JPH06260802A - 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路 - Google Patents

円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路

Info

Publication number
JPH06260802A
JPH06260802A JP5048234A JP4823493A JPH06260802A JP H06260802 A JPH06260802 A JP H06260802A JP 5048234 A JP5048234 A JP 5048234A JP 4823493 A JP4823493 A JP 4823493A JP H06260802 A JPH06260802 A JP H06260802A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
polarized wave
polarization
branch
frequency band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5048234A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3299328B2 (ja
Inventor
Masakazu Kurono
正和 黒野
Hideo Ishii
秀男 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SPC Electronics Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SPC Electronics Corp filed Critical SPC Electronics Corp
Priority to JP04823493A priority Critical patent/JP3299328B2/ja
Publication of JPH06260802A publication Critical patent/JPH06260802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3299328B2 publication Critical patent/JP3299328B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異周波数帯の電磁波が混在する主導波管の断
面口径寸法を変化させる必要がない円偏波,直線偏波用
アンテナ共用回路を提供する。 【構成】 主導波管19に異なる周波数帯の電磁波を、
高い周波数帯域は円偏波を用い、低い周波数帯域は直交
する垂直,水平の2偏波を用いて伝送する。主導波管1
9におけるアンテナに近い側の部分には、高い周波数帯
域の円偏波結合入出力部20を設ける。主導波管19に
おけるアンテナに遠い側の部分には、前述した高い周波
数帯域よりも低い周波数帯域の直線偏波結合入出力部2
1,22を設ける。各入出力部20,21,22の配列
をアンテナ側から高順位配列とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波又はミリ波
からなる複数の周波数帯の電磁波をアンテナへ共用給電
する際、円偏波と直線偏波とを混在共用させる機能を有
する円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来のこの種の円偏波,直線偏
波用アンテナ共用回路の構成を示したものである。
【0003】この円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路
は、図示しないアンテナに接続される側が大径の円形導
波管1で、該ストレート型円形主導波管1の反対側の端
部には内径が徐々に小さくなるテーパ型円形主導波管2
の大径端部が接続され、該テーパ型円形主導波管2の小
径端部にはストレート型円形主導波管1より小径のスト
レート型円形主導波管3が接続され、該ストレート型円
形主導波管3の反対側の端部には内径が徐々に小さくな
るテーパ型円形主導波管4の大径端部が接続され、該テ
ーパ型円形主導波管4の小径端部にはストレート型円形
主導波管3より小径のストレート型円形主導波管5が接
続され、該ストレート型円形主導波管5の反対側の端部
には同径の円偏波・直線偏波変換器6が接続され、該円
偏波・直線偏波変換器6の反対側の端部には接続端が同
径の円形・方形変換主導波管7が接続されている。
【0004】円形主導波管1の外周には、水平方向に18
0 °位置を異にして副導波管8の一端が接続されてい
る。これら副導波管8は結合孔9の対により円形主導波
