JPH0626989A - 空間分解能測定装置 - Google Patents

空間分解能測定装置

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JPH0626989A
JPH0626989A JP18406592A JP18406592A JPH0626989A JP H0626989 A JPH0626989 A JP H0626989A JP 18406592 A JP18406592 A JP 18406592A JP 18406592 A JP18406592 A JP 18406592A JP H0626989 A JPH0626989 A JP H0626989A
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plane diffraction
resolution
plane
microscope
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JP18406592A
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Shunichiro Sasaki
俊一郎 佐々木
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空間分解能の測定にための前準備を要さず、
分解能の値を連続的に測定することができ、かつ測定時
間そのものも短時間とすることができる共焦点型レーザ
走査型顕微鏡の空間分解能を測定する装置を提供する。 【構成】 等間隔に鋸歯状の溝が多数刻線されている平
面回折格子1と、平面回折格子1を顕微鏡の対物レンズ
3の下方に保持し、平面回折格子上に焦点面を形成する
保持台2と、保持台2を記平面回折格子1の溝方向を回
転軸として軸回転させる駆動手段4〜7と、保持台2の
回転角と平面回折格子1の溝間隔から顕微鏡の空間分解
能を求める演算手段12,13とによって空間分解能測
定装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共焦点型レーザ走査型
顕微鏡の空間分解能を測定する空間分解能測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、共焦点型レーザ走査型顕微鏡の空
間分解能を検査する手段としては、通常のレーザ走査型
顕微鏡の空間分解能を検査する手段を用いており、その
手段として例えば以下のものが知られている。 (1)レーザ走査型顕微鏡の空間分解能を検査する一つ
の手段は、解像力チェック用ラインテストパターンを用
いるものである。
【0003】前記解像力チェック用ラインテストパター
ンとし、従来クロム蒸着膜によって形成されたテストパ
ターンが使用されている。図11は従来の空間分解能の
検査に使用するテストパターンマスクの構成図である。
図において、テストパターンマスクは石英ガラスの基板
にクロムの蒸着膜が形成され、その上に反射防止膜など
が形成されている。そして、前記テストパターンマスク
は、例えば0.6mm角のワンチップの中に0.5μ,
1μ,1.5μ,3μ,4μ,5μ,6μ,8μ,10
μ,15μ等の線幅を持つ白黒ラインで形成されたテス
トパターンが形成されたチップAを一辺に5個ずつ計2
5個を市松模様に配して3mm角のチップとし、さらに
この3mm角のチップを3.1mmピッチで複数個配す
ることによって構成される。
【0004】そして、この解像力チェック用ラインテス
トパターンの種々の線幅のラインをレーザ走査顕微鏡に
よって実際に画像計測し、その画像計測によって分解能
の検査を行うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の空間分解能検査においては、以下の様な問題点を有
している。 (1)解像力チェック用ラインテストパターンによる空
間分解能検査においては、検査可能な空間分解能の値は
前記テストパターンに左右される。
【0006】つまり、ガラス基板上にクロム膜などを蒸
着することによって形成された解像力チェック用ライン
テストパターンでは、パターンの線幅及び線間隔が原版
作成時に決定され、かつ、空間分解能の値は前記パター
ンの線幅及び線間隔によって決定されるため、空間分解
能検査装置の検査可能な空間分解能の値は解像力チェッ
ク用ラインテストパターンによって定まり、予め定めら
れた値の空間分解能のみの検査しか行うことができな
い。 (2)したがって、解像力チェック用ラインテストパタ
ーンによる空間分解能検査においては、空間分解能を連
