JPH06269371A - 炭酸泉機能付きガス風呂 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 バーナの燃焼排気中の炭酸ガスを温水に溶解
するようにした炭酸風呂において、時間の経過と共に浴
槽内の炭酸濃度が低下するのを防止する。 【構成】 給湯用バーナ１により加熱される給湯用熱交
換器２を介してシャワー、給湯栓３等に給湯する給湯配
管と、給湯配管より分岐して浴槽５へ給湯する分岐配管
と、追焚き用バーナ７により過熱される追焚き用熱交換
器８へ浴槽内の温水をポンプ９により強制循環させる追
焚き配管１０とを備え、水道水を給湯用熱交換器２から
の排気に接触させて温水に合流させるようにした気液接
触室１１を分岐配管中に介装すると共に、追焚き用熱交
換器からの排気を循環温水に接触させるようにした気液
接触室１１を追焚き配管中に介装した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴槽の湯に燃焼排気中
の炭酸ガスを溶解させるようにした炭酸泉機能付きガス
風呂に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来ガスバーナの燃焼排気と水道水を直
接接触させ、排熱を回収して熱効率を高めると共に、排
気中の炭酸ガスを温水に溶解して炭酸風呂として利用す
るものがあったが、これは熱効率の向上を主眼としたも
のであって、炭酸ガスの溶解度はきわめて低く、また気
液の温度差が大きいために気液接触部の損耗が著しいと
いう欠点があった。特願平３ー３３４１１０号の炭酸泉
機能付きガス風呂は、これらの欠点を解消したもので、
図２に示すように、給湯用バーナ１により加熱される給
湯用熱交換器２を介してシャワー、給湯栓３等に給湯す
る給湯配管４と、給湯配管４より分岐して浴槽５へ給湯
する分岐配管６を備え、水道水を給湯用熱交換器２から
の排気に接触させて温水に合流させるようにした気液接
触室１１を分岐配管６中に介装したものであり、燃焼排
気と水道水を一旦熱交換器で熱交換させて、燃焼排気の
温度を低下させたのちに、気液接触室に通すことによ
り、部分的な過熱や沸騰を防止して、炭酸ガスの溶解度
を向上したものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし図２の構成にお
いては、「お湯はり」運転時に排気中の炭酸ガスが溶解
して炭酸イオンとなるが、入浴中の攪拌効果や追焚き時
の追焚き配管内における高温加熱のために、炭酸イオン
が炭酸ガスとなって追い出され、温水の炭酸濃度は時間
の経過と共に低下するが、一方追焚き運転時には、追焚
きバーナの排気中の炭酸ガスの溶解は行われず、追焚き
用熱交換器からの排気は高温のまま排出されて、炭酸ガ
ス及び排熱が無駄に捨てられているという問題があっ
た。本発明は上述の問題点に鑑み、追焚き時も排気中の
炭酸ガスの溶解を行うことによって、炭酸濃度と熱効率
を更に向上することができる炭酸泉機能付きガス風呂を
提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明による炭酸泉機能
付きガス風呂は、図１に示すように、給湯用バーナ１に
より加熱される給湯用熱交換器２を介してシャワー、給
湯栓３等に給湯する給湯配管４と、給湯配管４より分岐
して浴槽５へ給湯する分岐配管６と、追焚き用バーナ７
により加熱される追焚き用熱交換器８へ浴槽５内の温水
をポンプ９により強制循環させる追焚き配管１０とを備
え、水道水を給湯用熱交換器２からの排気に接触させて
温水に合流させるようにした気液接触室１１を分岐配管
６中に介装すると共に、追焚き用熱交換器８からの排気
を循環温水に接触させるようにした気液接触室１２を追
焚き配管１０中に介装したものである。

【０００５】

【作用】追焚き配管１０中に介装された気液接触室１２
は、追焚き用バーナ７の燃焼排気が一旦追焚き用熱交換
器８で浴槽からの温水と熱交換されて温度低下したガス
と、同じ熱交換器８で温度上昇した温水とが接触させら
れるものであり、給湯時の気液接触室１１に比し接触温
度が高いので、炭酸ガス溶解度は半減するが、浴槽５内
の減少した炭酸イオンの補給用としては十分であり、む
しろ「お湯はり」時を上回る炭酸濃度を実現することが
できる。

