JPH06270641A - 車両のスタビライザー配設構造 - Google Patents

車両のスタビライザー配設構造

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JPH06270641A
JPH06270641A JP6505893A JP6505893A JPH06270641A JP H06270641 A JPH06270641 A JP H06270641A JP 6505893 A JP6505893 A JP 6505893A JP 6505893 A JP6505893 A JP 6505893A JP H06270641 A JPH06270641 A JP H06270641A
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JP
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stabilizer
vehicle
bracket
intercooler
suspension device
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JP6505893A
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English (en)
Inventor
Yoji Tokiwa
陽司 常盤
Seiji Miyamoto
誠司 宮本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタビライザーを備えたサスペンション装置
が設けられた車両に対して、サスペンション装置まわり
の各種機器のレイアウト性と耐久性とを高めることがで
きる手段を提供する。 【構成】 自動車1の、前後方向にみて前輪より後方に
おいて車体の左半部に、インタクーラ14が前側ほど位
置が高くなるように傾斜配置され、右半部にフロントデ
フ10が配置されている。そして、インタクーラ14の
上方に生じた空間部を有効に利用してスタビライザー6
1が配置され、サスペンション装置Sまわりのレイアウ
ト性が高められる。また、サスペンション装置S側から
振動等が入力されるトルクボックス65と、車体本体と
に固定される第1スタビライザー取付ブラケット64が
設けられ、この第1スタビライザー取付ブラケット64
によってトルクボックス65の剛性が高められ、その耐
久性が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のスタビライザー
配設構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両には左右の車輪を懸架する
サスペンション装置が設けられるが、普通の乗用車では
かかるサスペンション装置は独立懸架式とされる。そし
て、独立懸架式のサスペンション装置は、左右の車輪を
独立して車体側に取り付けるようにしているので、凹凸
のある路面を走行する場合でも車輪の接地性が良く、操
縦安定性が良好であるといった利点がある。
【0003】しかしながら、かかる独立懸架式のサスペ
ンション装置を備えた車両では、旋回時には車体に遠心
力が作用するので、外側のサスペンション装置が沈み込
む一方、内側のサスペンション装置が浮き上がり、これ
によって車体にロール(幅方向の傾斜)が生じるといった
問題がある。そこで、通常、独立懸架式のサスペンショ
ン装置を備えた車両では、かかるロールを抑制するため
に、左右の車両間の上下方向のずれを抑制するスタビラ
イザーが設けられる(例えば、実開平3−64804号
公報参照)。
【0004】かかるスタビライザーは、一種のトーショ
ンスプリングであって、通常略コの字形とされ、その各
端部が夫々左右のサスペンション装置に連結される。し
たがって、スタビライザーは基本的には車体を幅方向に
横切り、両端部近傍では車体前後方向に伸長する一方、
中間部では車体幅方向に伸長することになる。そして、
スタビライザーの中間部はブラケット等を介して車体側
に固定される。ここで、左右のいずれか一方の車輪が他
方の車輪に対して相対的に上下方向に変位すると、車体
幅方向に伸長する中間部に弾性的なねじり変形が生じ、
このねじり変形によって惹起される応力により両車輪間
の上下方向のずれが抑制され、これによって車体のロー
