JPH06265550A - 磁性担体粒子を用いた免疫測定方法 - Google Patents

磁性担体粒子を用いた免疫測定方法

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JPH06265550A
JPH06265550A JP5555593A JP5555593A JPH06265550A JP H06265550 A JPH06265550 A JP H06265550A JP 5555593 A JP5555593 A JP 5555593A JP 5555593 A JP5555593 A JP 5555593A JP H06265550 A JPH06265550 A JP H06265550A
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antibody
antigen
magnetic carrier
column
bound
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JP5555593A
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Shigeru Matsumori
繁 松森
Mika Uesugi
美加 上杉
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Kyowa Medex Co Ltd
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54313Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form
    • G01N33/54326Magnetic particles
    • G01N33/54333Modification of conditions of immunological binding reaction, e.g. use of more than one type of particle, use of chemical agents to improve binding, choice of incubation time or application of magnetic field during binding reaction

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速かつ高感度な測定が可能な、磁性粒子を
用いる免疫測定法を提供する。 【構成】 試料中の抗原もしくは抗体(以下被検体とい
う)と、被検体に対応する磁性担体粒子に結合させた抗
体もしくは抗原とを反応させ、結合した被検体の量を定
量する方法において、反応を非磁性で且つ反応に関与す
る抗原および抗体とは結合しない担体を充填したカラム
内で行わせることを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は臨床検査診断薬等の分野
で、磁性担体粒子を利用する免疫測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫測定法において、未反応の標識体
(Free)を試料中の抗原もしくは抗体(以下被検体
という)と結合した標識体(Bound)から分離除去
する操作(BF分離)を簡便に効率よく行うため、被検
体に対応する抗体もしくは抗原に磁性担体粒子を結合さ
せ、磁力でBoundを効率良く集める方法が知られて
いる〔ダイナビーズ(免疫磁気ビーズ)カタログ,日本
ダイナル社〕。
【0003】磁性担体粒子を用いた免疫測定法におい
て、磁場を帯びたマイクロチューブ中に被検体に対応す
る磁性担体粒子に結合させた抗体もしくは抗原(以下磁
性担体粒子結合抗体または抗原という)、ついで被検
体、標識体を順に充填し、Freeを洗浄溶出した後、
マイクロチューブの磁場を解除しBoundを特異的に
溶出する方法(マイクロチューブ法)が開示されている
〔アナリティカルケミストリー(Analytical
Chemistry),64巻,1356頁,199
2年〕。
【0004】
【発明が解決する課題】マイクロチューブ法は、操作が
煩雑な上、被検体の検出感度が酵素免疫法より100倍
以上低い。本発明により、操作が簡便で検出感度もよい
磁性担体粒子を利用する免疫測定法が提供される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料中の被検
