JPH06265292A - 海水を取扱う熱交換器の防食薬品供給装置 - Google Patents

海水を取扱う熱交換器の防食薬品供給装置

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JPH06265292A
JPH06265292A JP5358793A JP5358793A JPH06265292A JP H06265292 A JPH06265292 A JP H06265292A JP 5358793 A JP5358793 A JP 5358793A JP 5358793 A JP5358793 A JP 5358793A JP H06265292 A JPH06265292 A JP H06265292A
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JP
Japan
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chemical
pouring
injection
cooling water
dissolving
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Application number
JP5358793A
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English (en)
Inventor
Yuji Otsuka
祐司 大塚
Sadayuki Ishikawa
定行 石川
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06265292A publication Critical patent/JPH06265292A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】薬品と希釈水とにより溶解した薬液を冷却水中
に注入する従来の方法ではなく溶解する前の薬品9と圧
送用の加圧気体10の入った薬品槽11から注入薬品9
が配管・弁13及び注入弁16を通り、復水器4の入口
前の冷却水供給管路3内に注入され、復水器4に到達す
るまでに冷却水中の内部で溶解され、細管5に保護皮膜
が形成される。 【効果】薬品の溶解作業とそれに必要な設備を削減する
ことができ、注入終了後の清水による洗浄運転を不要と
することができるため、装置の運転操作面と時間の短
縮,設備費の大幅削減より運転性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海水を冷却水として取
扱う各種熱交換器細管の腐食防止装置のうち、硫酸第1
鉄薬品の供給方式に係るものであり、特に薬品注入に必
要な設備,運転操作性,保守管理等を大幅に削減するに
好適な防食薬品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】海水を冷却水とする各種熱交換器の細管
には、銅合金製チューブ(アルミブラス製)が伝熱性及
び耐海水に優れている理由から広く使用されている。
又、これら細管の腐食防止法は、材質の改良や保護皮膜
を人為的に生成させる事による防食対策がとられてい
る。銅合金製チューブの耐食性は、冷却海水中に硫酸第
1鉄溶液や電解鉄イオンを注入し、細管内面に酸化鉄保
護皮膜を形成することにより向上することが知られてお
り、硫酸第1鉄注入装置や鉄イオン注入装置が従来より
使用され、良好な成果をあげている。
【0003】元来、鉄は自然あるいは取水設備からの溶
出によって、冷却水に含まれているものであるが、清浄
な海水では、鉄は、殆どないため、人為的に鉄を冷却水
に添加して、良好な保護皮膜を形成しようとしている。
【0004】鉄の供給源として、従来又、現在もよく使
用されているものに硫酸第1鉄があり、これを冷却水に
添加すると、水中のアルカリ成分と反応して、水酸化第
2鉄となって、管表面に付着する。
【0005】海水を冷却水とする発電所の復水器等の熱
交換器冷却水系統に硫酸第1鉄注入装置を備えた従来の
システム例を図2に示す。
【0006】取水口1からの冷却水(海水)は、冷却水
ポンプ2により昇圧され、冷却水供給管3を通り、復水
器4の入口で硫酸第1鉄注入装置8からの注入薬液9と
混合し、復水器4に入り、細管5の管内面に保護皮膜を
形成し、冷却水戻り管6,放水口7へと排出される。
【0007】一方、硫酸第1鉄注入装置8は、注入薬品
を溶解する溶液槽18,注入ポンプ19,制御盤14,
注入配管・弁類13より構成され、復水器4の入口冷却
海水中に注入するものである。
