JPH06262926A - 減衰力可変式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力可変式油圧緩衝器

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JPH06262926A
JPH06262926A JP7864993A JP7864993A JPH06262926A JP H06262926 A JPH06262926 A JP H06262926A JP 7864993 A JP7864993 A JP 7864993A JP 7864993 A JP7864993 A JP 7864993A JP H06262926 A JPH06262926 A JP H06262926A
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piston
solenoid
rod
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Seiji Sawai
誠二 沢井
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰力設定の自由度を大きくすると共に、組
立終了後に減衰力を簡単な操作により微調整できるよう
にする。 【構成】 電磁駆動式制御弁31を電流量に応じてプラ
ンジャ33の移動量が変わる構造とする。ピストンロッ
ド3に、蓋体35,プッシュロッド42,アジャストボ
ルト46からなるアジャストロッド47と、調整ばね3
6を有する減衰力調整手段41を設けた。電磁駆動式制
御弁31に通電する電流量に応じて減衰力が増減され減
衰力設定の自由度が増す。アジャストロッド47を進退
させると調整ばね36のセット荷重が変わり、減衰力を
微調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁駆動式制御弁によ
ってオイル通路の開口面積を変えて減衰力を変える減衰
力可変式油圧緩衝器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の油圧緩衝器としては、例
えば特開平5−78338号公報に開示されたものがあ
る。この公報に示された油圧緩衝器は、オイルで満たさ
れたシリンダ内に絞り付きピストンを摺動自在に嵌挿さ
せ、このピストンに結合されたピストンロッドに電磁駆
動式制御弁を装着して構成されていた。
【0003】前記電磁駆動式制御弁は、ソレノイドと、
このソレノイドが励磁されたときにシリンダ軸線方向に
沿ってソレノイド側へ移動しかつ非励磁時には復帰ばね
によってソレノイドとは反対側へ移動するプランジャ
と、このプランジャに一体的に設けられた弁体とを備
え、ピストンロッドに穿設されてピストンの両側を連通
する連通路をこの弁体によって開閉する構造になってい
た。また、前記連通路には、ピストンの絞りより抵抗が
小さい絞りが介装されていた。
【0004】すなわち、ソレノイドが非励磁のときに
は、連通路が閉塞されてピストンの絞りにオイルの全量
が流される関係から減衰力としては比較的大きくなり、
一方、ソレノイドを励磁させて連通路が開いたときに
は、オイルは主に連通路を流れる関係から減衰力として
は前記減衰力より小さくなる。
【0005】従来の減衰力可変式油圧緩衝器では、上述
したように大小異なる減衰力を得るように構成されてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来の
減衰力可変式油圧緩衝器は減衰力の大小を切り換えるだ
けであるため、減衰力設定の自由度が小さかった。
【0007】このような不具合を解消するには、ソレノ
イドでの電流量を増減させてプランジャを段階的あるい
は徐々に移動させ、連通路の開口面積が次第に大小する
ようにして減衰力を制御すればよい。ところが、従来の
減衰力可変式緩衝器を上述したように減衰力調整可能に
構成し、これを工業製品として大量生産するには問題が
あった。
【0008】これは、このような構成の油圧緩衝器を大
量生産する場合、ソレノイド等の電子部品の特性や各構
成部材の寸法にばらつきが生じ易いため、電流量と減衰
力との関係が全ての油圧緩衝器において均一になるよう
