JPH06258847A - フレキソ印刷版用現像液組成物 - Google Patents

フレキソ印刷版用現像液組成物

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JPH06258847A
JPH06258847A JP4830093A JP4830093A JPH06258847A JP H06258847 A JPH06258847 A JP H06258847A JP 4830093 A JP4830093 A JP 4830093A JP 4830093 A JP4830093 A JP 4830093A JP H06258847 A JPH06258847 A JP H06258847A
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利哉 高木
Katsuyuki Ota
勝行 大田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像性能及び経時安定性の優秀なフレキソ印
刷版用現像液組成物を提供する。 【構成】 石油系芳香族溶剤を38.7重量%、水を6
0.0 重量%、乳化剤成分としてHLB値=約3の非
イオン界面活性剤を1.0重量%、及び陰イオン界面活
性剤を0.3重量%含有する組成物を混合して、W/O
型エマルションのフレキソ印刷版用現像液組成物を調製
した。一方、感光性樹脂をポリエチレンテレフタレート
フィルムに圧着して一体化したフレキソ印刷版用の版材
を用意し、0.1mm幅の独立線を有するマスクパター
ンを使用して前記版材に紫外線を照射し、この版材の感
光性樹脂を部分的に硬化させた。そして、この版材を前
記現像液組成物に浸漬し、ブラシッシングして現像し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフレキソ印刷版用現像液
組成物に関し、特に、現像性が極めて良好であるため再
現性に優れたレリーフ像を形成させることができ、長期
保存安定性に優れ、安全性が高く、また作業衛生面およ
び環境衛生面からも好ましいフレキソ印刷版用現像液組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキソ印刷版を形成するために
は感光性樹脂組成物が用いられている。この感光性樹脂
組成物は、熱可塑性エラストマー、光重合性不飽和単量
体、光重合開始剤等からなるものであり、例えば特公昭
51−43374号公報、特公昭59−22219号公
報等に詳細に記載されている。
【0003】上記感光性樹脂組成物を用いてフレキソ印
刷版を作成するには、この感光性樹脂組成物を塗布した
印刷版面に、所望のパターンを有するマスクを介して活
性光線を照射する。その後、現像液を使用して、活性光
線の未照射部分を溶解又は膨潤させて除去し、フレキソ
印刷版を完成する。
【0004】上記現像液としては、クロロホルム、トリ
クロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン等のハロゲン化炭化水素類や、これらとアルコール
類との混合物等が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の現像液
は有機溶剤のみからなるため揮発性が高く、しかも塩素
を含有するために作業衛生上においても、また環境衛生
上においても問題があった。更に、上記現像液でフレキ
ソ印刷版の現像を行った場合には、未露光部が膨潤し易
い等の問題もあった。
【0006】上記問題を解決するため、有機溶剤と水と
を分散混合した現像液組成物が、例えば特開平2−26
7557号公報等に提案されている。しかし、経時安定
性が悪く、有機溶剤相と水相とが分離し易いという問題
点があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、現像性に優れ、経時安定性が高く、
しかも安全性が高く、作業衛生上および環境衛生上問題
のないフレキソ印刷版用現像液組成物を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
願発明のフレキソ印刷版用現像液組成物は、有機溶剤、
水、及び乳化剤を含有する現像液組成物であって、前記
乳化剤として、界面活性剤分子中の親水基と親油基との
バランスを示す値であるHLB値が9.0以下の非イオ
ン界面活性剤を含み、更に、陰イオン界面活性剤及び前
記HLB値が9.0を超える非イオン界面活性剤のうち
の少なくとも一方の界面活性剤をも含むものである。
【0009】なお、前記HLB値(Hydrophile-Lipophi
le Balance)とは、グリフィンによって提唱された界面
活性剤分子中の親水基と親油基とのバランスを示す値で
ある。このHLB値は、各種の界面活性剤について、そ
の乳化力を比較して実験的に定めることができるが、本
発明に係る非イオン界面活性剤については、下記数1〜
数3の式等から求めることができる。
