JPH06265552A - 乾式イムノアッセイ分析要素 - Google Patents

乾式イムノアッセイ分析要素

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JPH06265552A
JPH06265552A JP5322162A JP32216293A JPH06265552A JP H06265552 A JPH06265552 A JP H06265552A JP 5322162 A JP5322162 A JP 5322162A JP 32216293 A JP32216293 A JP 32216293A JP H06265552 A JPH06265552 A JP H06265552A
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リガンドをアッセイするための乾式イムノア
ッセイ分析要素を提供する。 【構成】 該要素は、(a)標識リガンドを含む層、
(b)展開層、及び(c)標識リガンドについての固定
化されたレセプターを一定濃度含むレセプター層、並び
に(d)支持体、を含んでなる。該乾式イムノアッセイ
分析要素においては、該レセプターが、i) 0.1〜5mm
の範囲の直径を有するポリマービーズに共有結合せしめ
られており、そしてii)30〜97重量パーセントの重合N
−アルキル置換アクリルアミドモノマー、1分子当たり
少なくとも2つの付加重合性基を有する3〜25重量パー
セントの重合架橋用モノマー、及び0〜60重量パーセン
トの別の重合親水性モノマーを含んでなる架橋冷却ゲル
性ポリマーのバインダーに分散せしめられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イムノアッセイに関す
る。
【0002】
【従来の技術】天然の免疫学的反応を利用するイムノア
ッセイは、臨床化学における分析技術としての広範な用
途が見いだされている。反応の特異性により、それらは
特に、生物学的流体中に極めて低濃度で存在する生物学
的分析物を定量する際に都合が良い。そのような分析物
としては、例えば、抗原類、抗体類、治療薬類、麻薬
類、酵素類、ホルモン類及びタンパク質類などが挙げら
れる。
【0003】アッセイの標的である分析物は本明細書で
はリガンドと称され、そして標識分析物は標識リガンド
(免疫適格誘導体類及びそのようなリガンドの類似体類
を包含する)と称される。リガンド及び標識リガンドを
特異的に認識し、反応してそれらと複合体を形成する化
合物は、本明細書ではレセプターと称される。レセプタ
ー及びリガンドもしくは標識リガンドは接合体ペア(co
njugate pair)を形成する。ペアのメンバーのいずれか
が、レセプターもしくはリガンドとして機能できる。
【0004】競合バインディングイムノアッセイでは、
標識リガンドが、一定量の適当なレセプターとの反応
で、標識されていないリガンドと競争状態に置かれる。
未知濃度のリガンドが、結合した又は結合していない
(即ち、遊離)標識リガンドのどちらかのシグナルを測
定することにより求めることができる。反応は以下のよ
うに進行する。 リガンド + 標識リガンド + レセプター <=> リガンド−レセプター + 標識リガンド−レセプター
【0005】イムノアッセイ分析要素は既知である。一
般的には、そのような要素は、粒状層に固定化されたレ
セプター、例えば、リガンドの抗体を含んでなる。更
に、通常要素は、結合した又は結合していない種との相
互作用を介してシグナルを提供し、そしてそれを試料中
のリガンドの濃度に関係付けることができる試薬系を含
む。使用に際して、試料を手で酵素標識リガンドと合わ
せ、そして要素に塗布する。その後、標識リガンドの基
質を含有する溶液を粒状層に塗布する。基質との反応
は、酵素標識により触媒されて反応生成物を生成し、最
終的にそれはシグナルの発色を引き起こす。その色の反
射濃度を試料中のリガンドの濃度に関係付けることがで
きる。同様のシグナル発生系は、別の既知である従来の
標識、例えば、放射性タグ、発色団、発蛍光団、安定な
遊離ラジカル、並びに酵素のコファクター、阻害剤及び
アロステリックエフェクターについて既知である。
【0006】しばしば、上記分析要素は高度に自動化さ
れたイムノアッセイに使用される。アッセイを行う前に
試料に標識リガンドを添加することの必要性は、自動化
系のポテンシャル・アウトプットを低減する。米国特許
第 4,517,288号及び同第 4,258,001号明細書並びにEPA
0238012 は、レセプターが固定化せしめられている粒状
層をコーティングした標識リガンドの使用を提案する。
米国特許第 4,517,288号明細書は、レセプターと標識リ
ガンドとの間のプレ反応を回避させるために、標識リガ
ンド層と粒状層の間にバリヤー層を使用することを教示
する。EPA 0238012 は、2つの層の積層体を乾燥条件下
で製造して、プレバインディングを避けるためにアッセ
イを開始するまで乾燥シートとして保存することを提案
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】課題は、これらの特許
刊行物のいずれにも、どのようにして、(a)レセプタ
ー、例えば、抗体の不活性化(低感度)及び(b)商業
的に妥当な時間以内(10分間まで)でイムノアッセイが
完了することを妨害する標識リガンドとレセプターとの
間の有害なプレバインディングを避けてイムノアッセイ
要素を生成すればよいのか当業者に教示されていないこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、イムノ
アッセイ要素に有用であるレセプターの能力に悪影響を
与えることなく、実際にアッセイ処理中に試料もしくは
要素に標識リガンドを添加することの必要性を解決する
ことである。この目的は、請求項1に従う乾式イムノア
ッセイ分析要素及びそれに包含される具体的な態様を提
供することにより達成される。試験したバインダーの多
くは、機能的に作用しなかった。バインダーを用いずに
コーティングを行うと、機能的に作用しない要素が得ら
れた。従って、レセプター層中の前記バインダーは、機