【0008】まず、溶液槽18に操作員が硫酸第1鉄薬
品9と希釈水20を規定量入れ、かく拌機21を操作し
薬品の溶解を行い、注入ポンプ19を運転し、注入ポン
プ出口弁22と注入弁16を開き、冷却水中に注入を開
始する。薬液槽水位検出器17により、薬液が低下した
ら注入ポンプ19が停止し注入を終了する。注入終了
後、再度、希釈水20を溶液槽18に一杯張り清水での
運転をして、装置内及び注入点までの配管13中にたま
っている薬液を押し流す運転をする。薬液注入後は、必
ず清水での運転をしないと配管13内やポンプ19内に
薬品が析出し、配管内閉塞,ポンプ損傷の原因となるた
め薬液注入後は、清水運転後に装置の運転を停止する必
要がある。
【0009】以上、従来技術による硫酸第1鉄注入装置
の一連の操作を要約すると、 (1)注入薬品と希釈水を溶液槽に入れ、かく拌し,溶
解する。
【0010】(2)注入ポンプを運転し、注入を開始す
る。
【0011】(3)薬液低下後、注入ポンプを停止し、
注入を終了する。
【0012】(4)希釈水を溶液槽に張り、注入ポンプ
を再び運転し、清水運転を行い、装置の停止をする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の注入装
置は、海水冷却水系統から分離構成となっているため、
薬品の溶解開始から注入完了までにおける運転操作面及
び機器設備の経済性の点について考慮されておらず、以
下の問題があった。すなわち、 (1)薬品の溶解操作をする必要があり、それに伴ない
希釈水源と溶液槽,かく拌機等の機器設備が必要とな
る。
【0014】(2)溶解液を冷却水管内に注入するため
の注入ポンプ,配管・弁類,制御盤,電気・計装設備他
の付属品が必要となる。
【0015】(3)薬液注入終了後、装置,配管内の閉
塞,ポンプ損傷を防ぐため清水による洗浄運転が必要と
なる。
【0016】(4)溶解後の薬液は、約2〜3時間たつ
と、酸化が進み、有効鉄イオン量が減少するため、溶解
後の運転時間管理が必要となる。
【0017】(5)(1)〜(4)の運転に伴う操作
員,時間が必要となり、設備費からも比較的高価とな
る。
【0018】(6)機器設置によるスペースの確保が必
要となる。
【0019】本発明の目的は、薬品の溶解操作・作業,
注入後の洗浄運転等不要とし、運転操作の軽減、設備類
を大幅に削減することより、シンプルかつ安価な防食薬
品供給装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】薬液注入装置と海水冷却
水系統とが分離しているため溶解設備,注入設備,洗浄
設備それに伴なう電気・計装設備類又、運転員による操
作等が必要となる事に着目し、前記目的は、薬品を溶解
することなく、冷却水管路内に直接薬品を注入すること
により、つまり、薬品注入装置と海水冷却水系統を一体
化することで達成される。
【0021】
【作用】溶解した薬液を注入するのではなく、溶解する
前の薬品を直接そのまま冷却水管路内に注入し、冷却水
との内部溶解により、薬液を熱交換器へ供給する作用に
より溶解設備,洗浄設備は不要となり又、それに伴う諸
設備や設置スペース並びに運転操作・管理面が非常に軽
減され、経済性のある運転ができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図1により説明す
る。
【0023】取水口1から冷却水を昇圧し、復水器4の
入口で注入薬品と混合し、復水器4を通り放水口7へ排
出される一連の冷却水の流れは、図2と同一であるため
説明は、省略する。
【0024】基本的には、溶解した薬液を冷却水中に注
入するのでなく、溶解する前の薬品を直接冷却水管路内
に注入し、冷却水中の内部で溶解させ、復水器4に硫酸
第1鉄を供給する点が相違する。
【0025】硫酸第1鉄薬品の直接注入装置8には、注
入薬品9と圧送用の加圧気体10が入った薬品槽11,
薬品を冷却水中に注入するための加圧気体注入装置1
2,薬品注入配管・弁13並びに運転監視・操作のため
の制御盤14から構成されている。まず、薬品槽11内
には、溶解前の薬品9と薬品を冷却水中に注入するため
の手段として圧送注入用の加圧気体10が入っている。
薬品注入量は、薬品槽11内の圧力を変えることで調整
し、ある器内圧力になる様、加圧気体流入調節弁15に
より行われる。薬品注入開始指令によりある注入量に対
する薬品槽内圧力が制御盤14からの信号より加圧気体
流入調節弁15に与えられ、規定圧力になるように調整
される。規定圧力到達後、薬品注入弁16が徐々に開
き、薬品注入配管・弁13を通り、冷却水管3内に薬品
が注入され始める。注入量の増減は、薬品槽(11)内
