JPH05172819A - 乾式イムノアッセイ分析要素及びそれを用いたイムノアッセイ - Google Patents

乾式イムノアッセイ分析要素及びそれを用いたイムノアッセイ

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JPH05172819A
JPH05172819A JP4146006A JP14600692A JPH05172819A JP H05172819 A JPH05172819 A JP H05172819A JP 4146006 A JP4146006 A JP 4146006A JP 14600692 A JP14600692 A JP 14600692A JP H05172819 A JPH05172819 A JP H05172819A
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ligand
labeled ligand
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JP4146006A
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Glen M Dappen
エム.ダッペン グレン
James W Hassett
ダブリュ.ハセット ジェームス
James F Heinle
エフ.ヘインル ジェームス
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54386Analytical elements

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 所定濃度の固定化リガンドレセプターを含む
粒状層上に酵素標識リガンドを含む塗膜を含んで成る乾
式イムノアッセイ分析要素を提供する。 【効果】 上記要素は、実質的にレセプター及び標識リ
ガンド間でプレバインディングを生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床化学に関する。
【0002】
【従来の技術】イムノアッセイ分析要素類は、米国特許
第4,517,288号及び同4,258,001号明
細書により既知である。一般的には、このような要素
は、粒状層に固定化された、リガンドについてのレセプ
ター、例えば抗体を含んで成る。更に、通常要素は、結
合もしくは未結合の種との相互作用を介して、試料中の
リガンド濃度に関係付けられるシグナルを与える試薬系
を含む。使用に際して、試料は酵素標識リガンドと手で
組み合わせられ、そして要素に塗布される。所定時間経
過後、標識リガンドについての基質を含有する溶液が、
粒状層に塗布される。基質は、酵素標識により触媒さ
れ、最終的に発色シグナルをもたらす反応生成物を生成
する。色彩の反射濃度は、試料中のリガンド濃度に関係
付けることができる。
【0003】上記分析要素は、高速自動イムノアッセイ
に用いられることが多い。アッセイ遂行前の試料への標
識リガンド添加の必要性は、自動システムのポテンシャ
ル出力を低減する。
【0004】米国特許第4,517,288号及び同
4,258,001号明細書は、両方ともレセプターが
固定化されている粒状層上に塗布された標識リガンドの
使用を提案している。後者の特許は、レセプターと標識
リガンド間のプレ反応を防ぐために、塗布される標識リ
ガンド塗膜と粒状層との間に障壁層を用いることを教示
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】課題とは、(a)レセ
プター類、例えば抗体類の相互作用及び(b)標識リガ
ンドとレセプターとの間の有害なプレバインディングを
防ぐ方法として障壁層を介在させることなく、固定化レ
セプターを含む層上に直接塗布された標識リガンドを有
するイムノアッセイ要素をどのように製造すればよいの
か、これらの特許がどちらも当業者に教示していないこ
とである。このようなプレバインディングは、商業的に
妥当な時間内でのイムノアッセイ完了を妨げ、そして間
違いなく20分間以上かかるであろう。換言すれば、従
来技術では、可能な手段が提供されない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、実際の
アッセイ処理中に、試料もしくは要素に標識リガンドを
添加する必要性を取り除くことである。この目的は、
(a)標識リガンドを含有する塗膜を、(b)所定濃度
の固定化リガンドレセプターを含有する粒状層上に含ん
で成る、リガンドをアッセイするための乾式イムノアッ
セイ分析要素であって、塗膜(a)が、障壁層を介在す
ることなく、粒状層(b)上に直接塗布されることを特
徴とする乾式イムノアッセイ分析要素を提供することに
より達成される。また、本発明は、請求項3に記載した
免疫学的反応性リガンドのアッセイ方法を提供する。
【0007】
【具体的な態様】本発明の要素は、(a)標識リガンド
の塗膜を、(b)固定化リガンドレセプターを含有する
粒状層上に含んで成る。要素は、上記のものを初めとす
る更なる層を含むことができる。標識リガンド塗膜を除
くこのような層のすべてが、当該技術分野で既知である
塗布技術を用いて塗布でき、そしてそれらは以下に簡単
に記載されている。しかしながら、標識リガンドを含有