続的に変化させながらチェックしたり、また空間分解能
を連続的に測定することは不可能である。 (3)また、ラテックス粒子を用いて蛍光や反射光像を
とって調べる方法では、該ラテックス粒子を懸濁液にし
たり、あるいは場合によっては適当な基板上への固定が
必要となるなど、チェック用の試料を作成するための煩
わしい前準備が必要である。 (4)さらに、前記ラテックス粒子を用いて蛍光や反射
光像をとって調べる方法では、顕微画像の解釈は等間隔
の線の並びを目視するのに比べるとやや難しく、分解能
の有無を判定する効率や精度は低くなる。 (5)前記解像力チェック用ラインテストパターンによ
る空間分解能検査、及びラテックス粒子を用いて蛍光や
反射光像をとって調べる方法のいずれの方法において
も、測定対象の顕微鏡の空間分解能を精細に検定するた
めには、その空間分解能に対応するラインテストパター
ンやラテックス粒子を選定する必要があり、そのサンプ
ル選定に手数がかかり、長時間の検査時間を必要とす
る。
【0007】本発明は上記の問題点を除去し、空間分解
能の測定にための前準備を要さず、分解能の値を連続的
に測定することができ、かつ測定時間そのものも短時間
とすることができる共焦点型レーザ走査型顕微鏡の空間
分解能を測定する装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
を克服するために、空間分解能測定装置を等間隔に鋸歯
状の溝が多数刻線されている平面回折格子と、平面回折
格子を顕微鏡の対物レンズの下方に保持し、前記平面回
折格子上に焦点面を形成する保持台と、保持台を前記平
面回折格子の溝方向を回転軸として軸回転させる駆動手
段と、保持台の回転角と前記平面回折格子の溝間隔から
顕微鏡の空間分解能を求める演算手段とによって構成す
るものである。
【0009】また、保持台は、平面回折格子の鋸歯状の
斜面部上にちょうど回転中心が置かれるようにして一つ
の回転軸の周りに回転できるように形成することもでき
る。また、平面回折格子を回転させる手段はレーザ顕微
鏡の試料ステージ部に取付ることもできる。
【0010】
【作用】本発明によれば、共焦点レーザ走査型顕微鏡の
焦点面と平面回折格子の表面とがほとんど連続的に任意
の値、少なくとも分解能チェックのために必要とされる
角度可変範囲内の値で交わるように構成し、このとき既
知である二つの面の交差角θと得られるべき分解能f
(θ)との関係を利用して、制御用コンピュータから回
折格子を回転させるモータに回転角を与える信号を送り
ながら顕微画像を評価し、画像から分解の上限に達した
と判定された時点で回折格子の累積回転角から得られた
分解能の値をコンピュータによって算出する。
【0011】また、保持台の回転軸及びステッピングモ
ータなどのモータの回転軸上に取り付けられたタイミン
グプーリ並びに各々のプーリ間をつないでモータの動力
を伝達するタイミングベルトによって駆動装置を構成
し、電気信号入力によって平面回折格子を微小角度ずつ
回転させるものである。また、平面回折格子を回転させ
る手段はレーザ顕微鏡の試料ステージ部に取付け可能な
ものとし、顕微鏡の対物レンズによってレーザ光が前記
平面回折格子表面の前記回転軸上に微小な集光点を形成
し、この位置に生ずる対物レンズの焦点面と平面回折格
子の基準面との成す角をコンピュータから送られる信号
で制御することによって、共焦点レーザ顕微鏡の空間分
解能を検査するものである。
【0012】さらに、焦点面の深度が極めて浅い共焦点
型レーザ走査型顕微鏡の最も重要な仕様である空間分解
能のチェックを効果的に行うための一種の検査用治具と
して使用することができるものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照しな
がら詳細に説明する。図1は本発明の空間分解能測定装
置の構成図である。図において、1は平面回折格子、2
は保持台、3は共焦点レーザ顕微鏡の対物レンズ、4は
タイミングプーリ、5はタイミングベルト、6はタイミ
ングプーリ、7はモータ、10はインターフェース、1
1はモータ用電源、12はCPU、13は記憶装置、1
4は入力装置、15は表示装置である。
【0014】本発明の空間分解能測定装置の測定対象で
ある共焦点型レーザ走査顕微鏡は、焦点面の深度が極め
て浅く焦点面内のみの試料画像が観察可能な高性能顕微
鏡である。この様な特性を持つ共焦点型レーザ走査顕微
鏡においては、空間分解能は最も重要な仕様であり、こ
の空間分解能を測定することは共焦点型レーザ走査顕微
鏡の評価の上で重要な事項である。
