JPH0625930Y2 - ガス絶縁計器用変成器 - Google Patents
ガス絶縁計器用変成器Info
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- JPH0625930Y2 JPH0625930Y2 JP18837487U JP18837487U JPH0625930Y2 JP H0625930 Y2 JPH0625930 Y2 JP H0625930Y2 JP 18837487 U JP18837487 U JP 18837487U JP 18837487 U JP18837487 U JP 18837487U JP H0625930 Y2 JPH0625930 Y2 JP H0625930Y2
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- gas
- insulating
- pressure
- porcelain
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、変成装置が収納されたタンク内及びこのタン
クに連結された碍管内を絶縁ガスによってガス絶縁して
なるガス絶縁計器用変成器に関し、特に碍管が破損して
も碍管が破裂したり飛散することのない防災形のガス絶
縁計器用変成器に関するものである。
クに連結された碍管内を絶縁ガスによってガス絶縁して
なるガス絶縁計器用変成器に関し、特に碍管が破損して
も碍管が破裂したり飛散することのない防災形のガス絶
縁計器用変成器に関するものである。
[従来の技術] コンデンサ形変圧器や高圧変流器等の種々の計器用変成
器は、変成装置を収容するタンクに連結され内部に高電
圧を分圧するコンデンサ素子、高電圧を導く一次導体ま
たは引出導体を案内する支柱等が挿入配置された碍管を
備えている。第4図は、この種の計器用変成器の一例と
してコンデンサ形計器用変圧器の概略断面図を示してい
る。同図において、1は内部に変成装置2が収容された
鉄製の下部タンクであり、この下部タンク1の開口部の
周囲に設けられたフランジ1a上には下部板3が気密に
固定されている。下部板3上には碍管4が気密に固定さ
れ、この碍管4の内部にはコンデンサ素子5が収納され
ている。碍管5の上端部は上部板6によって気密に閉塞
され、この上部板6には高圧端子7が設けられている。
8は、コンデンサ素子5によって分圧された分圧電圧を
変成装置2に導くブッシングである。碍管4内及び下部
タンク1内にはそれぞれ絶縁媒体9及び10が充填され
ている。絶縁媒体9及び10としては、絶縁油または絶
縁ガスが用いられている。しかしながら絶縁油を絶縁媒
体として使用した場合には、絶縁破壊事故が起こると短
絡電流が流れて膨大なエネルギのアーク放電が発生し、
この放電の熱で絶縁油が気化して内部圧力が増大し、最
悪の場合には内部圧力の増加で碍管が爆発して、その際
に飛び散る破片と炎上した絶縁油が周囲にある電気工作
物等に二次被害を及ぼす問題があった。そこで最近で
は、絶縁媒体として絶縁ガスを用いるものが開発される
ようになってきた。
器は、変成装置を収容するタンクに連結され内部に高電
圧を分圧するコンデンサ素子、高電圧を導く一次導体ま
たは引出導体を案内する支柱等が挿入配置された碍管を
備えている。第4図は、この種の計器用変成器の一例と
してコンデンサ形計器用変圧器の概略断面図を示してい
る。同図において、1は内部に変成装置2が収容された
鉄製の下部タンクであり、この下部タンク1の開口部の
周囲に設けられたフランジ1a上には下部板3が気密に
固定されている。下部板3上には碍管4が気密に固定さ
れ、この碍管4の内部にはコンデンサ素子5が収納され
ている。碍管5の上端部は上部板6によって気密に閉塞
され、この上部板6には高圧端子7が設けられている。
8は、コンデンサ素子5によって分圧された分圧電圧を
変成装置2に導くブッシングである。碍管4内及び下部
タンク1内にはそれぞれ絶縁媒体9及び10が充填され
ている。絶縁媒体9及び10としては、絶縁油または絶
縁ガスが用いられている。しかしながら絶縁油を絶縁媒