する塗膜は、下記方法に従ってグラビア塗布される。
【0008】前述のように、オーバーコートされた標識
リガンドは、いかなるレセプターとのバインディング反
応も、実質的に起こさない。プレバインディングは、
1)標識リガンド塗布組成物の湿潤付着量を最少限に
し、同時に標識リガンドを均一に付着させるのに十分な
湿潤性を維持させること及び2)a)実質的にすべての
塗布溶剤を除去し、そしてb)十分な酵素活性を維持さ
せるような迅速な乾燥処理を、注意深く共に最適化する
ことにより、実質的に防止される。
【0009】また、抗体及び標識リガンド相互の相対的
親和性は、プレバインディングを最少限にする重要な要
因である。この要因は、当業者らに周知のように、賢明
な抗体の選択と共に標識リガンドの構造を操作すること
により、調整される。
【0010】一般的には、本発明により提供される要素
に必要とされる塗布される標識リガンド付着量のレベル
は、以下の方法に従って、各々特異的なイムノアッセイ
について経験的に求められる。
【0011】1.イムノアッセイが、試料と同時に標識
リガンドと分析要素を接触させることにより行われる場
合に、受け入れられるイムノアッセイ挙動を達成するの
に必要とされる標識リガンド濃度を測定する方法。受け
入れられるアッセイ挙動は、(a)アッセイが、20分
間未満で実施できる場合;(b)アッセイの動的範囲、
例えば検出可能な最低及び最高リガンド濃度が、臨床的
に有用な濃度範囲に及ぶ場合;そして(c)臨床的に有
意なリガンド濃度が、動的範囲に亘って検出できる場合
に達成される。
【0012】2.下記工程により、上記受け入れられる
アッセイ挙動を達成するために、同一分析要素に必要と
される塗布される標識リガンド付着量のレベルを経験的
に測定する方法。 A スポットされる標識リガンドの最適レベルを確立す
るのに用いられる要素の粒状レセプター層上に、標識リ
ガンドを付着量g/m2 で(すなわち、上記請求項1で
標識リガンドをスポットするのに用いられた標識リガン
ド濃度と同一もしくは複数の幾つかの画分である)、直
接塗布する工程、 B 既知濃度のリガンドを含む試験試料を用いて一連の
アッセイを遂行する工程、 C 既知濃度のリガンドを用いたアッセイの結果を比較
する工程、及び D 工程Cで見い出された結果に従って、標識リガンド
付着量を変更することが必要とされる場合、工程B及び
Cを繰り返して、必要とされる標識リガンド付着量を決
定する工程。
【0013】標識リガンドに依存して、標識リガンドの
付着量は、同様のアッセイが標識リガンドを分析要素上
に直接スポットすることにより行われる場合に必要とさ
れる標識リガンド濃度以下もしくは数倍(2×,3×及
び4×以上)多くてもよい。
【0014】上記指標に基づいて、注意深く調整された
グラビア塗布処理方法を、下記付着量及び乾燥プロトコ
ールを用いて首尾よく行った。実施例における標識リガ
ンド塗膜を、2つの15フィート(4,572m)アー
チ浮遊乾燥部を坦持するグラビア機(IMD Co.市
販、バーミンガム、アラバマ)を用いて製造した。すべ
ての例で用いられた乾燥条件は、第一乾燥部での温度1
80°F(82℃)のみであった。第二部は使用しなか
った。乾燥器での気流は、塗膜が乾燥器を通過して移動
する場合に、それらが支持体側もしくは塗布側のどちら
にもかき傷を生じないように、乾燥器の長さの隅から隅
まで十分浮遊状態を維持するように調節した。用いられ
たグラビアシリンダーは、295セル/インチ(1,3
44×10-8セル/m2 )から成るものであった。これ
らのセルは、深さ19ミクロン、幅72ミクロン及びセ
ル間のランドの幅12ミクロンであった。このシリンダ
ーは、塗布機スピード50ft/分(15.24m/分)
で直接グラビア処理方法を用いて、標識リガンドを含む
塗布組成物4.3g/m2 をビース展開層に射出するで
あろう。グラビア塗布技術者らは、前記処理方法をいず
れかのグラビア塗布機に容易に適合できるであろう。標
識リガンドを含む塗布組成物は、以下のとおりであっ
た。
【0015】 組成 I 塗布される標識リガンド塗布組成物 (湿潤付着量4.3g/m2 に基づく) 成 分 乾燥付着量g/m2 MOPS緩衝液 0.0045 BSA(ウシ血清アルブミン) 0.000215 A−100ポリ−(n−イソプロピルアクリルアミド) 0.00108 4−ヒドロキシアセトアニリド 0.000325 *標識リガンド 0.000016 *標識リガンドは、4〜64μg/m2 の間のいずれかで塗布した。
【0016】前記要素の残りの層は、当該技術分野で周
知の塗布技術を用いて塗布できる。例えば、米国特許第
2,761,417号明細書に記載のタイプのスライド
−押出機ホッパーは、少なくとも1つの層が固定化ビー
ズを坦持するポリマー粒子を含んで成る複数の層を同時
に塗布する場合に都合の良いことが多い。より詳細に
は、多層要素は、スライド押出機ホッパーの押出スロッ
トを介してビーズを含む塗布組成物を注ぎ、そして所望
であれば、またスライド−押出機ホッパーのスライド表
面下にビーズを含む第2塗布組成物の層を同時に流すこ
とにより塗布できる。好ましくは、押出スロットを介し
て流れる塗布組成物が、スライド表面下に流される塗布
組成物の容積流量を実質的に上回る容積流量で塗布され
る。また、押出スロットを介して注がれる塗布組成物
が、スライド表面下に流される塗布組成物の粘度より実
