JPH0626918A - 建築材料の吸音率の測定方法および測定装置 - Google Patents

建築材料の吸音率の測定方法および測定装置

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JPH0626918A
JPH0626918A JP4134854A JP13485492A JPH0626918A JP H0626918 A JPH0626918 A JP H0626918A JP 4134854 A JP4134854 A JP 4134854A JP 13485492 A JP13485492 A JP 13485492A JP H0626918 A JPH0626918 A JP H0626918A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定の準備作業が容易で設備の無駄が省け、
試料の上端縁での音波の回折等をなくして、正確な吸音
率を求める。 【構成】 残響室31に所定形状,寸法の建築材料から
なる試料を置き、残響室31内のスピーカ36から発し
た音を、残響室内の複数箇所に設けたマイクロホン39
で受け、受けた音の残響時間から試料の吸音率を求め
る。残響室31の試料45が置かれる床34に所定形
状,寸法の開口1aをなすようにピット1を設ける。ピッ
ト1の底部にシリンダ8で開閉される一対の脚3,4を
設ける。上面11cに試料45を直接または間接に載置
すべく、所定形状,寸法をなして残響室31の床34と
同一材料で同一厚さに蓋板11を形成し、この蓋板を上
記脚3,4によりピット1内で昇降させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、残響室内に建築材料か
らなる所定形状の試料を置き、室内の音源から発した音
を複数の受音器で受け、受けた音の残響時間および空室
時の残響時間から上記試料の吸音率を測定する方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建築の音響設計では、JIS A 1409 で規
格化された上述の残響室法による吸音率が一般に用いら
れており、この吸音率は、従来、図3,図4に示すよう
な方法で測定されている。残響室31は、図3のごとき
コンクリートからなる五角形の壁32と屋根スラブ,床
スラブ33,34(図4参照)で囲まれた容積150m3
上の不整形7面体をなし、室内に図示しない拡散板を適
宜配置して、どの位置でも音圧が均一となる拡散音場を
構成している。残響室31内には、床中央に長短辺寸法
比1.3〜1.5で面積8.5〜12m2の建築材料からなる長方形
の試料35を置き、室内の音源たるスピーカ36にバン
ドノイズ発生器37,パワーアンプ38を介して1/3オ
クターブバンドノイズを発生させる一方、音源,試料,壁
面,拡散板等に近接しない室内に3つ以上設けた受音器
たるマイクロホン39で集音を行なう。マイクロホン3
9の集音信号は、プリアンプ40,帯域フィルタ41を
経て高速度レベルレコーダ42に記録され、同時に(試
料設置時の)残響時間が測定されて表示される。残響時
間の測定回数は、125Hz〜4kHzを3帯域に分けて夫々
所定回数に定められており、試料を置かない空室時およ
び試料設置時の各帯域ごとの残響時間の測定結果から、
次式を用いて吸音率αが算出される。 α=55.3V(1/T−1/T0)/(c・S) 但し、V:残響室容積[m3]、c:空気中の音速[m/s]、S:
試料面積[m2]、T:試料設置時の残響時間[s]、T0:空室
時の残響時間[s]
【0003】さて、残響室31の床中央に置かれる試料
35は、通常床面に直接置かれるが、有孔板などの試料
ではその吸音率が背後の空気層の厚さによって種々変化
するので、このような吸音率を測定する場合は、図4
(A)に示すように設置される。即ち、試料35の四周の
床面34に、鋼材やコンクリートなどの音響を反射する
材料にて空気層43の厚さに相当する高さの枠44を立
設し、この枠44の上端部で試料35を支える。また、
試料を直接床面34に置く場合でも、厚さが略10cm以
上になると、四周の側面の吸音を防ぐためこの側面を音
響反射材料で囲む必要がある。そして、このような設置
状態でスピーカ36から音響を発し、マイクロホン39
で音響を受けて、試料設置時の残響時間の測定を行なう
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
試料設置方法は、残響室31の床面34に空気層や試料
