JPH06270660A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH06270660A
JPH06270660A JP6437693A JP6437693A JPH06270660A JP H06270660 A JPH06270660 A JP H06270660A JP 6437693 A JP6437693 A JP 6437693A JP 6437693 A JP6437693 A JP 6437693A JP H06270660 A JPH06270660 A JP H06270660A
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尚 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイドフロー吹出口からの吹出風量を低下さ
せても自動車の後部座席の乗員への冷風の到達性を高め
て後部座席の乗員の快適性を改善する。 【構成】 自動車用オートエアコンは、入口側に前側内
気吸込口8および前側外気吸込口を設け、出口側にワイ
ドフロー吹出口20を設けたダクト2と、車室内の後側
に設けられた内気排出装置6と、後部座席59に設置さ
れた圧力センサの検出信号に基づいて内外気切替ダンパ
を制御するECUとを備えている。そして、後部座席5
9に乗員がいる場合には、外気導入モードまたは内外気
導入モードを選択して、ワイドフロー吹出口20より吹
き出される冷風を車室内の前部座席58付近、後部座席
59付近を通過した後に内気排出装置6の内気排出口よ
り車室外へ排出することにより、ワイドフロー吹出口2
0からの吹出風量を低下させても後部座席59の乗員へ
の冷風の到達性を高めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の後部座席の乗員
への冷風の到達性を改善した車両用空気調和装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空気調和装置は、夏期
乗車直後の冷房運転の開始時の即効性の改善、あるいは
排気ガス、塵、埃等の不浄空気の車室内への侵入防止を
除くと、車室内の空気清浄度維持とフロント窓ガラスの
曇りの除去を行うために外気導入モードに設定されてい
る。例えば、冷房運転時のフェイスモードにおける外気
導入モードと内気循環モードの必要冷房能力を比較する
と、外気導入モードは3700W程度であり、内気循環
モードは1600W程度であり、いかに冷房運転時の換
気ロスが大きいかが確認できる。すなわち、車両用空気
調和装置においては、外気導入モードより内気循環モー
ドを基準にした方が大きな省能力効果を期待できると言
える。
【0003】また、一般に車両用空気調和装置のフェイ
ス吹出口は、図15に示したように、インストルメント
パネル101の幅方向の中央部で開口する2個のセンタ
ーフェイス吹出口102、103、およびサイドガラス
近傍でそれぞれ開口する2個のサイドフェイス吹出口1
04、105によって構成されている。そして、仮に低
風量時といっても200m3 /h程度の吹出風量が吹き
出され、高風速で後部座席の乗員への冷風の到達性が保
たれている。ここで、図16に現状の外気導入モード時
の200m3 /h程度の吹出風量のときの空気の流れを
示し、図17に現状の内気循環モード時の200m3
h程度の吹出風量のときの空気の流れを示す。なお、1
10はエバポレータである。これらの図16および図1
7に示したように、車室106内に吹き出された冷風を
前部座席107の乗員の身体や後部座席108の乗員の
身体に直接当てずに車室106内全域を冷房することに
より乗員を間接的に冷却している。
【0004】これに対して、特公昭62−1855号公
報に見られるように、インストルメントパネルの全幅に
渡って開口したワイドフロー吹出口を設けて、車室内全
域に均一に冷風を吹き出すようにした車両用空気調和装
置が知られている。この車両用空気調和装置は、同じ2
00m3 /h程度の吹出風量といっても開口面積の増加
により吹出風速を低下させることができる。これによ
り、前部座席の乗員に風の煩わしさを感じさせることが
なく、前部座席の乗員を直接冷やすことができ、しかも
吹出風量を落としても前部座席に到達する吹出風量が8
0m3 /h〜120m3 /h程度も得られる。このた
め、前部座席の乗員の快適性を損なうことなく、ワイド
フロー吹出口からの吹出風量を低下させることができる
ので省能力効果も期待することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、省能力効果
を目的として、ワイドフロー吹出口を設けた車両用空気
調和装置において、内気循環モードを基準として空調制
御を行うようにすると、内気循環モード時にワイドフロ