体として使用した場合には、絶縁破壊事故が起こると短
絡電流が流れて膨大なエネルギのアーク放電が発生し、
この放電の熱で絶縁油が気化して内部圧力が増大し、最
悪の場合には内部圧力の増加で碍管が爆発して、その際
に飛び散る破片と炎上した絶縁油が周囲にある電気工作
物等に二次被害を及ぼす問題があった。そこで最近で
は、絶縁媒体として絶縁ガスを用いるものが開発される
ようになってきた。
[考案が解決しようとする問題点] 絶縁媒体として絶縁ガスを用いる場合に、大気圧に近い
絶縁ガスを用いると絶縁性能上寸法が大きくなり過ぎ
る。そこで碍管4や下部タンク1内には、高圧(変圧器
で4〜5気圧;変流器で2〜5気圧)の絶縁ガスを封入
している。しかしながら高圧の絶縁ガスを用いると、特
に碍管に外部から何等かの原因で大きな衝撃力が加わっ
たり、地震等によって外部から非常に大きな振動が加わ
って碍管にひびが入ったりまたは碍管が割れた場合に
は、高圧の絶縁ガスの圧力で碍管が破裂して破片が飛散
し、周囲にある電気工作物等に二次被害を及ぼす問題が
あった。
絶縁ガスを用いると絶縁性能上寸法が大きくなり過ぎ
る。そこで碍管4や下部タンク1内には、高圧(変圧器
で4〜5気圧;変流器で2〜5気圧)の絶縁ガスを封入
している。しかしながら高圧の絶縁ガスを用いると、特
に碍管に外部から何等かの原因で大きな衝撃力が加わっ
たり、地震等によって外部から非常に大きな振動が加わ
って碍管にひびが入ったりまたは碍管が割れた場合に
は、高圧の絶縁ガスの圧力で碍管が破裂して破片が飛散
し、周囲にある電気工作物等に二次被害を及ぼす問題が
あった。
本考案の目的は、碍管が破損しても碍管が破裂したり飛
散することのない防災形の計器用変成器を提供すること
にある。
散することのない防災形の計器用変成器を提供すること
にある。
[問題点を解決するための手段] 本考案においては、上記問題点を解決するために、その
実施例を示す図面に見られるように、変成装置が収納さ
れたタンク(11,11′,48)内及び該タンクに連
結された碍管(16,16′,16″)内に絶縁ガスを
封入して内部に配置された部材(24,42,50)を
ガス絶縁してなるガス絶縁計器用変成器において、碍管
(16,16′,16″)との間に密閉された低圧ガス
空間(36,36′,36″)を形成するように碍管内
に絶縁筒(29,29′29″)を配置した。そして絶
縁筒(29,29′,29″)内を高圧絶縁ガスでガス
絶縁し、低圧ガス空間(36,36′,36″)内に大
気圧に近い低圧絶縁ガスを封入した。
実施例を示す図面に見られるように、変成装置が収納さ
れたタンク(11,11′,48)内及び該タンクに連
結された碍管(16,16′,16″)内に絶縁ガスを
封入して内部に配置された部材(24,42,50)を
ガス絶縁してなるガス絶縁計器用変成器において、碍管
(16,16′,16″)との間に密閉された低圧ガス
空間(36,36′,36″)を形成するように碍管内
に絶縁筒(29,29′29″)を配置した。そして絶
縁筒(29,29′,29″)内を高圧絶縁ガスでガス
絶縁し、低圧ガス空間(36,36′,36″)内に大
気圧に近い低圧絶縁ガスを封入した。
[考案の作用] 本考案においては、碍管の内部に設けた絶縁筒と碍管と
の間に低圧ガス空間を形成し、この低圧ガス空間内に大
気圧に近い低圧絶縁ガスを封入しているので、碍管が破
損しても碍管内の内圧で碍管が破裂したり、破片が飛散
するといった事故の発生を防止できる。
の間に低圧ガス空間を形成し、この低圧ガス空間内に大
気圧に近い低圧絶縁ガスを封入しているので、碍管が破
損しても碍管内の内圧で碍管が破裂したり、破片が飛散
するといった事故の発生を防止できる。
[実施例] 以下図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。
第1図は、本考案をコンデンサ形計器用変圧器に適用し
た実施例の概略断面図である。同図において11はベー
スBの上に固定された鉄製の下部ケースであり、下部ケ
ース11の内部には鉄心に一次巻線と二次巻線とを同軸
的に巻装してなる変成装置12が収納されている。変成
装置12の図示しない二次巻線の二次端子は下部ケース