能的に作用するイムノアッセイ要素を提供するために必
須である。バインダーは、抗体レセプターのバインディ
ング活性に悪影響を与えない。
【0009】更に前記バインダーは、押出ホッパーコー
ティング処理中の剪断減粘性より達成される非常に低い
バインダー粘度により、レセプター層の均一なコーティ
ングを生成することを可能にする。均一なコーティング
を形成した直後に、バインダーの粘度が実質的に増大し
て、湿式輸送及びバインダーの乾燥処理中に安定且つ均
一なままである「セット層(set layer)」が得られるた
めに、更なる利点が前記バインダーを用いて達成され
る。
【0010】レセプター層にポリマーバインダーを含む
そのような要素で実施されたイムノアッセイの透過濃度
(Dt )の速度変化は、標識リガンドを要素に被覆して
いないことを除いて同じ要素を用いて得られる透過濃度
(Dt )の速度変化と実質的に同じであるため、本発明
のイムノアッセイ要素は、実質的にプレバインディング
を起こさない。代わりに、試験しようとする試料と同時
に標識リガンドが要素に適用される。
【0011】
【具体的な態様】また本発明は、 A.本発明に従う乾式イムノアッセイ分析要素を提供す
ること、 B.酵素標識リガンドを含む層の限定領域を液体試料の
試料と接触せしめて、(i)固定化リガンド−レセプタ
ー複合体及び(ii)固定化酵素標識リガンド−レセプタ
ー複合体を形成せしめること、 C.酵素標識リガンドを含む層の限定領域を基質溶液と
接触させて、発色を触媒すること、そして D.リガンドの濃度を比色的に検出すること、 を含んでなる水性液体試料中の免疫学的反応性リガンド
のアッセイ方法を提供する。
【0012】更に本発明は、 A.上記組成物を有するレセプター層を支持体の上にコ
ーティングすること、 B.展開層をレセプター層の上にコーティングするこ
と、 C.酵素標識リガンドを含有する層を展開層の上にコー
ティングすること、 (但し、各層は、オーバーコーティングされる前に乾燥
せしめられる)を含み、試料を要素に塗布する前に、コ
ーティングした標識リガンドとリガンドのレセプターと
の間の接触を排除する、イムノアッセイ要素の製造方法
を提供する。
【0013】本発明の要素は、展開層の上に標識リガン
ドのコーティングを含む。展開層は、レセプター層の上
にコーティングされる。要素は、更なる層、例えば、下
記のようなものを含むことができる。標識リガンドコー
ティングを除くそのような層のすべてが、当該技術分野
で既知であり且つ下に簡単に記載されているコーティン
グ技法を用いてコーティングできる。
【0014】好ましくは、標識リガンドが、1)標識リ
ガンドコーティング組成物の湿潤付着量を最小限にし
て、標識リガンドとレセプターとのプレ接触(preconta
ct) を避け、一方同時に標識リガンドの均一な付着量を
達成するのに十分な湿潤性を維持すること、そして2)
a)実質的にすべての塗布溶剤を除去すること、b)展
開層の多孔性及び展開時間に悪影響を与えることを避け
ること、及びc)十分な酵素活性を維持することを踏ま
えて、迅速な乾燥を達成するように、グラビアコーティ
ングされる。抗体と標識リガンドの互いの相対親和性
も、プレバインディングを最小限にする際の重要な因子
である。この因子は、当業者らに周知であるように、賢
明な抗体の選択と共に標識リガンドの構造を操作するこ
とにより調節される。
【0015】一般的には、要素に必要とされる標識リガ
ンドのコーティング付着量のレベルは、下記方法に従っ
て、各々特異的なイムノアッセイについて経験的に決定
される。 1.イムノアッセイが、試料と同時に標識リガンドと分
析要素を接触させることにより行われる場合に、許容さ
れるイムノアッセイ挙動を達成させるために必要とされ
る標識リガンドの濃度を決定すること。許容されるアッ
セイ挙動は、(a)アッセイが20分間未満で実施できる
とき、(b)アッセイの動的範囲、即ち、検出可能な最
小及び最大リガンド濃度が、臨床的に有用な濃度範囲を
越えるものであるとき、そして(c)臨床的に十分なリ
ガンド濃度が動的範囲に渡って検出できるとき、に達成
される。
【0016】2.以下のように、先に確立された許容さ
れるアッセイ挙動を達成させるために、同一の分析要素
に必要とされる標識リガンドのコーティング付着量のレ
ベルを経験的に決定する。 A.標識リガンドの最適スポットレベルを達成させるた
めに用いられる要素の粒状レセプター層の上に、前記1
の標識リガンドをスポットするのに使用した標識リガン
ドの濃度と同じ付着量(g/m2) で、数回に分けて、又は
何回も、標識リガンドを直接コーティングする、 B.既知濃度のリガンドを含有する試験試料を用いて一
連のアッセイを行う、 C.アッセイの結果を既知リガンド濃度と比較する、そ
して D.必要であれば、工程B及びCを繰り返して、工程2
Cで認められた結果に従って標識リガンド付着量を変化
させて、必要な標識リガンド付着量を決定する。
【0017】標識リガンドに依存して、標識リガンドの
付着量は、同様のアッセイが標識リガンドを分析要素に
直接スポットすることにより実施されるときに必要とさ
れる標識リガンド濃度よりも低いか、同じであるか、又
は数倍高い(2×、3×及び4×など)量でありうる。
【0018】上記ガイドラインを用いて、注意深く調節
したグラビアコーティング処理方法を、下記付着量及び
乾燥プロトコールを用いて首尾よく実施した。本発明の
要素の標識リガンドコーティングを、グラビア機械(日
本のYasui 製造)を用いて調製した。すべての実施例で
用いた乾燥条件は、第1乾燥セクションのみ 120°F
(49℃)であった。第2セクションは使用しなかった。
用いたグラビアシリンダーは、 295セル/インチ( 1.3
44×10-8セル/m2)を含有するものであった。セルは、
深さ19ミクロン、幅72ミクロン、及びセル間の領域の幅
12ミクロンのものであった。このシリンダーは、コーテ
ィング機械スピード50ft/分( 15.24m/分)で直接グラ
ビアプロセスを用いて、標識リガンドを含有するコーテ
ィング組成物 4.3g/m2を、ビーズ展開層に排出する。グ
ラビアコーティング技術分野の技術者らは、先に記載し