ーからの吹出風量を低下させると、後部座席の乗員への
冷風の到達性が低下して、車室内の後部座席側が冷房不
足となり、後部座席の乗員の快適性が低下するという不
具合があった。本発明は、ワイドフロー吹出口からの吹
出風量を低下させても車両の後部座席の乗員への空気の
到達性を高めて後部座席に乗車した人の快適性を改善す
ることが可能な車両用空気調和装置の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車室
内の前側で開口した前側内気吸込口、車両の前側で開口
した前側外気吸込口、および車両のインストルメントパ
ネルの略全幅に渡って開口したワイドフロー吹出口を有
するダクトと、前記前側内気吸込口のみから内気を吸い
込む内気循環モード、前記前側外気吸込口のみから外気
を吸い込む外気導入モード、あるいは前記前側内気吸込
口と前記前側外気吸込口の両方から内気と外気を吸い込
む内外気導入モードに切り替える内外気切替手段と、車
室内の後側に設けられ、内気を車室外へ排出する内気排
出手段と、車両の後部座席に乗員がいることを検出する
検出手段を有し、この検出手段で後部座席に乗員がいる
ことを検出した時に、前記外気導入モードまたは前記内
外気導入モードに切り替えるように前記内外気切替手段
を制御する制御手段とを備えた技術手段を採用した。
【0007】請求項2の発明は、車室内の前側で開口し
た前側内気吸込口、車室内の後側で開口した後側内気吸
込口、および車両のインストルメントパネルの略全幅に
渡って開口したワイドフロー吹出口を有するダクトと、
前記前側内気吸込口または前記後側内気吸込口を開閉す
る開閉手段と、車両の後部座席に乗員がいることを検出
する検出手段を有し、この検出手段で後部座席に乗員が
いることを検出した時に、前記後側内気吸込口から内気
を吸い込ませるように前記開閉手段を制御する制御手段
とを備えた技術手段を採用した。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、検出手段で後部座席
に乗員がいることを検出した時に、外気導入モードまた
は内外気導入モードにのみ切り替えるように内外気切替
手段を制御するようにしている。これにより、後部座席
に乗員がいる時には、前側外気吸込口からダクト内に吸
い込まれた外気、あるいは前側内気吸込口と前側外気吸
込口の両方からダクト内に吸い込まれた内気と外気が、
ダクト内を通ってワイドフロー吹出口より車室内へ吹き
出される。このため、ワイドフロー吹出口から車室内へ
吹き出された空気は、仮にワイドフロー吹出口からの吹
出風量を低下させた場合でも、車室内の前部座席、後部
座席を通過した後に、内気排出手段により車室外へ排出
される。
【0009】請求項2の発明によれば、検出手段で後部
座席に乗員がいることを検出した時に、後側内気吸込口
から内気を吸い込ませるように開閉手段を制御して後側
内気吸込口を開くようにしている。これにより、後部座
席に乗員がいる時には、後側内気吸込口から吸い込まれ
た内気が、ダクト内を通ってワイドフロー吹出口より吹
き出される。このため、ワイドフロー吹出口から車室内
へ吹き出された空気は、仮にワイドフロー吹出口からの
吹出風量を低下させた場合でも、前部座席、後部座席を
通過した後に、後側内気吸込口よりダクト内に吸い込ま
れる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の車両用空気調和装置を図1な
いし図14に示す複数の実施例に基づいて説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図11は本発明の第1
実施例を示したもので、図1は自動車用オートエアコン
の全体構造を示した図で、図2は自動車のインストルメ
ントパネルを示した図である。自動車用オートエアコン
1は、車室内に空気を送るダクト2、このダクト2内に
おいて車室内に向かう空気流を発生させるブロワ3、ダ
クト2内を流れる空気を冷却するエバポレータ4、車室
内を流れる空気を加熱するヒータコア5、内気を車室外
に排出する内気排出装置6(図3および図4参照)、お
よび各空調機器を制御する電子制御装置(以下ECUと
言う)7を備える。
【0011】ダクト2は、車室内の前方側に配設されて
いる。このダクト2の入口側には、前側内気吸込口8お
よび前側外気吸込口9の2つの吸込口が設けられてお
り、さらに前側内気吸込口8および前側外気吸込口9の
内側には内外気切替ダンパ10が回動自在に取り付けら
れている。内外気切替ダンパ10は、本発明の内外気切
替手段であって、サーボモータ11によって駆動される
もので、吸込口モードを、前側内気吸込口8より内気を
導入する内気循環モード、前側外気吸込口9より外気を
導入する外気導入モード、あるいは前側内気吸込口8お
よび前側外気吸込口9より内外気を導入する内外気導入
モードに切り替える。
