等の浴室には、種々の意匠と構造からなる様々な浴槽が設置さ れており、最近では、たとえば図５に示したような、埋込み式の浴槽（ア）も広 く用いられるようになってきている。 このような浴槽（ア）は、一般に、浴室の床面、もしくはこの図５に例示した ように、プラットホーム（イ）に浴槽本体（ウ）を埋め込み、その周囲に、石材 や木材等のカウンター部材（エ）を配設して意匠性をもたせるようにしている。

【０００３】 そして、これらの浴槽本体（ウ）およびカウンター部材（エ）は、通常、各々 別体として製造され、接着剤等により固定一体化されたのち、現場へ搬入、施工 されるようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしがら、このような従来のカウンター部材（エ）付きの浴槽（ア）の場合 には、上記の通り、浴槽本体（ウ）とカウンター部材（エ）を予め一体化してし まうために、大型のものや、カウンター部材（エ）が石材等からなるものは、重 量が多く、その搬入や、埋め込み設置のための作業が極めて面倒であった。

【０００５】 また、カウンター部材（エ）が破損などした場合には、浴槽本体（ウ）を含め た浴槽（ア）全体を交換しなければならず、またそのための補修も、狭い浴室内 での作業となるため、極めて困難なものとなっていた。 この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来のカウンタ ー部材付き浴槽の欠点を解消し、浴槽本体とカウンター部材との着脱が可能で、 搬入作業や施工、あるいは設置後の補修作業等を容易に行なうことのできる改良 された浴槽を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の課題を解決するものとして、浴槽本体と、そのフランジ面 に配設するカウンター部材とからなり、浴槽本体のフランジ面は、ネジ穴を有す る複数の嵌合突起を有し、カウンター部材は、浴槽本体のこの嵌合突起と対応す る裏面位置に嵌合穴を有し、この嵌合穴と表面とを貫通するネジ穴とネジ穴を封 止する蓋とを備え、浴槽本体とカウンター部材とを、互いの嵌合突起と嵌合穴と により嵌合し、かつネジ穴を通じてネジ固定してなることを特徴とする浴槽を提 供する。

【０００７】 またこの考案の浴槽は、上記カウンター部材表面のネジ穴に芳香剤を配置する ことをその一つの態様としてもいる。

【０００８】

【作用】

この考案の浴槽においては、浴槽本体とカウンター部材が、各々、互いに嵌合 するための突起・穴構造と、相互に着脱自在にネジ固定するための構造を備えて いる。このため、浴槽本体とカウンター部材とを別個に施工現場へ搬入し、浴槽 本体をたとえば埋め込み設置したのち、カウンター部材を浴槽本体に固定一体化 することができる。また、カウンターの交換や補修等も、それ単独の作業として 行なうことができる。

【０００９】 さらにこの考案の浴槽は、カウンター表面のネジ穴の内部を、二重壁構造とす ることにより、ネジ頭収納空間とは別の独立した溝空間を備えることができ、こ の空間には、芳香剤等を配置することもできる。

【００１０】

【実施例】 以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この考案の浴槽についてさらに詳 しく説明する。 図１は、この考案の一実施例を示した分解側断面図である。 たとえばこの図１に例示したように、この考案の浴槽（１）は、各々別体とし て成形した浴槽本体（２）とカウンター部材（３）とからなっている。

【００１１】 浴槽本体（２）は、たとえば樹脂組成物等の金型成形品等であり、そのフラン ジ面（４）には複数の嵌合突起（５）を立設している。また、各々の嵌合突起（ ５）には、ネジを挿入固定するためのネジ穴（６）を形成している。 一方、カウンター部材（３）は、たとえば石材や木質材、あるいは浴槽本体（ ２）と同様の樹脂組成物等からなり、裏面には、浴槽本体（２）の嵌合突起（５ ）に嵌着する嵌合穴（７）を形成し、嵌合突起（５）のネジ穴（６）に固定する ネジ挿入用のネジ穴（８）とこのネジ穴（８）を封止する蓋（９）を着脱自在に 備えている。

