JPH06263756A - イソヌクレオシド誘導体 - Google Patents

イソヌクレオシド誘導体

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JPH06263756A
JPH06263756A JP5139792A JP13979293A JPH06263756A JP H06263756 A JPH06263756 A JP H06263756A JP 5139792 A JP5139792 A JP 5139792A JP 13979293 A JP13979293 A JP 13979293A JP H06263756 A JPH06263756 A JP H06263756A
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JP
Japan
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anhydro
arabinitol
dideoxy
group
deoxy
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Application number
JP5139792A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Waga
俊明 和賀
Hiromu Meguro
煕 目黒
Hiroshi Orui
洋 大類
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Asahi Breweries Ltd
Original Assignee
Asahi Breweries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06263756A publication Critical patent/JPH06263756A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式 〔式中、Bはアデニン、グアニン、チミン、ウラシル、
シトシン、ヒポキサンチン、キサンチン、5−メチルシ
トシン、4−エトキシ−5−メチル−2−オキソピリミ
ジン、4−イソプロポキシ−5−メチル−2−オキソピ
リミジン、または、5−メチル−2−オキソピリミジ
ン、Rはヒドロキシ基、またはアジド基、nは0〜
6、Rは下記式の基、 (式中、mは0,1または3)である〕 で表される特定の化合物及びその薬学的に許容されるエ
ステル、エーテル及び塩類であるイソヌクレオシド誘導
体。 【効果】抗HIV、抗ヘルペス、抗菌活性が期待され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬中の活性化合物と
して利用されるイソヌクレオシド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ウィルスは、以前から人類にとって厄介
で壊滅的な感染症の原因であることが知られてきた。近
年、このパターンは、後天性免疫不全症候群(AID
S)により代表されている。AIDSは、AIDSウィ
ルス(HIV)による疾患で、現在、欧米諸国やアフリ
カを中心に世界中において重大な社会問題となってい
る。また、その患者数が今もなお増加傾向にあること
は、その治療法や予防法の確立が、現代医療の直面する
最も重要、かつ緊急な課題といっても過言ではない。現
在、AIDSに対して有効な治療法は確立されていない
が、その対策が種々検討されている。
【0003】即ち、1)抗HIV剤による治療、2)免
疫増強剤による治療、3)ワクチンの開発であり、1)
の範疇に属するヌクレオシド誘導体、アジドチミジン
(AZT、EP86307071.0)やDDC(2', 3'−ジデオ
キシシチジン、PCT/US86/01826) がすでに認可、
臨床使用されている。しかし、DDCに代表される2',
3'−ジデオキシヌクレオシドは、いずれも強い抗HIV
活性を示し、かつその効果は持続的であるにもかかわら
ず、強酸性に弱く(特にDDA)、核酸塩基と糖に分解
されやすいため経口投与が難しいという欠点がある。従
って、このタイプの新しい抗HIV剤の開発は緊急の課
題であり、世界各国で激しい開発競争が繰り広げられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】AZTが抗HIV剤と
して開発されて以来、数多くのヌクレオシド誘導体が合
成され、それらの活性が検討されてきた。本発明におい
ては、前述のようにDDAが酸に弱いため、耐酸性を付
与した新しい誘導体の合成を試み、本発明を完成した。
本発明の化合物は、新規化合物であり、抗HIV剤とな
る可能性がある。また、オキセタノシン(Bacillus meg
aterium の培養液より抽出された新しいヌクレオシド系
抗生物質、ヘルペスウィルス、グラム陽性菌、HIVに
対して活性を示す)の環拡大モデルとも考えられるた
め、抗HIVのみならず、抗ヘルペス活性、グラム陽性
菌に対する抗菌活性なども期待される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、イソヌクレオ
シド誘導体、すなわち、一般式(I)
【0006】
【化5】
【0007】[式中、Bは、アデニン、グアニン、チミ
ン、ウラシル、シトシン、ヒポキサンチン、キサンチ
ン、5−メチルシトシン、4−エトキシ−5−メチル−
2−オキソピリミジン、4−イソプロポキシ−5−メチ
ル−2−オキソピリミジン、または、5−メチル−2−
オキソピリミジンであり、R1 は、ヒドロキシ基、また
はアジド基であり、nは0〜6であり、R2 は、
【0008】
【化6】
【0009】(式中、mは0、1または3である)であ
る]で表される化合物、及びその薬学的に許容されるエ
ステル、エーテル及び塩類から成るイソヌクレオシド誘
導体である。本発明の化合物のより好ましい特定の一例
は、次の1〜4で示される化合物とその薬学的に許容さ
れる塩である。 1.一般式(I)の式中、R1 およびR2 がヒドロキシ
