JPH06264285A - アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う電気めっき方法 - Google Patents
アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う電気めっき方法Info
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- JPH06264285A JPH06264285A JP5278093A JP5278093A JPH06264285A JP H06264285 A JPH06264285 A JP H06264285A JP 5278093 A JP5278093 A JP 5278093A JP 5278093 A JP5278093 A JP 5278093A JP H06264285 A JPH06264285 A JP H06264285A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はアルミニウムおよびアルミニウム合
金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを施すことを課
題とし、低電流密度によるめっきを下地めっきとするこ
とを特徴とする電気めっき方法を提供することにある。 【構成】 （１）アルミニウムおよびアルミニウム合金
にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを施すに際して、
亜鉛イオンを２５０ｇ／ｌ以下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下
含むめっき液中で低電流密度４Ａ／ｄｍ2以下にてめっ
きを行うことを特徴とする電気めっき方法。 （２）アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密
着性に優れた純Ｚｎめっきを施すに際して、（１）の方
法で示されためっきを下地めっきとし、この上に更に亜
鉛イオンと硫酸を含むめっき液で高電流密度１００Ａ／
ｄｍ2以上にてめっきを行うことを特徴とする電気めっ
き方法。
金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを施すことを課
題とし、低電流密度によるめっきを下地めっきとするこ
とを特徴とする電気めっき方法を提供することにある。 【構成】 （１）アルミニウムおよびアルミニウム合金
にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを施すに際して、
亜鉛イオンを２５０ｇ／ｌ以下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下
含むめっき液中で低電流密度４Ａ／ｄｍ2以下にてめっ
きを行うことを特徴とする電気めっき方法。 （２）アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密
着性に優れた純Ｚｎめっきを施すに際して、（１）の方
法で示されためっきを下地めっきとし、この上に更に亜
鉛イオンと硫酸を含むめっき液で高電流密度１００Ａ／
ｄｍ2以上にてめっきを行うことを特徴とする電気めっ
き方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、車両、建築材
料、船舶、航空機などに用いるアルミニウムおよびアル
ミニウム合金に関する。さらに詳しくは、塗装前処理と
して施した、めっき密着性および塗装後耐食性の優れた
純Ｚｎめっきアルミニウムおよびアルミニウム合金の板
および帯の電気めっき方法に関するものである。
料、船舶、航空機などに用いるアルミニウムおよびアル
ミニウム合金に関する。さらに詳しくは、塗装前処理と
して施した、めっき密着性および塗装後耐食性の優れた
純Ｚｎめっきアルミニウムおよびアルミニウム合金の板
および帯の電気めっき方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年アルミニウムおよびアルミニウム合
金が軽量化などの目的で自動車等に用いられるようにな
ってきたが、コストや材料強度などの点で全部が従来の
材料から置き換るまでに至らず、薄鋼板あるいは亜鉛系
めっき鋼板と共用される場合が多い。この場合には、ア
ルミニウムおよびアルミニウム合金の塗装前処理である
りん酸塩処理や電着塗装、トップコートなどは、鋼板と
全く同じ処理工程で処理されることになるので、工程適
性や塗装後の特性に関しては鋼板と同等あるいはそれ以