体と、磁性担体粒子結合抗体または抗原とを反応させ、
結合した被検体の量を定量する方法において、反応を非
磁性で且つ反応に関与する抗原および抗体が結合しない
担体(以下非磁性担体という)を充填したカラム内で行
わせることを特徴とする方法に関する。好ましい具体的
方法としては、非磁性担体をカラムに充填し、これを磁
場に配置し、次いで磁性担体粒子結合抗体または抗原を
カラムに加えて分散させ、次いで被検体を含有する試料
を加えて抗原抗体反応を行わせ、これに標識体を加え、
未反応の標識体を溶出し、磁場を解除した後、標識体が
結合した被検体結合磁性担体粒子結合抗体または抗原を
溶出させ、これを定量することを特徴とする方法に関す
る。
【0006】本発明の測定方法を以下に説明する。必要
により水または緩衝液により、非磁性担体を膨潤させ
る。カラム下端をナイロンメッシュ、グラスウール等で
栓をした後、水または緩衝液に懸濁しゲル状になった非
磁性担体をカラムへ充填し、カラム内でゲル層を形成さ
せる。充填したカラムに磁場をかける。次いで、水また
は緩衝液中で5〜5000μg/mlの濃度に調整した
磁性担体粒子結合抗体または抗原をカラムに加え、ゲル
層に分散させる。磁性担体粒子結合抗体または抗原は、
磁場内に配置されているのでカラム内に保持される。被
検体を含んだ試料をカラムに加えて磁性担体粒子結合抗
体または抗原と反応させる。ついで50〜5000μg
/mlの標識体を加え磁性粒子結合抗体または抗原と結
合した被検体と反応させる。この後、水または緩衝液1
00μl〜100mlを自然滴下速度以下の流速で流し
カラム内の非磁性担体を洗浄し、未反応の標識体を溶出
させる。溶出が終了した段階で、磁場を消失させる。さ
らに水または緩衝液100μl〜100mlで被検体結
合磁性担体粒子結合抗体または抗原(Bound)を溶
出(溶出速度は自然滴下速度以下)させる。被検体を加
えてからBoundを溶出させるまでの時間は3〜30
分であり、カラム内の温度は15〜40℃に保つことが
好ましい。溶出させたBound中の標識体量を公知の
方法により測定することにより、被検体量を定量するこ
とができる。
【0007】本測定方法において、非磁性担体の膨潤、
磁性担体粒子結合抗体または抗原の希釈、溶出操作等に
用いる水また緩衝液とは、蒸留水、イオン交換水、生理
食塩水またはpH4〜10で濃度範囲が5〜200m
M、好ましくは10〜100mMの緩衝液があげられ
る。緩衝液としてはリン酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝
液、グリシン緩衝液、ホウ酸緩衝液、酢酸緩衝液、グッ
ドの緩衝液等があげられる。なお、水または緩衝液は必
要により、塩化ナトリウム等の塩、牛血清アルブミン等
の安定化剤、アジ化ナトリウム等の防腐剤、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノラウレート(Tween20)
等の界面活性剤を含有していてもよい。
【0008】試料中の抗原もしくは抗体(被検体)とし
ては、がん胎児性抗原(CEA)、免疫グロブリン(I
gG、IgA、IgM、IgD、IgE)、補体 (C
3、C4、C5、C1q)、C反応性蛋白(CRP)、
α1 −アンチトリプシン、α 1 −マイクログロブリン、
β2 −マイクログロブリン、ハプトグロブリン、トラン
スフェリン、セルロプラスミン、フェリチン、アルブミ
ン、ヘモグロビンA1、ヘモグロビンA1C、ミオグロビ
ン、ミオシン、デュパン−2、α−フェトプロテイン
(AFP)、組織ポリペプチド抗原(TPA)、アポリ
ポ蛋白A1 、アポリポ蛋白E、リウマチ因子、抗ストレ
プトリジンO(ASO)、フィブリン分解産物(FD
P)、フィブリン分解産物D分画(FDP−D)、フィ
ブリン分解産物D−D分画(FDP−D Dime
r)、フィブリン分解産物E分画(FDP−E)、アン
チトロンビン−III (AT−III)等の蛋白質、アミラー
ゼ、前立腺由来酸性ホスファターゼ(PAP)、神経特
異エノラーゼ(NSE)、フィブリノーゲン、エラスタ
ーゼ、プラスミノーゲン、クレアチンキナーゼ心筋型
(CK−MB)等の酵素、インシュリン、甲状腺刺激ホ
ルモン(TSH)、3,5,3 ´−トリヨードサイロニン
(T3 )、サイロキシン(T4 )、副腎皮質刺激ホルモ
ン(ACTH)、生長ホルモン(GH)、黄体化ホルモ
ン(LH)等のホルモン、B型肝炎ウイルス関連抗体、
B型肝炎ウイルス関連抗原、C型肝炎ウイルス抗体、H
TLV(成人T細胞白血病ウイルス)抗体、HIV(エ