【0015】本発明の空間分解能測定装置においては、
その空間分解能を測定するために平面回折格子1を用い
る。該平面回折格子1はガラス基板上に等間隔に1mm
当たり1,000本以上の溝を刻線したものであり、本
発明の空間分解能測定装置は、該平面回折格子1を共焦
点型レーザ走査顕微鏡の観察試料とすることによって得
られる試料画像を分析して、その共焦点型レーザ走査顕
微鏡自体の分解能を測定するものである。
【0016】前記平面回折格子1は保持台2に収めら
れ、測定対象の共焦点型レーザ走査顕微鏡の対物鏡3の
焦点上に配置されて保持される。前記保持台2に基準面
及び凹部あるいは突出部等の位置決め部分を形成するこ
とによって、前記平面回折格子1の位置決めを行うこと
ができる。したがって、平面回折格子1を保持台2に収
納するだけで共焦点型レーザ走査顕微鏡の対物鏡3から
の入射光軸に対する平面回折格子1の角度の初期設定を
行うことができる。
【0017】また、保持台2は平面回折格子1上に形成
される焦点面に対する平面回折格子1の傾斜角度を変更
可能とする手段を有している。この傾斜角度変更手段
は、図1において保持台2、タイミングプーリ4、タイ
ミングベルト5、タイミングプーリ6、モータ7、イン
ターフェース10、モータ用電源11、及びCPU12
によって構成され、保持台2を平面回折格子1の上表面
上を通る回転軸を中心にして回転可能としており、顕微
鏡の試料ステージに設置することもできる。
【0018】保持台2の回転は、保持台2の側部に配置
されたタイミングプーリ4によって行われる。タイミン
グプーリ4の設置位置は、平面回折格子1がその平面回
折格子1の上表面上を通る回転軸を中心にして回転可能
となる様に設定される。前記タイミングプーリ4にはタ
イミングベルト5が掛けられ、該タイミングベルト5が
掛けられた他方のタイミングプーリ6をモータ7で駆動
することによって回転運動を行う。したがって、モータ
7の駆動力はタイミングプーリ6、タイミングベルト
5、及びタイミングプーリ4の順に伝達され、平面回折
格子1が一回転軸の周りに回転する。
【0019】前記モータ7はステッピングモータなどに
よって構成され、専用のモータ用の駆動電源11によっ
て電力を供給され、その回転角信号などの制御信号はC
PU12から入力され、それぞれインターフェース10
を介して供給される。共焦点レーザ顕微鏡の対物レンズ
3から出射されたレーザ照射光は、前記保持台2に保持
された平面回折格子1の表面の回転軸上に微小な集光点
を形成するように配置される。
【0020】ところで、共焦点型レーザ顕微鏡ではよく
知られているように、焦点深度がサブμmオーダの焦点
面を有している。この焦点面の深度が極めて浅いという
特徴を利用すると、例えば平面回折格子1の表面形状を
測定する場合には、平面回折格子1の最表面から光軸方
向に任意の深さだけ下がった位置の焦点面内の画像を得
ることができる。本発明は、前記特徴を利用するもので
ある。
【0021】前記の点について説明する。図2及び図3
は平面回折格子と焦点面との位置関係図である。図にお
いて、1は平面回折格子、20,21は平面回折格子の
溝斜面、23は平面回折格子の溝斜面の先端部分、3
0,32は焦点面、31,33,34は交線である。
【0022】図2は共焦点型レーザ顕微鏡の焦点面30
が平面回折格子1の最表面にある場合を示したものであ
り、この位置関係において共焦点型レーザ顕微鏡によっ
て得られる像は図の太線で示される平面回折格子1の溝
斜面の先端部分23である。したがって、共焦点型レー
ザ顕微鏡の像は平面回折格子1の溝と同じ間隔の等間隔
の複数本の直線31の並びとなる。
【0023】このときの焦点面内の分解能は平面回折格
子1の溝間隔に等しいと考えることができる。例えば、
平面回折格子1が1mmに2000本の溝本数を有して
いる場合の分解能は、mm当たりの溝本数の逆数として
表され、ここでは0.50μmとなる。図3は共焦点型
レーザ顕微鏡の焦点面32が平面回折格子1の最表面か
ら光軸方向にある深さだけ下がった位置にある場合を示
したものであり、この位置関係において共焦点型レーザ
顕微鏡によって得られる像は、図の太線で示される交線
33,34であり、平面回折格子1の溝斜面部分20,
21と共焦点型レーザ顕微鏡の焦点面32との交差部分
である。
【0024】したがって、共焦点型レーザ顕微鏡の像は
平面回折格子1の溝と同じ間隔の等間隔の複数本の直線
33及び34の並びとなる。また、前記の点を図4〜図
6によってさらに説明する。図4〜図6は平面回折格子
と焦点面との交差状態を示す側面図である。図4におい