に品質管理を行う必要があるが、上述したように構成さ
れた従来の減衰力可変式緩衝器でそれを行おうとすると
作業が極めて面倒だからである。すなわち、個々の油圧
緩衝器で絞り量を微調整するためには、シリンダを分解
して内部の各構成部品を所望の減衰力特性が得られるも
のと交換しなければならない。
【0009】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、減衰力設定の自由度を大きくすると
共に、組立終了後に減衰力を簡単な操作により微調整で
きるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る減衰力可変
式油圧緩衝器は、電磁駆動式制御弁を電流量に応じてプ
ランジャ移動量が変わる構造とし、ピストンロッドに、
このピストンロッドにおけるシリンダ外側の端部からプ
ランジャ装着部まで延び、かつシリンダ軸線方向に沿っ
て進退自在とされたアジャストロッドと、このアジャス
トロッドとプランジャとの間に弾装されたコイルばねと
からなる減衰力調整手段を設けたものである。
【0011】
【作用】電磁駆動式制御弁に通電する電流量に応じて減
衰力が増減され、アジャストロッドをピストンロッドに
対して進退させることによって、電磁駆動式制御弁のプ
ランジャを進退させるときの負荷が増減する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図5に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る減衰力可変
式油圧緩衝器の要部を破断して示す側面図、図2は本発
明に係る減衰力可変式油圧緩衝器の要部を拡大して示す
断面図、図3はプッシュロッドの斜視図で、同図は理解
を容易にするために一部を破断して描いてある。図4は
図1におけるIV−IV線断面図、図5は図2におけるV−V
線断面図である。
【0013】これらの図において、1は本発明に係る減
衰力可変式油圧緩衝器である。この油圧緩衝器1は自動
車の車体側と車輪側との間に介装されるもので、車体側
に連結されるシリンダ2と、このシリンダ2の下端部か
らシリンダ外へ突出し下端部が車輪側に連結されるピス
トンロッド3とを備えている。なお、この油圧緩衝器1
の装着方向は、シリンダ2を車輪側に連結させると共に
ピストンロッド3を車体側に連結させて上述した方向と
は逆とすることもできる。
【0014】前記シリンダ2内には、シリンダ2内を高
圧ガス室4とオイル室5とに画成するフリーピストン6
がシリンダ軸線方向に沿って進退自在に嵌挿されてい
る。高圧ガス室4には高圧ガスが封入され、オイル室5
には油圧緩衝器用作動油としてのオイルが充填されてい
る。そして、このオイル室5は、前記ピストンロッド3
のシリンダ側端部に設けられた絞り付きピストン7によ
って上側オイル室5aと下側オイル室5bとに画成され
ている。
【0015】前記ピストンロッド3は、シリンダ2の下
端蓋部材8を貫通する中空軸9と、この中空軸9のシリ
ンダ側端部に螺着されたソレノイドケース10と、この
ソレノイドケース10の上端部(ピストン7側端部)に
螺着されたピストン支持軸11とから構成されている。
前記ソレノイドケース10は、図2に示すように、前記
中空軸9に螺着されるボルト部12と、このボルト部1
2と一体に設けられた円筒部13とから形成されてい
る。また、このソレノイドケース10の軸心部には、円
筒部13の内方空間と前記中空軸9の中空部とを連通す
る貫通孔14が穿設されている。
【0016】前記ピストン支持軸11は、前記円筒部1
3の開口を塞ぐように円筒部13の外周部に螺着する円
筒部15と、この円筒部15と一体に設けられて前記ピ
ストン7が固着される軸部16とから形成されている。
そして、このピストン支持軸11の軸心部には、ピスト
ン支持軸11を貫通するようにシリンダ軸線方向に沿っ
て延びる貫通孔17が穿設されている。
【0017】前記軸部16に取付けられるピストン7は
従来周知の構造で、円板状ピストン本体18の上下両側
に弾性材製絞り板19をそれぞれ複数枚重ねると共に円
板状ピストン本体18の外周部にピストンリング20を
取付けてシリンダ2内にシリンダ軸線方向に沿って進退
自在に嵌入されている。また、前記絞り板19は、円板
状ピストン本体18にピストン7の上端側と下端側とを
