JPH06270269A - 液晶樹脂複合体の成形方法およびその装置 - Google Patents

液晶樹脂複合体の成形方法およびその装置

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JPH06270269A
JPH06270269A JP5060484A JP6048493A JPH06270269A JP H06270269 A JPH06270269 A JP H06270269A JP 5060484 A JP5060484 A JP 5060484A JP 6048493 A JP6048493 A JP 6048493A JP H06270269 A JPH06270269 A JP H06270269A
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JP
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strand
liquid crystal
resin
folding
crystal resin
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JP5060484A
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English (en)
Inventor
Masayasu Nishihara
雅泰 西原
Sukeyuki Matsuda
祐之 松田
Kazuhisa Fuji
和久 藤
Kenji Moriwaki
健二 森脇
Masatoshi Shinomori
正利 篠森
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶樹脂複合体のストランドを用いてフィラ
メントワインディングを行うに際して、ストランドの折
り返し部での破断を有効に防止することができる液晶樹
脂複合体の成形方法および装置を提供することにある。 【構成】 熱可塑性マトリックス樹脂中に該マトリック
ス樹脂の最低成形可能温度よりも高い液晶転移温度を有
する熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在してなる液晶樹
脂複合体を押し出し成形してなるストランドをマトリッ
クス樹脂の最低成形可能温度以上液晶樹脂の液晶転移温
度未満にフィラメントワインディング前および後の少な
くともいずれかの工程において加熱し、フィラメントワ
インディングするにあたり、フィラメントワインディン
グ前に上記ストランドの折り返し部相当部位に折り返し
破損耐性を付与することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶樹脂複合体の成
形方法および成形装置、特に、液晶樹脂複合体でなるス
トランドを用いて、所謂フィラメントワインディング法
により成形を行う成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維強化樹脂材料を用いて成形を
行う成形方法として、繊維強化材に樹脂を含浸させたス
トランド状の成形用素材を、回転しているマンドレルの
外周側に規則正しく幾層にも巻き付けて所定厚さの成形
体を形成した後、上記ストランドに含浸した樹脂を硬化
させてマンドレルを抜脱することにより、中空筒状の成
形品を得るようにした、所謂、フィラメントワインディ
ング法は一般に良く知られている。このフィラメントワ
インディング法によれば、比強度(強度/密度)が高く力
学的特性の優れた中空円筒状の繊維強化樹脂製成形品を
得ることができ、また、このような樹脂成形品を高い効
率で大量生産することが可能になる。
【0003】近年、繊維強化樹脂材料の強化繊維として
熱可塑性の液晶樹脂を用いることが提案され(例えば、
特開昭62−116666号公報)、熱可塑性液晶樹脂
を強化繊維とした液晶樹脂複合体を繊維状に成形するよ
うにしたものが提案されている。このような強化繊維と
して熱可塑性液晶樹脂を採用した場合、使用済みで廃棄
された樹脂成形品をリサイクルする際に、樹脂成形品の
粉砕に伴って強化繊維としての熱可塑性液晶樹脂繊維が
切断されても、液晶樹脂の液晶転移温度以上の温度に加
熱して材料調製を行うことにより、強化材としての液晶
樹脂の繊維化状態を容易に再現でき、従来、ガラス繊維