【0010】
【数1】
【数2】
【数3】
【0011】上記数1の式は界面活性剤が多価アルコー
ルと脂肪酸とのエステルである場合に、エステルのケン
化価及び脂肪酸の酸価からHLB値を求めるものであ
る。また、数2の式は、明瞭なケン化価が求めにくい場
合に、オキシエチレン基の重量分率及び多価アルコール
基の重量分率を利用してHLB値を求めるものであり、
更に、数3の式は、親水基としてポリオキシエチレン基
のみを含む場合にオキシエチレン基の重量分率を利用し
て求めるものである。
【0012】前記HLB値が分かると、HLB値と界面
活性剤の用途(可溶化剤、洗浄剤、W/O型(油中水滴
型)乳化剤等)との関係、あるいはHLB値と溶解性と
の関係等は知られているため、界面活性剤の選択が容易
になる。なお、前記HLB値の詳細については、工学図
書株式会社出版、高橋越民、難波義郎、小池基生、小林
正雄共編「界面活性剤ハンドブック」(1970年)の
P178〜189に記載されている。
【0013】本発明者等は、上述した従来技術の問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、前記現像液組成物中の
乳化剤として特定のHLB値を有する界面活性剤を使用
することにより、現像液組成物は非常に安定したW/O
型のエマルションを形成すること、そして感光性樹脂の
溶解性も著しく向上することを見い出し、本発明を完成
するに至ったものである。
【0014】本発明に係る上記乳化剤を構成する界面活
性剤成分は以下のものである。 (a)HLB値が9.0以下の非イオン界面活性剤。 (b)HLB値が9.0を超える非イオン界面活性剤。 (c)陰イオン界面活性剤。 上記界面活性剤のうち(a)成分は必須であり、現像液
組成物の保存安定性を向上させる効果を有する。また、
(b)成分及び(c)成分は両方が含まれていてもよ
く、又はどちらか一方が含まれていてもよい。これら
(b)成分及び(c)成分は現像液組成物の保存安定性
を向上させる効果を有する。
【0015】上記成分からなる乳化剤を本発明の現像液
組成物に含有させ、十分に混合することによって、この
現像液組成物の構成成分である有機溶剤と水とがW/O
型、すなわち有機溶剤中に水滴が懸濁された型のエマル
ションを形成する。こうして形成されたW/O型エマル
ションを現像液組成物として使用した場合、O/W型
(水中油滴型)エマルション(水中に有機溶剤の油滴が
懸濁された型のエマルション)に比較して、現像液組成
物中の有機溶剤と、現像される感光性樹脂組成物との接
触性が良好なために現像能力が向上する。また、前記の
ように界面活性剤を組合わせてあるため、経時安定性も
高く、短期間でエマルションが分離してしまうことがな
い。
【0016】また、(a)成分と(b)成分とを混合し
て用いた場合、それらのHLB値がa、bであり、x、
yの割合で混合されたときのHLB値は下記、式 HLB=(ax+by)/(x+y) から求めることができ、このときのHLB値が2〜9程
度の値を取り得れば、現像性が良好であり、かつ経時安
定性の高いフレキソ印刷版用現像液組成物が得られるこ
とが分った。
【0017】上記HLB値は9.0以下であるが、特に
好ましくは2.0以上、6.0以下である。このHLB
値が9.0を超えるとエマルションがO/W型となり現
像能力が低下する。
【0018】前記乳化剤は前記現像液組成物中に0.0
1重量%以上、10重量%以下、更には0.03重量%
以上、3重量%以下含有させることが好ましい。この乳
化剤含有量が0.01重量%未満では得られる現像液組
成物の保存安定性が悪くなり、品質の一定した現像液組
成物を供給することが困難になる。また、この現像液組
成物の配合割合が10%を超える場合には現像性能が低
下するとともに不経済でもある。
【0019】また、前記(a)成分の全乳化剤中に占め
る割合は、現像されるべき感光性樹脂組成物の組成に応
じて若干異なるが、10重量%以上、99.95重量%
以下、更には50重量%以上、80重量%以下が好まし
い。この(a)成分の割合が10重量%未満では現像性
が低下し、99.95重量%を超えると十分な保存安定
性が得られない。
【0020】前記(a)成分であるHLB値9.0以下
の非イオン界面活性剤の例としては、ヘキサメチレング
リコールモノステアレート、テトラエチレングリコール
モノラウレート、テトラメチレングリコールモノオレエ
ート、テトラエチレングリコールモノステアレート、ジ
エチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコ
ールモノオレエート、ジエチレングリコールモノステア
レート、グリセロールモノステアレート、ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソル
ビタンモノセスキオレエート、ソルビタントリステアレ
ート、ソルビタントリオレエート等が挙げられる。
【0021】また、前記(b)成分であるHLB値9.