基であり、n=0である化合物。 2.一般式(I)の式中、R1 がアジド基であり、R2
がヒドロキシ基であり、n=0である化合物。 3.一般式(I)の式中、R1 およびR2 がヒドロキシ
基であり、n=1である化合物。 4.一般式(I)の式中、R1 がアジド基であり、R2
がヒドロキシ基であり、n=1である化合物。
【0010】さらに、これらのグループの代表的な化合
物としては、 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−2
−デオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(グアニン−
9−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−2
−デオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(チミン−1
−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−(ウラシル−1−イル)−2
−デオキシ−D−アラビニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−3
−アジド−2,3−ジデオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
−2−(グアニン−9−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2−(シトシン−1
−イル)−2,3−ジデオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
−2−(チミン−1−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
−2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−
2,3−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−D−アラ
ビニトール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−2−(グア
ニン−9−イル)−3−ヒドロキシメチル−D−アラビ
ニトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−
2,3−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−D−アラ
ビニトール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−3−ヒドロ
キシメチル−2−(チミン−1−イル)−D−アラビニ
トール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−3−ヒドロ
キシメチル−2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビ
ニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−3
−アジドメチル−2,3−ジデオキシ−D−アラビニト
ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
オキシ−2−(グアニン−9−イル)−D−アラビニト
ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2−(シトシ
ン−1−イル)−2,3−ジデオキシ−D−アラビニト
ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
オキシ−2−(チミン−1−イル)−D−アラビニトー
ル 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
オキシ−2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビニト
ール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−2
−デオキシ−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(グアニン−
9−イル)−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−2
−デオキシ−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(チミン−1
−イル)−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(ウラシル−
1−イル)−D−リキシトール などと、その薬学的に許容される塩を挙げることができ
る。
【0011】本発明の新規なイソヌクレオシド誘導体
は、不斉炭素を有し、β−D−もしくはα−L−形態を
含む光学活性体またはラセミ体として製造される。特記
しない限り、この明細書に記載されている化合物は、す
べてβ−フラノシル立体配置である。しかしながら、こ
の明細書における主発明の範囲は、この形態に限定され
るものではなく、対象化合物の全ての光学異性体及びそ
の混合物を包含することができる。
【0012】本発明の化合物(I)は医薬として用いる
場合、遊離の形で用いることができるほか、薬学的に許
容されるエステル、エーテル及び塩類の形で使用するこ
ともできる。薬学的に許容されるエステル及びエーテル
は、一般式(I)中の酸素または窒素原子に、例えば基
−C(=O)−W(式中、Wは1から20個の炭素原子を含
むアルキル基、アダマンチル、アリール、アミノ、アル
キルアミノ、ジアルキルアミノ、1から20個の炭素原子
を含むアルコキシ基で示される基である) の付加により
アシル化されている。特に好ましいエステルは、アダマ
ントエート及びパルミトエートである。さらに本発明の
化合物はまた一般式(I)で示される化合物のメチル、