上の特性が要求される。
金が軽量化などの目的で自動車等に用いられるようにな
ってきたが、コストや材料強度などの点で全部が従来の
材料から置き換るまでに至らず、薄鋼板あるいは亜鉛系
めっき鋼板と共用される場合が多い。この場合には、ア
ルミニウムおよびアルミニウム合金の塗装前処理である
りん酸塩処理や電着塗装、トップコートなどは、鋼板と
全く同じ処理工程で処理されることになるので、工程適
性や塗装後の特性に関しては鋼板と同等あるいはそれ以
上の特性が要求される。
【０００３】そこで、アルミニウムあるいはアルミニウ
ム合金を鋼板と同時に処理する場合には、亜鉛系めっき
を行うとよいことがわかっている。ところが、アルミニ
ウムおよびアルミニウム合金は亜鉛系めっきを施すのが
難しく、例えば、特開昭５９−２０５４６７号公報に開
示されているような置換めっき（化学めっき）を行った
り、あるいは特開平４−２９７５９５号公報のようにア
ノード処理して酸化皮膜を生成させたあと、その上に亜
鉛系めっきを行う方法などが試みられてきた。しかし、
置換めっき法はめっき浴の管理が難しく且つめっきの製
造効率が悪い。また、アノード処理を行ってからめっき
する方法は、連続的短時間に処理することが可能で、生
産性に優れているが、純Ｚｎめっきの密着性が不足する
という問題があった。
ム合金を鋼板と同時に処理する場合には、亜鉛系めっき
を行うとよいことがわかっている。ところが、アルミニ
ウムおよびアルミニウム合金は亜鉛系めっきを施すのが
難しく、例えば、特開昭５９−２０５４６７号公報に開
示されているような置換めっき（化学めっき）を行った
り、あるいは特開平４−２９７５９５号公報のようにア
ノード処理して酸化皮膜を生成させたあと、その上に亜
鉛系めっきを行う方法などが試みられてきた。しかし、
置換めっき法はめっき浴の管理が難しく且つめっきの製
造効率が悪い。また、アノード処理を行ってからめっき
する方法は、連続的短時間に処理することが可能で、生
産性に優れているが、純Ｚｎめっきの密着性が不足する
という問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した従来
技術の問題点を踏まえて、生産性に優れ、高速で安価
に処理ができること、品質特性が塗装下地として適性
であって、鋼板あるいは亜鉛めっき鋼板と同時に処理し
ても塗装後耐食性が鋼板あるいは亜鉛めっき鋼板と同じ
か、それ以上に優れていること、を満足する純Ｚｎめっ
きアルミニウムおよびアルミニウム合金の電気めっき方
法の提供を目的とする。
技術の問題点を踏まえて、生産性に優れ、高速で安価
に処理ができること、品質特性が塗装下地として適性
であって、鋼板あるいは亜鉛めっき鋼板と同時に処理し
ても塗装後耐食性が鋼板あるいは亜鉛めっき鋼板と同じ
か、それ以上に優れていること、を満足する純Ｚｎめっ
きアルミニウムおよびアルミニウム合金の電気めっき方
法の提供を目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題を解決するために鋭意検討を続けた。その結果、純Ｚ
ｎめっきとアルミニウムおよびアルミニウム合金との密
着性をよくするには、アルミニウムおよびアルミニウム
合金の表面に低電流密度で電解し、純Ｚｎめっきを行う
ことによって、アノード処理を介さずに、めっき密着性
に優れた純Ｚｎめっきアルミニウムおよびアルミニウム
合金板が得られることを見いだし、本発明をなすに至っ
た。
題を解決するために鋭意検討を続けた。その結果、純Ｚ
ｎめっきとアルミニウムおよびアルミニウム合金との密
着性をよくするには、アルミニウムおよびアルミニウム
合金の表面に低電流密度で電解し、純Ｚｎめっきを行う
ことによって、アノード処理を介さずに、めっき密着性
に優れた純Ｚｎめっきアルミニウムおよびアルミニウム
合金板が得られることを見いだし、本発明をなすに至っ
た。
【０００６】すなわち本発明は、（１）アルミニウムお
よびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめ
っきを行う方法において、亜鉛イオンを２５０ｇ／ｌ以
下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下含むめっき液中で低電流密度
４Ａ／ｄｍ2以下にて電解し、純Ｚｎめっきを行うこと
を特徴とする電気めっき方法、（２）アルミニウムおよ
びアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっ
きを行う方法において、低電流密度による純Ｚｎめっき
を下地めっきとし、この上に亜鉛イオンと硫酸を含むめ
っき液中で高電流密度１００Ａ／ｄｍ2以上にて電解