質的に高い粘度を有することが望ましい。また、それ
が、スライド表面下に流される塗布組成物の表面張力と
少なくとも同程度の、最も好ましくはより高いものを有
すべきである。この方法における塗布パラメーター、流
速、粘度及び表面張力の調節は、発水性欠陥の生成を防
止し、そして混合される中間層を含まない不連続な層の
形成の促進を助長する。
【0017】レセプターが固定されている粒状層は、孔
質である。このような層に使用される材料は、例えば米
国特許第4,258,001号明細書に開示されるよう
な乾式分析要素の製造技術分野で周知である。このよう
な層は、布及び紙などより製造される多孔質層を包含す
る。好ましい粒状層は、ビーズ展開層(BSL)であ
る。この層は、希釈もしくは未希釈の試験試料(例えば
1〜100μL)に適応するように、本発明の要素に用
いられるのに適する多孔性を有するように、容易に構成
できる。好ましくは、展開層が等方性孔質であり、その
性質は、区画を含んで成る粒子間の相互に連結されたス
ペースにより付与される。等方性孔質とは、展開層が、
塗布された流体を放射状に層に均一に展開することを意
味する。
【0018】ビーズ展開層を含む有用な粒状展開層が、
米国特許第4,670,381号、同4,258,00
1号及び同4,430,436号明細書に開示されてい
る。特に有用な展開層は、有機ポリマー粒子類及び米国
特許第4,258,001号明細書に記載のこれらの粒
子用のポリマー接着剤により形成される粒状構造を有す
るものである。一般的には、展開層に有用な有機ポリマ
ー粒子類は、直径20〜40ミクロンの粒度範囲を有す
る熱安定性球状ビーズである。粒子は、必要とされる性
質を有する天然及び合成ポリマーを包含する多種多様な
有機ポリマー類から成ることができる。しかしながら、
好ましくは、それらは前記特許に記載の1つ以上の更な
るポリマーから成る。
【0019】要素の粒状層は、適当な支持体上に塗布さ
れる。このような支持体は、いずれか適する次元で安定
であり、そして好ましくは、波長200〜900nm間の
電磁輻射線を透過する非孔質かつ透明な(すなわち、輻
射線透過性)物質である。特定の要素について選択され
る支持体は、検出予定のモード(反射性、透過性もしく
は蛍光顕微鏡)で影響を及ぼさないものであるべきであ
る。有用な支持体材料としては、ポリスチレン、ポリエ
ステル類〔例えば、ポリ(エチレンテレフタレー
ト)〕、ポリカーボネート類及びセルロースエステル類
(例えば酢酢セルロース)などが挙げられる。
【0020】要素は1つ以上の更なる層、例えば、別の
必要な添加剤類及びカプリング酵素類などを含む別々の
もしくは合わさった試薬/展開層及びゼラチン/緩衝剤
層を含むことができる。
【0021】要素のゼラチン/緩衝剤層もしくは試薬層
又は展開層は、1つ以上の合成もしくは天然のバインダ
ー材料類、例えばゼラチンもしくは別の天然産コロイド
類、ホモポリマー類及びコポリマー類、例えば、ポリ
(アクリルアミド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ
(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(アクリル
アミド−−N−ビニル−2−ピロリドン)及び同様の
コポリマー類に分散させた1つ以上の試薬類を含んで成
る指示組成物を含有できる。
【0022】別の任意の層、例えば、下塗り層類及び輻
射線遮断層類などは、所望であれば含むことができる。
要素のすべての層は、流体中で互いに接触する、すなわ
ち、流体中で流体及び試薬並びに未複合体化反応生成物
は、隣接する層の重なり合った領域間を通過できること
を意味する。
【0023】要素の層は、任意ではあるが、各種の別の
望ましい成分を含むことができ、これらの成分として
は、界面活性剤類、増粘剤類、緩衝剤類、硬化剤類、抗
酸化剤類、及びカプラー溶剤類並びに当該技術分野で既
知である別の材料類が挙げられる。また、これらの成分
の量は、当業者らの技術範囲内である。
【0024】これらの要素は、液体、例えば生物学的流
体(例えば、全血、血清、血漿、尿、脊髄流体、ヒトも
しくは動物の組織の懸濁液、糞便、唾液及びリンパ液な
ど)中の低濃度の免疫学的反応性リガンドを測定するの
に使用できる。これらのリガンドは、10-15 モルの低
濃度で測定することができ、そして最も一般的には10
-10 〜10-4モルの濃度で測定できる。
【0025】定量的もしくは定性的のどちらかで測定で
きるリガンド類としては、治療薬物類(例えば、フェノ
バルビタール、テオフィリン、ゲンタマイシン、キニジ
ン、フェニトイン、プロプラノロール、カルバマゼピ
ン、トブラマイシン、リドカイン及びプロカインアミド
など)、天然もしくは合成ステロイド類(例えば、コル
チゾール、アルドステロン、テストステロン、プロゲス
テロン及びエストリオールなど)、ホルモン類(例え
ば、甲状腺ホルモン類、ペプチドホルモン類及びインシ
ュリンなど)、タンパク質類(例えば、アルブミン、I
gG、IgM、フェリチン、C反応性タンパク質、イソ
酵素及びアポリポタンパク質類など)、抗原類、モノク
ローナル抗体類を含む抗体類、並びにレセプターと自然
に反応するであろう別の種が挙げられる。本発明は、治
療薬物類、例えばジゴキシン、フェニトイン、テオフィ
リンもしくはフェノバルビタール及びホルモン類、例え