て、焦点面30は平面回折格子1の最表面にあり、この
位置関係において共焦点型レーザ顕微鏡によって得られ
る像31は平面回折格子1の溝斜面の先端部分23から
得られる。像31は平面回折格子1の溝と同じ間隔の等
間隔の複数本の直線の並びとなる。
【0025】次に、図5は焦点面32が平面回折格子1
の最表面から光軸方向にある深さだけ下がった位置にあ
り、この位置関係において共焦点型レーザ顕微鏡によっ
て得られる像33及び34は、平面回折格子1の溝斜面
部分20,21と焦点面32との交線であり図において
細線と太線で示される。像33は平面回折格子1の溝と
同じ間隔の等間隔の複数本の直線の並びとなり、同様に
像34も平面回折格子1の溝と同じ間隔の等間隔の複数
本の直線の並びとなる。また、像33と像34の間隔は
平面回折格子1の溝間隔よりも短く、焦点面32の平面
回折格子1の最表面からの光軸方向の深さによって定ま
るものである。
【0026】さらに、図6は焦点面32´が平面回折格
子1の最表面から光軸方向に図5の場合よりも深く下が
った位置にあり、この位置関係において共焦点型レーザ
顕微鏡によって得られる像33´及び34´は図の細線
と太線で示されるものとなる。像33´は平面回折格子
1の溝と同じ間隔の等間隔の複数本の直線の並びとな
り、同様に像34´も平面回折格子1の溝と同じ間隔の
等間隔の複数本の直線の並びとなる。また、像33´と
像34´の間隔は平面回折格子1の溝間隔よりも短く、
図5の間隔と異なる間隔となる。
【0027】前記の場合における焦点面内分解能につい
て説明する。図7は平面回折格子と焦点面との位置関係
図である。図において、1は平面回折格子、20,21
は溝斜面、24は溝斜面の傾斜角、25,26,27は
線間隔、41は初期焦点面、42は新焦点面、43は入
射光軸、44は焦点面の傾斜角である。
【0028】前記の場合における焦点面内分解能は、図
7の平面回折格子1と初期焦点面41との交線から得ら
れる像の間隔25によって定められる。このとき、平面
回折格子1は水平状態にあり、初期焦点面41は平面回
折格子1と平行となる。該像間隔25は平面回折格子1
の溝斜面20と初期焦点面41との二つの交点OとAと
の間隔として得られる。例えば、1mmに2000本の
溝本数を有している平面回折格子1の分解能は0.50
μmとなる。
【0029】次に、図1の構成によって焦点面内分解能
を向上させる点について説明する。図1の機構によって
平面回折格子1を回転させて格子の表面を初期の水平面
からある角度だけ傾いたときには、平面回折格子1の溝
斜面21と焦点面との交線(図においては交点によって
示される)は点Aから点P1 に移り、分解能としてはO
1 の長さとなる。図7において、平面回折格子1は傾
斜して図示されていないが、平面回折格子1の回転状態
は破線によって示される新焦点面42と平面回折格子1
との相対関係によって示されている。
【0030】ここで、平面回折格子1が図1の機構によ
って反時計方向に傾斜角44だけ回転すると、例えば6
°だけ回転させた場合の像間隔26はOP1 =0.39
μmとなる。この時、顕微画像をチェックして、等間隔
の直線の並びの像が確認される場合には、焦点面内分解
能は0.39μmまであると判定することができる。し
たがって、前記のように平面回折格子1を傾斜すること
によって得られる像の間隔を変更して焦点面内分解能を
求めることができる。このことは、平面回折格子1の傾
斜角と分解能との関係が既知であれば、その傾斜角から
共焦点型レーザ顕微鏡の分解能が連続的に求められるこ
とを示している。
【0031】そこで、次に平面回折格子1の傾斜角と分
解能との関係を求める。図8は平面回折格子と焦点面と
の関係図であり、図9は平面回折格子の傾斜角と分解能
との関係図である。図8において、20は溝斜面、40
は焦点面、O,Aは平面回折格子の溝斜面20と焦点面
40との交線(図では交点によって示される)、P1
平面回折格子の溝斜面20と新焦点面42との交線(図
では交点によって示される)、Xは基準面、αは溝斜面
の傾斜角、dは溝間隔、hは焦点面の平面回折格子の最
表面からの深さ、θは傾斜角である。
【0032】平面回折格子1が傾斜したときの分解能を
f(θ)と表すと、該f(θ)はOP1 の距離によって
表わされる。図において、OP1 の距離はd・sinα
/sin(θ+α)となるので、分解能は f(θ)= d・sinα/sin(θ+α) …(1) のθの関数として表される。
【0033】ここで、溝間隔dはNをmm当たりの溝本
数とすると1/Nである。したがって、θを0°の前後
で変化させていくと、f(θ)がθの変化に応じて連続