【0012】ダクト2の出口側には、デフロストダクト
12、フットダクト13およびフェイスダクト14が接
続されている。デフロストダクト12の出口には、デフ
ロスト吹出口15が設けられており、このデフロスト吹
出口15の上流側にはデフロストダンパ16が回動自在
に取り付けられている。また、フットダクト13の出口
には、フット吹出口17が設けられており、このフット
吹出口17の上流側にはフットダンパ18が回動自在に
取り付けられている。
【0013】フェイスダクト14の出口には、図2に示
したように、車室内の前方側に設置されたインストルメ
ントパネル19の略全幅に渡って開口したワイドフロー
吹出口20に設けられている。このワイドフロー吹出口
20は、インストルメントパネル19前面の中央部で開
口するセンターフェイス吹出口21、22、自動車のサ
イドガラス近傍で開口するサイドフェイス吹出口23、
24、およびセンターフェイス吹出口21、22とサイ
ドフェイス吹出口23、24との間で開口するミドルフ
ェイス吹出口25、26により構成されている。
【0014】また、センターフェイス吹出口21、22
とサイドフェイス吹出口23、24には、車室内へ吹き
出す吹出空気の風向を変更するためのグリルが取り付け
られている。なお、図2に示したように、運転席側のミ
ドルフェイス吹出口25は、自動車のメータパネル27
やハンドル28のために助手席側のミドルフェイス吹出
口26と同じ開口方法が実現できないため、メータフー
ド部29に開口部分が設けられている。
【0015】そして、フェイスダクト14の上流側に
は、フェイスダンパ30が回動自在に取り付けられてお
り、ミドルフェイス吹出口25、26の上流側には、ミ
ドルフェイスダンパ31、32が回動自在に取り付けら
れている。フェイスダンパ30〜32は、ワイドフロー
吹出口20の開口面積を変更することによって、車室内
全域に均一に冷風を吹き出させる均一送風と、所望の場
所(例えば乗員の頭胸部)だけに集中的に冷風を吹き出
させるスポット送風とを行うことができる。
【0016】また、デフロストダンパ16、フットダン
パ18、フェイスダンパ30〜32は、サーボモータ3
3〜37により開度が調節されることによって、ワイド
フロー吹出口20より乗員の頭胸部または車室内全域に
主に冷風を送るフェイスモード、ワイドフロー吹出口2
0より乗員の頭胸部または車室内全域に主に冷風を送
り、且つフット吹出口17より乗員の足元に主に温風を
送るバイレベルモード、フット吹出口17より乗員の足
元に主に温風を送るフットモード、室内暖房とフロント
ガラスの曇りの除去を行うフットデフモード、フロント
ガラスの曇りの除去を行うデフモード等ように吹出口モ
ードを切り替える。
【0017】ブロワ3は、ブロワ駆動回路38により印
加電圧が制御されるブロワモータ39によって回転速度
が制御され、前側内気吸込口8または前側外気吸込口9
のいずれか開かれた吸込口から空気を吸引してダクト2
を介して車室内へ送風する。エバポレータ4は、ブロワ
3の下流側のダクト2内に配設され、ブロワ3により送
られてくる空気を冷却する冷媒蒸発器で、冷凍サイクル
40を構成する要素の一つである。冷凍サイクル40
は、コンプレッサ41からコンデンサ42、レシーバ4
3、エキスパンションバルブ44およびエバポレータ4
を介してコンプレッサ41に冷媒循環するよう形成され
たものである。そして、コンプレッサ41は、コンプレ
ッサ駆動回路45により通電制御される電磁クラッチ
(図示せず)を介してエンジンの回転動力が伝達される
ことにより回転駆動される。
【0018】なお、冷凍サイクル40は、コンプレッサ
41の作動(オン)によりエバポレータ4による空気の
冷却機能を得、コンプレッサ41の作動停止(オフ)に
よりエバポレータ4による空気の冷却が停止する。ヒー
タコア5は、自動車のエンジン冷却系統の冷却水を熱源
として、ダクト2の上流側より送られてくる空気を加熱
する熱交換器である。このヒータコア5の上流側には、
エアミックスダンパ46が回動自在に取り付けられてい
る。このエアミックスダンパ46は、サーボモータ47
により設定される開度に応じて、ヒータコア5を通る空
気量とヒータコア5を迂回してバイパス路48を通る空
気量とを調節する。
【0019】図3および図4は自動車の内気排出装置6
を示した図である。この内気排出装置6は、本発明の内
気排出手段であって、例えば内外気切替ダンパ10によ
り外気導入モードまたは内外気導入モードに切り替えら
れている時に、内気を車室外に排出する内気排出ダクト
49よりなる。この内気排出ダクト49は、自動車のリ
ヤガラス50の下側とパッケージトレイトルム51との
間で後側内気吸込口52が開口し、ラゲージコンパート
メントドア53とアッパバックパネル54との間で内気
排出口55が開口している。
【0020】ECU7は、本発明の制御手段であって、