の圧力を増減することで行う。注入された薬品は、復水
器3へ到達するまでに冷却水中で溶解され、細管5へ保
護皮膜を形成するに至る。薬品注入部は、冷却水中での
溶解をしやすくするため、複数の注入穴を均等に設けた
構造としている。薬品注入の終了は、薬品槽11に設け
られた薬品計量器17により、又、制御盤からの指令に
より薬品注入弁16が閉まることで終了となる。注入が
液体でなく粉状のため、注入終了後の洗浄運転は、特に
必要ない。次回の注入は、薬品槽11内の薬品量をチェ
ックし、不足分あれば、補充することで待機となる。
【0026】以上のように、外部で溶解した薬液を注入
するのではなく、薬品のまま注入し、冷却水管路内で溶
解させ復水器へ供給することにより、 (1)溶解操作と清水による洗浄運転が不要となる。
【0027】(2)(1)により薬液槽,かく拌機,希
釈水等の溶解設備が不要となり、合わせて溶解時間と洗
浄時間が短縮されて、運転操作上非常に軽減される。
【0028】(3)設備の削減により、構成機器が減
り、シンプルな装置構成となる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、溶解した溶液ではなく
溶解する前の状態の薬品をそのまま海水冷却水中に注入
できるので、下記の効果がある。
【0030】(1)溶解を不要としたことで、溶解に必
要な設備類や付属品,運転操作を全く必要としないた
め、取扱いも簡単かつ経済的である。
【0031】(2)薬液ではなく、薬品注入のため、注
入終了後に配管閉塞を防止するため、洗浄運転や薬品の
保管時間に対する制約をする必要がなく、運転員に対
し、保守管理性及び運転時間が短縮され、容易である。
【0032】(3)(1)(2)項により、注入開始か
ら終了までの時間短縮,設備費の大幅削減,装置の設置
スペースが小さくてすむ。又、装置内系統構成がシンプ
ルのため運転操作面が非常に軽減される効果があり、運
転性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による硫酸第1鉄注入装置を
備えた冷却水系統図。
【図2】従来の硫酸第1鉄注入装置を備えた冷却水系統
図。
【符号の説明】
1…取水口、2…冷却水ポンプ、3…冷却水供給管、4
…復水器、5…細管、6…冷却水戻り管、7…放水口、
8…硫酸第1鉄注入装置、9…注入薬品、10…加圧気
体、11…薬品槽、12…加圧気体注入装置、13…注
入配管・弁、14…制御盤、15…加圧気体流入調節
弁、16…注入弁、17…計量器、22…注入ポンプ出
口弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海水を冷却水とする各種熱交換器の細管を
    海水による腐食から守るため、防食薬品を注入し、前記
    細管内に耐食性に優れた酸化鉄保護皮膜を形成し、耐海
    水性を継持させるための薬品供給装置において、薬品を
    溶解した薬液を注入するのでなく、溶解する前の薬品を
    直接、前記熱交換器入口冷却水管路内に注入し、冷却水
    との内部溶解により防食薬品を供給することを特徴とす
    る海水を取扱う熱交換器の防食薬品供給装置。
JP5358793A 1993-03-15 1993-03-15 海水を取扱う熱交換器の防食薬品供給装置 Pending JPH06265292A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018155483A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 ドゥサン ヘヴィー インダストリーズ アンド コンストラクション カンパニー リミテッド 超撥水表面が実現された伝熱管およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018155483A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 ドゥサン ヘヴィー インダストリーズ アンド コンストラクション カンパニー リミテッド 超撥水表面が実現された伝熱管およびその製造方法
US10663237B2 (en) 2017-03-15 2020-05-26 Doosan Heavy Industries Construction Co., Ltd. Heat transfer tube having superhydrophobic surface and method for manufacturing the same

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