やカーボン繊維等の繊維強化樹脂成形品では一般に困難
であった、再び同等の物性を有する素材に再生し得るリ
サイクル性の大幅な向上を達成することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、図9に示すよ
うに、液晶樹脂複合体をストランド状に押し出す押出機
2と、押し出されたストランドSを冷却する冷却槽3
と、押し出されたストランドSを延伸させつつ下流側に
引き出す一対の延伸ローラ4と、該延伸ローラ4,4で
引き出されたストランドSをマンドレル6への巻き付け
時に位置決めするデリバリーアイ5と、張力が調整され
た状態のストランドSが巻き付けられるマンドレル6
と、例えば、マンドレル6への巻き付け後にストランド
Sを所定温度に加熱するためのヒータ9を備える成形装
置1により、液晶樹脂複合体からなるストランドSを用
いてフィラメントワインディングを行おうとした。とこ
ろが、ストランドのマンドレル外周側への巻き付けが、
次のように行われる。即ち、図10に示すように、マン
ドレル6の端部もしくはその近傍まで巻き付けられたス
トランドSは起立ピン61に引っ掛けてこの部分で折り
返され、この折り返し部からマンドレル長手方向につい
て逆方向に向かって巻き付けられて行く。そして、マン
ドレル長手方向についてこのような往復動作が繰り返し
て行なわれることにより、ストランドがマンドレルの外
周側に積層して巻き付けられることになる。したがっ
て、強化繊維を熱可塑性液晶樹脂とした場合、従来の、
例えばガラス繊維あるいはカーボン繊維など他の繊維材
を強化繊維とした場合に比べて、上記折り返し部でのス
トランドの破断が生じ易くなるという新たな問題が惹起
された。
【0005】すなわち、その原因を究明すると、熱可塑
性液晶樹脂の場合、液晶樹脂の繊維化状態を維持し一定
以上の力学的特性を得るためには、ストランドを押出成
形する際に、所定値以上の剪断速度を作用させるととも
に、所定以上の延伸比で延伸させる必要があることが本
発明者らにより見い出されており、その関係上、ガラス
繊維やカーボン繊維など他の繊維強化材に比べて、所定
の物性を備えた繊維化状態とした場合に、繊維が破断あ
るいは折損し易いものとなることがわかった。
【0006】そこで、この発明は、液晶樹脂複合体のス
トランドを用いてフィラメントワインディングを行うに
際して、ストランドの折り返し部での破断を有効に防止
することができる液晶樹脂複合体の成形方法および装置
を提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明に係る液晶樹脂複合体の成形方法は、上記知見に基
づき、熱可塑性マトリックス樹脂中に該マトリックス樹
脂の最低成形可能温度よりも高い液晶転移温度を有する
熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在してなる液晶樹脂複
合体を押し出し成形してなるストランドをマトリックス
樹脂の最低成形可能温度以上液晶樹脂の液晶転移温度未
満にフィラメントワインディング前および後の少なくと
もいずれかの工程において加熱し、フィラメントワイン
ディングするにあたり、フィラメントワインディング前
に上記ストランドの折り返し部相当部位に折り返し破損
耐性を付与することを特徴とするものである。
【0008】上記ストランドの折り返し部相当部位にお
いて、折り返し破損耐性を付与することができる形態に
成形する方法として、第1にストランド径方向断面形状
を折り返し方向に沿って偏平化して折り返し容易にする
方法がある。第2に、液晶樹脂含有量を他の部位より低
減させることによっても強化繊維量を低減させることに
より、折り返し容易とし、折り返し破損耐性を付与する
ことができる。かかる方法は大型製品の成形方法に適す
る。第3に、ストランドを延伸後折り返し方向にカール
させることによっても曲がり癖を付与し、折り返し破損
耐性を付与することができる。
【0009】上記折り返し破損耐性を付与する工程とし
ては、第1の偏平化が最も容易に実施することができ
る。そこで、本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂中に
該マトリックス樹脂の最低成形可能温度よりも高い液晶
転移温度を有する熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在し
てなる液晶樹脂複合体のストランドを供給するストラン
