JPH0625825A - チタンまたはチタン合金の表面改質方法 - Google Patents
チタンまたはチタン合金の表面改質方法Info
- Publication number
- JPH0625825A JPH0625825A JP18261192A JP18261192A JPH0625825A JP H0625825 A JPH0625825 A JP H0625825A JP 18261192 A JP18261192 A JP 18261192A JP 18261192 A JP18261192 A JP 18261192A JP H0625825 A JPH0625825 A JP H0625825A
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- JP
- Japan
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- titanium
- hydrogen
- treatment
- titanium alloy
- uniform
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- Pending
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- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 複雑な形状のチタンまたはチタン合金におい
ても、均一でしかも厚い窒化層の形成が可能なチタンま
たはチタン合金の表面改質方法の提案。 【構成】 窒化処理前に、水素化、脱水素処理を行い、
表面を均一な活性状態とした後、ガス窒化処理を行う。
ても、均一でしかも厚い窒化層の形成が可能なチタンま
たはチタン合金の表面改質方法の提案。 【構成】 窒化処理前に、水素化、脱水素処理を行い、
表面を均一な活性状態とした後、ガス窒化処理を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタンまたはチタン合
金の表面改質方法に関するものである。
金の表面改質方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、チタンまたはチタン合金の表面
を硬化するための表面処理方法としては、ガス窒化、イ
オン窒化、イオンプレーティング、イオン注入のような
方法が行われている。ガス窒化は常圧高温のN2 ガス中
に処理材を数時間保持し、表面にTiNを生成させる方法
である。
を硬化するための表面処理方法としては、ガス窒化、イ
オン窒化、イオンプレーティング、イオン注入のような
方法が行われている。ガス窒化は常圧高温のN2 ガス中
に処理材を数時間保持し、表面にTiNを生成させる方法
である。
【0003】イオン窒化は低圧のN2 +H2 ガス中で処
理材と炉壁に数百Vの直流電圧を印加しグロー放電を発
生させてイオン化したN+ 、NH+ により窒化処理する
方法である。またN2 ガスをイオン化し処理材に10〜10
3eVで加速して処理を行うイオンプレーティング法や10
KeV以上に加速して処理を行うイオン注入法がある。
理材と炉壁に数百Vの直流電圧を印加しグロー放電を発
生させてイオン化したN+ 、NH+ により窒化処理する
方法である。またN2 ガスをイオン化し処理材に10〜10
3eVで加速して処理を行うイオンプレーティング法や10
KeV以上に加速して処理を行うイオン注入法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなガス窒化、イオン窒化のような方法では、処理材の
表面が酸化皮膜等の存在により均一でないため、表面窒
化層の厚みが一定でない問題があった。また、イオンプ
レーティングやイオン注入法ではイオンを加速して処理
材に注入するために処理材が平面でなければ均一に処理
できない問題や窒化層を厚くできない問題があった。
うなガス窒化、イオン窒化のような方法では、処理材の
表面が酸化皮膜等の存在により均一でないため、表面窒
化層の厚みが一定でない問題があった。また、イオンプ
レーティングやイオン注入法ではイオンを加速して処理
材に注入するために処理材が平面でなければ均一に処理
できない問題や窒化層を厚くできない問題があった。
【0005】本発明は、複雑な形状のチタンまたはチタ
ン合金においても、均一でしかも厚い窒化層を形成する
ことのできるチタンまたはチタン合金の表面改質方法を
提案することを目的とするものである。
ン合金においても、均一でしかも厚い窒化層を形成する
ことのできるチタンまたはチタン合金の表面改質方法を
提案することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために窒化処理前に水素化、脱水素処理を行い、