CPU61、ROM62およびRAM63等を含んで構
成されるもので、予めROM62内に車室内の空調制御
のための制御プログラムを記憶しており、その制御プロ
グラムに基づいて各種の演算、処理を行う。ECU7
は、内気温センサ64、外気温センサ65、日射量セン
サ66、エバ後温度センサ67、水温センサ68、圧力
センサ69、70およびコントロールパネルPより入力
した入力信号と前述の制御プログラムに基づいて、サー
ボモータ11、33〜37、47、ブロワ駆動回路3
8、コンプレッサ駆動回路45等の各駆動手段を制御し
て車室内の空調制御を自動コントロールする。なお、E
CU7は、イグニッションスイッチ56を介してバッテ
リ57に接続されている。
【0021】内気温センサ64は、車室内の現実の温度
(内気温)を検出するもので、外気温センサ65は、車
室外の現実の温度(外気温)を検出するもので、日射量
センサ66は、車室内への現実の日射量を検出するもの
である。そして、エバ後温度センサ67は、エバポレー
タ4の空気出口における現実の温度を検出するもので、
水温センサ68は、自動車のエンジン冷却系統の冷却水
の現実の温度を検出するものである。圧力センサ69、
70は、本発明の検出手段であって、後部座席59に乗
員がいるか否かを検出するもので、例えば図5に示した
ように、後部座席59内に埋め込まれている。
【0022】図6は自動車用オートエアコン1のコント
ロールパネルPを示した図である。このコントロールパ
ネルPは、インストルメントパネル19のセンターフェ
イス吹出口21、22の下方に設けられている。コント
ロールパネルPには、オートスイッチ71、オフスイッ
チ72、温度設定スイッチ73、内外気切替スイッチ7
4、エアコンスイッチ75、風量切替スイッチ76およ
び吹出口切替スイッチ77が設けられている。オートス
イッチ71は、上述の空調機器を制御プログラムに基づ
いて自動制御するオート制御を指令するスイッチであ
る。オフスイッチ72は、自動車用オートエアコン1の
停止指令を入力するスイッチである。温度設定スイッチ
73は、車室内の温度を所望の温度に設定するスイッチ
である。この温度設定スイッチ73の近傍には、温度設
定スイッチ73で設定された設定温度(例えば25℃)
を表示する液晶表示器78が設けられている。
【0023】内外気切替スイッチ74は、吸込口モード
を、内気循環モード、外気導入モードまたは内外導入モ
ードのいずれかに固定するスイッチである。エアコンス
イッチ75は、冷凍サイクル40の作動、停止を手動に
より切り替えるスイッチ、すなわち、コンプレッサ41
の電磁クラッチへの通電(オン)、通電の停止(オフ)
を手動により切り替えるスイッチである。風量切替スイ
ッチ76は、ブロワ3の風量レベルを弱風(Lo)、中
風(M1)、中風(M2)、強風(Hi)に固定するス
イッチである。吹出口切替スイッチ77は、吹出口モー
ドを、フェイスモード、バイレベルモード、フットモー
ド、フットデフモードのいずれかに固定するスイッチで
ある。
【0024】ここで、ECU7における目標吹出温度の
算出について説明する。ECU7は、乗員によりオート
スイッチ71がオンされると、つまりオート制御が選択
されると、入力信号に基づいて車室内に吹き出す空気の
目標吹出温度TAOを次の数1式によって算出する。
【数1】TAO=Kset ・Tset −Kr・Tr−Kam・T
am−Ks・Ts+C なお、Kset は温度設定ゲイン、Tset は温度設定スイ
ッチ73からの設定温度信号、Krは内気温ゲイン、T
rは内気温センサ64からの内気温信号、Kamは外気温
ゲイン、Tamは外気温センサ65からの外気温信号、K
sは日射ゲイン、Tsは日射量センサ66からの日射量
信号、Cは補正定数である。
【0025】次に、ECU7におけるエアミックスダン
パ制御について説明する。ECU7は、オート制御が選
択されると、エアミックスダンパ46の目標開度SWを
次の数2式によって算出する。
【数2】SW={(TAO−Te)/(Tw−Te)}×
100(%) なお、Teはエバ後温度センサ67からのエバ後温度信
号、Twは水温センサ68からの水温信号である。そし
て、ECU7は、エアミックスダンパ46の目標開度S
Wに応じた駆動信号をサーボモータ47に出力する。次
に、ECU7におけるフロストカット制御について説明
する。冷凍サイクル40のコンプレッサ41の制御状態
は、エバ後温度センサ67からのエバ後温度信号Teに
基づいて通電状態(オン、オフ)が決定される。そし
て、ECU7は、決定された通電状態となるようにコン
プレッサ駆動回路45を介してコンプレッサ41の電磁
クラッチのオン、オフを制御する。
【0026】次に、ECU7におけるブロワ電圧制御に
ついて説明する。ブロワ3の風量(ブロワモータ39の
印加電圧)は、イグニッションスイッチ56をオンして