11の側壁部に設けられた二次端子箱を介して外部に引
き出される。
た実施例の概略断面図である。同図において11はベー
スBの上に固定された鉄製の下部ケースであり、下部ケ
ース11の内部には鉄心に一次巻線と二次巻線とを同軸
的に巻装してなる変成装置12が収納されている。変成
装置12の図示しない二次巻線の二次端子は下部ケース
11の側壁部に設けられた二次端子箱を介して外部に引
き出される。
下部ケース11の開口部外周に設けられたフランジ11
aには、中央部に貫通孔13aが形成された鉄製の下部
板13がボルト14aとナット14bとによって固定さ
れている。下部板13の上には、下部板13にボルト止
めされた環状取付具15によって磁器製の碍管16が起
立した状態で固定されている。碍管16の下端と当接す
る下部板13の表面部分には、環状の凹部が形成され、
この凹部内に環状の気密シール17が嵌入されている。
また碍管16の上端部の外周には環状取付具18が固定
され、この環状取付具18には上部板19を間にして上
部カバー20がボルト21a…とナット21b…とによ
って固定されている。碍管16の上端と当接する上部板
19の表面部分には環状の凹部が形成され、この凹部内
には環状の気密シール22が嵌入されており、また上部
カバー20のフランジ部20aと当接する上部板19の
表面部分にも環状の凹部が形成され、この凹部内には気
密シール23が嵌入されている。
aには、中央部に貫通孔13aが形成された鉄製の下部
板13がボルト14aとナット14bとによって固定さ
れている。下部板13の上には、下部板13にボルト止
めされた環状取付具15によって磁器製の碍管16が起
立した状態で固定されている。碍管16の下端と当接す
る下部板13の表面部分には、環状の凹部が形成され、
この凹部内に環状の気密シール17が嵌入されている。
また碍管16の上端部の外周には環状取付具18が固定
され、この環状取付具18には上部板19を間にして上
部カバー20がボルト21a…とナット21b…とによ
って固定されている。碍管16の上端と当接する上部板
19の表面部分には環状の凹部が形成され、この凹部内
には環状の気密シール22が嵌入されており、また上部
カバー20のフランジ部20aと当接する上部板19の
表面部分にも環状の凹部が形成され、この凹部内には気
密シール23が嵌入されている。
24は、コンデンサ素子であり、このコンデンサ素子2
4としては例えばPPフィルム等を用いたフィルムの乾
式コンデンサやセラミックコンデンサ等が用いられる。
コンデンサ素子24は、下部板13の下部ケース側の面
上にボルトによって固定された下部カバー25の上に載
置された支持台26に下端が支持されている。そしてコ
ンデンサ素子24の上端は上部カバー20に固定された
支持具27によって支持されている。
4としては例えばPPフィルム等を用いたフィルムの乾
式コンデンサやセラミックコンデンサ等が用いられる。
コンデンサ素子24は、下部板13の下部ケース側の面
上にボルトによって固定された下部カバー25の上に載
置された支持台26に下端が支持されている。そしてコ
ンデンサ素子24の上端は上部カバー20に固定された
支持具27によって支持されている。
コンデンサ素子24の外側にはコンデンサ素子24と同
心的に絶縁筒29が配置されている。この絶縁筒29
は、絶縁性能が良く且つ機械的強度の強い材料、例えば
エポキシFRPやポリエステルFRPによって形成され
ている。そして上部板19を気密に貫通して延びる絶縁
筒29の上端部の外周には取付用環状板29aが接着剤
等によって固定されており、この取付用環状板29aは
ボルト30…によって上部板19に固定されている。な
お上部板19の貫通孔19aの上側端部に形成された上
側に向かって拡がる傾斜面と、絶縁筒29の外周面と取
付用環状板29aの表面とによって囲まれた空間内には
環状の気密シール31が配置されている。また絶縁筒2
9の下端部も、下部板13を気密に貫通して延びてお
り、下部板13の貫通孔13aの下側端部に形成された
下側に向かって拡がる傾斜面と、絶縁筒29の外周面と
下側カバーの環状フランジ部25aの表面とによって囲