し、純Ｚｎめっきを行うことを特徴とする電気めっき方
法を要旨とする。
よびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめ
っきを行う方法において、亜鉛イオンを２５０ｇ／ｌ以
下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下含むめっき液中で低電流密度
４Ａ／ｄｍ2以下にて電解し、純Ｚｎめっきを行うこと
を特徴とする電気めっき方法、（２）アルミニウムおよ
びアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっ
きを行う方法において、低電流密度による純Ｚｎめっき
を下地めっきとし、この上に亜鉛イオンと硫酸を含むめ
っき液中で高電流密度１００Ａ／ｄｍ2以上にて電解
し、純Ｚｎめっきを行うことを特徴とする電気めっき方
法を要旨とする。
【０００７】
【作用】本発明のめっき皮膜構成を図１に示す。アルミ
ニウムおよびアルミニウム合金１の表面に純Ｚｎフラッ
シュめっき２を施し、必要に応じてその上に純Ｚｎめっ
き３を行ったものである。本発明のアルミニウムおよび
アルミニウム合金としては、板厚２．０ｍｍ以下の高純
度アルミニウムのほかに５０００系あるいは６０００系
などマグネシウムを１０％以下含むものや銅を合金化し
たものも用いることができる。表面処理の観点からは合
金化金属はできるだけ少ないものが望ましい。
ニウムおよびアルミニウム合金１の表面に純Ｚｎフラッ
シュめっき２を施し、必要に応じてその上に純Ｚｎめっ
き３を行ったものである。本発明のアルミニウムおよび
アルミニウム合金としては、板厚２．０ｍｍ以下の高純
度アルミニウムのほかに５０００系あるいは６０００系
などマグネシウムを１０％以下含むものや銅を合金化し
たものも用いることができる。表面処理の観点からは合
金化金属はできるだけ少ないものが望ましい。
【０００８】また、表面は、圧延のままあるいは熱処理
を受けたものでもよいが、酸化膜はできるだけ薄く、ま
た防錆油もできるだけ少ない方が望ましい。酸化膜およ
び油汚れの付着状況によってアルカリ脱脂処理条件を決
め、適性なめっき用表面を得る必要がある。特に５００
０系を主とするマグネシウムを含む材料は、焼鈍による
酸化膜を除くためにアルカリ脱脂後酸洗を行うことが望
ましい。アルミニウムおよびアルミニウム合金のアルカ
リ脱脂は、表面調整も兼ねるのでかなり慎重に処理条件
を選定する必要がある。また、これらの工程で表面の酸
化皮膜を除いても、処理直後から改めて酸化皮膜が生成
しはじめ、めっき性を阻害することになるので、極力早
期にめっき工程に移る必要がある。
を受けたものでもよいが、酸化膜はできるだけ薄く、ま
た防錆油もできるだけ少ない方が望ましい。酸化膜およ
び油汚れの付着状況によってアルカリ脱脂処理条件を決
め、適性なめっき用表面を得る必要がある。特に５００
０系を主とするマグネシウムを含む材料は、焼鈍による
酸化膜を除くためにアルカリ脱脂後酸洗を行うことが望
ましい。アルミニウムおよびアルミニウム合金のアルカ
リ脱脂は、表面調整も兼ねるのでかなり慎重に処理条件
を選定する必要がある。また、これらの工程で表面の酸
化皮膜を除いても、処理直後から改めて酸化皮膜が生成
しはじめ、めっき性を阻害することになるので、極力早
期にめっき工程に移る必要がある。
【０００９】本発明の主たる特徴は、アノード処理を介
さずに直接電気めっきができる点にあり、しかも密着性
の良好な純Ｚｎが直接電気めっきできる点にある。アノ
ード処理を介した電気めっきによるＺｎ系めっきは、合
金成分によると思われる作用によって密着性が良好なめ
っきを形成する。しかしながら、純Ｚｎめっきの場合に
は、この作用がないためＺｎの電析は起こるものの密着
性は著しく悪いことが従来から知られていた。このた
め、アノード処理を介さない電解めっき法の検討を行っ
た結果、詳細は未だ明かではないが低電流密度を用いた
めっき方法で純Ｚｎが密着性良く電析する現象を発見し
た。従来着目されていなかった低電流密度を積極的に利
用する事により、密着性の良い純Ｚｎめっきが直接電気
めっきにより製造することが可能になった。このめっき
の付着量は密着性の観点から０．１〜３ｇ／ｍ2が好ま
しい。付着量の下限はめっき密着性の観点から、そして
上限は製造効率の観点から決められる。これは、低電流
密度を用いためっきの電流効率が低く、製造効率が悪い
ことに起因するものである。
さずに直接電気めっきができる点にあり、しかも密着性
の良好な純Ｚｎが直接電気めっきできる点にある。アノ
ード処理を介した電気めっきによるＺｎ系めっきは、合