管1に結合されている。これら副導波管8の反対側の部
分はそれぞれU字状に折り返されてマジックティよりな
る電力合成器10を介して相互に接続され、該電力合成
器10の他のポートには入出力ポート部11が設けられ
ている。これら副導波管8,結合孔9,電力合成器1
0,入出力ポート部11にて垂直直線偏波結合入出力部
12が構成されている。
【0005】テーパ型円形主導波管4の大径部分の外周
には、垂直方向に180 °位置を異にして副導波管13の
各一端が接続されている。これら副導波管13は結合孔
14の対によりテーパ型円形主導波管4に結合されてい
る。これら副導波管13の反対側の部分はそれぞれU字
状に折り返されてマジックティよりなる電力合成器15
を介して相互に接続され、該電力合成器15の他のポー
トには入出力ポート部16が設けられている。これら副
導波管13,結合孔14,電力合成器15,入出力ポー
ト部16にて水平直線偏波結合入出力部17が構成され
ている。
【0006】円形・方形変換主導波管7の端部は、該円
形・方形変換主導波管7の入出力ポート部7aを有する
円偏波結合入出力部18となっている。
【0007】このような円偏波,直線偏波用アンテナ共
用回路においては、アンテナに接続される側の円形主導
波管1内には、3つの異なる周波数帯の電磁波が混在し
ており、最も高い周波数帯域Fh の波は円偏波であり、
最も低い周波数帯域Fl の波は垂直方向(以下、V方向
という。)に主電界を有する直線偏波であり、中間の周
波数帯域Fm の波は水平方向(以下、H方向という。)
に主電界を有する直線偏波である。
【0008】アンテナからの受信状態のとき、低い周波
数帯域Fl の直線偏波はテーパ型円形主導波管2の導波
管遮断効果により完全反射され、直線偏波結合入出力部
12の結合孔9,副導波管8を介して電力合成器10で
電力合成されて入出力ポート部11の出力となる。
【0009】中間の周波数帯域Fm の直線偏波はテーパ
型円形主導波管2では遮断とならずに通過し、テーパ型
円形主導波管4にて遮断され、直線偏波結合入出力部1
7の結合孔14,副導波管13を介して電力合成器15
で電力合成されて入出力ポート部16の出力となる。
【0010】高い周波数帯域Fh の円偏波はテーパ型円
形主導波管2,4では遮断とならずに通過し、円偏波・
直線偏波変換器6を経て円偏波結合入出力部18におけ
る入出力ポート部7aの出力となる直線偏波に変換され
る。
【0011】なお、送信状態のときには、上記と逆の進
路の動作が行われる。また、ここでは、構造の簡略化の
ため、低い周波数帯域Fl 及び中間の周波数帯域Fm の
各副導波管8,13に通常設けられる他帯域カット用フ
イルタを省略している。
【0012】このように従来の円偏波,直線偏波用アン
テナ共用回路では、アンテナより見て低い周波数帯域か
らの高い周波数帯域への順序で各入出力部12,17,
18を配列して、即ち低順位配列で各入出力部12,1
7,18を配列して共用化構成がなされており、帯域間
の基本的分離は主導波管の断面口径寸法をテーパ状に急
激に変化させて、ある寸法以下で低い周波数の電磁界が
遮断される効果を利用している。この場合、使用する周
波数の高域端と低域端との比が2を越えるような非常に
広い周波数範囲の中で帯域Fl ,帯域Fm ,帯域Fh が
設定される場合が多い。この場合、全ての帯域の波が存
在する円形主導波管1の口径は、低域端の周波数に対し
遮断とならない寸法とするので、高い周波数においては
種々の高次モード波が発生すれば伝搬可能となる。入出
力ポート部11,16へ至る主導波管1,4の結合孔
9,14は、少ない個数にて全結合を達成させるので、
孔寸法が大きい必要がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の円偏
波,直線偏波用アンテナ共用回路では、主導波管の断面
口径寸法が急激に変化する部分が存在するため、高い周
波数に対しインピーダンス非整合や高次モード発生の原
因となる問題点があった。円形導波管系のとき、特に発
生し易く、問題となる高次モードはTM11モード及びT
31モードである。また、高次モードが無視できないレ
ベルで発生すると、基本モードにおける損失増加,円偏
波の楕円偏波率の劣化,直線偏波の直交度の劣化,アン
テナの放射特性パターンの劣化等の原因となる。
【0014】本発明の目的は、異周波数帯の電磁波が混
在する主導波管の断面口径寸法を変化させる必要がない
円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の構成を説明すると、次の通りである。
【0016】請求項1に記載の発明は、円形又は正方形
の主導波管に異なる周波数帯の電磁波を、高い周波数帯
域は円偏波を用い、低い周波数帯域は直交する垂直,水
平の2偏波を用いて伝送する円偏波,直線偏波用アンテ