的に変化するので分解能の評価を行うのに好都合であ
る。図9は回転角θとそのときの分解能値f(θ)との
関係を示した図であり、回転角θがπ/2−αのときに
分解能値f(θ)は最小のd・sinαとなり、回転角
θが反対方向のαのときに分解能値f(θ)は発散する
ことがわかる。
【0034】次に、図1の本発明の空間分解能測定装置
によって共焦点型レーザ走査顕微鏡の分解能の測定の方
法に付いて説明する。図10は分解能を求めるフローチ
ャートである。この分解能を求めるフローチャートにお
いては平面回折格子1が水平の状態、つまり回転角θ=
0°の状態からスタートして最高分解能値を求めるもの
である。
【0035】ステップS1:CPU12からの制御信号
によってモータ7の回転量を制御して回転角θ=0°と
し、平面回折格子1を水平の状態とする。このとき、モ
ータ7はインターフェース10を介してモータ用電源1
1から電源が接続され、該モータ7の駆動力はタイミン
グプーリ6、タイミングベルト5及びタイミングプーリ
4を介して保持部2に伝達され、保持部2を軸回動す
る。
【0036】ステップS2:前記の状態で顕微鏡の焦点
合わせを行い、平面回折格子1の溝斜面の位置に焦点面
を位置させる。 ステップS3:ステップS2の焦点位置において画像走
査を行い、その画像を表示装置15に表示する。 ステップS4:表示装置15の走査像を眼視によってチ
ェックして、平面回折格子から得られる像が等間隔の直
線の並びとして確認することができるかを判定する。
【0037】ステップS5:前記ステップS4において
像が等間隔の直線の並びとして確認される場合には、顕
微鏡の分解能はこのステップにおいて求められる値以上
の可能性があるため、さらに像間隔を狭めてその狭い間
隔による像が等間隔の直線の並びとして確認されるか否
かを再び判定するためにステップS6に進む。 ステップS6:モータ7を回転させて平面回折格子1の
傾斜角度θを変更させる。そしてこの新しい傾斜角度θ
において、再びステップS2から顕微鏡の焦点合わせ、
画像走査及び表示、並びに眼視によるチェックを繰り返
し、ステップS5において分解能の有無を判定する。
【0038】ステップS5において、像が等間隔の直線
の並びとして確認されない場合には、ステップS7に進
む。 ステップS7:前記ステップS5における平面回折格子
1の傾斜角度θでは、えられる像の間隔は狭すぎてその
顕微鏡の分解能では識別できないことを意味しているの
で、顕微鏡の分解能は前回の傾斜角度θにおける分解能
値f(θ)となる。したがって、このステップでは前の
傾斜角度θを求める。
【0039】ステップS8:ステップS7で求めた傾斜
角度θを前記分解能をもとめる関係式(1)のf(θ)
に代入して分解能値を求め、CRTなどの表示装置15
に表示する。前記分解能をもとめる関係式f(θ)やそ
のための溝斜面の傾斜角α、溝間隔d等の設定値はRO
MやFDDの記憶装置13に予め記憶させておき、CP
U12においてθの値とともにf(θ)の演算を行う。
【0040】前記説明においては、平面回折格子1はそ
の回転中心を平面回折格子1の溝斜面上にある場合を前
提としているが、次に平面回折格子1の回転中心が平面
回折格子1の溝斜面上にない場合について説明する。図
12は平面回折格子の回転中心が溝斜面上にない場合の
位置関係図である。図において、O1 は平面回折格子1
の溝斜面上の回転中心であり、このときの焦点面内分解
能に相当する長さはO1 1 ′である。これに対して、
Oは平面回折格子1の溝斜面以外にある回転中心であ
り、このときの焦点面内分解能に相当する長さはO2
1 である。
【0041】ところで、O1 1 ′//O2 1 及びO
1 2 //P1 1 ′関係があるため、O2 1 とO1
1 ′の長さは等しくなり、平面回折格子1の回転中心
が平面回折格子1の溝斜面上にない場合においても、前
記の空間分解能測定の方法を同様にして適用することが
できる。また、前記実施例においては、図7において、
OP1 の部分の像の間隔を基にして空間分解能測定を行
っているが、OP2 の部分の像の間隔を基にして空間分
解能測定を行うことも可能である。
【0042】図7において、焦点面41及び42は溝斜
面20とともに溝斜面21とも交差しており、溝斜面2
1との交差による交線と溝斜面20交差による交線との
像の間隔OP2 は、前記OP1 よりも短くなり、この短
い間隔OP2 を用いることによってより高い分解能の測
定を行うことが可能である。次に、この短い間隔OP2
を用いた分解能の測定の方法について説明する。
【0043】図13は分解能を求めるフローチャートで