ばチロキシンもしくはトリヨードチロニンを検出するの
に特に有用である。
【0026】アッセイは、リガンドに付着して標識リガ
ンドを形成できるいずれかの酵素標識を用いて実施でき
る。酵素類、例えば、グルコースオキシダーゼ、ペルオ
キシダーゼ類(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ
(HRP))、アルカリ性ホスファターゼ及びガラクト
シダーゼは、好ましい標識である。
【0027】酵素の基質は、要素に存在させるか、又は
基質溶液としてそれに添加される。基質は、液状試料の
添加前にもしくは同時に要素に添加してもよく、あるい
はバインディング反応完了後に添加してもよい。考えら
れた標識に適する基質を決定することは、臨床化学分野
の技術者の技術範囲内である。基質は、酵素標識が直接
作用する物質であってもよく、又は標識の酵素反応を伴
う一連の反応に必要とされる物質であってもよい。例え
ば、酵素標識がペルオキシダーゼであれば、基質は過酸
化水素である。或る例としてグルコースオキシダーゼを
用いる場合、一般的には基質グルコースは、0.01モ
ル/m2 、好ましくは0.001〜0.1モル/m2
なるように、試薬層に存在させるか又は基質溶液として
添加される。アッセイに用いられる酵素標識の量に関し
て特定の基質の量をどのように調整すればよいのかは、
当業者に既知であろう。
【0028】試薬層は、標識により触媒される反応の結
果として検出可能な種を提供する、1つ以上の試薬を含
んで成る指示組成物を含有してもよい。好ましくは、指
示組成物が、酵素標識リガンド類似体と基質との酵素反
応の結果として比色定量的に検出可能な種を提供する、
比色定量的指示組成物である。
【0029】指示組成物は、酵素反応において検出可能
な色素を生成する単一化合物であってもよく、又は色素
を生成する試薬の組み合わせであってもよい。例えば、
基質としてグルコースが用いられ、そして酵素標識とし
てグルコースオキシダーゼが用いられる場合には、比色
定量的指示組成物は、反応して色素を提供するカプラー
及び酸化可能な化合物を含むことができる。あるいは、
組成物はロイコ色素及びペルオキシダーゼ、もしくはグ
ルコースオキシダーゼがグルコースをグルコン酸に転化
する場合に生成される過酸化水素の生成の結果として検
出可能な色素を生成する別の適当なペルオキシダーゼ様
化合物を含むことができる。有用なロイコ色素類は、当
該技術分野で既知であり、そしてそれらとしては、例え
ば、米国特許第4,089,747号(Bruschi
に対して1978年5月16日発行)及び同第612,
509号明細書(Babb他により1984年5月21
日出願)に記載されるものが挙げられる。比色定量的指
示組成物の特定の量及びその各種の成分は、当業者の技
術範囲内である。
【0030】これらの標識リガンドは、既知出発材料及
び方法を用いて製造してもよく、又は市販品を入手して
もよい。一般的には、リガンドは、共有結合を介して標
識(例えば酵素部分)に付着される。
【0031】イムノアッセイは、手動もしくは自動であ
ってもよい。一般的には、液体中のリガンドの量は、供
給ロール、チップパケットもしくは別の供給源より要素
を取り出し、そして展開層の一定領域を液体の試料、例
えば1〜100μLと物理的に接触させることによっ
て、測定される。接触させる一定領域は、一般的には約
100mm2 以下である。
【0032】リガンドの量は、複合体化リガンド類似体
を直接検出するのに適した装置、又は酵素標識と基質の
酵素的反応の結果として生成される検出可能な種を検出
するのに適した装置を介して、要素を通過せしめること
により検出される。例えば、これらの種は、周知の方法
を用いて、適当な装置、もしくは分光光度計を用いて検
出できる。酵素反応では、得られた生成物は、例えば、
試験試料と接触させた一定領域における反射もしくは透
過濃度の変化の速度を測定することにより、測定され
る。測定される領域は、一般的には直径3〜5mmであ
る。液状試料中のリガンドの量は、一定領域で測定され
る標識の量に反比例する。好ましい態様では、未複合体
化リガンドから複合体化リガンドを最大限分離するため
に、分離発色工程を必要とする。一般的には、試料を接
触及び展開後もしくは発色液の適用後、5〜180秒間
標識測定が実施される。
【0033】本発明の典型的な要素は、下記のものであ
る。本発明の原理が、いずれかのイムノアッセイ要素に
都合良く組み入れられることは、当業者らに理解される
であろう。
【0034】 本発明のイムノアッセイ要素 乾燥付着量 (g/m2 標識 フェニトイン−HRP 0.000016 リガンド MOPS,pH7.0 0.0045 塗膜 ウシ血清アルブミン 0.000215 A−100 0.00108 4−ヒドロキシアセトアニリド 0.000325 ビーズ TES,pH7.0 0.219 展開層 ジメドン 0.05 (BSL) トリアリールイミダゾールロイコ色素 0.2 ジメチルスルホキシド 1.8 MaWnaMt 2.583 VtEビーズ 130 ゾニル(Zonyl)FSN 0.057 メタノール 0.675 リン酸カリウム,pH7.0 0.039 抗フェニトイン−SUbビーズ 0.1〜0.2 ゼラチン層 Rousseleau型IV ゼラチン 10 4−ヒドロキシアセトアニリド 0.15 TES,pH7.0 4.58 TX−100 0.02 BVSME(硬膜剤) 0.15