0を超える非イオン界面活性剤の例としては、ポリオキ
シエチレン(重合度5以上)モノオレエート、ポリオキ
シエチレン(重合度4以上)トリステアレート、ポリオ
キシエチレン(重合度4以上)トリオレエート、トリエ
タノールアミンオレエート、ポリオキシエチレン(重合
度9以上)ノニルフェノール、ポリオキシエチレン(重
合度4以上)ソルビタンモノラウレート等を挙げること
ができる。
【0022】更に、前記(c)成分である陰イオン界面
活性剤としては、例えばラウリルアルコールサルフェー
トのナトリウム塩、オクチルアルコールサルフェートの
ナトリウム塩、ラウリルアルコールサルフェートのアン
モニウム塩、第2ナトリウムアルキルサルフェート等の
炭素数8〜22の高級アルコール硫酸エステル塩類、エ
チルアルコール燐酸エステルのナトリウム塩等のような
脂肪族アルコール燐酸エステル塩類、ドデシルベンゼン
スルホン酸のナトリウム塩、イソプロピルナフタレンス
ルホン酸のナトリウム塩、メタニトロベンゼンンスルホ
ン酸のナトリウム塩等のようなアルキルアリールスルホ
ン酸塩類、アルキルアミドのスルホン酸塩類、ナトリウ
ムスルホコハク酸ジオクチルエステル、ナトリウムスル
ホコハク酸ジヘキシルエステル等の二塩基性脂肪酸エス
テルのスルホン酸塩類等が挙げられる。
【0023】本発明に係る前記乳化剤の成分として、上
記各界面活性剤のほかに、所望により陽イオン界面活性
剤、両性界面活性剤等を含有させてもよい。
【0024】本発明の現像液組成物に含有される前記有
機溶剤の例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、3−メトキシブチ
ルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、シクロ
ヘキシルアセテート、酪酸エチル、酪酸イソブチル、酪
酸イソアミル、イソ酪酸イソブチル、エチレングリコー
ルモノブチルアセテート、乳酸ブチル、レブリン酸ブチ
ル等のカルボン酸エステル類、エチルブチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールベンジルエーテル、エチレングリコールモノ
フェニルエーテル、ベンジルアルコール、メチルフェニ
ルカルビノール、n−アミルアルコール、メチルアミル
アルコール等のアルコール類、トルエン、キシレン、ト
リメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、テトラメチ
ルベンゼン、イソプロピルメチルベンゼン、エチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、メチルスチレン、エチルスチ
レン等のアルキル置換芳香族炭化水素類、メチレンジク
ロリド、エチレンジクロリド、モノクロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素類、ジメチルシクロヘキサン、トリ
メチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサン、メチ
ルエチルシクロヘキサン、テトラメチルシクロヘキサ
ン、ジエチルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、
エチルジメチルシクロヘキサン等の環状脂肪族炭化水素
類等を挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で
用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。また、必要に応じてアルコール類等を混合してもよ
い。
【0025】上記有機溶剤は、現像液組成物中に通常5
重量%以上、90重量%以下、好ましくは10重量%以
上、70重量%以下の範囲で配合される。この量が5重
量%未満では、現像時間が長くなり、また現像疲労が速
い等の問題が生じて好ましくない。また、90重量%を
超えると有機溶剤が主となるために、作業環境が悪化す
ることがあり、実用上好ましくない。
【0026】本発明の現像液組成物に含有させる水とし
ては、ドイツ硬度10°以下のいわゆる軟水を用いるこ
とが好ましい。ドイツ硬度20°を超えるいわゆる硬水
を使用した場合には、この硬水中に含まれるカルシウム
イオン、マグネシウムイオン等によって、前記感光性樹