ルが抑制されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、左右の
前輪のサスペンション装置に対してかかるスタビライザ
ーを設けると、前記したとおりスタビライザーは車体を
幅方向に横切ることになるので、車両前部に配置される
各種機器のレイアウトの自由度を狭めるといった問題が
ある。とくに、近年車両の高性能化を図るため、車両前
部には多数の機器が配置される関係上、スタビライザー
をこのように配置すると各種機器のレイアウトが非常に
むずかしくなる。例えば、エンジンが過給機を備えてい
る場合は、通常、吸入空気を冷却するインタクーラが車
体前部に配置されることになるが、インタクーラをスタ
ビライザーと干渉し合わないようにレイアウトするのは
なかなかむずかしい。また、インタクーラをスタビライ
ザーと干渉しないように配置できたとしても、インタク
ーラの配設位置によってはその冷却性能が悪くなるとい
った問題が生じる。さらに、前輪が駆動輪である場合に
は、左右の前輪間にフロントデフが設けられることにな
るが、この場合には車両前部での各種機器のレイアウト
が一層むずかしくなる。
【0006】また、サスペンション装置まわりには、ト
ルクボックス等の各種機器が配設されるが、かかる機器
にはサスペンション装置から振動あるいは力が加えられ
て比較的大きな応力が生じるので、その耐久性が低下す
るといった問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、スタビライザーを備えた独
立懸架式のサスペンション装置が設けられた車両に対し
て、サスペンション装置まわりの各種機器のレイアウト
性を高めることができ、かつサスペンション装置まわり
の各種機器の耐久性を高めることができる有効な手段を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、車体前後方向に伸長するサイドフレ
ームに連結され左右の車輪を懸架するサスペンション装
置が設けられた車両のスタビライザー配設構造であっ
て、吸入空気を冷却するインタクーラが、車体前後方向
にみて上記車輪の配設位置付近で車体前方側の部分ほど
位置が高くなるように傾斜配置され、かつ、左右の車輪
間の上下方向のずれを規制するスタビライザーが、上記
インタクーラの上方に配置されていることを特徴とする
車両のスタビライザー配設構造を提供する。
【0009】第2の発明は、第1の発明にかかる車両の
スタビライザー配設構造において、左右の車輪が駆動輪
であって、これらの車輪を互いに差動させるディファレ
ンシャル装置が、インタクーラの側方にインタクーラと
並べて配設されていることを特徴とする車両のスタビラ
イザー配設構造を提供する。
【0010】第3の発明は、第2の発明にかかる車両の
スタビライザー配設構造において、スタビライザーを車
体側に取り付けるブラケットが、サイドフレームとトル
クボックスとの連結部付近において、車体本体側及びト
ルクボックスに固定されていることを特徴とする車両の
スタビライザー配設構造を提供する。
【0011】第4の発明は、第2の発明にかかる車両の
スタビライザー配設構造において、スタビライザーをサ
スペンション装置本体側に取り付けるブラケットが、ナ
ックル取付ブラケットとダンパ本体ブラケットとにまた
がって配設・固定されていることを特徴とする車両のス
タビライザー配設構造を提供する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1に示すように、4輪駆動車1(車両)においては、エ
ンジン2の出力トルクがトランスミッション3によって
変速された後、トランスファ装置4に出力されるように
なっている。そして、トランスファ装置4に入力された
トルクの一部(例えば、50%)は、順に後輪駆動用シャ
フト5とリヤデフ6(ディファレンシャル装置)と左右の
リヤアクスルシャフト7とを介して左右の後輪8(駆動
輪)に伝達されるようになっている。また、トランスフ
ァ装置4に入力されたトルクの残部は、順に前輪駆動用
シャフト9とフロントデフ10(ディファレンシャル装
置)と左右のフロントアクスルシャフト11とを介して
左右の前輪12(駆動輪)に伝達されるようになってい
る。
【0013】なお、エンジン2は過給機付エンジンであ
って、その吸気通路13には、加圧されて温度が上昇し
た吸入空気を冷却するインタクーラ14(図7参照)が設
けられている。また、エンジン2に対してその冷却水を