【0035】上記要素を用いて、上記フェニトイン以外
のリガンドを定量できる。選択された標識リガンドは、
特定のアッセイに依存する。このような標識リガンドの
1つのみが、ビーズ展開層中の対になった抗体との単一
アッセイに使用されるので、特異的な抗体−リガンド対
が、各アッセイに存在する。
【0036】上記要素に用いられた名称及び記号の意味
は、以下のとおりである。 MOPS:3−モルホリノプロパンスルホン酸緩衝液 ジメドン:5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサン
ジオン トリアリールイミダゾールロイコ色素:4,5−ビス
(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−ヒドロキ
シ−3,5′ジメトキシフェニル)イミダゾールブルー
生成ロイコ色素 MaWnaMt:ポリ(メチルアクリレート−コ−ナト
リウム−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホネート−コ−2−アセトアセトキシエチルメタクリレ
ート) VtE:ポリ(m−及びP−ビニルトルエン−コ−メタ
クリル酸) Zonyl FSN:非イオン性フッ素化固形界面活性
剤(E.I.du Pont de Nemours市
販) SUb:ポリ〔スチレン−コ−m及びP−(2−クロロ
エチルスルホニルメチル)スチレン〕 抗フェニトイン−SUbビーズ:適当な免疫反応性抗体
を表面上に共有結合したSUbポリマーの粒子 TX−100:トリトン(Triton)X−100、
オクチルフェノキシポリエトキシエタノール非イオン性
固形界面活性剤(Rohm and Haas市販) HRP:西洋ワサビペルオキシダーゼ BVSME:ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル
ゼラチン硬膜剤 Rousseleau型IVゲル:骨性ゼラチン
【0037】ゼラチン層を、下塗りゼラチン洗浄ポリ
(エチレンテレフタレート)支持体上に塗布し、そして
残りの層をその表面上に塗布した。ビーズ展開層をゼラ
チン層の上に塗布した。上記乾式イムノアッセイ要素製
造業界で既知である伝統的な塗布技術を用いて、前記層
すべてを塗布した。標識リガンドを、上記方法に従って
グラビア塗布した。
【0038】
【実施例】以下の比較例及び本発明の実施例は、本発明
の実用性を具体的に説明するものである。用いられるイ
ムノアッセイ要素は、これらの塗布方法及び例6中で抗
体が異なることを除いて、すべての例で同一のものであ
った。
【0039】これらの例では、以下のプロトコールに従
って、段階的にアッセイを実施した。試料10μLを本
発明の乾式イムノアッセイ要素の表面上にスポットし
た。次いで今しがた試料をスポットした要素を37℃で
5分間インキュベーションした。本発明の要素を用い
て、ビーズ展開層中レセプターバインディング部位に関
する標識及び未標識リガンド間の競合における平衡化
が、20分間以内好ましくは5分間以内に完了すること
が、予測される。この期間インキュベーション後、要素
をインキュベーターから取り出し、そして酵素基質溶液
10μLと接触させた。これらの例で用いられるアッセ
イでは、標識が西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)
であり、そして基質溶液が0.3重量%H2 2 であ
る。また、基質溶液は、リン酸ナトリウム緩衝剤(pH
6.8)0.01モル、4′−ヒドロキシアセトアニリ
ド0.005モル、ジエチレントリアミンペンタ酢酸1
0マイクロモル及び界面活性剤を含むものであった。結
合HRP−標識リガンドは、無色ロイコ色素の着色型へ
の酸化を触媒する。このような色素は、乾式分析要素技
術分野では周知であるので、本明細書に詳細に記載する
つもりはない。本明細書に記載される例において、色素
はトリアリールイミダゾールロイコ色素である。触媒反
応の速度は、37℃で一定期間における反射濃度の変化
により測定した。反射濃度の測定方法及び手段は、分析
技術分野で周知である。反射濃度は、Clapper−
Williams変換を用いて透過濃度に変換される。
【0040】下記例各々において、プレバインディング
の程度を測定するアッセイを、本発明の要素を用いて実
施し、そして同様のアッセイを標識リガンドを塗布して
いない同様の要素を用いて実施し、両アッセイの用量反
応曲線間で比較した。後者の要素を用いる場合には、標
識リガンドを10μLの試料に添加し、そして試料と同
時に要素上にスポットした。
【0041】数多くの不成功な塗布処理方法で生じる高
いレベルのレセプター/標識リガンドプレバインディン
グを具体的に示すために、比較例1〜4を以下に提供し
た。幾つかの不成功な手段を考え出し、そしてプレバイ
ンディングを防止し、そして抗体類のようなレセプター
類に悪影響を与えるように、乾式分析要素に標識リガン
ドを塗布することを試みた。本発明を達成するために研
究された不成功な手段としては、ポリマービーズ及び固
定化抗体を含む粒状層(以下、本明細書では、ポリマー
ビーズを含む粒状層は、ビーズ展開層もしくはBSLと
称される)を形成するのに用いられる塗布組成物への、
フェニトイン−HRPの直接添加(比較例1);混合溶