連通するように形成されたオイル通路21,22の一端
側開口部を閉塞するように構成されている。本実施例で
は、図2において左側に位置するオイル通路21は下端
開口部が絞り板19によって閉塞され、他方のオイル通
路22は上端開口部が絞り板19によって閉塞されてい
る。
【0018】このように構成されたピストン7では、ピ
ストンロッド3が図2において上方へ移動するときに
は、オイル通路21内のオイルがその下方に位置する絞
り板19を下側へ弾性変形させて下側オイル室5bへ流
れることになる。また、ピストンロッド3が下方へ移動
するときには、オイル通路22内のオイルがその上方に
位置する絞り板19を上側へ弾性変形させて上側オイル
室5aへ流れることになる。すなわち、ピストンロッド
3が上下するときに絞り板19が抵抗となって上下動が
減衰される。
【0019】また、このピストン7を支持する軸部16
には、後述する電磁駆動式制御弁のオイル通路23,2
4,25,26が軸部16を径方向に貫通するように設
けられている。オイル通路23,24は、前記円板状ピ
ストン本体18と対応する位置に形成され、一端が円板
状ピストン本体18の円環状凹溝18aおよび連通孔1
8bを介して前記オイル通路21に連通し、他端が前記
貫通孔17内空間に連通している。また、オイル通路2
5,26は、ピストン7より円筒部15側となる位置に
形成されており、一端が下側オイル室5bに連通し、他
端が軸部16に形成された環状凹溝16aを介して貫通
孔17内空間に連通している。
【0020】すなわち、上側オイル室5aに連通するピ
ストン7のオイル通路21は、連通孔18b,環状凹溝
18a内空間,オイル通路23,24,貫通孔17内空
間,環状凹溝16a内空間およびオイル通路25,26
を介して下側オイル室5bに連通されることになる。本
発明に係る電磁駆動式制御弁は、貫通孔17内に構成さ
れるオイル通路の通路断面積を後述する弁体により大小
させることによって、上述した一連のオイル通路を通っ
て上側オイル室5aと下側オイル室5bとに流出入する
オイルの流量を制御し、ピストン7での減衰力を調整す
るように構成されている。以下、この電磁駆動式制御弁
の構成について説明する。
【0021】31は本発明に係る電磁駆動式制御弁であ
る。この電磁駆動式制御弁31は、プロポーショナルソ
レノイドでの電流量を増減させることによりプランジャ
を徐々に移動させ、このプランジャによって弁体を駆動
するように構成されている。図2においてプロポーショ
ナルソレノイド(以下においては単にソレノイドとい
う)を符号32で示し、プランジャを符号33で示し、
弁体を符号34で示す。なお、図2においては、中心線
Cより左側が励磁状態を示し、右側が非励磁状態を示し
ている。
【0022】ソレノイド32は、円環状に形成されたコ
イル32aを略有底円筒状のケース32bに埋設して形
成されており、前記ソレノイドケース10の円筒部13
とピストン支持軸11の円筒部15との間に形成された
空間に装填されている。ケース32bは、図2において
上部圧肉部を磁性部分とすると共にそれ以外を非磁性部
分として構成され、ソレノイドケース10にピストン支
持軸11を螺着させることによってこれら両者によって
挾持されている。そして、このソレノイド32の中空部
に円柱状のプランジャ33が挿入されている。本実施例
で用いるソレノイド32は、励磁されることによってプ
ランジャ33を図2において上側へ移動させる構造にな
っている。なお、プランジャ33は非励磁時には後述す
る復帰ばねのばね力によって下側へ押されて初期位置に
復帰される。32cはコイル32aのリード線で、この
リード線32cはピストンロッド3の軸心部を通ってシ
リンダ外に導出されている。
【0023】プランジャ33は、軸方向両端部にピン3
3a,33bが突設され、これらのピンを介してソレノ
イド32に対して軸方向沿って進退自在に支持されてい
る。詳述すると、図2において上側に位置するピン33
aは前記有底円筒状ケース32bの底部に摺動自在に支
持され、下側に位置するピン33bは、ソレノイド32
の軸心開口部を塞ぐと共にプランジャ33の下方への移
動を規制する蓋体35に摺動自在に支持されている。こ
の蓋体35は磁性材料によって形成されており、この蓋
体35と前記ケース32bの圧肉部とで磁路が構成され