の種々の厚さに応じた高さの枠44をその都度立設する
ものであるため、準備作業が極めて手間のかかる煩雑な
ものになるうえ、枠材料の使い捨てなどの無駄が増える
という欠点がある。又、図4(A)の矢印で示すように、
スピーカ36から発せられ、床面34で反射された音波
が、枠44の上端縁で回折して試料35に入射して吸収
されるため、あるいは空気層43が厚い場合は、残響室
容積が無視できぬほど減少して、音波の伝播状態や経路
が本来の測定条件から外れるため、精度の良い測定がで
きなくなるという欠点がある。さらに、残響室31に設
置される被測定試料35が、図4(B)に示すように、劇
場用いす45などの立体を縦横に複数配置したものであ
る場合は、これらの試料にスピーカ36からの音波がラ
ンダムな方向から入射するため、吸音率として欲しい例
えば上方からの音に対する測定値が計測できないという
欠点がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、測定の準備作業
が容易で設備の無駄がない簡素な構成によって、建築材
料からなる被測定試料の上端縁での音波の回折や側周面
での音波の吸収をなくして、試料背後に空気層がある場
合も含めて、特定方向の吸音率(残響室法)を正確に測定
することができる測定方法および測定装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本発明の建築材料の吸音率の測定方法は、残響室に所定
形状,寸法の建築材料からなる試料を置き、残響室内の
音源から発した音を、残響室内の複数箇所に設けた受音
器で受け、受けた音の残響時間から上記試料の吸音率を
求める手法において、上記残響室の試料が置かれる床に
上記所定形状,寸法の開口を有するピットを設けると共
に、このピットを残響室の床と同一材料の蓋板により蓋
板上面が床面と一致するように覆って残響時間を測定す
る一方、上記蓋板の上方に試料を試料上面が床面と一致
するように位置させて残響時間を測定し、測定した2つ
の残響時間から所定の数式により吸音率を算出すること
を特徴とする。また、本発明の建築材料の吸音率の測定
装置は、上述と同様の残響室を用いた手法において、上
記残響室の試料が置かれる床に上記所定形状,寸法の開
口をなすように設けられたピットと、このピット内に設
けられた第1昇降手段と、上記所定形状,寸法をなして
残響室の床と同一材料で形成され、上方に試料を直接ま
たは間接に位置させて上記第1昇降手段によりピット内
を昇降せしめられる蓋板を備えたことを特徴とする。な
お、上記測定装置の蓋板の上方に、上記所定形状,寸法
を有して一群の試料を載置する試料載置板を配置すると
ともに、この試料載置板を昇降させる第2昇降手段を、
上記蓋板またはピット内に設けることもできる。
【0007】
【作用】上記測定方法において、残響室の床に設けられ
た所定形状,寸法のピットを、床と同一材料の蓋板で、
その上面が床面と一致するように覆った後、残響室内の
音源から発した音を残響室内の受音器で受けて、まず空
室時の残響時間を測定する。次に、上記蓋板の上方に試
料を試料上面が床面と一致するように位置させた後、同
様に試料設置時の残響時間を測定する。ここで、試料上
面と床面が一致しているので、厚い試料をピットのない
床面に置いた場合に生じる試料側面での音波の吸収や試
料上端縁での音波の回折がなくなり、また、残響室容積
が減少せず、音波の伝播状態や経路も本来の測定条件か
ら外れないので、背後にピット深さの空気層がある場合
の正確な吸音率の測定ができる。また、試料下方のピッ
ト内に所定距離を隔ててコンクリート板等の音波反射体
を設ければ、試料を囲む枠を床面に立設することなく容
易かつ無駄なく、背後に厚さが零乃至ピット深さまでの
空気層がある場合の吸音率を、同様の理由から正確に測
定することができる。さらに、試料が縦横に配置された
劇場用のいすなどの場合でも、いすの上面を床面に一致
するように設置すれば、いす群の側面への音波の入射が
なくなって、上方からの音波に対する正確な吸音率が測
定できる。
【0008】上記測定装置において、残響室の床に開口
するピットの底部に設けられた第1昇降手段により、床
と同一材料で,かつ開口と同じ大きさに形成された蓋板
を上昇させ、試料を載せない蓋板の上面を床面と一致さ
せた後、残響室内の音源から発した音を残響室内の受音
器で受けて、まず空室時の残響時間を測定する。つぎ
に、蓋板に建築材料からなる試料を載置し、第1昇降手
段により蓋板を下降させて試料の上面と床面を一致させ