冷却するラジエータ15(図6参照)が設けられ、このラ
ジエータ15は左右2つのラジエータファン16(図6
参照)によって強制通風されるようになっている。
【0014】自動車1には、夫々左右の前輪12を懸架
する一対のサスペンション装置(フロントサスペンショ
ン装置)が設けられているが、以下このサスペンション
装置について説明する。なお、図示していないが後輪8
に対してもサスペンション装置(リヤサスペンション装
置)が設けられているのはもちろんである。図2〜図4
に示すように、自動車1の左右のサスペンション装置S
は夫々サスペンションクロスメンバーMを介して車体本
体側に連結されるようになっている。以下、サスペンシ
ョンクロスメンバーMの車体への取付構造を説明する。
なお、以下では便宜上、自動車1の前進方向を単に「前」
といい、後退方向を単に「後」といい、前方に向かって右
側を単に「右」といい、前方に向かって左側を単に「左」と
いうことにする。
【0015】自動車1の車体前部には夫々前後方向に伸
びる左右一対のサイドフレーム17(フロントサイドフ
レーム)が設けられ、左右のサイドフレーム17には夫
々、前側から順に第1〜第3取付ブラケット18〜20
が取り付けられている。なお、第1〜第3取付ブラケッ
ト18〜20の剛性は後側のブラケットほど高く設定さ
れている。そして、サスペンションクロスメンバーMは
両サイドフレーム17にまたがるように左右方向(車体
幅方向)に伸長して配置され、該サスペンションクロス
メンバーMの各端部は夫々、対応するサイドフレーム側
の第1,第2取付ブラケット18,19に取り付けられて
いる。すなわち、サスペンションクロスメンバーMは第
1,第2取付ブラケット18,19を介してサイドフレー
ム17(車体本体側)に取り付けられている。
【0016】サスペンションクロスメンバーMは、基本
的には左右方向(車体幅方向)に伸長するクロスメンバー
本体部21と、該クロスメンバー本体部21の両端部か
ら夫々上方に突出して延び第2取付ブラケット19に固
定される左右一対の取付部22と、該取付部22から夫
々前方斜め上方へ突出して延び第1取付ブラケット18
に固定される左右一対のブラケット部23とで構成され
ている。ここで、クロスメンバー本体部21のストレー
ト状の中間部はフロントデフ10のやや前側で左右方向
に伸長して配置され、クロスメンバー本体部21の左右
両端部付近には湾曲部21aが形成されている。なお、
詳しくは図示していないが、左右の取付部22は第2取
付ブラケット19にボルト締結され、左右のブラケット
部23は第1取付ブラケット18にボルト締結されてい
る。
【0017】左右のサスペンション装置Sは夫々、ダン
パ25(ショックアブソーバ)とコイルスプリング26
(図5参照)とA型のコントロールアーム27とを備えた
普通のストラット式のサスペンション装置であって、以
下のようにして車体本体側に連結されている。すなわ
ち、車体幅方向にみてコントロールアーム27の外側端
部はボールジョイント28を介してナックル29(ホイ
ールサポート)に揺動自在に連結されている。そして、
コントロールアーム27は車体幅方向にみて内側では前
側アーム部27aと後側アーム部27bとに分岐してお
り、前側アーム部27aの内側端部は、クロスメンバー
本体部21の両端部内に挿入され、軸部材(図示せず)及
びラバーブッシュ(図示せず)を介してクロスメンバー本
体部21に回動自在に連結・支持されている。他方、後
側アーム部27bの内側端部には後方へ延びる軸部30
が設けられ、後側アーム部27bは軸部30に外嵌され
たラバーブッシュ(図示せず)と外筒31と固定部材32
とを介して第3取付ブラケット20に回動可能に連結・
支持されている。
【0018】ダンパ25の上端部はサスペンションタワ
ー(図示せず)の上壁部に固定されている。他方、ダンパ
25の下端部はナックル取付ブラケット33を介してナ
ックル29に連結されている。つまり、ナックル29
は、コントロールアーム27とダンパ25とによって上
下方向に揺動可能に支持される一方、前輪12を回転自
在に支持するようになっている。
【0019】ここで、コイルスプリング26は、前輪1
2の上下方向の振動が車体本体側へ伝達されるのを緩衝
する機能を有し、ダンパ25はコイルスプリング26の
上下方向の振動を減衰させる機能を有する。なお、第3
取付ブラケット20はダッシュパネル33の立壁部付近
に配置されている。