て磁力を強力にしている。
【0024】この蓋体35は、外周部にOリング35a
が装着されてソレノイド内の気密を保つ構造になってお
り、ソレノイド32に軸方向に沿って進退自在に取付け
られている。すなわち、プランジャ33は、ケース32
bの底部と蓋体35との間で進退し、往復するときのス
トロークSは、蓋体35の位置に応じて決まることにな
る。
【0025】また、前記蓋体35とプランジャ33との
間には、圧縮コイルばねからなりプランジャ33を図に
おいて上側へ付勢する調整用ばね36が弾装されてい
る。
【0026】前記弁体34は、丸棒の外周部にオイル通
路形成用凹溝37を全周にわたって一連に設けて形成さ
れ、ピストン支持軸11の貫通孔17内にシリンダ軸線
方向に沿って進退自在に嵌挿されている。そして、この
弁体34は、上方から復帰ばね38によって下方へ向け
て付勢されて下端部が前記プランジャ33のピン33a
に当接している。前記復帰ばね38は圧縮コイルばねか
らなり、ピストン支持軸11の上端部に螺着されたプラ
グ39と弁体34の上端部との間に弾装されている。ま
た、この復帰ばね38は、プランジャ33を上方へ付勢
する前記調整用ばね36よりばね力が大きいものが使用
されている。
【0027】このため、ソレノイド32が非励磁状態の
ときには、図2中に中心線Cより右側に示すように、弁
体34は復帰ばね38のばね力によって下方へ押されて
プランジャ33が蓋体35に当接した状態の位置に位置
づけられることになる。また、ソレノイド32が励磁さ
れたときには、弁体34は、このソレノイド32からプ
ランジャ33に加えられる推力と、調整ばね36からプ
ランジャ33に加えられるばね力との合力によって復帰
ばね38のばね力に抗して上方へ移動される。そして、
ソレノイド32の励磁用電流が最大量となる最大励磁時
には、図2中に中心線Cより左側に示すように、弁体3
4はプランジャ33がケース32bに当接した状態の位
置に位置づけられる。この弁体34が往復するときのス
トロークはプランジャ33のストロークSと等しくな
る。
【0028】また、この弁体34の外周部の凹溝37
は、その開口幅(上下方向の幅)が前記オイル通路2
3,24と環状凹溝16aとの間隔より大きくなるよう
に形成されている。そして、凹溝37の形成位置は、ソ
レノイド32が非励磁状態のときにオイル通路23,2
4と環状凹溝16aとの両方が凹溝37を介して連通さ
れ、かつ最大励磁時に環状凹溝16が凹溝37より下側
の弁体外周面によって閉塞されるように設定されてい
る。このため、弁体34の上下方向の位置に応じて貫通
孔17内のオイル通路の通路断面積が変化することにな
る。
【0029】すなわち、非励磁状態のときには貫通孔1
7内のオイル通路の通路断面積が最大となり、このオイ
ル通路を介してシリンダ2内の上側オイル室5aと下側
オイル室5bとが連通される。この状態では、オイルが
前記オイル通路を通って上側オイル室5a,下側オイル
室5b間を行き来する関係から減衰力は小さくなる。ま
た、ソレノイド32が励磁されたときには、励磁用電流
が大きくなるにしたがって次第に弁体34が上昇し、こ
れに伴って前記オイル通路の通路断面積が徐々に狭めら
れることになる。このため、減衰力としては次第に大き
くなる。
【0030】そして、最大励磁時には、前記オイル通路
は弁体34によって閉塞され、ピストン7を通るオイル
の全量が絞り板19の抵抗を受けることになるため、減
衰力は最大となる。
【0031】なお、弁体34内に形成された符号40で
示す孔は、弁体34が進退するときに実質的なピストン
となって抵抗が大きくなるのを防ぐための連通孔であ
る。この連通孔を介して、弁体34の上方に位置する復
帰ばね収容用空間と、弁体34の下方に位置するプラン
ジャ収容用空間とが連通されている。
【0032】上述したように構成された電磁駆動式制御
弁31は、シリンダ2が組立てられた後に後述する減衰
力調整手段41によって電流量に対する弁体34の移動
量が調整される。言い換えれば、ソレノイド32に通電
する電流量を変えずに減衰力が予め定めた値となるよう
に調整される。以下、この減衰力調整手段41について
説明する。
【0033】減衰力調整手段41は、前記プランジャ3
3と蓋体35との間に弾装された調整ばね36のばね力