まれた空間内には環状の気密シール32が配置されてい
る。
心的に絶縁筒29が配置されている。この絶縁筒29
は、絶縁性能が良く且つ機械的強度の強い材料、例えば
エポキシFRPやポリエステルFRPによって形成され
ている。そして上部板19を気密に貫通して延びる絶縁
筒29の上端部の外周には取付用環状板29aが接着剤
等によって固定されており、この取付用環状板29aは
ボルト30…によって上部板19に固定されている。な
お上部板19の貫通孔19aの上側端部に形成された上
側に向かって拡がる傾斜面と、絶縁筒29の外周面と取
付用環状板29aの表面とによって囲まれた空間内には
環状の気密シール31が配置されている。また絶縁筒2
9の下端部も、下部板13を気密に貫通して延びてお
り、下部板13の貫通孔13aの下側端部に形成された
下側に向かって拡がる傾斜面と、絶縁筒29の外周面と
下側カバーの環状フランジ部25aの表面とによって囲
まれた空間内には環状の気密シール32が配置されてい
る。
下部カバー25の中央部には貫通孔25bが形成されて
おり、この貫通孔25bには分圧用ブッシング33の一
端が遊嵌されている。分圧用ブッシング33は中央に設
けられた円盤状取付部33aを下部カバー25の下面に
当接させるようにしてボルト34…によって下部カバー
25に取付られている。下部カバー25の下面上には、
貫通孔25bを囲むようにして環状の凹部が形成され、
この凹部内には気密シール35が嵌入されている。なお
分圧用ブッシング33の他端の電極には変成装置12の
一次巻線が接続されている。
おり、この貫通孔25bには分圧用ブッシング33の一
端が遊嵌されている。分圧用ブッシング33は中央に設
けられた円盤状取付部33aを下部カバー25の下面に
当接させるようにしてボルト34…によって下部カバー
25に取付られている。下部カバー25の下面上には、
貫通孔25bを囲むようにして環状の凹部が形成され、
この凹部内には気密シール35が嵌入されている。なお
分圧用ブッシング33の他端の電極には変成装置12の
一次巻線が接続されている。
上記実施例において、絶縁筒29と、碍管16と上部板
19と下部板13とによって囲まれた空間が低圧ガス空
間36であり、この空間36の気密は気密シール17,
22,31及び32によって保持されている。また上部
カバー20、下部カバー25及び絶縁筒29によって囲
まれた空間が、高圧ガス空間37であり、この空間37
の気密は気密シール23,31,32及び35によって
保持されている。なおこの高圧ガス空間37は、上部カ
バー20内の放圧ガス空間と、絶縁筒29内の絶縁ガス
空間と下部カバー25内の下部ガス空間とにより構成さ
れる。更に下部タンク11、下部板13、下部カバー2
5及び分圧用ブッシング33の取付部33aによって囲
まれる空間が変成装置部ガス空間38であり、この空間
の気密は気密シール32、35及び39によって保持さ
れている。
19と下部板13とによって囲まれた空間が低圧ガス空
間36であり、この空間36の気密は気密シール17,
22,31及び32によって保持されている。また上部
カバー20、下部カバー25及び絶縁筒29によって囲
まれた空間が、高圧ガス空間37であり、この空間37
の気密は気密シール23,31,32及び35によって
保持されている。なおこの高圧ガス空間37は、上部カ
バー20内の放圧ガス空間と、絶縁筒29内の絶縁ガス
空間と下部カバー25内の下部ガス空間とにより構成さ
れる。更に下部タンク11、下部板13、下部カバー2
5及び分圧用ブッシング33の取付部33aによって囲
まれる空間が変成装置部ガス空間38であり、この空間
の気密は気密シール32、35及び39によって保持さ
れている。
低圧ガス空間36、高圧ガス空間37及び変成装置部ガ
ス空間38内には、SF6ガス等の絶縁ガスが封入され
ている。低圧ガス空間36には例えば上部板19を貫通
して設けられた図示しないガス封入口を通して大気圧に
近い低圧の絶縁ガスが封入され、高圧ガス空間37には
上部カバー20に設けた図示しないガス封入口から4〜
5気圧の高圧絶縁ガスが封入される。上部カバー20に