脂組成物の一成分である光重合性不飽和単量体同士がイ
オン架橋を起こす。このイオン架橋を起こした不飽和単
量体は、現像液組成物中の有機溶剤に難溶または不溶と
なるため、現像不良を起こしたり現像液組成物中に微粒
子状の不溶物となって浮遊して現像液組成物の性能を低
下させる等の原因となる。
【0027】上記硬水あるいはドイツ硬度10°〜20
°のいわゆる中間水を使用する場合には、あらかじめ煮
沸して上記カルシウムイオン、マグネシウムイオン等を
炭酸塩として沈澱させて取り除くか、イオン交換法等に
よって取り除くか、あるいは硬水軟化剤を使用すること
が必要である。
【0028】この硬水軟化剤としては、例えば、Na2
27 、Na553、Na53O等の燐酸塩、Na2
4P(NaO3P)PO3 Na2、カルゴン等のポリ燐
酸塩が挙げられる。また、エチレンジアミンテトラ酢
酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテ
トラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシク
ロヘキサンテトラ酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパ
ノールテトラ酢酸、及びこれら化合物のカリウム塩、ナ
トリウム塩等のアミノポリカルボン酸を使用することも
できる。
【0029】このような硬水軟化剤を本発明の現像液組
成物に添加する場合、その好ましい添加量は硬水の使用
量及び硬度によって異なるが、通常、現像液組成物全体
量の0.01重量%以上、3重量%以下である。
【0030】本発明の現像液組成物には、上記の有機溶
剤、水、及び乳化剤のほかに、所望によりキレート化
剤、消泡剤、染料、酸、アルカリ等従来公知の添加剤を
適宜使用することができる。
【0031】本発明の現像液組成物を使用して現像可能
な感光樹脂組成物は、前記のように熱可塑性エラストマ
ー、光重合性不飽和単量体、光重合開始剤等からなるも
のである。この熱可塑性エラストマーとは、常温では加
硫ゴムと同様なゴム弾性を有し、高温では普通の熱可塑
性樹脂と同じ流動特性を有する高分子材料であり、スチ
レン系、オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン
系、ポリイソプレン系、1,2−ポリブタジエン系、塩
化ビニル系、ポリアミド系等多種多様のものが知られて
いる。
【0032】上記熱可塑性エラストマー中、フレキソ印
刷版用として特に好ましいものはスチレン系熱可塑性エ
ラストマーであり、具体的には、スチレン/ブタジエン
/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/
スチレンブロック共重合体、及びこれらの水素添加物で
ある。
【0033】また、前記光重合性不飽和単量体として
は、前記熱可塑性エラストマーと相容性を有するか又は
混合可能なものであり、具体的には、少なくとも1個の
ビニル基をもつ光重合性不飽和単量体、例えば炭素数2
〜10、特に炭素数2〜6の脂肪族又は脂環式ジオー
ル、例えばエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等と、
炭素数3〜5のエチレン性不飽和カルボン酸、例えばア
クリル酸やメタクリル酸等とから誘導されるジエステ
ル、また、トリオールと前記不飽和カルボン酸とから誘
導されるトリエステル、更には、ポリカルボン酸のビニ
ルエステル等を挙げることができる。
【0034】更に、前記光重合開始剤としては、、ベン
ゾイン系、ベンゾフェノン系、アントラキノン系の光重
合開始剤を挙げることができる。
【0035】また、前記感光性樹脂組成物には、クレゾ
ール系、フェノール系、ヒドロキノン系等の熱重合禁止
剤、顔料、染料、可塑剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等
が適量配合されることもある。
【0036】次に、本発明の現像液組成物を使用したフ
レキソ印刷版の製造方法の一例を説明する。先ず、公知
の方法に従って、前記熱可塑性エラストマー、光重合性
不飽和単量体、光重合開始剤及び所望に応じて用いられ
る各種添加成分を有機溶剤に溶解して感光性樹脂組成物
を調製する。そして、感光性樹脂組成物をフィルム状又
は板状に成形して溶剤を除去することにより、あるい