金成分によると思われる作用によって密着性が良好なめ
っきを形成する。しかしながら、純Ｚｎめっきの場合に
は、この作用がないためＺｎの電析は起こるものの密着
性は著しく悪いことが従来から知られていた。このた
め、アノード処理を介さない電解めっき法の検討を行っ
た結果、詳細は未だ明かではないが低電流密度を用いた
めっき方法で純Ｚｎが密着性良く電析する現象を発見し
た。従来着目されていなかった低電流密度を積極的に利
用する事により、密着性の良い純Ｚｎめっきが直接電気
めっきにより製造することが可能になった。このめっき
の付着量は密着性の観点から０．１〜３ｇ／ｍ2が好ま
しい。付着量の下限はめっき密着性の観点から、そして
上限は製造効率の観点から決められる。これは、低電流
密度を用いためっきの電流効率が低く、製造効率が悪い
ことに起因するものである。
【００１０】初期めっき条件については、亜鉛イオンを
２５０ｇ／ｌ以下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下含むめっき液
中で低電流密度４Ａ／ｄｍ2以下にて電解し、純Ｚｎめ
っきを行う。めっき浴ｐＨが０〜２程度がこれまでの操
業上から見て妥当と考えられるが、電流効率を考慮に入
れると、ｐＨは高めの方が好ましく、従って硫酸濃度は
２４ｇ／ｌ以下とした。亜鉛イオン濃度は、電流密度と
の関係で最適値が変化するが、傾向としては亜鉛イオン
濃度が低濃度に変化すると電流密度は高電流まで適用可
能となる。実用上を考慮して条件を設定すると、亜鉛イ
オンを５０ｇ／ｌ以下、４Ａ／ｄｍ2以下の低電流密度
が適当と考えられる。単独で見る限りは、電流密度に関
して、好ましくはより低電流領域がめっき密着性上有利
である。
２５０ｇ／ｌ以下、硫酸を２４ｇ／ｌ以下含むめっき液
中で低電流密度４Ａ／ｄｍ2以下にて電解し、純Ｚｎめ
っきを行う。めっき浴ｐＨが０〜２程度がこれまでの操
業上から見て妥当と考えられるが、電流効率を考慮に入
れると、ｐＨは高めの方が好ましく、従って硫酸濃度は
２４ｇ／ｌ以下とした。亜鉛イオン濃度は、電流密度と
の関係で最適値が変化するが、傾向としては亜鉛イオン
濃度が低濃度に変化すると電流密度は高電流まで適用可
能となる。実用上を考慮して条件を設定すると、亜鉛イ
オンを５０ｇ／ｌ以下、４Ａ／ｄｍ2以下の低電流密度
が適当と考えられる。単独で見る限りは、電流密度に関
して、好ましくはより低電流領域がめっき密着性上有利
である。
【００１１】他方、塗装後耐食性向上の観点からは、め
っき付着量の増加が有効であることはＺｎめっき鋼板の
知見から明かなことであり、厚目付の純Ｚｎめっきを製
造するためには、低電流密度でつくられた下地めっきの
上に高電流密度で電解し、純Ｚｎめっきを行うことがよ
い。高電流密度の純Ｚｎめっきは、通常の鋼板で行われ
る電気Ｚｎめっき法と同等の条件で行えばよく、特別な
手法を要しないが、操業条件を考慮すると電流密度は１
００Ａ／ｄｍ2以上が好ましい。本発明のめっきを行う
工程としては、例えば図２に示す方法が考えられる。ア
ルミニウムおよびアルミニウム合金帯１を、搬送ロール
８とシンクロール７を介して搬送しながら、最初のタン
ク６のＺｎめっき浴９中で対極４を用いて低電流密度の
通電を行い、純Ｚｎフラッシュめっきを施し、つぎのタ
ンク６中のＺｎめっき液１０中で対極５との間で高電流
密度にて純Ｚｎめっきを行う方法である。
っき付着量の増加が有効であることはＺｎめっき鋼板の
知見から明かなことであり、厚目付の純Ｚｎめっきを製
造するためには、低電流密度でつくられた下地めっきの
上に高電流密度で電解し、純Ｚｎめっきを行うことがよ
い。高電流密度の純Ｚｎめっきは、通常の鋼板で行われ
る電気Ｚｎめっき法と同等の条件で行えばよく、特別な
手法を要しないが、操業条件を考慮すると電流密度は１
００Ａ／ｄｍ2以上が好ましい。本発明のめっきを行う
工程としては、例えば図２に示す方法が考えられる。ア
ルミニウムおよびアルミニウム合金帯１を、搬送ロール
８とシンクロール７を介して搬送しながら、最初のタン
ク６のＺｎめっき浴９中で対極４を用いて低電流密度の
通電を行い、純Ｚｎフラッシュめっきを施し、つぎのタ
ンク６中のＺｎめっき液１０中で対極５との間で高電流
密度にて純Ｚｎめっきを行う方法である。
【００１２】
実施例１ 自動車の部材として用いられる板厚１．０ｍｍのアルミ
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌ ＦＣ３１５（日本パーカライジ
ング（株）製、非エッチング型弱アルカリクリーナー）
に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の４０ｇ／ｌ硫酸
にて酸洗し、水洗した。この材料をカソードとして６０
℃の硫酸亜鉛５０ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、
硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中で電流密度４Ａ／
ｄｍ2にて２秒間電解したあと、水洗乾燥した。このよ
うにして純Ｚｎめっきしたアルミニウム合金板の表面に
セロテープを張り付け、その上から消しゴムでこすり、
中の空気を押し出したあと急激にセロテープを剥離し、
めっきがセロテープ側に付着してくるか否かでめっきの
密着性を調べたが剥離は全くなかった。
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌ ＦＣ３１５（日本パーカライジ
ング（株）製、非エッチング型弱アルカリクリーナー）
に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の４０ｇ／ｌ硫酸
にて酸洗し、水洗した。この材料をカソードとして６０
℃の硫酸亜鉛５０ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、
硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中で電流密度４Ａ／
ｄｍ2にて２秒間電解したあと、水洗乾燥した。このよ
うにして純Ｚｎめっきしたアルミニウム合金板の表面に
セロテープを張り付け、その上から消しゴムでこすり、
中の空気を押し出したあと急激にセロテープを剥離し、
めっきがセロテープ側に付着してくるか否かでめっきの
密着性を調べたが剥離は全くなかった。
【００１３】実施例２ 自動車の部材として用いられる板厚１．０ｍｍのアルミ
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌ ＦＣ３１５（日本パーカライジ
ング（株）製 非エッチング型弱アルカリクリーナー）
に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の４０ｇ／ｌ硫酸
にて酸洗し、水洗した。この材料をカソードとして６０
℃の硫酸亜鉛５０ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、
硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中で電流密度５Ａ／
ｄｍ2にて２秒間電解した。そのあと５０℃の硫酸亜鉛
５００ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ
／ｌの溶液にて電流密度１００Ａ／ｄｍ2にて４秒間電
解し、水洗乾燥した。このようにして純Ｚｎめっきを２
層にしたアルミニウム合金板の表面にセロテープを張り
付け、その上から消しゴムでこすり、中の空気を押し出
したあと急激にセロテープを剥離し、めっきがセロテー
プ側に付着してくるか否かでめっきの密着性を調べたが
剥離は全くなかった。
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌ ＦＣ３１５（日本パーカライジ
ング（株）製 非エッチング型弱アルカリクリーナー）
に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の４０ｇ／ｌ硫酸
にて酸洗し、水洗した。この材料をカソードとして６０
℃の硫酸亜鉛５０ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、
硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中で電流密度５Ａ／
ｄｍ2にて２秒間電解した。そのあと５０℃の硫酸亜鉛
５００ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ
／ｌの溶液にて電流密度１００Ａ／ｄｍ2にて４秒間電
解し、水洗乾燥した。このようにして純Ｚｎめっきを２
層にしたアルミニウム合金板の表面にセロテープを張り
付け、その上から消しゴムでこすり、中の空気を押し出
したあと急激にセロテープを剥離し、めっきがセロテー
プ側に付着してくるか否かでめっきの密着性を調べたが
剥離は全くなかった。
【００１４】実施例３ 自動車の部材として用いられる板厚１．０ｍｍのアルミ
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌのファインクリーナー３１５（日
本パーカライジング（株）製、非エッチング型弱アルカ