は高圧ガス空間37内のガス圧を調整する放圧装置が設
けられている。また変成装置部ガス空間38には下部ケ
ース11に設けた図示しないガス封入口から絶縁性能に
応じた圧力の絶縁ガスが封入されている。
ス空間38内には、SF6ガス等の絶縁ガスが封入され
ている。低圧ガス空間36には例えば上部板19を貫通
して設けられた図示しないガス封入口を通して大気圧に
近い低圧の絶縁ガスが封入され、高圧ガス空間37には
上部カバー20に設けた図示しないガス封入口から4〜
5気圧の高圧絶縁ガスが封入される。上部カバー20に
は高圧ガス空間37内のガス圧を調整する放圧装置が設
けられている。また変成装置部ガス空間38には下部ケ
ース11に設けた図示しないガス封入口から絶縁性能に
応じた圧力の絶縁ガスが封入されている。
このように絶縁筒29を設けて碍管16と絶縁筒29と
の間に大気圧に近い低圧絶縁ガスを封入した低圧ガス空
間36を形成しておけば、碍管に外部から何等かの原因
で大きな衝撃力が加わったり、地震等によって外部から
非常に大きな振動が加わって碍管が割れた場合でも、碍
管16の内圧が大気圧に近い圧力になっているため、碍
管が破裂することはない。
の間に大気圧に近い低圧絶縁ガスを封入した低圧ガス空
間36を形成しておけば、碍管に外部から何等かの原因
で大きな衝撃力が加わったり、地震等によって外部から
非常に大きな振動が加わって碍管が割れた場合でも、碍
管16の内圧が大気圧に近い圧力になっているため、碍
管が破裂することはない。
本実施例においては、碍管16の両端を気密に閉塞する
上部板19と下部板13とを気密に貫通するようにして
絶縁筒29を設けたので、絶縁筒29の気密保持が簡単
且つ確実になるという利点がある。また上部板19には
絶縁筒29の上端部側に放圧ガス空間を形成する上部カ
バー20を気密に設け、下部板13には絶縁筒29の下
端部側に気密室を形成する下部カバー25を気密に設け
ているので、コンデンサ素子24の周囲及び端部に十分
な圧力の絶縁ガスを確保して、絶縁性能を高めることが
できる。更に放圧装置40を設けているので、高圧ガス
空間37内の圧力が異常に上昇した場合放圧し、内圧上
昇を抑制することができる。
上部板19と下部板13とを気密に貫通するようにして
絶縁筒29を設けたので、絶縁筒29の気密保持が簡単
且つ確実になるという利点がある。また上部板19には
絶縁筒29の上端部側に放圧ガス空間を形成する上部カ
バー20を気密に設け、下部板13には絶縁筒29の下
端部側に気密室を形成する下部カバー25を気密に設け
ているので、コンデンサ素子24の周囲及び端部に十分
な圧力の絶縁ガスを確保して、絶縁性能を高めることが
できる。更に放圧装置40を設けているので、高圧ガス
空間37内の圧力が異常に上昇した場合放圧し、内圧上
昇を抑制することができる。
上記実施例においては、碍管16の両端を気密に閉塞す
る上部板19と下部板13とを気密に貫通するように絶
縁筒29を設けているが、上部板と下部板とを貫通させ
ずに絶縁筒29を碍管16内に完全に収納配置するよう
にしてもよいのは勿論である。
る上部板19と下部板13とを気密に貫通するように絶
縁筒29を設けているが、上部板と下部板とを貫通させ
ずに絶縁筒29を碍管16内に完全に収納配置するよう
にしてもよいのは勿論である。
(他の実施例) 上記実施例はコンデンサ形計器用変圧器に本考案を適用
した場合の例であるが、高圧絶縁ガスが充填される碍管
を用いる計器用変成器であれば、いかなる構造のもので
あっても碍管の破裂防止のために本考案を適用できる。
第2図は、一次導体の一部が碍管の内部に挿入配置され
た計器用変圧器に本考案を適用した場合の一例の概略断
面図を示している。第2図において第1図の実施例に示
した部材と同様の部材には、第1図で用いた符号にダッ
シュ「′」を付した符号を付してある。
した場合の例であるが、高圧絶縁ガスが充填される碍管
を用いる計器用変成器であれば、いかなる構造のもので
あっても碍管の破裂防止のために本考案を適用できる。
第2図は、一次導体の一部が碍管の内部に挿入配置され
た計器用変圧器に本考案を適用した場合の一例の概略断
面図を示している。第2図において第1図の実施例に示
