JPH06270412A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH06270412A
JPH06270412A JP6576293A JP6576293A JPH06270412A JP H06270412 A JPH06270412 A JP H06270412A JP 6576293 A JP6576293 A JP 6576293A JP 6576293 A JP6576293 A JP 6576293A JP H06270412 A JPH06270412 A JP H06270412A
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JP
Japan
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ink
recording
ink jet
wind pressure
recording paper
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Application number
JP6576293A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
克彦 佐藤
Shige Sato
樹 佐藤
Hiroshige Ikeno
広重 池野
Masayoshi Shiraishi
政良 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクが吐出される記録紙の表面に対してコ
ーティング処理と送風を行うことで、インクジェット記
録を高速・高画質化する。 【構成】 ペーパーガイド4に沿いプラテン3の摩擦力
で矢印方向に搬送される記録紙2のインクジェット記録
位置には、横流ファン10が取り付けられたダクト12
の開口部11が一定の平行ギャップを保つように配置さ
れ、インクジェット記録時に記録紙2に吐出されたイン
クは、開口部11から吐き出され記録紙2の表面に沿っ
て流れる均一な帯状の風の風圧によって、強制的にほぼ
瞬時に急速乾燥される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドによって粒
子化されたインクを被記録媒体に吐出させて文字や図形
等をインクジェット記録するインクジェットプリンタの
高速・高画質記録機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録ヘッドのノズルから吐出する
インクを粒子化して記録紙等の被記録媒体に文字や図形
等をインクジェット記録するインクジェットプリンタで
は、記録ヘッドのノズルから均一形状に粒子化された滴
径が約30ミクロンメートル前後のインク滴が安定的に
規則正しく被記録媒体に吐出し、インク滴のドット配列
で画像形成されることが要求される。しかし、このよう
な基本的な機能を実用的なレベルで満足させるには、ノ
ズルのオリフィス部分でのインク固化による目詰まり,
環境温度や湿度によるインクの粘度変化,長期保存によ
るインクの経時的な変質,インク供給系からのインク溶
媒の蒸発等のようなインクジェットプリンタ特有の諸問
題に対処する必要がある。したがって、インクジェット
プリンタに用いられるインクの設計は、記録ヘッド,イ
ンク供給系,被記録媒体,ヘッド駆動条件等を一体的に
捉えた全体システムの中で最適化されるように行われて
いる。
【0003】以上の状況下において、これまでに各種コ
ンピュータの出力装置やオフィスオートメーション機器
等に実用化されているインクジェットプリンタでは、イ
ンクに含まれる主溶媒の種類により、水系と非水系に大
別されるインクが用いられている。この両者を特長面か
ら比較すれば、水系インクは、高表面張力であることか
らインクの吐出安定性が高く、インクと接するインクタ
ンクやインク供給系等の部材の選択性と化学的な安定性
に優れており、一方、非水系インクは、記録紙等の被記
録媒体に対する幅広い選択性や定着性に優れ、インクジ
ェット記録後のインクの耐水性が良いという特長があ
る。ここで両者の大きな相違点は、臭気や引火性といっ
た人体に対する安全性であり、現在は、安全性の面で優
位な水系インクが主流で採用されている。
【0004】この水系インクは、記録ヘッドのノズルに
形成された穴径が約20〜50[μm]前後の微細なオ
リフィス部分から吐出されるため、一般の印刷用インク
とは異なり、直接染料や酸性染料といった水溶性の染料
と、この染料を溶解・分散させるための主溶媒となる水