【0020】以下、サスペンションクロスメンバーMの
上方に左右方向に伸長して配置されているステアリング
ラックユニット35の取付構造を説明する。ステアリン
グラックユニット35の各端部は夫々左右一対のマウン
トブラケット36及び固定金具37を介してサスペンシ
ョンクロスメンバーMに固定されている。そして、マウ
ントブラケット36の外側の取付部には湾曲部21aの
上半部上に延びる補強部36aが形成されている。ま
た、ステアリングラックユニット35から左右両側へ延
びるタイロッド38は、第2取付ブラケット19の前側
を通ってナックル29に連結されている。ここで、ステ
アリングホイール40(図1参照)の操舵力は、ステアリ
ングシャフト41、ユニバーサルジョイント42、中間
シャフト43等を介してステアリングラックユニット3
5の入力軸44に伝達されるようになっている。
【0021】以下、フロントデフ10の取付構造につい
て説明する。フロントデフ10はサスペンションクロス
メンバーMの後側において右側のサイドフレーム17の
やや左側に配置されている。そして、フロントデフ10
から左右両側へ延びるサイドギヤシャフト45は、第1
自在継手46、車軸47、第2自在継手48、アクスル
ハブ49等を介して前輪12に連結されている。なお、
サイドギヤシャフト45からアクスルハブ49に至る動
力伝達経路はフロントアクスルシャフト11を構成す
る。ここで、第1自在継手46は取付部22の後側に配
置されている。また、前後方向にみて第3取付ブラケッ
ト20に対応する位置には左右方向に延びるデフクロス
メンバ50が設けられ、このデフクロスメンバ50は第
3取付ブラケット20及びサイドフレーム17に固定さ
れている。デフクロスメンバ50の右半部は、前輪駆動
用シャフト9との干渉を避けるため、下方に膨出するよ
うに湾曲させられている。
【0022】フロントデフ10の前端部は、第1支持部
材52と第1マウント部材53とを介してサスペンショ
ンクロスメンバーM(クロスメンバー本体部21)にマウ
ントされている。また、フロントデフ10の左側へ延び
る車軸管54は前方へ延びる第2支持部材55と第2マ
ウント部材56とを介してサスペンションクロスメンバ
ーM(クロスメンバー本体部21)にマウントされてい
る。なお、フロントデフ10の後部は、後方へ延びる第
3支持部材57と第3マウント部材58とを介してデフ
クロスメンバ50にマウントされている。
【0023】以下、左右のサスペンション装置間の上下
方向の相対変位を抑制するスタビライザーについて説明
する。図5〜図7に示すように、スタビライザー61は
略コの字状に形成された一種のトーションスプリングで
あって、その各端部は夫々、後で説明するように、コン
トロールリンク62等を介して左右のダンパ25側に連
結されている。そして、スタビライザー61は、車体に
装着された状態においては、両端部付近で夫々略前後方
向に伸長するアーム部61aと、両アーム部間で左右方
向(車体幅方向)に伸長する中間部61bとからなる。
【0024】スタビライザー61は、概ねフロントデフ
10よりは後方であり、かつインタクーラ14、前輪駆
動用シャフト9あるいはフロントデフ10とほぼ同じ高
さの位置に配置されているが、以下これらの相互の位置
関係について説明する。フロントデフ10は、前後方向
にみてほぼ前輪12の中心に対応する位置において、右
側のサイドフレーム17のすぐ左側に配置されている。
そして、インタクーラ14は、フロントデフ10よりも
やや後方において、左側のサイドフレーム17のすぐ右
側に配置されている。ここで、フロントデフ10とイン
タクーラ14とは左右方向には互いに重ならないように
配置されている。つまり、フロントデフ10がインタク
ーラ14の側方にインタクーラ14と並べて配設されて
いる。また、インタクーラ14は前側の部分ほど位置が
高くなるように傾斜配置されている。このように、イン
タクーラ14の前方に体積の大きいフロントデフ10が
配置されず、かつインタクーラ14が傾斜配置されてい
るので、インタクーラ14には走行風が当たりやすくな
り、インタクーラ14の冷却性能が高められる。
【0025】スタビライザー61の中間部61bは、前
後方向に関してはインタクーラ14のほぼ後端付近に配
置されている。すなわち、中間部61bはスタビライザ
ー両端部からは比較的後方に離間した位置に配置され、
したがって両アーム部61aの長さ(アーム長)が比較的
