JPH0627107Y2 - 魚釣用リール - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、リール脚部の長さを調整可能な魚釣用リー
ルに関する。

〔従来技術〕

従来リール脚部を改善した提案として、実開昭55−1649
68号公報や実開昭57−47177号公報等のようにスピニン
グリールのリール脚部を仕舞込み易くするために回動す
る提案や、実開昭58−75574号公報や特公平１−33132号
公報のようにリール脚部を着脱自在とした提案や、片軸
受受型リールで右ハンドル用から左ハンドル用に変えら
れるようにした実開昭63−201470号公報や、手の人差指
がスプールのフランジ前半側面に接触可能にした実開昭
56−170975号公報が提案されている。

〔考案が解決すべき問題点〕

リールを握持保持する時は、リールを取り付けた釣竿の
スタンド部近傍位置を握持した手の人差指と親指でリー
ル本体を挟むように配置し、人差指でリール本体側面を
保持すると共に親指で必要に応じスプールをサミングし
たり、或はスプールを回転させたりする場合、安定した
リールの保持を得ながらスプール操作を行うには、握持
位置をリールの中心により近づける必要がある。

しかしながら、人によっては手の大きさ、指の長さが異
なり、本考案第10図のようにリール脚部が短い場合に
は、指の長さが短いとリール位置近傍の釣竿を握持する
ことになり、手の他の指がスプールに触れ、リール位置
より後側を握持すると親指でスプールの中心上方をサミ
ング出来ないと共にリールが横振れして、安定した最適
な握持保持及び操作状態で使用することができず、満足
できる状態ではなかった。

更に前記実開昭56−170975号公報ではリール脚部全体を
変えているので、手の大きさ、指の長さに合わせた複数
のリール脚部全体が必要になってコスト高になる欠点が
ある。

本考案の目的は前記欠点に鑑み、コストを上げずにリー
ル脚部の長さが容易に調整できる魚釣用リールを提供す
ることである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記問題点を解決するための構成として、スプ
ールを回転自在に支持したリール本体と釣竿取付部を有
するリール脚部とを分離可能な魚釣用リールにおいて、
前記リール本体とリール脚部との間に該脚部の外周面に
段差なく結合するスペーサーを着脱自在に固定したこと
を要旨とするものである。

〔実施例〕

以下、図示の魚釣用片軸受型リールの実施例によって本
考案を説明すると、第１図から第４図は第１実施例で、
第１図から第３図でリール本体１の中心に支軸２が圧入
等で固定されて突設され、支軸２にスプール３が回動自
在に嵌合されている。

リール本体１の上側にはスペーサー４を挟んでリール脚
部５が載置され、スペーサー４の透孔4aとリール脚部５
の透孔5aを通した２本のビス６がリール本体１の螺子孔
1aに螺合されて着脱自在に固定されている。

スペーサー４はリール本体１とリール脚部５との間にリ
ール脚部５の外周面に段差なく結合するように分離可能
に設けられている。

スプール３の側面にはハンドルツマミ10が軸11に回動自
在に嵌められている。

リール脚部５の釣竿取付部5bは釣竿７に取り付けられた
リールシート８に取り付けられている。

前記のようにリール本体１の上側にスペーサー４を挟ん
でリール脚部５が着脱自在に固定されると、第４図のよ
うにリール脚部５の長さが調整出来て、釣竿７が握持さ
れてリール本体１が保持される時、手の人差指でリール
本体側面を保持すると共に親指でスプールをサミング出
来ると共に、スプール３とリール脚部５の間隔が開くの
で、他の釣竿７を握持した指がスプール３に当たらない
ようにリール本体１に近づけて安定してリールを保持す
ることが出来る。

スペーサー４は手の大きさ、指の長さに合わせて選択で
きるように長さの異る複数個を用意すればよく、従来の
複数のリール脚部全体を用意する場合に比較してコスト
を低減することが出来る。

第５図は第２実施例で、ビス６を１本とし、他のビスに
代えてリール本体１とスペーサー４の上側に夫々突起1
b、4bが形成され、スペーサー４とリール脚部５の下側
に夫々穴4c、5cが穿設されて夫々回り止め嵌合される。