を主成分とし、更に、必要に応じて添加される各種添加
剤による副成分からなっている。このように主溶媒に水
を用いた実際の水系インクの多くは、インク成分内に占
める水の割合が80[%]前後の値になっており、記録
ヘッドのノズルから被記録媒体に吐出されたインクの定
着動作は、被記録媒体に付着または浸透したインクの含
有水分を大気中に蒸発させてインクを被記録媒体に乾燥
固着させることで完了する。この時、インクの含有水分
の蒸発は、自然乾燥で行われるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の技
術では、水を高比率で含有した水系インクによるインク
ジェット記録であるため、インクが記録ヘッドのノズル
から吐出して被記録媒体に定着完了するまでの所要時間
の殆どは、インク定着時に被記録媒体から大気中に放出
されるインクの含有水分の蒸発時間が占めている。この
蒸発時間は、環境温度や湿度の影響を受けやすいのは勿
論であるが、被記録媒体の種類によっても大きな影響を
受けることがあり、蒸発時間の長さがそのまま被記録媒
体の画像形成速度や画質に反映されやすい。特に、記録
紙として一般的である普通紙にインクジェット記録を行
う場合には、普通紙の中に含有されている耐水化剤(記
録特性や耐水性を向上させる耐水化処理用)がインクの
浸透に対する障害となり、インクの吸収や乾燥に時間が
かかる。
【0006】このようにインクの吸収や乾燥が遅くなる
と、湿った部分が普通紙の表面に沿って広がるため、イ
ンクのにじみ,カール,波うち,しわ等の発生が顕著に
なり、更に、定着動作が途中の未乾燥のインクと搬送ロ
ーラとの擦れによる汚れも発生しやすくなるため、イン
クジェット記録の画質低下につながるこれらの課題は無
視できない。一方、インクジェット記録用の記録紙に
は、専用紙として紙表面に微細シリカや水溶性バインダ
をコーティング処理してインクの乾燥時間を短縮させた
コート紙が製品化されているが、コート紙はコストが高
く、入手性の面でも不利であり、課題を有していた。
【0007】そこで、本発明の目的は、従来のこのよう
な課題を解決するため、インクジェット記録時に、記録
紙等の被記録媒体に予め付着または含有する余分な水
分、或は、吐出インク等によって被記録媒体の内外にも
たらされる水分を速やかに大気中に放出・拡散すること
により、インクジェット記録におけるインクの乾燥時間
を短縮し、インクの定着動作を高速・高画質で安定的に
実現させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、インクジェットプリンタの被
記録媒体の近傍に風圧発生手段と風圧供給手段、及び、
コーティング手段を設け、インクジェット記録時に被記
録媒体をコーティング処理しながら被記録媒体の表面や
被記録媒体のインクジェット記録部分に対して正または
負の風圧を与えることで、インクの定着動作を阻害する
被記録媒体の表面やインク定着部分の余分な水分を短時
間に大気中に強制的に蒸発排除し、インクジェット記録
のインクの定着動作を高速・高画質で安定的に行えるよ
うにした。
【0009】
【作用】上記のような構成によれば、インクジェット記
録の画像形成で障害となる記録紙等の被記録媒体に予め
付着または含有する余分な水分や吐出インク等によって
被記録媒体にもたらされる水分を速やかに大気中に排除
することができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明が実施もしくは適用されるドロ
ップオンデマンド型のインクジェットプリンタの概略構
造を示す斜視図である。筐体1の内側には、紙送り駆動
モータで回転され摩擦力によって普通紙等からなる記録
紙2を矢印方向に搬送するプラテン3,プラテン3の近
傍に平行配置され記録紙2の搬送方向を案内するペーパ
ーガイド4,キャリッジ駆動モータの正逆回転運動を記
録紙2の印字面に平行な往復運動に変換してキャリッジ
5をガイド軸6に沿って往復摺動させるリードスクリュ
ー7,キャリッジ5の上に固定され記録紙2にインクジ
ェット記録する記録ヘッド8がそれぞれ配置されてい
る。この記録ヘッド8には、インクジェット記録信号に
よって複数のノズルからインクを適宜粒子化して吐出さ
せるヘッドとインクが貯溜されたインクタンクが一体的
に形成されている。
【0011】ここで示した記録ヘッド8は、インク滴の
吐出原理によっていくつかの方式のものが構成できる
が、代表的な方式としては次の二つの方式が挙げられ
る。一つは、インク流路内に設けられた圧電素子にパル