長くなっている。また、中間部61bは、上下方向に関
してはインタクーラ14のやや上方に、インタクーラ1
4の上面に比較的近接して配置されている。かつ、中間
部61bは前輪駆動用シャフト9ないしはその保護管(車
軸管)の上方に配置されている。
【0026】このように、スタビライザー61の両アー
ム部61aのアーム長が比較的長く設定されているの
で、左右のサスペンション装置間に相対変位が生じた場
合、その相対変位量に対する両アーム部61aの角度変
化量(こじれ)が小さくなり、スタビライザー61の耐久
性が高められる。また、傾斜配置されたインタクーラ1
4の上方に生じる空間部(ほぼデッドスペース)を有効に
利用して中間部61bを配置しているので、他の各種機
器のレイアウトの自由度が高められる。さらに、中間部
61bが前輪駆動用シャフト9(保護管)の上方に配置さ
れているので、路面からスタビライザー61への小石等
のチッピング(飛来・衝突)が前輪駆動用シャフト9ない
しはフロントデフ10によって防止され、スタビライザ
ー61の耐久性が高められる。
【0027】以下、スタビライザー61の車体本体側あ
るいはダンパ側への取付構造について説明する。スタビ
ライザー61の中間部61bは、左側サイドフレーム1
7のやや右側において、第1スタビライザー取付ブラケ
ット64を用いて車体本体側に固定されている。ここ
で、第1スタビライザー取付ブラケット64の前端部は
車体本体下面(図示せず)に固定されている。なお、前端
部をサイドフレーム17あるいはデフクロスメンバー5
0に固定するようにしてもよい。他方、第1スタビライ
ザー取付ブラケット64の後端部は、トルクボックス6
5とサイドフレーム17との連結部付近において、トル
クボックス65の前面に固定されている。
【0028】トルクボックス65へはコントロールアー
ム27の後側アーム部27bを介してサスペンション装
置Sから振動あるいは力が入力され、これに伴ってトル
クボックス65には応力が惹起されるので、その耐久性
が低下しやすい。このため、トルクボックス65の剛性
を高める必要があるが、本実施例では、トルクボックス
65が第1スタビライザー取付ブラケット64を介して
車体本体に固定されることになるので、トルクボックス
65の剛性が大幅に高められる。また、トルクボックス
65に入力された振動あるいは力が第1スタビライザー
取付ブラケット64を介して車体本体へ分散される。こ
のため、トルクボックス65に惹起される応力が緩和さ
れ、トルクボックス65の耐久性が高められる。
【0029】さらに、スタビライザー61の中間部61
bは、右側サイドフレーム17のやや左側において、第
2スタビライザー取付ブラケット66を用いて車体本体
側に固定されている。ここで、第2スタビライザー取付
ブラケット66の前端部及び後端部は車体本体下面(図
示せず)に固定されている。なお、前端部及び後端部を
サイドフレーム17あるいはデフクロスメンバー50に
固定するようにしてもよい。
【0030】スタビライザー61の各端部は夫々、コン
トロールリンク62とスタビライザーブラケット67と
を介して、ダンパ本体ブラケット68(ダンパ本体側)に
固定されている。ここで、スタビライザー61の端部と
コントロールリンク62の下端部とはボルト締結され、
またコントロールリンク62の上端部とスタビライザー
ブラケット67ともボルト締結されている。なお、スタ
ビライザーブラケット67を直接ダンパ25に固定する
ようにしてもよい。
【0031】ナックル29はナックル取付ブラケット3
3を介してダンパ25に取り付けられている。ここで、
ナックル29とナックル取付ブラケット33とはボルト
締結され、ナックル取付ブラケット33とダンパ25と
は熔接されている。そして、スタビライザーブラケット
67は、ナックル取付ブラケット33とダンパ本体ブラ
ケット68とにまたがって配設され、両者33,68に
固定されている。なお、スタビライザーブラケット67
を、ナックル取付ブラケット33とダンパ25とに固定
するようにしてもよい。
【0032】前記したとおり、ナックル取付ブラケット
33とダンパ25とは熔接されているが、この熔接部付
近にはナックル29を介して前輪側ないしはサスペンシ
ョン装置本体側から振動あるいは力が作用して強い応力
が惹起される。このため熔接部の耐久性が低下する傾向
が強いが、本実施例によればナックル取付ブラケット3
3がスタビライザーブラケット67を介してダンパ本体