リクリーナー）に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の
４０ｇ／ｌ硫酸にて酸洗し、水洗した。この材料をカソ
ードとして６０℃の硫酸亜鉛１００ｇ／ｌ、硫酸ナトリ
ウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中
で電流密度３０Ａ／ｄｍ2にて２秒間電解したあと、水
洗乾燥した。このようにして純Ｚｎめっきしたアルミニ
ウム合金板の表面にセロテープを張り付け、その上から
消しゴムでこすり、中の空気を押し出したあと急激にセ
ロテープを剥離し、めっきがセロテープ側に付着してく
るか否かでめっきの密着性を調べたところ、電流密度が
高すぎるために密着性が不充分で、完全に剥離した。
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌのファインクリーナー３１５（日
本パーカライジング（株）製、非エッチング型弱アルカ
リクリーナー）に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の
４０ｇ／ｌ硫酸にて酸洗し、水洗した。この材料をカソ
ードとして６０℃の硫酸亜鉛１００ｇ／ｌ、硫酸ナトリ
ウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中
で電流密度３０Ａ／ｄｍ2にて２秒間電解したあと、水
洗乾燥した。このようにして純Ｚｎめっきしたアルミニ
ウム合金板の表面にセロテープを張り付け、その上から
消しゴムでこすり、中の空気を押し出したあと急激にセ
ロテープを剥離し、めっきがセロテープ側に付着してく
るか否かでめっきの密着性を調べたところ、電流密度が
高すぎるために密着性が不充分で、完全に剥離した。
【００１５】実施例４ 自動車の部材として用いられる板厚１．０ｍｍのアルミ
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌのファインクリーナー３１５（日
本パーカライジング（株）製、非エッチング型弱アルカ
リクリーナー）に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の
４０ｇ／ｌ硫酸にて酸洗し、水洗した。この材料をカソ
ードとして６０℃の硫酸亜鉛１００ｇ／ｌ、硫酸ナトリ
ウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中
で電流密度３０Ａ／ｄｍ2にて２秒間電解した。そのあ
と、５０℃の硫酸亜鉛５００ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３
０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌの溶液にて電着密度１００Ａ
／ｄｍ2にて４秒間電解し、水洗乾燥した。このように
して純Ｚｎめっきしたアルミニウム合金板の表面にセロ
テープを張り付け、その上から消しゴムでこすり、中の
空気を押し出したあと急激にセロテープを剥離し、めっ
きがセロテープ側に付着してくるか否かでめっきの密着
性を調べたところ、電流密度が適正でないために完全に
アルミニウム合金とめっきとの間で剥離した。
ニウム合金（Ａｌ−５．５％Ｍｇ）の冷間圧延帯を、温
度７０℃の６０ｇ／ｌのファインクリーナー３１５（日
本パーカライジング（株）製、非エッチング型弱アルカ
リクリーナー）に１分２０秒間浸漬し、水洗後６０℃の
４０ｇ／ｌ硫酸にて酸洗し、水洗した。この材料をカソ
ードとして６０℃の硫酸亜鉛１００ｇ／ｌ、硫酸ナトリ
ウム３０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌに添加剤を含む溶液中
で電流密度３０Ａ／ｄｍ2にて２秒間電解した。そのあ
と、５０℃の硫酸亜鉛５００ｇ／ｌ、硫酸ナトリウム３
０ｇ／ｌ、硫酸１０ｇ／ｌの溶液にて電着密度１００Ａ
／ｄｍ2にて４秒間電解し、水洗乾燥した。このように
して純Ｚｎめっきしたアルミニウム合金板の表面にセロ
テープを張り付け、その上から消しゴムでこすり、中の
空気を押し出したあと急激にセロテープを剥離し、めっ
きがセロテープ側に付着してくるか否かでめっきの密着
性を調べたところ、電流密度が適正でないために完全に
アルミニウム合金とめっきとの間で剥離した。
【００１６】
【発明の効果】本発明の皮膜構成のめっきを行えば、ア
ノード処理を介さずに従来難しかったアルミニウムおよ
びアルミニウム合金の密着性の優れた純Ｚｎめっきが容
易に得られることから、高速で安価に処理できる。
ノード処理を介さずに従来難しかったアルミニウムおよ
