JPH0627157B2 - アシルイソシアネ−ト基含有樹脂 - Google Patents

アシルイソシアネ−ト基含有樹脂

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JPH0627157B2
JPH0627157B2 JP11731185A JP11731185A JPH0627157B2 JP H0627157 B2 JPH0627157 B2 JP H0627157B2 JP 11731185 A JP11731185 A JP 11731185A JP 11731185 A JP11731185 A JP 11731185A JP H0627157 B2 JPH0627157 B2 JP H0627157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なアシルイソシアネート基含有樹脂およ
びその製造法に関する。
[従来技術] 分子中に遊離のイソシアネート基を有する樹脂として
は、塗料や接着剤の分野で、例えば−成分湿気硬化型ポ
リウレタン塗料や−液性ポリイソシアネート接着剤にお
いて使用される樹脂が挙げられる。この樹脂は、通常2
個の水酸基を有するポリエステルやポリエーテルにトリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなど
のポリイソシアネート化合物を過剰量作用させて得られ
るものである。
しかしながら、アシルイソシアネート基を導入した樹脂
は、未だ開発、提供されていない。
[発明完成の経緯] 本出願人は、式: [式中、RはHまたは低級アルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル)を示す。] で表わされるアルケノイルイソシアネートの合成に成功
し、すでに特許出願中である。α−アルキルアクリロイ
ルイソシアネート(R:低級アルキル基)は、α−アル
キルアクリルアミドとオキザリルハライドを反応させる
新規合成法により得られる化合物であり(特願昭58-225
226号)、RがHであるアクリロイルイソシアネート
は、アクリルアミドとオキザリルハライドを反応させて
得られるβ−ハロプロピオニルイソシアネートから脱ハ
ロゲン化水素により得られる化合物である(特願昭59-2
41876号)。
このアルケノイルイソシアネート[I]は、一般に常温
で液体であって、取り扱いが容易である一方、その分子
中に重合性の炭素−炭素不飽和基とイソシアネート基を
有するのみならず、これら両官能基間にそれらに隣接し
てカルボニル基が存在するため、炭素−炭素不飽和基の
活性が高められていると共に、イソシアネート基の活性
も高められており、且つ多様な付加反応を営み得る状態
にある。即ち、アルケノイルイソシアネート[I]は次
式のA部分(共役二重結合)とB部分(アシルイソシア
ネート基)のそれぞれに基づく種々の反応(例、ラジカ
ル重合、アニオン重合、二量化、三量化、極性付加、活
性水素の付加)を営むことができる: かかるアルケノイルイソシアネート[I]の性質、特に
A部分(共役二重結合)の性質を利用すれば、容易にそ
の重合体を得ることができ、しかもその重合鎖にペンダ
ント状に結合するB部分(アシルイソシアネート基)
は、上述の遊離イソシアネート基に比べて約10倍以
上もの高い反応性を示すので、超速硬化性または反応性
の樹脂が得れることを見出して、本発明を完成するに至
った。
[発明の目的] 従って、本発明の目的は、上記アシルイソシアネート基
を有する新規な樹脂、およびその製造法を提供すること
にある。
[発明の構成] 本発明によれば(1)式: [式中、RはHまたは低級アルキル基を示す。] および式: [式中、P、Q、YおよびZはそれぞれ独立に水素また
は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数10以下のアリー
ル基、炭素数10以下のアラルキル基、シアノ基、炭素
数6以下のアルキルカルボニルオキシ基および−COO
Ra(Raは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数10
以下のシクロアルキル基、炭素数10以下のアリール
基、炭素数10以下のアラルキル基、グリシジル基また
は炭素数1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノ基)
を示す。] で表わされる繰り返し単位を有するポリマーであって、
式(A)の繰り返し単位がm個(但し、mは正の整数)で
式(B)の繰り返し単位がn個(nは0または正の整数)
存在し、かつ式(A)中のアシルイソシアネート基が0.