ブラケット68あるいはダンパ25に固定されることに
なるので、ナックル取付ブラケット33の剛性が高めら
れ、これによって熔接部の耐久性が高められる。
【0033】以下、ラジエータ15、ラジエータファン
16等の冷却系統の取付構造ないしは配置について説明
する。図5及び図8に示すように、ラジエータ15とラ
ジエータファン16とは、平面視で、サスペンションク
ロスメンバーMのクロスメンバー本体部21のやや前方
において、左右のブラケット部23間に配置されてい
る。ここで、ラジエータ15は、その前端面が両ブラケ
ット部23の前端部よりも後方に位置するように配置さ
れている。つまり、ラジエータ15とラジエータファン
16とは夫々、後方がクロスメンバー本体部21によっ
て囲まれ、左右がブラケット部23によって囲まれ、す
なわち三方がサスペンションクロスメンバーMによって
囲まれ、かつブラケット部23がラジエータ15の前端
面よりも前方に突出する構造とされている。
【0034】かかる構造において、自動車1が前方の他
車あるいは障害物と衝突したときには、その程度が軽け
ればラジエータ15の前端面よりも前方に突出するブラ
ケット部23によって、ラジエータ15あるいはラジエ
ータファン16が保護される。また、自動車1が側方か
ら衝突されたときには、その程度が軽ければ両ブラケッ
ト部23とクロスメンバー本体部21とによって、ラジ
エータ15あるいはラジエータファン16が保護され
る。このため、衝突等に対するエンジンの冷却系統の信
頼性が大幅に高められる。
【0035】また、ラジエータ15とエンジン2(図1
参照)との間で冷却水を循環させるウォータホース71
が設けられ、該ウォータホース71の一端(ラジエータ
側の端部)は、ラジエータ15の左端部近傍においてラ
ジエータ下端部に設けられたウォータホースコネクタ7
2に接続されている。そして、ウォータホース71はウ
ォータホースコネクタ72との接続部から、後方に向か
って斜め上方に伸長し、サスペンションクロスメンバー
Mのブラケット部23の上方をまたいでさらに後方に伸
長している。つまり、ブラケット部23は概ねウォータ
ホース71の下方に位置している。
【0036】かかる構成においては、ウォータホース7
1の下方にブラケット部23が配置されているので、路
面からウォータホース71への小石等のチッピングがブ
ラケット部23によって防止され、ウォータホース71
の耐久性が高められる。このため、エンジン2の冷却系
統の信頼性が一層高められる。
【0037】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、インタクー
ラが傾斜配置され、その上部に生じた空間部を有効に利
用してスタビライザーが配置されるので、他の各種機器
のレイアウトの自由度を高めつつスタビライザーを配設
することができる。また、インタクーラの配設位置を比
較的自由に設定することができるので、インタクーラを
走行風の当たりやすい位置に配置することができ、その
冷却性能が高められる。
【0038】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、インタクー
ラとディファレンシャル装置とが車体幅方向に並べて配
置されるので、ディファレンシャル装置によってインタ
クーラへの通風性が何ら妨げられず、インタクーラの冷
却性能が高められる。また、スタビライザーがディファ
レンシャル装置の上方に位置することになるので、ディ
ファレンシャル装置によってスタビライザーへの小石等
のチッピング(飛来・衝突)が防止され、スタビライザー
の耐久性が高められる。
【0039】第3の発明によれば、基本的には第2の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、トルクボッ
クスがブラケットを介して車体本体側に固定されること
になるので、トルクボックスの剛性が高められる。ま
た、サスペンション装置側からトルクボックスに入力さ
れた振動あるいは力がブラケットを介して車体本体側へ
分散される。このため、トルクボックスに生じる応力が
緩和され、トルクボックスの耐久性が高められる。
【0040】第4の発明によれば、基本的には第2の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、ナックル取
付ブラケットが、スタビライザーを取り付けるためのブ
ラケットを介してダンパ本体ブラケットに固定されるこ