イズウイルス)抗体、クラミジア抗体、梅毒の抗体、ト
キソプラズマ抗体等各種感染症の原因ウイルスに対する
抗体等があげられる。
【0009】また被検体に対応する抗体は、試料中の抗
原に対するポリクローナル抗体、試料中の抗原に対する
モノクローナル抗体等通常抗原に対して反応し得る抗体
があげられる〔「単クーロン抗体実験マニュアル」,富
山朔二ら編、講談社サイエンティフィック刊,1987
年:新生化学実験講座 第12巻,「分子免疫学 III抗
原、抗体、補体」,日本生化学会編,東京化学同人社
刊,1992年〕。該抗体は複数の抗体からなるもので
もよく、抗体を限定分解したもの、蛋白修飾したもので
もよい。
【0010】また被検体に対応する抗原は、天然の抗原
の抗体結合部位でもよく、遺伝子操作等により人工的に
作成されたものでもよい。例えば、被測定抗体が各種感
染症の原因ウイルスに対する抗体である場合、被測定抗
体に対する抗原は上述の感染症のウイルスのマーカー蛋
白質等を用いることができる。該抗原は複数の抗原分子
からなるものでもよく、抗原分子を限定分解したもの、
蛋白修飾したものでもよい。
【0011】磁性担体粒子とは、鉄、銅、マンガン等の
常磁性金属を含む微粒子であればどのうようなものでも
よいが、ラテックス系磁性担体粒子〔ヨーロピアン サ
ージカル リサーチ(Eur.,Surg.,Re
s.)16巻、80頁、1984年〕、シラナイズド
アイロン オキサイド等のガラス系磁性担体粒子(特開
昭60号−1564号公報)、ポリマー系磁性担体粒子
(特開平3─46565号公報)等を用いることができ
る。磁性担体粒子の大きさは、カラム下端のグラスウー
ル等による栓を通過し得る大きさであればよいが、通常
直径0.01〜100μmの大きさの磁性担体粒子を用
いる。
【0012】磁性担体粒子結合抗体または抗原の製造
法、すなわち磁性担体粒子と被検体に対応する抗体また
は抗原との結合方法は、どのようなものでもよく、物理
的吸着法または化学的結合法等により結合されていれば
よい(石川榮治ら編「酵素免疫測定法 第3版」198
7年 医学書院刊)。例えばアミノ基同士を結合させ
る、ジイソシアネート法、グルタルアルデヒド法、ジフ
ルオロベンゼン法もしくはベンゾキノン法、またはカル
ボキシル基同士を結合させるサクシンイミド法等を用い
ることができる。
【0013】標識体は、抗ヒトイムノグロブリンを結合
した標識物質または被検体に対応する抗体または抗原を
結合した標識物質を意味し、標識物質としては、西洋ワ
サビのペルオキシダ−ゼ(POD)、アルカリフォスフ
ァターゼ、βガラクトシダーゼ、グルコースオキシダー
ゼ等の酵素、アクリジウム−I等の発光物質、フルオレ
ッセイン等の蛍光物質、トリチウム等の放射性同位元素
があげられる。
【0014】標識体量の測定法としては、標識物質が酵
素の場合は基質を用いた該酵素活性の測定法、発光物質
の場合は発光光度計を用いた発光光度測定法、蛍光物質
の場合は蛍光光度計を用いた蛍光光度測定法、放射性同
位元素の場合は液体シンチレーションカウンターによる
測定法等があげられる。酵素活性測定法のうちPOD活
性の測定には基質としてo−フェニレンジアミン、ヒド
ロキシフェニルプロピオン酸等が、アルカリフォスファ
ターゼ活性の測定には基質として3−(2’−スピロア
ダマンタン)−4−メトキシ−4−(3’’−ホスフォ
ピロキシ)フェニル−1,2−ジオキセタン〔AMPP
D〕、p−ニトロフェニルフォスフェートが、βガラク
トシダーゼ活性の測定には基質としてp−ニトロフェニ
ル−β−ガラクトシド、4−メチルウムベリフェリル−
β−ガラクトシド等が用いられる。また、グルコースオ
キシダーゼ活性にはグルコースを酸化する際に生じる過
酸化水素の検出をPODにより行う。
【0015】本発明における非磁性担体としては、抗原
抗体反応およびBound等の溶出を妨害しない分析用
の担体であればどのようなものでもよく、例えばセルロ
ファインG25C、同GCL25m、同GC15m(商
標名:以上生化学工業製)等のセルロース樹脂、セファ
デックスG15、同G25、同G50(商標名:以上フ
ァルマシア社製)等のセファデックス樹脂、シリカゲル
等があげられる。
【0016】カラムは、ガラス、プラスチック等磁気を
帯びない材質からなり,カラム内部への磁場をかけるこ
とおよび磁場を消去することが可能で、非磁性担体を充
填し得るものであればどのようなものでもよい。
【0017】カラムヘ磁場をかける方法としては、非磁
性担体を充填したカラムをスタンドに固定したNS両極
の磁石の間にカラムを挿入する方法、カラムの外壁に永