イソプロピル及びベンジルエーテルも含む。
【0013】薬学的に許容される塩類としては、例えば
ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のごときアル
カリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のごとき
アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、エチルアミン
塩、トリエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリ
エタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ジメ
チルアミノエタノール塩、アルギニン塩またはエチレン
ジアミン塩等のごときアミン塩が挙げられる。さらに、
塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等のごとき無
機酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマ
ール酸塩、メタンスルホン酸塩等のごとき有機酸塩が挙
げられる。これらの塩は、通常の手段で生成させること
ができ、例えば、塩が不溶な溶媒または媒質中で、ある
いは真空乾燥または凍結乾燥によって除去できる水のよ
うな溶媒中で、遊離の酸または塩基の形にある化合物
を、1等量またはそれ以上の適当な塩基や酸と反応させ
るか、適当なイオン交換樹脂にて、現存の塩のイオンを
他のイオンに交換することにより生成させることができ
る。
【0014】以下、本発明に記載されている様々な語の
意味及び範囲の説明を記す。アルキル基は、1から20個
の炭素原子を有する環状、分枝鎖状または直鎖状の炭化
水素基を示す。例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、
ノナデシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0015】アルコキシ基は、一般に酸素原子を経て結
合したアルキル基を示し、例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第3級ブ
トキシ基等を挙げることができる。アリール基は、一般
に6から12個の炭素原子を有する芳香族基を示し、例え
ばフェニル、ナフチル、ビフェニル基等が挙げられる。
アシル基は、式−C(=O)−W(式中、Wは1から20個
の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アルコキシ
基である) で示される基であり、例えば、ホルミル、ア
セチル、ベンゾイル、アニソイル、フランカルボニル基
などが挙げられる。
【0016】脱離基は、スルホン酸エステル及びハロゲ
ンなどが挙げられ、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素を挙げることができる。スルホン酸エステルは、
メタンスルホニルエステル、トルエンスルホニルエステ
ル、トリフルオロメタンスルホニルエステル等を挙げる
ことができる。ヒドロキシ基の保護基としては、エーテ
ル系保護基、アシル系保護基、シリル系保護基、アセタ
ール系保護基が挙げられる。
【0017】エーテル系保護基は、一般に、ヒドロキシ
基の酸素原子にアルキル基、アリール基が結合しヒドロ
キシ基を保護したもので、例えば、メチルエーテル、第
3級ブチルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテ
ル、トリチルエーテル、メトキシベンジルエーテル、ジ
メトキシトリチルエーテル基などが挙げられる。アシル
系保護基は、一般にヒドロキシ基の酸素原子にアシル基
が結合しヒドロキシ基を保護したもので、例えば、アセ
チル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル、アニソイ
ル、メタンスルホニル、トルエンスルホニル基等が挙げ
られる。
【0018】シリル系保護基は、一般にヒドロキシ基の
酸素原子にシリル原子を経てアルキル基及びアリール基
が結合してヒドロキシ基を保護したもので、例えば、第
3級ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、第3級ブチルジフェニルシリル、トリイソ
プロピルシリル基等が挙げられる。アセタール系保護基
は、2つのヒドロキシ基を1つの保護基で同時に保護す
るもので、例えば、イソプロピリデン、エチリデン、メ
チリデン、ベンジリデン等が挙げられる他、1つのヒド
ロキシ基のみを保護するテトラヒドロピラニル、メトキ
シメチル基等も挙げられる。
【0019】核酸塩基とは、プリン塩基とピリミジン塩
基に大別でき、プリン塩基は含窒素2環式複素環に包含
され、代表的なものは、天然プリン類、アデニン(また
は6−アミノプリン)、ヒポキサンチン(または6−ヒ
ドロキシプリン)、グアニン(2−アミノ−6−オキソ
プリン)が含まれる。これらの化合物は、天然または合
成起原のものであり、化学的、生化学的または酵素学的
方法を単独または組み合わせて用いることにより単離ま
たは製造される。
【0020】ピリミジン塩基は含窒素単環式複素環に包
含され、代表的なものは、天然ピリミジン類、シトシン
(4−アミノ−2−オキソピリミジン)、ウラシル
(2, 4−ジオキソピリミジン)、5−メチルシトシン
(4−アミノ−5−メチル−2−オキソピリミジン)及
びチミン(5−メチル−2, 4−ジオキソピリミジン)
が含まれる。また、ここで使用されているピリミジンと
いう語は、母骨格の置換による誘導体化または修飾され
た部分、例えば、4−エトキシ−5−メチル−2−オキ
ソピリミジン、4−イソプロポキシ−5−メチル−2−
オキソピリミジン及び5−メチル−2−オキソピリミジ
ンなどを含む。これらの化合物は、天然または合成起源
のものであり、化学的、生化学的または酵素学的方法を
単独または組み合わせて用いることにより単離または製
造される。