た方法をいずれかのグラビアコーティング機械に対して
容易に適応できる。標識リガンドにつてのコーティング
組成物は、以下の通りであった。
【0019】
【表1】
【0020】要素の残りの層は、当該技術分野で周知で
あるコーティング技法を用いてコーティングできる。し
かしながら、各層は別個にコーティングされ、そして次
の層をコーティングする前に乾燥せしめられる。展開層
は多孔質であり、そしてレセプター層の上にコーティン
グされる。そのような層に使用される材料は、例えば、
米国特許第 4,258,001号明細書に開示される乾式分析要
素を製造する技術分野で周知である。そのような層とし
ては、布及び紙などより製造される微孔質膜が挙げられ
る。好ましい粒状層は、ビーズ展開層(BSL)であ
る。この層は、本発明の要素で使用される際には、希釈
した又は希釈していない試験試料(例えば、1〜100 m
L)を収容するために適当に多孔性を有するように容易
に構成できる。好ましくは展開層が等方性多孔質であ
り、その多孔性は、区画を含む粒子の間の空間を相互に
連結せしめることにより創造される。等方性多孔質と
は、展開層が放射状に層の隅々まで塗布された流体を均
一に展開することを意味する。
【0021】ビーズ展開層を包含する有用な展開層は、
米国特許第 4,670,381号、同第 4,258,001号及び同第
4,430,436号明細書に開示される。特に有用な展開層
は、有機ポリマー粒子により形成される粒状構造及び米
国特許第 4,258,001号明細書に記載されるそれらの粒子
についてのポリマー接着剤を有するものである。展開層
に有用な有機ポリマー粒子は、一般的には、直径が10〜
40mmの範囲内か更に小さい粒子径を有する熱安定性で球
状のビーズである。
【0022】粒子は、必要な性質を有する天然及び合成
ポリマーを包含する多種多様な有機ポリマーから構成で
きる。しかしながら好ましくは、それらは前記特許に記
載される1つ以上の付加ポリマーから成る。レセプター
層は調製されると支持体の上にコーティングされる。レ
セプターは、レセプター上の表面反応性基(求核性遊離
アミノ基及びスルフヒドリル基)を介してポリマー粒子
に共有結合される。
【0023】レセプターを小さなポリマービーズに付着
させるための一般法は、周知反応を用いて選択されたレ
セプターをビーズに共有結合させることを包含する。多
くのペンダント基、例えば、ハロアルキル、2−置換活
性化エチルスルホニル及びビニルスルホニルにより、レ
セプターはビーズに直接結合できる。一般的には、水性
緩衝化溶液(一般的にはpH5〜10)及び 0.1〜40重量パ
ーセント(好ましくは0.1〜10重量パーセント)の濃度
のポリマー粒子の中でビーズをレセプターと混合する。
レセプターの量は、ポリマーに対する比が 0.1:1000〜
1:10であり、そして好ましくは1:100 〜1:10であ
る。混合は、5〜50℃の範囲内の温度で、そして好まし
くは5〜40℃の範囲内の温度で、 0.5〜48時間実施され
る。いずれかの適当な緩衝剤が使用できる。
【0024】或る場合には、外表面上のペンダント反応
性基は、リガンドを共有結合せしめるために改質又は活
性化せねばならない。例えば、カルボニル基は、1992年
7月22日に発行されたEP 308235 及び米国特許第 5,15
5,166号明細書に記載される、既知カルボジイミドもし
くはカルバモイルオニウム化学作用を用いて活性化せね
ばならない。
【0025】しかしながら、カルボキシル基含有単分散
ポリマービーズへのレセプターの付着は、2段階で実施
される。その第1段階は、粒子の水性懸濁液をカルボジ
イミドもしくはカルバモイルオニウム化合物と接触せし
めて、カルボキシル基の代わりに中間反応性基を有する
反応性中間ポリマー粒子を生成することを含む。この段
階は、所望のpHを提供するために適当なpHで適当な酸も
しくは緩衝剤を用いて実施される。一般的には、pHは6
未満であるが、しかしこれは反応が進行できる限り臨界
的ではない。より好ましくは、pHが 3.5〜7の間であ
る。カルボジイミドもしくはカルバモイルオニウム化合
物対粒子の表面上のカルボキシル基のモル比は、10:1
〜 500:1である。
【0026】該方法の第2段階では、第1段階で生成し
た反応性中間体が、反応性アミンもしくはスルフヒドリ
ル基含有レセプターと接触せしめられる。それによっ
て、粒子とレセプターの間に共有結合が形成される。レ
セプター対ポリマー粒子の重量比は、一般的には1:10
00〜1:1であり、そして好ましくは1:100 〜1:10
である。
【0027】別の場合には、外表面上のエポキシ基を加
水分解して、免疫学的種のアミン基に対してカップリン
グ剤として作用できる臭化シアンと反応できるジオール
化合物を生成できる。アルデヒドは、アミンと直接反応
してシッフ塩基(Schiff's base)を生成でき、次いでそ
のシッフ塩基を還元して共有結合を形成できる。あるい
は、アルデヒドを酸化して酸を生成し、そしてカルボキ
シル基について先に言及された化学作用を用いてアミド
結合を形成できる。
【0028】レセプターが、それぞれポリマー上の反応
性基と、又はポリマーが反応性カルボキシル基を有する
場合には粒子上のカルボキシル基とカルボジイミドもし
くはカルバモイルイニウム化合物との反応により生成さ
れる中間体と反応する反応性アミンもしくはスルフヒド
リル基を含有する限り、いずれの反応性アミンもしくは
スルフヒドリル含有レセプターも、単分散ポリマービー
ズに付着せしめることができる。レセプター上のアミン
もしくはスルフヒドリル基と容易に直接反応する反応性
基を含有する小さなポリマービーズは、必要であれば適
当な緩衝剤中で、簡単にレセプターと混合されて、反応
せしめられる。
【0029】レセプターに対するビーズを選択できるポ
リマーとしては、以下のもの:ポリ(m&p−クロロメ
チルスチレン)、ポリ(スチレン−コ−m&p−クロロ
メチルスチレン−コ−2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト)(モル比67:30:3)、ポリ(スチレン−コ−m&p−
クロロエチルスルホニルメチルスチレン)(モル比95.