久磁石または通電した電磁石を装着する方法等があげら
れ、磁場を消去する方法としては、スタンド等に固定し
た磁石のNS両極の間にカラムを挿入する方法において
は、カラムを該磁石のNS両極の間から離せばよく、カ
ラムの外壁に永久磁石または電磁石を装着する方法にお
いては該磁石をカラムの外壁から離すか、または電磁石
への通電を停止すればよい。
【0018】上記の磁場をかける方法および消去する方
法に好適なカラムとしては、カラムの形状および大きさ
が、円筒状、円錐状、角筒状で内径0.1〜10mm、
長さ5〜100mmのカラムを用いることが好ましい。
また、カラムの外壁に永久磁石または電磁石を装着する
方法においては、カラムの外壁に該磁石が装着できるよ
うな装置を備えたカラムを用いればよい。なお、上記の
カラムを用いたときの、非磁性担体のカラムへの充填量
は膨潤状態で50〜5000μlである。
【0019】スタンド等に固定した磁石のNS両極の間
にカラムを挿入した略図を図1に示す。
【0020】本発明の測定法を用いた抗原または抗体の
測定用キットは例えば、次の組成を有する化合物から構
成される。
【0021】測定キット1個中、非磁性担体を充填した
カラム(内径0.1〜10mm、長さ5〜100mm)
1〜100個、該カラムに磁場をかけるための磁石(長
さ5〜100mm)1〜200個、磁性担体粒子結合抗
体または抗原1pg/ml〜1mg/ml)1〜100
ml、標識体(1pg/ml〜1mg/ml)1〜10
0ml、必要であればカラムおよび/または磁石を支持
するスタンド1〜200個、標識物質が酵素の場合はそ
の基質(0.1μM〜10mM)1〜100ml、標識
物質が発光物質の場合は過酸化水素(0.1〜30
%)、水酸化ナトリウム(0.1N〜10N)等を含ん
だ発光化剤1〜100ml、緩衝液1〜500ml等を
含む。
【0022】次に実施例を用いて本発明を説明する。
【0023】
【実施例】
実施例1 癌胎児性抗原(CEA)の測定 (1)抗CEA抗体の4-(2- サクシニミジルオキシカル
ボニルエチル)フェニル-10-メチルアクリジウム-9- カ
ルボン酸 フルオロ硫酸(アクリジニウム−I、以下A
−Iと略記する)による標識化
【0024】発光物質であるA−I(同人化学社製)
を、イアンウイークスらの方法〔クリニカルケミストリ
ー(CLIN.CHEM.)29巻,8 号 ,1474-1479 頁,1983年〕
により抗CEAマウスモノクローナル抗体に結合させた
標識化抗CEA抗体を次のように作成した。
【0025】0.5mMのA−Iのジメチルホルムアミ
ド溶液10μlに50μgの抗CEAマウスモノクロー
ナル抗体(宝酒造製)を含む0.1Mリン酸緩衝液(p
H8.0)300μlを添加し、10分間標識化反応し
たのち、10g/l のリジン塩酸塩溶液100μlを加え
て反応を停止させた。 反応液をセファデックスG−5
0カラムクロマトグラフィー(80×6mm、ファルマ
シア社)で精製し、未反応のA−Iを除去し、標識化抗
CEA抗体を得た。
【0026】(2)抗CEA抗体固定化磁性粒子の調製 磁性担体粒子としてダイナビーズ〔商標名〕 M280
(日本ダイナル社製)を使用した。該磁性担体粒子は活
性化された状態で販売されており、抗体と混合するだけ
で共有結合により次のように固定化できる。なお以下の
操作において、抗体は標識に使用した抗体とは反応性の
異なる抗CEAモノクローナル抗体(生化学工業製)を
使用した。
【0027】0.5M ホウ酸緩衝液(pH9.5)に
溶解した150μg/mlの抗体溶液を30mg/ml
の活性化磁性担体粒子に等量添加し1晩放置する。磁石
で粒子を集め、上清を吸引除去後、0.1%BSAおよ
び0.1%NaN3 を含むpH7.4の10mMリン酸
緩衝液(BSA/PBS)を500μl加えた。得られ
た抗CEA抗体固定化磁性担体粒子は使用時までこのま
ま保存した。
【0028】(3)対照のマイクロチューブ法に用いる
磁性担体粒子キャピラリーカラムの作成 内径0.3mmのポリプロピレンチューブをスタンドに
固定したNS両極の2つの磁石の間に装着し、垂直に立
てた。(2)で作成した磁性担体粒子をBSA/PBS
で100μg/mlに希釈し、希釈した磁性担体粒子5
00μlをゆっくりとチューブに流した。磁性担体粒子
が磁力で保持蓄積されカラム状となった。
【0029】(4)セファデックスG25の共存した磁
性担体粒子キャピラリーカラムの作成 カラムエンドとしてナイロンメッシュを固定した内径2
mmのポリプロピレンチューブをスタンドに固定したN