ド供給手段と、該ストランド供給手段からのストランド
を延伸する手段と、該延伸手段から供給されたストラン
ドが外周側に巻き付けられるマンドレルと、該マンドレ
ルへの巻き付け時にストランドの位置決めを行う位置決
め手段と、上記ストランドを、上記マンドレルへの巻き
付け前および後の少なくともいずれかの工程に、上記マ
トリックス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ、上記
液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度範囲内に加熱する加
熱手段とを備えてなる液晶樹脂複合体の成形装置であっ
て、上記延伸手段と位置決め手段との間に上記ストラン
ド供給手段から供給されるストランドを加圧挟持する偏
平化手段が設けられている成形装置を提供するものでも
ある。
【0010】
【発明の作用効果】本発明によれば、マンドレルの折り
返し部に相当する部位に折り返し破損耐性を付与したの
で、熱可塑性樹脂を強化繊維とするストランドに特有
の、折り返しに伴う破損折れを抑制することができ、熱
可塑性液晶樹脂を強化繊維とするストランドを用いてフ
ィラメントワインディング法によりフィラメントワイン
ディング成型品(以下、FW成型品という)を製造する
ことが可能となる。
【0011】また、第2の発明によれば、ストランドを
折り返し方向に沿って断面偏平にしたので、容易に折り
返し破損耐性を付与することができ、鋭角に折り曲げて
も歪みが小さく、折損しにくくなる。折り返し部に相当
する部位を予め偏平化するには位置決め手段(デリバリ
ーアイ)前に加熱プレスを設け、ストランドの巻き付け
速度、巻き付け角度に合わせて加熱プレスのタイミング
を調整することにより行うことができる。
【0012】さらに第3の発明によれば、折り返し部の
液晶樹脂含有量が他の部分よりも低いため、その部位の
伸びが大きくなり、鋭角に折り返しても折損することが
なくなる。折り返し部における液晶樹脂含有量を低下さ
せるには押出機のメインフィーダの下流にサイドフィー
ダを取り付け、ここからマトリックス樹脂のみをストラ
ンドの押し出し速度を考慮して間欠的に投入することに
より行うことができ、大型成型品に適するものとなる。
【0013】更にまた、第4の発明によれば、折り返し
部位を予めカールさせておくことにより、鋭角に折り返
されても歪みは小さく、折損しにくくなる。予めカール
させる位置は押し出されたストランドが冷却槽で充分に
冷却する前に行うのがカールの形成が容易である。また
はデリバリーアイ部で行なってもよい。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、本実施例に係る液晶樹脂
複合体のストランド状成形素材を用いてフィラメントワ
インディング法で成形を行うための成形装置の全体構成
を概略的に表す説明図である。図示のように、上記成形
装置1は、液晶樹脂複合体をストランド状に押し出す押
出機2と、押し出されたストランドSを冷却する冷却槽
3と、押し出されたストランドSを延伸させつつ下流側
に引き出す一対の延伸ローラ4と、該延伸ローラ4,4
で引き出されたストランドSをその張力を調整された状
態で巻き付けられるマンドレル6と、ストランドSのマ
ンドレル6への巻き付け時の位置決めを行うデリバリア
イ5と、例えば、マンドレル6への巻き付け後にストラ
ンドSを所定温度に加熱するためのヒータ9とを備えて
いる。尚、具体的には図示しなかったが、上記成形装置
1には、上記各構成要素の作動を総合的に制御するため
に、例えばマイクロコンピュータを主要部として構成さ
れたコントロールユニットが設けられている。
【0015】上記押出機2は、液晶樹脂複合体のストラ
ンドSを、マンドレル6側に供給する供給手段であり、
円筒状の本体部11と、該本体部の先端に固定されたノ
ズルヘッド12と、上記本体部11内に収納された回転
スクリュー13とを備えている。そして、より好ましく
は所定長さに揃えられた繊維状の熱可塑性液晶樹脂(液
晶繊維)と、該液晶樹脂の液晶転移温度よりも低い最低
成形可能温度(結晶性のものにあっては融点)を有する熱
可塑性マトリックス樹脂のみを含有するペレットとをホ
ッパ14から投入し、上記回転スクリュー13を所定の
回転数で駆動させることにより、投入された熱可塑性マ
トリックス樹脂のペレットが可塑化溶融され、熱可塑性
マトリックス樹脂の最低成形可能温度以上熱可塑性液晶