ナ共用回路において、前記主導波管におけるアンテナに
近い側の部分に高い周波数帯域の円偏波結合入出力部が
設けられ、前記主導波管における前記アンテナに遠い側
の部分に前記高い周波数帯域よりも低い周波数帯域の直
線偏波結合入出力部が設けられ、前記各入出力部の配列
が前記アンテナ側から高順位配列となっていることを特
徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記円偏波結合入出力部は、前記主導波管の水平偏
波に結合する両面と垂直偏波に結合する両面にそれぞれ
複数の分岐導波管の列で結合させて副導波管を設けて形
成された分岐導波管列方向性結合器と、入出力ポート部
と水平偏波ポート部と垂直偏波ポート部とをもつ電力合
成・分波器と、3分岐構造であってそうのちの長さの等
しい等長分岐接続導波管部が水平偏波に結合する前記両
分岐導波管列方向性結合器に接続され残りの1つの主接
続導波管部が前記電力合成・分波器の前記水平偏波ポー
ト部に接続されている水平偏波用3分岐接続導波管と、
3分岐構造であってそうのちの長さの等しい等長分岐接
続導波管部が垂直偏波に結合する前記両分岐導波管列方
向性結合器に接続され残りの1つの主接続導波管部が前
記電力合成・分波器の前記垂直偏波ポート部に接続され
ている垂直偏波用3分岐接続導波管と、前記水平偏波用
3分岐接続導波管と前記垂直偏波用3分岐接続導波管と
のいずれかの前記主接続導波管部に接続されている90度
位相器とを備えて構成されていることを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1のように、主導波管におけるアンテナ
に近い側の部分に高い周波数帯域の円偏波結合入出力部
を設け、該主導波管における該アンテナに遠い側の部分
に前記高い周波数帯域よりも低い周波数帯域の直線偏波
結合入出力部を設け、各入出力部の配列をアンテナ側か
ら高順位配列とすると、異周波数帯の電磁波が混在する
主導波管の断面口径寸法を変化させる必要がなくなる。
【0019】このため主導波管の断面口径を変化させた
とき生じるインピーダンス非整合や高い周波数における
高次モードの発生を防止することができる。
【0020】請求項2のように、円偏波結合入出力部
を、主導波管の水平偏波に結合する両面と垂直偏波に結
合する両面にそれぞれ複数の分岐導波管の列で結合させ
て副導波管を設けて形成された分岐導波管列方向性結合
器を用いて構成すると、結合が必要な高い周波数帯に対
しては伝搬となるが、結合が不要で弁別分離が必要な低
い周波数帯に対しは遮断となるように、結合孔を構成す
る分岐導波管の断面口径を選ぶことができるので、周波
数帯の弁別に非常に有利な状態で円偏波結合入出力部を
構成することができる。
【0021】
【実施例】図1及び図2は、本発明に係る円偏波,直線
偏波用アンテナ共用回路の一実施例を示したものであ
る。
【0022】本実施例の円偏波,直線偏波用アンテナ共
用回路においては、正方形の主導波管19を有する。該
主導波管19内には、3つの異なる周波数帯の電磁波が
混在するようになっている。この場合も、最も高い周波
数帯域Fh の波は円偏波であり、中間の周波数帯域Fm
の波は水平方向に主電界を有する直線偏波であり、最も
低い周波数帯域Fl の波は垂直方向に主電界を有する直
線偏波である。
【0023】主導波管19におけるアンテナに近い側の
部分(図で左側の部分)には、最も高い周波数帯域Fh
に対する円偏波結合入出力部20が設けられている。
【0024】主導波管19における該アンテナに遠い側
の部分には、中間の周波数帯域Fmの水平直線偏波結合
入出力部21が設けられている。
【0025】主導波管19における該アンテナに更に遠
い側の部分には、最も低い周波数帯域Fl の垂直直線偏
波入出力部22が設けられている。
【0026】ところで、円偏波は、等振幅で、且つ相互
に電気角90度の位相差を有したV方向及びH方向の直線
偏波成分ベクトルの合成波と考えることができるので、
本実施例では円偏波結合入出力部20を次のような構成
として形成している。なお、この場合には、円偏波の水
平偏波成分ベクトルの電界が垂直偏波成分ベクトルの電
界より90度位相が遅れている場合の構成について示して
いる。
【0027】即ち、本実施例の円偏波結合入出力部20
は、正方形の主導波管19の水平偏波に結合する両面と
垂直偏波に結合する両面にそれぞれ複数の分岐導波管2
3,24の列で結合させて副導波管25,26を設けて
形成された水平偏波用と垂直偏波用との分岐導波管列方
向性結合器27,28を備えている。これら分岐導波管
列方向性結合器27,28は、前述したV方向及びH方
向の成分波にそれぞれ0dB結合するようになってい
る。これら分岐導波管列方向性結合器27,28におけ
る各副導波管25,26の端部は、無反射終端器29,
30によって終端されている。