【0021】本発明によれば、一般式(I)の新規なイ
ソヌクレオシド誘導体は、一般式(II)
【0022】
【化7】
【0023】[式中、R3 およびR4 は、同一かまたは
異なる適当なヒドロキシ基の保護基であり、Xは、適当
な脱離基である]で示される糖と、核酸塩基またはアシ
ル基で保護された核酸塩基を縮合させ、必要ならばヒド
ロキシ基の保護基を除去し、さらに必要ならば公知の方
法によりアジド化体、リン酸化体へ誘導することによっ
て製造すことできる。さらに、一般式(II) の化合物を
製造する方法であって、一般式(III)
【0024】
【化8】
【0025】[式中、R3 、R4 およびR6 は、同一か
または異なる適当なヒドロキシ基の保護基であり、R5
は、低級アルコキシ基である]の化合物を、すでに公知
の方法によりR5 を還元し、必要ならば、R6 のみを選
択的に脱保護し、公知の方法により脱離基とすることに
より製造することができる。
【0026】一般式(III) の化合物は部分的に公知であ
る。以下、本発明の製造方法を詳しく説明する。最終生
成物(I)は、一般式(II) で示される糖から、すでに
公知の方法によって製造される。すなわち、核酸塩基ま
たはアシル基で保護された核酸塩基と、例えば、水素化
ナトリウム、水素化リチウム、水素化カリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム等を、適当な塩
基の存在下、必要ならば、クラウンエーテル等を添加
し、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラ
ン、ジメチルスルホキシド等の溶媒中で反応させること
で得られる。反応温度は−20℃〜200 ℃程度が好まし
く、原料や生成化合物の種類によって適宜選択される。
[ラマサミィー等、テトラヘドロン・レター(Tetrahed
ron Lett.) 28、5107頁(1987年)、キム等、ジャーナル
・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med.Chem.) 3
4 、2286頁、(1991年)]。アジド基の導入は、すでに
公知の方法に従い製造される。代表的な公知の方法とし
ては、ヘルデウィン等「ジャーナル・オブ・オーガニッ
ク・ケミストリー」(J. Org. Chem.) 53、5050頁(198
8年)、メイラード等「テトラヘドロン・レター」(Tetr
ahedron Lett.) 30、1955頁(1989年) 、ヘルデウィン
等「テトラヘドロン・レター」(Tetrahedron Lett.) 3
0、855頁(1989年) などに記載された方法を用い製造さ
れる。
【0027】リン酸化は、すでに公知の方法に従い、ピ
リジン中、クロルリン酸ジエステル(ジベンジル、ジフ
ェニルエステル)を作用させることにより製造される。
代表的な公知の方法としては、5'−モノリン酸エステル
は、今井等「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー」(J. Org. Chem.) 34、1547頁(1969年) に記
載された方法を用い、母体ヌクレオシドから出発して製
造される。また、5'−トリリン酸エステルは、ボード等
「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イエティー」(J. Am. Chem. Soc) 87、1785頁(1965
年) に記載された方法を用い、モノホスフェートから出
発して製造される。
【0028】一般式(I)で示される化合物のエステル
は、ピリジン中、式(I)で示される化合物及び触媒
(例えば4−ジメチルアミノピリジン)に、そのまま、
あるいは溶媒(例えばジクロロメタン、ジクロロエタン
など)中、付加させるアシル基の適当な酸塩化物(例え
ばアダマンタンカルボン酸クロリド、パルミチン酸クロ
リド、イソプロピオン酸クロリド)を滴下することによ
り、化合物(I)の薬学的に許容されるエステルを製造
することができる。
【0029】かくして得られる縮合物は、反応混合物か
ら通常の分離精製手段、例えば、抽出、濃縮、中和、濾
過、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマト
グラフィー等の手段を用いることによって単離、精製す
ることができる。縮合物は必要であるならば、塩酸、ト
リフルオロ酢酸、キ酸等を用いた酸処理、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、飽和ア
ンモニア−メタノール等のアルカリ処理、パラジウム−
黒、パラジウム−炭素、酸化白金等の金属触媒を使用し
た接触還元をはじめとする公知の方法によって脱保護を
行い、希望する生成物を得ることができる。
【0030】本発明の新規な式(I)の化合物、または
その塩及びエステル、エーテルから成るイソヌクレオシ
ド誘導体は、医薬中の活性化合物として使用される。こ
の新規な活性化合物は、通常の方法で、不活性な、無毒
性で薬学的に適当な賦形剤、または浴剤を用いて、通常
の配合剤、例えば錠剤、カプセル、糖衣剤、丸薬、細粒
剤、顆粒剤、エアロゾル、シロップ、乳化液、懸濁剤及
び液剤にすることができる。治療に有効な化合物は、そ
れぞれの場合、配合剤全体に対して、約0.5 ないし90重
量%の濃度、すなわち上述した治療を達成するのに十分
な量を含むように存在させることができる。配合剤は、
例えば活性化合物を溶媒及び/または賦形剤で、もし適
当ならば、乳化剤及び/または懸濁剤を用いて増量して
製造される。稀釈剤として水を使用する場合は、もし適
当ならば、補助溶剤として有機溶剤を使用することもで
きる。補助剤として、例えば水、非毒性有機溶剤、例え
ばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花
生油、胡麻油)及びアルコール類(例えばエタノール及
びグリセリン)、賦形剤、例えば粉末にした天然鉱物
(例えばクレー、アルミナ、タルク及びチョーク)、粉
末状合成鉱物(例えば高度分散性シリカ及び珪酸塩)、