樹脂の液晶単位温度以下(モールドウインド内)で押出
成形すれば、このマトリックス樹脂中に上記液晶繊維が
配向したストランド状の液晶樹脂複合体がノズルヘッド
12から押し出されるようになっている。
【0016】本実施例では、上記熱可塑性液晶樹脂およ
び熱可塑性マトリックス樹脂として、例えば、以下のも
のを用いた。 ・熱可塑性液晶樹脂 − 材質名 : 芳香族ポリエステル樹脂 − 商品名 : ベクトラA950(ポリプラスチックス株
式会社製) − 液晶転移温度 : 280℃ ・熱可塑性マトリックス樹脂 − 材質名 : ポリオレフィン樹脂 − 商品名 : ノーブレンD501(住友化学工業株式会
社製) − 融点 : 約155℃ (通常成形温度200℃)
【0017】尚、上記押出機2でストランドSを押し出
す際の成形用素材としては、上記のようにマトリックス
樹脂のペレットと液晶繊維とを分けてホッパ14に投入
する代わりに、両者で形成された液晶樹脂複合体のペレ
ットを予め調製しておき、このペレットをホッパ14か
ら押出機2に供給するようにしても良い。また、ストラ
ンド供給手段は、上記のような押出機1に限定されるも
のではなく、例えば、押出機で押し出されたストランド
を所謂ボビンに巻き取っておき、このボビンから上記マ
ンドレル6側に供給するようにしても良い。
【0018】上記押出機2から押し出されたストランド
Sは、延伸ローラ4,4の作用によって所定の延伸比と
なるまで延伸された後、冷却槽3で冷却され、上記引取
ローラ4,4によって下流側(マンドレル6側)に引き出
される。上記冷却槽3でのストランドの冷却のタイミン
グはガイドローラ3Rの位置制御によって行われる。所
定の張力が付与されたストランドSは、デリバリアイ5
により位置決めされながらマンドレル6の外周側に規則
正しく巻き付けられるとともにヒータ9で、熱可塑性マ
トリックス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ熱可塑
性液晶樹脂の液晶転移温度未満の温度範囲(所謂モール
ドウインドウ)内の所定温度に加熱され、液晶繊維周囲
のマトリックス樹脂のみが軟化させられた状態で成形さ
れることになる。尚、上記ヒータによる加熱をストラン
ドの巻き付け前に行う場合は、その加熱温度をモールド
ウインドウよりも低目に設定し、マトリックス樹脂をあ
る程度軟化させただけの状態でストランドSをマンドレ
ル6に巻き付け、この巻き付け時あるいは巻き付け後
に、マンドレル6の外周近傍のヒータ9により、ストラ
ンドSを上記モールドウインドウ内の所定温度に加熱し
てストランドS間を溶着させるようにしても良い。
【0019】図1の場合においては、上記成形装置1に
フィラメントワインディング前に折り返し部位に対し折
り返し破損耐性を付与すべく、偏平化手段として一対の
加熱プレス7,7を上記延伸ローラ4より下流側で、デ
リバリーアイ5よりも上流側にストランドSの供給路を
挟んで対向して配置する。上記加熱プレス7はその先端
においてストランドSの折り返し部に相当する部位のみ
を折り返し方向に沿って偏平化する必要上平坦な先端部
を有するとともに、先端部に向かって楔形状に先細りが
好ましい。また、その先端加熱温度は上記ストランドS
のマトリックス樹脂成形可能温度以上液晶樹脂の転移温
度以下であるのが好ましい。
【0020】上記加熱プレス7は上記コンピュータユニ
ットにより上記ストランドの巻き付け速度、巻き付け角
度に合わせてタイミングを調整され、ストランドSの折
り返し部に相当する部位を加圧挟持することにより図1
(b)に示すように折り返し方向に沿って断面偏平な部位
Fを形成し、上記デリバリーアイ5により案内させ、該
断面偏平な部位Fをマンドレルの折り返しピン61に引
っ掛けて折り返されることになる。
【0021】図2は上記加熱プレス7の代わりに、デリ
バリーアイ5において上記偏平化手段を構成した場合を
示す。図示のように、デリバリーアイ5を形成する一対
の水平ローラ50,50と一対の垂直ローラ51,51
の間にストランドSの供給路を挟んで巾方向にその間隔
を拡張および縮小することができる一対の加熱ローラ5
2,52を設ける。この加熱ローラ52は上記コンピュ
ータユニットでタイミングを図りながら所定の折り返し
部位においてストランドSを加圧挟持し、折り返し方向
に沿って断面偏平な部位Fを形成する。
【0022】図3は押出機11のメインフィーダの下流
にサイドフィーダ15を取り付け、ここからマトリック