5:4.5) 、ポリ{スチレン−コ−N−〔m&p−(2−
クロロエチルスルホニルメチル)フェニル〕アクリルア
ミド}(モル比99.3:0.7)、ポリ(m&p−クロロメチ
ルスチレン−コ−メタクリル酸)(モル比95:5、98:2及
び99.8:0.2)、ポリ(スチレン−コ−m&p−クロロエ
チルスルホニルメチルスチレン−コ−メタクリル酸)
(モル比93.5:4.5:2) 、ポリ{スチレン−コ−N−〔m
&p−(2−クロロエチルスルホニルメチル)フェニ
ル〕アクリルアミド−コ−メタクリル酸}(モル比97.
3:0.7:2) 、ポリ(スチレン−コ−m&p−クロロメチ
ルスチレン)(モル比70:30)、ポリ〔スチレン−コ−3
−(p−ビニルベンジルチオ)プロピオン酸〕(モル比
97.6:2.4) 、ポリ(スチレン−コ−ビニルベンジルクロ
リド−コ−アクリル酸)(モル比85:10:5)、ポリ(スチ
レン−コ−アクリル酸)(モル比99:1)、ポリ(スチレ
ン−コ−メタクリル酸)(モル比90:10)、ポリ(スチレ
ン−コ−アクリル酸−コ−m&p−ジビニルベンゼン)
(モル比89:10:1)、ポリ(スチレン−コ−2−カルボキ
シエチルアクリレート)(モル比90:10)、ポリ(メチル
メタクリレート−コ−アクリル酸)(モル比70:30)、ポ
リ(スチレン−コ−m&p−ビニルベンズアルデヒド)
(モル比95:5) 、及びポリ(スチレン−コ−m&p−ビ
ニルベンズアルデヒド−コ−メタクリル酸)(モル比9
3:5:2) が挙げられる。
【0030】要素は適当な支持体の上に置かれる。レセ
プター層は支持体の上にコーティングされるとはいえ、
支持体とレセプター層の間に介在層、例えば、ゼラチン
/緩衝剤層を存在させてもよい。支持体は、いずれか適
当な寸法安定性であり、そして好ましくは非孔質で波長
200〜900nm 間の電磁輻射線を透過する透明な(即ち、
輻射線透過性)物質でありうる。特定な要素についての
支持体の選択は、意図した検出モード(反射、透過もし
くは蛍光分光法)と一致すべきである。有用な支持体材
料としては、ポリスチレン、ポリエステル類〔例えば、
ポリ(エチレンテレフタレート)〕、ポリカーボネート
類及びセルロースエステル類(例えば、酢酸セルロー
ス)などが挙げられる。
【0031】レセプター層に必要とされるポリマーバイ
ンダーは、一般的には、カナダ特許第 1,240,445号明細
書に記載されており、そしてそれらは引用することによ
り本明細書に特に組み入れられる。有用なポリマーは、
30〜97重量パーセントの重合N−アルキル置換アクリル
アミド、例えば、N−イソプロピルアクリルアミドを含
む冷却ゲル性ポリマー(chill-gelable polymer)であ
る。別の有用なN−アルキル置換アクリルアミドとして
は、N−n−ブチルアクリルアミド、N,N−ジエチル
アクリルアミド及びN−n−プロピルアクリルアミドが
挙げられる。60〜97重量パーセントの重合N−イソプロ
ピルアクリルアミドを含むポリマーバインダーを実施例
に用いて、これらのバインダーの有用性を明らかにす
る。
【0032】また、ポリマーバインダーは、1分子当た
り少なくとも2つの付加重合性基を有する1つ以上の重
合架橋用モノマーを3〜25重量パーセント含む。これら
の架橋用モノマーは一般的に当該技術分野で周知であ
る。好ましい架橋用モノマーは、N−アルキル置換アク
リルアミドとの重合を促進するアクリルアミドもしくは
メタクリルアミド基を含有する。
【0033】有用な架橋用モノマーの具体例としては、
N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メ
チレンビスメタクリルアミド、エチレンジメタクリレー
ト、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンジアクリレ
ート、ジビニルベンゼン、モノ〔2,3−ビス(メタク
リロイルオキシ)プロピル〕ホスフェート、N,N′−
ビス(メタクリロイル)ウレア、トリアリルシアヌレー
ト、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、N−
アリルメタクリルアミド、4,4′−イソプロピリデン
ジフェニレンジアクリレート、1,3−ブチレンジアク
リレート、1,4−シクロヘキシレンジメチレンジメタ
クリレート、2,2′−オキシジエチレンジメタクリレ
ート、ジビニルオキシメタン、エチレンジアクリレー
ト、エチリデンジアクリレート、プロピリデンジメタク
リレート、1,6−ジアクリルアミドヘキサン、1,6
−ヘキサメチレンジアクリレート、1,6−ヘキサメチ
レンジメタクリレート、フェニルエチレンジメタクリレ
ート、テトラメチレンジメタクリレート、2,2,2−
トリクロロエチリデンジメタクリレート、エチレンビス
(オキシエチレン)ジアクリレート、エチレンビス(オ
キシエチレン)ジメタクリレート、エチリジントリメタ
クリレート、プロピリジントリアクリレート、ビニルア
リルオキシアセテート、1−ビニルオキシ−2−アリル
オキシエタン、2−クロトノイルオキシエチルメタクリ
レート、ジアリルフタレート、及び2−(5−フェニル
−2,4−ペンタジエノイルオキシ)エチルメタクリレ
ートが挙げられる。
【0034】レセプターポリマーバインダーは、0〜60
重量パーセントの重合親水性モノマーを含むことができ
る。また5〜35重量パーセントの量が有用である。親水
性モノマーはカナダ特許第 1,240,445号明細書に開示さ
れている。詳細には、そのようなモノマーは、ヒドロキ
シ、ピロリドン、アミン、アミド、カルボキシ、スル
ホ、カルボン酸塩、スルホン酸塩及び硫酸塩基より選ば
れる1つ以上の基を有する。一般的には、塩の基の対イ
オンはアルカリ金属もしくはアンモニウムである。有用