1〜72.2重量%の割合で結合した分子量1,000
〜100,000のアシルイソシアネート基含有樹脂、 (2)式: [式中、Rは前記と同意義] で表されるアルケノイルイソシアネート 式: [式中、P、Q、YおよびZは前記と同意義。] で表わされる活性水素を有しないエチレン系不飽和モノ
マーとを重合することを特徴とする 式: および で表わされる繰り返し単位を有するポリマーであって、
式(A)の繰り返し単位がm個(但し、mは正の整数)で
式(B)の繰り返し単位がn個(nは0または正の整数)
存在し、かつ式(A)中のアシルイソシアネート基が0.
1〜72.2重量%の割合で結合した分子量1,000
〜100,000のアシルイソシアネート基含有樹脂の
製法、を提供する。
アルケノイルイソシアネート[I] Rが低級アルキル基であるα−アルキルアクリロイルイ
ソシアネートは、上記特許出願の明細書に記載の如く、
α−アルキルアクリルアミド(例、メタクリルアミド)
とオキザリルハライド(例、オキザリルクロライド)を
10〜0.1:1、好ましくは1.5〜0.7:1のモ
ル比において不活性溶媒、好ましくはハロゲン化炭化水
素系溶媒の存在下、−10〜+150℃、好ましくは0
〜80℃の温度で反応させることにより得られる。反応
混合物からα−アルキルアクリロイルイソシアネートを
単離する場合には、通常の方法(例、蒸留、減圧蒸留)
によって実施すればよい。
また、RがHであるアクリロイルイソシアネートは、上
記特許出願の明細書に記載の通りにして得られる。すな
わち、アクリルアミドと上記オキザリルハライド(特に
オキザリルクロライド)を10〜0.1:1、好ましく
は1.5〜0.7:1のモル比において通常は溶媒の不
存在下、好ましくは不活性溶媒(特にハロゲン化炭化水
素系溶媒)の存在下、−50〜+150℃、好ましくは
−30〜+100℃の温度で反応させて、β−ハロプロ
ピオニルイソシアネートを主成績体とする反応混合物を
得る。この反応混合物を通常の単離方法(例、蒸留、減
圧蒸留)に付して、β−ハロプロピオニルイソシアネー
トを得、次いでこれを不活性溶媒の存在または不存在
下、脱ハロゲン化水素剤で該イソシアネート1モルに対
して0.1〜100、好ましくは0.1〜10のモル比
において−50〜+200℃、好ましくは0〜150℃
の温度で処理することにより、目的とするアクリロイル
イソシアネートが得られる。なお、反応混合物からアク
リロイルイソシアネートを単離する場合には、上述と同
様に通常の方法が採用されてよい。
上記不活性溶媒としては、活性水素を有しないものであ
ればよく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、デカリンなどの脂環式炭化水素、石油エーテル、石
油ベンジンなどの炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化
水素系溶媒、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、
アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエ
ーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノ
ン、イソホロンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、セロソルブアセテートなどのエステル類、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
などから適宜に選択、使用することができる。
上記脱ハロゲン化水素剤としてはβ−ハロプロピオニル
イソシアネートに対し理論的に少なくとも等モルの使用
を必要とする普通の意味での脱ハロゲン化水素剤のみな
らず、等モル以下の比較的少量でも所期の目的を達する
ことができる脱ハロゲン化水素触媒を包含するものであ
って、その具体例としては以下のものを挙げることがで
きる:トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデセン−7、ピリジン、キノリンの
ようなアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化マグネシウムのようなアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属水酸化物、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、アルミナ、酸化鉄のような金属酸化物、(P