ス信号を印加して圧電素子を機械的に歪ませ、この時に
生じる圧力波でインク滴をノズルから吐出させるカイザ
ー方式、もう一つは、インク流路内に設けられた発熱素
子にパルス信号を印加して発熱素子を瞬間的に発熱さ
せ、この時に生じる気泡の圧力でインク滴をノズルから
吐出させるサーマル方式(別名バブルジェット方式)で
ある。
【0012】このように構成されたドロップオンデマン
ド型のインクジェットプリンタは、インクを吐出する記
録ヘッド8とインクが定着記録される記録紙2を相対的
に矢印方向に移動させることによって、記録紙2にイン
クジェット記録が行われる。図2は、本発明によるイン
クジェット記録装置の風圧発生手段と風圧供給手段の第
1の実施例を示す斜視図である。クロスフローファンと
も呼ばれる幅の広いランナー(羽根車)9を用いた横流
ファン10の左上側面の風の吐き出し口には、スリット
状の開口部11を有するダクト12が取り付けられてい
る。横流ファン10の中で左回転するランナー9の下と
左下側面の風の吸い込み口から矢印方向へ吸い込まれた
風は、ランナー9の円周に沿って左回転で流れて左上側
面の風の吐き出し口から吐き出され、更に、ダクト12
によって開口部11に導かれ集束化された風は、均一な
帯状の風となって開口部11から外に吐き出され、送風
が行われる。
【0013】図3は、本発明によるインクジェット記録
装置の風圧発生手段と風圧供給手段の第2の実施例を示
す斜視図である。幅の広いランナー13を用いた横流フ
ァン14の左上側面の風の吸い込み口には、スリット状
の開口部15を有するダクト16が取り付けられてい
る。横流ファン14の中で右回転するランナー13の吸
引力によって開口部15から吸い込まれた風は、ダクト
16を通りながら帯状の風となって横流ファン14の左
上側面の風の吸い込み口からランナー13の円周に沿っ
て右回転で流れて横流ファン14の下と左下側面の風の
吐き出し口から矢印方向へ吐き出され、吸引送風が行わ
れる。
【0014】図4は、図1に示したドロップオンデマン
ド型インクジェットプリンタに、図2の風圧発生手段と
風圧供給手段の第1の実施例を組み込んだ状態を示す斜
視図である。ダクト12の開口部11は、記録紙2のイ
ンクジェット記録位置に対して一定の平行ギャップを保
つように筐体1に取り付けられている。インクジェット
記録時に記録紙2に吐出されたインクは、開口部11か
ら吐き出され記録紙2の表面に沿って流れる均一な帯状
の風の風圧によって、強制的にほぼ瞬時に急速乾燥され
る。ここで示した開口部11の幅方向のサイズは、記録
紙2の幅方向のサイズに対応しており、同時に風圧が及
ぶ範囲は記録紙2の幅方向全域に渡る。また、記録紙2
の幅方向のサイズがA4横サイズの場合、送風を行う横
流ファン10の風量は、毎分およそ0.5立方メートル
前後あれば充分な乾燥性能が得られる。
【0015】図5は、図1に示したドロップオンデマン
ド型インクジェットプリンタに、図3の風圧発生手段と
風圧供給手段の第2の実施例を組み込んだ状態を示す斜
視図である。ダクト16の開口部15は、記録紙2のイ
ンクジェット記録位置に対して一定の平行ギャップを保
つように筐体1に取り付けられている。インクジェット
記録時に記録紙2に吐出されたインクは、開口部15の
方向に吸引され記録紙2の表面に沿って流れる均一な帯
状の風の風圧によって、強制的にほぼ瞬時に急速乾燥さ
れる。ここで示した開口部15の幅方向のサイズは、図
4に示した実施例と同様に記録紙2の幅方向のサイズに
対応しており、同時に吸引による風圧が及ぶ範囲は記録
紙2の幅方向全域に渡る。また、記録紙2の幅方向のサ
イズがA4横サイズの場合、吸引送風を行う横流ファン
14の風量は、図4に示した実施例の場合よりもやや高
めの性能があれば充分な乾燥性能が得られる。尚、図で
は示していないが、記録紙2が吸引されて浮き上がり開
口部15を塞がないようにするために、記録紙2の表面
は拍車型のスターホイール等によって点接触状態で押さ
えられている。
【0016】図6は、本発明によるインクジェット記録
装置の風圧発生手段と風圧供給手段の第3の実施例を示
す斜視図である。シロッコファンあるいはブロアーとも
呼ばれる円筒状に羽根を配したランナー17を回転さ
せ、それにより得られる遠心力で送風を行う遠心ファン
18の風の吐き出し口には、可撓性のチューブによるダ
クト19の一端が取り付けられ、更に、ダクト19の他
の一端には、風を集束化して吐き出す送風ノズル20が
取り付けられている。左回転するランナー17の上端の
風の吸い込み口から矢印方向へ吸い込まれた風は、ラン
ナー17の円周に沿って左回転で流れて遠心ファン18