な親水性モノマーはアクリル酸及びメタクリル酸並びに
それらの塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホネート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート及びグリセリルメタクリレートである。
【0035】要素は、別の必須の添加剤、例えば、電子
移動剤を含有する1つ以上の更なる層、例えば、別個の
又は合わさった試薬/展開層及びゼラチン/緩衝剤層を
含んでなる。要素のゼラチン/緩衝剤層もしくは試薬層
又は展開層は、1つ以上の合成もしくは天然のバインダ
ー物質、例えば、ゼラチン、又は別の天然産コロイド、
ホモポリマー及びコポリマー、例えば、ポリ(アクリル
アミド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(N−イソ
プロピルアミド)、ポリ(アクリルアミド−コ−N−ビ
ニル−2−ピロリドン)並びに同様のコポリマーに分散
せしめた1つ以上の試薬を含む指示薬組成物を含有でき
る。また指示薬組成物はレセプター層に分散せしめるこ
とができる。
【0036】所望であれば、別の任意の層、例えば、下
塗り層及び輻射線遮断層などを含めることができる。要
素のすべての層は互いに流体接触状態であり、それは、
流体並びに流体中の試薬及び複合していない反応生成物
が隣接層の重なり合った領域間を通過できることを意味
する。要素の層は、界面活性剤、増粘剤、緩衝剤、硬化
剤、酸化防止剤、カプラー溶剤及び当該技術分野で既知
である別の物質を包含する、任意ではあるが種々の別の
所望の成分を含有できる。それらの成分の量も、当業者
の技術範囲内である。
【0037】要素を用いて、液体、例えば、生物学的流
体(例えば、全血、血清、血漿、尿、脊髄液、ヒトもし
くは動物組織の懸濁液、糞便、唾液及びリンパ液など)
中の低濃度の免疫学的反応性リガンドを測定できる。リ
ガンドは、10-15 モル程の低濃度で測定でき、そして最
も一般的には10-11 〜10-4モルの濃度で測定できる。
【0038】定量的又は定性的のどちらかで測定できる
リガンドとしては、治療薬類(例えば、フェノバルビタ
ール、ジゴキシン、ジギトキシン、テオフィリン、ゲン
タマイシン、キニジン、フェニトイン、プロプラノロー
ル、カルバマゼピン、トブラマイシン、リドカイン及び
プロカインアミドなど)、天然もしくは合成ステロイド
類(例えば、コルチゾール、アルドステロン、テストス
テロン、プロゲステロン及びエストリオールなど)、ホ
ルモン類(例えば、甲状腺ホルモン、ペプチドホルモン
及びインスリンなど)、タンパク質類(例えば、アルブ
ミン、IgG、IgM、フェリチン、血液凝固因子、C反応
性タンパク質、イソ酵素及びアポリポタンパク質な
ど)、抗原類、モノクローナル抗体を包含する抗体類、
並びにレセプターと実際に反応する別の種が挙げられ
る。この発明は、治療薬類、例えば、ジゴキシン、フェ
ニトイン、テオフィリンもしくはフェノバルビタール及
びホルモン類、例えば、チロキシンもしくはトリヨード
チロニンの測定に特に有用である。
【0039】アッセイは、リガンドに付着して標識リガ
ンドを形成できるいずれかの酵素標識を用いて実施でき
る。酵素、例えば、グルコースオキシダーゼ、ペルオキ
シダーゼ類、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(H
RP)、アルカリ性ホスファターゼ及びガラクトシダー
ゼが好ましい標識である。所定の標識の適当な基質を決
定することは、臨床化学分野における通常の業者の技術
範囲内である。基質は、酵素標識によって直接作用を受
ける物質であるか、又は標識の酵素反応を包含する一連
の反応を含む物質でありうる。例えば、酵素標識がペル
オキシダーゼであれば、基質は過酸化水素である。具体
例としてグルコースオキシダーゼを用いるときには、基
質グルコースが0.01モル/m2となるように、そして好ま
しくは 0.001〜0.1 モル/m2となるように、それを一般
的に試薬層に存在させるか、又は基質溶液として添加す
る。当業者は、アッセイに用いられる酵素標識の量につ
いての特定の基質の量をどのように調節すればよいのか
知っている。
【0040】試薬層は、標識により触媒される反応の結
果として検出可能な種を提供する1つ以上の試薬を含む
指示薬組成物を含有してもよい。検出可能な種は、発色
できるか、放射性であるか、蛍光であるか、又は化学ル
ミネセンスでありうる。この目的について、本発明は、
酵素標識リガンド類似体と基質との酵素反応の結果とし
て比色的に検出可能な種を提供する比色指示薬組成物を
用いて具体的に説明される。
【0041】指示薬組成物は、酵素反応の際に検出可能
な色素を提供する単一の化合物であるか、又は色素を提
供する試薬の組み合わせでありうる。例えば、基質とし
てグルコースが使用され且つ酵素標識としてグルコース
オキシダーゼが使用されるときには、比色指示薬組成物
は、反応して色素を提供するカプラー及び被酸化性化合
物を含むことができる。あるいは、組成物が、ロイコ色
素及びペルオキシダーゼ、もしくはグルコースオキシダ
ーゼがグルコースをグルコン酸に変換するときに生成す
る過酸化水素発生の結果として検出可能な色素を生成す
る別の適当な酸化力のある化合物を含むことができる。
有用なロイコ色素は当該技術分野で既知であり、それら
としては、例えば、米国特許第 4,089,747号明細書(Br
uschi ,1978年5月16日発行)及び米国特許出願番号第
612,509号明細書(Babb他,1984年5月21日発行)に記
載のものが挙げられる。比色指示薬組成物の詳細な量及
びその種々の成分は、当業者の技術範囲内である。
【0042】標識リガンドは、既知出発物質及び方法を