した部材と同様の部材には、第1図で用いた符号にダッ
シュ「′」を付した符号を付してある。
この実施例においては、一次導体42を用いて高電圧を
変成装置12′に導いている。また絶縁筒29′は、上
方に向かって径が小さくなるラッパ状の形状を呈してい
る。絶縁筒29′の上端部は取付用環状板29a′を図
示しないボルトを用いて上部板19′に取付けて固定さ
れ、下端部は一体に形成されたフランジ部29bを環状
固定具43を用いて下部板13′に向かって押圧するよ
うにして取付けて固定される。なお環状固定具43は図
示しないボルトにより固定されている。絶縁筒29′の
外周面上にはコンデンサコーン44が形成されている。
このコンデンサコーン44は、PPフィルムと金属箔と
を重ねて巻回して乾式のコンデンサを形成することによ
り構成してもよく、また不織布や絶縁紙にエポキシ樹脂
を含浸させてものを巻回して構成することもできる。こ
のコンデンサコーンは、碍管16′の表面の電界を緩和
する作用を果たすものである。従来の変圧器では、管状
の電界シールドを碍管16′の内部の一部に設けていた
が、本実施例のように絶縁筒29′の外周面上にコンデ
ンサコーン44を設ければ、従来の電界シールドよりも
確実に電界の緩和を図ることができる。特に本実施例の
ように、巻回方式でコンデンサコーンを形成する場合に
は、コンデンサコーンの厚みを簡単に変更できるので、
一次導体42に印加される電圧に応じて適切な電界の緩
和を図ることができる。
変成装置12′に導いている。また絶縁筒29′は、上
方に向かって径が小さくなるラッパ状の形状を呈してい
る。絶縁筒29′の上端部は取付用環状板29a′を図
示しないボルトを用いて上部板19′に取付けて固定さ
れ、下端部は一体に形成されたフランジ部29bを環状
固定具43を用いて下部板13′に向かって押圧するよ
うにして取付けて固定される。なお環状固定具43は図
示しないボルトにより固定されている。絶縁筒29′の
外周面上にはコンデンサコーン44が形成されている。
このコンデンサコーン44は、PPフィルムと金属箔と
を重ねて巻回して乾式のコンデンサを形成することによ
り構成してもよく、また不織布や絶縁紙にエポキシ樹脂
を含浸させてものを巻回して構成することもできる。こ
のコンデンサコーンは、碍管16′の表面の電界を緩和
する作用を果たすものである。従来の変圧器では、管状
の電界シールドを碍管16′の内部の一部に設けていた
が、本実施例のように絶縁筒29′の外周面上にコンデ
ンサコーン44を設ければ、従来の電界シールドよりも
確実に電界の緩和を図ることができる。特に本実施例の
ように、巻回方式でコンデンサコーンを形成する場合に
は、コンデンサコーンの厚みを簡単に変更できるので、
一次導体42に印加される電圧に応じて適切な電界の緩
和を図ることができる。
また本実施例では、碍管16′と下部タンク11′とが
連通状態にあり、これらの内部に形成された高圧ガス空
間37′内には高圧絶縁ガスが封入されているため、容
積の最も大きい下部タンク11′に圧力調整用の放圧装
置4が設けられている。そして本実施例でも、低圧ガス
空間36′内には大気圧に近い絶縁ガスが封入されてい
るので、第1図の実施例と同様に碍管16′が破損して
も碍管は破裂することがない。
連通状態にあり、これらの内部に形成された高圧ガス空
間37′内には高圧絶縁ガスが封入されているため、容
積の最も大きい下部タンク11′に圧力調整用の放圧装
置4が設けられている。そして本実施例でも、低圧ガス
空間36′内には大気圧に近い絶縁ガスが封入されてい
るので、第1図の実施例と同様に碍管16′が破損して
も碍管は破裂することがない。
第3図は本考案を倒立形の変流器に適用した場合の実施
例を示している。第3図において第1図及び第2図の実
施例に示した部材と同様の部材には、第1図で用いた符
号に2つのダッシュ「″」を付した符号を付してある。
第1図及び第2図の実施例と大きく異なるのは、鉄心に
導体を巻回してなる二次コイル46と一次導体47とか
らなる変成装置12″が、上部タンク48内に配置され
ている点である。上部タンク48は、碍管16″の上端