融方法によるビーズ展開層用の塗布組成物へのフェニト
イン−HRPの組み込み(比較例2);上部X−スロッ
トから水性フェニトイン−HRP溶液を塗布し、そして
底部X−スロットからフェニトインについての抗体−ビ
ーズを含むビーズ展開層を塗布する二重X−ホッパーの
使用;並びにフェニトインについての固定化抗体を含む
ビーズ展開層下へのフェニトイン−HRP含有未硬化ゼ
ラチン層の塗布が挙げられる。上記比較例1〜4は、こ
れらの塗布技術により生じるプレバインディングのレベ
ルを具体的に示すものであり、それによって実質的にプ
レバインディングを生じない、要素中のリガンドについ
てのレセプターを含むビーズ展開層上に直接標識リガン
ドを塗布する成功的な方法が、明らかではないことを示
している。
【0042】比較例1:フェニトインについての抗体−
ビーズを含むビーズ展開層塗布組成物へのフェニトイン
−HRPの直接添加
【0043】約1マイクロのビーズに共有結合したフェ
ニトインに対する抗体及びフェニトイン−HRPの溶液
を、両方とも標識ビーズ展開層塗布組成物に添加した。
塗布組成物を約30分間放置し、次いで0.5モル リ
ン酸緩衝剤、pH7.0を含む、前記米国特許第4,25
8,001号明細書由来の既知タイプの硬化ゼラチン層
上に塗布した。要素のビーズ展開層よりフェニトイン−
HRPを除去したことを除いて、上記のように厳密に対
照要素を製造した。試料を要素のビーズ展開層上にスポ
ットすることにより、本例の比較試験要素を試験した。
フェニトインを含む試料にフェニトイン−HRPを添加
してから、対照ビーズ展開層上に試料をスポットするこ
とにより、対照要素を試験した。両要素を、フェニトイ
ン−HRP1ナノモルを含むもしくは含まない、濃度範
囲10-9〜10-4モルの一連の水性フェニトイン溶液を
用いて、上記アッセイプロトコールに従って試験した。
得られた速度を表1にまとめ、そしてこのデータのプロ
ットを図1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】非常に高いフェニトイン濃度(10-4
ル)でフェニトイン−HRPを塗布した場合、標識を試
料に添加したが塗膜には存在させない対照を用いて得ら
れた結果と比較して、速度においてほんのわずかではあ
るが、変化が認められた。これらの結果は、標識をビー
ズ展開層に塗布した場合に、相当な量のプレバインディ
ングが生じたことを示している。
【0046】比較例2:フェニトインについての抗体−
ビーズを含むビーズ展開層塗布組成物への混合溶融方法
によるフェニトイン−HRPの組み込み
【0047】標準水性ビーズ展開層塗布組成物を、抗体
−ビーズ及び別のフェニトイン−HRP溶液と、塗布ホ
ッパーより数フィート三重混合溶融した。塗膜を、ビー
ズ25部:抗体ビーズ1部:フェニトイン−HRP1部
の比で混合した。後者の組成物を、比較例1におけるよ
うな硬化ゲル層上に塗布して本例の要素を製造した。例
1の対照要素を、本例の対照として用いた。両要素を比
較例1に記載のように試験した。速度結果を表IIにまと
める。このデータのプロットを図2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】これらの結果は、標識フェニトインを例2
のように調製した塗布組成物より塗布した場合、相当な
量のプレバインディングが生じたことを示している。
【0050】比較例3:上部X−スロットから水性フェ
ニトイン−HRP塗布組成物を、そして底部X−スロッ
トからフェニトインについての抗体−ビーズを含むビー
ズ展開層塗布組成物を塗布する二重X−ホッパーの使用
【0051】フェニトイン抗体−ビーズを含む、比較例
1で調製したビーズ展開層塗布組成物を、二重X−ホッ
パーの底部X−スロットから塗布し、そして水性フェニ
トイン−HRP塗布組成物を、上部X−スロットから塗
布した。塗布比は、ビーズ展開層塗布組成物12.5部
対フェニトイン−HRP塗布組成物1部であった。ビー
ズ展開層塗布組成物を、前述のように硬化ゼラチン層上
に塗布した。2種の対照要素を、ビーズ展開層塗布組成
物を底部X−スロットから塗布し、そして(1)上部X
−スロットから何も塗布せず、又は(2)上部X−スロ
ットからフェニトイン−HRP塗布組成物を(標識フェ
ニトインを用いることなく)塗布することにより製造し
た。これらの対照要素及び塗布フェニトイン−HRPを
含む要素を比較例1におけるように試験した。速度結果
を表III にまとめる。これら速度結果のプロットを図3
に示す。
【0052】
【表3】
【0053】これらの結果は、相当な量のプレバインデ
ィングが生じたことを示している。
【0054】比較例4:フェニトインについての固定化
抗体を含むビーズ展開層下へのフェニトイン−HRP含
有未硬化ゼラチン層の塗布
【0055】この要素を、以下のように製造した。未硬
化ゼラチンを、フェニトイン−HRPと共に、0.05
モルTES緩衝剤をpH7.0で用いたことを除いて比較
例1に記載の硬化ゼラチン層上に塗布した。比較例1に
記載の抗体−ビーズを含むビーズ展開層塗布組成物を、
フェニトイン−HRPを含む未硬化ゼラチン層上に塗布
した。2種の対照要素を、1)未硬化ゼラチン層を介在
させることなく、直接硬化ゼラチン層上にビーズ展開層
塗布組成物と抗体−ビーズを塗布することにより、並び
に2)未硬化ゼラチン層(フェニトイン−HRPを含ま