用いて調製するか、又は商業的に入手できる。一般的に
は、リガンドが、共有結合を介して標識(例えば、酵素
部分)に付着せしめられる。イムノアッセイは、手動又
は自動であることができる。一般的には、液体中のリガ
ンドの量は、供給ロール、チップパケットもしくは別の
供給源から要素を取り出して、展開層の限定領域を液体
の試料(例えば、1〜 100mL)と物理的に接触せしめる
ことにより測定される。接触せしめる限定領域は、一般
的にはわずか150mm2 である。
【0043】リガンドの量は、複合リガンド類似体を直
接検出するための、又は酵素標識及び基質の酵素反応の
結果として生成される検出可能な種を検出するための適
当な装置を介して要素を通過させることにより測定され
る。例えば、そのような種は、周知方法を用いて適当な
分光光度測定装置で検出できる。酵素反応では、例え
ば、試験試料と接触せしめた限定領域の反射濃度もしく
は透過濃度の速度変化を測定することにより、得られた
生成物を測定する。測定する領域は、一般的には3〜5
mmである。液体試料中のリガンドの量は、限定領域中の
測定された標識の量に反比例する。一般的には、標識測
定は基質溶液の適用後に行われる。
【0044】発明の更なる具体的な態様 請求項1の範囲内の別の具体的な態様としては、以下の
ものが挙げられる。 2.N−アルキル置換アクリルアミドが、60〜97重量パ
ーセントの量で存在し、且つN−イソプロピルアクリル
アミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N,N−ジエ
チルアクリルアミド及びN−n−プロピルアクリルアミ
ドより選ばれる請求項1記載の要素。
【0045】3.N−アルキル置換アクリルアミドがN
−イソプロピルアクリルアミドである具体的な態様2記
載の要素。 4.架橋用モノマーがN,N′−メチレンビスアクリル
アミドである具体的な態様2もしくは具体的な態様3記
載の要素。 5.親水性モノマーが、メタクリル酸、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、アクリル酸及び2−ヒドロキシ
エチルアクリレートより選ばれる請求項1記載の要素。
【0046】6.バインダーがポリ(N−イソプロピル
アクリルアミド−コ−メタクリル酸−コ−N,N′−メ
チレンビスアクリルアミド)である請求項1記載の要
素。 7.レセプターがリガンドの抗体であり、リガンド上の
標識が酵素であり、そして試験試料及び標識リガンドと
同時に分析要素を接触させることによりアッセイが実施
されるときに使用される標識リガンドの量よりも少ない
か、同じであるか、又は数倍多い付着量で標識リガンド
が存在する、前記要素のいずれか1つの要素。
【0047】8.標識リガンドが、少なくとも4〜64mg
/m2 の付着量で、展開層の上に存在する具体的な態様7
記載の要素。 9.リガンドが、ジゴキシン、フェニトイン、カルバマ
ゼピン、フェノバルビタール、テオフィリン及びチロキ
シンより選ばれるハプテンもしくはハプテン類似体を含
んでなる具体的な態様8記載の要素。 10.レセプター層と支持体の間に電子移動剤及び緩衝
剤を含有する更なる層を有する具体的な態様9記載の要
素。
【0048】本発明の典型的な態様を下記に示す。本発
明の原理がいずれのイムノアッセイ要素にも有用に導入
できることは、当業者らに理解されるであろう。
【0049】 本発明の典型的なイムノアッセイ要素 乾燥付着量 (g/m2) 標識リガンド ジゴキシン−HRP 0.000016 コーティング MOPS,pH7.0 0.0045 ウシ血清アルブミン 0.000215 ポリアクリルアミド 0.00108 4′−ヒドロキシアセトアニリド 0.000325 ビーズ展開層 THS,pH7.0 0.219 (BSL) ジメドン 0.5 トリアリールイミダゾールロイコ色素 0.2 ジメチルスルホキシド 1.8 ポリ(メチルアクリレート−コ− 2.583 ナトリウム2−アクリルアミド−2− メチルプロパンスルホネート−コ−2− アセトアセトキシエチルメタクリレート) 接着剤 ウシ血清アルブミン 0.5 ポリ(m−&p−ビニルトルエン−コ− 130 メタクリル酸)ビーズ Zonyl FSN 0.054 4′−ヒドロキシアセトアニリド レセプター層 Triton TX-100 0.02 THS,pH7.0 0.1 抗ジゴキシンビーズ(1mm) 0.015 バインダー 1.0 ゼラチン層 ゼラチン 10 4′−ヒドロキシアセトアニリド 0.15 THS,pH7.0 4.58 Triton TX-100 0.02 BVSME (硬化剤) 0.15
【0050】上記要素を用いて、本明細書に前述したジ
ゴキシン以外のリガンドを定量できる。選択された標識
リガンドは、特定のアッセイに依存する。特異的抗体−
リガンドペアが各アッセイについて存在するために、そ
のような標識リガンドの1つのみが、レセプター層中の
ペアになる抗体との単一アッセイに使用される。
【0051】上記要素及び以下の実施例に用いられる名
称及び記号は、以下の意味を有する。 ・MOPS:3−モルホリノプロパンスルホン酸緩衝剤 ・TES:N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕
−2−アミノエタンスルホン酸 ・ジメドン:5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサ
ンジオン ・トリアリールイミダゾールロイコ色素:4,5−ビス
(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメトキシフェニル)イミダゾールブルー
−生成性ロイコ色素 ・マゼンタ色素:4,5−ジヒドロキシ−3−(6,8