部に固定された上部板19″上に固定されており、上部
タンク48の上部には放圧装置49が設けられている。
例を示している。第3図において第1図及び第2図の実
施例に示した部材と同様の部材には、第1図で用いた符
号に2つのダッシュ「″」を付した符号を付してある。
第1図及び第2図の実施例と大きく異なるのは、鉄心に
導体を巻回してなる二次コイル46と一次導体47とか
らなる変成装置12″が、上部タンク48内に配置され
ている点である。上部タンク48は、碍管16″の上端
部に固定された上部板19″上に固定されており、上部
タンク48の上部には放圧装置49が設けられている。
第3図において50は、二次コイル46の外側を覆うシ
ールドケース51に一端が固定され、他端が下部タンク
11″の底部に固定されて図示しない他の固定手段とと
もに二次コイル46を所定位置に保持する管状の支柱で
ある。この支柱50の内部には二次コイル46から導出
された引出導体60…が挿入され、各引出導体60…は
下部タンク11′の周壁部を貫通するように設けられた
ブッシング61…の一端にそれぞれ接続されている。第
2図の実施例では、ラッパ状の絶縁筒29′を上に向か
うに従って径が小さくなる向きで碍管16′内に設けた
が、本実施例においては逆に絶縁筒29″は上に向かう
に従って径が大きくなる向きで取り付けられている。
ールドケース51に一端が固定され、他端が下部タンク
11″の底部に固定されて図示しない他の固定手段とと
もに二次コイル46を所定位置に保持する管状の支柱で
ある。この支柱50の内部には二次コイル46から導出
された引出導体60…が挿入され、各引出導体60…は
下部タンク11′の周壁部を貫通するように設けられた
ブッシング61…の一端にそれぞれ接続されている。第
2図の実施例では、ラッパ状の絶縁筒29′を上に向か
うに従って径が小さくなる向きで碍管16′内に設けた
が、本実施例においては逆に絶縁筒29″は上に向かう
に従って径が大きくなる向きで取り付けられている。
本実施例においても、上部タンク48、下部タンク1
1″及び碍管16″内に形成された高圧ガス空間37″
内に高圧絶縁ガスが封入され、低圧ガス空間36″内に
は大気圧に近い低圧絶縁ガスが封入されている。したが
って碍管16″が破損しても碍管が破裂することはな
い。
1″及び碍管16″内に形成された高圧ガス空間37″
内に高圧絶縁ガスが封入され、低圧ガス空間36″内に
は大気圧に近い低圧絶縁ガスが封入されている。したが
って碍管16″が破損しても碍管が破裂することはな
い。
上記実施例では、二次コイル46の出力をそのまま外部
に引き出す構成を採用しているが、二次コイル46の出
力を光信号に変換して外部に出力することもできる。な
おその場合には、上部タンク48内に光信号変換部が収
納配置され、光ファイバからなる光信号ガイド用のガイ
ドケーブルが支柱50内に配置される。
に引き出す構成を採用しているが、二次コイル46の出
力を光信号に変換して外部に出力することもできる。な
おその場合には、上部タンク48内に光信号変換部が収
納配置され、光ファイバからなる光信号ガイド用のガイ
ドケーブルが支柱50内に配置される。
[考案の効果] 本考案によれば、碍管の内部に絶縁筒を設け、この絶縁
筒と碍管との間に低圧ガス空間を形成し、この低圧ガス
空間内に大気圧に近い低圧絶縁ガスを封入しているの
で、碍管が破損しても碍管内の内圧で碍管が破裂した
り、破片が飛散するといった事故の発生を防止できる。
筒と碍管との間に低圧ガス空間を形成し、この低圧ガス
空間内に大気圧に近い低圧絶縁ガスを封入しているの
で、碍管が破損しても碍管内の内圧で碍管が破裂した
り、破片が飛散するといった事故の発生を防止できる。
第1図は本考案をコンデンサ形計器用変圧器に適用した
場合の一実施例の概略縦断面図であり、第2図は他の計
器用変圧器に本考案を適用した他の実施例の概略縦断面
図であり、第3図は倒立形変流器に本考案を適用した更
に他の実施例の部分概略断面図であり、第4図は従来の
計器用変成器の一例を示す概略縦断面図である。 11,11′,11″……下部タンク、12,12′,
12″……変成装置、13,13′,13″……下部