の側面の風の吐き出し口から吐き出され、更に、ダクト
19によって送風ノズル20に導かれ集束化された風
は、送風ノズル20の先端部から外に吐き出され、送風
が行われる。
【0017】図7は、図1に示したドロップオンデマン
ド型インクジェットプリンタに、図6の風圧発生手段と
風圧供給手段の第3の実施例を組み込んだ状態を示す斜
視図である。遠心ファン18は筐体1に取り付けられ、
一方、送風ノズル20はガイド軸6に沿って往復摺動す
るキャリッジ5の上に固定された記録ヘッド8のノズル
の近傍に取り付けられている。インクジェット記録時に
記録紙2に吐出されたインクは、記録ヘッド8と一体的
に往復運動する送風ノズル20の先端部から吐き出され
記録紙2の表面に沿って流れる風の風圧によって、強制
的にほぼ瞬時に急速乾燥される。この実施例では、風圧
発生手段に遠心ファン18を用いているため、大きな風
圧を局部的に集中させることが可能であり、更に、ダク
ト19の一端を、遠心ファン18の風の吸い込み口側に
取り付けを変えることによって、図5に示した実施例の
ように吸引送風型にすることも可能である。また、遠心
ファン18の静圧は、およそ1.5ミリメートルHg以
上あれば充分な乾燥性能が得られる。
【0018】図8は、本発明によるインクジェット記録
装置の風圧発生手段と風圧供給手段の第4の実施例を示
す斜視図である。プロペラファンとも呼ばれる翼羽根2
1を用いた軸流ファン22には、開口部23を有するダ
クト部分が一体的に形成されている。左回転する翼羽根
21の上面の風の吸い込み口から矢印方向へ吸い込まれ
た風は、軸流ファン22のダクト部分を通り開口部23
の付近で集束化されて外に吐き出され、送風が行われ
る。
【0019】図9は、図1に示したドロップオンデマン
ド型インクジェットプリンタに、図8の風圧発生手段と
風圧供給手段の第4の実施例を組み込んだ状態を示す斜
視図である。軸流ファン22は、ガイド軸6に沿って往
復摺動するキャリッジ5の上に固定された記録ヘッド8
のノズルの近傍に取り付けられている。インクジェット
記録時に記録紙2に吐出されたインクは、記録ヘッド8
と一体的に往復運動する軸流ファン22の開口部23か
ら吐き出され記録紙2の表面に沿って流れる風の風圧に
よって、強制的にほぼ瞬時に急速乾燥される。この実施
例では、風圧発生手段に軸流ファン22を用いているた
め、大きな風量を得ることが可能であり、更に、翼羽根
21の回転方向を逆方向に変更することによって、図5
に示した実施例のように吸引送風型にすることも可能で
ある。また、軸流ファン22の風量は、毎分およそ0.
2立方メートル以上あれば充分な乾燥性能が得られる。
【0020】図10は、本発明によるインクジェット記
録装置の風圧発生手段と風圧供給手段の第5の実施例を
示す斜視図である。円周方向に羽根を配したランナー2
4の回転軸の下端に取り付けられた小歯車25は、摩擦
ローラ26が取り付けられた歯車27にかみ合うように
配置され送風ユニットを形成している。摩擦ローラ26
を左回転あるいは右回転させることによって、ランナー
24には歯車27と小歯車25との歯数比で増速された
回転力が与えられ、この回転力でランナー24の周囲に
風が発生して矢印方向に送風が行われる。尚、図では示
していないが、送風効率を上げるため、必要に応じて風
圧供給手段となる開口部を有するダクトを形成すること
はもちろん可能である。
【0021】図11は、図1に示したドロップオンデマ
ンド型インクジェットプリンタに、図10の風圧発生手
段と風圧供給手段の第5の実施例を組み込んだ状態を示
す斜視図である。ランナー24,小歯車25,摩擦ロー
ラ26,歯車27で形成された送風ユニットは、ガイド
軸6に沿って往復摺動するキャリッジ5の上に固定され
た記録ヘッド8のノズルの近傍に取り付けられ、更に、
摩擦ローラ26の外周部分は、ペーパーガイド4の側面
にばね圧や弾性力によって押し付けられ、摩擦力によっ
て回動可能な状態で配置されている。ここで示した摩擦
ローラ26は、インクジェット記録時にペーパーガイド
4の側面に接しながら回動し、回動によって発生した回
転力は、歯車27と小歯車25との歯数比で増速されて
ランナー24に与えられ、回動するランナー24の周囲
に風を発生させる。インクジェット記録時に記録紙2に
吐出されたインクは、記録ヘッド8と一体的に往復運動
するランナー24から送られ記録紙2の表面に沿って流
れる風の風圧によって、強制的にほぼ瞬時に急速乾燥さ
れる。この実施例では、送風ユニット内に動力源を必要
としないため、風圧発生手段や風圧供給手段の小型・単