h3P)2Ru(CO)3、(Ph3P)3Ptのような金属錯体化合物、塩化
リチウム、四塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化ナト
リウムのような金属ハロゲン化物、ナフテン酸亜鉛、酢
酸ニッケル、硫酸バリウム、リン酸カリウムのような金
属塩類、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、ナトリウムイソプロポキシドのような金属アルコキ
シド、モレキュラーシーブ、多孔性ガラスのような合成
ゼオライト類、ホウ酸、オキシラン、金属亜鉛など。こ
れらの内でも特にアミン類、金属酸化物、金属ハロゲン
化物、合成ゼオライト類などから選択したものの使用が
好ましい。
上記の反応や蒸留の操作に際し、末端二重結合の不必要
な重合を避けるために、重合禁止剤を存在せしめてもよ
い。重合禁止剤の具体例としてはハイドロキノン、p−
メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール、4−t−ブチルカテコール、ビスジヒ
ドロキシベンジルベンゼン、2,2′−メチレンビス
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′
−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール)、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−3−メ
チルフェノール)、p−ニトロソフェノール、ジイソプ
ロピルキサントゲンスルフィド、N−ニトロソフェニル
ヒドロキシルアミン・アンモニウム塩、1,1−ジフェ
ニル−2−ピクリルヒドラジル、1,3,5−トリフェ
ニルフェルダジル、2,6−ジ−t−ブチル−α−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキソ−2,5−シク
ロヘキサジエン−1−イリデン)−p−トリオキシ、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン−1−
オキシル、ジチオベンゾイルスルフィド、p,p′−ジト
リルトリスルフィド、p,p′−ジトリルテトラスルフィ
ド、ジベンジルテトラスルフィド、テトラエチルチウラ
ムジスルフィドなどが挙げられる。
他の活性水素を有しないエチレン性モノマー 自体公知のエチレン性モノマーであって活性水素を有し
ていないものであれば使用可能である。その具体例とし
ては、メチル(メタ)アクリレート(メチルアクリレー
トとメチルメタクリレートの両者を指称する。以下同
様)、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアクリ
ル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類、その他
N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、フェニルメタクリレート、ベン
ジルメタクリレートなどの他のアクリレートまたはメタ
クリレート、フマル酸ジブチルなどのフマル酸ジアルキ
ルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレンなどのスチレンおよびその誘導体、(メタ)ア
クリロニトリル、ビニルアセテートなどが挙げられ、こ
れらの1種または2種以上混合して使用することができ
る。
アシルイソシアネート基含有樹脂 製法1 本発明樹脂は、通常の溶液重合に準じ、上記不活性溶媒
の存在下、モノマーとして上記アルケノイルイソシアネ
ート[I]単独またはこれと上記他の活性水素を有しな
いエチレン性モノマーの混合物(前者[I]の配合量
0.1重量%以上)を使用し、反応させることにより得
られる。
例えば、反応容器に溶媒および要すればモノマーの一部
を仕込み、反応温度50〜140℃、好ましくは80〜
110℃において滴下ロートよりモノマーおよび重合開
始剤の溶媒溶液を0.5〜5時間、好ましくは1.5〜
3時間で滴下し、更に0.5〜2時間熟成すればよい。
なお、重合開始剤は適宜追加してもよい。
上記重合開始剤としては、自体公知のものが使用されて
よく、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーベンゾエート、tーブチルパーオキサイド、ヒドロパ
ーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエートな
どの有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、アゾジイソ酪酸ジメチル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾ
ビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)などのアゾ化合物などが挙げられる。これらを1種
または2種以上混合して、上記モノマーに対して0.1
〜10、好ましくは0.5〜5重量%の割合で使用すれ
ばよい。
なお、上記重合系において、必要に応じて連鎖移動剤が
使用されてよい。この連鎖移動剤としては、活性水素を
有しない自体公知の、例えばα−メチルスチレンダイマ
ーなどが挙げられ、その少なくとも1種を上記モノマー
に対して5〜20重量%の割合で使用すればよい。
このようにして主鎖が炭素−炭素結合からなり、この主
鎖にアシルイソシアネート基が0.1〜72.2重量%
の量において結合しており、分子量が1000〜100
000である目的樹脂の溶液が得られる。当該樹脂の生
成は、上記樹脂の赤外線吸収スペクトルにおけるNCO
の2250〜2260cm-1での強い吸収と、上記樹脂溶
液における不揮発分の実測値と計算値がほぼ一致するこ
とによって確認できる。
なお、上述の如くして得られる重合反応混合物は、その
まま使用してもよいし、上記不活性溶媒で希釈して使用
してもよいし、場合によっては溶媒を除去して使用して
もよい。
また、アシルイソシアネート基の反応性からして、使用
各原料成分においては事前に水分を充分に除去しておく
ことが必要であり、重合系では窒素雰囲気を採用し、得
られた樹脂溶液は湿気が入らないように密封して保存す
る必要がある。
製法2 本発明樹脂は、上述の如くアルケノイルイソシアネート
[I]単独またはこれと他の活性水素を有しないエチレ
ン性モノマーの混合物を重合させることによって得られ
るが、別法として、アルケノイルイソシアネート[I]
のイソシアネートブロック体を使用する方法によっても
得ることができる。
即ち、アルケノイルイソシアネート[I]とブロック剤
を通常は上記不活性溶媒の存在下、通常は触媒(例、ス
ズ系)を使用することなく、−20〜+100℃、好ま
しくは室温(0〜30℃)付近かまたは氷冷下で反応さ
せて、アルケノイルイソシアネート[I]のイソシアネ
ートブロック体を得る。次いで、該ブロック体単独また
はこれと上記他の活性水素を有しないエチレン性モノマ
ーの混合物を製法1と同様にして重合させて、ブロック
化アシルイソシアネート基含有樹脂を得る。該樹脂を常
法に従いブロック剤脱離のための熱処理に付することに
より、目的とする樹脂が得られる。
上記ブロック剤としては、適当な脂肪族、脂環族、芳香
族、アルキルモノアルコール、およびフェノール性化合
物などいずれであってもよい。具体的には炭素数1〜1
0の脂肪族アルコール、例えばメチルアルコール、エチ
ルアルコール、クロロエチルアルコール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、3,3,5−トリメチルヘキサ
ノール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコールな
どの各種のアルコール類、芳香族アルキルアルコール
類、例えばフェニルカルビノール、メチルフェニルカル
ビノールなど、エーテル結合含有アルコール類、例えば
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテルなど、フェノール性化合物、
例えばフェノール自体、置換基が生成物に悪影響を有さ
ない置換フェノール類、即ちクレゾール、キシレノー
ル、ニトロフェノール、クロロフェノール、エチルフェ
ノールおよびt−ブチルフェノールなどである。要すれ
ば高分子量であって比較的不揮発性のモノアルコールお
よびフェノール類であっても少量ならば本発明のブロッ
ク剤として使用してもよい。具体的にはノニルフェノー
ル、一官能性ポリエチレンおよびポリプロピレンオキシ
ド、例えばカーボワックス550などがある。以上の
他、活性メチルレン化合物(例、アセチルアセトン、マ
ロン酸ジエチルエステルなど)、ラクタム類(例、プロ
ピロラクタム、ブチロラクタム、バレロラクタム、カプ
ロラクタムなど)、N−ヒドロキシイミド類(例、N−
ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシグルタルイミ
ド、N−ヒドロキシスクシンイミドなど)、オキシム類
(例、メチルエチルケトオキシム、アセトンオキシム、
シクロヘキサノンオキシムなど)、イミダゾール類