ない)上にビーズ展開層塗布組成物と抗体−ビーズを塗
布することにより、製造した。各々3種の要素を、比較
例1に記載のように試験した。速度結果を表IVにまとめ
る。データのプロットを図4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】これらの結果は、フェニトイン−HRPを
この方法で塗布した場合、相当なプレバインディングが
生じたことを示している。
【0058】以下の例は、標識リガンドの塗膜を有する
本発明の要素を製造するのに用いられる塗布方法を、具
体的に説明するものである。これらの例がフェニトイン
−HRPの使用を伴うとはいえ、また別の標識リガンド
を有する要素が、下記技術により製造できることは、当
業者らに明らかであろう。
【0059】例5:あらかじめ形成させたフェニトイン
についての抗体−ビーズを含むビーズ展開層上への水性
フェニトイン−HRP溶液のグラビア塗布
【0060】本発明の範囲内の要素は、前記グラビア処
理を用いて製造した、すなわち、フェニトイン−HRP
塗布組成物をあらかじめ形成させたフェニトイン抗体−
ビーズを含むビーズ展開層上に塗布した。ビーズ層を、
前記硬化ゼラチン層上に塗布した。対照要素を、塗布フ
ェニトイン−HRPを省いたことを除いて、同様に製造
した。本例の要素及び対照要素の両要素を、フェニトイ
ン−HRPを含む試料を対照要素に塗布したことを除い
て、比較例1におけるように試験した。速度結果を表V
にまとめ、そしてデータのプロットを図5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】これらの結果は、フェニトイン−HRPを
上記グラビア塗布処理方法を用いて塗布した場合、極わ
ずかなプレバインディングしか生じないことを示してい
る。この抗体及び標識リガンドの組み合わせを、フェニ
トインアッセイに用いる場合、速度範囲はフェニトイン
−HRPをスポットした場合に得られるものの約80%
である。
【0063】例6:本例の本発明の要素を製造し、そし
てそれをフェニトインについて異なる抗体を用いたこと
を除いて、例5におけるように対照に対して試験した。
また、ビーズ展開層塗布組成物を、0.2モルTES緩
衝剤pH7.0を含む硬化ゼラチン上に塗布した。グラビ
ア処理を行わなかった対照塗膜には、フェニトイン−H
RPのスポットを伴う試験を用いた。フェニトイン−H
RPを含まないかもしくは1ナノモル含む血清ベースキ
ャリブレーターを用いて、比較例1におけるように要素
を試験した。速度結果を、表VIにまとめ、そしてデータ
のプロットを図6に示す
【0064】
【表6】
【0065】これらの結果は、フェニトイン−HRPを
上記のように塗布した場合、極わずかなプレバインディ
ングしか生じなかったことを示している。この抗体及び
標識リガンドの組み合わせをフェニトインアッセイに用
いる場合、速度範囲はフェニトイン−HRPをスポット
した場合に得られるものの約84%である。
【0066】本発明の更なる態様を、以下に列挙する。
【0067】2.要素が、(i)実質的にレセプター及
び標識リガンド間でバインディング反応を生じることが
なく、そして(ii)票識リガンドを、標識リガンド及び
分析要素を試験試料と同時に接触させることによりアッ
セイを行う場合に、用いられる標識リガンドの量より少
ない、それと同量のもしくは幾分多い付着量で存在させ
るものである、請求項1の要素。
【0068】3.標識リガンドが、少なくとも4〜64
μg/m2 の付着量で粒状層上に塗布され、そして粒状
層が、レセプターがビーズ上に固定化されているビーズ
展開層である請求項1の要素。
【0069】4.リガンドが、ジゴキシン、フェニトイ
ン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、C反応性タ
ンパク質、テオフィリン及びチロキシンより選ばれるハ
プテンを含んで成る、前記請求項のいずれか1つの要
素。
【0070】5.標識が、西洋ワサビペルオキシダーゼ
である請求項1の要素。
【0071】6.レセプターが、リガンドについての抗
体である前記請求項のいずれか1つの要素。
【0072】7.A)(i)所定濃度のリガンドレセプ
ターを坦持するビーズ及び(ii)表面上に塗布した標識
リガンドを坦持する粒状展開層、並びにB)リガンドを
定量的に測定するための、要素において検出可能な変化
を生成する指示組成物を少なくとも多少は含んで成る少
なくとも1つの更なる層、を含んでなるリガンドをアッ
セイするための乾式多層イムノアッセイ分析要素であっ
て、上記要素が、(a)レセプターとのバインディング
反応を生じないことを特徴とする要素。
【0073】8.更なる層が、緩衝剤及び電子転移剤を
含んで成る具体的な態様7の要素。
【0074】9.更なる層が、相互作用的組成物の別の
部分により、色素に転換される色素前駆体を含んで成
る、具体的な態様7もしくは8の要素
【0075】10.標識が酵素である、具体的な態様7
もしくは8の要素。
【0076】11.レセプターがリガンドについての抗
体である具体的な態様7もしくは8の要素。
【0077】12.リガンドが、フェノバルビタール、
ジゴキシン、チロキシン、フェニトイン、カルバマゼピ
ン及びC反応性タンパク質より選ばれるハプテンを含ん
で成る具体的な態様11の要素。
【0078】13.標識が酵素である具体的な態様11