とになるので、ナックル取付ブラケットの剛性が高めら
れその耐久性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるスタビライザー配設構造を備
えた自動車(4輪駆動車)の駆動系の構造を示す模式図で
ある。
【図2】 図1に示す自動車の、前輪用のサスペンショ
ン装置まわりの一部断面平面説明図である。
【図3】 図1に示す自動車の、前輪用のサスペンショ
ン装置まわりの一部断面正面立面説明図である。
【図4】 図1に示す自動車の、前輪用のサスペンショ
ン装置まわりの一部断面側面立面説明図である。
【図5】 図1に示す自動車の、前輪のサスペンション
装置まわりの拡大側面立面説明図である。
【図6】 図1に示す自動車の、前輪のサスペンション
装置まわりの拡大正面立面説明図である。
【図7】 図1に示す自動車の、前輪のサスペンション
装置まわりの拡大平面説明図である。
【図8】 図1に示す自動車の、前輪のサスペンション
装置まわりの拡大平面説明図である。
【符号の説明】
S…サスペンション装置 M…サスペンションクロスメンバー 1…自動車 10…フロントデフ 12…前輪 14…インタクーラ 17…サイドフレーム 33…ナックル取付ブラケット 61…スタビライザー 64…第1スタビライザー取付ブラケット 65…トルクボックス 62…コントロールリンク 67…スタビライザーブラケット 68…ダンパ本体ブラケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前後方向に伸長するサイドフレーム
    に連結され左右の車輪を懸架するサスペンション装置が
    設けられた車両のスタビライザー配設構造であって、 吸入空気を冷却するインタクーラが、車体前後方向にみ
    て上記車輪の配設位置付近で車体前方側の部分ほど位置
    が高くなるように傾斜配置され、 かつ、左右の車輪間の上下方向のずれを規制するスタビ
    ライザーが、上記インタクーラの上方に配置されている
    ことを特徴とする車両のスタビライザー配設構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両のスタビライ
    ザー配設構造において、 左右の車輪が駆動輪であって、これらの車輪を互いに差
    動させるディファレンシャル装置が、インタクーラの側
    方にインタクーラと並べて配設されていることを特徴と
    する車両のスタビライザー配設構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された車両のスタビライ
    ザー配設構造において、 スタビライザーを車体側に取り付けるブラケットが、サ
    イドフレームとトルクボックスとの連結部付近におい
    て、車体本体側及びトルクボックスに固定されているこ
    とを特徴とする車両のスタビライザー配設構造。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載された車両のスタビライ
    ザー配設構造において、 スタビライザーをサスペンション装置本体側に取り付け
    るブラケットが、ナックル取付ブラケットとダンパ本体
    ブラケットとにまたがって配設・固定されていることを
    特徴とする車両のスタビライザー配設構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3835766A1 (de) * 1987-10-20 1989-05-18 Japan Electronic Control Syst Elektronisches, sich anpassendes steuergeraet fuer einen verbrennungsmotor
JP2007106193A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 Fuji Heavy Ind Ltd 操舵輪用サスペンション装置

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JP4664796B2 (ja) * 2005-10-12 2011-04-06 富士重工業株式会社 操舵輪用サスペンション装置

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