から所定時間が経過した後、あるいは水温センサ68で
検出された水温が設定温度以上に上昇した後に、目標吹
出温度TAOに基づいて決定される。そして、ECU7
は、決定されたブロワ電圧に応じた駆動信号をブロワ駆
動回路38を介してブロワモータ39に出力する。次
に、ECU7における吹出口モード制御について説明す
る。フットダンパ18、フェイスダンパ30の制御状態
は、目標吹出温度TAOに基づいて決定される。そして、
ECU7は、決定されたフェイスモード、バイレベルモ
ード、フットモードとなるようにフットダンパ18、フ
ェイスダンパ30のサーボモータ33、34に駆動信号
を出力する。
【0027】次に、ECU7における吸込口モード制御
について説明する。内外気切替ダンパ10の制御状態
は、過度期の冷房運転時(クールダウンおよびウォーム
アップ)を除いて、図7に示したように、圧力センサ6
9、70からの検出信号(後部座席59の乗員の有無)
に基づいて吸込口モードを内気循環モード、外気導入モ
ードまたは内外気導入モードのいずれか決定される。な
お、内外気切替ダンパ10の制御状態は、後部座席59
に乗員がいる場合、目標吹出温度TAOに基づいて外気導
入モードまたは内外気導入モードのいずれかに決定さ
れ、後部座席59に乗員がいない場合、目標吹出温度T
AOに拘らず内気循環モードに決定される。そして、EC
U7は、決定された内気循環モード、外気導入モード、
内外気導入モードとなるように内外気切替ダンパ10の
サーボモータ11に駆動信号を出力する。
【0028】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
作用を図1ないし図11に基づいて簡単に説明する。こ
こで、図8はECU7の基本的な制御プログラムであ
る。ECU7は、イグニッションスイッチ56がオンさ
れると制御プログラムをスタートし、図8の制御プログ
ラムにしたがって演算、処理を実行する。先ず、初期設
定を行う(ステップS1)。次に、温度設定スイッチ7
3から設定温度信号Tset を読み込む(ステップS
2)。続いて、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境状
態を検出するために各種センサから入力信号を読み込
む。すなわち、内気温センサ64からの内気温信号T
r、外気温センサ65からの外気温信号Tam、日射量セ
ンサ66からの日射量信号Ts、エバ後温度センサ67
からのエバ後温度信号Te、水温センサ68からの水温
信号Twを読み込む(ステップS3)。
【0029】次に、各種センサからの入力信号(内気温
信号Tr、外気温信号Tam、日射量信号Ts)と予めR
OM62に記憶されている前述の数1式に基づいて、車
室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOを算出する(ス
テップS4)。次に、目標吹出温度TAOに基づいて、ブ
ロワ3のブロワモータ39に印加するブロワ電圧を決定
する(ステップS5)。次に、各種センサからの入力信
号(エバ後温度信号Te、水温信号Tw)と予めROM
62に記憶されている前述の数2式に基づいて、エアミ
ックスダンパ46の目標開度SWを算出する(ステップ
S6)。
【0030】次に、目標吹出温度TAOに基づいて吹出口
モードを決定する。すなわち、乗員の頭胸部または車室
内全域に向けて主に冷風を吹き出すフェイスモードを行
うか、乗員の頭胸部または車室内全域に向けて主に冷風
を吹き出し、且つ乗員の足部に向けて主に温風を吹き出
すバイレベルモードを行うか、あるいは乗員の足部に向
けて主に温風を吹き出すフットモードを行うかを決定す
る(ステップS7)。次に、本発明の主内容である吸込
口モード制御を行う(ステップS8)。次に、各種セン
サからの入力信号(エバ後温度信号Te)と予めROM
62に記憶されているフロスト制御データに基づいて、
コンプレッサ41のオン、オフを決定する(ステップS
9)。
【0031】そして、前述のステップS5〜S9で決定
した制御状態に応じた駆動信号を、サーボモータ11、
33〜37、47、ブロワ駆動回路38、コンプレッサ
駆動回路45等に出力して、ブロワ3、エアミックスダ
ンパ46、内外気切替ダンパ10、デフロストダンパ1
6、フットダンパ18、フェイスダンパ30〜32、コ
ンプレッサ41を動作させる(ステップS10)。その
後にステップS2の処理へ戻り、上述の演算が繰り返さ
れる。以上の演算、処理を繰り返し実行することによっ
て自動車用オートエアコン1が自動的にコントロールさ
れる。
【0032】したがって、ブロワ3の回転によって前側
内気吸込口8または前側外気吸込口9より吸引した空気
は、エバポレータ4で除湿、冷却された後にエアミック
スダンパ46でヒータコア5を通る空気とヒータコア5
を迂回してバイパス路48を通る空気とに分けられる。