糖類(例えばショ糖、ラクトース及びデキストロー
ス)、乳化剤(例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル及びポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル、
アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩)、懸濁
剤(例えばリグニン亜硫酸廃棄液、メチルセルロース、
澱粉及びポリビニールピロリドン)及び滑剤(例えばス
テアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラ
ウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
【0031】投与は通常の方法、好ましくは経口で用い
られるか、または非経口的にも投与される。その特別な
場合、経舌的にまたは静脈内に行うこともできる。注射
用媒体としては、特に水を使用し、これは注射溶液で常
用の安定化剤、溶解補助剤及び/または緩衝液を含有す
る。このような添加剤は、例えば酒石酸塩緩衝液、ホウ
酸塩緩衝液、エタノール、ジメチルスルホキシド、錯化
剤(例えばエチレンジアミンテトラ酢酸)、粘度調整の
ための高分子ポリマー(例えば液状ポリエチレンオキシ
ド)または水素化ソルビタンのポリエチレン誘導体であ
る。経口投与の場合、特に水性懸濁剤の場合、矯味矯臭
剤あるいは着色剤を先に挙げた補助剤とともに活性化合
物に添加することができる。
【0032】投与量は投与経路のほか、受容者の年齢、
健康状態及び体重、病気の程度、同時に、場合により実
施される他の治療の種類、治療の頻度及び所望の作用の
種類に依存する。通例、1日用量は、活性化合物0.01〜
150mg/体重kgである。所望の結果を得るためには、通例
1.5〜75、好ましくは5〜30mg/kg が1日当り1回また
は数回の使用で有効である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、医薬品として有用で新
規な式(I)の化合物、またはその塩及びエステル、エ
ーテルから成るイソヌクレオシド誘導体を提供すること
ができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。 実施例1 3,5−ジベンジル−1,2−イソプロピリ
デン−α−D−リボフラノース 3−ベンジル−1,2−イソプロピリデン−α−D−リ
ボジアルドフラノース(2.9g) (J. Org. Chem., 44, 13
01 (1979))をエタノール(20ml) に溶解し、水素化ホウ
素ナトリウム(390mg)を徐々に加えた。反応溶液を1時
間攪拌した後、氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。
クロロホルム層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をN,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF, 20ml)に溶解し、氷冷下、水素化ナト
リウム(460mg)を加えて、臭化ベンジル(1.4ml)を滴下
した。得られた混合液を室温で1時間攪拌した後、氷水
に注ぎ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃
縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル:n−ヘキサン=3:1)で精製し、3,5−
ジベンジル−1,2−イソプロピリデン−α−D−リボ
フラノース(3.5g, 91%)を無色油状物として得た。
【0035】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.36-7.2
4 (10H, m), 5.75 (1H, d, J=3.7), 4.73, 4.54(2H, AB
q, J=12),4.56, 4.49 (2H, ABq, J=12), 4.55 (1H, dd,
J=3.7, 4.4),4.18 (1H, ddd, J=2.2, 3.9, 9.0), 3.86
(1H, dd, J=4.4, 9.0),3.75(1H, dd, J=2.2, 11), 3.5
6(1H, dd, J=3.9, 11), 1.59(3H, s),1.36(3H, s) 。
【0036】実施例2 メチル 3,5−ジベンジル−
D−リボフラノシド 実施例1で得られた油状物(5.0g) をメタノール (120m
l)に溶解し、強酸性イオン交換樹脂 DOWEX 50W X2 (15
g) を加え、20時間加熱還流した。反応溶液を室温まで
冷却し、濾過後、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン
=2:1)で精製し、メチル 3,5−ジベンジル−D
−リボフラノシド (4.2g、90%)を無色油状物として得
た。
【0037】β体;1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.
34-7.27 (10H, m), 4.86 (1H, s), 4.57 (4H, m), 4.23
(1H, m) 4.07 (1H, dd, J=3.2, 4.6), 4.02 (1H, m), 3.53 (2H,
m), 3.31 (3H, s) α体;1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.36-7.24 (10
H, m), 4.88 (1H, d, J=4.4), 4.72, 4.57 (2H, ABq, J
=12),4.52, 4.44 (2H, ABq, J=12), 4.16 (1H, ddd, J=
3.2, 3.9, 4.4),4.12 (1H, dd, J=4.4, 7.1), 3.78 (1
H, dd, J=3.2, 7.1), 3.48 (3H, s),3.43(1H, dd, J=3.