【0028】また、この円偏波結合入出力部20は、入
出力ポート部31aと、水平偏波ポート部31bと、垂
直偏波ポート部31cと、無反射終端ポート部31dと
をもつ電力合成・分波器31とを備えている。本実施例
では、該電力合成・分波器31はマジックティによって
構成されている。
【0029】更に、この円偏波結合入出力部20は、水
平偏波用3分岐接続導波管32と垂直偏波用3分岐接続
導波管33とを備えている。
【0030】水平偏波用3分岐接続導波管32は、3分
岐構造であって、そうのちの長さの等しい等長分岐接続
導波管部32aが水平偏波に結合する両分岐導波管列方
向性結合器27の副導波管25に接続され、残りの1つ
の主接続導波管部32bが電力合成・分波器31の水平
偏波ポート部31bに接続されている。
【0031】垂直偏波用3分岐接続導波管33は、3分
岐構造であって、そうのちの長さの等しい等長分岐接続
導波管部33aが垂直偏波に結合する両分岐導波管列方
向性結合器28の副導波管26に接続され、残りの1つ
の主接続導波管部33bが電力合成・分波器31の垂直
偏波ポート部31cに接続されている。
【0032】これら3分岐接続導波管32,33の各3
分岐部32c,33cもマジックティによって構成され
ている。
【0033】更に、この円偏波結合入出力部20は、垂
直偏波用3分岐接続導波管33の主接続導波管部33b
に接続されている90度位相器34を備えている。なお、
この90度位相器34は水平偏波用3分岐接続導波管32
の主接続導波管部32bに接続される場合もある。
【0034】水平直線偏波結合入出力部21は、主導波
管19におけるアンテナに遠い側の部分の内部に配置さ
れて該主導波管19内を2分する金属板よりなる仕切板
35と、該仕切板35よりアンテナに近い側で該主導波
管19の一つの壁面に設けられた結合孔36と、該結合
孔36に結合されて該主導波管19の壁面に接続された
入出力ポート部37とを備えて構成されている。
【0035】垂直直線偏波入出力部22は、主導波管1
9におけるアンテナに更に遠い側の部分に整列して設け
られたインピーダンス変成器38と、該インピーダンス
変成器38に整列して設けられた入出力ポート部39と
を備えて構成されている。
【0036】次に、このような円偏波,直線偏波用アン
テナ共用回路の受信動作について説明する。
【0037】主導波管19におけるアンテナに最も近い
側の端部(図で左側の部分)に入力された最も高い周波
数帯域Fh の円偏波は、H方向及びV方向の直線偏波成
分ベクトルとして各分岐導波管列方向性結合器27,2
8で取り出される。
【0038】水平偏波用の双方の分岐導波管列方向性結
合器27から得られた水平偏波成分ベクトルは、双方の
等長分岐接続導波管部32aを経て合成され、主接続導
波管部32bを経て電力合成・分波器31の水平偏波ポ
ート部31bに入力される。垂直偏波用の双方の分岐導
波管列方向性結合器28から得られた垂直偏波成分ベク
トルは、双方の等長分岐接続導波管部33aを経て合成
され、主接続導波管部33bと90度位相器34とを経て
電力合成・分波器31の垂直偏波ポート部31cに入力
される。この場合には、進んでいる方の垂直偏波成分ベ
クトルの位相が90度遅らせられて、水平偏波成分ベクト
ルと垂直偏波成分ベクトルの位相が揃えられて電力合成
・分波器31で電力合成され、1つの直線偏波として入
出力ポート部31aから出力される。
【0039】一方、主導波管19におけるアンテナに最
も近い側の端部に入力された中間の周波数帯域Fm の水
平直線偏波及び最も低い周波数帯域Fl の垂直直線偏波
は、円偏波結合入出力部20の各分岐導波管列方向性結
合器27,28では殆ど結合されずに通過して、水平直
線偏波結合入出力部21,垂直直線偏波入出力部22に
進む。
【0040】水平直線偏波は、主導波管19内を2分す
る仕切板35のため垂直直線偏波入出力部22に向かっ
ては遮断となるので、進路を変え、結合孔36で結合さ
れて入出力ポート部37から出力される。
【0041】垂直直線偏波は、仕切板35で遮断となら
ず、結合孔36で殆ど影響されないので、進路を変え
ず、垂直直線偏波入出力部22の入出力ポート部39か
ら出力される。
【0042】送信の時には、各電磁波は主導波管19内
を逆向き進行して、アンテナから送信される。
【0043】このときの円偏波の送信動作を詳細に説明
すると、次の通りである。即ち、入出力ポート部31a
に入力された最も高い周波数帯域Fh の電磁波は、電力
合成・分波器31で電力が2分され、一方は主接続導波
管部32bに与えられ、他方は90度位相器34を経て主
接続導波管部33bに与えられる。主接続導波管部33
bに与えられた方の直線偏波成分は、その位相が90度遅
らせられる。主接続導波管部32bに与えられた直線偏
波成分は、その先端で2分されて双方の等長分岐接続導