【０００６】

【実施例】図１は本発明の一実施例の系統図を示したも
ので、シャワーや給湯栓３に給湯する給湯配管４内の流
量を流量センサ１３が検出し、この流量センサ１３から
の信号により作動する給湯用バーナ１が給湯用熱交換器
２を加熱する。また浴槽５内の温度を検出する浴槽温度
センサ１４の信号により追焚き用バーナ７が作動して、
追焚き用熱交換器８を加熱する。更に浴槽水位センサ１
５からの信号により開閉する「お湯はり」電磁弁１６ａ
及び１６ｂが、給湯配管４より分岐し追焚き配管１０へ
流れ込む分岐配管６の途中、及び水道水を「お湯はり」
用気液接触室７へ供給する給水配管１７に介装されてお
り、分岐配管６からの高温の温水と、気液接触室１１か
らの比較的低温の温水とが合流して約４０℃の湯とな
り、追焚き用配管１０の一部を通って浴槽５へ供給され
る。

【０００７】また追焚き配管１０中には、追焚き用気液
接触室１２が介装されており、ここには追焚き用バーナ
７で発生し、追焚き用熱交換器８を加熱して温度低下し
た燃焼排気が通過し、その際に追焚き用熱交換器８で温
度上昇した温水に接触して、炭酸ガスを溶解させる。こ
の気液接触室１２は、「お湯はり」用気液接触室１１に
比し接触温度が高いので、炭酸ガス溶解度は低いけれど
も、浴槽５内の炭酸イオン補給用としては十分である。

【０００８】気液接触室１１，１２は、例えばステンレ
スパイプを短く切断して形成した多数の金属片を排気通
路内に吊設したバスケット内に充填し、あるいはステン
レス製金網を複数枚積層して充填材１８を構成し、その
上から噴霧ノズルで水を噴霧するようにしたもので、水
は充填材１８の表面を伝わって流下するので、水と排気
とが互いに接触する面積が大きく、且つ接触する時間も
長くなって、熱交換が効率良く行われると同時に、排気
中の炭酸ガスを水に溶解させるのである。なお図中１９
ａ，１９ｂは排気口である。

【０００９】

【発明の効果】本発明は上述のように構成されたもの
で、従来の炭酸風呂においては、浴槽内に溶解していた
炭酸イオンが、入浴中の攪拌効果や追焚き時の追焚き配
管内における高温加熱のために、炭酸ガスとなって追い
出され、温水の炭酸濃度は時間の経過と共に低下してい
たが、本発明においては、追焚き配管１０中に介装され
た気液接触室１２が、追焚き時に追焚き用熱交換器を通
過した燃焼排気を浴槽からの温水に接触させ、浴槽５内
で減少した炭酸イオンを補給することができ、追焚き時
においても、むしろ「お湯はり」時を上回る炭酸濃度を
実現することができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の系統図。

【図２】従来例の系統図。

【符号の説明】

１ 給湯用バーナ ２ 給湯用熱交換器 ３ 給湯栓 ４ 給湯配管 ５ 浴槽 ６ 分岐配管 ７ 追焚き用バーナ ８ 追焚き用熱交換器 ９ ポンプ １０ 追焚き配管 １１ 気液接触室 １２ 気液接触室 １３ 流量センサ １４ 浴槽温度センサ １５ 浴槽水位センサ １６ａ，１６ｂ 「お湯はり」電磁弁 １７ 給水配管 １８ 充填材 １９ａ，１９ｂ 排気口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 善久 大阪市港区南市岡１丁目１番52号 株式会 社ハーマン内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給湯用バーナにより加熱される給湯用熱
   交換器を介してシャワー、給湯栓等に給湯する給湯配管
   と、給湯配管より分岐して浴槽へ給湯する分岐配管と、
   追焚き用バーナにより過熱される追焚き用熱交換器へ浴
   槽内の温水をポンプにより強制循環させる追焚き配管と
   を備え、給湯用熱交換器からの排気中の炭酸ガスを温水
   に溶解させる気液接触室を上記分岐配管中に介装すると
   共に、追焚き用熱交換器からの排気中の炭酸ガスを温水
   に溶解させる気液接触室を追焚き配管中に介装したこと
   を特徴とする炭酸泉機能付きガス風呂。