−ジスルホ−2−ナフチルアゾ)−2,7−ナフタレン
ジスルホン酸,ナトリウム塩 ・Zonyl FSN :E.I. du Pont de Nemours 市販の非イオ
ン性フッ素化界面活性剤 ・抗ジゴキシンビーズ:抗ジゴキシン抗体を共有結合せ
しめたポリ〔スチレン−コ−3−(p−ビニルベンジル
チオ)プロピオン酸〕(モル比87.6/2.4, 重量比95/5) ・PVA:ポリ(ビニルアルコール) ・TX-100:トリトン(Triton,商標)X-100 ,Rohm and
Haas 市販のオクチルフェノキシポリエトキシエタノー
ル非イオン性界面活性剤 ・HRP:西洋ワサビペルオキシダーゼ ・BVSME :ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテルゼ
ラチン硬化剤 ・PVP-K15 :ポリ−N−ビニルピロリドン(平均分子量
(MW)10,000) ・PVP-K30 :PVP-K15 と同一(平均分子量(MW)40,00
0) ・PVP-K90 :PVP-K15 と同一(平均分子量(MW)360,00
0 ) ・BSA:ウシ血清アルブミン
【0052】
【実施例】実施例1 本例は、レセプター層に用いられるポリマーバインダー
が抗体レセプターのバインディング活性に最低限の悪影
響しか与えないことを具体的に示すものである。ジゴキ
シン抗体及び西洋ワサビペルオキシダーゼ標識ジゴキシ
ン(dgxn-hrp)を用いて本発明を具体的に説明する。
【0053】抗体レセプター層に同じポリマーバインダ
ーを有する2つの同一要素を用いて比較アッセイを実施
した。比較すれば、第1要素は、本発明に従ってビーズ
展開層の上に標識リガンド、即ち、西洋ワサビペルオキ
シダーゼ−ジゴキシンをコーティングしたことを除い
て、本明細書に先に記載した典型的な要素に従う構造を
有するものであった。比較すれば、第2要素は、標識リ
ガンドをコーティングしていないことを除いて、同一の
ものであった。第1要素を用いて、ジゴキシンのみ0又
は6ng/mL を単にスポットすることによりアッセイを実
施した。第2要素を用いて、ジゴキシン0又は6ng/mL
と同時に標識リガンドをスポットすることによりアッセ
イを実施した。次いで要素を37度で5分間インキュベー
トした。次いで要素をインキュベーターから取り出し、
そして0.03%過酸化水素を含有する洗浄流体10mLで洗浄
した。続いて、要素を37度のインキュベーターに置き、
そしてロイコ色素酸化速度を測定した。
【0054】高濃度のジゴキシンと低濃度のジゴキシン
の間の透過濃度変化により測定される速度の差/分(1
分間当たりのDt もしくはデルタ速度)を、感度の測度
として用いた。Dt は、反射濃度を測定し、それを周知
クラッパーウィリアムス変換(Clapper-Williams trans
form)を用いて透過濃度に変換することにより求められ
る。両方の要素で実施されたアッセイ感度が同じとき
は、本発明の要素に全くプレバインディングが生じてい
ないということである。
【0055】レセプター層に用いられるバインダーの乾
燥付着量は、レセプター層を調製するためには 0.2g/m2
〜 4.0g/m2の範囲内であるべきである。乾燥付着量は、
感度を低減するため、あまり多くないほうが良い。更に
比較するために、そして別個のレセプター層が存在しな
い場合のプレバインディングの影響を示すためにも、抗
体レセプターがビーズ展開層(BSL)に存在する分析
要素で得られた結果を第1表に含める。データが、グラ
ビアコーティング標識リガンドのときには著しいプレバ
インディングを示すことに注目されたい。
【0056】
【表2】
【0057】この比較は、第1表中バインダーを用いた
レセプター層では、本発明の要素は全くプレバインディ
ングを経験せず、且つ抗体レセプターが良好なバインデ
ィング活性を示したことを示している。前記試験に従っ
てレセプター層に含めて試験した別のポリマーバインダ
ーは、抗体レセプターに著しい悪影響を与えた。ゼラチ
ンは、抗体バインディング能力を完全に破壊した。ポリ
(メチルアクリレート−コ−ナトリウム2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホネート−コ−2−アセ
トアセトキシエチルメタクリレート)を付着量1もしく
は 1.5mg/m2 でコーティングした場合には、抗体は、イ
ムノアッセイ要素のレセプター層に使用するには低すぎ
るデルタ速度を示した。ポリ(アクリルアミド)も受け
入れられるものではなかった。バインダーを用いないコ
ーティングでは、バインディング能力を全く有しない抗
体レセプターが得られた。
【0058】実施例2 本例は、本発明のレセプター層用バインダーを用いて達
成される優れたコーティング均一性を具体的に示すもの
である。
【0059】押出ホッパーコーティングにより一連の分
析要素を製造した。その際に、次の層をコーティングす
る前に、要素の各層を乾燥させた。レセプター層用バイ
ンダーとしてポリ−N−ビニルピロリドン(平均MW 36
0,000 )を用いて、対照として6つの要素を製造し、そ
してレセプター層用バインダーとして本発明のポリマ
ー、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド−コ−メタ
クリル酸−コ−N,N′−メチレンビスアクリルアミ
ド)(重量比80/10/10)を用いて11個の要素を製造し
た。より高分子量のポリ−N−ビニルピロリドン(粘度
約60cps )は均等に押し出すことが困難であり、塗膜は
対照よりも不均一であった。
【0060】「均一性」の測度は「ΔDt 速度不正確
さ」である。速度の標準偏差(sd)が低いほど、層の均
一性は高い。上記要素の標準偏差をプールしたものを以
下のように求めた。各レセプター層を以下の乾式分析要