波管部32aに分配され、水平偏波用の双方の分岐導波
管列方向性結合器27の与えられ、0dB結合で主導波
管19に与えられる。主接続導波管部33bに与えられ
た直線偏波成分は、その先端で2分されて双方の等長分
岐接続導波管部33aに分配され、垂直偏波用の双方の
分岐導波管列方向性結合器28の与えられ、0dB結合
で主導波管19に与えられる。
【0044】この場合、水平偏波用の分岐導波管列方向
性結合器27から主導波管19に結合された電磁波は、
H方向の直線偏波、即ち水平直線偏波となる。垂直偏波
用の分岐導波管列方向性結合器28から主導波管19に
結合された電磁波は、V方向の直線偏波、即ち垂直直線
偏波となる。
【0045】これらは方向性結合器の性質により主導波
管19のアンテナ接続端側に向かうが、90度位相器34
により設定された位相差につき、V方向の直線偏波が電
気角で90度だけH方向の直線偏波より遅れているときに
は左旋回の円偏波として励振される。また、V方向の直
線偏波が電気角で90度だけH方向の直線偏波より進んで
いるときには、主導波管19のアンテナ接続端に向かっ
て右旋回の円偏波として励振される。
【0046】分岐導波管列方向性結合器27,28につ
いては、これを高次モード発生量の小さい他の多孔形方
向性結合器に置き換えた場合を考えると、主導波管内を
通過すべき低い周波数帯Fm ,Fl の電磁波に対し弁別
分離性が劣化し、低い周波数帯にも結合してしまうの
で、低い周波数帯の損失が増加し易い。その理由は、多
孔形方向性結合器の結合孔寸法が全ての周波数帯に対し
遮断であり、主導波管と副導波管との間の結合孔が存在
する隔壁の厚さが薄いために生ずる微小な結合により高
い周波数帯Fh に対し0dB結合を構成するので、高域
と低域の周波数における結合の差が十分達成されないこ
とによる。
【0047】これに対し、分岐導波管列方向性結合器2
7,28を用いると、結合が必要な高い周波数帯Fh に
対しては伝搬となるが、結合が不要で弁別分離が必要な
低い周波数帯Fm ,Fl に対しは遮断となるように、結
合孔を構成する分岐導波管23,24の断面口径を選ぶ
ことができるので、周波数帯の弁別に非常に有利な状態
で円偏波結合入出力部20を構成できる。
【0048】上記実施例では、主導波管として正方形導
波管を用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、円形導波管を用いることもできる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような優れた効果を得ることができる。
【0050】請求項1に記載の発明では、主導波管にお
けるアンテナに近い側の部分に高い周波数帯域の円偏波
結合入出力部を設け、該主導波管における該アンテナに
遠い側の部分に前記高い周波数帯域よりも低い周波数帯
域の直線偏波結合入出力部を設け、各入出力部の配列を
アンテナ側から高順位配列としたので、異周波数帯の電
磁波が混在する主導波管の断面口径寸法を変化させる必
要をなくすことができる。このため本発明によれば、主
導波管の断面口径を変化させたとき生じるインピーダン
ス非整合や高い周波数における高次モードの発生を防止
することができる。
【0051】請求項2に記載の発明では、円偏波結合入
出力部を、主導波管の水平偏波に結合する両面と垂直偏
波に結合する両面にそれぞれ複数の分岐導波管の列で結
合させて副導波管を設けて形成された分岐導波管列方向
性結合器を用いて構成しているので、結合が必要な高い
周波数帯に対しては伝搬となるが、結合が不要で弁別分
離が必要な低い周波数帯に対しは遮断となるように、結
合孔を構成する分岐導波管の断面口径を選ぶことがで
き、このため周波数帯の弁別に非常に有利な状態で円偏
波結合入出力部を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円偏波,直線偏波用アンテナ共用
回路の一部破断斜視図である。
【図2】図1の円偏波結合入出力部の構成を示す概略回
路構成図である。
【図3】従来の円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路の
斜視図である。
【符号の説明】
19 主導波管 20 円偏波結合入出力部 21 水平直線偏波結合入出力部 22 垂直直線偏波入出力部 23,24 分岐導波管 25,26 副導波管 27,28 分岐導波管列方向性結合器 29,30 無反射終端器 31 電力合成・分波器 31a 入出力ポート部 31b 水平偏波ポート部 31c 垂直偏波ポート部 31d 無反射終端ポート部 32 水平偏波用3分岐接続導波管 32a 等長分岐接続導波管部 32b 主接続導波管部 33 垂直偏波用3分岐接続導波管 333 等長分岐接続導波管部 33b 主接続導波管部 34 90度位相器 35 仕切板 36 結合孔 37 入出力ポート部 38 インピーダンス変成器 39 入出力ポート部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形又は正方形の主導波管に異なる周波