9, 11), 3.35 (1H, dd, J=4.4, 11)
【0038】実施例3 1,4−アンヒドロ−3,5−
ジベンジル−D−リビトール 実施例2で得られた油状物(4.0g) をアセトニトリル
(5ml) に溶解し、ビス(トリメチルシリル)アセトア
ミド(2.3ml)を加え、78〜80℃で3時間加熱攪拌した。
反応混合液を室温まで冷却し、トリエチルシラン(7.4m
l)とトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル
(9.0ml)加え、さらに20時間攪拌した。反応溶液を氷水
に注ぎ、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽
和炭酸水素ナトリウム溶液と水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=
3:2)で精製し、1,4−アンヒドロ−3,5−ジベ
ンジル−D−リビトール(2.9g,80%)を無色油状物と
して得た。
【0039】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.38-7.2
8 (10H, m), 4.59 (2H, s), 4.56, 4.49 (2H, ABq, J=1
2),4.22 (1H, m), 4.07-4.01 (2H, m), 3.97 (1H, dd,
J=5.8, 11),3.80 (1H, dd, J=3.9, 9.5), 3.59 (1H, d
d, J=3.7, 11),3.50 (1H, dd, J=4.2, 11)
【0040】実施例4 1,4−アンヒドロ−3,5−
ジベンジル−2−(p−トルエンスルホニル)−D−リ
ビトール 実施例3で得られた油状物(3.8g) をピリジン(25ml)に
溶解し、塩化トルエンスルホニル(4.6g) を加え、室温
で16時間攪拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、クロロホル
ムで抽出した。クロロホルム層を希塩酸水溶液、飽和炭
酸水素ナトリウム溶液、水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=
2:1)で精製し、1,4−アンヒドロ−3,5−ジベ
ンジル−2−(p−トルエンスルホニル)−D−リビト
ール (5.3g, 93%)を無色油状物として得た。
【0041】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.81-7.7
7 (2H, m), 7.36-7.21 (12H, m), 5.11-5.07 (1H, m),
4.56, 4.33 (2H, ABq, J=12), 4.52, 4.43 (2H, ABq, J
=12),4.05-4.00 (3H, m), 3.92 (1H, dd, J=3.2, 11),
3.62 (1H, dd, J=1.5, 12), 3.47 (1H, dd, J=3.4, 1
2), 2.42(3H, s)
【0042】実施例5 2−(アデニン−9−イル)−
1,4−アンヒドロ−3,5−ジベンジル−2−デオキ
シ−D−アラビニトール アデニン(290mg)と無水炭酸カリウム(300mg)をN,N
−ジメチルホルムアミド(DMF, 20ml)に懸濁し、80℃で
1時間加熱攪拌した。得られた懸濁液に、18−クラウン
−6(280mg)と実施例4で得られた油状物(500mg)のD
MF(5ml)溶液を加え、120 ℃で1時間加熱攪拌した。
反応溶液を減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1) で精
製後、酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶し、2−
(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−3,5
−ジベンジル−2−デオキシ−D−アラビニトール (20
0mg,43 %) を無色結晶として得た。
【0043】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):8.39 (1
H, s), 8.09 (1H, s), 7.34-7.16 (10H, m), 5.95 (2H,
brs),5.22-5.21 (1H, m), 4.82, 4.57 (2H, ABq, J=1
2),4.53, 4.46 (2H, ABq, J=12), 4.31-4.29 (2H, m),
4.11-4.04 (2H, m), 3.70 (1H, dd, J=2.9, 11),3.57
(1H, dd, J=4.2, 11)
【0044】実施例6 2−(アデニン−9−イル)−
1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−D−アラビニトー
ル 実施例5で得られた結晶(300mg)を液体アンモニア(30
ml) に懸濁し、金属ナトリウム(70mg) を加え、−40℃
で10分間攪拌した。得られた溶液に塩化アンモニウムを
加え、過剰のアンモニアを留去した。残渣を分取用薄層
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5:
1)により精製後、エタノール−ジエチルエーテルより
再結晶し、2−(アデニン−9−イル)−1,4−アン
ヒドロ−2−デオキシ−D−アラビニトール(140mg, 8
0%)を無色結晶として得た。1 H-NMR(D2O) δ(ppm;J(Hz)):8.25 (1H, s), 8.22 (1
H, s), 5.06 (1H, m), 4.47(1H, dd, J=4.0, 6.2),4.43
-4.42 (2H, m), 3.99 (1H, ddd, J=2.9, 5.1, 6.2),3.8
8 (1H, dd, J=2.9, 13), 3.73 (1H, dd, J=5.1, 13)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】実施例6 2−(アデニン−9−イル)−
1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−D−アラビニトー
ル 実施例5で得られた結晶(300mg)を液体アンモニア(30
ml) に懸濁し、金属ナトリウム(70mg) を加え、−40℃
で10分間攪拌した。得られた溶液に塩化アンモニウムを
加え、過剰のアンモニアを留去した。残渣を分取用薄層
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5:
1)により精製後、エタノール−ジエチルエーテルより
再結晶し、2−(アデニン−9−イル)−1,4−アン
ヒドロ−2−デオキシ−D−アラビニトール(140mg, 8
0%)を無色結晶として得た。1 H-NMR(D2O) δ(ppm;J(Hz)):8.25 (1H, s), 8.22 (1
H, s), 5.06 (1H, m), 4.47(1H, dd, J=4.0, 6.2),4.43
-4.42 (2H, m), 3.99 (1H, ddd, J=2.9, 5.1, 6.2),3.8
8 (1H, dd, J=2.9, 13), 3.73 (1H, dd, J=5.1, 13)実施例7 1,4−アンヒドロ−3,5−ジベンジル−
2−デオキシ−2−(チミン−1−イル)−D−アラビ
ニトール 実施例5と同様に反応と処理を行い、1,4−アンヒド
ロ−3,5−ジベンジル−2−デオキシ−2−(チミン
−1−イル)−D−アラビニトール(800mg, 31%)を
無色結晶で得た。 1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)): 8.37 (1H, s), 7.36(1
H, d, J=1.5), 7.14-7.35(10H, m), 5.14-5.18(1H, m),
4.82, 4.54(2H, ABq, J=12), 4.50, 4.42(2H, ABq, J=1
1), 4.17(1H, dd, J=6.1, 11), 4.00-4.10(2H, m), 3.92
-3.97(1H, m), 3.82(1H, dd, J=2.4, 11), 3.61(1H, dd,
J=3.2, 11), 1.56(3H, d, J=1.5) 実施例8 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−
(チミン−1−イル)−D−アラビニトール 実施例7で得られた結晶(800mg)をメタノール(30ml)
に溶解し、パラジウム−黒(400mg)を加え、水素気流
下、3時間振とうした。反応溶液を減圧濃縮し、得られ
た残渣をエタノール−ジエチルエーテルから再結晶し、
1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(チミン−1
−イル)−D−アラビニトール(430mg, 9 4%)を無色
結晶として得た。 1H-NMR(D2O) δ(ppm;J(Hz)):7.56(1H, d, J=1.2), 4.