(例、1,3−イミダゾールなど)、トリアゾール類
(例、1,2,3−ベンゾトリアゾール)、アミン類
(例、ジシクロヘキシルアミン)などが挙げられる。
[発明の作用と効果] 本発明樹脂は、上述の如く遊離イソシアネート基に比べ
て約10倍以上もの高い反応性のアシルイソシアネー
ト基を有しているので、この特性を利用して塗料用、接
着剤用、成型剤用などの樹脂として使用することができ
る。
特に本発明樹脂は、常温において活性水素を有する化合
物と瞬時に反応する。例えば、 (a)水との反応 (b)アミンとの反応 (c)ヒドロキシルアミンとの反応 そして、その反応物は−CONH、−CO−NH−C
O−結合を有するので、凝集力の強い強靱性を備えてい
る。
従って、本発明樹脂によれば、これを活性水素を有しな
い有機溶媒に配合してなる硬化性組成物を提供すること
ができる。活性水素を有しない有機溶媒としては、上記
不活性溶媒を使用することができる。従って、上記重合
反応によって得られる重合反応混合物も、当該硬化性組
成物としてそのまま使用することができる。この硬化性
組成物の樹脂濃度は、0.1重量%以上であればよい。
また、本発明樹脂は、上述の如く活性水素を有する化合
物と瞬時に反応して硬化するので、かかる活性水素を含
有する雰囲気(例、水蒸気、アンモニア蒸気、エタノー
ルアミン蒸気またはこれらの混合蒸気)に本発明樹脂を
接触させて、これを硬化させる方法を提供することがで
きる。上記雰囲気中の活性水素は、本発明樹脂中のアシ
ルイソシアネート基に対して当量またはそれ以下であれ
ばよい。
さらに、上述の反応性を利用し、活性水素を1個有する
オリゴマーを作用させて、本発明樹脂を容易にグラフト
変成することもできる。
[実施例] 次に参考例および実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、部とあるのは重量部を意味する。
参考例1(メタクリロイルイソシアネートの合成) クロロホルム100ml中のメタクリルアミド17.9g
とハイドロキノン0.18gの懸濁溶液に、0℃氷冷
下、窒素気流中、クロロホルム15ml中のオキザリルク
ロライド20mlの溶液を滴下した。滴下後、室温に戻
し、約100分間攪拌した。ハイドロキノン0.18g
を加え、さらに60℃で4時間加熱攪拌した。放冷後、
反応溶液を減圧下に濃縮し、さらに濃縮物を減圧蒸留す
ることにより、メタクリロイルイソシアネートを52〜
53℃/39mmHgで沸騰する無色液体(22.2g;収
率94%)として得た。
ここに得られたメタクリロイルイソシアネートの赤外線
吸収スペクトルによれば、2250cm-1(NCO)と1
705cm-1(CO)において特異な吸収が認められた。
また、核磁気共鳴スペクトルによれば、δ(ppm)=6.
15(1H,S),5.75(1H,S),1.87
(3H,S)が認められた。
参考例2(アクリロイルイソシアネートの合成) オキザリルクロライド95.25g(0.75mol)の
1,2−ジクロロエタン150ml溶液に−30〜0℃で
アクリルアミド35.5g(0.5mol)とハイドロキノ
ン0.54gの1,2−ジクロロエタン200mlの溶液
を約30分間で滴下した。滴下後、約1時間加熱還流を
行ない、放冷後、減圧蒸留を行なって、β−クロロプロ
ピオニルイソシアネート44.7gを沸点74〜75℃
/25mmHgの無色液体として得た。
上記β−クロロプロピオニルイソシアネート13.35
g(100m mol)のトルエン20ml溶液にモレキユラー
シーブ4A20gを加え、窒素気流中、13.5時間に
わたって加熱還流した。放冷後、モレキュラーシーブを
ろ別し、ろ液を減圧蒸留してアクリロイルイソシアネー
トを得た。沸点82〜83℃。
ここに得られたアクリロイルイソシアネートの赤外線吸
収スペクトルによれば、2250cm-1(NCO)と17
05cm-1(CO)において特異な吸収が認められた。ま
た、核磁気共鳴スペクトルによれば、δ(ppm)=6.4
0〜6.60(1H,dd),6.24〜6.34(1
H,d),6.08(1H,m)が認められた。
実施例1 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび窒素吹込管を取り付
けた300mlの四口フラスコに配合[A]を仕込み、1
時間還流させて脱水した。次いで窒素気流下、100℃
で3時間を要して配合[B]を滴下ロートより滴下し、
更に30分間熟成した。次いで配合[C]を30分間を
要して滴下ロートから滴下し、その後100℃で1.5
時間熟成し、冷却して反応を終了した。
なお、上記モノマーおよび溶媒はモレキュラーシーブ4