を変える構造になっている。すなわち、調整ばね36の
一端が当接する蓋体35の位置をプッシュロッド42に
よって変えて調整ばね36のばね力を強めたり弱めたり
し、ソレノイド32の推力とこの調整ばね36のばね力
との合力からなるプランジャ駆動力を変えるように構成
されている。
【0034】前記プッシュロッド42は図3に示すよう
に、アルミニウム合金からなる丸棒の外周部に軸方向に
沿って延びる凹溝43を2つ形成して構成され、軸方向
一端に前記蓋体35に嵌合する突起44が形成されると
共に、他端に両凹溝43に連なる切欠き45が形成され
ている。また、このプッシュロッド42は、ピストンロ
ッド3の軸心部となるソレノイドケース10の貫通孔1
4および中空軸9の中空部に軸線方向に沿って摺動自在
に嵌挿されており、一端の突起44を蓋体35に嵌合さ
せた状態で他端がアジャストボルト46によって抜け止
めされている。前記アジャストボルト46は中空軸9に
螺合するボルトであり、軸心部に貫通穴46aが穿設さ
れると共に、ピストンロッド外に露出する端部にはこの
アジャストボルト46を回す工具が係合する凹溝46b
が形成されている。
【0035】なお、ソレノイド32のリード線32c
は、前記プッシュロッド42の凹溝32およびアジャス
トボルト46の貫通穴46aを通ってピストンロッド外
に導出され、不図示の電流量制御用コントローラに接続
されている。
【0036】図2に示すように蓋体35とアジャストボ
ルト46との間にプッシュロッド42を介装させた状態
でアジャストボルト46を締め込んだり緩めたりするこ
とによって、プッシュロッド42および蓋体35が図に
おいて上下に進退することになる。なお、アジャストボ
ルト46を回すとこれに接しているプッシュロッド42
も同方向へ回ろうとするが、このときの回転は蓋体35
のOリング35aとソレノイド32との摩擦によって規
制される。
【0037】そして、蓋体35が図において上側へ移動
すると、調整ばね36のばね力が大きくなり、その分だ
けソレノイド32がプランジャ33および弁体34を移
動させるときの抵抗が小さくなる。このようにアジャス
トボルト46を締め込んだ状態では、締め込む以前に較
べてソレノイド32での電流量が不変であるとすると、
締め込み量に相当する寸法だけ弁体34が上側(全閉
側)へ移動する関係から、その分だけ減衰力が増大する
ことになる。なお、アジャストボルト46を緩めると、
上記とは逆に減衰力を減らすことができる。
【0038】このため、この減衰力調整手段41は、前
記プッシュロッド42およびその両端の蓋体35,アジ
ャストボルト46からなるアジャストロッド47と、こ
のアジャストロッド47とプランジャ33との間に弾装
された調整ばね36とによって構成され、油圧緩衝器1
を組み立てた後にアジャストロッド47をピストンロッ
ド3に対して進退させることによって、電磁駆動式制御
弁31のプランジャ33を進退させるときの負荷が増減
する。
【0039】したがって、本発明に係る油圧緩衝器1で
は、シリンダ2に絞り付きピストン7や電磁駆動式制御
弁31を組み立てた後であっても、アジャストボルト4
6を回すことによって励磁電流量と減衰力との関係を変
えることができる。
【0040】なお、本実施例ではアジャストロッド47
の一部を構成するプッシュロッド42をアルミニウム合
金によって形成したが、このプッシュロッド42の材料
としてはアルミニウム合金以外にマグネシウム合金等の
熱膨張係数の大きな金属を採用することができる。この
ように熱膨張係数の大きな金属材料でプッシュロッド4
2を形成すると、油圧緩衝器1が酷使されることに起因
してオイルが発熱しその粘度が低下するようなことがあ
ったとしても、そのようなときにはプッシュロッド42
が熱膨張によって伸び、減衰力が大きくなるように修正
される。
【0041】また、上述した実施例ではプッシュロッド
42と蓋体35,アジャストボルト46によってアジャ
ストロッド47を構成したが、これらを1本の丸棒によ
って形成し、この棒状アジャストロッドをピストンロッ
ド3に螺合させるようにしてもよい。このようにする場
合、ソレノイド32のリード線32cは、棒状アジャス
トロッドの軸心部に穿設した貫通孔を通して外部に導出
させる。
【0042】さらに、本実施例ではソレノイド32が非
励磁の状態でオイル通路が全開となる例を示したが、図