93-4.99(1H, m), 4.22-4.33(2H,m), 4.13(1H, dd, J=3.
9, 11), 3.83-3.93(2H, m), 3.76(1H, dd, J=4.6, 12),
1.90(3H, d, J=1.2) 実施例9 1,4−アンヒドロ−5−ベンゾイル−3−
ベンゾイルオキシメチル−3−デオキシ−2−トルエン
スルホニル−D−リビトール 5−ベンゾイル−3−ベンゾイルオキシメチル−3−デ
オキシ−1,2−イソプロピリデン−α−D−リボフラ
ノース[J.Med.Chem. 34, 343(1991) に従い調製]から
実施例2〜4と同様に反応と処理を行い、1,4−アン
ヒドロ−5−ベンゾイル−3−ベンゾイルオキシメチル
−3−デオキシ−2−トルエンスルホニル−D−リビト
ール(3.7g, 58%)を無色結晶で得た。 1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):7.74-8.03(6H, m), 7.
20-7.59(8H, m), 5.26-5.30(1H, m), 4.59(1H, dd, J=2.
9, 12), 4.26-4.50(4H, m), 4.07-4.17(2H, m), 2.69-2.
79(1H, m), 2.30(3H, s) 実施例10 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アン
ヒドロ−5−ベンゾイル−3−ベンゾイルオキシメチル
−3−デオキシ−D−リビトール 実施例5と同様に反応と処理を行い、2−(アデニン−
9−イル)−1,4−アンヒドロ−5−ベンゾイル−3
−ベンゾイルオキシメチル−3−デオキシ−D−リビト
ール(200mg, 35%)を無色結晶として得た。 1H-NMR(CDCl3) δ(ppm;J(Hz)):8.18(1H, s), 8.08(1
H, s), 7.93-8.05(4H, m), 7.55-7.63(2H, m), 7.39-7.4
9(4H, m), 6.16(2H, brs), 5.24-5.30(1H, m), 4.72(1H,
dd, J=3.4, 12), 4.57-4.67(3H, m), 4.44(1H, dd, J=
3.9, 10), 4.24-4.34(2H, m), 3.06-3.16(1H, m) 実施例11 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アン
ヒドロ−3−ヒドロキシメチル−3−デオキシ−D−リ
ビトール 実施例10で得られた結晶(200mg)を飽和アンモニア−メ
タノール溶液(60ml)に溶解し、室温で16時間攪拌し
た。得られた反応溶液を減圧濃縮し、残渣をメタノール
−酢酸エチルから再結晶し、2−(アデニン−9−イ
ル)−1,4−アンヒドロ−3−ヒドロキシメチル−3
−デオキシ−D−リビトール(110mg, 98%)を無色結
晶として得た。 1H-NMR(D2O) δ(ppm;J(Hz)):8.33(1H, s), 8.22(1H,
s), 5.10-5.14(1H, m), 4.20-4.29(2H, m), 3.99-4.03(1
H, m), 3.94(1H, dd, J=2.6, 12), 3.77-3.86(3H, m),
2.61-2.68(1H, m) 実施例12 1,4−アンヒドロ−3−ヒドロキシメチル
−3−デオキシ−2−(チミン−1−イル)−D−リビ
トール 実施例10及び11と同様に反応と処理を行い、1,4−ア
ンヒドロ−3−ヒドロキシメチル−3−デオキシ−2−
(チミン−1−イル)−D−リビトール(70mg, 16%)
を無色結晶で得た。 1H-NMR(D2O) δ(ppm;J(Hz)):7.64(1H, d, J=1.2), 5.