Aで1昼夜以上乾燥させて使用に供した。メタクリロイ
ルイソシアネートは空気に触れないように、特に注意深
く取り扱った。
得られた樹脂溶液の特性は、第1表に示す通りである。
実施例2 上記配合の原料を使用する以外は、実施例1と同様に実
施した。得られた樹脂溶液の特性を第1表に示す。
実施例3 上記配合の原料を使用する以外は、実施例1と同様に実
施した。得られた樹脂溶液の特性を第1表に示す。
実施例4 上記配合の原料を使用し、重合温度を140℃とする以
外は、実施例1と同様に実施した。得られた樹脂溶液の
特性を第1表に示す。
実施例5 上記配合の原料を使用する以外は、実施例1と同様に実
施した。得られた樹脂溶液の特性を第1表に示す。
実施例6 上記配合の原料を使用する以外は、実施例1と同様に実
施した。得られた樹脂溶液の特性を第1表に示す。
実施例7 上記配合の原料を使用し、重合温度を110℃、配合
[B]の滴下時間を2時間とする以外は、実施例1と同
様に実施した。得られた樹脂溶液の特性を第1表に示
す。
実施例8 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび窒素吹込管を取り付
けた100mlの四口フラスコに配合[A]を仕込み、8
0℃に加熱した。次いで滴下ロートより配合[B]を8
0℃で3時間要して滴下した。滴下後2時間80℃で攪
拌して、メタクリロイルイソシアネートの2,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾールブロック体とスチレンの共
重合体溶液を得た。樹脂数平均分子量9900、不揮発
分30wt%。
この樹脂溶液をIRの加熱セルで110℃に加熱する
と、2250cm-1にアシルイソシアネートの吸収が現
れ、メタクリロイルイソシアネートの共重合体の生成が
確認された。加熱セルは窒素気流下で測定した。
実施例9 実施例8と同様の方法により、アクリロイルイソシアネ
ートの2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールブロッ
ク体の単一重合体溶液を得た。樹脂数平均分子量640
0、不揮発分33wt%。
この樹脂溶液を実施例8と同様に処置をすることによ
り、アクリロイルイソシアネートの単一重合体を得るこ
とができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、RはHまたは低級アルキル基を示す。] および式: [式中、P、Q、YおよびZはそれぞれ独立に水素また
    は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数10以下のアリー
    ル基、炭素数10以下のアラルキル基、シアノ基、炭素
    数6以下のアルキルカルボニルオキシ基および−COO
    Ra(Raは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数10
    以下のシクロアルキル基、炭素数10以下のアリール
    基、炭素数10以下のアラルキル基、グリシジル基また
    は炭素数1〜6のモノ−またはジ−アルキルアミノ基)
    を示す。] で表わされる繰り返し単位を有するポリマーであって、
    式(A)の繰り返し単位がm個(但し、mは正の整数)で
    式(B)の繰り返し単位がn個(nは0または正の整数)
    存在し、かつ式(A)中のアシルイソシアネート基が0.
    1〜72.2重量%の割合で結合した分子量1,000
    〜100,000のアシルイソシアネート基含有樹脂。
  2. 【請求項2】式: [式中、Rは前記と同意義] で表されるアルケノイルイソシアネート 式: [式中、P、Q、YおよびZは前記と同意義。] で表わされる活性水素を有しないエチレン系不飽和モノ
    マーとを重合することを特徴とする 式: および で表わされる繰り返し単位を有するポリマーであって、
    式(A)の繰り返し単位がm個(但し、mは正の整数)で
    式(B)の繰り返し単位がn個(nは0または正の整数)
    存在し、かつ式(A)中のアシルイソシアネート基が0.
    1〜72.2重量%の割合で結合した分子量1,000
    〜100,000のアシルイソシアネート基含有樹脂の
    製法。
  3. 【請求項3】アルケノイルイソシアネートのイソシアネ
    ート基がブロック剤によりブロックされ、重合後脱ブロ
    ックされる特許請求の範囲第2項記載の製法。
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