た後、同様に試料設置時の残響時間を測定する。ここ
で、試料上面と床面が一致しているので、厚い試料をピ
ットのない床面に置いた場合に生じる試料側面での音波
の吸収や試料上端縁での音波の回折がなくなり、また、
残響室容積が減少せず、音波の伝播状態や経路も本来の
測定条件から外れないので、背後に空気層がない場合の
正確な吸音率の測定ができる。また、試料が縦横に配置
された劇場のいすなどの場合でも、いすの上面を床面に
一致するように設置すれば、いす群の側面への音波の入
射がなくなって、上方からの音波に対する背後に空気層
がない場合の正確な吸音率が測定できる。
【0009】また、上記測定装置のピット内の蓋板の上
方に、開口と同じ大きさで一群の試料を載置する試料載
置板を配置し、この試料載置板を第2昇降手段で昇降さ
せるようにすれば、次のようにして板状の試料あるいは
例えば木製の床材に多数のいすを縦横に配設してなる試
料の吸音率が測定できる。板状の試料の場合は、この板
状の試料そのものからなる試料載置板を除去した状態
で、第1昇降手段により蓋板をその上面が床面に一致す
る位置まで上昇させて、上述と同様に空室時の残響時間
を測定する。次いで、上記試料載置板を、その上面が床
面に一致するように第2昇降手段で昇降させ、この試料
載置板の下面に蓋板が当接するように第1昇降手段で調
整した後、同様に試料設置時の残響時間を測定する。こ
れにより、背後の空気層がない場合の吸音率が測定され
る。また、試料載置板の上面と床面を一致させたまま、
第1昇降手段により蓋板をピット底に向けて下降させれ
ば、下降距離に応じた厚さの背後空気層がある場合の試
料の残響時間が容易に測定でき、背後空気層がある場合
の吸音率も求まる。
【0010】木製床材に多数のいすを配設した試料の場
合も、木製床材を上記試料載置板とみなし、その上面を
いすの上端を連ねる平面とみなして上述と同様の操作を
行なえば、床材を含む一群のいすの背後空気層がない場
合およびある場合の吸音率が求まる。この例でも、音波
の伝播状態や経路および音波の吸収や回折については上
述と同様であるので、正確な吸音率の測定および特定方
向の音波に対する正確な吸音率の測定ができるのは勿
論、床面に枠を立設することなく容易かつ安価に背後空
気層がある場合の吸音率を測定することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1(A),(B)は、本発明の吸音率の測定装置
の一例を示す横断面図および縦断面図であり、この測定
装置は、図3,図4で述べたと同じ五角形のコンクリー
ト壁32と屋根スラブ,床スラブ33,34で囲まれた不
整形7面体をなす残響室31内に、音源たるスピーカ3
6と受音器たるマイクロホン39を設置すると共に、残
響室中央の試料が置かれる床34に、試料と同じ寸法の
長方形の開口1aをなしてピット1を設けている。ピッ
ト1内には、中間点をピンで連結したX字状の開閉脚
3,4を図1(A)のごとく前後に配置し、両開閉脚の一
方の下端3a,4aをピット底の台座5に枢支し、他方の
下端3b,4bを両端にローラをもつ横材7で互いに連結
して、この横材7にロッド先端を連結したシリンダ8の
基部を上記台座5に固定して第1昇降手段を構成してい
る。そして、シリンダ8のロッドの出没により、上記下
端3b,4bがスライド台9,10上を滑動して両開閉脚の
上端3c,3d,4c,4dが昇降する。
【0012】さらに、床34と同一材料のコンクリート
からなり、上記開口1aと同一寸法の長方形をなす蓋板
11を上記ピット1に挿入し、この蓋板11の一端11
aに上記開閉脚の一方の上端3c,4cを枢着するととも
に、開閉脚の他方の上端3d,4dを横方向に連結するロ
ーラ付きの軸12を、蓋板11の他端裏面のガイドボッ
クス11bに摺動自在に嵌合して、シリンダ8による開
閉脚3,4の開閉で蓋板11をピット1内で昇降させる
ようにしている。この蓋板11の上方には、吸音率を測
定すべき試料が、直接または間接に配置される。図1
(B)の例では、蓋板11上に縦横に配置された多数の劇
場用のいす45が、試料である。なお、残響室31内の
スピーカ36およびマイクロホン39は、図示しないが
図3と同様のパワーアンプ38,バンドノイズ発生器3
7およびプリアンプ40,帯域フィルタ41,高速度レベ
ルレコーダ42を備えている。
【0013】上記構成の吸音率の測定装置の作用を、本
発明の吸音率の測定方法の説明を兼ねて次に述べる。残
響室31の床34の中央に開口するピット1の底部に設