は、ロールミキサーで混合して熱プレスでフィルム状又
は板状に成形することにより、フレキソレリーフ製造用
感光性樹脂層を形成する。そして、この感光性樹脂層を
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルのフィル
ム又は板、鋼板、アルミニウム板等に圧着して一体化
し、フレキソ印刷用版材を形成する。
【0037】フレキソ印刷版用レリーフを作成するに
は、所望のマスクパターンを介して、紫外線等の活性光
線を上記版材に照射し、前記感光性樹脂層を選択的に硬
化させる。そして、本発明の現像液組成物を用いて、感
光性樹脂層の未硬化部分を洗い流せば、ゴム弾性を有す
るフレキソ印刷版用レリーフを得ることができる。
【0038】
【作用】本発明のフレキソ印刷版用現像液組成物は、乳
化剤として、HLB値9.0以下の非イオン界面活性剤
を含み、陰イオン界面活性剤及び前記HLB値が9.0
を超える非イオン界面活性剤のうちの少なくとも一方を
含有しているため、W/O型エマルションを形成するこ
とができ経時安定性が向上する。
【0039】
【実施例】以下に本発明に基づく実施例及び比較例を示
す。実施例1 下記組成の液をホモミキサーによって回転数7000r
pmで5分間混合し、W/O型エマルションのフレキソ
印刷版用現像液組成物を調製した。 石油系芳香族溶剤(「ヘ゜カ゛ソ゛ール R-150」:モーヒ゛ル石油化学製)38.7重量% 水(ドイツ硬度5°) 60.0 〃 乳化剤 1.3 〃 (a)成分 非イオン界面活性剤〔ク゛リセリン脂肪酸エステル:HLB値=約3〕 (「CR-ED」:坂本薬品工業製) 1.0重量% (c)成分 陰イオン界面活性剤〔アルキルヘ゛ンセ゛ンスルホン酸ソータ゛〕 (「モノケ゛ンY-500」:第一工業製薬製) 0.3 〃
【0040】一方、下記組成の感光性樹脂を2.74m
mの厚さでポリエチレンテレフタレートフィルム上に圧
着して一体化したフレキソ印刷版用の版材を用意した。 熱可塑性エラストマー〔スチレンフ゛タシ゛エンフ゛ロック共重合体〕 (「タフフ゜レンAQ」:旭化成製) 100重量部 可塑剤〔液状ポリブタジエン〕 (「ニッソ PB-1000」:日本曹達製) 50 〃 光重合性不飽和単量体〔トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート〕 (「アロニックス M-309」:東亜合成製) 5 〃 光重合開始剤〔ヘ゛ンシ゛ルシ゛メチルケタール〕 (「イルカ゛キュア 651」:チハ゛カ゛イキ゛ー製) 2 〃 重合禁止剤〔2,6-シ゛-tert-フ゛チル-4-ヒト゛ロキシトルエン〕 0.05 〃 有機溶剤 トルエン 100 〃 メチルエチルケトン 50 〃
【0041】次に、0.1mm幅の独立線を有するマス
クパターンを使用して前記版材に紫外線を照射し、この
版材の感光性樹脂を部分的に硬化させた。そして、この
版材を前記現像液組成物に浸漬し、ブラッシングして現
像した。
【0042】本実施例の現像液組成物は、上記ブラッシ
ングを僅か2分間行うことによって、未硬化の感光性樹
脂を完全に洗い流すことができ、「現像性能」が高いこ
とが分った。また、作成されたフレキソ印刷版用レリー
フは、前記0.1mm幅の独立線が完全な形で再現され
ており、「製版物再現性」も優秀であった。
【0043】更に、前記現像液組成物を常温で一週間放
置しておき、エマルションが分離するか否かを観察した
が全く変化はなく、現像液の「経時安定性」も優れてい
ることが分かった。
【0044】実施例2〜4 下記の事項以外は実施例1と同様にして現像液組成物を
調製し、実施例1と同様の評価を行った。 実施例2…(c)成分を使用せず、(b)成分として非
イオン界面活性剤〔ホ゜リオキシエチレンアルキルアリルエーテル:HLB値
=15.5〕(「エマルケ゛ン920」:花王製)0.3重量%
を使用した。 実施例3…(b)成分として実施例2と同じ非イオン界
面活性剤を0.1重量%、(c)成分として実施例1と
同じ陰イオン界面活性剤を0.2重量%使用した。 実施例4…(c)成分を使用せず、(b)成分として非
イオン界面活性剤〔ノニルフェニルエトキシレート:HLB値=10〕
(「アテ゛カトールNP-650」:旭電化工業製)0.3重量%を
使用した。
【0045】実施例5,6 下記組成の液を実施例1と同様にして現像液組成物を調