第６図は第３実施例で、リール本体１とスペーサー４の
上側に夫々マグネット12、13が突出固定され、スペーサ
ー４とリール脚部５の下側に夫々穴4b、5dが穿設されて
夫々嵌合される。

前記構成の場合はスペーサー４とリール脚部５が磁性材
の場合で、アルミニウムや合成樹脂の場合はスペーサー
４とリール脚部５の穴4b、5dの中に夫々磁性材の板を固
定すればよい。

第６図の変形例としてリール本体１とスペーサー４の上
側に夫々突起を一体に形成し、この突起の中にマグネッ
トを埋め込んでもよい。

第７図は第４実施例で、リール本体１とスペーサー４の
上側に夫々凸形のアリ溝1c、4eが突出形成され、スペー
サー４とリール脚部５の下側に夫々凹形のアリ溝穴4f、
5eが形成されて夫々嵌合され、スペーサー４の透孔4aと
リール脚部５の透孔5aを通した１本のビス６がリール本
体１の螺子孔1aに螺合されて着脱自在に固定されてい
る。

第７図ではアリ溝を釣竿７の長手方向とは直角方向に設
けたが、長手方向に設けてもよい。

第８図、第９図は第５実施例で、リール本体１とスペー
サー４の上側に夫々凸形のアリ溝1c、4eが突出形成さ
れ、スペーサー４とリール脚部５の下側に夫々凹形のア
リ溝4f、5eが形成されて夫々嵌合され、リール本体１の
透孔1dとスペーサー４の透孔4aとリール脚部５の透孔5a
に夫々ピン９、９′、９″が通されている。

更にピン９、９′、９″には夫々Ｅリング14、15、16が
嵌められて上方に抜け止めされ、Ｅリング14、15、16は
夫々コイルバネ17、18、19で上方付勢されている。

コイルバネ17、18、19はリール本体１とスペーサー４と
リール脚部５の下側に夫々穿設された凸状の穴1e、4g、
5fに嵌合された止め板20と孔明き台部21、22で抜け止め
されると共にピン９、９′、９″が上下に移動自在に嵌
合されている。

リール本体１とスペーサー４が結合される時は、アリ溝
1c、4fが嵌められてピン９′、９が押し下げられて可能
になり、スペーサー４とリール脚部５の結合は、アリ溝
4e、5eが嵌められてピン９″が押し下げることでピン
９′、９が押し下げられて可能になる。

前記第６図の第３実施例にピン９′、９″を設けてマグ
ネット12、13の離脱を容易にしてもよい。

前記説明では魚釣用リールを片軸受型リールで述べた
が、両軸受型リール等に実施してもよい。

〔考案の効果〕

本考案は前述のように構成されたから、スプールとリー
ル脚部の間隔を手の大きさ、指の長さに合わせて開くこ
とが出来て、他の釣竿を握持した指がスプールに当たら
ないようにリール本体に近づけて安定してリールを保持
することが出来る。更にスペーサーは手の大きさ、指の
長さに合わせて選択できるように長さの異る複数個を用
意すればよく、従来の複数のリール脚部全体を用意する
場合に比較してコストを低減することが出来る等実用上
優れた効果を奏する魚釣用リールを提供することが出来
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例が示され、 第１図は釣竿に魚釣用片軸受型リールが取り付けられた
要部断面側面図、 第２図は魚釣用リールの要部拡大断面側面図、 第３図は魚釣用リールの断面背面図、 第４図は釣竿に魚釣用片軸受型リールが取り付けられた
側面図、 第５図は第２実施例の要部拡大断面側面図、 第６図は第３実施例の要部拡大断面側面図、 第７図は第４実施例の要部拡大断面側面図、 第８図、第９図は第５実施例で、 第８図は要部断面側面図、 第９図は第８図の要部拡大断面側面図、 第10図は従来の釣竿に魚釣用片軸受型リールが取り付け
られた側面図である。 １……リール本体、２……支軸、３……スプール、４…
…スペーサー、５……リール脚部、5b……釣竿取付部、
７……釣竿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スプールを回転自在に支持したリール本体
   と釣竿取付部を有するリール脚部とを分離可能な魚釣用
   リールにおいて、前記リール本体とリール脚部との間に
   該脚部の外周面に段差なく結合するスペーサーを着脱自
   在に固定したことを特徴とする魚釣用リール。