純化が可能である。また、ランナー24に発生する風の
風量や静圧は、歯車27と小歯車25との歯数比,ラン
ナー24の羽根の面積や枚数,キャリッジ5の往復摺動
速度等を適宜設定・制御することによって最適化が行わ
れる。尚、ペーパーガイド4と摩擦ローラ26が接する
部分は、歯ざお(ラック)と小歯車で構成することも可
能である。
【0022】図12は、図1に示したドロップオンデマ
ンド型インクジェットプリンタに、コーティング手段の
一実施例を組み込んだ状態を示す斜視図である。液状の
コーティング材料を記録紙2に吐出するコーティングヘ
ッド28は、ガイド軸6に沿って往復摺動するキャリッ
ジ5の上に固定された記録ヘッド8の近傍に取り付けら
れている。このコーティングヘッド28には、コーティ
ング信号によって複数のノズルからコーティング材料を
適宜粒子化して吐出させるヘッドとコーティング材料が
貯溜されたコーティング液タンクが一体的に形成されて
いる。
【0023】ここで示したコーティングヘッド28は、
記録ヘッド8と同様に、カイザー方式やサーマル方式等
により構成できるが、他のコーティング手段として、圧
縮空気や高圧ガスを噴射剤にしてコーティング液をノズ
ルからスプレー状に吐出させるスプレー方式で構成する
ことももちろん可能である。また、コーティング材料に
は、安価な材料である部分ケン化ポリビニルアルコール
または完全ケン化ポリビニルアルコール等の水溶性の材
料が用いられ、例えば、平均重合度1000,ケン化率
84.5[%]の部分ケン化ポリビニルアルコール1.
5[重量%]と、イオン交換水78.5[%]、エタノ
ール15[重量%]、ジエチレングリコール5[重量
%]の配合割合でコーティング液が構成される。尚、図
では示していないが、コーティング手段が組み込まれた
ドロップオンデマンド型のインクジェットプリンタに
は、前記の第1から第5の実施例で示したような風圧発
生手段と風圧供給手段が組み込まれる。
【0024】ここで、インクジェット記録の直前に、記
録ヘッド8と一体的に往復運動するコーティングヘッド
28の複数のノズルから記録紙2に対してドット単位や
行単位に相当する面積をカバーするように吐出されたコ
ーティング液は、風圧発生手段と風圧供給手段からの送
風や吸引送風よって、強制的にほぼ瞬時に急速乾燥が行
われ、コーティング処理がなされる。この直後にインク
ジェット記録が開始され、記録ヘッド8からコーティン
グ処理済みの記録紙2に吐出されたインクは、前記コー
ティング液と同様に風圧発生手段と風圧供給手段によっ
て強制的にほぼ瞬時に急速乾燥され、インクジェット記
録のインクの定着動作が完了する。この定着動作の中
で、部分ケン化ポリビニルアルコール等のコーティング
材料でコーティング処理された記録紙2は、インクジェ
ット記録用の専用紙であるコート紙とほぼ同様のインク
定着機能が具備される。このインク定着機能は、記録紙
2の内部に浸透しようとするインクを記録紙2の繊維に
達する前にコーティングのコート層で捉え、インクのに
じみを一時的に抑制状態にするものであり、この機能に
前記の風圧発生手段と風圧供給手段による送風や吸引送
風の機能を結合させることで、インクジェット記録時に
インクの含有水分によるインクのにじみが抑制され、更
に、インクジェット記録が高速化される。
【0025】以上説明した図1〜図12までの各実施例
によれば、記録紙として一般的である普通紙に対するイ
ンクジェット記録を高速・高画質で行う場合に特に有効
であるが、被記録媒体に透明プラスチックフィルムから
なるOHPシートを用いた場合にも、インクジェット記
録が高速・高画質で安定的に行われる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、水系イ
ンクによるインクジェット記録でこれまで課題となって
いた記録紙等の被記録媒体に予め付着または含有する余
分な水分や吐出インク等によって被記録媒体の内外にも
たらされる水分を、風圧発生手段と風圧供給手段によっ
て強制的、且つ、速やかに大気中に放出・拡散すること
により、インクの定着動作におけるインクのにじみ抑制
とインクの乾燥時間短縮が可能になり、インクジェット
記録を高速・高画質で安定的に行うことができる。 ま
た、記録用のインクが記録媒体に吐出記録される以前
に、安価なコーティング材料を記録媒体にコーティング
するコーティング手段を具設することによって、使用す
る記録媒体の種類に限定されずにインクジェット記録を
低ランニングコストで高画質化することができ、更に、
インクやコーティング液の乾燥を、加熱手段を用いずに