ス樹脂Mのみをストランドの押し出し速度を考慮して間
欠的に投入することができるようにしたものであり、上
記サイドフィーダ15からマトリックス樹脂Mの投入タ
イミングおよび投入量は上記コンピュータユニットによ
り調整されるようになっている。したがって、ストラン
ドSの折り返し部位に相当する部位の液晶樹脂含有量は
他の部位に比して低減されることになり、折り返し部位
の伸びが大きくなる。上述したようにマトリックス樹脂
として住友化学製ノーブレンD501を、液晶樹脂とし
てベクトラA950(ポリプラスチックス株式会社製)を
使用する場合は他の部位は液晶樹脂含有量を30重量
%、折り返し部位は繊維化可能領域にある10重量%程
度に低減させるのが好ましい。他は図1に示す成形装置
と同様であるので、同一手段には同一番号を付して説明
を省略する。
【0023】図4はストランドの折り返し部に相当する
部位をフィラメントワインディング前にカールさせるに
冷却槽3を使用する場合を示し、ストランドの冷却のタ
イミングを調整する一対のガイドローラ3Rの間にガイ
ドローラ3Rとは独立して昇降可能なセンターローラ3
Cを配設し、該センターローラ3Cの位置制御を上記コ
ンピュータユニットによって行い、ストランドの折り返
し部に相当する部位がセンターローラ3Cの位置に来た
時に所定量上昇させることによりカール変位を付与する
ようになっている。他は図1に示す成形装置と同様であ
るので、同一手段には同一番号を付して説明を省略す
る。
【0024】図5は上記折り返し部位をカールさせるに
デリバリーアイ5を使用する場合を示し、水平ローラ5
0と垂直ローラ51とからなるローラ式デリバリーアイ
を所定の間隔をおいて配置し、その間に加熱ロール53
をストランドSにテンションを付与可能に配置し、該加
熱ロール53の位置制御を上記コンピュータユニットに
よって行い、常態においてはこの加熱ロール53を退避
させ、折り返し部位に相当する部分が来たときこの加熱
ロール53でストランドSにテンションを付与するよう
になっている。
【0025】図6は折り返し破断耐性を付与する代わり
に、折り返しピン61をマンドレル6の端部に多数設
け、1本の折り返しピンを介して折り返さず、複数のピ
ン61を介して折り返すことによりストランドの折り曲
げ角度を大きくすることによっても折り返し破断を避け
ることができる。なお、60はマンドレル回転軸であ
る。
【0026】また、ストランドSの径を小さくすること
により同一折り返し角度であっても歪の発生率が小さ
く、折損率は小さくなる。
【0027】上記折り返し破損の原因はマンドレル6上
でのストランドSの巻き付けにピン61を介して折り返
すからである。したがって、図7に示すように、マンド
レル6の端部にピンを設けず、折り返し位置で超音波溶
着装置8によりマンドレル6にスポットPにて溶着して
折り返すようにすることにより折り返し位置での折損を
防止することができる。
【0028】または図8に示すように、マンドレル6全
体または端部を液晶樹脂複合体またはマトリックス樹脂
により製作し、半球状の端部から突出する回転軸60に
てストランドSを折り返すようにして折り返す角度を大
きくすることにより折り返し破損を防止することができ
る。その場合、成型後熱可塑性樹脂で製造された端部を
電熱線Lにて溶断することにより仕上げが完了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る成形装置の全体構
成を概略的に示す説明図(a)で、(b)はその装置により偏
平化されたストランドSの要部を示す斜視図で、(c)は
その偏平化部分FでストランドSを折り返している状態
を示す斜視図である。
【図2】 上記第1実施例による偏平化をデリバリーア
イ部で行うときの変形例を示す斜視図である。
【図3】 ストランドの折り返し部位の液晶樹脂含有量
を変化させる成形装置の全体構成を概略的に示す説明図
である。
【図4】 ストランドの折り返し部に相当する部位をフ
ィラメントワインディング前にカールさせるに冷却槽3
を使用する場合の成形装置の全体構成を概略的に示す説
明図である。
【図5】 上記カール付与をデリバリーアイ部で行う場
合の要部を示す斜視図である。
【図6】 ストランド折り返し角度を大きくする2つの
変形態様(a)、(b)を示す一部破断平面図である。
【図7】 マンドレル6の端部の折り返し位置で超音波
溶着装置8によりストランドの折り返し部をスポット溶