素に別個にプールした。
【0061】 乾燥付着量 (g/m2) 標識リガンド ジゴキシン−HRP 0.000016 コーティング MOPS,pH7.0 0.0045 ウシ血清アルブミン 0.000215 ポリアクリルアミド 0.00108 4′−ヒドロキシアセトアニリド 0.000325 マゼンタ色素 0.0269 ビーズ展開層 THS,pH7.0 0.219 (BSL) ジメドン 0.5 トリアリールイミダゾールロイコ色素 0.2 ジメチルスルホキシド 1.8 ポリ(メチルアクリレート−コ− 2.583 ナトリウム2−アクリルアミド−2− メチルプロパンスルホネート−コ−2− アセトアセトキシエチルメタクリレート) 接着剤 ウシ血清アルブミン 1.0 ポリ(m−&p−ビニルトルエン−コ− 130 メタクリル酸)ビーズ(30mm) グリセロール 2.0 4′−ヒドロキシアセトアニリド 0.45 マンニトール 1.0 レセプター層 Triton TX-100 0.02 THS,pH7.0 0.1 抗ジゴキシンビーズ( 0.5mm) 0.015 レセプター層用バインダー 0.7 ゼラチン層 ゼラチン 10 4′−ヒドロキシアセトアニリド 0.15 THS,pH7.0 4.58 Triton TX-100 0.02 BVSME (硬化剤) 0.15
【0062】要素中のマゼンタ色素は、4,5−ジヒド
ロキシ−3−(6,8−ジスルホ−2−ナフチルアゾ)
−2,7−ナフタレンジスルホン酸,ナトリウム塩であ
る。ジゴキシン濃度0.05ng/mL あるいは 3.1ng/mL のヒ
ト血清ベース流体11mLを各要素にスポットし、次いで37
度のインキュベーターに5分間置いた。次いで要素をイ
ンキュベーターから取り出し、そして過酸化水素を含有
する流体12mLで洗浄した。要素をインキュベーターの中
に戻して、実施例1に記載のように反射率濃度測定法を
用いてスライドの中心の発色速度を測定した。各レセプ
ター層について、10個の要素を各流体を用いて分析し
た。「Statistics for Experimenters,An Introduction
to Design, Data Analysis, and Model Building」Hun
ter他より,John Wiley & Sons N.Y., N.Y.(1978)に
記載されるF検定を用いて、従来の統計方法及び検定し
た分散比(the ratio of the variances)の統計的有意
性を用いて、個々の速度標準偏差(rate sd )をプール
した。
【0063】
【表3】
【0064】*本発明のポリマーは、ほとんどのポリマ
ー溶融物及び多くのポリマー溶液よりも低い剪断速度で
剪断減粘性を示す。pH7の本発明のイオン性ポリマーの
2.5%溶液の粘度は、剪断速度が増大すると、25℃で 2
00ポアズ以上を越えて20ポアズ以下までは液滴になり、
粘度の60%を越えると、一般的には90%を越えると、剪
断速度102/秒未満で液滴が生じる。本発明の非イオン性
ポリマーは、高濃度、即ち7%を越えると、同様の挙動
を示す。この粘度は剪断速度と共に変化するので、粘度
を測定することは困難であり、その代わりに粘度対剪断
速度のプロフィールが提供される。ほとんどのポリマー
溶融物及び溶液は、剪断速度が102/秒を越えてから103/
秒になるまで剪断減粘性を示さない。
【0065】データは、本発明のポリマーが、対照及び
予測された多くの別のポリマーよりも非常に低いΔDt
速度不正確さを有することを示す。従って、対照ポリマ
ーよりも高いコーティング均一性が達成される。均一に
コーティングした層を形成した後、コーティング直後に
高粘度を示す。これは、湿式輸送及び乾燥処理中に安定
性及び均一性が保たれている「セット(set)層」を提供
する。典型的には、湿式コーティング層の輸送及び乾燥
処理を促進するためには、剪断速度(shear)0で90cps
を越える粘度が望ましく、一方10〜80csp 以下の粘度
は、均一な押出ホッパーコーティングに望ましい。本発
明のポリマーは抗体のバインディング活性を低減しな
い。
【0066】
【発明の効果】該要素は、実質的に上記のようなレセプ
ターと標識リガンドとの間のプレバインディング反応を
引き起こさない。レセプターは、異なるレセプター用ポ
リマーバインダーを有する別の要素と比較して良好な感
度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウェイン アーサー ボウマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14568, ウォルワース,ルイス ロード 4830

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の順序で、 (a)標識リガンドを含む層、 (b)展開層、及び (c)標識リガンドについての固定化されたレセプター
    を一定濃度含むレセプター層、並びに (d)支持体、を含んでなる乾式イムノアッセイ分析要
    素であって、 該レセプターが、i) 0.1〜5mmの範囲の直径を有する
    ポリマービーズに共有結合せしめられており、そしてi
    i)30〜97重量パーセントの重合N−アルキル置換アク
    リルアミドモノマー、1分子当たり少なくとも2つの付
    加重合性基を有する3〜25重量パーセントの重合架橋用
    モノマー、及び0〜60重量パーセントの別の重合親水性
    モノマーを含んでなる架橋冷却ゲル性ポリマーのバイン
    ダーに分散せしめられている、リガンドをアッセイする
    ための乾式イムノアッセイ分析要素。
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