ある。このフローチャートにおいても、図10のフロー
チャートと同様にして平面回折格子1が水平の状態、つ
まり回転角θ=0°の状態からスタートして最高分解能
値を求めるものである。図13の分解能を求めるフロー
チャートにおいては、図10のフローチャートのステッ
プS1からステップS3及びステップS5からステップ
S9は同様のステップとなり、それぞれステップS11
からステップS13及びステップS15からステップS
19として表される。
【0044】また、図13のフローチャートにおいて
は、図10のフローチャートのステップS4はステップ
S14−1及びステップS14−2となる。 ステップS14−1:ステップS13の走査画像の像を
検討して、前記短い間隔OP2 を確認する。この短い間
隔OP2 が確認できる場合には、このOP2 を用いてよ
り高い分解能を評価することができる。
【0045】ステップS14−2:前記短い間隔OP2
の間隔を設定してステップS18の分解能値f(θ)の
演算式に用いる設定値を定める。これによって、短い間
隔OP2 の確認ができるばあいには、さらに高い分解能
の測定が可能である。なお、本発明は上記実施例に限定
されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、 (1)1種類の分解能チェック用サンプルから連続的に
テスト値を得ることができ、チェック用サンプルをテス
ト値を変更するたびに取り替える必要がない。 (2)正確に幾何学的に刻線された平面回折格子と、そ
れを顕微鏡の焦点面とを組み合わせて高精度に角度位置
制御することによって溝間隔以下の分解能テスト値に対
しても精度良くチェックすることができるようになる。 (3)平面回折格子の回転角の任意に設定可能とし、分
解能値はコンピュータを用いて容易に算出することがで
きるため、分解能の測定、評価のための操作自体が簡単
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空間分解能測定装置の構成図である。
【図2】平面回折格子と焦点面との位置関係図である。
【図3】平面回折格子と焦点面との位置関係図である。
【図4】平面回折格子と焦点面との交差状態を示す側面
図である。
【図5】平面回折格子と焦点面との交差状態を示す側面
図である。
【図6】平面回折格子と焦点面との交差状態を示す側面
図である。
【図7】平面回折格子と焦点面との位置関係図である。
【図8】平面回折格子と焦点面との関係図である。
【図9】平面回折格子の傾斜角と分解能との関係図であ
る。
【図10】分解能を求めるフローチャートである。
【図11】従来の空間分解能の検査に使用するテストパ
ターンマスクの構成図である。
【図12】平面回折格子の回転中心が溝斜面上にない場
合の位置関係図である。
【図13】分解能を求める他の実施例のフローチャート
である。
【符号の説明】
1…平面回折格子、2…保持台、3…対物レンズ、4,
6…タイミングプーリ、5…タイミングベルト、7…モ
ータ、10…インターフェース、11…モータ用電源、
12…CPU、13…記憶装置、14…入力装置、15
…表示装置、20,21…平面回折格子の溝斜面、23
…平面回折格子の溝斜面の頂先端部分、24…溝斜面の
傾斜角、25,26,27…線間隔、30,32,32
´…焦点面、31,33,33´,34,34´…交
線、 41…初期焦点面、42…新焦点面、43…入射
光軸、44…焦点面の傾斜角

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)等間隔に溝が多数刻線されている
    平面回折格子と、(b)前記平面回折格子を顕微鏡の対
    物レンズの下方に保持し、前記平面回折格子上に焦点面
    を形成する保持台と、(c)前記保持台を前記平面回折
    格子の溝方向を回転軸として軸回転させる駆動手段と、
    (d)前記保持台の回転角と前記平面回折格子の溝間隔
    から顕微鏡の空間分解能を求める演算手段とからなるこ
    とを特徴とする空間分解能測定装置。
JP18406592A 1992-07-10 1992-07-10 空間分解能測定装置 Withdrawn JPH0626989A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100422379C (zh) * 1999-07-09 2008-10-01 大丰工业株式会社 铜-铝复合材料的制造方法

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