S両極の2つの磁石の間に装着し、垂直に立てた。前述
のBSA/PBSで膨潤させたセファデックスG25を
充填した後、(2)で作成した抗CEA抗体固定化磁性
担体粒子をBSA/PBSで100μg/mlに希釈
し、その500μlをゆっくりとチューブに流した。粒
子が磁力で保持され、カラム状となった。
【0030】(5)CEAの測定 (4)で調製したセファデックスG25の共存した磁性
担体粒子キャピラリーカラム〔対照には、(3)で調製
した磁性担体粒子キャピラリーカラムを用いた〕に、2
5、50、100、200、400または800ng/
mlの標準CEA(50μl)を添加しゲル層に分散さ
せた。続いて(1)で調製した標識化抗CEA抗体10
0μlを添加しゲル層に分散させた。更に0.05%の
tween20を含む洗浄液200μlを添加した。洗
浄終了後にカラムを磁石から離し、蒸留水100μlに
て磁性担体粒子を押し出し、発光分析用チューブに分取
した。磁性担体粒子に結合した標識化抗CEA抗体の量
は、0.1M水酸化ナトリウムと0.3%過酸化水素を
含む水溶液を200μl添加し標識物質を発光させた
後、発光光度計(バイオルマットLB9500T;ベル
トールド社製)で測定した。結果を第1表および図2に
示した。
【0031】
【表1】
【0032】第1表によれば、対照のマイクロチューブ
法のCEA測定下限が200ng/mlであるのに対
し、本願発明方法は25ng/mlでも十分測定可能で
あった。また図2によれば、本願発明方法のほうがマイ
クロチューブ法より高いカウントで測定でき、測定しや
すかった。
【0033】実施例2 AFPの測定 (1)ウサギ抗ヒトAFP抗体の西洋ワサビパーオキシ
ダーゼ(HRP)による標識化 ウサギ抗ヒトAFP抗体のHRPによる標識化は石川ら
の方法(酵素免疫測定法 医学書院刊)に従って次のよ
うに行った。まず、N−サクシニジル−4−(N−マレ
イミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート
を用いてHRPにマレイミド基を導入した。一方、抗ヒ
トAFP抗体をペプシン消化して得られたF(ab)’
2 画分を還元し、SH基を遊離させたF(ab)’を調
製した。マレイミド化HRPおよびF(ab)’を混合
し反応させ、HRP標識化抗AFP抗体を得た。
【0034】(2)抗AFP抗体固定化磁性粒子の調製 磁性担体粒子としてマグノシェア〔商標名〕(ステロゲ
ン バイオセパレーション社製)を使用して抗AFP抗
体固定化磁性粒子の調製をおこなった。マグノシェアは
アルデヒド基を表面に持ち活性化された状態で販売され
ており、抗体のアミノ基と共有結合により固定化でき
る。0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解した抗
体溶液を活性化ビーズに等量添加し、カップリング試薬
である水素化ほう素ナトリウムを終濃度0.1Mになる
ように添加し、2時間攪拌し反応させた。磁石で粒子を
集め、上清を吸引除去後、BSA/PBSを500μl
加えた。抗AFP抗体固定化磁性担体粒子は、使用時ま
でこのまま保存した。
【0035】(3)セファデックスG25の共存した磁
性担体粒子キャピラリーカラムの作成 カラム下端にナイロンメッシュを固定した内径2mmの
ポリプロピレンチューブを、スタンドに固定したNS両
極の2つの磁石の間に装着し、垂直に立てた。BSA/
PBSで膨潤させたセファデックスG25を充填し、ゲ
ル層をカラム内で形成させた後、(2)で作成した磁性
担体粒子をBSA/PBSで100μg/mlに希釈
し、その500μlをゆっくりとチューブに流した。磁
性担体粒子が磁力で保持されチューブ内で蓄積し、カラ
ム状となった。
【0036】(4)対照の酵素免疫測定法に用いる、固
相プレートの作成 ウサギ抗ヒトAFP抗体をPBSで10μg/mlに希
釈した後、プレート中の各ウエルに100μlの量で分
注した。一晩放置した後、蒸留水を加え洗浄し、洗浄液
を吸引除去した後、BSA/PBSを各ウエルに200
μl分注し、使用時まで保存した。
【0037】(5)AFPの測定 (3)で調製したセファデックスG25の共存した磁性
粒子キャピラリーカラムに31、63、125、25
0、500ng/mlの標準AFP(50μl)を添加
しゲル層に吸着させた。ついでHRP標識AFP抗体を
100μl添加しゲル層に吸着させた。さらに0.05
%のtween20を含む洗浄液200μlを添加し
た。洗浄終了後に磁石から該カラムを離し、蒸留水10
0μlにて磁性粒子を押し出し、呈色反応用チューブに