02-5.08(1H, m), 4.10(1H, dd, J=3.4, 11), 4.04(1H, d
d, J=6.6, 11), 3.86-3.96(2H, m), 3.70-3.79(3H, m),
2.34-2.43(1H, m), 1.90(3H, d, J=1.2)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 473/34 321 C07F 9/655 9155−4H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中、Bは、アデニン、グアニン、チミン、ウラシ
    ル、シトシン、ヒポキサンチン、キサンチン、5−メチ
    ルシトシン、4−エトキシ−5−メチル−2−オキソピ
    リミジン、4−イソプロポキシ−5−メチル−2−オキ
    ソピリミジン、または、5−メチル−2−オキソピリミ
    ジンであり、 R1 は、ヒドロキシ基、またはアジド基であり、 nは0〜6であり、R2 は、 【化2】 (式中、mは0、1または3である)である]で表され
    る化合物及びその薬学的に許容されるエステル、エーテ
    ル及び塩類であるイソヌクレオシド誘導体。
  2. 【請求項2】 R1 およびR2 がヒドロキシ基であり、
    n=0である請求項1記載の誘導体。
  3. 【請求項3】 R1 がアジド基であり、R2 がヒドロキ
    シ基であり、n=0である請求項1記載の誘導体。
  4. 【請求項4】 R1 およびR2 がヒドロキシ基であり、
    n=1である請求項1記載の誘導体。
  5. 【請求項5】 R1 がアジド基であり、R2 がヒドロキ
    シ基であり、n=1である請求項1記載の誘導体。
  6. 【請求項6】2−(アデニン−9−イル)−1,4−ア
    ンヒドロ−2−デオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(グアニン−
    9−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−2
    −デオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(チミン−1
    −イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−2−(ウラシル−1−イル)−2
    −デオキシ−D−アラビニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−3
    −アジド−2,3−ジデオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
    −2−(グアニン−9−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2−(シトシン−1
    −イル)−2,3−ジデオキシ−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
    −2−(チミン−1−イル)−D−アラビニトール 1,4−アンヒドロ−3−アジド−2,3−ジデオキシ
    −2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−
    2,3−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−D−アラ
    ビニトール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−2−(グア
    ニン−9−イル)−3−ヒドロキシメチル−D−アラビ
    ニトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−
    2,3−ジデオキシ−3−ヒドロキシメチル−D−アラ
    ビニトール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−3−ヒドロ
    キシメチル−2−(チミン−1−イル)−D−アラビニ
    トール 1,4−アンヒドロ−2,3−ジデオキシ−3−ヒドロ
    キシメチル−2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビ
    ニトール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−3
    −アジドメチル−2,3−ジデオキシ−D−アラビニト
    ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
    オキシ−2−(グアニン−9−イル)−D−アラビニト
    ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2−(シトシ
    ン−1−イル)−2,3−ジデオキシ−D−アラビニト
    ール 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
    オキシ−2−(チミン−1−イル)−D−アラビニトー
    ル 1,4−アンヒドロ−3−アジドメチル−2,3−ジデ
    オキシ−2−(ウラシル−1−イル)−D−アラビニト
    ール 2−(アデニン−9−イル)−1,4−アンヒドロ−2
    −デオキシ−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(グアニン−
    9−イル)−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−(シトシン−1−イル)−2
    −デオキシ−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(チミン−1
    −イル)−D−リキシトール 1,4−アンヒドロ−2−デオキシ−2−(ウラシル−
    1−イル)−D−リキシトール のいずれかである請求項1記載の誘導体。
  7. 【請求項7】 活性物質として請求項1ないし6のいず
    れか1項に記載の誘導体を、場合により1種またはそれ
    以上の不活性担体及び/または稀釈剤とともに含む医薬
    組成物。
  8. 【請求項8】 一般式(II) 【化3】 [式中、R3 およびR4 は、同一かまたは異なる適当な
    ヒドロキシ基の保護基であり、Xは、適当な脱離基であ
    る]で示される糖と、核酸塩基またはアシル基で保護さ
    れた核酸塩基を縮合させ、必要ならばヒドロキシ基の保
    護基を除去し、さらに必要ならば公知の方法によりアジ
    ド化体、リン酸化体への誘導を包含する請求項1記載の
    誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の一般式(II) の化合物
    を製造する方法であって、一般式(III) 【化4】 [式中、R3 、R4 およびR6 は、同一かまたは異なる
    適当なヒドロキシ基の保護基であり、R5 は、低級アル
    コキシ基である]の化合物を、すでに公知の方法により
    5 を還元し、必要ならばR6 のみを選択的に脱保護
    し、公知の方法により脱離基とすることを特徴とする製
    造方法。
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