    数帯の電磁波を、高い周波数帯域は円偏波を用い、低い
    周波数帯域は直交する垂直,水平の2偏波を用いて伝送
    する円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路において、 前記主導波管におけるアンテナに近い側の部分に高い周
    波数帯域の円偏波結合入出力部が設けられ、前記主導波
    管における前記アンテナに遠い側の部分に前記高い周波
    数帯域よりも低い周波数帯域の直線偏波結合入出力部が
    設けられ、前記各入出力部の配列が前記アンテナ側から
    高順位配列となっていることを特徴とする円偏波,直線
    偏波用アンテナ共用回路。
  2. 【請求項2】 前記円偏波結合入出力部は、前記主導波
    管の水平偏波に結合する両面と垂直偏波に結合する両面
    にそれぞれ複数の分岐導波管の列で結合させて副導波管
    を設けて形成された分岐導波管列方向性結合器と、入出
    力ポート部と水平偏波ポート部と垂直偏波ポート部とを
    もつ電力合成・分波器と、3分岐構造であってそうのち
    の長さの等しい等長分岐接続導波管部が水平偏波に結合
    する前記両分岐導波管列方向性結合器に接続され残りの
    1つの主接続導波管部が前記電力合成・分波器の前記水
    平偏波ポート部に接続されている水平偏波用3分岐接続
    導波管と、3分岐構造であってそうのちの長さの等しい
    等長分岐接続導波管部が垂直偏波に結合する前記両分岐
    導波管列方向性結合器に接続され残りの1つの主接続導
    波管部が前記電力合成・分波器の前記垂直偏波ポート部
    に接続されている垂直偏波用3分岐接続導波管と、前記
    水平偏波用3分岐接続導波管と前記垂直偏波用3分岐接
    続導波管とのいずれかの前記主接続導波管部に接続され
    ている90度位相器とを備えて構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の円偏波,直線偏波用アンテナ共
    用回路。
JP04823493A 1993-03-09 1993-03-09 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路 Expired - Fee Related JP3299328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04823493A JP3299328B2 (ja) 1993-03-09 1993-03-09 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04823493A JP3299328B2 (ja) 1993-03-09 1993-03-09 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06260802A true JPH06260802A (ja) 1994-09-16
JP3299328B2 JP3299328B2 (ja) 2002-07-08

Family

ID=12797759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04823493A Expired - Fee Related JP3299328B2 (ja) 1993-03-09 1993-03-09 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3299328B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006324551A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Shibaura Mechatronics Corp プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置
JP2006352781A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Institute Of National Colleges Of Technology Japan ブランチライン型偏波分離器
CN102738585A (zh) * 2012-07-02 2012-10-17 中国电子科技集团公司第五十四研究所 一种收发共用双线极化波导阵列天线