板、16,16′,16″……碍管、19,19′,1
9″……上部板、20……上部カバー、24……コンデ
ンサ素子、25……下部カバー、29,29′,29″
……絶縁筒、33……分圧用ブッシング、36,3
6′,36″……低圧ガス空間、37,37′,37″
……高圧ガス空間、38……変成装置部ガス空間、4
0,45,49……放圧装置、44……コンデンサコー
ン、48……上部タンク、50……支柱。
場合の一実施例の概略縦断面図であり、第2図は他の計
器用変圧器に本考案を適用した他の実施例の概略縦断面
図であり、第3図は倒立形変流器に本考案を適用した更
に他の実施例の部分概略断面図であり、第4図は従来の
計器用変成器の一例を示す概略縦断面図である。 11,11′,11″……下部タンク、12,12′,
12″……変成装置、13,13′,13″……下部
板、16,16′,16″……碍管、19,19′,1
9″……上部板、20……上部カバー、24……コンデ
ンサ素子、25……下部カバー、29,29′,29″
……絶縁筒、33……分圧用ブッシング、36,3
6′,36″……低圧ガス空間、37,37′,37″
……高圧ガス空間、38……変成装置部ガス空間、4
0,45,49……放圧装置、44……コンデンサコー
ン、48……上部タンク、50……支柱。
Claims (3)
- 【請求項1】変成装置が収納されたタンク内及び該タン
クに連結された碍管内に絶縁ガスを封入して内部に配置
された部材をガス絶縁してなるガス絶縁計器用変成器に
おいて、 前記碍管との間に密閉された低圧ガス空間を形成するよ
うに前記碍管内に絶縁筒を配置し、 前記絶縁筒内を高圧絶縁ガスでガス絶縁し且つ前記低圧
ガス空間内に大気圧に近い低圧絶縁ガスを封入したこと
を特徴とするガス絶縁計器用変成器。 - 【請求項2】前記絶縁筒と前記タンクとは連通状態に構
成され、前記絶縁筒の外周面上にはコンデンサコーンが
巻装されている実用新案登録請求の範囲第1項に記載の
ガス絶縁計器用変成器。 - 【請求項3】前記タンクが前記碍管の上部に位置する実
用新案登録請求の範囲第2項に記載のガス絶縁計器用変
成器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18837487U JPH0625930Y2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | ガス絶縁計器用変成器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18837487U JPH0625930Y2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | ガス絶縁計器用変成器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0192108U JPH0192108U (ja) | 1989-06-16 |
JPH0625930Y2 true JPH0625930Y2 (ja) | 1994-07-06 |
Family
ID=31479471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18837487U Expired - Lifetime JPH0625930Y2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | ガス絶縁計器用変成器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625930Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-12-11 JP JP18837487U patent/JPH0625930Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0192108U (ja) | 1989-06-16 |
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