ここで所望の温度にエアミックスされた空気は、デフロ
ストダンパ16、フットダンパ18、フェイスダンパ3
0の開度によってデフロストダクト12、フットダクト
13またはフェイスダクト14のいずれかに送られ、デ
フロスト吹出口15、フット吹出口17またはワイドフ
ロー吹出口20のいずれかより車室内へ吹き出される。
【0033】次に、ECU7における吸込口モード制御
を図9に基づいて説明する。ここで、図9は吸込口モー
ド制御のサブルーチンである。このサブルーチンは図8
のステップS7の処理が終了したときからスタートす
る。先ず、圧力センサ69、70からの検出信号を読み
込む(ステップS11)。続いて、過度期の冷暖房運転
時(クールダウンおよびウォームアップ)か否かを判断
する(ステップS12)。このステップS12の判断結
果がYesの場合には、図7に示したように、吸込口モ
ードを内気循環モードに決定する(ステップS13)。
その後に、吸込口モード制御を終了してステップS9の
処理に移行する。また、ステップS12の判断結果がN
oの場合には、圧力センサ69、70からの検出信号に
基づいて後部座席59に乗員がいるか否かを判断する
(ステップS14)。このステップS14の判断結果が
Noの場合には、すなわち、後部座席59に乗員がいな
い場合には、ステップS13の処理を行う。
【0034】したがって、後部座席59に乗員がいない
場合には、内気循環モードが選択されるので、ECU7
によりサーボモータ11が駆動されて内外気切替ダンパ
10が前側内気吸込口8のみを開く。これにより、例え
ば冷房運転時のフェースモード時には、図10の車室内
の空気流れ図に示したように、前側内気吸込口8より吸
い込まれた内気がエバポレータ4等で冷却されて冷風と
なる。その冷風は、ワイドフロー吹出口20より車室内
に吹き出され(吹出風量:80m3 /h)、車室内の前
部座席58付近を冷房した後に再度前側内気吸込口8に
吸い込まれる。
【0035】また、ステップS14の判断結果がYes
の場合には、すなわち、後部座席59に乗員がいる場合
には、図7に示したように、吸込口モードを目標吹出温
度TAOに基づいて外気導入モードまたは内外気導入モー
ドのうちのいずれかに決定する(ステップS15)。そ
の後に、吸込口モード制御を終了してステップS9の処
理に移行する。
【0036】したがって、後部座席59に乗員がいる場
合には、例えば内外気導入モードが選択されるので、E
CU7によりサーボモータ11が駆動されて内外気切替
ダンパ10が前側内気吸込口8と前側外気吸込口9を開
く。これにより、例えば冷房運転時のフェースモード時
に、図11の車室内の空気流れ図に示したように、前側
内気吸込口8より吸い込まれた内気および前側外気吸込
口9より吸い込まれた外気がエバポレータ4等で冷却さ
れて冷風となる。その冷風は、ワイドフロー吹出口20
より車室内に吹き出され(吹出風量:150m3
h)、車室内の前部座席58および後部座席59を冷房
した後に、内気排出ダクト49を通って内気排出口55
より排出される。あるいは、ワイドフロー吹出口20よ
り車室内に吹き出された冷風は、車室内の前部座席58
付近および後部座席59付近を冷房した後に再度前側内
気吸込口8に吸い込まれる。
【0037】〔第1実施例の効果〕以上のように、この
実施例では、後部座席59に乗員がいる場合に、外気導
入モードまたは内外気導入モードを選択することによっ
て、ワイドフロー吹出口20からの吹出風量を低下させ
たときでも、ワイドフロー吹出口20より吹き出される
冷風が車室内の前部座席58付近および後部座席59付
近を通過した後に、車室内の後側より車室外へ排出され
るので、後部座席59への冷風の到達性を向上すること
ができる。このため、車室内の後部座席59側の冷房不
足を解消することができ、後部座席59に乗車した乗員
の快適性を改善することができる。
【0038】逆に、後部座席59に乗員がいない場合に
は、内気循環モードを選択することによって、前側内気
吸込口8より低温の内気を吸い込むことで換気ロスを防
止することができるので、必要冷房能力を省エネルギー
化することができる。また、後部座席59に乗員がいな
い場合に、ワイドフロー吹出口20を全開することによ
って、ワイドフロー吹出口20からの吹出風量を低下さ
せたときでも、少なくとも80m3 /h程度のマイルド
な吹出風量が得られるので、前部座席58の乗員に風の
煩わしさを感じさせることがなく、しかも前部座席58
の乗員を直接冷やすことができる。このため、前部座席
58の乗員の快適性を損なうことなく、ワイドフロー吹
出口20からの吹出風量を低下させることができるの
で、必要冷房能力をより省エネルギー化することができ
る。
【0039】〔第2実施例の構成〕図12ないし図14
は本発明の第2実施例を示したもので、図12および図
13は車室内の空気流れ図である。この実施例では、ダ