【００１２】 浴槽本体（２）とカウンター部材（３）は、図２にその要部側断面図を例示し たように、たとえばパッキン（１０）を介して嵌合突起（５）と嵌合穴（７）と を嵌合させ、さらに、カウンター部材（３）表面のネジ穴（８）からネジ（１１ ）を挿入し、これを嵌合突起（５）のネジ穴（６）に挿入、固定することにより 、正確かつ強固に一体化する。

【００１３】 図３は、この考案の浴槽の別の実施例を示したカウンター部材（３）表面のネ ジ穴（８）の要部断面図である。 たとえばこの図３に示したように、この考案のカウンター部材（３）は、その ネジ穴（８）に隔壁（１２）を備え、ネジ（１１）収納空間とは別の溝空間（１ ３）を形成し、ここに芳香剤（１４）を充填させることができる。芳香剤（１４ ）としては、カウンター部材（３）が木材の場合には、ヒノキオイル等の木質芳 香剤を用いることができ、このような芳香剤（１４）は、たとえば木材の繊維等 へ侵誘し、カウンター部材（３）全体からその芳香を発散させる。また、カウン ター部材（３）が、石材もしくは樹脂組成物等の場合には、蓋（９）に防水性お よび通気性を有する素材を用い、この蓋（９）から芳香剤（１４）の芳香を発散 させることもできる。

【００１４】 図４は、この考案の浴槽（１）の一施工例を示した斜視図であり、浴室のプラ ットホーム（１５）に浴槽本体（２）を埋め込み、そのフランジ面にカウンター （３）を配設している。そして、この考案の浴槽（１）の場合には、浴槽本体（ ２）とカウンター部材（３）を別々に施工可能であるばかりか、カウンター部材 （３）を浴槽本体（２）から取りはずすことも容易なため、たとえば浴槽に付属 するポンプやジェットバス装置等の点検口をカウンター部材（３）の裏側に形成 することもできる。 なお、カウンター部材（３）表面の蓋（９）は、カウンタ ー部材（３）と同様の表面化粧を施し、その存在を目立たなくすることもでき、 また、それ自体をカウンター部材（３）表面の模様の一部とすることもできる。

【００１５】 もちろんこの考案は、以上の例によって限定されるものではなく、細部につい ては様々な態様が可能であることは言うまでもない。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳しく説明したように、この考案によって、浴槽本体とカウンター部材が 着脱自在の浴槽が提供される。これにより、浴槽の搬入や取付け作業等が極めて 容易となるばかりか、カウンター部材のみの交換や補修等も可能となる。また、 カウンター部材に種々の機能を付与することができ、たとえば芳香剤の収納部と して利用したり、各種点検口のカバーとすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示した分解断面図であ
る。

【図２】この考案における浴槽本体とカウンター部材の
固定状態を例示した要部断面図である。

【図３】この考案の別の実施例を示した要部断面図であ
る。

【図４】この考案の一施工例を示した斜視図である。

【図５】従来のカウンター部材付き浴槽を例示した斜視
図である。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 浴槽本体 ３ カウンター部材 ４ フランジ面 ５ 嵌合突起 ６ ネジ穴 ７ 嵌合穴 ８ ネジ穴 ９ 蓋 １０ パッキン １１ ネジ １２ 隔壁 １３ 溝空間 １４ 芳香剤 １５ プラットホーム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽本体と、そのフランジ面に配設する
   カウンター部材とからなり、浴槽本体のフランジ面は、
   ネジ穴を有する複数の嵌合突起を有し、カウンター部材
   は、浴槽本体のこの嵌合突起と対応する裏面位置に嵌合
   穴を有し、この嵌合穴と表面とを貫通するネジ穴とネジ
   穴を封止する蓋とを備え、浴槽本体とカウンター部材と
   を、互いの嵌合突起と嵌合穴とにより嵌合し、かつネジ
   穴を通じてネジ固定してなることを特徴とする浴槽。
2. 【請求項２】 カウンター部材表面のネジ穴に芳香剤を
   配置する請求項１の浴槽。