分取した。そのチューブにHRP呈色液であるo−フェ
ニレンジアミン(OPD)溶液〔0.02%過酸化水素
およびo−フェニレンジアミン・二塩酸塩(3mg/m
l)含有溶液〕を100μl添加した。37℃で30分
反応後、0.1N硫酸500μlを加えて反応を停止さ
せ、分光光度計(228;日立製)の波長412nmで
吸光度を測定した。以上全操作時間は5分であった。
【0038】対照としての酵素免疫測定法は次のように
行った。(4)で調製したプレートウェル中のBSA/
PBSを洗浄吸引し、標準抗原100μlを添加し、室
温で2時間反応させた。洗浄吸引後、HRP標識AFP
抗体を各ウエルに対して100μl添加し、室温で2時
間反応させた。洗浄吸引後、前記のOPD溶液を100
μl加えて、呈色反応を行った。30分後、反応を停止
させ、プレートリーダー(MPP22;コロナ社製)で
412nmの吸光度を測定した。以上全操作時間は4時
間であった。
【0039】本願発明法および酵素免疫法によるAFP
の測定結果を、第2表に示した。
【0040】
【表2】
【0041】第2表によれば、本願発明方法と対照の酵
素免疫方法共にAFP31ng/ml〜500ng/m
lの領域で、AFPの濃度の増加と吸収の増加が比例し
た。
【0042】実施例3 磁性粒子担体カラムを用いたCEA測定キット(50回用) 磁性担体粒子担体カラム 50個 磁石付きカラムスタンド 1個 磁石なしカラムスタンド 1個 検出用チューブ 50個 抗ヒトCEA抗体固定化鉄微粒子(100μg/ml) 25ml アクリジニウムエステル標識化抗ヒトCEA抗体(100ng/ml) 5ml 0.3%過酸化水素含有0.1M水酸化ナトリウム溶液 10ml
【0043】
【発明の効果】本発明により、従来の酵素免疫測定法よ
りも操作時間が短く、検出感度が同等の免疫測定法が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性担体粒子担体カラムの概略図
【符号の説明】
● 磁性担体粒子 ○ 非磁性担体 N 磁石のN極 S 磁石のS極
【図2】本発明方法および対照法によるCEAの検量線
【符号の説明】
−■−本願発明法 −●−対照方法

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の抗原もしくは抗体(以下被検体
    という)と、被検体に対応する磁性担体粒子に結合させ
    た抗体もしくは抗原とを反応させ、結合した被検体の量
    を定量する方法において、反応を非磁性で且つ反応に関
    与する抗原および抗体とは結合しない担体を充填したカ
    ラム内で行わせることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の被検体の量を定量する方
    法において、非磁性で且つ反応に関与する抗原および抗
    体とは結合しない担体(以下非磁性担体という)をカラ
    ムに充填し、これを磁場に配置し、次いで被検体に対応
    する磁性担体粒子に結合させた抗体もしくは抗原(以下
    磁性担体粒子結合抗体または抗原という)をカラムに加
    えて分散させ、次いで被検体を含有する試料を加えて抗
    原抗体反応を行わせ、これに標識体を加え、未反応の標
    識体を溶出し、磁場を解除した後、標識体が結合した被
    検体結合磁性担体粒子結合抗体または抗原を溶出させ、
    これを定量することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 磁性担体粒子結合抗体または抗原、標識
    体、非磁性担体および磁石からなる抗原または抗体の測
    定用キット。
JP5555593A 1993-03-16 1993-03-16 磁性担体粒子を用いた免疫測定方法 Pending JPH06265550A (ja)

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WO2001027619A1 (fr) * 1999-10-14 2001-04-19 Central Research Institute Of Electric Power Industry Methode de detection d'un agent chimique exogene de perturbation endocrine et appareil de detection

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