風圧で行うために、安全性が高く、低コストでインクジ
ェット記録装置が提供でき、その効果は極めて絶大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明がインクジェット記録装置における実施
もしくは適用されるインクジェットプリンタの概略構造
を示す斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット記録装置における風圧
発生手段と風圧供給手段の第1の実施例を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明のインクジェット記録装置における風圧
発生手段と風圧供給手段の第2の実施例を示す斜視図で
ある。
【図4】図1のインクジェットプリンタに図2の風圧発
生手段と風圧供給手段の第1の実施例を組み込んだ状態
を示す斜視図である。
【図5】図1のインクジェットプリンタに図3の風圧発
生手段と風圧供給手段の第2の実施例を組み込んだ状態
を示す斜視図である。
【図6】本発明のインクジェット記録装置における風圧
発生手段と風圧供給手段の第3の実施例を示す斜視図で
ある。
【図7】図1のインクジェットプリンタに図6の風圧発
生手段と風圧供給手段の第3の実施例を組み込んだ状態
を示す斜視図である。
【図8】本発明のインクジェット記録装置における風圧
発生手段と風圧供給手段の第4の実施例を示す斜視図で
ある。
【図9】図1のインクジェットプリンタに図8の風圧発
生手段と風圧供給手段の第4の実施例を組み込んだ状態
を示す斜視図である。
【図10】本発明のインクジェット記録装置における風
圧発生手段と風圧供給手段の第5の実施例を示す斜視図
である。
【図11】図1のインクジェットプリンタに図10の風
圧発生手段と風圧供給手段の第5の実施例を組み込んだ
状態を示す斜視図である。
【図12】図1のインクジェットプリンタにコーティン
グ手段の一実施例を組み込んだ状態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 1 筐体 2 記録紙 3 プラテン 4 ペーパーガイド 5 キャリッジ 6 ガイド軸 7 リードスクリュー 8 記録ヘッド 9,13,17,24 ランナー 10,14 横流ファン 11,15,23 開口部 12,16,19 ダクト 18 遠心ファン 20 送風ノズル 21 翼羽根 22 軸流ファン 25 小歯車 26 摩擦ローラ 27 歯車 28 コーティングヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9113−2C B41J 29/00 H (72)発明者 白石 政良 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも記録用のインクが貯溜された
    インクタンクと、前記インクを粒子化して被記録媒体に
    吐出記録する記録ヘッドと、前記被記録媒体と前記記録
    ヘッドを相対的に移動させる搬送機構からなるインクジ
    ェット記録装置において、前記被記録媒体の表面に対し
    て風圧を与えるための風圧発生手段と風圧供給手段を具
    設したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 記録用のインクが被記録媒体に吐出記録
    される以前に、コーティング材料を被記録媒体にコーテ
    ィングするコーティング手段を具設したことを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェット記録装置。
JP6576293A 1993-03-24 1993-03-24 インクジェット記録装置 Pending JPH06270412A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005022194A (ja) * 2003-07-01 2005-01-27 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェットプリンタのインクジェットヘッド周辺からのインク揮発性物質排除機構
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WO2012117611A1 (ja) * 2011-03-01 2012-09-07 株式会社セイコーアイ・インフォテック インクジェットプリンター
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