けられたシリンダ8のロッドを没入させ、一対の開閉脚
3,4を閉じてその上端3c,3d,4c,4dで、いす45を
載せない蓋板11を上昇させ、その上面11cを床面3
4aと一致させる。そして、残響室31内のスピーカ3
6から発した音を室内のマイクロホン39で受けて、ま
ず空室時の残響時間を測定する。次に、蓋板11に試料
たる多数のいす45を縦横に載せ、シリンダ8のロッド
の突出で蓋板11を下降させて、いす群の上端を連ねる
平面と床面34aを一致させた後、同様に試料設置時の
残響時間を測定する。ここで、いす群の上端を連ねる平
面と床面34aが一致しているので、いす群の側面への
スピーカからの音波の入射がなく音波の吸収もなくなる
から、建築材料たるいす群の鉛直方法の音響に対する正
確な残響時間が測定される。したがって、測定された空
室時および試料設置時の残響時間を、既述のJIS A 1409
による計算式に代入して、背後に空気層がない場合の
正確な吸音率を求めることができる。
【0014】また、上記いす群に代えて図4で述べた板
状の試料35を蓋板11に載置することもできる。特に
この試料35が10cm以上の厚板である場合は、上述と
同様の操作により試料の上面と床面34aを一致させる
ことにより、試料側面での音波の吸収や試料上端縁での
音波の回折がなくなり、残響室容積が減少せず、音波の
伝播状態や経路も本来の測定条件から外れないので、背
後に空気層がない場合の正確な吸音率を測定することが
できる。さらに、図2(B)に示すように、開口1a近傍
のピット1内に開口縁に沿ってL字断面のブラケット1
3を固定し、このブラケット13にスペーサ14を介し
て試料35を、その上面が床面34aに一致するように
載置し、試料35の下方の蓋板11をシリンダ8で昇降
させれば、任意厚さの背後空気層43を作ることがで
き、従来のように床面に枠44(図4(A)参照)を立設す
ることなく容易かつ安価に種々の厚さの背後空気層があ
る場合の吸音率を正確に測定することができる。なお、
蓋板11に空気層厚さに相当するスペーサを介して試料
35を間接的に載置し、シリンダ8によりこの試料上面
を床面34aに一致させて、同様に正確な測定を行なう
こともできる。
【0015】図2(A)は、上記実施例の変形例を示す縦
断面図である。この変形例は、第1昇降手段として一対
の開閉脚3,4(図1(A)参照)に代えてピット底の中央
にシリンダ15を立設し、これにより蓋板11をピット
1内で昇降させるとともに、ピット底の両端に第2昇降
手段としてのシリンダ16,16を立設し、蓋板11の
上方に配置した木製床材からなる試料載置板17を上記
シリンダ16,16で昇降させるようにしている。試料
載置板17上には、これと一体となって建築材料をなす
劇場用の一群のいすを縦横に載置している。
【0016】この変形例では、シリンダ16,16から
いす群を載せた試料載置板17を除去した状態で、シリ
ンダ15により蓋板11をその上面が床面34aに一致
する位置まで上昇させ、上述と同様に空室時の残響時間
を測定する。次いで、上記試料載置板17をロッド先端
に固定し、シリンダ16,16により試料載置板17を
下降させて、いす群の上端を連ねる平面と床面34aを
一致させ、この試料載置板17の下面に当接するまでシ
リンダ15で蓋板11を上昇させた後、試料設置時の残
響時間を測定する。これにより、背後に空気層がない場
合の吸音率が計算で求まる。また、試料載置板17の上
面と床面34aを一致させたまま、シリンダ15で蓋板
11をピット底に向けて下降させれば、下降距離に応じ
た厚さの背後空気層がある場合の試料たるいす群の残響
時間が容易に測定でき、背後空気層がある場合の吸音率
も求まる。
【0017】この変形例でも、音波の伝播状態や経路お
よび音波の吸収や回折については上述の実施例と同様で
あるので、正確な残響時間の測定および上方からの音波
に対する正確な残響時間の測定ができるのは勿論、床面
に枠44(図4(A)参照)を立設することなく容易かつ安
価に背後空気層がある場合の吸音率を求めることができ
る。なお、上記いす群を除去して試料載置板17を被測
定試料たる建築材料そのものにすることもでき、この場
合も上述と同様の作用,効果が奏される。
【0018】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
建築材料の吸音率の測定方法は、残響室に所定形状,寸
法の建築材料からなる試料を置き、残響室内の音源から
発した音を、残響室内の複数箇所に設けた受音器で受