整し、実施例1と同様の評価を行った。 実施例5 石油系芳香族溶剤(実施例1に同じ) 35.5重量% 水 55.0 〃 乳化剤 9.5 〃 (a)成分 非イオン界面活性剤〔ホ゜リオキシエチレンノニルフェニルエーテル:HLB=8.9 〕 (「エマルケ゛ン 904」:花王製) 9.0 〃 (b)成分 実施例4に同じ 0.5 〃 (c)成分 使用せず
【0046】実施例6 石油系芳香族溶剤(実施例1に同じ) 40.0重量% 水 60.0 〃 乳化剤 0.013〃 (a)成分 実施例1に同じ 0.008〃 (b)成分 実施例2に同じ 0.002〃 (c)成分 実施例1に同じ 0.003〃
【0047】上記各実施例の現像液組成物は、現像性
能、製版物再現性ともに良好であり、また、経時安定性
も十分であった。これらの結果を、実施例1とともに下
記表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】表1の「評価」の「現像性能」欄におい
て、○は2〜3分間のブラッシングで現像可能であるも
の、×は現像にかなりの長時間を要するものである。ま
た、「製版物再現性」欄において、○は0.1mm独立
線が完全な形で再現されているもの、×は樹脂の膨潤、
パターンの変形等によって独立線同士が接触しているも
のである。更に、「経時安定性」欄において、○は1週
間放置してもエマルション状態に変化がないもの、△は
調製後約30分間で分離してしまうもの、×はエマルシ
ョンを形成しないものである。
【0050】比較例1〜4 下記の事項以外は実施例1と同様にして現像液組成物を
調製し、実施例1と同様の評価を行った。 比較例1…(c)成分を使用せず、その分だけ有機溶剤
を増量した。 比較例2…(a)成分を使用せず、その分だけ有機溶剤
を増量した。 比較例3…(a)成分を使用せず、(b)成分として非
イオン界面活性剤〔ホ゜リオキシエチレン硬化ヒマシ油:HLB値=
12.5〕(「エマノーンCH-40」:花王製)1重量%を使用
した。 比較例4…(a)成分の代わりに、(b)成分として実
施例4の非イオン界面活性剤1重量%を使用した。また
(c)成分も使用せず、その分だけ有機溶剤を増量し
た。
【0051】これらの記結果も表1に示した。比較例1
では、調製後約30分間でエマルションが分離してしま
った。また、その他の比較例ではエマルションが形成さ
れず、現像性能、製版物再現性ともに不良であった。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように本発明のフレキソ
印刷版用現像液組成物は、前記乳化剤として、界面活性
剤分子中の親水基と親油基とのバランスを示す値である
HLB値が9.0以下の非イオン界面活性剤を含むた
め、W/O型のエマルション形態となり、現像性能が良
好となる。また、陰イオン界面活性剤及び前記HLB値
が9を超える非イオン界面活性剤のうちの少なくとも一
方の界面活性剤をも含むため、経時安定性も優秀であ
る。
【0053】更に、前記乳化剤を現像液組成物中に0.
01重量%以上、10重量%以下含有し、かつ前記HL
B値が9.0以下である非イオン界面活性剤の乳化剤中
に占める割合を、10重量%以上、99.95重量%以
下とすれば、上記の現像性能及び経時安定性が一層向上
される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤、水、及び乳化剤を含有するフ
    レキソ印刷版用現像液組成物において、この現像液組成
    物は、前記乳化剤として、界面活性剤分子中の親水基と
    親油基とのバランスを示す値であるHLB値が9.0以
    下の非イオン界面活性剤を含み、更に、陰イオン界面活
    性剤及び前記HLB値が9.0を超える非イオン界面活
    性剤のうちの少なくとも一方の界面活性剤をも含むこと
    を特徴とするフレキソ印刷版用現像液組成物。
  2. 【請求項2】 前記乳化剤は、前記現像液組成物中に
    0.01重量%以上、10重量%以下含有され、かつ前
    記HLB値が9.0以下である非イオン界面活性剤の全
    乳化剤中に占める割合は、10重量%以上、99.95
    重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のフレ
    キソ印刷版用現像液組成物。
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