着するフィラメントワインディング法の変形例を示す斜
視図(a)で、(b)はその溶着状態を示す平面図である。
【図8】 マンドレルの半球状の端部から突出する回転
軸60にてストランドSを折り返すようにしたフィラメ
ントワインディング法の変形例の要部を示す説明図(a)
で、(b)はその仕上げ工程の説明図である。
【図9】 液晶樹脂複合体ストランドを用いてフィラメ
ントワインディングにより成形する場合の全体構成を概
略的に示す説明図である。
【図10】 図9のフィラメントワインディング部分を
拡大した説明図である。
【符号の説明】
1…成形装置 6…マンドレル 7…偏平化手段(加熱プレス) 52、53r…加熱ロール S…ストランド F…断面偏平な部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森脇 健二 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 篠森 正利 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性マトリックス樹脂中に該マトリ
    ックス樹脂の最低成形可能温度よりも高い液晶転移温度
    を有する熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在してなる液
    晶樹脂複合体を押し出し成形してなるストランドをマト
    リックス樹脂の最低成形可能温度以上液晶樹脂の液晶転
    移温度未満にフィラメントワインディング前および後の
    少なくともいずれかの工程において加熱し、フィラメン
    トワインディングする方法であって、 フィラメントワインディング前に上記ストランドの折り
    返し部相当部位に折り返し破損耐性を付与してなる液晶
    樹脂複合体の成形方法。
  2. 【請求項2】 上記ストランドの折り返し部相当部位に
    おいて、ストランド径方向断面形状を折り返し方向に沿
    って偏平化して折り返し破損耐性を付与する請求項1記
    載の成形方法。
  3. 【請求項3】 上記ストランドの折り返し部相当部位に
    おいて、液晶樹脂含有量を他の部位より低減させて押し
    出し成形し、折り返し破損耐性を付与する請求項1記載
    の成形方法。
  4. 【請求項4】 上記ストランドの折り返し部相当部位に
    おいて、延伸後ストランドを折り返し方向にカールさせ
    て折り返し破損耐性を付与する請求項1記載の成形方
    法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性マトリックス樹脂中に該マトリ
    ックス樹脂の最低成形可能温度よりも高い液晶転移温度
    を有する熱可塑性液晶樹脂が繊維状態で存在してなる液
    晶樹脂複合体のストランドを供給するストランド供給手
    段と、該ストランド供給手段からのストランドを延伸す
    る手段と、該延伸手段から供給されたストランドが外周
    側に巻き付けられるマンドレルと、該マンドレルへの巻
    き付け時にストランドの位置決めを行う位置決め手段
    と、上記ストランドを、上記マンドレルへの巻き付け前
    および後の少なくともいずれかの工程に、上記マトリッ
    クス樹脂の最低成形可能温度以上で、かつ、上記液晶樹
    脂の液晶転移温度未満の温度範囲内に加熱する加熱手段
    とを備えてなる液晶樹脂複合体の成形装置であって、 上記延伸手段と位置決め手段との間に上記ストランド供
    給手段から供給されるストランドを加圧挟持する偏平化
    手段が設けられていることを特徴とする液晶樹脂複合体
    の成形装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116348275A (zh) * 2022-12-08 2023-06-27 苏州聚复科技股份有限公司 用于生产3d打印线材的结晶控制装置与方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116348275A (zh) * 2022-12-08 2023-06-27 苏州聚复科技股份有限公司 用于生产3d打印线材的结晶控制装置与方法

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