け、受けた音の残響時間から上記試料の吸音率を求める
手法において、上記残響室の試料が置かれる床に上記所
定形状,寸法の開口を有するピットを設けるとともに、
このピットを残響室の床と同一材料の蓋板により蓋板上
面が床面と一致するように覆って残響時間を測定する一
方、上記蓋板の上方に試料を試料上面が床面と一致する
ように位置させて残響時間を測定し、測定した2つの残
響時間から所定の数式により吸音率を算出するので、測
定の準備作業が容易で設備の無駄がない構成でもって、
試料の上端縁での音波の回折や側面での音波の吸収をな
くして、正確な吸音率を求めることができる。
【0019】また、本発明の建築材料の吸音率の測定装
置は、上述と同様の残響室を用いた手法において、上記
残響室の試料が置かれる床に所定形状,寸法の開口をな
すように設けられたピットと、このピット内に設けられ
た第1昇降手段と、上記所定形状,寸法をなして残響室
の床と同一材料で形成され、上方に試料を直接または間
接に位置させて上記第1昇降手段によりピット内を昇降
せしめられる蓋板を備えているので、上述の測定方法を
実行でき、測定の準備作業が容易で設備の無駄がない構
成でもって、試料の上端縁での音波の回折等をなくし
て、背後空気層がない場合およびある場合の正確な吸音
率を求めることができる。さらに、上記測定装置の蓋板
の上方に、上記所定形状,寸法を有して一群の試料を載
置する試料載置板を配置し、かつこの試料載置板を昇降
させる第2昇降手段を、上記蓋板またはピット底に設け
れば、多数の立体を配置した試料の背後空気層がある場
合の吸音率も、準備作業に手間をかけずかつ設備の無駄
を生じずに正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の建築材料の吸音率の測定装置の一実
施例を示す横断面図および縦断面図である。
【図2】 上記実施例の変形例を示す縦断面図である。
【図3】 従来の吸音率の測定装置を示す横断面図であ
る。
【図4】 従来の吸音率の測定装置を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ピット、1a…開口、3,4…開閉脚、8,15,16
…シリンダ、11…蓋板、17…試料載置板、31…残
響室、32…壁、33…屋根スラブ、34…床スラブ、
35…試料、36…スピーカ、39…マイクロホン、4
3…空気層、45…劇場用のいす。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 残響室に所定形状,寸法の建築材料から
    なる試料を置き、残響室内の音源から発した音を、残響
    室内の複数箇所に設けた受音器で受け、受けた音の残響
    時間から上記試料の吸音率を求める建築材料の吸音率の
    測定方法において、 上記残響室の試料が置かれる床に上記所定形状,寸法の
    開口を有するピットを設けるとともに、このピットを残
    響室の床と同一材料の蓋板により蓋板上面が床面と一致
    するように覆って残響時間を測定する一方、上記蓋板の
    上方に試料を試料上面が床面と一致するように位置させ
    て残響時間を測定し、測定した2つの残響時間から所定
    の数式により吸音率を算出することを特徴とする建築材
    料の吸音率の測定方法。
  2. 【請求項2】 残響室に所定形状,寸法の建築材料から
    なる試料を置き、残響室内の音源から発した音を、残響
    室内の複数箇所に設けた受音器で受け、受けた音の残響
    時間から上記試料の吸音率を求める建築材料の吸音率の
    測定装置において、 上記残響室の試料が置かれる床に上記所定形状,寸法の
    開口をなすように設けられたピットと、このピット内に
    設けられた第1昇降手段と、上記所定形状,寸法をなし
    て残響室の床と同一材料で形成され、上方に試料を直接
    または間接に位置させて上記第1昇降手段によりピット
    内を昇降せしめられる蓋板を備えたことを特徴とする建
    築材料の吸音率の測定装置。
  3. 【請求項3】 上記所定形状,寸法を有して上記ピット
    内の蓋板の上方に配置されて、一群の試料を載置する試
    料載置板と、この試料載置板を昇降させるように上記蓋
    板またはピット底に設けられた第2昇降手段をさらに備
    えた請求項2に記載の建築材料の吸音率の測定装置。
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