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006324551A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Shibaura Mechatronics Corp プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置
US8133348B2 (en) 2005-05-20 2012-03-13 Shibaura Mechatronics Corporation Plasma generating apparatus and plasma treatment apparatus
JP2006352781A (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Institute Of National Colleges Of Technology Japan ブランチライン型偏波分離器
CN102738585A (zh) * 2012-07-02 2012-10-17 中国电子科技集团公司第五十四研究所 一种收发共用双线极化波导阵列天线

Also Published As

Publication number Publication date
JP3299328B2 (ja) 2002-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4047128A (en) System filter for double frequency utilization
US7397323B2 (en) Orthomode transducer
US7019603B2 (en) Waveguide type ortho mode transducer
US6661309B2 (en) Multiple-channel feed network
US8816930B2 (en) Waveguide orthomode transducer
US4491810A (en) Multi-port, multi-frequency microwave combiner with overmoded square waveguide section
CA1301265C (en) Waveguide matrix including in-plane crossover
JPS6115601B2 (ja)
KR102434547B1 (ko) 이중 대역 안테나 구성물
EP1291955B1 (en) Waveguide group branching filter
US6577207B2 (en) Dual-band electromagnetic coupler
US4162463A (en) Diplexer apparatus
US7330088B2 (en) Waveguide orthomode transducer
US7091804B2 (en) Rotary joint
US4176330A (en) Diplexer apparatus
US6816026B2 (en) Orthogonal polarization and frequency selectable waveguide using rotatable waveguide sections
US4630059A (en) Four-port network coupling arrangement for microwave antennas employing monopulse tracking
JP6865903B2 (ja) 給電回路
JP3299328B2 (ja) 円偏波,直線偏波用アンテナ共用回路
JPH08125403A (ja) 一次放射器
JPH07321502A (ja) 直線偏波用一次放射器
GB1591719A (en) Orthogonal mode transducers
WO2021215160A1 (ja) 多モード導波管コネクタ及び導波路
JPH0722803A (ja) 偏分波器
JPS6251801A (ja) 直交偏波分波装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020402

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080419

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100419

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110419

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees