JPH0626561A - トルクコンバータのロックアップ装置 - Google Patents

トルクコンバータのロックアップ装置

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JPH0626561A
JPH0626561A JP3947992A JP3947992A JPH0626561A JP H0626561 A JPH0626561 A JP H0626561A JP 3947992 A JP3947992 A JP 3947992A JP 3947992 A JP3947992 A JP 3947992A JP H0626561 A JPH0626561 A JP H0626561A
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JP
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turbine
front cover
working fluid
torque converter
piston
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JP3947992A
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Yoshihiro Matsuoka
佳宏 松岡
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Exedy Corp
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Daikin Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0252Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means having a damper arranged on input side of the lock-up clutch

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルクコンバータのロックアップ装置連結時
に生じるトルク変動を効果的に吸収する。 【構成】 トルクコンバータ1は、クランクシャフト2
8に連結され内部に液体が充填された油室を形成するフ
ロントカバー3と、前記油室内に配置され出力軸に連結
されたタービン5とを含んでいる。ロックアップ装置7
は、ピストン12と、粘性ダンパー機構13とを備えて
いる。ピストン12は、タービン5とフロントカバー3
との間に軸方向に移動自在に配置され、フロントカバー
3に圧接可能な円板状部材である。粘性ダンパー機構1
3は、前記油室内の液体を作動流体として共有し、ピス
トン12とタービン5とは作動流体を介して連結されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップ装置、特
に、トルクコンバータのフロントカバーとタービンとを
連結するロックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータは、3種の羽根車(ポ
ンプ,タービン,ステータ)を内部に有し、内部の液体
により動力を伝達する装置である。ポンプは、入力側部
材に連結されたフロントカバーに固定されており、ポン
プからの流込む液体により駆動されるタービンは出力側
部材に連結されている。
【0003】トルクコンバータの内部において、タービ
ンとフロントカバーとの間にロックアップ装置が配置さ
れたものがある。ロックアップ装置は、フロントカバー
とタービンとを機械的に連結し、フロントカバーから出
力側部材に回転力を直接伝達するためのものである。特
開昭59−6463号に開示されたロックアップ装置に
は、フロントカバーと出力軸とが機械的に連結されたと
きに伝えられるトルク変動を吸収する目的で粘性流体継
手が使用されている。この粘性流体継手は、シール部材
により密閉された流体室を有し、その内部に作動油が充
填されている。液体室内では、フロントカバーに連結さ
れた部材と出力軸側のハブに連結された部材との両方に
複数の円環状の突起物が形成されている。これらの複数
の突起物は、両部材が円周方向に回転可能なように互い
に差し込まれている。ロックアップ装置がフロントカバ
ーに連結されると、液体室内部の流体を介して出力側の
ハブが回転させられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の粘性流体継
手を有するロックアップ装置では、流体室内部の作動油
は密封されているために高温になりやすく、劣化しやす
い。劣化すると粘性が変化し、所望の特性が得られなく
なる。また、密封式のためにシール部材が必要になり、
しかも耐熱性の良好なシール部材を用いる必要があるた
めに、高価になる。
【0005】また、前記従来の装置では、入力側の部材
と出力側の部材とが互いに差し込まれる構造であるた
め、加工が複雑となり、しかも厳しい加工精度が要求さ
れる。さらに、組付誤差が大きい場合には互いに接触し
てしまうため、組付精度も厳しく管理する必要があり、
装置全体が高価になってしまう。本発明の目的は、粘性
を介して動力を伝達するトルクコンバータのロックアッ
プ装置において、作動液体の劣化を抑え、長期にわたっ
て安定した特性を維持することにある。
【0006】本発明の別の目的は、トルクコンバータの
ロックアップ装置において、安価な粘性ダンパー機構を
実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るトルク
コンバータのロックアップ装置は、入力側部材に連結さ
れたフロントカバーと、出力側部材に連結されたタービ
ンとを含むトルクコンバータに用いられる。このロック
アップ装置は、ピストンと、粘性ダンパー機構とを備え
ている。前記ピストンは、タービンとフロントカバーと
の間に軸方向に移動自在に配置され、前記フロントカバ
ーに圧接可能な円板状部材である。前記粘性ダンパー機
構は、油室内の液体を作動流体として共有し、ピストン
とタービンとを作動流体を介して連結している。
【0008】第2の発明に係るトルクコンバータのロッ
クアップ装置は、入力側部材に連結されたフロントカバ
ーと、出力側部材に連結されたタービンとを含むトルク
コンバータに用いられる装置である。このロックアップ
装置は、円板状ピストンと、環状ケースと、スライダ
と、連結部材とを備えている。前記円板状ピストンは、
タービンとフロントカバーとの間に軸方向に移動自在に
配置され、フロントカバーに圧接可能な部材である。前
記環状ケースはピストンに固定され、仕切り壁により円
周方向に区画された複数の液体室を有している。前記ス
ライダは、環状ケースの液体室内に円周方向に移動自在
に配置され、液体室の周壁との間に所定の隙間を有して
いる。前記連結部材は、タービンとスライダとを連結し
ている。
【0009】
【作用】第1の発明に係るトルクコンバータのロックア
ップ装置では、ロックアップ装置連結時に、入力側部材
の回転力は、フロントカバーから円板状ピストンと粘性
ダンパー機構とを介してタービンに伝達される。このた
め、ロックアップ装置に伝達されるトルク変動は、粘性
ダンパー機構により吸収される。
【0010】しかも、粘性ダンパー機構の液体は、トル
クコンバータの油室内の液体と共有されているために循
環される。このため、冷却が容易となり、液体の劣化ま
たは減少を抑えることができる。また、シール部材が不
要となる。第2の発明に係るトルクコンバータのロック
アップ装置では、ロックアップ装置連結時に、入力側部
材の回転力はフロントカバーからピストン,液体,スラ
イダ及び連結部材を介してタービンに伝達される。入力
側部材からトルク変動が伝達されると、ピストン及び環
状ケースがスライダ及び連結部材に対して捩じれる。す
ると、液体室内でスライダーにより区画された両端部分
の一方から他方に、液体がスライダと液体室の周壁との
間の所定の隙間を通って流れる。このとき隙間内で発生
する摩擦抵抗により粘性減衰が行われ、その結果トルク
変動が吸収される。
【0011】このような構成では、加工精度及び組付精
度を厳しく管理する必要がない。また、たとえ液体室内
部の流体が失われた場合でも、環状ケースの仕切り壁が
ピストンに当接することで動力の伝達は行われる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の一実施例としてのロックア
ップ装置が採用されたトルクコンバータを示している。
この例では、トルクコンバータ1の前段に動力伝達装置
2が配置されている。なお、図1において、O−Oがト
ルクコンバータ機構1及び動力伝達装置2の回転中心線
である。
【0013】トルクコンバータ1は、フロントカバー3
と、フロントカバー3の外周壁3aに固定されたインペ
ラシェル4aとで内部に作動油が充填された作動油室を
形成している。インペラシェル4aは内周端部がインペ
ラハブ31に固定されている。フロントカバー3の前方
(図1の左方)には、動力伝達装置2が固定され、動力
伝達装置2からエンジンからの駆動力がフロントカバー
4に入力されるようになっている。フロントカバー3の
半径方向外周側の内壁には、平坦な摩擦面3bが円環状
に形成されている。
【0014】トルクコンバータ1内の作動油室には、ポ
ンプ4と、タービン5と、ステータ6と、ロックアップ
装置7とが配置されている。インペラシェル4aの内部
には、複数のポンプブレード4bが固定されている。イ
ンペラシェル4aとポンプブレード4bとによりポンプ
4が構成されている。ポンプ4と対向する位置には、タ
ービン5が配置されている。タービン5は、タービンシ
ェル5aとタービンシェル5a上に固定された複数のタ
ービンブレード5bとにより構成されている。タービン
シェル5aの内周端部は、タービンハブ8のフランジ部
8aにリベット9により固定されている。タービンハブ
8は、内周部に出力軸(図示せず)と係合するスプライ
ン8bを有している。タービンシェル5aの外壁の外周
部には、複数の折曲げ爪5cが固定されている。この折
曲げ爪5cがロックアップ装置7と係合し、ロックアッ
プ装置7からの回転力をタービン5に伝達するようにな
っている。
【0015】ポンプ4の内周部とタービン5の内周部と
の間には、ステータ6が配置されている。ステータ6
は、タービン5からポンプ4へと戻される作動油の方向
を調整するものであり、円環状のステータキャリア6a
と、ステータキャリア6aの外周面に形成された複数の
ステータブレード6bとから構成されている。ステータ
キャリア6aはワンウェイクラッチ機構を介してインナ
ーレース10に連結されている。
【0016】ロックアップ装置7は、フロントカバー1
2とタービン5のタービンシェル5aとの間に配置され
ている。このロックアップ装置7は、円板状のピストン
12と粘性ダンパー機構13とから主に構成されてい
る。ピストン12は、内周端がタービンハブ9の外周端
に摺動自在に支持されている。ピストン12の外周端に
は、フロントカバー3の摩擦面3bと対向する面に円環
状の摩擦部材20が接着されている。ピストン12は、
外周側端部に軸方向後方(図1の右方)に延びる筒状の
端壁12aを有している。
【0017】粘性ダンパー機構13は、ピストン12の
端壁12aの内周側に配置されており、ケース14を有
している。ケース14は、円環状で、一方に開口を有す
る箱部材であり、端壁12aの内周にピストン12と密
着して配置されている。ケース14は、軸方向前方側が
開口しており、ピストン12との間に所定の空間を形成
している。なお、ケース14は円周方向複数箇所に前記
空間を円周方向において区画する仕切り壁14aを有し
ている。ケース14の半径方向内周側には、図2に示す
ように、複数の突起部14eが形成されている。この突
起部14eが、図3に示すように、ピストン12に形成
された孔に挿入されており、ケース14はピストン12
と一体回転する。
【0018】図2から明らかなように、各仕切り壁14
aにより区画された空間内には、樹脂製の箱型スライダ
15が配置されている。箱型スライダ15の外周壁及び
内周壁は、ケース14内部の外周壁及び内周壁と同様な
円弧形状であり、前記空間内を円周方向に移動可能とな
っている。なお、スライダ15とケース14の内周壁及
び外周壁との間には、小さな隙間19が確保されてい
る。このスライダ15により、前記空間が第1分室14
bと第2分室14cに分割されている。スライダ15
は、仕切り壁14aに一端が固定されたトーションスプ
リング16により両側から押され、前記空間内の中央に
位置決めされている。スライダ15の軸方向後方には、
タービンシェル5aから延びる折曲げ爪5cが挿入され
ており、両者は円周方向に一体回転するようになってい
る。ケース14の軸方向後方の壁には、折曲げ爪5cが
両方向に所定の角度だけ移動できるように円周方向に延
びる孔が形成されている。
【0019】ケース14の第1分室14b及び第2分室
14cの半径方向内周側には、外部に繋がる油路14d
が形成されている。図2及び図1から明らかなように、
油路14dは、各分室側から出口に向かって流路面積が
大きくなるように形成されている。ケース14の軸方向
後方には円環状係止板17が配置されている。係止板1
7は、外周端がピストン12の端壁12aに形成された
切欠きに挿入されており、内周端が複数のリベット18
によりピストン12に固定されている。係止板17の折
曲げ爪5cに対応する位置には、折曲げ爪5cが所定の
角度だけ円周方向に移動できるように円周方向に延びる
孔17cが形成されている。また、係止板17の油路1
4dに対応する位置には、切起し17aが形成されてい
る。この切起し17aによって形成された切欠き17b
を通じて、油路14dとトルクコンバータ1内の作動油
室が連通している。
【0020】以上に説明したように、ピストン12とタ
ービンシェル5aとは、ケース14,第1分室14b及
び第2分室14c内の作動油,スライダ15,折曲げ爪
5cを介して連結されている。次に、動力伝達装置2に
ついて説明する。動力伝達装置2は、主に、第1円板プ
レート21と、トーションスプリング22と、第2円板
プレート23とから構成されている。
【0021】第1円板プレート21の内周端は、フロン
トカバー3の内周端が固定された支持部材24にカラー
25を介して回転自在に支持されている。第1円板プレ
ート21の外周端はフロントカバー3の外周端付近まで
延び、円周方向の複数箇所にナット26が固定されてい
る。ナット26には、エンジン側のクランクシャフト2
8に固定されたフレキシブルプレート27が固定されて
おり、エンジン側からの回転力が第1円板プレート21
に伝達されるようになっている。第1円板プレート21
の半径方向中間部には、円周方向に延びる複数の窓孔2
1aが形成されている。第2円板プレート23は、外周
端がフロントカバー3に溶接により固定されている。第
2円板プレート23の内周端には、第1円板プレート2
1の窓孔21aに対応する位置に開いた切欠き23aが
形成されている。第1円板プレート21の窓孔21aと
第2円板プレート23の切欠き23a内には、比較的捩
じり剛性の高いトーションスプリング22が配置されて
いる。
【0022】リテーニングプレート30は、トーション
スプリング22を軸方向前方側から保持するためのもの
である。リテーニングプレート30は円板状の部材であ
り、外周端はリベット25により第2円板プレート23
に固定されている。リベット25は、第1円板プレート
21に形成された複数の円周方向に延びる孔内に挿入さ
れており、円周方向に移動可能となっている。
【0023】次に、上述の実施例の動作について説明す
る。エンジン側のクランクシャフト28からの回転力
は、動力伝達装置2のフレキシブルプレート27から、
第1円板プレート21,トーションスプリング22,第
2円板プレート23を介して、トルクコンバータ本体1
のフロントカバー3に伝達される。この伝達時におい
て、エンジンが低速回転のときに生じる大きなトルク変
動は、トーションスプリング22によって低減させられ
る。
【0024】トルクコンバータ1のフロントカバー3が
回転すると、それとともにポンプ4が回転する。この回
転は作動油を介してタービン5に伝達される。タービン
5からポンプ4へと戻る油の流れはステータ6により調
整される。そして、タービン5の回転はタービンハブ8
を介して出力軸(図示せず)に伝わる。出力軸(図示せ
ず)が一定の回転になると、トルクコンバータ1内の作
動油室の油圧が高められるとともに、フロントカバー3
とピストン12との間の作動油がドレンされ、その結果
ピストン12が前方に押し付けられる。そして、ピスト
ン12の摩擦部材20がフロントカバー3の摩擦面3b
に圧接される。この結果、フロントカバー3の回転は、
ピストン12からケース14,第1分室14b及び第2
分室14c内の作動油,スライダ15を介してタービン
5に伝達される。つまり、フロントカバー4の回転はタ
ービン5を介して機械的に出力軸(図示せず)に伝わ
り、エネルギーロスが少なく燃費のよい状態が得られ
る。
【0025】以上のロックアップ動作時(エンジンの高
速回転時)には、エンジン側からトルクコンバータ1に
比較的振幅の小さいトルク変動が伝達されることがあ
る。トルクコンバータ1の外部に設けられたトーション
スプリング22では、小さいトルク変動を低減させるこ
とができず、フロントカバー3にそのままトルク変動が
伝えられてしまう。ロックアップ動作時にトルク変動が
伝えられると、ピストン12及びケース14がスライダ
15に対して捩じれる。図2の状態から、ピストン12
及びケース14がたとえば時計回りに捩じれると、第1
分室14bが圧縮されて小さくなると同時に、第2分室
14cが拡大されて大きくなる。この結果、第1分室1
4b内の作動油は通路19を通って第2分室14cに流
れる。これにより通路19において粘性減衰力が発生し
トルク変動が吸収される。また、第1分室14b内の作
動油は作動油油路14dから係止板17の切欠き17b
を通ってトルクコンバータ1の作動油室に流れ出す。こ
の作動油油路14dにおいても所定の粘性減衰力が発生
する。一方、拡大された第2分室14c内には、係止板
17の切欠き17b及びケース14の油路14dを介し
て、図1に矢印で示すように、作動油が流れ込む。特
に、遠心力により第2分室14cへの作動油の供給は速
やかに行われる。
【0026】このように、粘性ダンパー機構13はトル
クコンバータ1の作動油室の作動油を共有しているた
め、図示しない冷却部に作動油を導いて、作動油を充分
に冷却することができる。したがって、作動油の劣化が
抑えられ、所望の粘性減衰機能を長期にわたって維持で
きる。また、密封式でないために、分室14b,14c
をシールするための部材が不要となる。
【0027】以上に説明したように、本発明の一実施例
が採用されたトルクコンバータ機構では、エンジン低速
回転時の大きなトルク変動は動力伝達装置2のトーショ
ンスプリング22によって吸収され、エンジン高速回転
時かつロックアップ装置7の動作時に伝わる小さなトル
ク変動はロックアップ装置7の粘性ダンパー機構13に
より低減される。この結果、トルク変動がトランスミッ
ション側に伝達するのが防止され、運転中の騒音が低減
される。
【0028】さらには、従来のトルクコンバータでは、
ロックアップ装置に設けられたトーションスプリングの
トルク変動吸収効果が充分でなかったために、より低速
時においてロックアップ連結を行うのが困難であった。
つまり、比較的低速回転時にロックアップ装置を動作さ
せると、比較的大きいトルク変動が機械的に直接出力側
部材側に伝達されてしまう。本発明の一実施例としての
ロックアップ装置7では、そのような場合にも粘性ダン
パー機構13によりトルク変動を効果的に吸収すること
ができる。したがって、本発明の一実施例としてのロッ
クアップ装置7を用いれば、より低速回転の段階でロッ
クアップ動作を行うことが可能となる。言い換えると、
エネルギーロスが少なく燃費の良い状態を早い段階から
得ることができ、省燃費が達成される。
【0029】また本実施例では、ケース14とスライダ
15の加工精度を管理するだけで通路19の寸法を高精
度に確保でき、従来装置に比較して、簡単な加工で良好
な特性の再現性が得られる。他の実施例 前記実施例では、ケース14の液体室は、油路14dと
係止板17に形成された切欠き17bを通じてトルクコ
ンバータ1内の作動油室と連通している。両者を連通さ
せずに、液体室を密封させた場合でも、通路19間に通
じる所望の粘性減衰は得られる。この実施例で液体室内
部の作動油が劣化あるいは外部に流出した場合には、粘
性減衰機能は得られなくなる。しかし、たとえ作動油が
なくなった場合でも、環状ケース14の仕切り壁14a
がスライダー15に当接することにより、動力の伝達は
行われる。すなわち、本実施例においては、粘性ダンパ
ー機構13は、内部の作動油が漏出した場合でもロック
アップ機能は維持できる。
【0030】
【発明の効果】第1の発明に係るトルクコンバータのロ
ックアップ装置では、粘性ダンパー機構が液体を共有す
るため、粘性ダンパー機構の流体の劣化が抑えられ、所
望の粘性減衰機能を長期にわたって維持できる。第2の
発明に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、
加工・組付けが簡単となり、また環状ケース内の液体の
劣化・漏出等によって粘性減衰機能が十分に作用しない
場合でも、環状ケースの仕切り壁がスライダーに当接す
ることで動力伝達が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのロックアップ装置が
採用されたトルクコンバータ及びその動力伝達装置の縦
断面概略図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】図2のIII −III 断面図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 2 動力伝達装置 3 フロントカバー 5 タービン 7 ロックアップ装置 12 ピストン 13 粘性ダンパー機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側部材に連結され内部に液体が充填さ
    れた油室を形成するフロントカバーと、前記油室内に配
    置され出力側部材に連結されたタービンとを含むトルク
    コンバータのロックアップ装置であって、 前記タービンと前記フロントカバーとの間に軸方向に移
    動自在に配置され、前記フロントカバーに圧接可能な円
    板状ピストンと、 前記油室内の液体を作動流体として共有し、前記ピスト
    ンと前記タービンとを前記作動流体を介して連結する粘
    性ダンパー機構と、を備えたトルクコンバータのロック
    アップ装置。
  2. 【請求項2】入力側部材に連結されたフロントカバー
    と、出力側部材に連結されたタービンとを含むトルクコ
    ンバータのロックアップ装置であって、 前記タービンと前記フロントカバーとの間に軸方向に移
    動自在に配置され、前記フロントカバーに圧接可能な円
    板状ピストンと、 前記ピストンに固定され、仕切り壁により円周方向に区
    画された複数の液体室を有する環状ケースと、 前記環状ケースの前記液体室内に円周方向に移動自在に
    配置され、前記液体室の周壁との間に所定の隙間を有す
    るスライダと、 前記タービンとスライダとを連結する連結部材と、を備
    えたトルクコンバータのロックアップ装置。
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