びアルミニウム合金の密着性の優れた純Ｚｎめっきが容
易に得られることから、高速で安価に処理できる。
【図１】本発明に係るアルミニウムおよびアルミニウム
合金に直接密着性の優れた純Ｚｎフラッシュめっきを施
し、その上に更にＺｎめっきを施した構成を示す図、
合金に直接密着性の優れた純Ｚｎフラッシュめっきを施
し、その上に更にＺｎめっきを施した構成を示す図、
【図２】本発明のアルミニウムおよびアルミニウム合金
帯に密着性の優れた純Ｚｎフラッシュめっきと上層純Ｚ
ｎめっきを施す装置の一例を示す図である。
帯に密着性の優れた純Ｚｎフラッシュめっきと上層純Ｚ
ｎめっきを施す装置の一例を示す図である。
１ アルミニウム、アルミニウム合金 ２ 低電流密度で作製した純Ｚｎフラッシュめっき ３ 高電流密度で作製した純Ｚｎめっき ４ 低電流密度を用いた純Ｚｎフラッシュめっきを施す
対極 ５ 高電流密度を用いた純Ｚｎめっきを施す対極 ６ 処理タンク ７ シンクロール ８ 搬送ロール ９ 低電流密度を用いためっき用の純Ｚｎめっき浴 １０ 高電流密度を用いためっき用の純Ｚｎめっき浴
対極 ５ 高電流密度を用いた純Ｚｎめっきを施す対極 ６ 処理タンク ７ シンクロール ８ 搬送ロール ９ 低電流密度を用いためっき用の純Ｚｎめっき浴 １０ 高電流密度を用いためっき用の純Ｚｎめっき浴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 和彦 千葉県富津市新富20−１ 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウムおよびアルミニウム合金に
めっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う方法におい
て、亜鉛イオンを２５０ｇ／ｌ以下、硫酸を２４ｇ／ｌ
以下含むめっき液中で低電流密度４Ａ／ｄｍ2以下にて
電解し、純Ｚｎめっきを行うことを特徴とする電気めっ
き方法。 - 【請求項２】 アルミニウムおよびアルミニウム合金に
めっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う方法におい
て、請求項１記載の方法で示された純Ｚｎめっきを下地
めっきとし、この上に亜鉛イオンと硫酸を含むめっき液
中で高電流密度１００Ａ／ｄｍ2以上にて電解し、純Ｚ
ｎめっきを行うことを特徴とする電気めっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5278093A JPH06264285A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う電気めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5278093A JPH06264285A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う電気めっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06264285A true JPH06264285A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=12924370
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5278093A Pending JPH06264285A (ja) | 1993-03-15 | 1993-03-15 | アルミニウムおよびアルミニウム合金にめっき密着性に優れた純Ｚｎめっきを行う電気めっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06264285A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104195600B (zh) * | 2014-08-20 | 2017-01-04 | 常熟市良益金属材料有限公司 | 一种抗菌性复合金属材料的制备方法 |
-
1993
- 1993-03-15 JP JP5278093A patent/JPH06264285A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104195600B (zh) * | 2014-08-20 | 2017-01-04 | 常熟市良益金属材料有限公司 | 一种抗菌性复合金属材料的制备方法 |
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