表面状態を均一に活性な状態とし、その後ガス窒化処理
することで所望の均一な厚い窒化層を得ることを可能に
したものである。すなわち、本発明は、チタンまたはチ
タン合金を水素雰囲気中で加熱し、水素を 0.3〜 1.0wt
%吸収させた後、真空中で加熱して、水素量0.01wt%以
下に脱水素処理を行うことで表面を活性な状態にした
後、直ちに窒素ガス雰囲気中で、加熱・冷却処理し金属
表面に窒化層を形成することを特徴とするチタンまたは
チタン合金の表面改質方法である。
決するために窒化処理前に水素化、脱水素処理を行い、
表面状態を均一に活性な状態とし、その後ガス窒化処理
することで所望の均一な厚い窒化層を得ることを可能に
したものである。すなわち、本発明は、チタンまたはチ
タン合金を水素雰囲気中で加熱し、水素を 0.3〜 1.0wt
%吸収させた後、真空中で加熱して、水素量0.01wt%以
下に脱水素処理を行うことで表面を活性な状態にした
後、直ちに窒素ガス雰囲気中で、加熱・冷却処理し金属
表面に窒化層を形成することを特徴とするチタンまたは
チタン合金の表面改質方法である。
【0007】
【作用】本発明によれば、チタンまたはチタン合金の窒
化処理を行う前処理として表面状態を酸化皮膜等のない
均一な状態にするために、チタンまたはチタン合金を水
素雰囲気中で加熱し水素を 0.3〜 1.0wt%吸収させた
後、真空中で加熱して水素量0.01wt%以下まで脱水素す
る。そして表面が活性な状態のまま窒素ガスを導入し加
熱、冷却することでチタンまたはチタン合金表面に均一
な厚みでしかも厚い窒化層を形成することを可能とし
た。
化処理を行う前処理として表面状態を酸化皮膜等のない
均一な状態にするために、チタンまたはチタン合金を水
素雰囲気中で加熱し水素を 0.3〜 1.0wt%吸収させた
後、真空中で加熱して水素量0.01wt%以下まで脱水素す
る。そして表面が活性な状態のまま窒素ガスを導入し加
熱、冷却することでチタンまたはチタン合金表面に均一
な厚みでしかも厚い窒化層を形成することを可能とし
た。
【0008】ここで前処理としての水素吸収過程におい
て吸収量が 0.3wt%より小さい場合は表面の酸化皮膜を
除去するのに十分ではない。また、 1.0wt%より多い場
合には、TiとHとの間に、水素化物が形成されることに
より割れが生じる危険がある。また、脱水素処理による
残留水素量が0.01wt%より多い場合には、チタンまたは
チタン合金の機械的特性を著しく低下させるために十分
な脱水素が必要である。
て吸収量が 0.3wt%より小さい場合は表面の酸化皮膜を
除去するのに十分ではない。また、 1.0wt%より多い場
合には、TiとHとの間に、水素化物が形成されることに
より割れが生じる危険がある。また、脱水素処理による
残留水素量が0.01wt%より多い場合には、チタンまたは
チタン合金の機械的特性を著しく低下させるために十分
な脱水素が必要である。
【0009】その後の窒化処理は、目的に応じて窒素分
圧、加熱温度、保持時間を変化させることで複雑な形状
のものでも均一な所望の厚みの窒化層を形成することを
可能とした。
圧、加熱温度、保持時間を変化させることで複雑な形状
のものでも均一な所望の厚みの窒化層を形成することを
可能とした。
【0010】
実施例1 20mm角のTi−6Al−4Vブロックを用いて 700〜 900℃
×6h水素雰囲気1atm にて水素吸収を行い、表1に示
す量の水素を吸収させた後1×10-3Torrの真空中で 700
℃×6h脱水素を行い、表1に示す残留水素量0.01wt%
以下とした。脱水素後、N2 1atm を導入し 850℃×10
hのガス窒化処理後室温まで冷却した。処理後のTi−6
Al−4Vを切断し窒化層の厚みの最大、最小値及び割れ
の有無を調べた。また、窒化層を除いた内部のビッカー
ス硬さも調べた。比較例として水素処理を施さないもの
を上記と同条件でガス窒化した。それぞれの結果を表1
に示す。
×6h水素雰囲気1atm にて水素吸収を行い、表1に示
す量の水素を吸収させた後1×10-3Torrの真空中で 700
℃×6h脱水素を行い、表1に示す残留水素量0.01wt%
以下とした。脱水素後、N2 1atm を導入し 850℃×10
hのガス窒化処理後室温まで冷却した。処理後のTi−6
Al−4Vを切断し窒化層の厚みの最大、最小値及び割れ
の有無を調べた。また、窒化層を除いた内部のビッカー
ス硬さも調べた。比較例として水素処理を施さないもの
を上記と同条件でガス窒化した。それぞれの結果を表1
に示す。
【0011】
【表1】
【0012】実施例2 2辺が40mm、厚み、幅が各20mmのL字型の純Tiブロック
を用いて、 700〜 900℃×6h水素雰囲気1atm にて水