クト2の入口側の前側内気吸込口81側へ車室内の後側
で開口する後側内気吸込口82より内気を導く連結ダク
ト83を連結している。ダクト2の入口側には、前側ダ
ンパ84が回動自在に取り付けられており、出口にはワ
イドフロー吹出口20が設けられている。また、連結ダ
クト83の入口側には、後側ダンパ85が回動自在に取
り付けられている。この後側ダンパ85は、本発明の開
閉手段であって、後側内気吸込口82を開閉する。そし
て、前側ダンパ84と後側ダンパ85は、後部座席59
に設置された圧力センサ88からの検出信号(乗員の有
無)に基づいてECU(図示せず)により開度が制御さ
れることによって、前側内気吸込口81より内気を吸い
込む前側内気循環モードまたは後側内気吸込口82より
内気を吸い込む後側内気循環モードのうちのいずれかの
吸込口モードに切り替える。
【0040】〔第2実施例の作用〕次に、ECUにおけ
る吸込口モード制御を図12ないし図14に基づいて説
明する。ここで、図14は吸込口モード制御のサブルー
チンである。このサブルーチンは図7のステップS8の
処理が終了したときからスタートする。先ず、圧力セン
サ88からの検出信号を読み込む(ステップS21)。
続いて、過度期の冷暖房運転時(クールダウンおよびウ
ォームアップ)か否かを判断する(ステップS22)。
このステップS22の判断結果がYesの場合には、ス
テップS24の処理を行う。また、ステップS22の判
断結果がNoの場合には、圧力センサ88からの検出信
号に基づいて後部座席59に乗員がいるか否かを判断す
る(ステップS23)。このステップS23の判断結果
がNoの場合には、すなわち、後部座席59に乗員がい
ない場合には、吸込口モードを前側内気循環モードに決
定する(ステップS24)。その後に、吸込口モード制
御を終了してステップS9の処理に移行する。
【0041】したがって、後部座席59に乗員がいない
場合には、前側内気循環モードが選択されるので、EC
Uにより前側ダンパ84が前側内気吸込口81を開き、
後側ダンパ85が後側内気吸込口82を閉じる。これに
より、例えば冷房運転時のフェースモード時には、図1
2の車室内の空気流れ図に示したように、前側内気吸込
口81より吸い込まれた内気がエバポレータ4等で冷却
されて冷風となる。その冷風は、ワイドフロー吹出口2
0より車室内に吹き出され、車室内の前部座席58付近
を冷房した後に、再度前側内気吸込口81に吸い込まれ
る。
【0042】また、ステップS23の判断結果がYes
の場合には、すなわち、後部座席59に乗員がいる場合
には、吸込口モードを後側内気循環モードに決定する
(ステップS25)。その後に、吸込口モード制御を終
了してステップS9の処理に移行する。
【0043】したがって、後部座席59に乗員がいる場
合には、後側内気循環モードが選択されるので、ECU
により前側ダンパ84が前側内気吸込口81を閉じ、後
側ダンパ85が後側内気吸込口82を開く。これによ
り、例えば冷房運転時のフェースモード時に、図13の
車室内の空気流れ図に示したように、エバポレータ4等
で冷却された冷風は、ワイドフロー吹出口20より車室
内に吹き出され、車室内の前部座席58付近および後部
座席59付近を冷房した後に、後側内気吸込口82より
吸い込まれ、連結ダクト83によってダクト2の入口側
に導かれ、再度ワイドフロー吹出口20より車室内に吹
き出される。
【0044】〔変形例〕ワイドフロー吹出口は、車両の
インストルメントパネルの略全幅に渡って開口していれ
ば形状、設置方法等自由に変更できる。第2実施例で
は、前側ダンパ84と後側ダンパ85を設けたが、連結
ダクト83とダクト2との連通口と前側内気吸込口81
を選択的に開閉する切替ダンパを設けても良い。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明は、ワイドフロー吹出口
から車室内へ吹き出された空気が、仮にワイドフロー吹
出口からの吹出風量を低下させた場合でも、車室内の前
部座席、後部座席を通過した後に、車室内の後側に設け
られた内気排出手段により車室外へ排出されるので、後
部座席の乗員への吹出空気の到達性を高めることがで
き、後部座席の乗員の快適性を改善することができる。
請求項2の発明は、ワイドフロー吹出口から車室内へ吹
き出された空気が、仮にワイドフロー吹出口からの吹出
風量を低下させた場合でも、前部座席、後部座席を通過
した後に、車室内の後側で開口した後側内気吸込口より
ダクト内に吸い込まれるので、後部座席の乗員への吹出
空気の到達性を高めることができ、後部座席の乗員の快
適性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる自動車用オートエ
アコンを示した構成図である。
【図2】本発明の第1実施例にかかる自動車のインスト