の要素。
【0079】14.標識が西洋ワサビペルオキシダーゼ
である具体的な態様13の要素。
【0080】
【発明の効果】本発明のイムノアッセイ要素は、レセプ
ター及び標識リガンド間で実質的にバインディング反応
を生じない。標識リガンドは、十分な付着量で存在する
ので、試料塗布後、所望のアッセイを実施するのに十分
な標識リガンドが残存する。本発明のイムノアッセイ要
素は、このような要素で実施されるイムノアッセイの用
量反応曲線が、標識リガンドを要素に塗布しないことを
除いて同様の要素を用いて得られる用量反応曲線と実質
的に同一であることにおいて、実質的にプレバインディ
ングを生じないといえる。要素にコーティングしない場
合は、代わりに、標識リガンドが試験される試料と同時
に要素にスポットされる。更に、要素は粒状レセプター
含有層及び標識リガンド含有層間に障壁層を含まないの
で、それによって更なる塗布工程及び更なる障壁層材料
の必要性を回避する。これは、レセプターにいかなる重
大な悪影響も及ぼすことなく達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、標識リガンドが、比較例1で用いられ
る塗布処理方法で塗布される場合に、抗体及び標識リガ
ンド間に生じるプレバインディングを具体的に示す曲線
である。
【図2】図2は、標識リガンドが、比較例2で用いられ
る塗布処理方法で塗布される場合に、抗体及び標識リガ
ンド間に生じるプレバインディングを具体的に示す曲線
である。
【図3】図3は、標識リガンドが、比較例3で用いられ
る塗布処理方法で塗布される場合に、抗体及び標識リガ
ンド間に生じるプレバインディングを具体的に示す曲線
である。
【図4】図4は、標識リガンドが、比較例4で用いられ
る塗布処理方法で塗布される場合に、抗体及び標識リガ
ンド間に生じるプレバインディングを具体的に示す曲線
である。
【図5】図5は、例5の塗布処理方法を用いる場合に、
実質的にプレバインディングが存在しないことを示す曲
線である。
【図6】図6は、例6の塗布処理方法を用いる場合に、
実質的にプレバインディングが存在しないことを示す曲
線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェームス エフ.ヘインル アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ビショップス レーン 799

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酵素標識リガンドを含有する塗膜
    を、(b)所定濃度の固定化リガンドレセプターを含有
    する粒状層上に含んで成る、リガンドをアッセイするた
    めの乾式イムノアッセイ分析要素であって、塗膜(a)
    が、障壁層を介在させることなく、粒状層(b)上に直
    接塗布されることを特徴とする乾式イムノアッセイ分析
    要素。
  2. 【請求項2】 A.所定濃度の固定化リガンドレセプタ
    ーを含有する粒状層を坦持する乾式イムノアッセイ分析
    要素を提供する工程、 B.試料と同時に標識リガンドを分析要素にスポットす
    ることにより、イムノアッセイが行われる場合に、受け
    入れられるイムノアッセイの挙動を達成するのに必要と
    される標識リガンド濃度を測定する工程、 C.(i)スポットされる標識リガンドの最適レベルを
    確立するのに用いられる要素の粒状レセプター層上に、
    標識リガンドを付着量g/m2 で(すなわち、上記請求
    項1で標識リガンドをスポットするのに用いられた標識
    リガンド濃度と同一もしくは複数の幾つかの画分であ
    る)、直接塗布する工程、 (ii)既知濃度のリガンドを含む試験試料を用いて一連
    のアッセイを遂行する工程、 (iii )既知濃度のリガンドを用いたアッセイの結果を
    比較する工程、及び (iv)工程(iii )で見い出された結果に従って、標識
    リガンド付着量を変更することが必要とされる場合、工
    程(i)及び(ii)を繰り返して、必要とされる標識リ
    ガンド付着量を決定する工程、 により、受け入れられるアッセイ挙動を達成するため
    に、同一分析要素に必要とされる塗布標識リガンド付着
    量のレベルを経験的に決定する工程、並びに D.工程Cで経験的に決定された付着量レベルの標識リ
    ガンドを塗布する工程、を含んで成る塗布標識リガンド
    を有するイムノアッセイ要素の製造方法。
  3. 【請求項3】 A.標識リガンドの存在下、粒状層の一
    定領域と液状試料を接触させて、一定領域内で(i)固
    定化リガンド−レセプター複合体及び(ii)固定化標識
    リガンド−レセプター複合体を形成させる工程、 B.粒状層の一定領域と基質溶液を接触させる工程、並
    びに C.リガンド濃度を測定する工程、を含んで成る請求項
    1の要素を用いる液体中の免疫学的反応性リガンドのア
    ッセイ方法。
JP4146006A 1991-06-07 1992-06-05 乾式イムノアッセイ分析要素及びそれを用いたイムノアッセイ Pending JPH05172819A (ja)

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