6に示すように、非励磁の状態で全閉となるように構成
することもできる。
【0043】図6は弁体の他の例を示す断面図で、同図
において前記図1ないし図5で説明したものと同一もし
くは同等部材については、同一符号を付し詳細な説明は
省略する。図6に示した弁体34は、ソレノイド32が
非励磁のときには中心線Cより左側に示すように貫通孔
17内のオイル通路を全閉とし、励磁電流が多くなるに
したがって次第に前記オイル通路の通路面積を大きくす
るように構成されている。そして、励磁電流が最大とな
ると、中心線Cより右側に示すように前記オイル通路が
全開となる。
【0044】加えて、上述した各例ではソレノイド32
の推力の方向をピストン7側を向く方向としたが、推力
の方向は上記とは逆に図において下方とすることもでき
る。このようにするときには、非励磁時にプランジャ3
3を上側位置に位置づけるために調整ばね36のばね力
を復帰ばね38より大きくする。さらに、このようにす
る場合、プランジャ33と弁体34とを一体的に形成す
れば、復帰ばね38を不要とすることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る減衰力
可変式油圧緩衝器は、電磁駆動式制御弁を電流量に応じ
てプランジャ移動量が変わる構造とし、ピストンロッド
に、このピストンロッドにおけるシリンダ外側の端部か
らプランジャ装着部まで延び、かつシリンダ軸線方向に
沿って進退自在とされたアジャストロッドと、このアジ
ャストロッドとプランジャとの間に弾装されたコイルば
ねとからなる減衰力調整手段を設けたため、電磁駆動式
制御弁に通電する電流量に応じて減衰力が増減され、ア
ジャストロッドをピストンロッドに対して進退させるこ
とによって、電磁駆動式制御弁のプランジャを進退させ
るときの負荷が増減する。
【0046】したがって、減衰力設定の自由度を大きく
することができると共に、組立終了後に減衰力を簡単な
操作により微調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減衰力可変式油圧緩衝器の要部を
破断して示す側面図である。
【図2】本発明に係る減衰力可変式油圧緩衝器の要部を
拡大して示す断面図である。
【図3】アジャストロッドの分解斜視図である。
【図4】図1におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図2におけるV−V線断面図である。
【図6】弁体の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 油圧緩衝器 2 シリンダ 3 ピストンロッド 7 ピストン 17 貫通穴 31 電磁駆動式制御弁 32 ソレノイド 33 プランジャ 34 弁体 35 蓋体 36 調整ばね 37 凹溝 38 復帰ばね 41 減衰力調整手段 42 プッシュロッド 46 アジャストボルト 47 アジャストロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧緩衝器用ピストンロッドに絞り付き
    ピストンの両側を連通する連通路が設けられ、ピストン
    ロッド内でシリンダ軸方向に沿って移動するプランジャ
    が設けられた電磁駆動式制御弁によって前記連通路の開
    口面積を変える減衰力可変式油圧緩衝器において、前記
    電磁駆動式制御弁を、通電される電流量に応じてプラン
    ジャ移動量が変わる構造とすると共に、前記ピストンロ
    ッドに、このピストンロッドにおけるシリンダ外に位置
    する端部からプランジャ装着部まで延び、かつシリンダ
    軸線方向に沿って進退自在とされたアジャストロッド
    と、このアジャストロッドと前記プランジャとの間に弾
    装されたコイルばねとからなる減衰力調整手段を設けた
    ことを特徴とする減衰力可変式油圧緩衝器。
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WO2011078317A1 (ja) 2009-12-25 2011-06-30 ヤマハ発動機株式会社 ショックアブソーバ

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