ルメントパネルを示した正面図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる自動車の内気排出
装置を示した斜視図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】本発明の第1実施例にかかる自動車の後部座席
を示した概略図である。
【図6】図2の自動車用オートエアコンのコントロール
パネルを示した平面図である。
【図7】本発明の第1実施例にかかる吸込口モードと目
標吹出温度および後部座席の乗員の有無との関係を示し
たグラフである。
【図8】本発明の第1実施例にかかる基本的な制御プロ
グラムを示したフローチャートである。
【図9】本発明の第1実施例にかかる吸込口モード制御
のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施例にかかる内気循環モード
時の車室内の空気流れ図である。
【図11】本発明の第1実施例にかかる内外気導入モー
ド時の車室内の空気流れ図である。
【図12】本発明の第2実施例にかかる前側内気循環モ
ード時の車室内の空気流れ図である。
【図13】本発明の第2実施例にかかる後側内気循環モ
ード時の車室内の空気流れ図である。
【図14】本発明の第2実施例にかかる吸込口モード制
御のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図15】従来の自動車のインストルメントパネルを示
した正面図である。
【図16】現状の外気導入モード時の車室内の空気流れ
図である。
【図17】現状の内気循環モード時の車室内の空気流れ
図である。
【符号の説明】
1 自動車用オートエアコン(車両用空気調和装置) 2 ダクト 6 内気排出装置(内気排出手段) 7 ECU(制御手段) 8 前側内気吸込口 9 前側外気吸込口 10 内外気切替ダンパ(内外気切替手段) 19 インストルメントパネル 20 ワイドフロー吹出口 55 内気排出口 59 後部座席 69 圧力センサ(検出手段) 70 圧力センサ(検出手段) 81 前側内気吸込口 82 後側内気吸込口 83 連結ダクト 85 後側ダンパ(開閉手段) 88 圧力センサ(検出手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)車室内の前側で開口した前側内気
    吸込口、車両の前側で開口した前側外気吸込口、および
    車両のインストルメントパネルの略全幅に渡って開口し
    たワイドフロー吹出口を有するダクトと、 (b)前記前側内気吸込口のみから内気を吸い込む内気
    循環モード、前記前側外気吸込口のみから外気を吸い込
    む外気導入モード、あるいは前記前側内気吸込口と前記
    前側外気吸込口の両方から内気と外気を吸い込む内外気
    導入モードに切り替える内外気切替手段と、 (c)車室内の後側に設けられ、内気を車室外へ排出す
    る内気排出手段と、 (d)車両の後部座席に乗員がいることを検出する検出
    手段を有し、 この検出手段で後部座席に乗員がいることを検出した時
    に、前記外気導入モードまたは前記内外気導入モードに
    切り替えるように前記内外気切替手段を制御する制御手
    段とを備えた車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 (a)車室内の前側で開口した前側内気
    吸込口、車室内の後側で開口した後側内気吸込口、およ
    び車両のインストルメントパネルの略全幅に渡って開口
    したワイドフロー吹出口を有するダクトと、 (b)前記前側内気吸込口または前記後側内気吸込口を
    開閉する開閉手段と、 (c)車両の後部座席に乗員がいることを検出する検出
    手段を有し、 この検出手段で後部座席に乗員がいることを検出した時
    に、前記後側内気吸込口から内気を吸い込ませるように
    前記開閉手段を制御する制御手段とを備えた車両用空気
    調和装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110126266A (ko) * 2010-05-17 2011-11-23 한라공조주식회사 차량용 공조장치
JP2016030564A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 株式会社日本クライメイトシステムズ 車両用空調装置

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KR20110126266A (ko) * 2010-05-17 2011-11-23 한라공조주식회사 차량용 공조장치
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