素吸収を行い、表2に示す量の水素を吸収させた後、1
×10-3Torrの真空中で 700℃×6h脱水素を行い、表2
に示す残留水素量0.01wt%以下とした。脱水素後、N2
1atm を導入し 850℃×10hのガス窒化処理後室温まで
冷却した。処理後の純Tiブロックを切断し、窒化層の厚
みの最大、最小値及び割れの有無を調べた。また、窒化
層を除いた内部のビッカース硬さも調べた。比較例とし
て水素処理を施さないものを上記と同条件でガス窒化し
た。それぞれの結果を表2に示す。
を用いて、 700〜 900℃×6h水素雰囲気1atm にて水
素吸収を行い、表2に示す量の水素を吸収させた後、1
×10-3Torrの真空中で 700℃×6h脱水素を行い、表2
に示す残留水素量0.01wt%以下とした。脱水素後、N2
1atm を導入し 850℃×10hのガス窒化処理後室温まで
冷却した。処理後の純Tiブロックを切断し、窒化層の厚
みの最大、最小値及び割れの有無を調べた。また、窒化
層を除いた内部のビッカース硬さも調べた。比較例とし
て水素処理を施さないものを上記と同条件でガス窒化し
た。それぞれの結果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】本発明はチタンまたはチタン合金のガス
窒化処理の前処理として水素吸収脱水素処理することに
より表面を均一な活性状態とすることを可能にしたため
ガス窒化処理において均一でしかも厚い窒化層を形成さ
せることができた。また、ガス窒化処理のため複雑形状
のものでも全体を均一に厚く処理できる効果もある。
窒化処理の前処理として水素吸収脱水素処理することに
より表面を均一な活性状態とすることを可能にしたため
ガス窒化処理において均一でしかも厚い窒化層を形成さ
せることができた。また、ガス窒化処理のため複雑形状
のものでも全体を均一に厚く処理できる効果もある。
Claims (1)
- 【請求項1】 チタンまたはチタン合金を水素雰囲気中
で加熱し、水素を 0.3〜 1.0wt%吸収させた後、真空中
で加熱して、水素量0.01wt%以下に脱水素処理を行うこ
とで表面を活性な状態にした後、直ちに窒素ガス雰囲気
中で、加熱・冷却処理し金属表面に窒化層を形成するこ
とを特徴とするチタンまたはチタン合金の表面改質方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18261192A JPH0625825A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | チタンまたはチタン合金の表面改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18261192A JPH0625825A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | チタンまたはチタン合金の表面改質方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0625825A true JPH0625825A (ja) | 1994-02-01 |
Family
ID=16121321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18261192A Pending JPH0625825A (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | チタンまたはチタン合金の表面改質方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625825A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10487387B2 (en) | 2015-05-08 | 2019-11-26 | Keio University | Surface nitriding treatment method of titanium material |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP18261192A patent/JPH0625825A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10487387B2 (en) | 2015-05-08 | 2019-11-26 | Keio University | Surface nitriding treatment method of titanium material |
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